公立学校教員の免許・採用制度改革を検討している自民党案の概要が13日、分かった。教員希望者に「准免許」を与えて学校に配属、「数年の試用期間」を経た上で「本免許」を与える「インターン制度」を導入し、指導力向上を目指す。本免許を与えた教育委員会が任免権を持ち、責任を負う。現在の制度を抜本改革する内容で、党の教育再生実行本部や政府の教育再生実行会議の議論を経て制度設計に入る。指導力向上を目指して民主党政権時代に打ち出された「教員の修士レベル化」は事実上、凍結される見通しとなった。
現在の教員免許制度では、大学などで教員養成課程の単位を満たせば、卒業時に免許が与えられ、採用試験に合格した自治体の学校で勤務する。1年間は試用期間になっている。中央教育審議会は昨年8月、指導力不足解消のため、教員を「大学院の修士レベルを修了する」とする内容を答申していた。これに対し、自民党内では「大学院で勉強すれば指導力が向上するものではない」と異論が出ていた。
関係者によると、大学などで教員養成課程を満たした教員希望者に卒業後にまず「准免許」を与える。採用試験を経た上で、希望勤務地の教育委員会を通して学校に配属し、常勤講師と同じ待遇で勤務。場合によっては学級担任や部活動も受け持ちながら「試用期間(インターン)」として学校に所属する。期間は3年または5年を軸に検討が進む方向だ。
期間中、学校長が勤務態度や授業の状況、課題への対処能力を見極め、基準を満たしたと判断すれば、教委から「本免許」が交付され常勤教諭になる。試用期間中に本免許が取得できない場合でも、准免許のままで勤務可能とする。本免許取得後、指導力不足が判明した場合は、受け入れた教委が責任を負い、研修などを実施する。各学校には、試用教員に十分対応できるよう、担任を持たない教諭などを増やすという。
自民党は今後、地方教育行政法など関連法規の改正を目指す。【福田隆】
日本の教育制度は近代教育が始まってから数えても、150年近い歴史を持つ。その間無意味なものや価値の低いものは捨てられ、必要なもの、価値の高いものは残され今日に至っている。つまりかなり成熟した世界なのだ。うまく行っていない部分もあるが、全体としては世界の最高水準にあり続けている。
そこにメスを入れようというのだから楽ではない。
さて、記事にあるインターン制度、これまでと何が違うのか。
@ 教員希望者に「准免許」を与えて学校に配属、「数年の試用期間」を経た上で「本免許」を与える。
A 本免許を与えた教育委員会が任免権を持ち、責任を負う。
B 期間中、学校長が勤務態度や授業の状況、課題への対処能力を見極め、基準を満たしたと判断すれば、教委から「本免許」が交付され常勤教諭になる。
C 本免許が取得できない場合でも、准免許のままで勤務可能とする。
D 指導力不足が判明した場合は、受け入れた教委が責任を負い、研修などを実施する。
准免許のままでも勤務可能となれば何のための本免許か。
私は現在小学校の2種免許、高校の1種免許、中学の専修免許を持っているが、だからどうといこともない。中学で教員をやれば一番給料がいいというわけでもない。准免許の場合「場合によっては学級担任や部活動も受け持ちながら」ということだから、面倒な学級担任や部活顧問もしなくて済む。
だとしたら本免許など持つ必要はないだろう。
こうした数々の疑問に対して、毎日新聞は親切な解説を付けた。
つまり多忙のために仕事にかまけるベテラン教師を、強制的に教員養成に参加させるための仕組みだというのである。
普通の人間なら、事務作業や保護者対応などが膨大になり、ベテランも余裕がなく自分のことだけで精いっぱいなのが現状なら、その仕事を減らすなり人数を増やしたりと考えるのが普通と思うが政府は普通ではない。
校長・教委に教員育成の義務と責任を持たせるため、新人が放置されることはなくなるとみられる。
責任を負わせ、さらに多忙にしようというのである。
もしかしたら政府は本気で日本の教育をつぶそうと考えているのかもしれない。
現在の教員免許制度では、大学などで教員養成課程の単位を満たせば、卒業時に免許が与えられ、採用試験に合格した自治体の学校で勤務する。1年間は試用期間になっている。中央教育審議会は昨年8月、指導力不足解消のため、教員を「大学院の修士レベルを修了する」とする内容を答申していた。これに対し、自民党内では「大学院で勉強すれば指導力が向上するものではない」と異論が出ていた。
関係者によると、大学などで教員養成課程を満たした教員希望者に卒業後にまず「准免許」を与える。採用試験を経た上で、希望勤務地の教育委員会を通して学校に配属し、常勤講師と同じ待遇で勤務。場合によっては学級担任や部活動も受け持ちながら「試用期間(インターン)」として学校に所属する。期間は3年または5年を軸に検討が進む方向だ。
期間中、学校長が勤務態度や授業の状況、課題への対処能力を見極め、基準を満たしたと判断すれば、教委から「本免許」が交付され常勤教諭になる。試用期間中に本免許が取得できない場合でも、准免許のままで勤務可能とする。本免許取得後、指導力不足が判明した場合は、受け入れた教委が責任を負い、研修などを実施する。各学校には、試用教員に十分対応できるよう、担任を持たない教諭などを増やすという。
自民党は今後、地方教育行政法など関連法規の改正を目指す。【福田隆】
日本の教育制度は近代教育が始まってから数えても、150年近い歴史を持つ。その間無意味なものや価値の低いものは捨てられ、必要なもの、価値の高いものは残され今日に至っている。つまりかなり成熟した世界なのだ。うまく行っていない部分もあるが、全体としては世界の最高水準にあり続けている。
そこにメスを入れようというのだから楽ではない。
さて、記事にあるインターン制度、これまでと何が違うのか。
@ 教員希望者に「准免許」を与えて学校に配属、「数年の試用期間」を経た上で「本免許」を与える。
A 本免許を与えた教育委員会が任免権を持ち、責任を負う。
B 期間中、学校長が勤務態度や授業の状況、課題への対処能力を見極め、基準を満たしたと判断すれば、教委から「本免許」が交付され常勤教諭になる。
C 本免許が取得できない場合でも、准免許のままで勤務可能とする。
D 指導力不足が判明した場合は、受け入れた教委が責任を負い、研修などを実施する。
准免許のままでも勤務可能となれば何のための本免許か。
私は現在小学校の2種免許、高校の1種免許、中学の専修免許を持っているが、だからどうといこともない。中学で教員をやれば一番給料がいいというわけでもない。准免許の場合「場合によっては学級担任や部活動も受け持ちながら」ということだから、面倒な学級担任や部活顧問もしなくて済む。
だとしたら本免許など持つ必要はないだろう。
こうした数々の疑問に対して、毎日新聞は親切な解説を付けた。
つまり多忙のために仕事にかまけるベテラン教師を、強制的に教員養成に参加させるための仕組みだというのである。
普通の人間なら、事務作業や保護者対応などが膨大になり、ベテランも余裕がなく自分のことだけで精いっぱいなのが現状なら、その仕事を減らすなり人数を増やしたりと考えるのが普通と思うが政府は普通ではない。
校長・教委に教員育成の義務と責任を持たせるため、新人が放置されることはなくなるとみられる。
責任を負わせ、さらに多忙にしようというのである。
もしかしたら政府は本気で日本の教育をつぶそうと考えているのかもしれない。