キース・アウト
(キースの逸脱)

2013年 9月

by   キース・T・沢木

サルは木から落ちてもサルだが、選挙に落ちた議員は議員ではない。
政治的な理想や政治的野心を持つ者は、したがってどのような手段を使っても当選しておかなければならない。
落ちてしまえば、理想も何もあったものではない。

ニュースは商品である。
どんなすばらしい思想や理念も、人々の目に届かなければ何の意味もない。
ましてメディアが大衆に受け入れられない情報を流し続ければ、伝達の手段そのものを失ってしまう。

かくして商店が人々の喜ぶものだけを店先に並べるように、 メディアはさまざまな商品を並べ始めた。
甘いもの・優しいもの・受け入れやすいもの本物そっくりのまがい物のダイヤ
人々の妬みや個人的な怒りを一身に集めてくれる生贄
そこに問題が生まれれば、今度はそれをまた売ればいいだけのことだ。


















2013.09.13

「あんまりヤってないの?」“分身”たちのセクハラ騒動でグラグラ
「橋下公募制度」…児童母への猥談、接触、ああしょうもない


[産経新聞 9月12日]


 大阪市と市教委がガイドラインで定めているセクハラ行為。しつこい誘いや、カラオケでのデュエット強要など、今ではセクハラ認定が当たり前となった事柄が並ぶ
 大阪市の橋下徹市長が導入した公募制度で就任した民間出身の男性校長や男性区長が、立て続けにセクハラ騒動を巻き起こした。校長は児童の母親に「もうあんまりやってないの?」と卑猥(ひわい)な言葉を投げかけたなどとして、9月11日付で更迭された。区長については調査が進むが、「昼下がりの情事だよ」などと発言したとされる。橋下氏は外部人材に行政や教育現場に新たな価値観を吹き込む役割を期待しているが、今回の騒動以外でもトラブルが続発。その価値観に疑問符がつきはじめている。

10代少女にも「もうやったん?」
 「旦那愛してる?」「もうあんまり、やってないの?」。6月、大阪市内の飲食店。市教委の事実認定によると、市立小の男性校長(59)は児童の母親にこう語りかけたとされる。
 また5月には別の児童の母親に複数回にわたり、「僕と会えなかったら寂しい?」「君の気持ちを聞かせてよ」などと不適切なメールを送信。親睦会の場で尻を手で触った上、6月の親睦会でも左肩と左腰の間あたりを触れたとしている。
 5月の地域行事では10代後半の少女に「彼氏おるの?」「もうやったん?」と質問したとされる。
 「いいコミュニケーションを取れていると思ったが、公務員(の世界)がこんなに厳しいとは思わなかった」。校長はセクハラ問題が明らかになった8月下旬、産経新聞の取材に反省した様子で話していた。
 校長は9月10日、減給10分の1(6カ月)の懲戒処分を受け、11日付で市教育センターに更迭された。市教委に対しては一部について「覚えていない」などと説明する一方、こう陳謝したという。
 「保護者との距離を縮めるためだったが、行きすぎた行為だった。おわびする」

「介抱のために背中や額に触った」
 民間出身の男性区長(54)は部下の女性の体を触ったことや、発言の内容が問題視されている。
 (略)
 

記録改竄、早期退職…相次ぐトラブル

 橋下氏は組織の内外から優秀な人材を集めるために大阪市や学校の幹部ポストに公募制度を導入。橋下氏は区長宛てのメールで「僕の分身として改革を」と期待を寄せている。だが今回のセクハラ騒動だけでなく、公募で登用された外部人材による不祥事やトラブルが後を絶たない。民間出身の区長は昨年8月に短文投稿サイト「ツイッター」で、自身に批判的な投稿者に対し「アホか、相当な暇人やな」と書き込み、橋下氏から口頭注意を受けた。
 
 3月には民間出身の当時の東住吉区長が重要な会議を欠席したなどとして更迭。その後、年金記録に関係する文書を改竄(かいざん)し、市に提出したとして分限免職処分になった。6月下旬には市立小の民間人校長が「自分のスキルを生かせない」として就任3カ月で退職した。
 
 今回のセクハラで更迭された校長は制度上、研修を受けた後に再び学校現場に復帰することになる。公募制度に対する風当たりは強まる一方だが、生みの親でもある橋下氏は9月10日、擁護の言葉を述べた。
 
 「能力自体は高い。しっかり認識を改め、復帰して校長を頑張ってもらいたい」
 

 
【ハインリッヒの法則】1つの重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常が存在する。
 これは人間関係についても言えるのであって、1つの重大告発の背後には29の軽微な不満があり、その背景には300のイラだちが存在する、と私は思う。
 
 
校長は一部について「覚えていない」と説明する一方、「保護者との距離を縮めるためにやったが、行きすぎた行為だった。おわびする」
 というのは案外正直な感想なのであって、もしかしたらセクハラの自覚などツユほどもないのかもしれない。そうでなければ
「旦那愛してる?」「もうあんまり、やってないの?」。
「彼氏おるの?」「もうやったん?」

 の二言だけでセクハラを訴えられることもなかっただろう。
 ベースに29の不満と300のイラだちがあるからこそ、問題視されるのだ。

 私たちはしばしば不用意な発言をする。しかしそれがセクハラやパワハラになるかどうかは、それまでの日頃の周囲への配慮がどうであるかによって決まってくる。
「もうあんまり、やってないの?」「もうやったん?」は人間関係のないところで使えば即アウトだろう。
 
保護者との距離を縮めるためでは話にならない。10年来の親友みたいな相手に対してですら危険ななのだ、と私は思う。それが公務員社会の常識だ。
(しかし「学校の常識は世間の非常識」というから、もしかしたらそこまで厳しく考えることが事態が社会の非常識なのかもしれない)

「いいコミュニケーションを取れていると思ったが、公務員(の世界)がこんなに厳しいとは思わなかった」。 
「これまで(民間時代)の実績からか、公の立場の重さ、行政というものを甘くみていたところがある。公の世界では通用しないこともある」

 
公務員は甘い、民間は厳しいといつも聞かされてきたが、実のところどうなのだろう?
 
 
 
 ところで、校長のセクハラが「減給10分の1(6カ月)」と「市教育センターに更迭」だけでいいのか? また現場に戻してもいいものか。能力自体は高いならなんでもいいのか。
 もっと能力の高い教員がいくらでも懲戒免職になっているだろう。

 もっとも
生え抜きの校長だったら懲戒免職にならなくてもとっくに退職願いを出している。それが学校の常識だが、学校の常識は社会の非常識、世の中はそうはなっていないのかもしれない

「能力自体は高い。しっかり認識を改め、復帰して校長を頑張ってもらいたい」

(人格・行動に多少の問題はあっても業績さえ残せばいい?)

 民間人校長、これからどう対処していくか、手本を見せていただこう。








2013.09.18

算数できない…就活生の学力低下
“受験勉強フリー”世代の恐るべき実態


[産経新聞 9月17日]


 近年の就職活動で避けては通れない壁の一つとして、「筆記試験」が挙げられる。少し前のデータだが、2011年度の大学生協就職本ランキングでも、上位5冊が全て筆記試験対策関連書籍であり、学生の関心の高さが見受けられる。現在では筆記試験の種類・受験形態も非常に多様化している。代表的な例を挙げれば、リクルートが提供している「SPIシリーズ」、日本エス・エイチ・エル社の「玉手箱」や「CAB」・「GAB」、更に「内田クレペリンテスト」や「TG−WEB」、「SOCA」など、テストの種類を挙げればきりが無い。

 受験形態も、通常のペーパーテストから自宅で受験できるWeb形式、テストセンターなど様々だ。この他にも、企業によってはオリジナルのテストを作成したり、小論文を書かせたりと、独自の取り組みも目立つ。筆記試験の大半は、選考過程の中でも序盤、「面接に進む前」に実施されることが多い。いわゆる受験者の「足きり」である。どれだけ企業研究をしても、会社や仕事に対する熱い想いがあっても、筆記試験で結果を出せなければ面接にすら進めない。

 学生が必死で対策に取り組むことも当然である。当然、大学のキャリアセンターでも筆記試験対策には力を入れている。中には外部の予備校などの有名講師を招き、講義を実施する大学もある程だ。しかし、ここ数年で学生の学力に大きな変化が感じられるという。関西圏の大学を中心に、筆記試験講座を実施している講師に話を聞いてみた。

 「顕著に感じるのは「学力の差が大きく開いている」ということですね。筆記試験の科目では数学関連の問題が多いのですが、問題を解ける学生と解けない学生の差があまりにも大きい。極端な例だと、分数の通分ができなかったり、方程式の概念が分からなかったりと、正直、小学生の算数レベルから指導する場合もある程ですよ」

 また、ある大学関係者はこう語る。「学生の学力低下は、何も学生本人だけの問題だとは言い切れません。ここ最近、AO入試や推薦入試が大幅に増えたので、『受験勉強をせずに大学に入る学生』が増加しているんです。一般入試でも、『受験さえすれば事実上合格にする』という基準を設けている大学もあると聞きます。少子化の影響で学生の獲得争いは熾烈な状況ですので、『大学への入学』は容易になりました。しかし、『きちんと企業から内定をもらって卒業する』というハードルが徐々に高くなっているように感じます。」

 また、企業の人事担当者にも話を聞いた。「業種や職種にもよりますが、極論を言うと、『学力や筆記試験の結果が仕事の出来に直結する』とは言えません。しかし、社会に出て仕事をする中では、『自分で物事を考える力』や『現状を分析する能力』、『多少の困難でも諦めない継続性』が欠かせません。これらのことは勉強を継続して行う中で培われる可能性が高い。あまりにも筆記試験の点数が悪い学生であれば、『この子は困難なこと(この場合では勉強のこと)があればすぐに投げ出してしまうのでは?自分で物事を考える力が乏しいのでは?』という印象を抱いてしまいます。」

 就職活動で企業の人事担当が最も重きを置いて評価する点は『個々の人間性』であることは間違いないし、筆記試験の点数が良ければ内定を獲得できる訳でも無い。しかし、勉強を継続して行う中でこそ身に付く能力や素養もある、ということを忘れてはいけない。(「内定塾」講師 阪口良平)




 昨今の就職難は求職と求人のミスマッチによって起こっている。大企業・人気企業は押し寄せる受験者を振り捨てるのに苦労している一方で、中小零細には十分な求人が満たせず苦労しているところも多い。
 
こうした状況で、就活生の学力低下は、誰にとって問題なのだろう?

 大企業・人気企業はどちらにしろ優秀な学生を採用できるから問題ないだろう。求人が埋まらない中小零細なら、
分数の通分ができなかったり、方程式の概念が分からなかったりといったレベルはまだしも、とりあえず熱意を持った人が来てくれればいいからこちらも問題にならない。
 また、記事の最初の方に
 
顕著に感じるのは「学力の差が大きく開いている」ということですね。
 とあるから、成績上位の就活生に問題があるわけではなさそうだ。
 そうなると残るのは、成績の低い就活生たちである。
 
 そう思って記事を繰り返し読むと、やはりそうである。
 どれだけ企業研究をしても、会社や仕事に対する熱い想いがあっても、筆記試験で結果を出せなければ面接にすら進めない。
 
 筆記試験の点数が悪い学生であれば、『この子は困難なこと(この場合では勉強のこと)があればすぐに投げ出してしまうのでは?自分で物事を考える力が乏しいのでは?』という印象を抱いてしまいます。

 と、つまり筆記試験に強くないと、あなたが損しますよ、がこの記事の趣旨なのである。
 
 そうなると
 算数できない…就活生の学力低下 “受験勉強フリー”世代の恐るべき実態という表題は明らかに過剰だろう。よく探せば通分もできない学生もいると思うが、彼に就活生を代表させるのは気の毒だ。その上、彼は面接以前に就職から弾かれてしまっている。
 
 ではどうしたらいいか。
 もちろん小中学校の時からしっかりやって、
AO入試や推薦入試が大幅に増えたので、やたら増加している『受験勉強をせずに大学に入る学生』にならないことが望ましい。
 しかしすでに
“受験勉強フリー”世代の恐るべき実態にはまって筆記試験で散々な成績しか取れない就活生はどうしたらよいのか。
 答えは簡単である。
「内定塾」のような就活塾・予備校へ入って今から勉強するしかない。
  
 あれ?ところでこの記事、だれが書いていたんだっけ?
  







2013.09.20

<大阪市>民間出身校長の不祥事、新たに3人
セクハラなど


[毎日新聞 9月20日]


 大阪市の公募で就任した民間出身の校長の不祥事が相次いでいる問題で、市教委は19日、新たに3人の民間出身校長にセクハラやパワハラの疑いがあることを明らかにした。市教委は事実関係を調べ、処分を含めて検討する。
 
  市教委や学校関係者によると、西成区の中学校長(59)は今年4〜5月に個人面談した6人の女性教職員に、「結婚せえへんの?」「なんで子供作らへんのか」などと質問。教職員の指摘を受け、校長は6月の職員会議で謝罪した。
 
  生野区の中学校長(37)は地域との連絡を巡って教頭と口論になり、「間違っていたら謝罪すべきだ」と問い詰め、教頭は土下座して謝った。教頭は「パワハラまがいだった」と市教委に話している。6月には修学旅行で川下りをした際、ふざけて生徒を川に落とした。生徒にけがはなかった。
 
  一方、鶴見区の小学校長(57)は出張や休暇の手続きを取らずに計3回、職場を離脱した。市外に長時間出かけたこともあった。
 
  校長公募は橋下徹市長の公約で、市教委は今春、民間から11人を採用した。うち1人は3カ月足らずで退職。他の1人はセクハラ行為を繰り返したとして減給処分、別の1人は虚偽のアンケートを保護者らに配ったとして厳重注意を受けた。
 
  この日の市議会では、市議から処分の甘さを指摘したり、制度の見直しを求めたりする声が相次いだが、市教委は来春も、予定通り35人の民間出身者を採用する方針。【林由紀子、茶谷亮】

 

 11人の民間人校長のうち6人の不祥事である。
 これまでも全国でかなりの数の民間人校長が採用されたが、かくも高率で不祥事が輩出された例はないと思う。
 
 11人は昨年9月に公募され、全国から応募のあった922人の中から選ばれたトップエリートである。実に83倍の競争率だ。
 それが半年足らずに55%の割合で退職または処分を受けようとしているのである。すさまじいとしか言いようがない。

 それに対して橋下氏は
 
「民間人だから悪いという話ではない。内部校長でも不祥事はある。採用方法の問題だ」
 と言う()。その前半はいいが、
 
「採用方法の問題だ」
 となると要するに橋下氏の指示した選考基準に問題があったということになる。
何らかの基準によって選ばれた6人が、その基準ゆえに問題を起こしている、そう考えるのが筋だろう。
 
 市教委は来春も、予定通り35人の民間出身者を採用する方針
だという。
 となると今年度の実績から予測すると半年足らずにうちに19人がいなくなったり処分されたりすることになる。今年度分と合わせて25人。
 
その大半が「研修」という名目で校長としての仕事もせずに給料を食むことになる。
 大阪市の財政の余裕を見せようという魂胆なのだろうか。
 







2013.09.21

公募の2人、校長会脱会…1人「一切困らない」


[読売新聞 9月19日]


 大阪市が全国公募で採用した小学校の民間人校長2人が、大阪市内の小学校の校長でつくる「市立小学校長会」を脱会したことがわかった。

 この日新たに問題が浮上した3人とは別の校長という。同会は任意団体だが、教育現場の課題を話し合うなど校長間の情報交換の場で、実務への影響を心配する声も出ている。
 市教委などによると、同会は市内に299校ある小学校の校長で構成。会費制で、定期的に集まり課題などを話し合う。市教委連絡事項を伝えるのに同会を通すこともあるという。
 だが、19日までに民間人校長2人が脱会。うち1人は読売新聞の取材に「市教委からの連絡ばかりで子どものためになる議論がない。校長会で配られる資料は市教委から受け取っており、一切困らない」と話す。


 目からウロコ。
 全国に校長先生という役職に就く教員が何人いるか分からないが、
校長会を脱会するというアイデアを持てる人が何人いるだろう
 こうした本質的な部分への問いかけというのは、なかなか生え抜きではできない。また未経験の職種に就いたのに同僚や先輩から学ぶ必要がないと瞬時に判断する、その能力の高さにも敬服する。
 
これこそが民間人校長のやるべき仕事だ。
 
 例えば、PTA。絶対抜けられない任意団体、そう思ってきたが任意団体である以上できないはずはない。会費も払いたくなければ役員もしたくない保護者の中には抜けたい気持ちはあるものの、一人ではなかなか踏み切れないという人もいる。そこに「校長のPTA脱会」という一石が投げ込まれれば、きっと大勢の支持者が集まることだろう。

 あるいは口に合わなくても我慢して食べてきた学校給食。食事指導をする以上は同じものを食べるのが当然と思ってきたが、給食費を払っているのだからこれだってやめられないわけはない。昼食時間は休憩時間だから許可を受けて外に食べに行くのもいいだろう。愛妻弁当と言う手もある。実際、諸外国にはそのようにしている例がある(アメリカなど)。なぜ今まで思いつかなかったのか。

 その他、部活動、各種地域活動、ボランティア・・・教員だから、校長だからと無批判に受け入れてきたものの一つひとつに問い直しが始まる。
 厳密なコスト計算とリスク管理、それこそが民間の最も得意とするところである。
 
 来年度はさらに35名の民間人校長が実現するという。
 大阪市の教育、どのような素晴らしい夢を実現するか、見ていこう。
 
 





2013.09.27

学テ不参加の可能性示唆=公表手法に不満−静岡知事


[時事通信 9月26日]


 静岡県の川勝平太知事は26日の定例記者会見で、文部科学省の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)について、調査結果の公表手法などに疑問を呈した上で「現状を変える動きがない限り、受けるに値しない」と述べ、来年度調査に参加しない可能性を示唆した。
 知事はテストの詳細な成績データが開示されない現状に対して、「調査は(結果を)生かすためにあるのに、『民をしてよらしむべし知らしむべからず』の体質が教育委員会事務局にある。文科省も助長している」と批判した。
 調査自体についても、「毎年そのための準備をしていれば、先生が子どもに応じた能力の開発をする本来の仕事がおろそかになりかねない」と指摘した。



 全国学力学習状況調査の小学校国語Bの点数が全国最下位だった静岡県の川勝知事が、成績下位100校の校長名を晒すと息巻いて世間の猛反発を受け、逆に平均点より高い学校の校長名を公表したがそれでも批判のメールが止まない、そこでついにキレて記事のような発言になった、そういう話である。
 小学校は国語Bも算数Bも多少全国平均を下回ったようだが中学校の方は満足できる得点で、恨みは小学校国語Aの一点に集中している。
 しかしそこまで傷つくような問題なのだろうか?
小6国語Aの平均正答率は59・3%で、全国の62・7%より3・4ポイント下回った静岡新聞9月25日
 この程度なら全員あと2問、余計に正答すればいいだけの話だ。こんなに息巻かなくてもちょっとハッパをかければ来年度は克服できるレベルである。こうまでして世間に恥を晒すこともないと思うが・・・。

 しかし成績開示を迫った知事の真意は「しっかり勉強させって成績を上げろ」だと思うが、開示が難しいとなると一転して、
「毎年そのための準備をしていれば、先生が子どもに応じた能力の開発をする本来の仕事がおろそかになりかねない」
とは全く理解できない支離滅裂な話。一地方自治体とはいえ首長をここまで追い詰める全国学テとは何なのだろう。
 もう一度見直してみる必要があるだろう。