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2018.09.30
いじめの認知「0件」の小中学校、定義の理解不十分な学校も
長野県教委の調査
[産経ニュース 9月25日]
2018.09.27
アジアの大学、中国が初首位=清華大22位、東大は42位−英教育誌番付
[JIJI.com 9月27日]
【ロンドン時事】英教育専門誌タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)は26日、2019年版の「世界大学ランキング」を発表した。欧米の大学が上位を占めるのは例年と変わらなかったが、アジアの中では、習近平中国国家主席の母校である北京・清華大が22位(前年30位)で、中国勢が初めて首位となった。日本勢は東京大の42位(同46位)が最高だった。
世界全体の1位は英オックスフォード大、2位は英ケンブリッジ大、3位は米スタンフォード大。日本勢は東大に続いて京都大が65位(同74位)になったが、上位200位以内に入ったのはこの2校のみだった。東大は11年〜15年版でアジアの首位だったが、今回は5位だった。
アジアの中では清華大に、前年首位のシンガポール国立大が23位(同22位)で続いた。中国勢はこのほかにも31位に北京大(同27位)、93位に中国科学技術大(同132位)が入るなど、200位以内に計7校が入り、躍進を印象付けた。(2018/09/27-09:06)
同じソースのどこに注目し何を引き出すかがメディアの個性だ。
時事通信はタイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)の2019年版の「世界大学ランキング」から、アジアの第一位が中国であったことに注目した。そしてことさら日本の最高峰東大が中国に引けを取っていることを強調する。
アジアの中では、習近平中国国家主席の母校である北京・清華大が22位(前年30位)で、中国勢が初めて首位となった。日本勢は東京大の42位(同46位)が最高だった。
さらに
日本勢は東大に続いて京都大が65位(同74位)になったが、上位200位以内に入ったのはこの2校のみだった。
中国勢はこのほかにも31位に北京大(同27位)、93位に中国科学技術大(同132位)が入るなど、200位以内に計7校が入り、躍進を印象付けた。
と追い打ちをかける。
ところが全く同じ資料から毎日新聞は別の読み取りをする。
世界大学ランキング
日本は103校 東大の42位が最高
毎日新聞2018年9月26日
英教育専門誌タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)は26日、今年の「世界大学ランキング」を発表、日本は過去最多の103校がランキングに入った。日本勢で最も順位が高い東京大は昨年の46位から順位を上げて42位となったが、アジアでは5位にとどまった。
今年は86カ国の1250を超える大学が対象。日本は米国の172校に次ぐ数の大学が入り、THEは「日本がかつてないほどの存在感を示している。確かな進歩を遂げた」と評価した。
上位200校以内に入ったのは東大と、65位の京都大(昨年74位)のみだが、東大は教育環境や産業収入…(以下略)
日本がかつてないほどの存在感を示している。確かな進歩を遂げた
これは毎日新聞の見解ではなくTHEの分析なのだ。なぜ毎日新聞はそれを拾い、時事通信は無視したのか。
ちなみに他紙を見ると、朝日新聞のタイトルは「東大42位・京大65位、順位上げる 世界ランキング」、で日本の大学についてのみ語り、読売新聞は「日本最高は東大の42位、中国・清華大22位」と、ほぼ時事通信に共通するものとなっている。200位内で比較するところも同じだ。
私はTHEの「世界大学ランキング」について毎年あつかっているのでウンザリしているが、この格付けは時事通信の記事にもあるように欧米の大学が上位を占めるのが通例で、しかもイギリス・アメリカに極度に偏っている。
今回も20位以内にランキングしたのはイギリスの3大学、アメリカ16大学、残りのひとつが英語で卒論・修論を書かせるチューリッヒ工科大(スイス)である(学部の授業はドイツ語中心)。
枠を100位以内に広げてもイギリスが11大学、アメリカは41大学と、この二か国だけで半数以上を占めている。
つまりTHEの「大学ランキング」は欧米というより英語圏の大学が圧倒的に有利になっているのだ。
その中で日本がアメリカの172校に続く103校をランキング入りさせたということは、我が国の大学教育の底力を世界に見せつけた快挙だと言える。人口比で比べるとアメリカの1.5倍以上がランキングした計算になるのだから。
その意味で毎日新聞の記事は見るべき部分を見ている。
時事通信や読売新聞の記事を読んで、「日本が中国に負けた、何とかしなくては」といった妙な空気が生まれることがないよう切に願う。
どうせもともとが英米の大学を宣伝するためのランキングなのだから。
どうしてもランキングを上げたければ、政府は中国に匹敵する資金を大学につぎ込み、大学もすべての講義を英語で行うなどの努力をすればいい。
このふたつだけでランクは一気に駆け上がるはずである。なぜなら評価基準がそのようにできているからだ。
参考:THE2019年版の「世界大学ランキング」(英語)
2018.09.10
体調悪化、生徒の訴え届かず
福岡講倫館高36人救急搬送 [福岡県]
[西日本新聞 9月 9日]
寒さで震え、歩く力もない生徒たちが、背負われて次々と屋内へ運ばれた。福岡市早良区の福岡講倫館高で8日、雨が降る中で続けられた体育大会。多くの生徒が過呼吸や低体温の症状を訴え、救急搬送される事態を招いた。ある1年の男子は「手のひらが冷たく、真っ白になった。震えている生徒の気持ちが先生に伝わらなかった」と明かす。
体育大会は午前8時45分に開始し、約1時間後に雨が落ち始めた。雨脚が強まる時間帯もあり、学校は早めに切り上げる雨天用のプログラムで競技を続けた。
だが、女子のダンスでグランドに横たわる動きのある生徒は、ずぶぬれになった。ぬれながらスタンドで応援を続ける生徒もいた。
全員参加で人文字をつくる最後の演目の準備をしていた正午ごろ、体調不良を訴える生徒が出始めた。
風に体温を奪われ、息苦しそうにうつむき泣きだした女子生徒もいたという。「周りの生徒の唇はみんな紫色。テントの中の先生たちは、寒さに耐えているのが分からなかったのかもしれない」と1年の男子。
気温が大きく変化する時季。学校は、熱中症だけでなく、低体温にも十分な配慮をしないといけなかったのではないか。
これは学校が悪い。
テントの中の先生たちは、寒さに耐えているのが分からなかったのかもしれない
まったくその通りだったのだろう。
西日本新聞は、
気温が大きく変化する時季。学校は、熱中症だけでなく、低体温にも十分な配慮をしないといけなかったのではないか。
と、これもごもっともだがつい数日前まで熱中症予防のことばかり考えていたのだ。体育大会の運営計画の中にもその点はがっちり書いてあるはずである。しかしそのさなか、まさか低体温症の心配までしなくてはならなかったとは!
ただし少しだけ学校の味方をして説明すると、学校というところは子どもの状況を考えて早めにハードルを下げるということが実に苦手な場なのである。教師はすぐにハードルを上げ、、
「もう少し頑張れ!」
と言ってしまう。
「もう少し頑張れ! そうすればあと10点は取れる」
「もう少し頑張れ! 優勝は目の前だ」
「もう少し頑張れ! あと一歩で答えが出せる」
「できるようになる」「楽しくなる」「面白いと思える」「目標が達成できる」・・・。
学校からこの「もう少し頑張れ!」がなくなってしまうと教育はできなくなってしまうと、本気で教師たちは思い込んでいるのだ。
まだまだ夏じゃないか、
この程度の雨で引き下がってはいけない。
泥に顔を突っ込んでも頑張らなくてはいけないときがある、
唇をかんで耐えなければならないときがある。
もう少し頑張れ!
その結果がこの体たらくである。
生徒もシンドイが、教師もまたなかなかシンドイ。
しかし生徒たちよ! ほんとうに申し訳なかった。
2018.09.05
重すぎランドセル問題、
「置き勉」OKでも喜べない親たち
狭い教室は既にモノだらけ
[弁護士ドットコム 9月 4日]