2、答えられない質問をするから、答えてもらえない。
「人間はなぜ分かっていてもできないことがあるのか」は心理学のテーマだ。
こんなことに答えられるようなら、お宅の息子は学者だ(もっともここで、忘却の原理は……などとやられても困るが)。
相手が答えられないことを聞いて、答えないと怒ってもしょうがない。
「なんでそんなに遊んでばかりいられるのか」
「分かっているなら、なぜできないんだ 」
「勉強しないことについてはどう思ってるんだ?」
は、みな同じ。
親子の闘争で「意味のないことを問う行為」は毒にも薬にもならないことではない。
答えられないことを聞かれて答えないまま済ますということが繰り返されると、子どもは結局親の質問にはいちいち答えなくてもいいことを学んでしまうからである。
つまり答えられないことは聞いてはならないことなのだ。