3、子どもが親をノックする。

次々と話題を変えるのは不良息子の常套手段だ。

「じゃあお父さんはどうなの?」
「じゃあこっちはどうなの?」
「これこれこういった件についてはどー考えるの?」。

速射砲みたいに撃ちまくる息子の言葉にいちいち対応していたら、体がいくつあっても足りない。

子どもとの議論に勝てない最大のポイントがここにある。


「会話」はよくキャッチボールになぞらえられるが、この遊びのルールはいたって簡単である。
「投げる方はできるだけ捕れるように投げるから、捕る方もがんばって捕球しよう。はずしたボールははずした方が取りに行く」
それだけだ。

しかし、不良息子はそのボールを捕ろうとしない。
少し外れたボールを捕球する努力をしないばかりでなく、捕れるボールも必要に応じてわざとはずす。
はずしておいて取りにいかない。
そのくせ、新しいボールを次々と手にしては、とんでもないクソボールを投げてよこす。
これはキャッチッボールではない。
ノックだ。


要するに親が子どもにノックされてる。
ノックでする方がされる方より疲れるなんてことはありえない

捕る必要のないボールを捕ろうとしてはいけない。
またこちらの投げたボールは必ず拾いに行かせねばならない。