高校をやめたい





誤答
@やっぱり高校くらい出ておかないと……。
Aせっかく入った高校じゃないか。
B頼むから続けてくれ。



正答
@ありがとう。助かるよ。
Aハローワークに行こう。



解説
金を使うだけの息子が金を稼いでくれるのだから、一家としての収支は数百万円の増加となる。
喜ばしいことである。
これを基礎に子どもと考えよう。
まず、
親の給与明細を見せてともに考える。

「あのね、こことここを見れば分かるけど、もらったはずの給料と手元に渡される給料を比べるとこんなに減っちゃうわけ。
だから給与18万円って書いてあっても、手元には10万円くらいしかこないんだよね。」


「でね、ここんとこで取られてる保険料、お父さんの場合組合健康保険だから、お医者さんにかかっても2割だけ負担すればいいの。このあいだ風邪引いて医者に行ったら800円だったろ?つーことは保険がなけりゃタダの風邪でも本当は4000円払わなくちゃいけないってこと。お前はフリーターになりたいそうだから国民健康保険に入っておけば1200円ですむ。でも保険料払いたくなかったら治療費が4000円ツーわけ。分かる? 1週間も入院したらお父さん8万円、お前40万円

「お父さんの場合、会社の社員食堂で1食450円のビフテキランチなんか食べてるからいいけど、レストランなんかで昼メシ食うわけだからお前の場合一食1000円くらいなものかな?お前月に2万2000円、お父さん月に9900円のビフテキランチ(22日換算)

子どもの気持ちになって一生懸命考えた上で、さあ、いよいよハローワークに行こう!

行ったらできるだけ条件のいいところを一緒に探してやろう。
しかし正式な高卒者でも2人に1人しか職のない昨今、
不良息子の気に入るような職業がそうそうあるはずがない。
4時間もがんばれば必ず万策尽きる。

そうなったらしかたなく、「お前どうする?」と聞いてやればいい。
それでおしまいだ。

ただし職探しは徹底的に身動き取れなくなるまでやって欲しい。
息子が「もういいよ」と言っても、本当に万策尽きるまではやめてはいけない。
まっすぐ話し合えば1ヶ月もかかる話がたった4時間で済む。こんないいことはないじゃないか。

ん?その4時間が取れないって? 勝手にしなさい! アタシャその子の親じゃない!



参考
いまどき「一流高校から一流大学そして大企業に行こう」などと言うと馬鹿にされるが、金さえ稼げればいいということであれば大企業にいった方がいいに違いない(職業に夢を持っている不良少年なんて聞いたことがない)。給料だって退職金だって圧倒的にいいのだ。

それに
独自のスポーツ施設(体育館やプール)を持っているなんて、大企業を除けば学校だけだ(あれ?)。
やりがいのある仕事につきたいという優良少年なら別だが、
楽をしたいというだけならむしろ「上」を目指させたほうがいい