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学生ボランティア・サークルの4回生との飲んで食って言いたい放題
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これは、2001年3月に学生ボランティア・サークルの4回生4名とシャボキャンの スタッフが懇談した内容の一部です。
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◎キャンプの思いで
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H:あなたたち、何回キャンプに来たのかな?
M、T:7回ですよね。
D:私は5回かな。
H:M君は7回も来たの?でも、1年の時は目立たなかったね。 ほんとに1年の時から来ていた?
M:ほんとですよ。いつもは背振でキャンプですけど、その時は北山でしたよね。 H先生が1日目の反省会で言ってたんですよ。 「今日は全然だめだったねって。」笑いながら言ってましたね。
H:それ聞いてどう思ったの。
M:いやぁ、悪いんだろうなぁって。
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◎体に残る思い出
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M:その頃、子どもによく殴られましたよ。 こんなふうに、ぼこ〜っと! 痛かったですよ。こちらはまさか殴られるとは思わず、気を抜いてるから よけい痛いですよね。 mi君にはよく噛まれたし、ko君には蹴られましたし、ta君には頭突きでしたね。 痛かったなぁ。痛かったことはよく覚えてますよ。
S:いやじゃなかった?
M:一緒にやってた先輩からよく言われてたんですよ。 「怖がったらいかん。体当たりで行け!」って、Kさんかなんか、それしか 言わなかった。確かに、怖がってちゃわからない。接していくことでわかっていくこと がありますもんね。 Kさんはそれしか言わなかった。それ以外に何も教えてもらってません。 まぁ、そのおかげで学んでいったことがあります。先輩が何でもする人だったら こちらは何も手を出せないですもんね。1年生でもやれることを与えてもらいました もんね。
M:でも、不思議なのは、殴られたのは自分の接し方が悪かったんだ。じゃなくて 純粋に殴られたというだけで落ち込む人がいることですよね。
T:私はko君からたたかれたときに、「ああ、嫌われてる」と思って落ち込みましたよ。
E:やっぱり最初はそう思ったりするもんね。
M:でも見てると、ずっと不機嫌なだけじゃないですよね。 その後、笑ってたり、思うようにさせてやると機嫌がなおったりしますよね。
E:mi君なんか、噛んだ後、心配そうに見に来るよね。
S:「あ〜、やっちゃった!」という感じで。
M:僕は兄貴によく殴られてたんですよ。兄貴は障害を持っていていらいらすると よく殴ってきてたんですよ。今は施設に入所してますけどね。それで、小さい時から 障害児の兄弟っていうような育ち方をしましたからね。妹は兄貴のことをぼろくそに 言っていて、それをまた親が怒るしーーー。
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◎汚れること、くさいこと
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M:最近のボランティアには服が汚れることを心配する人がいますよね。
E:え〜、普通は活動の時には汚れていい服装でくるもんだよね。
M:よだれで汚れるとか、においが嫌とかで活動にすんなり入ってこれない人も いますよね。
M:汚れることに、慣れていないんですよね。
E:自分が子どもの時、汚れる遊びとかした経験が少ないんだよね。きっと!
M:だから、トイレのお世話とかもできない人が多いですよね。 僕は兄貴のことでずいぶん経験してますけどね。 中学生の頃、兄貴が入院して、おふくろと交代でやってましたから。 病院から学校にかよってた時期もありました。そして、いつも兄貴がトイレに 行くんですよ。
T:こんなことやめて遊びに行きたいと思わなかった?
M:思わなかったね。そうすることが当たり前だと思ってた。
H:障害を持ってる子の兄弟児の普通の姿と思ってたんだ。
M:そうです、そうです。
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◎ボランティア・サークルに入った動機
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S:ボランティア・サークルに入る人が最近はたくさんいるらしいけど、みんなどういう 動機で入部してくるのかな?
T:結構、みんな、何となくじゃないのかな? 他の人が入るからとか、たくさん入部する 人がいるからとか、雰囲気が良さそうだからとか、が多いんじゃないのかな?
D:そうそう、偶然、偶然よね。
M:僕はボランティアにあこがれてたんですよ。兄貴が小さい頃行ってた療育キャンプ に来てた教育大の学生さんがすてきだったんですよ。すてきだなぁ、と思って、 「僕もああいうふうになりたい。あれならなれる。そうなりたいと思って入部しました。」
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◎シャボキャンは楽しかったか?
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M:楽しかったですよ。
H:何が楽しかったの?
M:分かり合える、通じ合える、っていう体験は良かったですね。
D:そうそう、通じ合えるってことはうれしいよね。
M:別の時に出会っても、覚えていてくれた、というのはうれしい。 そして、お母さんたちにも喜んでもらえる、一石二鳥ですよ。
T:楽しいことだけじゃない、きついこともあった、泣いたこともあった。 でも、やりがいもあった。そういうきついことも含めて楽しかった。
D:活動に関しては、学生主体ってことが良かったのかな。
E:私は学生時代にシャボキャン以外のキャンプにも行ったんだけど、そこではすでに シナリオが決まっていて学生はその通りにするだけだったもんね。別に私たちで なくてもいいじゃんって思った。 でも、シャボキャンは自分たちで考えて自分たちで決めて、あ、こんなにも 自分たちで考えられることがある、自分たちで決められることがこんなにも あるって、感激したもんね。
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◎最近の人は変わったのか?
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M:H先生はボランティアにこうなって欲しいという気持ちがあるんですか?
E:この場面はこうして欲しいというのはあるだろうけど、こうしろというのはないよね!
H:そうそう、それはないね。ポリシー、ないもんね。
M:ボランティアもそうなんですよ。好きにやっとけって言ってる方がうまくいくんですよ。 こういうことを勉強してこんな風にしろといっても受け入れませんもんね。 そういう意味で僕はいつもたかがボランティアと言ってるんですけど。 でも、最近はそういう微妙なところが崩れてきてるんですよ。好きなことをやってる けど、守るべき所は守る、とかということが。 活動に対する畏れというようなものがなくなってきてるんですよ。
D:そうそう、危機感というものがなくなってきてるんじゃないかな。
T:楽しいだけじゃないはずなのに、きついこともあるはずなのに。 何かやってたら問題ないということはないはずなんですよ。何か問題があるはず なんですよ。それを言わない。あるいは気づいていないのか。
K:どう? と聞くと 「いや、問題ないですよ。楽しいですよ。」 って。 本当の楽しさを知っているのかどうかもーーー。
M:もう、2,3年もたつともう僕らと違いますよ。2年、一昔ですよ。
E:私たちの時は、施設活動に危機感を持ってやっていたもんね。何かまずいことを やったら、それでもう来なくていいよって言われそうで。こちらが勝手にやっている 活動ではなくて向こうのニードに合わせてやらせてもらってる活動なんだから。 よく先輩から苦労話を聞いたよね。最初はいくつかの施設に問い合わして、見学に 行って打ち合わせをして、試験的に受け入れをしてもらっても結局断られたりして そういったことを経てきた上での活動なんだって。何度も聞かされた。
D:今の人はそういう苦労を知らないんだよね。今、あるものが当たり前だと思って いるんだよね。
K:伝えていく語り部が必要だよね。
M:そうそう、でも言っても伝わらないんだよね。
D:伝わらないねぇ。
M:今、よって立っているものが安定したものと思っているんだよね。 やはり本当の危機にさらされないとわからないし、団結できないだろうね。
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◎保護者との関わり
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M:保護者に対しては望むことなんてありませんよ。 僕らは保護者の方が望むことを一所懸命しようということはありますけど。
D:保護者の方もシャボキャンに取り組む姿勢や目的が一人一人違うから。 でも、一所懸命やられているところには、こちらも一所懸命やろうと思いますよね。
T:例会の時だけじゃなくて、他の場面でもコミュニケーションをとれたらうれしいし、 家によんでくれて一緒にご飯食べたり。子どもの様子を知る機会でもあるんです けど、ご家族みんなと仲良くなれるっていうこともうれしいですよね。
E:お母さんだけじゃなく、お父さんも協力的なところ、たとえば例会に一緒に出てくる ところって家族全体が雰囲気良いよね。
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◎スタッフに望むこと
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M:スタッフに対しては特にありませんね。 こういう場(子どもと接する場)を作ってくれたというだけでいいんじゃないですかね。
M:学生主体なんでしょ。学生がするキャンプなんでしょ。 だからスタッフは気にしてないですよ。
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◎後輩に対して
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M:後輩に対して言いたいことはいっぱいありますよ。 でも、彼らも言いたいことあるでしょうし、本当は何を考えてるか わかりませんものね。 一番に言いたいことは 「スキンシップ」 ですよね。
S:子どもに対して?
M:誰に対してでもですよね。スタッフにも保護者にも。もっとスキンシップしろ!
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◎シャボキャン、やって良かったこと
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M:たぶん、すべてに対して応用が利くんですよ。 将来の糧になるというか。
K:もう一度、リーダーやりたいです。
S:え、またリーダーやりたいの?
K:いえ、もう行けませんよね。そんなずうずうしいことはできないです。
M:あなたのリーダーの時やたら「ジャクソン・ファィブ」かかってたよね。レクの時に。 今でも「ジャクソン・ファィブ」の曲を聴くとキャンプの場面を想い出すよ。
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