不定詞の意味、ニュアンスを考えてみよう
 
これは、不定詞の様々な用法とそれにおける意味を観ていくのではなく、
to 〜の持つそのものの基本的意味 を考えていきます。



英語ミニ講座に戻る
最初に戻る



 まずは、学校の授業でも扱われたであろう、不定詞、動名詞も目的語にとるが、
意味が変わる動詞を使った分かりやすい例をみてみよう。

  Remember to read the book.   (忘れずにこの本を読んで)
  I remember reading the book.  (私はこの本を読んだことを覚えている)

 上のremember to 〜は「忘れずに〜する」で、remember 〜ing は「〜したことを覚えている」ですね。
これは不定詞と動名詞の基本的な意味の違いをよく表しているんです。「忘れずに〜する」の〜は
これからすること、「〜したことを覚えている」の〜は今までしたことですね。
  
to 〜:未来志向的 非連続性
〜ing :過去志向的 連続性

 という違いがあるんだ。もちろん絶対的ではないんだけど、これでかなりいける。

 次ぎに不定詞も動名詞もとるが、意味は同じになる(とされている)動詞をとる例をみてみよう。
 
  She continued to write novels.  (彼女は小説を書き続けた)
  She continued working from morning till night.  (彼女は朝から夜まで働き続けた)

 この continued to 〜と continued 〜ing は書き換えが可能と辞書にも載っているが、よーく読んで
みるとcontinued to 〜 は断続的、習慣的なこと、 continued 〜ing は一つの行動の持続をあらわす
時によく用いられるとあり、やはり to 〜と 〜ing の意味の違いがあるわけで、厳密に同じではないのです。

  Kenji hates to lie.
  Kenji hates lying.

 これは文脈次第で、
上は「健治は(今回は)嘘をつきたくない」、下は「健治は(いつでも)嘘をつくことが嫌い」
となることが充分にありうる。

 さて、不定詞は「未来志向的」と説明したが、例外を少し見ていこう。

  I consider sending a New Year card to him.   (私は彼に年賀状を出すかどうか考えている)
 
 consider 〜ing は「〜するかどうかを考える」ということなので、〜に当たる部分は未来のことなのに
(過去志向的な) 〜ing が用いられる。

  I'm glad to see you.  (あなたにあえてうれしいです)
    感情←原因
  
  She is surprised to know this news.  (彼女はこのニュースを知って驚いた)
       感 情  ←原因

 いわゆる感情の原因を表す不定詞ですね。これからあなたにあえてうれしいのではなく、
あってうれしいのであり、これからニュースを知って驚くのではなく、知って驚いたのです。

PS 
 参考書などをみると、主節の動詞と準動詞の時制の関係が詳しく載っています。しかし実際の会話等では
そこまで厳密ではないので、準動詞を使うことにより、簡単に時間の交錯が表せます。だからとって乱用すると、
言葉がくだけすぎて、相手によっては不快感を与えることはあるそうです。 

 では次ぎに目的を表すto 〜とfor 〜ing との違いをくらべて、to 〜の意味、ニュアンスを考えてみよう。

  I have little time to play.
  I have little time for playing.   (私はあそぶ時間が少ししかない)

  I send this coat to be cleaned.
  I send this coat for cleaning.   (私はこのコートをクリーニングに出した)

 このように、大体はto 〜でもfor 〜ing のどっちでもいいので日本人にはなかなか両者の違いが
分かりにくいですね。次ぎの例を見てみよう。

  A knife is used for cutting something.   (ナイフは何かを切るために用いられる)

 これは、普通は to cut something とはならない(またはそうするとかなり特殊な意味になる)。
なぜだろう。それはfor 〜ing のニュアンスを分からないといけない。

for 〜ing :確定的、恒常的目的
 
 です。ナイフの使われる目的は、「何かを切るため」と確定的、恒常的ですよね。不定詞の
「未来的志向」とは違います。もし A knife is used to cut something. とすると、「ナイフは(これから)
何かを切るために用いられる」となります。

おわり