Overseas Isaac Asimov | ||
黒後家蜘蛛の会 3 |
Casebook of the Black Widowers |
「黒後家蜘蛛の会」シリーズ第3弾。個人的に、ここまでで最も面白かった。今回は「マガジン・オブ・ファンタジー・アンド・サイエンス・フィクション」(F&SF)に回された作品はなく、「エラリー・クイーンズ・ミステリー・マガジン」(EQMM)に7編、「アイザック・アシモフス・サイエンス・フィクション・マガジン」(IASFM)に2編が掲載され、3編が未発表である。
英語圏以外の読者には難しい作品が多いこのシリーズだが、今回は特に多い。それでも本作を面白いと思えたのは、蘊蓄の要素よりお遊びの要素が強いからではないだろうか。刊行時期が1981年と近代であり、時事の話題についていけることも大きい。
以下、各編に簡単に触れておく。
世界的有名企業だが、日本ではそのブランド名で展開していない。だからこのロゴを知らなかったと言い訳しておく。
当時はマイクロソフト社の黎明期。いち早くネタにしたアシモフの先見の明はさすがと言うしかない。理系的にはツボなのだが、わかるかこんなもん。
そこにヘンリーがいたら、アメリカの歴史は変わっていたかもしれない? スポーツ欄からそんな連想をするのはヘンリーだけだろう。
歴代米国大統領の実名がずらり。勉強になりました。日本の場合はどうだろう?
ずるい引っかけだが、なるほど盲点だった。しかし、これで目が覚めても、また同じことを繰り返しそうな気がするが…。
このシリーズには定番の手法です、はい。実在するかは知らん。
日本でも応用可能な手ではある。悪用はだめよ。
いっそのこと名前を言い残せよというのは禁句なんだろうな、やっぱり。その職業に就いていながら脇が甘いのでは…。
この画期的アイデアを実行に移した例はないのだろうか。彼は作家として大成はしないだろう。
いくら職業柄でも、そんな見間違いするか? 普及し始めた時代とはいえ。
欧米ではその作家も作品も有名なのかもしれないが、ミドル・ネームを持たない日本人には馴染みがなさすぎる。
初めて元メンバーが登場。こんな遺言残されても迷惑だろうが。ヘンリー以外こんなもんわかるか。そんな単語、日本人は知らん。
年月はEQMMまたはIASFMの掲載号を示す。