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靖国神社の八九式十五サンチ加農砲（資料写真）
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1998年頃に屋外展示されていたころの同砲を撮影したものです。
沖縄から掘りだされた八九式十五加。今は遊就館に屋内展示され、砲口のフタもとられています。
靖国の展示物はアカデミックな博物館的なものではなく、勇士の記念と鎮魂のための碑というスタンスなので、戦闘や放置された年月による破損箇所がそのままなのは仕方のないことです。
歴史を「きれいに」繕うのはよくないことなのでしょう。
カノン砲はごつい。
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この大砲はアメリカ軍にに小火器の射程まで近接されたらしく、被弾のあとが半端ではありません。砲側即墓場の自嘲的なスローガン通りに砲兵は砲と運命を共にしたのでしょう。最後まで恐ろしかったでしょう。悲しいことです。 |
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| 放列姿勢を取っているものの、この砲にも駐鋤が欠けています。
でも、野砲はこの姿勢がいちばん優雅でかっこいい。
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| 砲兵のなぞなぞに、「足を開いてから、弾を込めると大声を出すものな〜んだ！？」というのがあったそうです。答えはその砲兵の部隊によって異なったらしい。
ここでは「十五加でありま〜す」が答え。美人であります。
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→砲身下の複座駐退器のヘッド部分。どっちがどっち？
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| ←俯仰用のギアはダブルです。左右の縦方向のシリンダーは砲身の前後のバランスをとるための平衡器。
下は左右旋回用のギア。
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→俯仰用のギアのファイナルの部分はカバーが失われてウォームギアが見えてます。手前に写ってるのは車輪。 |
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| ←左脚の上面。標桿とかは当然失われています。
えんぴや十字鍬、ハンマーも付いていたのでしょう。
あと、洗桿や駐鋤筐も。
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→右脚。左右の脚の内側にあるでっかい板状のわっかは、牽引時に脚を閉じたときに牽引具を通して固定するのでしょう。 |
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| ここから下は閉鎖器。
さすがにこの砲は火管+薬嚢式でしょう。ちがうのかな・・・
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| 弾痕生々しい砲尾。初めてこれを見たときは泣きそうになって困った。
白く塗られている部分は生前は擦れて磨かれて油とススが付いて、渋味のあるナチュラルメタルだったことでしょう。
砲身内はナチュラルメタルですが、射撃後はローレットの銅がなすりつけられて銅色になるらしい。
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| 段差のあるネジのかみ合わせで閉鎖するってアイデアは、やっぱり工具のねじ切りタップを見て思いついたのかな・・ |
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↓開閉するための槓桿は根元から折れてとれてしまっています。
三角のフタは多分火管をいれて閉じるんだと思う・・・自信ないけど。で、写真は安全状態？槓桿と連動して発火位置にくるのかな？
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| ↓右斜め下から見た鎖栓。槓桿は押し込むことで鎖栓のネジ部分が反時計回りに回転して咬みあうのでしょう。連動させる部分は失われています。槓桿の軸下に見える四角い黒い穴がそれでしょう。 |
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↑→右真横から見た鎖栓。どうやって発火させるのかな・・・ |
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| この砲は後車だけで12トンとかあるようですが、沖縄ではこれも手で引っ張ったのでしょうか。語られない物語。 |
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