日本アカデミー賞(1995年)第19回 主演女優賞(浅野ゆう子)、新人賞(一色紗英)

戦前の新潟、酒造りを生業とする大地主の一家に起こる人生の悲喜劇を、幼くして失明した娘・烈の生涯と共に描き出す宮尾登美子の大ベストセラーを完全映画化。

出演・浅野ゆう子、
    一色紗英、
    黒木瞳、
    加藤冶子、
    松方弘樹ほか。

大正8年冬の夜明け、新潟の酒造家・田乃内家に九人目の娘が生まれた。
9番目の子でありながら いままで誰一人元気に育った子が居なかった。
当主の意造は病弱な妻賀穂を気遣い強い子になって欲しいと「烈」という名前を与える。
病弱な賀穂に代わりに賀穂の実妹、佐穂が烈の養育係として親身になって育てる。
そして烈が6歳、小学校入学を目前に控えた時、目に異常を発見する。
東京の病院で診察するも「網膜色素変性症で、、やがて失明します。
残念ながら治癒法はありません」
その言葉で烈は小学校へ行く事さえ拒否、親にも強く当たる。
祖母は孫の為 三十三ケ所観音詣に出るも腰を痛め断念、病弱な母賀穂が三十三ケ所観音詣を祖母に代わって旅立つが十一ヶ所目で力尽き他界してしまう。
 祖母も賀穂の遺言として密かに意造に思いを寄せていた佐穂を後添えに進めるのだが 意造は古町の料亭で出会った芸者・せきを後添えにする。
実家へ帰る佐穂を追う烈 途中見習職人の涼太に助けてもらい列車に乗った佐穂を呼び戻す。
 後添えのせきが息子丈一郎を出産、烈も幼子の可愛さにいつしか丈一郎の面倒を見るようになるが ある日、目を離した隙に丈一郎は事故死してしまう。
 意造もショックで倒れてしまう。
病状も回復してきた意造は近親者を集めて遺産の配分を発表する。
その時烈が 閉じていた藏の再開と酒造りを申し出る。
意造は、藏に女は入れない習慣だとこれを拒む。しかし烈は、酒造りの神と言われる京都の松尾神社へ連れて行って欲しいと頼み込む。意造も気分を変えようとそれ許し、二人で京都へと行く。
烈は松尾神社の神職に酒造りについて聞くと、松尾神社には男神・女神の二体が祀られており、女でも別にかまわないと言うのだ。烈に計られた形で、意造は烈が酒造りをすることを許すことになり昔の職人が集まった。その中にあの涼太も来てくれた。
無事に酒造りも成功して また秋に集まる事を誓って職人たちが田舎へ帰って行った

せきが妊娠したことがわかる、意造は世間体を気にして自分の子として育てる事にするが烈は 涼太が父親ではないかと疑うが 疑われた事に怒った涼太は仕事を辞めて田舎に帰る。
 意造に佐穂を通して涼太と結婚を願い出るが許されず 雪の中ひとり涼太の元へ・・
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