STAFF

制作・監督・脚本:スタンリー・クーブリック
原作:アントニー・バージェス
撮影:ジョン・オルコット
音楽:ウェルター・カーロス

STORY

1984年の未来社会。秩序は乱れ、治安状態は悪化し、性道徳は退廃の極にあった。そして町には夜な夜な少年ギャングの群が横行していた。
これは、そんな少年のひとり、強姦と超暴力とベートーベンだけに生きがいを求める若者の物語……。
15歳の少年アレックス(マルカム・マクダウェル)を首領とする4人の非行少年グループは、その夜もなじみの、ミルク・バーに集まって、夜の町に出かけていった。 
やがで、ひとりの酔っぱらいの老人を取りかこんだアレックス一味は、ステッキをふりまわし、したい放題の暴力をふるって、無抵抗の老人を半死半生の目にあわせた。
さらに荒れ果てたホールに乗りこんで、ひとりの女性を暴行しようとしている仇敵のグループと大乱闘のあげく、パトカーのサイレンの響きをきいて、敵も味方も四散した。そのあと、血気さかんなアレックス一味はスポーツカーを駆って郊外の一軒家を襲った。その邸宅には小説家のアレクサンダー(パトリック・マギー)と若い奥さんのふたりが住んでいたが、凄まじい乱暴狼籍の果て、アレックスは小説家の目の前で鼻歌まじりに奥さんを犯すのであった。
そんな或る日アレックスは独り暮しの婦人を殺し、仲間の裏切りで警察に逮捕されて、刑務所に送られてしまった。アレックスは模範囚となった。そして、政府が着手した人楕矯正擁法の実験材料第1号となった。それは犯罪者に特殊な覚醒剤を注射して衝撃的な映画を見せ、生理的に暴力やセックスが耐えられないような体質に改造してしまうものであった。連日にわたる治療の結果、実験は成功。
アレックスはおとなしい無害な人間として釈放された。親から見放され町をさまよっているとき、ふたりの警官に捕まった。なんと昔の仲間が警官になっていた。ふたりに袋叩きにあった無力のアレックスは、一軒の田舎家にたどりついたが、それはあの小説家の屋敷であった。反政府運動のリーダーである小説家は、アレックスを利用して私怨をはらすと共に政府打倒を目ざした。
そのためアレックスは自殺をはかるが辛うじて一命をとりとめた。小説家一派は逮捕されたが、失脚を恐れた内務大臣はアレックスを元どおりの人間に戻すと発表。
アレックスはセックスと暴力とベートーベンに再び喜びを見出し、『オレは完全に治った』と叫ぶのだった。

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