ディア・ハンター

The Deer Hunter

STAFF

製作 バリー・スパイキングス / マイケル・ディーリー / ジョン・ペバラル / マイケル・チミノ
監督 マイケル・チミノ
脚本 デリック・ウォシュバーン
原作 マイケル・チミノ / ルイス・ガーファンクル / クイン・K・レデカー / デリック・ウォシュバーン
撮影 ビルモス・ジグモンド
音楽 スタンリー・マイヤーズ

CAST

ロバート・デ・ニーロ
クリストファー・ウォーケン
ジョン・カザール
メリル・ストリープ
ジョン・サベージ

STORY

ペンシルバニア洲、四方をアレゲニ−山脈に囲まれた鉄鋼業の町クレアトン。製鋼所に勤める5人の仲間、マイケル、ニック、スチーブン、スタン、そしてアクセルたちは、休日に一緒に、鹿狩りを楽しんでいた。
1968年、ベトナムに徴兵されるマイケル、ニック、スチーブンの歓送会と、スチーブン、アンジェラの結婚式が合同で行われた。大勢の人達が駆けつけ、スラブ系の民族舞踊が次々に披露された。戦場へ行く者たちは、別れを紛らわそうとハメをはずしてはしゃいだ。ニックと結婚の約束をしたリンダの顔もある。
式の後、山へ最後の鹿狩りに出かけた。又、みんなでここへ来られるだろうか?皆の脳裏には不安がよる。

北ベトナムの戦場で マイケル、ニック、スチーブンの3人は捕虜となり、そこでは世にも凄まじい賭け事が・・・。
ロシアン・ルーレット。捕虜が1対1で向き合い、弾丸1発をつめたリボルバーで自分のこめかみに撃たせるのだ。交互に撃ち、どちらかが死ぬまで続く・・・それに金を賭けている。死んだ捕虜が川へ投げ捨てられる。正に地獄。
3人の番、スチーブンは発狂寸前だった。マイケルはニックと向き合いお互い1発づつ撃つ、幸運にも発射しなかった。マイケルは奇策を練った。自分の番の時、もう少し弾を増やせと身振りで示すと敵に要求した。3発、4発、ベトコン側は面白がって弾を込めマイケルに渡した。
マイケルは銃を受けるとこめかみに銃をあて・・・一瞬にベトコン兵数人を撃った。ニックも奪った銃で残りを撃ちまくった。
九死に一生を得た彼らは、濁流の丸太に身を任せていた。友軍のヘリが来たのだったが引き上げられる際、マイケルとスチーブンは力尽き、川に落ち、3人は離れ離れになった。

数年後、マイケルは一人故郷へ戻ってきた。町は暖かく彼を迎えたが、マイケルの心は晴れない。やがてスチーブンの所在がわかった。片足を失って陸軍病院にいたのだ。スチーブンの話から、ニックもベトナムで生きているらしい。
マイケルはニックを探す為にサイゴンへ飛んだ。ニックは場末の工場で行われるロシアン・ルーレットの射手になっていた。そこで稼いだ金をスチーブンに送金していたのだ。
しかし、ニックはマイケルの顔を見ても反応が無い。過剰なショックで精神に異常をきたしていた。ロシアン・ルーレットの賭場で、マイケルは友の記憶を呼び覚まそうと、最後の手段にでた。マイケルはニックと向き合った。「思い出せ、俺だ!」ニックに反応は無い。マイケルは自分のこめかみに向けて撃った。不発。「思い出せ!鹿狩りに行こう!」ニックにかすかな反応があった!と、その時、ニックは自らの頭をぶち抜いていた。マイケルは血の吹き出るニックを抱きしめた。