アイズ

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スト−リー

華麗なる大都会ニューヨーク
ハイファッションにいろどられた街
ローラ・マースは、ファッション専門の一流女性カメラマンだった。
 そのローラが、ある時、写真集を発行した。題して『マースの眼』
作品のテーマは、暴力とセックスの世界だ。
モラルの退廃を作品に表現したいと願う彼女に 好奇のまなざしを向ける人も多い。
 出版記念を兼ねた写真展の初日。
会場に集まった人々は、現実とも幻想ともつかぬローラの作品に 賛否両論を戦わせていた。
写真集の発行者ドリスが殺されたという知らせが入ったのは ちょうど、そんな時だった。
呆然とするローラ。彼女は、前の晩に これと同じような夢を見ていたのだった。
 ローラは 7歳の時 親に捨てられた少年のまぼろしをみた記憶がある。
「いつか 彼を助けてあげるわ」幼かった彼女は、祖母が、そう言い聞かせたものだった・・・
 事件の翌日 カメラのファインダーを覗いたローラは、再び誰かが殺されるまぼろしをみた。
そして フォト・ギャラリーの女経営者エレーヌの家を訪ねると、彼女は無惨にも絞殺されていた。
 警察は、二つの殺人が同一犯人によるものとみて、次々に関係者を取り調べた。
モデルのミシェルとルル、ミシェルの恋人ロバート、ローラのマネージャーのドナルド、
ローラの運転手トミー等。皆 怪しかったがそれぞれアリバイがあった。
 捜査のチーフは、サル・ボルブ刑事。ローラを担当したのは ジョン・ネビルという刑事だった。
まるで ローラの作品を現実のものにしたような事件で 捜査は難航した。
 ある夜、ローラのアパートに 前夫のマイケルが酔いつぶれてやってきた。
彼は 死んだエレーヌの愛人だったが 自分は殺していないと主張した。
前夫の性格を良く知っているローラは、彼を信じ、ニューヨークを出て行くための金を渡した。
二人は 仕事と家庭の板ばさみになって別れたのだが、マイケルは まだローラを愛していた。
ローラのスタジオに ある日、ネビル刑事が訪ねてきた。
ローラは 彼にビデオ・モニターを見せて 自分の見た幻想を説明した。
殺人者の眼は、このカメラのレンズと同じようなものだと・・・ネビルは、彼女の言葉に興味を示した。
 こうした2人のやりとりを こっそりうかがっている人物がいた。
それは、マイケルだった。彼は ローラのそばから離れる事ができなかったのだ。
 夜もふけた頃、 個室で仕事をしているローラ。突然 おそろしいまぼろしが見えた。
今度は ルルとミシェルのアパートだ。続いて 恐怖におおのくルルの顔が・・・
「二人が危ない!」
危険を知らせようと電話を掛けた時 彼女たちは すでに何者かの手で殺されていた。
 葬式の日、ロバートは ローラを責めた。「犯人が誰であろうと 悪いのは君だ!」
ネビル刑事は ローラをなぐさめ、家まで送ってくれた。二人は お互いの立場を忘れて初めて愛をかわした。
翌朝 マネジャーのドナルドのバースディーパーティーが開かれた。
ローラは 気分を変えようとパーティーに出席した。
だが そこにマイケルから電話が入った。自殺する。というのだ。
事の成り行きを聞いたドナルドは、ローラに変装して 張り込み中の警官の眼をそらした。
 ローラは マイケルをさがして車をとばした。突然 ドナルドの姿が眼前に うつった。
「今度は彼の番だわ。急がなければ!」「マイケル、なぜ私がドナルドの家にいることがわかったの?」
 あせったローラは 車をぶつけて ショックで気を失ってしまった。
彼女が病院で意識を取り戻した時、ドナルドは すでに第五の犠牲者になっていた。
心身ともに疲れきってしまったローラ。ネビルは 事件が解決したら 二人で休暇を取ろうと言ってくれた。
 その頃 警察は一人の男に嫌疑をかけた。それは ローラの運転手のトミーだった。
家宅捜査をやったボルブ・ネビルの両刑事に 彼は犯行を否定した。
だが トミーが前科者であり アリバイがない事が 何よりも弱味になった。
ボルブのすきをついて 表に逃げ出したトミーは 銃弾を受けて息絶えた。
 事件解決を知らされたローラは 複雑な気持ちだった。
どうしても トミーが犯人だとはしんじられなかったからだ。
 やがて 危険は ローラ自身にも迫ってきた。アパートの中にいたローラは悲鳴のようなものを聞いた気がした。
背筋に 冷たいものが走った。「エレベーターだわ!殺人者がいる!」
 突然 彼女のアパートのキーが回る音がした。「来ないで!」と 泣き叫ぶローラー・・・
そして 事件はショッキングな結末を迎える・・・・・