南の島
「綺麗・・・」思わず口から出てしまった。
「えっ?・・なによ?」君が振り向く
「う?・・えへへ♪なんでもないよ 良いから 良いから〜」
「へんな 人。」でも 怒った様子もなく 逆に笑顔をくれた。
南の島の熱い日差しの中 水色のワンピースを着た君の透けるような白い肌。眩しい笑顔。
ホテルへの道 足を止め見とれてしまった。
今日から 君と一緒 こんな素晴らしい人とこれから歩いて行けるなんて・・・頬を抓りたい気分であった。
ボーイの後についてホテルの部屋へ入った。
そして二人のバックを確認してから、チップを渡しボーイが部屋を出て行く。
やっと二人きりになった・・・
君はやっと緊張から解き放たれたようにベットに腰を下ろし俺に視線を移す・・・「よろしく」っと幼い子のように頭を下げた。
まだ 始まったばかりの二人の時間、不器用な二人の距離に戸惑いを感じながらも君の隣りに腰を下ろそうとすると
「海! ねぇ ねぇ窓の外〜」
君は立ち上がり ベランダへ出る。俺も君の隣りへ
「綺麗な海だよ・・・真っ青で・・・エメラルドグリーンだね。 風も気持ちいいよ。目に映るものすべてが・・・
素晴らしく感じる・・・・・ありがとう 貴方のおかげ・・・」
俺は両手を腰にまわし後ろから君を抱きしめる
「あぁ・・・しあわせだよ・・・・離さないで・・・このまま・・・」
その言葉に答えるように強く君を引き寄せる。
「ずーっと いっしょに居てね・・・・ずーっと私を見ててね・・・・・・」
「うん・・・・離すものか・・・」さらに君を強く抱きしめた・・・
そして ゆっくり 振り向き 身体の向きを変えた。
眼を閉じた君にそっと口づけ♪
しばしの時間 時を止めて肌を合わせたまま 幸せに浸っていた。
「着替えて 海へ行こうか?」「うん 一緒に♪」
ふたりの旅は まだ始まったばかり・・・
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