ROMAN HOLIDAY

       

スタッフ

キャスト
 


 アン女王           オードリー・へップバーン
 ジョー・ブラッドリー     グレゴリー・ペック
 アービング・ラドヴィッチ   エディ・アルバート
 ヘネシー支局長       ハートリー・パワー
 大使              ハーコード・ウィリアムズ
 ヴィアバーク伯爵夫人    マーガレット・ローリングス
 プロヴノ将軍         フリオ・カルミナチ
 理髪師マリオ         パオロ・カルリニ
 ジョヴァンニ          クローディオ・エルメリ     


 ストーリー
イタリアの首都ローマのある小国の大使館の大広間、王女アンが各国の大使、外交官、政界財界の大物などと公式会見を行っている。
まだ20をでたばかりらしい若々しい王女はそれぞれの国の言葉を巧に使い分けて、挨拶をかえしている。
その気品にはさすがに争えないものであるが、長いスカートに隠れた見えない足は片方の靴を脱いでいて、しびれた指をモゾモゾ動かしているのだった。
 アン王女のローマ訪問はヨーロッパ各国を親善旅行に歩いている途中のことだった。
毎日毎日、忙しい日程が重なっているため、王女はやや疲れ気味で、公式の席はきちんと勤めていても、自分の時間になると
小さな事にも神経を尖らせて、侍従のものたちをはらはらさせている。
侍医は、女王に休養をすすめ、翌日の日程がとりけされることになった。
王女は、鎮静剤を飲んでベットに横たわったが、眼が冴えてなかなか眠れない。侍従の姿が見えないので、街へ出て見る気になった。
 街の中心のスペイン広場を何の当てもなくぶらぶら、やがて鎮静剤が効いてきて、道端のベンチにぐったりとからだをよこたえた。
そこへ通りかかった アメリカの新聞記者ジョー・ブラドリー、アン王女の特ダネ記事を探して・・・
若い娘がベンチでぐったりしているのを見て、事情を聞こうとしたが 抱きついて眠ってしまうばがりで、手に負えない。
そのままにしておくわけにいかないので、下宿へ連れて帰って、ベットに寝かした。
 翌朝になって ジョーは初めて一夜の泊まり客がアン王女であった事を知った。
特ダネ記事をつかむ絶好のチャンスと、自分の身分を明かさず、局の支局長に特ダネをとった場合のボーナスの約束をさせた。
アン王女は、大使館へ帰るのを1日伸ばす事にして ジョーに案内役を頼んで 一緒にローマ見物に・・

 

床屋で髪を短く切らせ ジョーに連れられ1日遊び歩いた。
ジョーは同僚のカメラマンのアーヴィングに隠しカメラで王女の姿をフィルムにおさめさせた。
 一方、大使館では、失踪を知って、公に出来ず10数名の秘密探偵を呼び寄せた。
夜になって、アン王女は河べりにつながれた遊覧船でダンスをたのしんでいた所へ 秘密探偵たちが、
ジョーは王女を逃がそうとして、時ならぬ争いがはじまり、王女が居合わせた警官をギターで殴りつけるという騒ぎになった。
もちろん この光景もカメラにおさめられた。
 



ジョーと王女は河に飛び込んでおっての眼から逃れた。いつのまにか、2人のあいだに深い恋心がもえていた。
ふたりは河べりの闇で熱い接吻を交わした。しかし、とうてい実を結ばない恋であることはわかっていた。
 ジョーは、王女を大使館に送り届け、記事を書きためにしるしたメモを引き裂いた。

 数日後、王女の新聞記者会見が大使館で行われた。アーヴィングはその席で、撮影した写真をことごとく、そっと王女に渡した。
ジョーとアン王女とは眼と眼を見合わせて、無言の別れを告げあった。