韓国山岳事情視察&北漢山登山

◆目的
 2005年の市町村合併により、北アルプスの玄関口である上高地は松本市に組み入れられた。このことにより槍ケ岳や奥穂高岳など日本を代表する山々は松本市民により身近な山となり、松本市は名実ともに岳都となった。
 現在上高地には年間約150万人の観光客が訪れ、北アルプスには中高年者を中心に多くの登山者が訪れている。また登山の世界も近年国際化し、2007年度、北アルプスには韓国を中心に約2000人の外国人登山者が訪れている。
 このため受け入れ先である山小屋や旅館は、韓国語の標識の設置やパンフレットを作るなど対応をしている。またオフシーズンにはハングル講座を独自に開き、山岳関係の語学の学習をしている。
 こうしたことから、韓国の山岳事情や日本の山に対する考え方などを知ろうと、山小屋や山岳ガイドなど山岳関係者と韓国の山岳関係者との交流及び情報交換をするための視察と登山が有志によって計画された。
 なお今回の視察は2008年に創部90年を迎える「松本深志高校山岳部OB会」が立案し、地元のガイド組織である「NPO法人信州まつもと山岳ガイド協会やまたみ」と「北アルプス山小屋友交会」の三者が参加する形で実現した。 

◆日時 
2008年1月20日〜23日

◆スケジュール  
<1月20日> 
*中部国際空港12:00 〜 ソウル(インチョン)14:00 
<1月21日> 
*韓国の山岳関係者と北漢山(プッカンサン)登山 ・ 交流(現地山岳関係者)
北漢山<白雲臺/ペグンデ(836.5m)、仁壽峰/インスボン(810.5m)、萬景臺(799.5m)>

<1月22日>
* 韓国の山岳関係者と道峰山(トポンサン740m)登山 ・ 交流(AJT立山山荘主催)

<1月23日> 
*ソウル(インチョン)15:00 〜 中部国際空港16:45

◆構成団体
NPO法人信州まつもと山岳ガイド協会やまたみ (会長 百瀬尚幸)
松本深志高校山岳部OB会 (会長 二木昭至)
北アルプス山小屋友交会 (会長 穂苅康治)
◆協力
松本市観光温泉課
(株)山と渓谷社

山行報告

韓国の山は標高は低くても雪が降れば、手ごわい山でした。
また韓国の山岳関係者との交流や情報交換もでき、多くの成果を上げることができました。
結局山と飲み屋しか行きませんでしたが大満足でした。

[日時」 2008年1月20日〜23日
[行程」 
<1月20日>曇り
*松本〜名古屋〜ソウル
<1月21日>雪
*北漢山(プッカンサン836.5m)登山
<1月22日>雪
*道峰山(トポンサン740m)登山
<1月23日>曇り
*ソウル〜名古屋〜松本

[メンバー」
西村清亮(16回)・西村清子
穂苅康治(20回)・穂苅賢三
植松晃岳(24回)
百瀬尚幸(信州まつもと山岳ガイド協会やまたみ)
菊池俊朗(日本山岳会)
井形優子(槍ケ岳山荘)  
粟津彰治(山と渓谷社)

[1月21日]北漢山の登山口は大雪のため、なんと入山禁止となっていた。
しかし何とか許可をもらい、雪の舞う中出発した 途中の山小屋、白雲山荘では大宴会になってしまった
白雲山荘前で記念撮影。実はみな酔っている 仁寿峰(インスボン)をバックに植松、西村、穂苅 北漢山頂上直下。柵があっても危険極まりない。滑ったらそのまま・・・
最後の登りは岩場の連続。息を抜けない 頂上からはソウルの高層ビル群が見える。何とも不思議な光景 [1月22日] 韓国の登山は地下鉄を下りたところから始まる
漢峰山頂上。寒さで顔が引きつっている 道峰山頂上にはなんとイワヒバリがいた 下りも緊張する箇所ばかりだった。韓国の山は侮れない
下山後はお決まりの大宴会。参加者24名。このあと2次会にも行った