中央アルプス茶臼山(2653m) 6月10日

濃ヶ池川沢登り 曇り

参加:西山・出原・水野・志水

AM6:45出発(駐車場)…AM9:00最初の滝1800m点…PM1:45二俣2100点…PM3:05山頂

 

中央アルプスの茶臼山には、昨年のゴールデンウィーク桂小場より木曽駒ヶ岳に山行したおりに、胸付頭を右に折れて進めば程なく茶臼山だったところ、木曽駒ヶ岳へ気の焦るあまりとうとう寄らずに終わらせてしまった。其れ以来の、念願の山だった。機会があればもう一度、桂小場からでもと思っていたが。一度登ったコースに二度目への途惑いもあって一年以上過ぎてしまったが、今回良いリーダーに恵まれて木曽側の濃ヶ池川からの沢登りで行くことになった。

6月10日午前1時、恵那S.Aにて西山さん達のグループと会った。天候の崩れる可能性が非常に高く、前日の雨もあって、川の水の増水にも心配しながら「まぁ一度行くだけ行ってみよう」「だめかどうかの判断はその時に」との話で深夜の高速を中津川からR19号に乗りかえて一路、木曽駒高原スキー場へと車を走らせた。

濃ヶ池川に降りる手前の行き止まりの駐車場に着いたのは午前6時。天気も晴れてこそいないものの何とか雨にもならず早速準備に取り掛かる。そして朝食を済ませていよいよ出発する事になった。駐車場から沢に下りて登山道と思われる道を広河原まで歩く。昨年の9月に初めて鈴鹿の松ノ木谷の遡行をした時、登り降り、合わせて7ヶ所は蛭にやられた。雨上がりの翌日で天気も悪くジメッている中を歩くのは嫌な思いのするもので、蛭にやられる心配ばかりをして通り抜けた。途中、石垣で組まれた建物の基礎の残っている横を通る。此処は、その昔(昭和30年代)営林署の建物のあったところらしいが今は建物の跡形もない。

程なく道も消え河原へ下りると水が全く流れていない涸れ沢へでる。倒木はあちらこちらにに河原を塞いでいるが暫くはゴーロ歩きを2時間余りすることになった。

しかし沢の水音の流れは近くに聞こえてくる。一寸周囲を探して見ると右側に水路が出来ている。1800m点の崩壊地の土砂のため、水路が新たに出来たものだった。

この水の無い河原を二俣分岐点までたどり着くと右側に滝が出てくる。1800mの最初のポイントで、滝は5m・2m・4mと連続するものだがそれほど難しいものでは無く、ナメの5mも気づかずに通り過ぎた。岩は大変脆かったため4mの4段の滝(上2本は雪渓のため埋もれていた)の取り付きで掴んだ岩が書庫の本を引き抜くように崩れて右足を打ち身した。中段からは雪渓がはっきりと出て来た。沢靴と登山靴を3度履き替えて登り、雪に喘ぎながら進んだ。テープを使ったのは最初の4mの滝と、5mの大岩のところの2ヶ所で、それ程難しいところも無く登っていく事が出来たが、雪とのミックスと岩の脆いのに神経・体力を使い果たし、打ち身切り傷もひびいて、へとへとになり、PM3:05茶臼山に登頂した。

沢は2400mを超える頃からは眺望がグンとよくなつた。遠望がきくようになり、高曇りという幸運にも恵まれた。御嶽山から乗鞍岳が、沸き上がる雲の中、真近に見ることが出来た。山頂からは、遠く北アルプスの奥穂高から槍ヶ岳まで望むことができて、最高の気分に浸れた一日になった。

追記

下山には木曽駒高原スキー場への登山道を利用。但し取り付きの所、正沢川の橋は現在も壊れていて無いため、増水時の利用は不可なので注意したい。