北八ヶ岳 北横岳・三つ岳・雨池山・縞枯山・蓼科山

 

12月30日〜31日

北横岳(2480m)・三つ岳・雨池山(2325m)・縞枯山(2403m)

1230日(晴れ)

10:00ピラタスロープウェイ〜10:26山頂駅発〜11:26北横岳山頂〜11:50北横ヒュッテ(昼食)12:30〜13:05三つ岳山頂〜14:22雨池山山頂〜14:40縞枯小屋〜15:22縞枯山山頂〜15:50縞枯小屋

北横岳

縞枯山

縞枯山への道

縞枯山頂にて

 

今回の山行は、横田さんから年末の山のプランについて話しをしていたところから始まった。12月に入ってから、鈴鹿の藤内壁・三ルンゼ(2日)・忘年会(10日)・大島山(17日)と出かけていたが、今だに雪山を見ていない。もうボツボツ雪に出会いたいなと思っていた。そんな時に横田さんから静かな北八ヶ岳へ行ってみたいと言う話しだった。最近、頭の中が中央々々している時だったので良い山行計画になるぞという気がした。早速例会に計画を上げて、原さんに電話をした。

30日朝6時30分、瑞浪の化石公園で待ち合わせをして、北八ヶ岳のピラタスへ向かう。諏訪ICを降りてR152号からビーナスラインへ入ったが、車の量が以外と少ない。順調良く車は走り、スキーヤーの車が思いの外少なかった事も有り9時30分にピラタスロープウェイ乗り場に着く事が出来た。此処数年、北八ツ周辺は雪が少ないとの事で、スキーヤーの中にもその意識が定着したのかもしれない。今年は、24日〜27日にかけて雪が降っており、大雪にこそはなっていないが、山を歩くのには充分な量だった。

北横岳へは溶岩状の岩の点在する坪庭から始まる。しっかりしたルートが坪庭の公園に作られているので、雪のついた景色を楽しみながら約一時間で北横岳ヒュッテを通り越し北横岳まで行ける。南峰・北峰とも快晴の為、展望は素晴らしく良い。明日登る蓼科山が目の前に聳え立つ。北西風が痛いほど冷たく、とてものんびりしていられないので山頂を少し楽しんだ後、食事にするためヒュッテまで戻る事にした。此処でアイゼンを着け、三つ岳へ向かった。三つ岳へは坪庭への分岐をそのまま直進していくと、直ぐに雪のべったり付いた岩嶺帯から始まる。段々と、岩も大きなブロックになり、少しはバランス感覚の要求される箇所を足元に注意をして通り抜ける。岩峰のピークは三つあり、雪とのミックス感覚を楽しむ事ができる山だった(けっして難しい分けではないです)。山頂からは、真っ白に積もった雨池を見下ろす事が出来る。後で小屋の主人に聞いた話しだが、雨池には雨水が溜まる程度で、例年この時期には水が無い為、氷は張らず雪が積もるのだそうだ。三つ岳から正面に見える雨池山をを通り抜けると雨池峠に着く。真っ直ぐ進めば縞枯山、右に行けば縞枯山荘、左に向かえば雨池、取り敢えず僕たちは小屋に向かいザックを置いてから縞枯山に行く事にした。(小屋の手前、木道が設置されているでアイゼンをはずす)小屋で一息入れた処で登りに行った縞枯山は、山頂の手前の一帯に枯れた木々が、模様をなすように立っている。山頂の景観は差ほどに良くないが、枯れ木越しに南八ツが遠望出来る。

縞枯山荘は大屋根の合掌造り風の小屋で、基本的には電力を使わず、ストーブは巻き木を燃し、明かりはランプを使う小屋だ。少々煙たいのと暗いのが難点だったが、古い時代がイメージできる、懐かしさの匂いのする空間が有る、ホっと和む小屋だった。

 

蓼科山(2530.3m)

12月31日(曇り)

8:40ロープウェイ山頂駅発〜9:30すずらん峠〜10:30アイゼン着〜12:27樹林限界点〜12:50蓼科山山頂13:00〜14:06コーヒー休憩14:40〜15:24すずらん峠着

すずらん峠から蓼科山を見る

蓼科山頂を見る

右下山頂小屋

山頂から北横岳・南八ヶ岳

 

朝、起きて小屋の外温計を見ると▲7.5度だった。妙に暖かいなと思い、窓から外を見るとドンヨリと雲が垂れ込めている。今日は蓼科山を登る日だ。7時に朝ご飯を食べ終わりコーヒーを飲みながらロープウェイの始発を待ってのんびりとする時間も良い。せめて高曇りだったら良いのにと思っていたが2403mの縞枯山でさえ山頂はガスに覆われている。こりゃあ、ひょっとしたら吹雪いているかも知れないな、余りガスが深いようなら途中で引き返す事も考えようと相談をしながらロープウェイに乗る。車でビーナスラインを移動して、すずらん峠には9時20分についた。車が既に2〜3台あり先発のパーティーがいるようだ。下見に来た一週間前とは随分と雪の着いている量も違う。暫くは低い笹の原を行くので、アイゼンは尾根に取付いて雪が固くなってからにしようと決め、準備を済まして早速登り出す事にした。キュッキュッと雪の音をさせながら笹の原を進み、尾根に取付きアイゼンを着けてピークに向かって歩いていると、何だか周りが少しづつ明るくなってくる。南八ツの方向を見ると雲が上へ上がっており赤岳が良く見える。2113mピークから山頂を見上げるとやはり雲が無くなっている。こりゃあラッキーだ。高曇りの状態になっていた。最後の急登をたっぷり一時間半をかけ、息を切らして樹林限界に着くと先発のパーティーの二組が降りてきていた。もう山頂迄は岩場のルートを辿って20分、昨日歩いた三つ岳よりは楽に行ける。雪と石・岩の混じったルートを、左手に山頂を見ながら慎重に巻いて登り、閉鎖中の蓼科山頂小屋に着く。風は幾分弱いもののやはり山頂は随分と寒い。記念写真を山頂で撮り、昨日登った北横岳や、北八ヶ岳から南八ヶ岳の全貌を楽しんだ後、風の無い場所を探してコーヒーを飲もうと下山を始める事にした。

今年、本当に最後の楽しい山行になった。来年は黒百合ヒュッテから丸山、麦草峠を抜け、茶臼山・縞枯山のルートを縦走したい等と話しながら、僕たちは、すずらん峠へ向かった。