中央アルプス黒沢山(2126m) 2001年11月18日

参加:西山・布目・安藤・寺東・横田・木下・出原・志水

AM7:50横川渓谷登山口――AM9:30林道(廃道)AM9:40――AM11:20稜線AM11:30

――PM12:30山頂PM13:06――PM15:50下山終了

 

黒沢山

坊主岳

 

中央アルプス山域の中で2000mクラスの山としては最北端に位置し、周辺には横川渓谷を抱えて景観の素晴らしさも期待出来る絶好の山に今回僕らは登る機会を得た。伊北インターを降りてR153号線を20分程北上するとJRの無人駅と思われる駅(名前を忘れてしまった。)のある三叉路を横川渓谷に向かって左折する。もう少し北に進めば塩尻に入ってしまうほどの北側から山間をぬって只管、横川渓谷へと車を走らせる。紅葉の季節も終わりかかって唐松の焼けた色も生彩をなくしている。途中、”茅葺きの里”と言う村営の浴場を左に見て通り過ぎる。舗装路も切れていよいよ地道となる。深い谷筋の道路から直ぐ横に、沢を抱かえた道路に変わり、行き止まりが三級の滝へ通じる駐車場へ着いた。駐車場は、10数台は車の止められそうな広さもあり、宛らC級スポットの観光地の風情はありそうだ。この先に出てくる三級の滝を含む横川の渓谷は、その周辺を散策するだけでも充分に自然と向き合うことの出来るエリアで、帰りには”茅葺きの里”の浴場で、風呂と食事を楽しんで帰路に着く事の出来るところで、観光化されていないところが穴場としての良さかも知れませんね。

僕たちは身繕いをして早速登りだした。三級の滝までは1.2kmの行程で道中も観光スポットになっているだけの所であり、良く整備されている。所々には橋も敷設されていて気持ち良く歩く事のできるコースだ。程なく三段になって流れ落ちてくる立派な滝が目の前に広がる。滝に向かって進み、滝の右手の階段を上がると左手にロープが付けられている。階段状になっているルートを登って行くと三級の滝の上部に立つ。其処から沢に沿って右に左にと歩いて行く。出発点から約1時間30分くらい、なだらか沢を楽しみながら歩いている内に今は廃道となった林道の上に出た。標高1400mのポイントで、丁度良い休憩のポイントになる。一息入れた後いよいよ僕たちは黒沢山に向かう支尾根に取付いた。稜線までは急な登りの一本道なので所々で休みながら登ると良い。休憩に良いポイントも2ヶ所あり花の絵の書かれた看板が目印になる。ルート全体には赤いテープにより導かれるように登る事ができる。道も良く踏まれていて苦労の無いコースだった。息を切らして2000mの稜線に出ると、正面に視界がいきなり広がってくる。西には笹の山頂を持った坊主岳、其の奥には雪を被った乗鞍岳。正面には経ヶ岳。東には此れから登る黒沢山と、眺めは山頂よりも良いかも知れない。背の低くなった樹木と岩稜の組み合わせが、中央アルプス最北のアルペン的雰囲気を僅かに香わせる。此処からは稜線を東に進む。経ヶ岳の分岐点まで30分程で登り、分岐点を左に5分程だらだらと歩くと東に展望のきく平地を持った山頂についた。今日は途中でワンパーティーに会っただけの静かな山行だった。昨日登った桑沢山へのルートは、はっきりとはしてはいなさそうだ。後は南アルプスの展望を楽しみながら昼食をとり、”茅葺きの里”を目指して下山。「こんな山行も良いな」と、のんびりとした一日を過ごした。