(標高・3067m) 天気:晴れ

2002年12月31日〜2003年1月2日(メンバー:西山・横田・志水)

12月31日PM2時・田の原にてテント設営

1月1日 AM8時30分・田の原発〜AM11時55分・王滝山頂・PM12時発〜PM12時45分・剣が峰・PM13時10分〜

15時10分・テント場着

1月2日 AM9時30分下山〜AM10時・王滝スキー駐車場(スキーにて)

元旦の朝・御岳

三笠山を見下ろす

王滝山頂を見上げる

剣が峰

 

冬の時期、中津川に出かけると北北西の方向に真っ白く雪を被り独立して聳え立っている山が目に飛び込んでくる。周辺には高い山が無いのでその威容は一段と誇らしく見える。日本の3000mを超えるほとんどの山と山域は国立公園に指定されているがこの山だけはその対象にはなっていないため、周辺は別荘・スキー場と、開発がどんどん進んできている地域だ。賛否の程は色々あるようだが、個人的には山に登るための利便性も良くなりアウトドアなスポーツライフが提供される範囲で、周辺町村の観光収入とも結びつくのであれば文句等言う事は無いと思える。冬のスキーや夏場のハイキングツアーも容易に組めて、山に親しみやすい環境が作られているこのエリアは大変貴重だ。31日、僕らは年末から年始にかけて御岳で過ごすのだからと木曽福島の町で食料をしこたま買い込んで田の原に向かいテントを張ることにしたが、予定していた東屋の下は先行組みに使われてしまっていたため僕らは田の原の売店近くに設営した。他にパーティーは2組あるようで年末の御岳・田の原は僅かな賑わいで包まれた。大晦日の夜の食事は、年越しケンチン蕎麦と刺し身に盛り上がり、普段は飲まない酒にも口を少しつけ良い気分になって満天の星空の下で就寝をした。

元旦の朝は、6時に起床をして正月らしく雑煮を作る。快晴の天気で申し分のない御岳日和となったがコーヒーを飲みゆっくりしている内に8時をまわってしまい、急いで準備をして出発をする事になったが、雪が良く締まっていた上に先行組みのトレースのお蔭で歩きやすいスタートになった。8合目と9合目の中間点と、9合目の避難小屋で休憩をとり、山頂に着いたのは午前11時55分だった。眼下に三笠山からのルートを遥かに見下ろす事が出来る王滝山頂までが今回の目標だった僕は、もう充分に満足をしていたが西山さんの「今日は天気も良いし、剣が峰まで行こう」の言葉に押されて休憩の後、更に先を目指す事になった。硫黄臭の噴煙を左に見て八丁ダルミを進み、息を切らして12時45分山頂に到着。見下ろせば真っ白になった二の池が直ぐそこに見える。剣が峰山頂からの展望も絶品で、真っ白の雪を被った白山から乗鞍岳・西穂高岳・奥穂高岳・槍ヶ岳を望む事ができる。東には遠く八ヶ岳連峰までが遠望でき、正月元旦からの山登りとしては上々のできとなった。

午後3時には田の原に戻り、今年の登り始めは無事、事故も無く終えることができたことに僕らは感謝して夕食のすき焼の準備に取り掛かった。(記)志水 龍雄