小野川本谷遡行 曇り一時雨

遡行タイム

AM6:15芦島キャンプ場車止.....奇美世滝AM7:55.....F2AM8:55.....F5PM12:00.....F6PM13:00.....登山道PM2:50.....奇美世登山道分岐PM3:40.....奇美世滝PM5:10.....キャンプ場車止PM6:20

 

少し前から小野川には行ってみたいと思っていた。山を始める前までは滝などには何の興味も無かったので、どんなに立派な滝でも観光的見物で見過ごしていたが、沢を歩き出す様になってから、奇美世滝が80mもの高さのある滝だと知って、是非一度見てみたいと思っていた。当然登れる滝だ等とは思ってもみないが…。

今回の中央アルプス山行は、麦草岳に行こうと決まって少し小躍りした。夏前から行きたいと考えていた山だからだ。夏場は台風の影響もあって山らしいところにもいけず、ボルダーの練習では天上から落ちて腰を打ち、尽きの無い日を過ごしただけに、待ち遠しい計画になった。

9月10日朝5時30分民宿を出発、6時15分芦島キャンプ場をスタート、行程のガイドラインは一応頭に入れていたが、40分の林道歩きは長い。登山道は堰堤工事の為、廻り道が付けられていて1時間。体力の無さは人一倍と威張って言う事でもないが、奇美世滝に着く迄に大汗をかいて、立派な滝を目の前にしたら、もう帰ろうかと思わず考えてしまった。小野川本谷は、サワヤさんによれば初級の沢だそうであるが、僕にはとても大変な沢だった。行程の長さは中央アルプスの沢なのだから当然覚悟の上とは言うものの、やはり息が切れる。

F1奇美世滝

F2

F3

 

とにかく奇美世滝に着いて、この滝の大きさと素晴らしさに満足をした。早速遡行を始める。奇世見滝の右手に流れる支滝の、更に手前の支尾根に取り付き1時間でF1の上に出た。此処で沢の準備をして9時、F2(8m)に取り付く。

F3(3m)は問題無く通過。ナメ滝を何本か越して昼食、F4(15〜20m)は左岸のガレを巻いて通過、F5(6m)の頃には疲れが出て来たがここも問題無く通過。少し時間がかかっていることが気になる。F6(30〜40m)に着いたら午後1時になっていた。右岸から大高巻きをして此処を通過する。F7を越してガレ場を直ぐに通り抜けられると考えていたら、予想に反してナメ滝が長く続く。尾根登山組みのパーティーの声が聞こえる。下山の途中の呼び声の様だ。少し気が焦る。ガスが出てくる中で最後のガレの長さも計れない。もたつく内に時間を使い登山道に出たのは午後2時50分。流石にホっとしたら疲れがどっと出てきた。此処で休憩をとって下山開始する、麦草岳分岐迄の登りが辛い。分岐点で午後3時40分。芦島の車止めに着いたのは午後6時20分。無事終了をすることが出来た。麦草岳こそ登れなかったが念願の小野川本谷遡行が出来た。大変思い出深い一日となった。尚、F4は10mと言われているようだがラペルしたときのザイルの長さから考えて18m〜20m。F6は見た目の大きさからも30〜40mはあったように思われた。

なめ滝

F4

遡行図

 

最後に、奇美世滝登山道はガイドの上では破線とになっていて一般的なコースではないと思っていたら、とても奇麗な標識で○合目と案内しており、急坂だが、歩きやすい道だった。