ポジティブ事務職への道!
企業の事務職は「総合職」「一般職」のうち「一般職」です。そのポジションは、「総合職」のサポート的な面が大きいく待遇面でも差があります。行政でいう事務職は、いわゆる行政職といわれており、いろんな部署を経験させられるために、技能職・専門職よりも昇給・昇格面でちょっぴり待遇がよいようです。
学校事務職員は行政職には違いないのですが、<学校>という場で、サポート的な役割を専門的に期待されているという点では企業でいう総合職よりも一般職に近く、行政組織の中では立場的に一般職より専門職に近いかなあ、というのが私の印象。
そのことの善し悪しとかをここで述べるつもりはありません。主であろうが従であろうが、きっちり仕事ができる人は、それだけでまぶしいものです。また、常にそうでありたいもの。
日経ウーマン11月号の特集記事に事務職の特集がありました。事務職といえども、意識の面では、かなり総合職と区別がなくなってきているようです。
そんな特集記事「あなたは、自分の価値に気付いていますか」。この記事がとても参考になったので、ここに紹介します。
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日経ウーマン2000年11月号特集記事「キャリアを生かせば脱・一般事務職できる〜あなたは自分の価値に気づいていますか〜より
1年目 毎日が新鮮。覚えることが多く、毎日が発見の連続。
仕事はそれなりに楽しい。3年目 仕事にマンネリ感。隣の芝生が青く見える。
ひととおりの仕事を覚えてしまい、これ以上この職場にいても成長しない
ような気がしてくる。ポジティブ予備軍 しかし、今の仕事も満足にでこなせないのにほかのことができるはずもない。ここで重要な仕事を任せてもらえるように努力しようと踏みとどまる。
先細り予備軍 自分より仕事をしない人を見るたびに「ワタシだけが大変」モードに入ってしまい、どうせ同じ給料ならもっと楽して働きたいという気分に。
5年目 辞めたいけど辞められないもやもやに悩む。
漠然とした将来への不安から「辞めたい病」にとりつかれるが、といって
やりたいことはわからない。それに、転職するだけの力もないかもしれな
い…と考えると辞められない。ポジティブ予備軍 「しばらくはこれでがんばろう」と決意。忙しそうな職員に「これ私がやっておきましょうか?」と声をかけ、自分で仕事を受注。今の職場で身につけられるものは、すべて身につける努力をする。
先細り予備軍 リストラで人も減り雑務倍増。ほんとうにこれでいいのかと思いながらも与えられた仕事をこなすだけで毎日へとへとに。
7年目 まさかこんなに長く働くとは思いもしなかったが、ここまできたんだから
自分が生きていく分くらいはずっと稼いでいきたいと思う。ポジティブ事務職 仕事を合理化、その余力で他の仕事にかかわってきた結果、一目置かれる存在に。教育係も進んでやったため、後輩や上司からも信頼され実質、係長的仕事に、やればできるんだと自信もついた。
先細り事務職 今の仕事には興味がないが転職する勇気が持てなかったからここにいるだけ。重宝がられて与えられるままに仕事をこなしてきた結果仕事の量がどんどん増えていき「もうこんな忙しいのは嫌」と退職。しかし、辞めてみると自分にスキルがなかったことがわかり愕然。これまで与えられた仕事をこなせばいいというスタンスできたから仕事の自信なんてまるでない。この先どうなるんだろう、と、まじで不安。
人間関係を円滑にこなす能力
●後輩にきちんと仕事を説明し仕事がうまく回るように方向付けていますか?
●上司に的確なタイミングで自分の仕事の進み具合を正確に報告できますか?
●職場内外を問わず人の話をよく聞き、意図するところを理解できますか?
●人と協調し、臨機応変に対応できますか?
人と一緒に仕事をしていく能力
●上司や関係者などをうまく説得し、自分の考えたプランや方法を実現できる よう交渉できますか?
●表現力が豊かで、いろんなイメージを相手に伝えられますか?
●必要な情報を数多く収集できますか?
仕事を遂行する能力
●時間管理をきちんとできますか?
●感情の起伏が激しくて仕事が手につかないことがありませんか?
●強いプレッシャーを撥ね返せますか?
●職場の規律などをきちんとまもれる
目標達成能力
●やるべき仕事を最後まで責任をもってやり遂げていますか?
●やるべき仕事を積極的に見つけ、行動力はありますか?
●前にやった仕事より、さらにレベルアップしたいと常に心掛けていますか?
問題解決能力
●仕事の流れ全体を把握していますか?
●今やっている仕事がどういう状況にあるかいつもわかっていますか?
●自分の仕事についてどうすすめるべきか論理だてて考えたり、どこに問題が あるか分析したりしていますか?
●自分ならではのやり方やより新しい方法を提案したりできますか?
●自分で仕事を膨らませて、より内容の濃いものにしたり、改良しようとして いますか?
●問題が起こったときにどう解決すべきか自分で判断できますか?
単純作業と笑うなかれ。こんなことで差がつく、プロ意識をチェック
コピー取り
言われた通りにコピー機と上司の間を行き来するなら、人でなくてもできること。手作業ではなく、中身を知ってコピーを取るか、このコピーは誰が使うのかを知ってこそ「作業」が「仕事」に変化する。
LEVEL5 コピーの内容を把握し、必要な書類やデータを追加で用意できる
LEVEL4 コピーする前に不備や誤字脱字がないかざっとチェックする
LEVEL3 何か不測の事態が起こったとき用に原本を自分でファイルしてある
LEVEL2 両面コピー、片面連続コピー、ソート機能などが完璧に使える
LEVEL1 必要なら封筒やフォルダーを沿えて渡す
ファイリング
たいていは前任者が作ったフォーマットを維持する形で始まるファイリング。より良い方法に来マメに改善しよう。その際、単に綴じ方をかえるのではなく、その資料がどう使われるのかじっくり吟味し、利用する際に便利なやり方を提案。業務の流れを把握していないと便利なファイリングは構築できない。
電話応対
実はもっとも自分をアピールできるのが電話応対。マニュアルになくてもできるだけ「○○会社、◎◎でございます。」と名乗ろう。相手の名前・連絡先などの基本事項を聞くのはもちろん、できるだけ要件を聞いて、社内の仕事の流れを把握しよう。
LEVEL5 担当者が不在のとき、代替えで指名されるほど先方担当者に存在を知られてい る。
LEVEL4 社内の仕事を把握していて電話があったとき担当者が不在でも「◎◎の件です ね」とある程度まで対応できる。
LEVEL3 よく電話がかかってくる相手なら、声で相手がわかったり、確認しなくても連絡 先がわかる。
LEVEL2 折り返し電話を差し上げましょうか?と必ず聞き、相手の存社時間を必ず聞いて いる。
LEVEL1 受けた時刻、相手、所属名、連絡先をきちんとメモで伝えている。
伝票処理
LEVEL5 金額的におかしなところがあると確認の電話を入れている
LEVEL4 伝票処理行程中、間違いがあればどこかで分かるような仕組みを作っている
LEVEL3 不安点があったときに確認すべき先方の担当者と連絡先を知っている
LEVEL2 社内だけでなく取り引き先の締め切りや目的を知りそれを考慮して処理している
LEVEL1 予備の伝票をきちんとファイルしている
経費精算
金額の間違いや計算違いがあっては×。面倒な割りに評価につながらないかもしれないが、モノがお金だけに、これがいい加減だと信頼は得られないと覚悟しよう。
LEVEL5 金額の内訳や年間の増減をチェックし、自分なりに分析し、それをもとにコスト 削減の新提案を行ってみる。
LEVEL4 「◎日までに出してくれ」と上司に無理を言われたとき、出納にムリを聞いても らえる関係を構築している。
LEVEL3 海外出張の経費計算など、外貨換算がスムースにできる。
LEVEL2 締め切り少し前に、全員に書類提出のアナウンスをしている。
LEVEL1 出た精算金を机の上に置きっぱなしにせず、受け取りを確認している。