「いいんです先生。もうあいつのことは忘れました」
「あいつなんて言っちゃだめよ。お父さんだった人よ」
「いいんです先生。もうあいつのことは忘れました」
「あいつなんて言っちゃだめだったら。お父さんだった人なのよ」
「いいんです先生。もうあいつのことは忘れました」
「たかばねくん・・・」
「ときに先生」
「なあに?」
「お姫様が見えます。お城に、お姫様が、見えます」
「・・・?」
「お城には大砲がついているのです」
「・・・?たかばねくん・・・??」
「大砲には薔薇が、
薔薇には魔人が、
魔人にはベランダの風景が、
ベランダの風景には」
「たかばねくんやめて」
「海イグアナの交接にドライマティニを」
「気を確かに持つのよ」
「嘘ですよ先生。全ては演技です。コケカケ」
「そうなの?」
「決まっているでしょう。コキカケクキケカ」
「よかったわ。なら安心ね」
「キキカキコキケキ」