東フランスの街歩き(3)~アヌシー 2015.2.19~3.2
【今回の旅のルート:黒実線】
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2月25日(水)曇り時々小雨
BELFORT11h24--(TER)--12h49BESANCON13h02--(TGV)--15h26LYON P.D16h08--(TER)--18h07ANNECY ANNECY 泊
ベルフォートからブサンソンまでの普通電車は初めは順調に運行していたが、途中から工事の関係もあり遅れ
出した。私は少々不安であった。ブサンソンでのTGVへの乗り換え時間が13分しかないのだ。既に30分も遅れ
ている。車掌さんが通ったので『ブサンソンから13時02分発のTGVに乗りたいのですが・・・』というと、彼はやお
ら時刻表を調べて『大丈夫!』と自信有り気に言い切った???私は『大丈夫な分けないじゃん!』(>_<)。
ところが、ブサンソンの一つ手前の駅を出ると電車は猛然と走りだし、30分位遅れていたところを、何と2分遅
れで到着した。こんなことってあるの?やれやれと思いながら電車を降りた所で車掌さんと出くわした。彼は『どん
なもんだ!』と言わぬばかりに得意顔であった。!(^^)! そして、私たち夫婦は予定のTGVに乗ることができた。
私たちはTGVをリヨン・パー・デュー駅で降りて、アヌシーへの普通電車に乗り換えである。駅構内は日曜日ということ
もあってか、大都会の駅は大勢の乗降客でごった返していた。私はアヌシーまでの電車が何番線のホームから出るの
か調べるために、家内を分かりやすい場所に待たせ、電光掲示板を探す。ここでは40分以上も待ち合わせ時間があり、
掲示板にはまだ表示されていなかった。そこで構内をうろうろしていると、新聞、雑誌やお菓子などを売っているショップを
見つけた。《CHARLIE HEBDO》例のシャルリエブドを売っていた。1月にパリで起きたテロの引き金になった週刊新聞だ。
当初はとても買うことが出来なかったようであるが、2か月も経てばどこでも買うことができた。3€で買った。タブロイド判、
16頁。イスラム教徒の男の人が《私はシャルリ》の看板を持って立っている様は、正にイスラムに対する風刺そのもの。
内容を十分理解することはできないが、イスラム教を風刺する漫画は他にも2~3見られた。
後日、フランス人の友人にシャルリエブドの評価を聞いてみると、『たかが30万部の発行の新聞なのだ。フランス人
を代表した意見ではない。』『テロは言語道断であるが、イスラム教をあのようにいつまでも風刺し続けることはどうしたも
のか?誰だって自分が信じている宗教を悪く言われるのは気持ちの良いものではない。』このような意見は複数のフラ
ンス人から聞いた。
リヨンからアヌシーまでの普通電車は山間部をどんどん登る感じでゆっくりゆっくり進んだ。途中には温泉の湧き出て
いる村や町もあり、桃源郷思わせる景色だった。予定通りアヌシーに着くことができた。
2月26日(木) 晴れ時々曇り アヌシー市内散策 ANNECY 泊
【リル宮:元牢獄】
アヌシーは夏の避暑地として多くの観光客が訪れるが、冬場は結構すいている。アヌシー湖の景色の雄大さは気持ちを
大きくしてくれる。また、旧市街地は古都の雰囲気が色濃く残っていて落ち着きを感じる。むしろシーズノフの方が趣をゆっ
くり味わうことができた。
《アヌシー湖畔》
ホテルのマダムに昼食のためのレストランを紹介して貰って出かける。そこは旧市街地の中心にある小さなレストランで、
土地の人で満員だった。今回は予約を入れておいて正解。少なくとも今回の旅では最高に美味しい料理で大満足だった。
【生ハム・チーズ・ソーセージ:土地の代表的な料理】
2月27日(金)みぞれまじりの雨 ANNECY15h39---(TER)---17h27GRENOBLE
朝からみぞれまじりの雨である。しかもかなり強い。グルノーブルへの電車は3時半の出発。予定では市内を再度ゆっくり
散策するつもりであったが、『この雨ではとても出られない。』ということで、午前中はホテルで荷造りをしたり、友人にハガキを
書いたりして過ごす。そして、11時45分にチェックアウト。荷物をホテルに置いて郵便局に寄り、ハガキを出しながら駅に行く。
天気が良ければ湖畔で昼食としてサンドイッチでも食べようと考えていた。ところが雨。どうしようもなく、駅の待合室で食べる
ことにした。駅もかなり混んでいたが、運よく椅子が2つ空いていた。ショップで温かいコーヒーを2つ買って自前のサンドイッチ
を食べた。私たちが人の行き来を見ながら食べていると、空いた隣の席に私たちより少し若いと思われる夫婦が来た。『この席
空いていますか?』『どうぞ!』というと、少し離れた所からやおら彼らの荷物を運んで来た。何と、2人で10個の荷物。信じられ
ない!。彼らもコーヒーとパンを食べながら話をした。『スイス人でローザンヌの近くの村に住んでいる。』『日本にも行ったことが
ある。名古屋にも行った。』『今回はこれからスキーに行く。』行動的なご夫婦だ。そして、30分も話すと『電車の時間が来た。』
と言って席を立って行った。奥さんが4つの荷物。ダンナさんが6つの荷物を持って。『良くもまあこれほどの荷物を持って旅行を
するなあ。』と妙な処に感心をしてしまった。
そして、私たちは次の目的地、グルノーブルの友人宅へ行くために予定通り15時39分発の普通電車に乗った。
つづく