フランス・ピレネー《ガヴァルニー圏谷》を友と歩く ☆☆☆ 2012・08・25~30
 3000mに及ぶ岩山が迫ってくる。約400mの幾筋もの滝。そのド迫力に圧倒される。この夏、友人と2人で
フランス・ピレネーの《ガヴァルニー圏谷》(世界自然遺産)を訪ねた。



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8/25(土) 中部国際空港 10h30==14h40 Helsinki 16h05==18h10 Paris/CDG 21h40==23h00 Toulouse 泊
   26(日) 午前:ミデイ運河・市内散策 Toulouse 12h36==(IC)==14h20 Lourdes 泊
   27(月) Lourdes 08h51--(bus)--10h35 Gavarnie 午後:Maison de Parc方面(Randonne約2時間)  泊
   28(火) Hotel 08h15.....Cirque de Gagarnie(ガヴァルニー圏谷).....13h15 Hotel  泊
   29(水) Hotel 08h45.....Notre Dame方面.....13h10Hotel
         Gavarnie 16h15--(bus)--16h25 Gédre 散策 Gédre 17h50--(bus)--18h00 Gavarnie 泊
   30(木) Gavarnie 09h30--(bus)--11h12 Lourdes 12h20==(IC)==13h58 Bayonne 市内散策 泊
   31(金) Bayonne 9h33==(TER)==9h54 St.Jean de Luz 10h00--(bus)--10h25 Col
         Col 10h45.....(登山鉄道).....11h10山頂駅 (散策) 山頂駅13h10.....(登山鉄道).....13h35 Col 
         Col 13h50--(bus)--14h15 St.Jean de Luz (市内散策) St.Jean de Luz 15h45--(bus)--16h35 Bayonne 泊
9/01(土) Bayonne 08h26==(TGV)==13h49 Paris/Montparnasse 市内散策 泊
   02(日) Paris/Gare de l'Est 08h45--(TER)==10h05 Provins 市内散策 Provins 15h45==(TER)==17h05 Paris/Gare de l'Est 泊
9/03(月) Paris/CDG12h20==16h15Helsinki17:15===
9/04(火)                          ===08h50中部国際空港   11h45無事貴宅(^^)/~~~
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8月26日(土) 午前:ミデイ運河・市内散策 Toulouse 12h36==(IC)==14h20 Lourdes              Hotel Saint Etiene泊
 
 トウールーズのホテルは4回目の宿泊。フロントのムッシュも覚えていて くれた。これまでは全て素泊まり。今回は男2人旅
でもあり、朝食を頼んで食した。パン、カフェ・オーレは勿論だが、ヨーグルトやハム、果物まで付いていて感激した。
  
 午前中はミデイ運河を散策。ヨーロッパでは運河は縦横無尽に張り巡らされている。以前は運搬の為の運河であったが、
現在はほとんどが観光用。中でもトウルーズから地中海のセートまで続くこのミデイ運河は、世界遺産に指定されている。
運河沿いにどこまでも続く大きなプラタナスの並木道が美しい。
 昨年夏に来たときはトウールーズ駅前の水門にボートがいて、移動している風景を楽しんだが今回は全くいなかった。


 ルルドはキリスト教の聖地である。毎年数百万人ともいわれる人々がこの地を訪れる。その全てが巡礼でないにしても、
教会前の行列広場に毎日のように集まる数千人の蝋燭を持って祈る人々を目の当たりにして、安寧を求め、救いを求める心を
見る思いであった。特に、昏々と湧き出る聖なる泉を求めて、身体を清める人々の多いことに驚いた。また、大勢のボランテイア
が各地から車椅子で訪れる人々を丁寧にサポートしている。その姿にも心を打たれた。

ロゼール教会 聖なる泉を汲む為に並ぶ人々


8月27(月) Lourdes 08h51--(bus)--10h35 Gavarnie 午後:Maison de Parc方面(約3時間のハイキング)Hotel Le Marbore泊

  ルルドからガヴァルニーへは1日に3本のバスがある。前日バス停や時間を確認しておく。特に、バス利用の
 時は乗り場と時間の確認が必要。フランスの場合、乗り場が駅前なのか、バスセンターなのか。また、曜日
 によって運行時間がかなり違う時がある。日曜日などはほとんどない場合もある。
 
  
予定より数分遅れでバスが来た。リュックを背負っ10人程の客が乗り込んだ。'Bon jour!' ヒゲを生やした気の
 良さそうな運転手。「いくらですか」と聞くと、'Deux euro' 「え?」
 何度聞いても「2ユーロ」としか聞こえない。まさか、
 1時間45分も掛かるところへ2ユーロ(約200円)で行ける分けがない。後ろから乗った人も「2ユーロだ」と言って
 いる。狐に摘まれた思いで《2ユーロ》支払うと、運転手は私の戸惑いが理解できたという表情で、「ケッケッケ!」と
 フランス語で笑っていた。
 
  バスは途中の小さな綺麗な村を通り、ブナやケヤキの緑を装った山々を私達に見せ、ドキドキするような深い谷を
 縫って予定通りガヴァルニーに着いた。
  ひとまず、ホテルにチェックインした後、先ずは《インフォメーション》に行って情報集め。地区の地図を貰い、滞在中
 の天気予報を聞く。「今日は良いが、明日は午前中雨、午後は晴れ。明後日は午前中晴れ、午後は雨。」ということ
 だった。自宅のインターネットでの情報と違っていた。雨は想定していなかった。ハイキングの日程を変更しなくては
 いけないかどうか、近くのレストランに入って昼食を取りながら考えることにした。

     
   【ガヴァルニー村の標高は約1350m】



8月28日(火) Hotel 08h15.....Cirque de Gagarnie(ガヴァルニー圏谷).....13h15 Hotel(約5時間のハイキング) Hotel Le Marbore泊
 インフォメーションの天気予報通り(?)、未明にバラバラバラっという雨の音で目が覚めた。《午前中は雨か!》と思いながら
再び眠りに付く。どれくらい時間が経ったろうか、「おい!星が出てるぞ!」と相方。「ムッ?そうか・・・。今何時だ?」「4時半」
フランスの8月末の夜明けは午前7時過ぎ。「6時までは起こさんでくれ!」眠い!(>_<)
 朝起きると、未明の雨はどこへやら。快晴の空が広がっていた。

  
 【綺麗な水、清々しい空気:標高約1400m地点】              【野生のクロッカス(アヤメ科)】         

   
【快晴の空、岩山に朝日が輝く】

    
 【滝壺の標高約1750m】

8月 29日(水) Hotel 08h45.....Notre Dame方面.....13h10Hotel(約4時間のハイキング)            Hotel Le Marbore泊
 
  朝起きてみると、曇り空。今にも雨が落ちてきそう。ここまで来て予定を変えることはない。8時45分ホテルを出発。
 ただ、相方の膝の調子が今一。天気と膝の調子を見ながら出掛ける。

 *

  天気もまずまず。どうやら大丈夫な様子。小高い山の上からガヴァルニー村を見守るマリア像の前で一休み。50頭位
 の放牧中の牛から《見慣れない奴が来た》とばかりににらまれる。清々しい緑のブナ林を抜け、迫り来る岸壁の中腹を
 ゆっくり登る。峠の広場で一休み。ガヴァルニー圏谷の全貌と村が眼下に広がる。準備してきた熱いコーヒーを飲む。
 至福の一時である。
 
  30歳代と思われる3人組の男性が後から登ってきた。ガヴァルニー
 からリュズ・サン・スヴェールまで行くという。山道を約20km。途中テントで1泊するとか。フランスアルプスの麓、
 シャモニーから来たと言っていた。




8月 30日(木) Gavarnie 09h30--(bus)--11h12 Lourdes 12h20==(IC)==13h58 Bayonne
 朝起きると村は雲の中だった。ホテルの部屋から見えるはずの壮大な岩山は全く見えなかった。
昨夜は雨も風かなり強かった。シャモニーから来たという3人組のパーテイは大変だっただろうと
思う。

 朝食を済ませ、ホテルのマダムに滞在中良くしていただいたお礼を言いバス停に向かう。インフォ
メーションに張り出してある村の天気予報は、今日は雨、明日・明後日は雪とのことであった。
 旅は天気が80%。殊に、ハイキングは100%と言っても過言でない。そうしてみると、今回の
旅は120%恵まれた旅であった。約1年掛けて計画を進めてきた友人との旅行が、すばらしい
結果で終えることができ満足している。
 ある友人曰く。「行けるうちに行っておかないと。」至言である。

**この旅行の後半については、別のサイトで報告します。**