PROVINS プロヴァン(世界遺産) ☆☆☆
    パリ東駅 7:44=====9:03 Provins(プロヴァン)

  プロヴァンスではない。プロヴァンなのだ。パリから1時間20分落ち着いた美しい
すばらしい田舎町である。気のおけない仲間と行けばなおさらである。
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 プロヴァンに行くのはちょっと難しかった。パリ東駅から乗ることは分かっていたが、
列車が何番線から出るのか分からないのだ。前日から一人で駅構内をうろついてようや
く分かった。聞けばいいと言うかもしれないが、それがナカナカなのである。
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 あいにく小雨が降っていたが予定通り行くことにした。東駅までは地下鉄に乗って皆で
ワイワイ言いながら出発する。そして、小生が前日予習をしていたように皆を案内して列
車に乗り込む。普通列車は静かに動き出した。幸い車内は空いていて快適。途中、車窓か
らはヴェルサイユ宮殿の森がみえる。列車は冬でも緑のジュータンを敷いたような、うね
うねとした丘をひた走る。遠くに教会の尖塔が見える。フランスのどこにでも見られる風
景が、私たちには新鮮に見える。列車は本線から単線の支線に入り、しばらくして目的の
プロヴァンに到着した。



シーザーの塔(12世紀)

シーザーの塔からプロヴァンの街を臨む

 田舎の駅を出ると雨はほとんど止んでいた。ともかく、駅から一番遠い12世紀に建てられた
というシーザーの塔まで行こうということになった。町は朝早くもあり、天気もあまり良くない
ので閑散としていた。15分も歩くと着いたが、塔の扉がまだ開いていない。開門は9時30分
らしい。ミーハーの女3人はあまり興味がなく、こんなところに10分も待っておれないと言っ
て、早々と町に降りて行った。多分町でお買い物。私を含めた学究的な4人は、ここまで来たん
だからと小雨の中少し待つことにした。

 プロヴァンは古い町である。12〜13世紀にはフランス第3の都市であった。
城壁で囲まれた、別名「バラの町」である。さぞかし春には家々の庭にはいっぱい
バラが咲き乱れるのだろう。ミツバチの看板があった。蜂蜜屋さんなのだろう。

町中で皆とちりちりに離れてしまった。帰りの電車は申し合わせてあるので、三々五々
駅へと向かった。列車の時間が迫る。後3人が来ない。どこか迷ってしまったのだろう
か。駅までの道が分からなくなったのだろうか。心配していると、小走りに3人のおば
さん連中がやって来た。
「みんな、ゴメン!道に迷っちゃって。Y子ったら、道を聞くのに、パリはどっちです
かって聞くもんだから、アッチ!何て言われて、迷っちゃったノ」
「普通、駅はどっち?と聞くでしょう。」
「パリはどっち?にはまいった。」
ワイワイ言いながら乗り込む。そして、列車はパリに向かって静かに走り出した。