このページで使用されている画像は(株)ソニックチームの許諾を得て、
ドリームキャスト用ゲーム「ファンタシースターオンライン」より
キャプチャーしたものです。配布や再掲載は禁止されています。


漢の闘い

一触即発状態の両雄
9月23日夜。某ロビーでは緊張した空気に包まれていた・・・これから漢二人の決闘が始まるのだ。事の発端は9月某日、とある2つのロビー間の交流が始まった時。歴戦のヒューキャストのBLUE=TIGER氏(以降、虎氏)が同じく歴戦のscar face氏(以降、スカー氏)と出会ったことで闘争心をかきたてられ、スカー氏に挑戦状を叩きつけた事に始まる。スカー氏がこの挑戦を受け、虎氏はスカー氏側ロビーの主催者、CHOCOさんに立会いを依頼、両ロビーは一気に盛り上がりどんどん話を大きくして楽しんだ。もはや二人の闘いは両ロビーの親善決闘(語句の組み合わせがおかしい気がするが)として不可避のものとなっていた。

闘いの宴、開かれん・・・
やや早めに指定ロビーに到着した2人と、その応援団。最初こそ決闘のレギュレーションを決めたりする会話にピリピリしたものが感じられたのだが・・・。スカー氏と面と向かって話してみれば丁寧語を使う紳士であった。会話が進むにつれて応援団を含め、ロビーはまったり和やか空間と化してしまった。本当に決闘するのか、ご両人。そうこうしているうちに審判を務めていただくCHOCOさんが到着、再び緊張感が戻ってきた。さて、バトル会場に入れるのは4人までで、まだ1人余裕がある。当然この世紀の大イベントをその目で見てみたいという者は多かったが、虎氏側ロビーの者でカメラマンでもある本紙筆頭記者、私TORRYが同行する事に決定。選に漏れた方々には申し訳ないが、この決闘をあますところなく伝える事で、この幸運に答えたいと思う。

激突が始まる・・・
 それぞれの声援を受け、我々は決闘場へと入っていった。レギュレーションはバトルルール1、LVなどの能力値は本来のままのもの、武器持込フリー。なおテクニックに関してはメギドのみ禁止という事になった。5回戦3本先取。選手が装備の準備をしている間、私はCHOCOさんと撮影に関する打ち合わせ。それぞれ本拠ロビーとは異なる選手を追い、公平を期す事とする。視点を他キャラのものに変更する技をお教えし、いざバトルへ。レディ〜・・・ファイッ!!
 カウントダウンを終え、いざ視点変更・・・できない。よく考えてみれば当然の事だった。バトル中に視点変更で他プレイヤーの状態が判ったら、隠れるという戦術が取れないではないか!慌てて選手を探し、少し後ろをついていくことに。この際どちらについて行くかは問題ではない。選手が出会えば、そこが戦場となるのだから・・・。カメラマンの到着前に戦闘が始まったのでは同行した意味がなくなってしまうので、ソナーを使用し早期発見につとめた。なお、視点がロビー同様私中心となり、どうしても姿が写りこんでしまう点はご容赦願いたい。
 そして前方より走ってくるスカー氏を発見、脇にどいて道を譲ろうとした瞬間・・・S針で撃たれる。もんどりうって倒れる私。選手は相当アドレナリンが分泌されているようで、接近するのも命がけだ・・・まさに戦場カメラマン。そういえばCHOCOさんのHPゲージもガクンと赤くなっていたような・・。
 さらにフィールド内に巣くうデルセイバーが勝負に乱入。私は何かの間違いがあってはいけないと思い武装は持ってきていない。処理は両選手に任せるしかないのだ。私が引き付けて歩くという手もあるのだが、そうしたら今度は撮影ができないだろう・・・本末転倒だ。やはり2人の勝負にデルセイバーが乱入したものの、そのまま戦闘続行。虎氏が高い基本能力を活かし、スカー氏を押し切った。

撃たせまいと接近戦に
もちこむ虎氏

両脇を挟まれた状態で
苦戦する虎氏

激しく倒れ合う2人。
激闘は続く。

記者の背後にまで
デルセイバーが迫る

ヒートアップする2人の闘い
食い入るように見る私とCHOCOさん

激突は何を語るのか?
 続く2回戦。1回戦同様、選手との合流を急ぐ。撮影のため距離を置きながらも同じ部屋にいるため、当然攻撃のあおりは受ける。S針は何割か弾ける上、数発なら問題ない。それがピックともなると1撃でHPを1000ほどもっていかれる。私とてHP以外の能力はレイキャストの頂点を極めた身なのだが・・・ハンターであることを差し引いても、改めて2人の次元の違う強さに驚愕する。私もCHOCOさんも数回倒され、慌てて選手を探しにいく。倒された選手も別地点にワープするため生き残った方も移動し、もう何がなんだかわからない状態になりつつある(笑)
 戦況そのものは2人とも慣れてきたせいか長期化。そうなるとテクニックを持つスカー氏のほうが有利となる。アンドロイドは回復を薬に頼らざるをえず、回数が制限されているためだ。長引くほどにジリ貧となってゆく虎氏。手持ち武器も尽き始め、スカー氏が優位に。そのまま大勢はかわらず、雪辱を果たした。
 この後、チームが選手同士で構成されてしまっているので、より勝敗をわかりやすくするべく部屋を作り直す事となった。

刀折れ矢尽き、
マシンガンを持ち出すも・・・

スカー氏が2回戦を制した
ロビーに戻ると、応援団が待っていた。彼らに今のところ1−1のドロー、これから3回戦目ということを告げる。戦闘中は撮影に忙しくメールをしている余裕はない。皆に見送られながらまた潜っていく我々。この情報伝達の少なさが、後にとんでもない事に発展したらしい(笑)

装備を変更した虎氏

どちらも全く譲らない

まるでオーラのようだ
 入ってみれば先ほどと同じチーム編成。部屋に入った順でチームが固定されるようだ。とりあえず今回はこのまま始めることに。
 ・・・相手に遭遇しない(笑)こちらは早々に選手の捕捉に成功したのだが、選手同士が出会わない。2分以上、ぐるぐるとフィールド内を回っていたような・・・。ようやく遭遇して戦闘開始。今回は虎氏が装備を変更してみたらしい。重量感のあふれる出で立ちだ。
 両者ともにバトル特有のラグにだいぶなれたらしく、競り合いも芸術的なものになりつつある。遭遇までに時間がかかった分、短期決戦を望む虎氏有利だろうか?レスタが双方に影響を及ぼすため1度どちらかが倒れるまでの時間がとても長くなっている。まず先取したほうが精神的に優位に立てそうだ。装備更新で気合を入れ直したのか虎氏が押してゆき、勝利。決闘にリーチをかけた。

虎氏、勝負にリーチ

招かれざる乱入者
 ここでまた部屋の作り直し。予想した法則を元に順番を変えて入り直しスタート。今度こそ選手が別チームに分かれる事ができた。入った順番の1−4と2−3という組み合わせのようだ。
 決闘も4戦目となると、力押しの要素は少なくなり、戦術が洗練されたものとなってきた。スカー氏は虎氏に接近されていない初期にシフタ&デバンドをかけ、虎氏が倒れてワープするとまた自分にかけ直す。基本能力の差はこれで逆転。また不用意に動きまわらず、落ちた武器のまわりにトラップをしかけ、虎氏を待ち構える。虎氏はアンドロイドなのでトラップは見えているのだが、射撃武器がないため処理できず突っ込む羽目に。守りに入ったスカー氏の耐久力は高く、虎氏が返り討ちにされるケースが目立ってきた。撮影する側としては、追いかけていかずに済むのでありがたかったりするのだが(笑)
 倒されても倒されても諦めずに攻撃をしかける虎氏。私はその姿に漢以外の物も感じずにいられなかった。追い詰められてなお悠然と構える姿に、キリークの影を・・・。

スカー氏の頭脳プレイ

その姿はキリーク・・・

虎氏をもなぎ倒す
スカー氏の力
 とうとう決着は5戦目までもちこされた。歴史に残る名勝負となるのは確実だ。この場にいる事のできた幸運に感謝を。
 もはやむやみに移動する事はやめ、ひたすら激突する事を望む両者。スカー氏のシフタ戦法は健在で、回復も虎氏のHPがMAXの時はレスタ、半減している時は薬と使いわけ、完全に主導権を握っている。対する虎氏は薬切れを起こす前に優勢を確保する必要があり、無理を強いられている。中盤、倒された後に復活した場所が近くだったらしく、スカー氏のシフタが虎氏にもかかる。条件は五分となったが、ここから巻き返すのも至難の技だろう。
 だがここまでくると、この場にいた4人は勝敗など気にしていなかったといえるだろう。ただ静かに力と技をぶつけあい、それを見守った。
 そしてタイマーが0を指し、決闘は幕を降ろした。CHOCOさんにより勝者が告げられる。・・・その名はスカーフェイス氏!

戦力差は互角となるが。

2人の漢に悔いは無し
部屋を出た我々を待っていたのは、応援団の出迎え・・・ではなく違うロビーであった(笑)どうやら集まりすぎて戻れなくなってしまったらしい。急遽、普段のロビーの方へ帰還、この事態を予測して待っていた皆さんに出迎えられた。scar faceu氏もBLUE=TIGER氏も。しばしねぎらいを受け質問に答えた後、3人はラグオル地表へと降りていった。虎氏の戦友の形見をスカー氏に継承する、厳かな儀式のために。私はそんな場面をもカメラに収めるほど無粋ではないため、ロビーに残る事とした。話を聞いて集まってくる両ロビーの方々に決闘の内容をかいつまんで話ていると、なにやら笑い声が。どうやら、待っている間にロビー内で決闘内容の妄想が行われていたらしい。しかもあまり表に書ける内容ではないようだ(笑)この決闘は表も裏も、末永く記憶されていく事になるだろう・・・。裏も知りたかった。



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