間宮林蔵の容貌について





 間宮林蔵と言えばこの肖像画です。生前に、間宮林蔵を描いたものかと思っていたのですが、実はそうではなく、1910年に日本画家の松岡映丘という人が描いたものだそうです。それを知ったとき、ちょっと残念な気持ちになりました。

 しかし、大谷恒彦著「間宮林蔵再発見(筑波書林 ふるさと文庫)」を読んだところ、ただ想像で描いたものではないようでした。

内容を要約すると・・・

@ 晩年の林蔵を描いた肖像画があった。晩年の林蔵を知っている幸田りんという老婆への聞き取り調査を元に描いた。(その絵は、現在は行方不明)

A 林蔵によく似ていると言われていた老人がいた。

@の絵と、Aの老人の写真と、B当時の当主 間宮正倫氏の容貌を眺めると、画家の松岡映丘は三個の容貌に共通点を見いだし、そのイメージにより描いたそうです。

 髪型は、「東韃紀行」に描かれている林蔵の絵を参考にしたそうです。


・・・ですので、かなり本人に近い絵になったのではないでしょうか。

 

生前に林蔵の姿を描いた絵が「東韃紀行」にあります


幕府へ献上された「東韃紀行」に描かれた林蔵。こちらを向いてます。


「東韃紀行」の原本件草稿に描かれた林蔵。横顔のみです


どちらかというと、献上本に描かれた林蔵の方が、上の肖像画に似ているような
気がします



つくばみらい市にある林蔵の像です


間宮林蔵記念館に立つ林蔵像


谷井田小学校に立つ林蔵像


岡堰の中の島に立つ林蔵像