第5回 MM−1グランプリ ファイナルラウンド!!







エントリーNo.000   レンコン 「前説」 レン:どうもレンコンです、よろしくお願いします。 コン:さて、決勝では俺らが予選での寄せ集めブラジャーさんに代わって前説を務めさせていただきます。 レン:寄せ集めブラザーズさん!本人の寄せブラボケから発展させただけじゃん!どんな集団だよ! コン:まあ色々な家からブラを集めてね。 レン:犯罪じゃねぇか! コン:1人が見張り、1人が盗み、1人が全裸で。 レン:ポジションどうでもいいよ!1人余った悔しさからかワケわからん事してるし!実際そんな奴らがいたら前説なんかせんと捕まってるわ! コン:だから決勝は俺らでね。 レン:いや違うから!主催者さんのご好意でさせてもらってるだけなの!3人共ちゃんとどっかで普通に過ごしてるはずだ。 コン:まあそんなこんなで今回、前説をしてるんだけど、これはもう本当ありがたい。 レン:本当にね。この有名なMM−1グランプリで、しかも決勝って事で。 コン:俺らも過去に2回出てるんですけど、準決勝止まりでしたから。    しかも今回予選は第2回以来の不参加になっちゃってね。 レン:そうそう。その時期はちょっと色々ありましてね。 コン:檻の中にいたりしてね。 レン:檻入るって何やったんだよ!違うよ少しここを離れて色々してただけだから! コン:まあ色々あって戻ってきて今に至るんですけどね、しかし俺らって少し地味だと思うんだよ。 レン:確かに、よくはわからんけど、知らない人とか結構いそうですよね。 コン:だから今回せっかく前説という場を与えてもらったんで、俺らの名前や特徴なんかを覚えてもらおうと。 レン:あぁ、まぁ軽く自己紹介なんかはしておいた方が良いしね。 コン:そう。だから俺がちょっと紹介するわ。    …ではまず相方ですが、名前はレンと言います。ネタではツッコミを担当してます。普段はまぁとんでもないクズ人間で。 レン:突然酷く貶すなよ!どこがクズだ! コン:人と会った時まず一番にするのが乳揉みで、揉み心地の良さで態度を大きく変えたりします。 レン:そりゃ酷いわ!…いや違うそんなんしねぇよ!普通に接しますよ! コン:それで俺の名前はコンと言って、ネタではボケ担当です。とんでもなく良い子です。 レン:俺あんだけかよ!そして自分には甘いんだな! コン:人と会った時まず一番にするのが尻揉みで、揉み心地の良さで態度を大きく変えたりします。 レン:揉む位置変えただけじゃん!してる事変わらねぇよどっちも! コン:皆さん、こんな俺らを是非覚えて帰っていただければね。 レン:結局これだけかよ!これだけじゃただのクズコンビだよ俺ら! コン:覚えて帰ってもらえるなら良いでしょ。 レン:良いかもしれんけどもっとまともな印象を与えてくれよ…。 コン:しかし紹介までさせてもらってね…。こんな風にこれからも前説という立場で甘い蜜を吸っていきたいね。 レン:いやネタで頑張れ!んな事言ってたらその内ダメになるわ。 コン:まあネタでも頑張っていきたいけど。 レン:そうそう。 コン:それでMM−1グランプリ決勝だけど、やっぱチャンピオンが決まるだけあって緊張感が凄いな。 レン:そりゃもう。出場者の方達も緊張してるだろうな。 コン:俺らもちょっと緊張してまして、いつもは着ない服をちゃんと着てるんですよ。 レン:いつも着とるわ!色々揉んだり全裸だったりで印象が最悪じゃねぇか!    …お前、自己紹介も前説もちゃんと出来てないじゃん、何してんだよ…。 コン:何言ってんだよ。俺だって役に立つ事はしてるからな。 レン:何だよ? コン:始まる前、出場者の方の緊張を少しでもほぐす為に積極的に色々してたの。 レン:本当かよ。何をしてきたんだ? コン:尻揉んできた。 レン:自分がしてぇだけだろ!!最低じゃねぇか!    お前、せっかく前説で決勝に出られたのにまともな事1つも出来ないじゃん!なんなんだよ! コン:それでも他の方に熱意は伝わったはずだから大丈夫。 レン:なんのだ!尻のか!尻に対するか! コン:お前、いいか?前説も一応審査にかけられるはずなんだよ。 レン:まあ予選から考えるとそうかもしれんけどな…。 コン:つまり熱意を伝えて審査員さんから点数だけを沢山もらえば逆転優勝も夢じゃない。 レン:できるわけねぇだろ!ルールからしてないわ! コン:ルールって、まだわかんないだろ。    …さあ、審査員さん。前説が点数を1番多く取るとどうなるか確かめる為、俺らに200点つけといてください…。 レン:変な事訴えかけんな!卑怯すぎんだろ! コン:つけてくれたら俺らの全裸を見せたり、皆さんの尻の揉み心地の良さを判定したりしてあげます。 レン:嫌な事ばっかじゃねぇか!もういいよ! 2人:以上、前説でした。ありがとうございました。

エントリーNo.050 言霊連盟 「目撃者になりたい」 槍沢:はいどうも、言霊連盟です。 栃城:よろしくお願いします。実は僕、ものすごく憧れている職業があるんですよ。 槍沢:へえ、そうなんですか。一体どんな職業に憧れているんですか? 栃城:目撃者。 槍沢:は? ……職業じゃないですよね。 栃城:だってかっこいいじゃん。どんな難事件が起こってもその人の証言ですべて解決するんだよ。 槍沢:解決するのは警察ですけどね。    大体、さっきも言いましたけど目撃者って職業じゃないですから。どうやって生計立てるんだって話ですし。 栃城:それだったら、自分の証言のおかげで事件が解決したら警視総監賞をもらえるでしょ。    これがあれば、会計の時に賞状を見せればタダになりますからね。 槍沢:常識みたいに言いますけれど、そんな制度はないですから。 栃城:いやでも、そんなビップから金取れないでしょ。 槍沢:取りますよ。 栃城:買い物しても、警視総監賞を見せれば120回払いになったり。 槍沢:結局払うんじゃないですか! なんで買うもの全てを10年がかりで支払わなきゃいけないかな。    ていうか、仮にそんなパラレルワールドだとしても一回目撃しただけじゃ警視総監賞もらえないでしょ。 栃城:それは何回も目撃すりゃいいだけですよ。 槍沢:回数の問題じゃないと思うんですけど。 栃城:犯人は若い女でこの先をまっすぐ逃げていきました    そうですか。ご協力ありがとうございます。ではメンバーズカードのほうはお持ちですか? じゃあポイントを、あっ満点じゃないですか 槍沢:だから、ないですよそんな制度! メンバーズカードってなんですか!? 栃城:ポイントが満点になったら授賞式で警視総監賞を貰えるんですよ。 槍沢:どんなセレモニーですか? 栃城:「威風堂々」がかかる厳かな雰囲気なんですよ。    ♪タータタタタータ タータタターター(そわそわしている)    ♪タータタタータータ(賞を受け取る)タータータータター(腕を突き上げ)やったぞー!! 槍沢:ガッツポーズするな! 栃城:で、いざ事件を目撃したって時のためにちゃんと証言できるように練習してるんですよ。ちょっとつきあってくれませんか? 槍沢:わかりました。 槍沢:先日、その通りで起こった若い女性を狙った通り魔事件を捜査している刑事です。なんでも事件を目撃されたとのことで、    犯人の情報や犯行の模様を詳しく伝えていただけますか? 栃城:はい。僕がこの通りを歩いていると女の人の叫び声が聴こえたんですよ。    で、何事だと思って悲鳴が聞こえた方へ向かうと、女の人が路上に倒れていまして、その人を見下ろすように全身黒づくめの男が立っていたんですよ。 槍沢:なるほど。 栃城:男は呆然としていましたが、僕の姿を見るとあわててその場から走って逃げって行ったんですよ。    それで僕も慌てて走って必死に追いかけて犯人に追いついたんですよ! 槍沢:追いついたんですね。 栃城:ええ、そして犯人の顔を一発殴ったんです。そうしたら犯人は僕の腹を蹴ってきました。    それにもひるまずにもう一発犯人を殴ったら、今度は相手に押し倒されまして負けずにそいつを跳ね飛ばして今度は僕が馬乗りになって、    マウントポジションから犯人をタコ殴りにしたんです。そして大捕り物の末犯人を捕まえたんですよ。 槍沢:嘘つかないでくださいよ! 犯人捕まってたらあなたに事情聴きに来ませんよ!! 栃城:だって犯人捕まえたら警視総監賞一発でもらえるでしょ。 槍沢:だろうけども! 目撃者として取りたいんでしょ。しっかりやってくださいよ。 栃城:わかったよ。 槍沢:じゃあ、やり直しますね。    まず、事件が何時ごろ起きたのか詳しくお願いします。 栃城:あれは深夜というより明け方に近かったでしたね。 槍沢:そうですか明け方。 栃城:時刻で言うと午前0時。日付変わるかかわらないか。 槍沢:深夜ですね。どこが明け方なんですか。 栃城:いや僕その時間に起きるんで、睡眠からの明け方です。 槍沢:あなたの生活リズムはどうでもいいですよ。あなた基準で言わないでもらえます。 栃城:バイトのシフトで深夜から早朝までバイトなんですよ。 槍沢:知りませんよ。犯人のことを言ってください。身長体重はどんなかんじでしたか。 栃城:中肉中背を細く小さくした感じです。 槍沢:じゃ小柄で痩せてるでいいでしょ! 栃城:いや、気持ち。ほんの気持ちですよ。 槍沢:気持ち程度なら中肉中背でいいですよ。年齢はどうでしたか。 栃城:若い男でしたね。 槍沢:若い男……。ほかになにか特徴なかったですか? 栃城:貧乏ですね。 槍沢:なんでそんなこと分かるんですか? 栃城:そいつ髪染めてたんですけど、根元のほうは黒くなってたんで、染め直す金すら持ってないなと。 槍沢:そんな根拠ですか!? 栃城:プロファイリングですよ。 槍沢:言わないですよ。じゃあ犯人の顔はどんな感じでしたか。 栃城:そうですね……。特に特徴もなく、町で歩いてる人に石投げたら当たるような、それで当たった人が、「なにすんだ!」って怒った時になるような顔。 槍沢:わかりづらいですよ。とにかく怒ったような顔してたんですね。 栃城:ええ興奮していたのか、眉は吊り上り眼はギラギラ、口は耳元まで裂け。長い牙が出て、蛇のような舌が気色悪くうごめき、額には3つ目の眼が……。 槍沢:化け物だろ! そんなのいたら刺されなくても叫んじゃうよ! 栃城:ポマードって。 槍沢:口裂け女か! もういいですから犯行のとき再現してください。 栃城:わかりました。あ、そうそう。さっき通り魔って行ってましたけど、実際は口論の末男が女の人を刺したんですよ。 槍沢:そうなんですか! 先に言ってくださいよ!! 栃城:さっきも話したように、バイトがあるんでこの道を歩いていたんですよ 。 槍沢:無視ですか? 栃城:そうしたらそこの十字路に男と女の人がいたんですよ。    それで男が「お前よくも俺を騙してくれたな」って3つ目の眼を開きながら言うんですよ。 槍沢:そんなのないでしょ。 栃城:女の人が「ポマード!」って 槍沢:嘘いいですよ! ちゃんと話してください 栃城:それで男が「騙したな」って言ったら女の人が「なによあんたが悪いんじゃない」って言い返して、    そのときはここ出いくの気まずいなぐらいにおもってたんですけど、    そのうち男がナイフを取り出して「これでお前を刺してやる」って言って、それを見た女が「あなたに私が刺せるわけがない」って言い返すんですよ。    男が「刺せる」女が「刺せない」「刺せる」「刺せない」「刺せる」「刺せない」そこで僕はじゃあ男が刺せるほうに3万円! 槍沢:なに賭けてるんですか! 栃城:それで人集めて、男が刺せるか刺せないか、ふたつにひとつ。どちらかに賭けて当たったら大儲けだよ〜。 槍沢:胴元なってんじゃねえよ!! 栃城:そしたら人うわーって人が集まって「俺は刺せる方に7万」「刺せないに20万」って、    100人ぐらい集まって両陣営「刺ーせ! 刺ーせ!」、「刺っすな! 刺すな!」の大合唱。    そうしたら1人のオヤジが出てきて。「頼むー! 刺してくれー! 生活がかかってるんだよー!!」 槍沢:なんの話だこれは!! 事実を話せ事実を! 栃城:こうなったらいいなって考えて暇つぶししてたんですよ。 槍沢:どんな暇のつぶし方ですか。 栃城:でも、さすがにナイフが出てきた時に、これはヤバイとおもったんで止めに入ったんですよ。 槍沢:止めに入ったんですね。 栃城:まあまあまあ、おさえておさえて……。そんな物騒なものこっちへ渡して(右手でナイフを取り左手に持ち替える)    まあまあまあ。グサッ ……んっあ! 血だ!! 槍沢:犯人お前か! 栃城:そうです僕が犯人です。これで事件が解決しましたね。それに貢献したってことはつまり!?    ♪タータタタータータ タータターター(手を差し出す) 槍沢:♪タータタータターター(栃城に手錠をかける) 栃城:♪タータータータター(手錠されたまま腕を突き上げ)やったぞー!! 槍沢:いいかげんにしろ。 2人:どうもありがとうございました。
エントリーNo.022   ライジングブルー 「愛車」 昇:あのですね、いきなりの私事で恐縮なんですけども、この度僕の母が車を購入したんですよ。 青:おお、まあ良いことなんじゃないですか? 昇:で、もともとウチには父親の車があったんで、これでウチの車は父と母で2台になったわけですよ。 青:なるほど。 昇:それでお前に相談なんだけどさ、結婚式の司会頼まれちゃってどうしたらいいかなー、と思って。 青:…ん、どうした? あんまりコロコロ話題を変えられても困るんですけど。 昇:いや、変えてないよ。 だからさ、母親が車を買ったでしょ、それで結婚式の司会どうしようかなって・・・ 青:そこだよ! そこでしっかり話題変わっちゃってんじゃん。  この際そっちの話題に乗るけど誰の結婚式で司会するつもりよ? 昇:誰っておまえ、俺の今までの話からして父の車と母の車の結婚式に決まってんだろ。 青:……いやいやいやいや! そんな当然のように話されても!  どうなってんだよお前の家は! 昇:いや、お前こそこっちは真面目に相談してたのに何なんだよ。    人の話を最後まで聞きもしないで「話題変えた」だの「犬将軍」だの言いたい放題言いやがってさぁ。 青:犬将軍とは言ってねぇよ! 俺がいつお前を徳川綱吉とダブらせたんだよ。   大体お前の話最後まで聞いたところで結局わけわかんなかったじゃねえか! 昇:え、お前わかんなかったの!? どこ!? どこに理解できない部分があった!?  青:何というか・・・全てがわかんないというか・・・。 そもそも車と車なんて結婚とかできないじゃん。 昇:そんなのできるに決まってんだろ! できるからこそ2台のために結婚式の司会を頑張ろうって意気込んでるんだし。 青:「だし。」とか言われてもおかしいことはおかしいでしょ。つーかどういう結婚式になんのかイメージできないもん。 昇:いや、お前が思ってるほど人間の結婚式と違いは無いと思うよ。   基本ほら、人間と車ってほとんど同じようなもんじゃないですか。 青:ようなもんじゃねーよ! 何かそういう認識がお前の中で前提になってるのが腹立つわ! 昇:そうだ、今日は僕その結婚式の台本を持ってきてるんで、ちょっとここで読んでさしあげましょうか。 青:あ、そういうの持ってきてんだ。 じゃあそれ読んだ方早いじゃないですか。   一応確認するけど、人間の結婚式とほとんど差はないんですね? 昇:大丈夫です。 ほら、基本人間って車じゃないですか。 青:全然ちげぇよ! 何でさっきよりざっくりした意見に変わったんだよ。 まぁいいやもうその司会の台本聞かして。 昇:わかりました読みますね。「皆様、今日はお越しいただきありがとうございます。」 青:あーとりあえず始まりましたね。 昇:「それではこれより、スズキ・ホンダ両家の結婚式を始めます。」 青:メーカー名が名字なの!? いや確かに名字っぽくなってるけど! 昇:いや、だから人間の結婚式と似てるって言ったじゃないですか。    だから新婦であるスズキさんは結婚して名字がホンダに変わります。 青:いや、そこ変わっちゃったらいろいろとぐちゃぐちゃになんだろ!    お前んちの個人的な結婚式のせいでスズキの売上げがいくらかホンダに移るんだぞ!? 昇:・・・まぁそこらへんは今度の打合せの時にスズキとホンダの偉い人と検討してみるよ。 青:来るの!? この式にそんなお偉いさんが来るの!? この式どんだけ車業界への影響でかいんだよ! 昇:まあ脱線はそこらへんにして司会の台本を聞いて下さいよ。  そっちが本題ですから。 青:いや、俺もう脱線したくてしょうがないんですけど・・・。 昇:とにかく読みますよ。「それでは早速、新郎新婦の紹介に参りまsy・・・ あ、ここだ。 ここの部分でちょっと相談が。 青:ここ? いや、普通に新郎新婦の紹介に行けば良いじゃない。 昇:んにゃ、なんかさぁ、「新郎新婦」っていうと何か車っていうよりも人間って印象持たない? 青:正直どうでもいいよ! しかも人間と車って同じとかなんとかってぬかしてたじゃねーか! 昇:やっぱ変なんだよな・・・。よし、じゃああえて車ってことをふまえて『新車新車の入場』ってことにしよう。 青:余計意味わかんねぇよ! 新車新車ってそんなんただの東京モーターショーじゃねーか!   誰も呼び方一つで文句なんか言わないからどっちでもいいよ! 昇:そうですか。じゃあ保留ってことで先に進みますよ。   「それでは新車新車の入場です!  ビビビビーッ! ビビビビーッ・・・」 青:入場音をクラクションでするな! 『パパパパーン パパパパーン』だろ結婚式の入場曲は!!    耳障りなだけなんだよクラクションとか! 昇:「では次に、幸せに満ちた2台の紹介を私の方からさせて頂きます。」 青:あー、人で言ったら「新郎新婦の紹介」ってやつか。 昇:「まずは新車である鈴木アルトさんから紹介致します。」 青:いや、新車だったら新婦か新郎かわかんねーよ! いや、まず車に性別があるか知らないけども! 昇:まぁそこはおいといてとにかく紹介に進みましょう。   「アルトさんは2001年、とある工場で生を受けました。」 青:・・じゃあ新車って呼ぶのやめてくれよ! ど中古車だよその車!   もう二台の紹介とか無くていいよ! 次に行け次に! 昇:「では、このように育った2台の出会いについても紹介しようと思います。」 青:馴れ初めとか必要か!? ただお前の親が中古車屋で見つけただけだろ! 昇:「2台は、とある中古車屋へ仲人の昇川さんが来たときに出会いました。」 青:仲人かお前の親! そんなにめでたい行動したわけでもないのに! 昇:「昇川さんが新車のアルトさんに一目惚れし、2台の交際が始まったのです。」 青:仲人が惚れるって何か歪んだ愛だな! つーか本来は普通の事なのにお前の言い方のせいで違和感あるように思えるわ! 昇:「2台は順調に愛を育んでいきましたが、時には衝突することも少なくありませんでした。」 青:いやいや、じゃあ言わせてもらうけど車と車の話で「衝突」とか不謹慎でしょ。 昇:「時にはその衝突で傷つくこともありました。」 青:だから言い方に気を付けろって! 捉え方によっては絶対事故っちゃった後じゃねーかよ!   「新車新車」とかどうでもいいからこっちに配慮しとけよ! 昇:「以上が馴れ初めです。それでは、ここで皆様しばしお食事をお楽しみ下さい。その間、2台がハンドルサービスを行います。」 青:キャンドルサービス方が良かった俺は! ハンドルを渡されても2,3秒で飽きるわ! 昇:「続いて二台のご友車からの挨拶がございます。 ではマツダさん、トヨタさん、日産さん・・・ 青:全部車のメーカーだ!! 業界を挙げて喜んでんじゃねーかよ! 昇:「それでは皆さん、クラクションによる盛大な拍手でお迎え下さい。 (ブーーーー)」 青:クラクションは拍手にはなりえないだろ! 何かブーイングみたいな音出てるじゃん! 昇:「『トヨタ:えー、この度は2台とも、本当におめでとうございます。』」 青:うわ、車がしゃべった。 改めて異空間だぞここ。  昇:「『日産:まあなんつーか、はっきり言ってもう二人の恋にブレーキは存在しないって感じだよね。ね!ね!』」 青:日産のキャラがうざすぎるだろ! あいつ今すぐカルロスゴーンに頭下げた方が良いよ! 昇:「『トヨタ:そういえば昔、付き合い始めたばかりのアルトさんにダイハツ君が告白したことがありましたねぇ。』」 青:トヨタは突然何を暴露してんだよ! ダイハツもダイハツだけどトヨタもこういう場で言うことじゃないよ! 昇:「『トヨタ:しかし、アルトさんの愛は深く、ダイハツはアルトさんに“私はそんな安い車じゃないのよ”』と断られたそうです。」 青:うん、アルトは自分で安くないとか言ってるけど中古車だからね。 2001年製だからね。 昇:「『日産:まぁ要するに2台の愛はもうバックできないって事だよね! ね! ねえ!?』」 青:だから日産はちょいちょい変なのを挟んでくるなよ! お前にこの話を要する力量は無い! 昇:「『マツダ:とにかく、2台のそのエアバッグのような優しさがあれば、2台に愛の車検は必要ないでしょう。』」 青:マツダが急にしゃべった! しかも日産よりも良いこと言ってるような気がする! 昇:「はい、というわけで友車の皆様、ありがとうございましたー! (ブーーー)」 青:この音が拍手じゃなくてブーイングであることを祈るわ。 昇:「それではここで2台のお色直しに入ります。」 青:お色直しとかもあんの!? どこをどう着替えるんだよ! 昇:「・・・さあ、それでは皆様ご覧下さい! タイヤがスタッドレスになりました!」 青:変化がしょぼいわ! 言われなかったら絶対そんな違い気づかないよ! 昇:「そして2台ともマフラーを着用しています!」 青:意味が違う! 人っぽいけど違う! ただ車が悪っぽくなっただけか! 昇:「さて、お色直しが済んだところで、2台に永遠の愛を誓うキスをしていただきたいと思います。」 青:・・いやいやいや。 車同士でどうやって愛を誓うんですか。 昇:「さあ、2台がお互い向かい合って・・・アクセルを踏み込みました!」 青:やめろやめろ!! 正面衝突じゃねーかよおい! だから人と同じように車でやっちゃダメなんだって! 昇:「さらにこのまま指輪の交換に参ります! 今のキスで取れたタイヤを交換して下さい!」 青:交換するものが指輪ですらねえよ! タイヤ取れるってどんだけ激しくぶつかったんだよこいつら! 昇:「喜びのためでしょうか、2台とも涙のような液体が車体からこぼれ落ちています。」 青:・・・それ多分ガソリンだよ!! 衝突のせいで油が漏れたんだよきっと! 昇:「壊れるほどの愛を見せつけていただいたところで、この式もお開きに致します。」 青:お前も日産みたいなこと言ってんじゃねえ! もう「壊れるほど」じゃなくて「壊れた」んだよ! 昇:「では2台が皆様に手、いやワイパーを振りながら退場致します。 青:ワイパー左右に振られても困るよ! そんなんじゃこっちも振り返す気が失せるわ! 昇:「以上で全行程を終了致しました。 本日はありがとうございました。」 青:ありがとうじゃねーよ! どうすんだよこんなん車がぶっ壊れただけじゃんか! 昇:「それでは最後に2台が市内をパレードします!」 青:絶対しなくていい! 壊れた車をめでたそうに見せつけられても! 昇:「・・・あ、どうやら外にJAFのレッカー車が到着したようですね。準備が整いました!」 青:修理行くんじゃねぇか! いいかげんにしろ。
エントリーNo.028 デブガリズム 「雪山」 デブ:どーも!デブガリズムでーす! ガリ:今日は僕らの名前と血液型だけでも覚えていってくださいね。 デブ:あら、斬新な切り口ですね。じゃあ僕がA型のデブで。 ガリ:僕がO型のガリです。 デブ:ガリさんは性格とあわせて『大雑把のO』で覚えてくださいね。 ガリ:で、デブさんは見た目どおり『大柄のO』で覚えてください。 デブ:いや俺はAだよ!勝手なこと言わないでくださいよ。 ガリ:それにしても雪山で遭難したりとか怖いですよね。 デブ:あぁ、ああいう時って気をつけることとかありますからね。    まず寝ないことね。 ガリ:あぁ、エッチな夢見てムラっと来ても相手がいないですからね。 デブ:まぁ理由まったく違いますけどね。寝ないんなら別にいいんですよ。    あと食べ物ね!チョコレートとか少しずつ食べて欲しい。 ガリ:あぁ、残したら怒られますからね。 デブ:・・・ねー、カカオ農家の人にね。 ガリ:あとカカオの神様な。 デブ:ハッピーなヤツめ。それと体温の確保ですよ!みなさんウイスキー持ってってくださいね! ガリ:そうですよ!遭難とか嫌なこと全部酒飲んで忘れよう! デブ:お前雪山なめてるだろ!? ガリ:なめてねぇよ!じゃあ一緒に雪山いくか!? デブ:行ってやろうじゃないですか! デブ:がくがくぶるぶる・・・ ガリ:大丈夫か? デブ:あ、あぁ・・・だいぶ寒気がするけどな・・・ ガリ:ほら、お前これ食って元気だせ。 デブ:悪いな・・・ ガリ:はい、ガリガリくん。 デブ:いや余計冷えるわ! ガリ:ほら、俺ってガリだからさ!俺、ガリだからさ! デブ:やかましい!やかましい!別にガリガリくんのイメージキャラでもないくせに勧めてきやがって。 ガリ:あ、当たりだからもう一本。 デブ:殺す気か!チョコレートを出せ、チョコレートを。 ガリ:お前チョコレート味は「ガリガリくんリッチ」だから値段あがんだよ!贅沢するねー! デブ:なんで断固としてガリガリくんなんだよ!?普通にチョコレートは持ってないのって言ってるの! ガリ:あぁ、持ってる持ってる!はい、ゴディバ。 デブ:なんでそんな高級品だよ! ガリ:いいか?少しずつだぞ? デブ:ただのドケチに見えてくるわ!明治のチョコレートとか持ってないのかよ、明治の! ガリ:はんっ!楽しい山登りにそんな安物のチョコレートって。 デブ:やっぱお前雪山なめてるだろ!?あぁー、もう寒気してきたー・・・ ガリ:そうだ!俺ウイスキー持ってるよ! デブ:サンキュ!サンキュ!サンキュ!飲ませてくれ! ガリ:はい、ロック。 デブ:氷を添えちゃった!もうガクガクブルブルって言葉しか思い浮かばないわ! ガリ:削りたての氷だからうまいぞー。 デブ:さぞおいしいだろうねー!標高がせめて今の100分の一だったらさぞおいしいだろうねー!    あー、ダメだ・・・俺眠くなってきた・・・ ガリ:じゃあ1時間だけ寝よっか。 デブ:のん気か!雪山みたいなクソ寒いところで寝たりしたら死ぬぞ!? ガリ:これたいてい「1時間だけ寝よう」とか言ってて結局起きないのねw デブ:雪山あるあるやってる場合!? ガリ:まぁ今回の場合は「結局起きない」って言うか「もう目を覚ますことがない」ってことになるんですけどね・・・ デブ:怖いよ!やめろよ!オレ意地でも目パッチリさせるからな! ガリ:あーダメだ、僕ちょっと眠くなってきた・・・ちょっと目覚ましにウィスキー飲むね。 デブ:どうせロックなんだろ? ガリ:・・・はー、あったまるわー・・・ デブ:自分が飲むときはホットウィスキーなのかよ! ガリ:これ魔法瓶だからさ! デブ:そんな小学生の水筒自慢みたいなのはいらないから!俺にも飲ませろよ! ガリ:はいロック。 デブ:お前ホント友達なくすぞ!?死別って形で! ガリ:・・・・おい、何か音が聞こえないか・・・? デブ:この音は・・・ヘリコプターだ! おーい!助けてくれー!おーい! SOS!SOS! ガリ:AGF!AGF! デブ:なんでコーヒーギフトだよ!?お前もSOSを送れよ! ガリ:贈り物ひとつせずに助けてもらおうってムシよすぎるだろ! デブ:じゃあ聞くけど、もしお前がヘリに乗ってて雪山で『AGF!AGF!』ってやってるやつ見たら助けようと思うか!? ガリ:ハハッ、そんなハッピーなやついる?w デブ:お前だよ!ついさっきのお前だよ!    ダメだ、ダメだ。お前やっぱ雪山なめてるだろ。 ガリ:なめてねぇよ。雪山ホント怖いよ。山って急に天気変わるし、雪崩おきるし。 デブ:なんだ、雪山のどんなところが怖いかってしっかり理解してるんじゃないですか。 ガリ:ただ思ったんだけどさ、ヘリなんかに頼らなくてもスキーで滑ってけばよくない? デブ:やっぱりめちゃくちゃなめてるじゃねぇか!ふざけんなよ! ガリ:まぁまぁそう怒らないでよ。「おおらかのO型」でしょ? デブ:「『えぇ加減にせぇ』のA」だよ!いい加減にしろ。
エントリーNo.049   けるる〜しょうわ 「イジメ、子供の頃の遊び」 朝倉「はいどーも、けるる〜しょうわでございます。よろしくお願い致します。」 ヒデ「そう、そこで僕は言ってやったわけだよ。『イジメって怖いよね!』と…。」 朝倉「どこからつながってんだよその話は。急に言われたからビックリしたよオイ。」 ヒデ「ヒュン!ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン!ザクッ!ザクッ!」 朝倉「……………。」 ヒデ「すみません、藪から棒にこんな話をはじめちゃって。」 朝倉「藪から棒が出すぎだよ。伏兵でも潜んでんのかよその藪は。」 ヒデ「とにかくね、イジメって怖いなぁと思うワケですよ。特に小学生の時なんかね。    朝とか遅刻しそうなのに、シューズの中にツチノコとか入れられてたらイヤでしょ?」 朝倉「そりゃ困るよ。遅刻しそうだってのにそんな世紀の大発見しちゃ困るよ。    でもさ、イジメなんて小学生とか中学生の時まででしょ?僕らは大人だから関係ないですよ。」 ヒデ「ハハハハハ!お前が大人だって!?『おーっと!武蔵のローキックが右わき腹に炸裂ー!』」 朝倉「えっ、え?」 ヒデ「片腹痛いってことだよ!」 朝倉「そんぐらいスッと言え!」 ヒデ「というわけで、今日は朝倉…お前をイジめてみようと思う。    不可能なことも、やってみないと不可能なままで終わってしまう。できるな?ありがとう。」 朝倉「勝手に一人で話を進めてんじゃねえよ!自己中極まりないなお前は!    だいたい俺をイジめるって、漫才中にそんなことできるわけねえだろ。」 ヒデ「いやいや、まず俺たちが『はいどーもー』って出てくるだろ?    そしたらお前の立ち位置にだけ一輪の菊の花が添えられてたりしてな。」 朝倉「どこの誰が添えてんだよその菊は!余計なことするな!」 ヒデ「まあ適当に自己紹介するよな。僕がボケのヒデでーすって。    その隣で僕らの声を拾ってるのがセンターマイクでーすって。」 朝倉「いや、俺の紹介をしろよ!センターマイクの紹介は明らかにいらないだろ!」 ヒデ「さらにその横で面白いボケを連発するのが……フフ、また会いましたね、僕です。」 朝倉「お前に戻ってんじぇねえかよ!    そうじゃなくて俺の詳しい自己紹介をさせてくれって言ってんだよ!」 ヒデ「おいおい、興信所に依頼するだけでいくらかかると思ってんだ?」 朝倉「そ、そこまで詳しくしなくていいよ!」 ヒデ「で、舞台袖で拳銃を突きつけられたお前の妹が気になりながらも漫才が始まるわな。」 朝倉「それはもはやイジメじゃなくて何らかの脅迫だよ!」 ヒデ「まず俺が爆笑モンのボケをズバッ!会場ドカーン!」 朝倉「ズバッとかドカーンとか…いや言いたいことは分かるけどさ。」 ヒデ「そしてお前はしょうもないツッコミをチラッ。会場シーン。客席の両親ビリビリビリ!」 朝倉「俺の両親だけなんで電気椅子みたいなのに座ってんだよ!俺の家族どうなっちゃうんだ!」 ヒデ「お前の実家に飾ってある祖父の遺影がガタッ!」 朝倉「それは明らかに関係ないし、ただ単に傾いただけだろ!」 ヒデ「お前の顔に牛乳雑巾がベチャッ!」 朝倉「ここに来てまさかの小学生チックなイジメ!    いやいやいや、だいたいイジメなんて…子供じゃないんだから。    イジメが原因で自殺する子供もいるわけだから、あんまり言っちゃいけないと思うよ?」 ヒデ「まあイジメもたしかに危険だけど、    もっと危険なのは子供の頃の遊びね。あれは死の香りがするよ。」 朝倉「急に話が変わったなオイ。    っていうか遊びに死も何もないだろ。だいたい子供の遊びのどこが危険なの?」 ヒデ「危険だろうさ!足を滑らせたら真っ逆さま!助かる可能性はほぼ0%の竹馬!」 朝倉「それどんだけ高い竹馬だよ!ほとんど雑技団レベルじゃねえか!」 ヒデ「助けてくれ!助けてくれ!…しかしその叫びは届かず、猛獣にはらわたを貪られるジャングルジム!」 朝倉「ジャングル違いだ!ベタすぎるにもほどがある!」 ヒデ「『将夫!どこ!どこなの!?』両親の悲痛な叫びもむなしく、将夫ちゃんは無惨な姿で見〜つけた、かくれんぼ!」 朝倉「最後のはボケでもなんでもなくて、ただ単にイヤな気分になっただけだよ!」 ヒデ「こんな感じでね、子供の遊びは危険だってことが分かったでしょ? Q.E.D」 朝倉「Q.E.Dて。何も証明されてねえよ。まあ君の話がまだ続くというのなら、ヒマ潰しに聞いてみる価値はある。」 ・ ・ ・ ヒデ「よし!まずはそこらへんにある小石をうず高く積んで!」 朝倉「えっ、何その遊び?小石を積めばいいの?」(カチャカチャ) ヒデ「キヘヘーッ!(積まれた小石を蹴り崩す)そんなことをしてもお前はすでに死んだ身!罪が償われるわけではない!」 朝倉「何なんだよこれは!」 ヒデ「いや、ここは賽の河原だろ!親より先に死んだお前が石を積んで、俺がそれを崩す鬼!これがいわゆる鬼ごっこだろうが!」 朝倉「どこの国にそんな悲しい鬼ごっこが存在するか!普通は追う側と逃げる側のやつだろ!」 ヒデ「わかったわかった!じゃあ俺が鬼をやるから、お前は鬼の愛人をやれ。」 朝倉「え…!?」 ヒデ『待ってくれ!お前がいないとダメなんだ!頼むから、待ってくれ!』 朝倉「なんで鬼が愛人を追いかけてるみたいになってんだよ!設定がおかしいだろ!」 ヒデ『この悪魔!鬼!あの鬼嫁とは別れる!鬼のこの俺を信じてくれたらもう鬼に金棒だ!』 朝倉「ややこしい言い方するな!もう鬼ごっこじゃなくて、もっと違う遊びにしようぜ!」 ヒデ「わがままですなあ君は!君をそこまで怒らせるパワーの源は何なのだ!」 朝倉「お前だ!」 ・ ・ ・ ヒデ『なぜなんだ…!あなたは、人の命の大切さをまったく分かっていない…!』 朝倉「何だ何だ、オイ。これ何の遊びなんだよ。」 ヒデ「これはお医者さんごっこで一番盛り上がるシーンだろうが!この後、商業主義的な病院に嫌気が差したボクは、人っ子一人いないあの丘でロボットの女の子とひっそり暮らすんだよ!」 朝倉「それ違う話だよ!モグリの医者が大金をせびる手塚治虫の漫画だよ!」 ヒデ『ピノコ…メスをくれ。…あかん、心臓の位置がわからへん。ピノコ、理科の資料集をくれ。』 朝倉「モグリすぎるにもほどがあるだろそれは!」 ヒデ「まったくお前は、あの遊びもダメこの遊びもダメ、じゃあ一体どういう遊びがお好みなのよさ!」 朝倉「だからその喋りかたもやめろ!もっと普通の場所で普通の遊びをしろ!」 ・ ・ ・ パパン!パパン! (カチャッ)ターン!ターン! (カチャッ)パパン! ヒデ「あーここが射撃訓練場かあ〜。よし、かくれんぼしようぜ!」 朝倉「何でだよ!なんで銃弾に脅えながら隠れなきゃいけないんだよ!」 ヒデ「子供の遊びとは命をかけた勝負だ!その覚悟が無いのならこの四角いリングから立ち去れ!」 朝倉「どこのプロレス団体だよそれは!僕には四角いリングが見えませんけども!」 ヒデ「いいよ、わかったよ。普通にかくれんぼすればいいんだろ。あー隠れた隠れた。」 朝倉「何で急に適当になるんだよ。じゃあ俺は鬼ね。いーち、にーい、さーん……きゅーう、じゅーう。」 ヒデ「おい!早く家の戸をかたく閉めるんだ!若い女たちは裏の小屋へ隠れていろ!」 朝倉「そんなリアルな鬼じゃねえよ!隠れるのはお前だけでいいから早く隠れろ!」 ヒデ「わかったよ、隠れてやるよ!終戦を知らずにフィリピンのルバング島に30年間隠れてやるよ!」 朝倉「最後の日本兵かお前は!普通に隠れろ普通に! 『もーいいかい?』」 ヒデ「キャッ!(両手で胸を隠しながら)まだ着替えてるんだから入ってこないでよ!」 朝倉「どういう状況だよこれは!そしてお前はなぜブラをしている!ちゃんとやれよ! 『もーいいかい?』」 ヒデ「まーだだよ!まーだだよ!まだ働きたくなんかないよ!ニートだよ!」 朝倉「意味わかんねえ!っていうかさっさと就職しろ! 『もーいいかい?』」 ヒデ「まーだだよ!まーだだよ!就職ってどこで探せばいいのか分からないけど多分、ダーマだよ!」 朝倉「そんなわけねえだろ!それはゲームの世界だけでしか不可能だよ! 『もーいいかい?』」 ヒデ「まーだだよ!まーだだよ!人生がイヤになって人を殺してしまったよ!マーダーだよ!」 朝倉「それ殺人を英語で言っただけだろ!たしかに危険極まりないけど!    っていうかお前の子供の頃ってこんな遊びばかりやってたの?」 ヒデ「うん、楽しい日々だったね。やっぱり就職活動なんかやめて、    子供の遊びばかりやって過ごすわ。こんなオチで『もーいいかい?』」 朝倉「もういいよ!」
エントリーNo.053   トロイデ 「好奇心」 ママ:はいどーもー!私達親子で漫才してまーす! 孝之:・・・・ ママ:私がママで、この子がうちの長男の孝之です!    ほら孝之!何か言いなさい。 孝之:面白そうな雰囲気してるやろ ママ:あっ、それ絶対言っちゃいけないんだ 孝之:まぁそんな事よりさ、僕ママにちょっと聞きたい事があるんだ! ママ:このしらばっくれ具合さすがやな 孝之:赤ちゃんってさ、どうしたら生まれるの? ママ:あ・・あらやだ・・・孝之ったらこんな所で・・・ 孝之:なんで?ずっと疑問思ってたんだ!僕がどうやって生まれたかとかさ! ママ:いや・・・でも・・・ 孝之:一応「ズッコンバッコン」ていう言葉は知ってるんだ! ママ:じゃもう話す事ねえよ 孝之:待ってよママ!本当に分からないんだ! ママ:ホ、ホントに?まぁ大切な事だしね、教えてあげるわ。    でもその前にまず孝之はどうしたら子供が産まれると思ってるの? 孝之:そうだなぁ    友達は鳥さんが運んでくるって言ってたよ! ママ:ふふっ、それもあるかもしれないわね 孝之:こう太くて大きい鳥のくちばしが私の郵便ポストの中に・・・・    やめてええええ!!!大型郵便物は入れないでええええ!!!! ママ:息子ながらドン引きやわ 孝之:え!?違うの!?    ・・・・・・ハガキなら!? ママ:お前鳥を何やと思ってんねん 孝之:え!鳥さんは運んでこないの!? ママ:一切リアリティのない発言だけど返答するわね    鳥さんは運んでこないのよ? 孝之:えー!?驚きー! ママ:うそ臭いって言葉しか似合わないね 孝之:じゃぁさじゃぁさ!これじゃない?    僕この前学校の授業で習ったんだ! ママ:え?小学校低学年でもうそんな授業するのね?    でもまぁ・・・・早いうちに教えといた方がいいわよね 孝之:でも凄い神秘的だったよ!色々考えされられた! ママ:そうだよねぇ。赤ちゃんを産むってこんなに大変って感じたでしょ? 孝之:うん、こうウナギ1000匹がさ・・・ ママ:あ、待って。ママの思ってたのと違う 孝之:え?違うの? ママ:ママたち今まで生きてきてウナギ1000匹集めた事ないもん 孝之:え!?まず500匹500匹で分けて桶に入れるんじゃないの!? ママ:ちょっと詳しく聞かせて 孝之:でそれぞれの桶にママとパパが入るんだよ!    それでそこからウナギの投げ合いだよ!知らないの!? ママ:初耳だしこれからも聞くこと無いよ 孝之:それで当たるよね!ウナギが!ママとパパの顔に!    ペチペチペチ!って!盛り上がってくるところだよ! ママ:なんか恐い 孝之:そしてそこで!ママの投げたウナギとパパの投げたウナギが!    飛んでる最中にお互い激突しちゃうんだ!    するとその2匹のウナギからパパパーン!とまばゆい光が放つ!    そしてそして!何とそこからは光に包まれた赤ちゃんが!    こうやって出来た赤ちゃんを見てママとパパはこう言うんだ    「次はナマコでやろうね・・・」 ママ:なんか惜しいわ! 孝之:え!?惜しいの!? ママ:そのなんかさ!ママのウナギ的な物とパパのウナギ的な物が奇跡的にぶつかってさ!    赤ちゃんが出来るっていうところ!?凄い惜しいのよ! 孝之:なんで!?何がダメなの!? ママ:なんかさ!遠まわしに教えすぎて本筋が全然伝わってないのよ!    比喩表現が比喩表現じゃなくなってるのよ! 孝之:ちょ・・・マ、ママ!ちょっと落ち着いて! ママ:それでね!もしそれが本当だとしたら    人間はウナギかナマコの子って事になっちゃうじゃない!?    どうするの!?土用のウナギの日!?もはや共食いだよ!? 孝之:ママ!!ちょっと落ち着いてよ!何で最後はウナギを食える食えないで心配してるのさ! ママ:はっ・・・・! 孝之:ママ・・・ちょっと・・・ ママ:ご、ごめんね孝之・・・私ちょっと興奮しちゃった・・・ 孝之:い、いいよもう・・・ ママ:・・・なんか疲れちゃった・・・ちょっと横になってきてもいい・・・? 孝之:え・・・ちょっと待ってよ!赤ちゃんの産み方は!? ママ:え・・・もういいでしょ・・・?まだ知らなくて充分よ・・・ 孝之:一応「ズッコンバッコン」っていう言葉は・・・ ママ:あぁ!もう!セックスよ!セックス! 孝之:オブラート!
エントリーNo.043   たいまつぎょうれつ 「ぶつかる」 坂田:どうもたいまつぎょうれつですよろしくお願いしますハフゥ〜・・・・・・。 中武:いきなりダレまくった挨拶するな!!    何だよお前、今から漫才するってのにテンション低いな。 坂田:いやぁ。ちょっと悩みがありましてね・・・。 中武:悩み?どんな悩みだよ。 坂田:ぶつかるんだよ・・・。 中武:・・・へ? 坂田:だから、ぶつかるんだよ。 中武:いや、それだけ言われてもわかんないよ。何にぶつかるんだよ。 坂田:壁に。 中武:壁?ああ、なるほど。漫才でなかなかウケないで壁にぶつかったって事か?    まあ、それは乗り越えてがんばっていかなきゃ。 坂田:いや、コンクリートの壁に向かって歩いたらぶつかるんだよ。 中武:それは当たり前だよ!!え!?もしかしてそんなことで悩んでんの!? 坂田:そうだよ・・・。いつになったらぶつからずに通り抜けられるんだ・・・。 中武:永遠に無理だよ!!俺、こんなどうでも良さが極致に来た悩み聞くの初めてだよ!! 坂田:どうでも良くねえよ!俺は本気だぞ!? 中武:頼むから本気にならないでくれ!! 坂田:これが出来ないと、俺はスーパーで買い物も出来やしないんだ! 中武:普通に入り口から入ればいいだろ!!壁を介す必要ねえよ!! 坂田:あんなのは逃げだよ。人が作り出した壁と壁の間の穴に入る。    チャレンジャースピリッツを忘れてしまった人間の結末さ・・・。 中武:勝手に常人を結末に迎えさせるな!!大体、スーパーの壁も人間が作ったもんだろ!! 坂田:素人は常識に縛られながら生活している。かわいそうな事だよ・・・。それじゃいつまでたっても玄人にはなれやしないさ! 中武:なれないままのほうが絶対幸せだよ!! 坂田:そう・・・玄人には・・・・・・なれないんだ・・・。    俺もそうだ。通り抜けられないおかげでまったく玄人になれない・・・!!   「壁」という障害を克服できないおかげで・・・!!グス・・・うう・・・。 中武:ごめん、泣かれてもまったく同情できないよ。 坂田:何度も何度も特訓を重ねているのに・・・日常生活にも取り入れているのに・・・。    まだまだ不足だというのか・・・!! 中武:特訓までしてやることかよ・・・。    日常生活に取り入れてるって、どんなことをしてるんだよ。 坂田:ああ。朝起きたらまず部屋の壁に体当たり。    着替えてるときも、新聞を読んでいるときもいろんな部分をぶつけて壁に対抗するんだ。 中武:普通に行動しろ!!いちいち壁を意識してたら面倒臭いだろ!! 坂田:歯を磨くときも壁だし。 中武:そこは歯ブラシ使えよ!!あんな平坦なところじゃまともに磨けねえだろ!! 坂田:食事も壁に貼り付けた奴を吸って食べるしね。 中武:汚ねえよ!!カブトムシかお前は!! 坂田:おかげで家では納豆とかトロロとか粘着性のあるものしか食えないんだよ・・・。    たまには家でもハンバーグとか食いたいなぁ。 中武:んなもん皿に盛れば万事解決だよ!! 坂田:また壁から逃げる発想かよ・・・。 中武:逃げるも何も食事の面において壁は度外視されてるんだよ!!    大体、そんな生活して何になるって言うんだよ。 坂田:こういう生活をしないと壁というものを理解できないんだよ。 中武:俺はお前が理解できないよ・・・。 坂田:で、毎日朝10時から夕方5時まで、近所のイオンに行って壁を通り抜ける特訓をするんだ。    この特訓は欠かさない。仕事を断ってでも行くんだ。 中武:その時間帯断ったら仕事来なくなるだろ!!相方の俺は大迷惑だよ!! 坂田:今日も特訓の予定だったけど、今日は大事な仕事だったからこっちを優先しました。えらいでしょ。 中武:普通の判断だよ!!何様なんだお前は!! 坂田:もっといろんなところでやりたいけど、最近は壁に通り抜けようとするのを禁止するスーパーが多いんだよ。    しかも、俺が一度通り抜けを試みたスーパーばかり! 中武:お前がぶつかるからだ!!変人扱いされてるんだよ!! 坂田:「ぶつかるの禁止」という貼り紙まで貼られる始末・・・!! 中武:本当はそんな貼り紙貼る機会なんか一切ないんだからな!?店長さんご苦労様です!! 坂田:でも、俺が毎日行くイオンは快くぶつかるのを許諾してくれた・・・!!    「壁を借りていいですか?」「いーおん」って・・・!! 中武:イオンの責任者をぶん殴りたいよ。 坂田:そして俺は何度も壁に当たる、当たる。しかしぶつかる。頭から行く。やはりぶつかる。    肩からも行く。ぶつかる。腰をぶんっと振り回しながら行く。ぶつかる。    とび蹴りする。地面にぶつかる。くるぶしで攻める。痛める。    足の親指で。激痛。恥骨で・・・。 中武:もう分かったよ!!つーかどうやって恥骨で攻めるんだよ!! 坂田:ぶつかりすぎて体中は腫れ上がり、擦り傷だらけになったよ。    何度店内の薬局でオロナインH軟膏を買ったことやら・・・。 中武:ちょっと待て!!お前店内で普通に買い物してるんじゃねえかよ!!    どういう手段で店内に入ったんだ!? 坂田:普通に自動ドアに決まってるじゃん。何いってんのお前?ハァ〜? 中武:ぶつかり倒すぞお前!!今のお前にそんなセリフもらいたくなかったわ!!ギネス級の心外だよ!! 坂田:しっかしさ、自動ドアってすごくない?何にも手を触れてないのに開くんだぜ?    まさに文明の利器だね! 中武:もう素人だよお前は!!人が作り出した穴が大好きじゃねえか!!    お前さ、よく考えろよ。イオンでオロナインを普通に買ってるんだったらもうそれは買い物が出来てるんだよ。    いちいち壁を介す必要がないって事を自分で証明しちまってるんだぞ。 坂田:バカ野郎!!壁を介す必要はあるんだよ!!    だんだん便利になっていく世の中で、その便利さに逃げていく毎日・・・。    そんな甘えきった生活から人間は脱却する必要があるんだ・・・。    「壁」はそのための試練なんだよ!! 中武:・・・じゃあ何でオロナイン買った時は自動ドア使ったんだよ。 坂田:痛いままなのは嫌じゃん。 中武:甘えきってるじゃねえか!!薬という便利さに逃げてるじゃねえかよ!! 坂田:おばあちゃんがね、すりきずはあとがのこるからおろないんをぬったほうがいいっていっていたんだよ。    やさしくやさしく、しわしわのおててでぬってくれたんだよ。・・・またあのおててでいろいろさわられたいなぁ・・・。 中武:いきなり子供に戻るな!!そして歪んだ性癖を発表するな!!    あのさ、お前「壁」を乗り越えるってのはいいと思うんだけど、建物の壁は必要なものなんだぜ? 坂田:・・・え? 中武:あの壁は雨風を防ぐのに重要なものなんだよ。壁がなければ屋根をつけるのも難しい。    そうなると雨も風も入ってきて商品が置きづらいじゃねえかよ。 坂田:・・・まあ、そうだな・・・。 中武:だからあれは「必要な壁」なんだよ。それを障害物扱いするってのはお門違いだと思うな。    それこそ人間として素人じゃないのか? 坂田:・・・・・・。 中武:まあ、素人も玄人も関係ないけどな。普通の人間として、普通の入り口を使っていこうぜ。な。 坂田:・・・・・・分かったよ。俺が間違ってた。    そうだよな。壁があるからこそスーパーだしデパートだし、建物だもんな。    これからは普通に入り口を使うよ。 中武:そうかそうか。分かってくれて良かったよ。 坂田:そして、これからは愛情を持って壁にぶつかるよ!! 中武:全然分かってなかった!!入り口使うんならもう通り抜ける必要はねえだろ!! 坂田:違う!!もう通り抜けたりはしない!!ただ、ただ敬意と愛情をこめてぶつかるんだ!!    俺は・・・俺はブツカリストになるんだ!! 中武:こめ方が間違ってるんだよ!!何だそのブツカリストってのは!! 坂田:よーし、今度からぶつかった後に「いつもありがとう」って言おう!!そしてやさしい口付けを・・・。 中武:やめろ!!そんな気持ち悪い奴がいたら確実にイオンの客足を減らすぞ!! 坂田:「おしりをぶつけたときのあの堅さ・・・よかったよ♪」 中武:事後のベッドシーンか!!さっき食ったホカ弁戻しそうになったよ!! 坂田:よーし、ブツカリストへの道が開けてきたぞ! 中武:マゾヒストとしては既にかなり極まってるけどな!!    お前、目を覚ませよ。大体、「ブツカリスト」なんてジャンル持ってるのお前くらいだぞ。 坂田:俺くらい・・・かな? 中武:恐らくな。 坂田:よし、じゃあブツカリストを増やせばいいんだ!!壁にぶつかることを流行らせよう!! 中武:増やす道を選ぶな!!その行動自体が間違ってるって言ってんだよ!! 坂田:手っ取り早いのはアイドル歌手の展開だよな。    よし、ぶつかり系アイドルユニット「ブッカリン・ジン」。これでどうだ!! 中武:どんなジャンルのアイドルだよ!!ジッタリン・ジンに謝れ!!    大体アイドルユニットって言ってるのに何でバンド名からもじってんだよ!! 坂田:よーし、作詞も俺がやってやる。ぶつかる魅力をちりばめながらも、今時のナウい、イカス歌詞にしてやるぜ! 中武:その発言が今時じゃねえだろ!! 坂田:「ぶつかってー、いたがってー、それでも壁を愛してる♪     ドカドッカドカ♪ボコボッコボコ♪     擦り傷・痣は絆の証さー♪     それ、ぶっつかる♪やれ、ぶっつかる♪」     ・・・よっしゃ!!ミリオンヒット!! 中武:してたまるか!!これでヒットしたら邦楽もいよいよ終わりだよ!! 坂田:じゃあ「君がいた壁は 東急ハンズの中〜♪」 中武:「夏祭り」まで侵すのはやめろ!!本格的に本家に訴えられるから!! 坂田:「壁に消えてった・・・・・・意識〜♪」 中武:そりゃ壁の中にいたら窒息するからな!!最悪のカバーだよこんなん!! 坂田:よし、早速リーダーの「仏 狩子」となる子をスカウトしに行こう!! 中武:いい加減にしろーっ!!!!!(ドガッ) 坂田:ぐわああああああっ!!!・・・・・な、なんと言うタックル・・・!!    そうか・・・お前もブツカリストにふさわしい存在だったか・・・。    決めたぞ・・・。お前はブッカリン・ジンの振付師となるんだ・・・。そしてぶつかることの魅力を一緒に伝えていこう。    いよっ・・・ぶつかり界の真島しげ・・・き・・・・・・・・・・・・・。 中武:・・・・・・(肩を触る)・・・・・・・・・(ポーズをとる)・・・・・・・・・。    (頭突きの素振りをする)・・・・・・・・・(ステップを踏む)・・・・・・。    オ〜レ〜オ〜レ〜、ナカケンサンバ〜・・・フンフ〜ン・・・・・・。    ・・・・・・・・・・・・・・・(ニヤリ)。 坂田:・・・・・・顔が。(ガクッ) 中武:・・・・・・・・・・・・誰がぶつかったような顔じゃああああああ!!
エントリーNo.044   ひろたか 「ゴマ」 広川:どうも、ひろたかです!よろしくお願・・・    ってお前、ちょっと待て待て待てーーっ!! 高田:ん?(サーーーー) 広川:いや、その手を止めろって!    お前・・・何、登場早々から舞台上にゴマなんか撒いてるんだよ!? 高田:ん・・・あ、このゴマ?へへ、いいでしょ。 広川:「いいでしょ。」じゃねーよ!!舞台にゴマ撒く奴何かあるか! 高田:えー・・・(サーーーー) 広川:だからゴマ撒きを止めろって!    はぁ・・・さっきから右手に何か持ってるなぁ、とは思ってたけど、何かといえばゴマが大量に入った袋かよ・・・ 高田:だって香ばしいじゃないですかゴマって。俺、最近常にゴマの匂いを嗅いでますよ。 広川:いやまぁ、確かにゴマが香ばしいのは認めるけどさぁ。常に嗅ぐほどのものかどうかはともかくとして。 高田:それで、床にゴマを巻けば漫才中もゴマの香ばしさを堪能できるかなぁ、と・・・ 広川:どんな発想だよまったく・・・あーあ、こんなに散らかしちゃって・・・ 高田:・・・そうだ!せっかく香ばしいゴマを持ってきたんだから、お客様にもこのゴマの香りを堪能させてあげよう! 広川:いや、お客さんにもってお前な、そのゴマをどうする気・・・ 高田:撒きます。そーれ・・・ 広川:わわ、やめとけやめとけ!! 高田:何で止めるんですか!    ほら、客席にキャンディーを投げるパフォーマンスをする芸人もいるじゃないですか、あれと同じですよ! 広川:全然違うよ!!こっちの方はいろいろと問題があるんだよ!    観客席の床にゴマが散らかって面倒だし、大体お客さんもゴマなんか撒かれてどう対処すればいいんだよ! 高田:どうって・・・浴びる? 広川:ゴマを浴びるとか前代未聞だよ!お客さんも全身ゴマだらけにされたら溜まったもんじゃないだろうに。 高田:いやまぁ、ってかだから香りを堪能してもらうのが目的ですから、    あくまでもいろんな場所にゴマが散乱することで香りが漂うものかと・・・ 広川:そんな事言われてもなぁ・・・    それにだな、万が一ゴマが目に入ったりしても危険だろ?    「うわぁぁぁ、目にゴマがぁぁぁぁ!」みたいな人が多発したらどうするんだよ。 高田:お前・・・ゴマをゴミみたいに言うなよ!! 広川:いや、どこに喰らいついてるんだよお前は!    ・・・とにかく、客席にゴマを撒くのはナシだからな? 高田:そうか・・・分かったよ。(サーーーー) 広川:うん、だから舞台上に撒くのもやめてくれ! 高田:ちぇっ・・・ 広川:ったく。お前にゴマ撒くなって注意するのにどれだけ時間使ったと思ってるんだよ。    あくまでも俺達は漫才をやりに来たんだからな?舞台に立てる時間は限られているって言うのに・・・ 高田:それもそうだな・・・じゃあ早速本題に入ろうか。    じゃあ俺がお母さんやるから、お前はたかし君やって。 広川:ってちょいちょいちょい!急ぐって言っても、コント入りの前に状況説明くらいはしろよ! 高田:「たかしー!ちょっと手伝ってー!」 広川:・・・あーあ、もう完全に入っちゃった。    あ、一応皆さんにも説明しておきますとね。子供が親の言うことを聞く、みたいなのを・・・ 高田:「ほらー、早く来なさいたかしー!お母さんと一緒にゴマ撒いてくれないー?(サーーー)」 広川:ちょっ、待て待て待て・・・!とりあえずゴマ撒くのをストップ!! 高田:何だよ、もう漫才の本題に入ってるじゃないかよ。 広川:だからまずゴマを撒くなってば!    んでもって何、思いっきり台本外のボケを繰り出し始めてるんだよお前は。 高田:別に、ちょっと位アドリブ入れたっていいだろうが。 広川:アドリブどうこうって言う問題じゃないんだけど。    そもそも親子でゴマを撒くというシチュエーションが理解できないし。 高田:いやだからさぁ、ゴマって香ばしいじゃん?    だからたかし君の母は部屋をいい香りにしようと、絨毯にゴマを振りかけて・・・ 広川:しかも床が絨毯なのかよ!やたら後片付けが大変そうだな! 高田:あーもう!文句つけるんだったら別の話題で漫才するからな!    いやー夏も終わりですけどね、夏と言ったら怪談話ですよね。 広川:ネタ変えちゃったよ・・・まぁ、ゴマさえ撒かなければ何でもいいよ、もう。 高田:俺が一番好きな怪談は、あのお皿の奴ね。 広川:あぁ、お菊さんの亡霊が1枚ずつ皿を割っていく奴ね。 高田:お皿が・・・     いーちーまーーい・・・     にぃーーまーーい・・・ 広川:おぉ。怖い怖い。 高田: さーーんまーーい・・・     よーーんまーーい・・・     ゴーーーマーーい!!(サーーーー) 広川:あーもうっ!!(ゴマの入った袋を奪い取る) 高田:何すんだよ!俺のゴマ返せよ! 広川:知るかよ!!何が「ゴーマーい」だよ!!    もうゴマの話には戻らないと勝手に思い込んだ俺がバカだったわ! 高田:頼むよ、ゴマを返してくれよ! 広川:返すものか!だってこれ渡したらお前このゴマ撒くだろ? 高田:いや、ゴマは撒くかもしれない!撒くかもしれないんだけど・・・ 広川:じゃあ尚更返せねーよ!ゴマは漫才が終わるまでお預けだ! 高田:「たかしー!いい加減お母さんにゴマの入った袋返しなさい!」 広川:何でさっきまでの設定を絡めて主張してくるんだよ!!どうしたいんだよお前は! 高田:なぁ〜、俺もうゴマの入った袋を触らないと漫才できなくなってきたんだよ〜!お願いだから返してくれよ〜! 広川:それどんな体質だよ、もう!    ・・・分かったよ、ゴマ袋は返してやる。ただ、絶対これ以上ゴマを撒くなよ? 高田:あ、あぁ・・・分かったよ・・・ 広川:本当に分かってるのかなぁ・・・ 高田:じゃあ漫才の続きな。    やっぱり昔のおとぎ話っていい話が多いですよね。 広川:また題材変えるのか・・・うん、それで? 高田:俺が好きなのは、やっぱり「浦島太郎」ですね。    昔々、ある所に浦島太郎という漁師がおりました。    ある日、浦島太郎が釣りに出かけると・・・ 広川:そうそう、そんな始まりでね。 高田:なんと!浜辺で子供達がカメを・・・(サーーーー) 広川:あーもう!!やっぱり撒きやがった!このっ・・・ 高田:いや、待てって!今のはあくまでも砂浜に波が押し寄せる音の再現でだな・・・ 広川:ウマいこと使えばいいって問題じゃないんだよ!ゴマを撒くなっつってんの! 高田:いや、分かったから。分かったから! 広川:・・・本当に? 高田:後はそうですね、「花咲かじいさん」も好きですね。 広川:あーもう無視かよ・・・こりゃまた撒くだろうな・・・ 高田:「枯れ木に花を、咲かせましょーう!(サーーーー)」ってね・・・ 広川:のっけから強硬手段に出やがったよコイツ!!しかもちょっと客席にこぼれたし・・・    もういい、やっぱりそのゴマ袋没収! 高田:何でだよ、我ながら「ゴーマーい」程強引だとは思ってないぞ!? 広川:強引の程度の問題じゃないだろ!!ゴマを撒くこと自体が問題なの!! 高田:お前、さっきから止めてくるけど何で舞台にゴマ撒いちゃいけないんだよ!! 広川:だから後始末とかいろいろ困るだろ!!    舞台をゴマまみれにしてタダで済むと思ってるのかよ!! 高田:・・・はっ・・・これは・・・!! 広川:何だよ、いいからそのゴマ袋貸せよ!漫才終わるまで預かっとくから! 高田:おい、広川!もっと怒れ!そうやって・・・いや、もっと強く足踏みしながら怒れ! 広川:今度は何を言い出すんだよ!もっと強く足踏みしたら、床にこぼれたゴマが飛んで面倒だろ! 高田:いや、それでいいんだよ!そうやってゴマを踏み潰していけば、    煎りゴマみたいになってもっと香ばしい匂いが出てくるから!! 広川:もう何なんだよお前!!ついていけねーよ!! 高田:そうだよ、俺途中から目的を失いかけてたよ!    ゴマを撒く事自体が目的じゃなく、あくまでも香ばしい匂いを出したかったんだ!    よし、残り時間かけて今まで撒いたゴマをどんどん踏み潰していくぞ!! 広川:なぁ、マジ落ち着いてくれよ!!漫才は!!漫才の続きは!!いや大して続いてもいないけど!!! 高田:はっ・・・    ・・・そうか、それもそうだな。    真の目的は、ゴマの美しい香ばしさを堪能しながら、漫才をする、って事だからな。 広川:・・・知らないけどさぁ。とにかく漫才に戻ろうぜ。 高田:そうだな。    えっとですね、やっぱり小さな子供は母親の言うことをきちんと聞いて育つと思うんですよ。 広川:あぁ・・・結局そのネタで進めるワケね。 高田:どんな風なのか、ちょっとやってみましょうか。    俺が母親やるんで、お前は息子のたかし君をやってくれ。 広川:おう、分かった。 高田:「たかしー!ちょっとこっち来なさーい!」 広川:「なーにー、お母さん?」 高田:「床に散らばったゴマ、ちゃんと掃除しておきなさいよー!」 広川:・・・お前が片付けろよ!! もういいよ!
エントリーNo.042   百鬼夜行 「フェンシング」 利根川「今、空前絶後のフェンシングブームだね。俺、すげえ嬉しいよ。」 岩清水「空前絶後は言いすぎだろ。確かにオリンピックでの太田選手の活躍はすごかったけど。ていうかお前が嬉しがる意味が分かんないわ。」 利根川「いや、俺やってるじゃんか。」 岩清水「あれ?そうなの!?知らんかったわ。」 利根川「明日も大会あるし。まじ早く帰って練習しないと・・・。」 岩清水「いや知らんやん・・・。大会あるのかもしれんけど、今はほら、漫才しないとさ。」 利根川「でも漫才ではあの鎧みたいなやつ着れないし・・・。」 岩清水「そりゃあね!漫才であの鎧みたいなやつ着るシュチュエーションはないわな!それ基準で考えるのはおかしいだろ!     つーか経験者が「鎧みたいなやつ」て!もっと用語に興味を!」 利根川「帰りてぇ・・・。」 岩清水「なんだそのお前の切実な感じ!ダメだって!いま大事な漫才のアレしてる最中だろうが!」 利根川「俺だって大事な世界大会だぜ!?」 岩清水「お前結構な手慣れじゃないか!そんな大きな大会なのかよ!」 利根川「日本勢初の表彰台の期待が俺の肩に・・・!」 岩清水「結構な手慣れの上に表彰台も充分狙える位置に!?日本フェンシング界期待のホープじゃないか・・・。」 利根川「そうだよ!僕、若手のホープちゃんだよ!」 岩清水「かわいいかわいい若手のホープちゃんじゃないか!どんぐりまなこのホープちゃんじゃないか!     いやぁ、すごい奴だったんだな、お前。ていうかいつからフェンシングをたしなんでらっしゃるの?」 利根川「まぁ、本格的にやりだしたのは今年の4月半ばからかな。」 岩清水「ごく最近じゃないか!!あっ、本格的にやる前の期間が長かったんだろ!?」 利根川「初めてやったのが去年の冬かな。」 岩清水「1年たってねえ!!そんな短期間で世界の舞台て!女子のポーチに入ってるアレのごとき吸収力!」 利根川「出会いはお母さんと一緒に行った市民センターのフェンシング教室だった・・・。」 岩清水「出会いがださいよ!いい年した男がお袋と一緒に何してんだよ!まぁ孝行息子ではあるけどさ。」 利根川「そんな俺の大舞台なんだよ!明日!」 岩清水「そうか・・・。なんかもうネタがおざなりになる気持ちもわからんでもないわ。」 利根川「そうだろ。帰っていい?」 岩清水「いや、帰すわけにはいかないな。」 利根川「なんでだよ!練習させてくれよ!」 岩清水「・・・お前の話、火ぃ、付けちまったんだよ。俺の好奇心という名の火薬庫にな!聞かせてくれよ、フェンシングの話!」 利根川「・・・ったく、しょうがねぇなぁ!聞かせてやるよ、フェンシングの話!」 岩清水「ありがてえ、ありがてえよ!てかよくよく考えたらカッコイイよなフェンシング。あの剣で突いたり、突いたりするんだよな。」 利根川「あぁ、まあ俺のやるやつはしないけどね。」 岩清水「うん?いや、やるじゃん。あの剣でシュッシュってさ。」 利根川「いや、俺はやらねって。それをやるのはスタンダード部門の奴らだから。」 岩清水「・・・ス・・タンダ・・・ード・・・部門?」 利根川「ほら、俺はバラエティ部門だし。」 岩清水「バ・・・、バ、バラ・・・エ・・ティ・・・?」 利根川「スタンダードの奴らはさ、剣の扱いを知らないのよ。野蛮よ。」 岩清水「あ、あのさ、利根川。お前やってんの、フェンシングだよな?」 利根川「そうだっていってんじゃん。まぁバラエティの方だけどね。」 岩清水「ごめん、ちょっと理解しようと頑張ったけどやっぱ無理だったわ!ちょっと教えてくださる?フェンシングのバラエティ部門について。」 利根川「しょうがねえなぁ。一口にフェンシングといっても様々な種類があってな。一般的に認知されている剣で付き合う野蛮なアレがスタンダード部門な。     あれ、なんだっけ、あの太・・・、太なんちゃらっていう小童が五輪でメダル取ったのもこれのフルーレっていう部門。」 岩清水「なんかスタンダード部門に対して刺があるなぁ。太田選手嫌いなんだ・・・。」 利根川「他には剣を口に加えて投げられたフルーツを剣でキャッチするドリフ部門。」 岩清水「それテレビで見たことあるわ!」 利根川「あとは剣の先をクリクリいじったり、舌でペロペロ舐めたり、手でゴシゴシしたりするテクニシャン部門なんかが主流だな。」 岩清水「エロス!テクニシャン部門なんかエロス!」 利根川「そして俺がやってる剣を使って笑いをとるバラエティ部門。」 岩清水「・・・・・なんか話で聞く限りただの大喜利じゃね?所謂モノボケってやつ?」 利根川「なっ、おまっ、馬鹿野郎ッッ!あんな下賤なもんと一緒にすんじゃねえよ!!くだらねえ!」 岩清水「うぇい!一応お笑いやってる身としてその発言は駄目だろ!」 利根川「魂はすでにフェンシング寄りだよ!」 岩清水「もうお笑いやめちゃえよ!」 利根川「結果次第ではそのつもりだよ!プロ転向も視野に入れてるよ!」 岩清水「どのみちお笑いっぽい仕事じゃん!つーかプロ転向しても飯食っていけないと思うよ!」 利根川「まぁ、プロになるためには世界のライバル達を倒していかなきゃなんないんだけどな・・・。」 岩清水「本当に世界中にライバルいんのかよ。しょうもないやつってのは世界共通でいるもんだな。」 利根川「えっ?「世界のライバルにはどんな奴がいるんでゴザルか?」だって?」 岩清水「言ってねえし、語尾が安い忍者っぽい!」 利根川「しょうがないなぁ。興味津々じゃないか。欲望のままに動くケダモノが!」 岩清水「幻聴を前提にけなすんじゃないよ!すごい理不尽だよ!まぁ聞いてやるけど・・・。」 利根川「まずウクライナ代表の「冷酷マーダーマシン」イヤン・ポロリチンコ。」 岩清水「キャッチフレーズカッコイイのに名前がすこぶるださいな!」 利根川「彼の得意技は剣先を歯と歯の隙間に入れての「つまようじ」。」 岩清水「しょうもな!!微塵も面白くねぇ!」 利根川「この技一本で2007年のヨーロッパ選手権で98.7点を叩きだして優勝したんだぞ。審査員大絶賛だぞ。」 岩清水「審査員つぼ緩いな!」 利根川「「あれつまようじじゃないのに!剣なのにぃ・・・!剣なのにぃ・・・・・・!!」つってな。大爆笑だったわ。」 岩清水「それ言い出したら何でもありにになってくるだろ!モノボケの根本がわかってないじゃん!審査員失格だよ!」 利根川「いや、もちろん言い方とかも褒めてたぜ?入場のときとかも滑稽なダンスしながら入ってきたりしてたし。」 岩清水「知らんけども・・・。面白い言い方かもしらんけども・・・。話聞いてる限りだとそいつ大分つまらんわ・・・。     だいたいウクライナにつまようじあんのかよ・・・。」 利根川「まぁイヤンに関してはそんなところかな。」 岩清水「それだけかよ!キャッチフレーズの恐怖を煽る感じが微塵も感じられねぇや!むしろかわいらしいよ!」 利根川「あと中国代表の「ドラゴンブラザーズ」チン・ポウ、チン・コウ兄弟。」 岩清水「キャッチフレーズカッコイイのに名前すこぶるださい!」 利根川「彼らの得意技は上半身裸の弟の背中に兄が剣をさしての「針治療」。」 岩清水「しょうもないうえにバイオレンスな匂いがするよ!ひくわ!」 利根川「彼等はこの技一本で2007年のアジア選手権で94.2点を叩き出して優勝したんだ。     審査員も「針太い!針治療にしては太い!っていうかあれ剣なのにぃ・・・!針じゃないのにぃ・・・・!」つって。」 岩清水「だから審査員の感性しょうもないって!てか彼等ってそいつら2人で出てんの?個人競技じゃないの?」 利根川「それは審査員の方も「ルールの網の目をかい潜られたぁ・・・、逆転の発想やでぇ・・・、まさに中国4000年の歴史恐るべしやでぇ・・・」っつってたわ。」 岩清水「ルールだるっだるじゃないか!10年着たTシャツの首回りでもそんなダレないよ!あとなんでその審査員はそんなベタな関西弁だよ!」 利根川「まぁチン兄弟に関してはそんなとこかな。」 岩清水「だからしょうもないんだよライバルたち!」 利根川「そして優勝候補にして俺の最大のライバルがフランス代表の「若き貴公子」オチンコデール・チンコ。俺と同い年の22歳だ。」 岩清水「キャッチフレーズカッコイイのに名前すこぶるだせえ!てかライバル4人とも下ネタじゃねえか!何よりこいつはちょっと下品ながらもちょっと高貴な感じも入ってて一番腹立つわ!」 利根川「奴の得意技は「優勝させなかったら死んでやる!」と叫びながら剣で自分の腹を斬るそぶりをする「ハラキリ」。」 岩清水「怖いよ!!そいつだけなんか方向性が違うよ!」 利根川「この技を引っ提げ、奴は2007年のルーキーズカップを100点満点のパーフェクト優勝を果たしている。」 岩清水「そりゃあそうだろ。なんかそいつ本気で死にそうだもん。」 利根川「2007年度のルーキーズカップでの「チンコデール腸のチョロ出し」はフェンシングバラエティ部門に語り継がれる伝説になっている。」 岩清水「斬ったのかよ!正気の沙汰とは思えんよ・・・。なんかそいつには優勝してほしくないわ・・・。」 利根川「だろ?俺はここ2日間、ライバル達を倒すために特訓して編み出した秘策があるんだ。」 岩清水「特訓期間短っ!もうちょっと頑張れよ!で、その2日で編み出した秘策って?」 利根川「剣にお肉や野菜を刺して串に見立てた、その名も「利根ちゃんBBQ」!」 岩清水「しょうもなっ!名前ださいし、発想も陳腐だし、トータル的に見て一番しょうもなっ!!」 利根川「きっと審査員も「へぇ、BBQかぁ・・・。ん?あれ!?よく見たらあれ串じゃなくて剣だ!串じゃないのにっ・・・!剣は串じゃないのにぃ・・・・・!」っつって大爆笑だよ!」 岩清水「成り兼ねんけども!その審査員だったら成り兼ねんけども!てかパッと見でわからんほどインパクトない技だってのわかってるならやめといたほうがいいよ!」 利根川「いや、一周まわって面白いんだよ、この技は・・・。この技で世界大会優勝して、あわよくばグランドマスターの座を・・・っ!」 岩清水「えっ、グランドマスターって?」 利根川「2007年度の世界大会優勝者、利根川美智子だ。」 岩清水「お前のお袋じゃないか!お前の家系しょうもなっ!」
エントリーNo.024   モンブランジャム 「4年に1度」 城島:どうもよろしくお願いします。 善田:頑張っていきましょう。いやぁ…。にしても感動するよな。なぁ城島。 城島:何がだよ。主語を言ってくれなきゃ分かんないから。 善田:何って、2008年を色づけるアレに決まってるじゃないか。……分かんないの?じゃあヒントをやるよ。 城島:すぐ答えをくれてもいいんだけど。 善田:2008年、4年に1度。これで分かるだろ? 城島:あ〜、なるほどな。そういうことか。 善田:思い出した? 城島:うん、4年に1度、アレだろ? 善田:そう、閏年。 城島:夏季オリンピックじゃねぇの!?2月が1日増えただけじゃ感動できねぇよ! 善田:おいおい、閏年を忘れたなんて言わせねぇぞ。 城島:忘れてはないけど、4年に1度と言えば普通オリンピックだろ。おかしいよあんたは。 善田:はぁ!?いいか?えっと…価値観は人それぞれなのだから、自分の固定観念を押し付ける事は大変恥ずべき悪行である! 城島:どっかの文章から丸暗記してきたような口叩くんじゃないよ。「えっと…」とか言っちゃってるし。 善田:ともかくな、閏年は魅力溢れるすんばらすぃ暦なんだぞ! 城島:その熱い気持ちは見習いたいけどさ、一体どこに魅力を感じるんだよ。 善田:考えてみろ。他の月は30日か31日まであるのに2月には28日までしかないだろ? 城島:そうだけど。 善田:……他の月に少しでも追い付こうと……1日増やした。……でも、まだ1日足りない。……健気な閏年の哀れな悲劇。……どうだ? 城島:いや、どうだと言われても!てか1日増やしたのはそんな理由じゃねぇだろ! 善田:それはまるでアスファルトの割れ目に咲く一輪の花のよう。 城島:感性働かせすぎ!何と並べてんだよ! 善田:頑張れ!春はもう、すぐそこまで来ているぞ! 城島:確かに2月29日ともなりゃ春も間近だけども! 善田:うーん、どうもいまいちピンと来てないようだなぁ……。 城島:こんなんでピンと来てたまるか。 善田:じゃあそんなお前に、閏年の変わった話を聞かせてあげるよ。 城島:今の話も十分変わってるから。 善田:それは、閏年に生まれた人は、4年に1度しか誕生日を迎えないってことだ。 城島:…まぁ理屈上はそうなるけど、だからどうしたとしか言えないよ。 善田:いいか?つまり2月29日に生を受けた者は、4年で1歳しか歳をとらないんだ。 城島:いや、ありえねぇだろ!後々個人差どころの違いじゃ済まなくなってくるよ! 善田:………城島、少し聞いてくれないか。 城島:何だよ、さっきから聞いてるだろ?嫌々だけど。 善田:実は、俺の祖母の姉、つまりばあちゃんのねえちゃんなんだけど、………その日の生まれなんだ……。 城島:身近にいた!でもやっぱり「で?」としか言えないよ! 善田:今年でな、ばあちゃんのねえちゃんは4年に1度の誕生日を迎えた。どういうことか分かるか?    つまり、ばあちゃんのねえちゃんと同じ年に生まれた人は今年で80歳になるがな、本人は今年で20歳になったんだ。 城島:嘘付け!今年でようやく成人したのか! 善田:あぁ、今年でようやくな。国民年金も払い始めた。 城島:もはやもらう世代なんだよ!てかその人は何年未払いだったんだ! 善田:ばあちゃんのねえちゃんは不正が嫌いだから、必ず年金を払ってる。最近払わない人多いだろ? 城島:その先陣を切ってる事に気付け!恐らく未払い期間の長さはトップクラスだぞ! 善田:真面目な人だからな、きっと60歳まで払い続けるよ。 城島:…それだと240歳まで払うことになるだろ!年齢が大樹の域に達してるよ! 善田:ただ定年後はな、支払った分だけしっかり貰うつもりだ、って笑いながら言ってるよ。 城島:笑えねぇ!スケールがでかすぎる冗談だ! 善田:口癖は、「200歳まで生きてやる」 城島:つまりは800歳か!?そんな未来想像も付かないわ! 善田:真面目だけど、ちょっぴりお茶目なばあちゃんのねえちゃん。 城島:むしろ馬鹿だろ!人様の親族にこんな事言いたくないけども! 善田:なんか、20歳とは思えないんだよな。 城島:当たり前だよ!だってホントは80歳じゃん! 善田:そんな、ネバーランドの住人もな、 城島:ピーターパンじゃないんだから!別に時空を超越してるわけじゃねぇんだよ! 善田:何年か前には色々苦労したらしいんだよ。 城島:…うん、しただろうな。その様が容易に思い浮かぶわ。で、例えばどんな苦労を。 善田:何と言っても結婚。今の日本じゃ女性は16歳で結婚できるけど…、 城島:ちょっと待って?その時お前のばあちゃんのねえちゃんは16×4で64歳だよな? 善田:普通の人ならその年齢だな。 城島:ばあちゃんのねえちゃんだって普通の人だって! 善田:でも16歳って未成年じゃん。親の反対があって結婚できなかったんだよ。 城島:このケースならできるだろ!…ってかその時親は何歳だったんだよ!? 善田:えっと、確かばあちゃんのねえちゃんは、ばあちゃんのね えちゃんのとうちゃんとかあちゃんが30歳の時に生まれたから…。 城島:……すると64+30で当時94歳か!結婚を否定した理由、気力、相手、全てが謎だよ! 善田:相手?相手は確か当時22歳の青年だったから…。 城島:実質64歳と22歳のカップル!? 善田:だからばあちゃんのねえちゃんの6コ上か。 城島:42コ下だよ! 善田:ばあちゃんのねえちゃんは親戚一同から結婚を反対されたんだよ、「未成年の結婚は許さん!」って。 城島:だから未成年じゃないって!お前の一族に常識人はいないのかよ! 善田:二人は相当悲しんだ…。 城島:しなくていい不幸を経験してるな…。 善田:でも20歳になったら自由じゃん。今年になって、その束縛から彼らは放たれた。 城島:えっ!?まだこの関係続いてたのかよ!? 善田:ばあちゃんのねえちゃんは当時16歳。4歳分、歳をとるのを待ち続けた…。 城島:つまりは16年だよな!?…相手の男性も、22歳に16年プラスして…今38歳か! 善田:20歳と38歳。……18コ上になっちゃったな…。 城島:だから42コ下のままだって!何年経とうと歳の差は変わらねぇんだよ! 善田:感動的な話だよな…。やべぇ、思い出したら涙が。 城島:どこに泣ける要素があったんだよ。 善田:まぁそれはともかく、これからの二人の将来に、期待がかかるよな。 城島:………。ごめん、不謹慎は承知の上で言わせてもらうけど…、片方、ばあちゃんのねえちゃんの将来はあんまりないよ。 善田:何言ってんだよ。人生なんて成人過ぎてからが本番だぜ? 城島:とうの昔に成人しきってるんですけど。 善田:いいか?仮に人生を80年として、それをレールに例えるとだ。 城島:80歳の人にその例えをするな!これじゃ、人生終了しちゃってるじゃん! 善田:20歳なんて、まだ4分の1にしか 城島:もう1分の1だよ!既に終点に到着してます! 善田:これからどんどんと社会に進出してってだ。 城島:仮にドロップアウトしても全く不自然じゃない歳だから! 善田:最近は少し身体が不自由らしいが、だからと言って甘えるわけにはいかない。 城島:甘えよう!昔、散々苦労してきたんだから、今は甘えよう! 善田:成人することで責任も必要となってくるってことか…。 城島:むしろ介護の方が必要だろ!お前が世話して差し上げなさいよ! 善田:介護か…。そういや俺のおじさんと気が合いそうだから、今度頼んでみようかなぁ。 城島:おじさん?なんで気が合いそうなのか分かんないけど、まぁいいんじゃないの? 善田:と言うのも実はそのおじさんも閏年生まれで、今13歳なんだけど… 城島:もう付き合いきれねぇよ!!いい加減にしろ。 二人:ありがとうございました。 結果発表 MM−1トップに戻る