予選 Dブロック
審査については、参加者のネタを、0〜100の100点満点制で審査していただきました
エントリーNo.031 チキンハートブレイカーズ
「KY、KU」
小笠原:どうもー、チキンハートブレイカーズでーす!
塩田 :ど、ども。よろじくおねぎゃい、(ガリッ)ぎゃあああ・・・!
小笠原:カミカミじゃないですか、大丈夫ですか?
最後にいたってはかなり深く舌を噛んだようで。
塩田 :(マウスピースを口から取り出す)やっぱこれはずすか。
小笠原:当然だ!んな意味無いことしなくていいから!
てかマウスピースって舌を噛まないようにするためのものだよ!不良品だよソレ!
野沢 :(マウスピースを口から取り出す)
小笠原:お前もかよ!余計なことばっかり!お前らは国会か!
野沢 :いやーそれ、れにすてもじぇすね、(ガリッ)ぎゃあああ・・・!
小笠原:お前もうマウスピースはずしたよね!?噛みやすいのは体質なのかな?
漫才終わったら直にイソジン塗ったくってやるから覚悟しろ。
野沢 :それにしてもですね、
小笠原:お、今度は噛まなかった。えらいえらい。
続けて。
野沢 :このマウスピースは実はですね、「チキンハートブレイカーズ」って印刷なってるんですよ。
塩田 :メンバーの証ですね。
小笠原:・・・俺持ってねえよ!いつ作ったんだ、そんなもん!
てかどうせならTシャツやタオルとかにしてほしかったなあ!宣伝効果が皆無だよ!
塩田 :スーパーから発泡スチロールの箱をもらってきて先日作ってみまして。
小笠原:材質、それじゃまずいだろ!多分2,3回噛んだらもうゴミ箱行きだよ。エコに気を配れ。
塩田 :てか小笠原さんの分は海パンの中に入れておいたんですけどね。
小笠原:気づかねえよそんなの!あと口の中に入れるものをそんなところに入れておくな。
野沢 :あれ、これに気づかないってことはこいつ「KY」?
小笠原:いや別に空気読めないってわけじゃないだろ!
野沢 :いやいや、「観察力が やっぱりない」の略だよ。
小笠原:そんなの聞いたことねえよ!
てかやっぱりってなんだ、やっぱりって。
塩田 :本当にKYですねえ。
「聞いたこと無いで やっぱり済ます」んですね。
小笠原:うるせえよ!さっきからKY、KYって!
てかYのほうの頭に「やっぱり」をつけるのって反則じゃないの!?どうとでもなるよ!
塩田 :でも今KYの使い方を間違えてる人って結構いますよね。
小笠原:確かに。
ウチの親父はKYを「キモチ よい」の略だと思ってたくらいですから。
塩田 :僕の周りにも使い方を間違えている人いますよ。
この前クラスで焼肉屋に行ったんですよ。
んでたいてい焼肉の上にレモンって乗っかってるじゃないですか。
それを誰か生で食おうってことになって、しかも僕ジャンケンに負けちゃったんですよ。
まあ食べたくなかったんでかたくなに断り続けたらみんなKY、KYって。
小笠原:それで使い方はあってるんだよ!
てかレモンくらい食えるだろ普通。今度からは食え。
塩田 :そしてそのあと友達と5人でカラオケに行ったんですよ。
そしてみんな順々に歌っていったんですね。
で、自分の番が来たわけですけども、自分は歌が得意じゃないからって断っただけでみんなKY、KYですよ。
小笠原:その使い方も正しいよね。
長々と状況説明しといて2回とも正しい例を挙げるお前はやはりKYだ。
野沢はなんかないの?
野沢 :この前漢字テストにですね、「空気」の読み仮名を答えろって問題が・・・
小笠原:もういいよ。黙ってろ。
どうせその「空気」が読めませんでした、チャンチャンみたいな感じだろ。
野沢 :はうっ!
小笠原:わかりやすいね。
野沢 :ヒドイよ・・・一生懸命考えてきたボケを・・・
塩田 :ツッコミの分際でボケを潰すとはいい度胸してるじゃないか。
小笠原:むしろ潰しておいたほうが良かったよね!?
取り返しがつかなくなる前に対処すべきだったね!
塩田 :とまあこのようにKYの使い方を間違えている人が街にはたくさんあふれているわけですが、
小笠原:いまいち良い例が出なかったけどな。
塩田 :最近ですね、自分の学校で「KU」というのがはやっておりまして。
小笠原:ほう、初耳ですね。
KYの親戚みたいなものですか?
野沢 :話にさすまたを刺すようで申し訳ないんですけど、最近僕ハマってるものがあるんですよ。
何だと思いますか?
小笠原:さすまたでなく横槍ですからね。
確かさすまたは本来相手を拘束するための道具では?
まあ、このKYは放っておいて、KUについて説明お願いします。
塩田 :実際KYと大差ないんですけど、用途がわかりやすいんですよ。
「期待を 裏切る」っていう意味ですね。
小笠原:確かに分かりやすいかもしれないですね。
どういうのが空気が読めていて、どういうのが空気が読めていないのかがよくわかっていない人もいますからね。
塩田 :例えば「最近ガソリン高くない?KUだよね。」みたいに使いますね。
小笠原:何かちょっとだけ使い方がズレている気がするんですが。
規模が大きすぎるというか。
確かに期待は裏切ってるけどどこか、こう、身近でないというか。
塩田 :これはどうですか?
「農林水×省の不祥事は国民のKUことになりました。」
小笠原:あ、コレはもう完璧使い方あってないね。
なんかニュースの解説者みたいな話し方だけど全く意味伝わんないよ。
「国民の期待を裏切ることになりました。」でいいじゃん。
野沢 :KUだったら僕でも例をあげられますよ!
小笠原:もういいよ。さっきの空気ボケについて反省してなよ。
野沢 :そんなこと言わずに、じゃあいきますよ!
KU・・・えっと、ク?だからえーと、「くん製の・・・」
小笠原:もう「KU」を「ク」って読んだ時点で負け組だね、こりゃ。漫才窓際族め。
何て言おうとしたかについてはもうツッコまないから。
塩田 :まあとにかくKYな人って結構いますよね。
小笠原:流れからしてKUの方な。お前が推してるやつね。
でもKUな人の方が思い当たりますね。野沢とか。
いや違った。こいつはKYにも属してやがる。
塩田 :オリンピックではKUの嵐ですよ。
小笠原:うーん、確かに今回はちょっと残念な結果の種目が多いですけどね。
でもオリンピックっていう舞台に立てるだけでもすごいと思いますが。
塩田 :自分の中でもっともKUだったのはレスリングの浜口さんですね。
小笠原:いやいや、銅メダルだってすごいじゃないですか。
塩田 :試合終了後に「京子〜!!」って言いながら駆け寄っていって、盛大にエールを贈るという画を期待していたのに。
小笠原:そっちの浜口さん!?KUなこった!選手のほうに期待しましょうよ。
野沢 :私もオリンピックのKUな人を言えます!
小笠原:お、名誉挽回しに来たか。でもあいにくこの場はKUな人を言えることが大前提なのだよ。
まあ言ってみて。
野沢 :自分にとってのKUな種目はシンクロですね。
小笠原:お。お前今日始めてマトモなこと言ったんじゃない?
続けて。
野沢 :KUなところは何と言っても水着のデザインですね。
小笠原:そう?よく映えていたと思うけど。
野沢 :全然良くないですよ、あんな水着!露出が足りない!主に胸元!
小笠原:どういう目線でオリンピックを見てるんだよ!この性欲真っ盛りめ!
野沢 :それに比べてビーチバレーのユニフォームは実に良い!!
小笠原:やっぱお前はKUだ。もう話題は振らねえ。
塩田 :でもさっきから人のことをKU,KUって言ってますけど、実は小笠原さんが一番KUですよ。
小笠原:えっ、俺のどこがKUっていうの?
塩田 :「口、うるさい」ところ。
小笠原:KUの意味が変わってんじゃねえか、もう止めた!
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予選総合第35位(3回戦敗退) チキンハートブレイカーズ
審査員 点数 |
68 |
60 |
56 |
30 |
50 |
平均 点数 |
52.8 |
[審査員の感想・コメント]
・3人の会話がすごいゆるくてオレ好みなんですよね笑
実際に3人が演じているのを想像するとこれはかなり面白いと思います
ただ、テキストだと基本は文字の羅列なんで
もっと工夫して「KU」の使い方や伝え方を生かしてほしいなぁとは思いましたね
ちょっと後半の不発っぷりも残念です
・とにかく読み手が読みやすいように、読みやすいように、
という意識が感じられるので好感が持てます。
ただ、あまりに読み手を意識しすぎてしまうと、
読み手を裏切ることもできなくなってしまうので、
ある程度はマイペースに進めてみることも必要かと思います。
・3人それぞれのキャラは立ってますし、話の展開の様子も丁寧に描かれていたと思います。
ただ、説明の多いネタだからなのか、少々盛り上がりに欠けやすかったかもしれません。
それだけに、どんどん盛り上がって行って欲しいところで、最後野沢がベタな性欲ネタで終わらせてしまったのは惜しいです。
最初以外では塩田と野沢が殆ど独立に小笠原に絡んでいたのも、盛り上がりが続きにくい原因だったかもしれません。
小笠原が2人それぞれと絡む、という形式もそれはそれで十分面白いのですが、
終盤辺り、塩田と野沢がいっぺんに絡んでハチャメチャな展開になる、っていうのが理想のような気はします。
このネタでどうそれを表現するか、っていうのはまた難しい話ではありますが・・・
ところで、あのレモンって食べれたんですね・・・
・あまり面白くありませんでした。
漫才としては成り立っていると思うんですが、題材が悪いんですよね。
「KY」にしても「KU」にしても、この単語自体が凄く不安定な言葉なんですよ。
要するに、固定された意味を持たない言葉なので(一応の意味はあるんですけど、ネタ中でもボケとして取り扱われるくらい
流動的な言葉なので)ボケの核にするようなワードじゃないんですよね。
ちょっと題材で躓いたかなぁという印象を最後まで拭えずに終わってしまったと思います。
エントリーNo.032 巡礼街道
「同級生」
B:いやーそれにしても小学校時代に戻りたいよね。あの頃から修行してればきっと今頃かめはめ波撃ててるハズだしね。
T:いや、無理だよ。いくら甲羅背負っても、ありゃ出ねぇよ。まぁ、確かにあの頃に戻りたいと思うことよくあるよ。
B:もし戻れたら何したい?
T:影おくりしたいな。『ちぃちゃんの影おくり』懐かしいわー。
B:いやでも影おくりくらい大人になった今でも出来るだろが。俺は今でも暇さえあれば影おくりしてるぞ。
T:いやいや、さすがにもう卒業しろよ。
B:・・・。(うつむきながら)
T:コラ!なに今影おくりしてんだよ!
B:いや、暇だったから。
T:暇じゃねぇよ!漫才中だろ!!ほら、続きいくぞ。んーオレ給食食べたいなー。
B:あぁ、たまに無性に食べたくなるよな。俺給食で初めてみかんってものを食べてさ、それ以来みかん大好きでいつも持ち歩いて暇さえあれば食べ・・・もぐもぐ・・・
T:今喰うなや!
B:いや、暇だったから。
T:暇じゃねぇよ!漫才中だろ!!
B:いや、美味いんだって。ほらお前も喰えって。ほら。喰えって。ほら。ほら。
T:しつこいなぁ。。モグモグ・・・いやまぁ美味いけども!
B:だろ?あとさ、ソフト麺好きだったわ。
T:ああ!オレも好きだった!二つとか四つとかに切ったりしてね。
B:俺は男らしくそのまま食べてたね。
T:切ったほうが食べやすいだろー。
B:いや、そのままがいいって!ビニールが歯に詰まるのがちょっと嫌だったけど。
T:そのまますぎるよ!せめてビニールは破け! あ、そういえばさ、たまに校長来てたよね。
B:来てたな。あれさ、テレホンショッキングのゲストがマイナーなときだよな、校長が来るのって。
T:いや、関係ないだろ。
B:いや、間違いない。「何だよー明日のゲスト見栄晴かよー。じゃ、3−1いこっと」って感じだって。
T:確かに見栄晴はがっかりだけども!あとさ、休みの人がいると決まってプリン争奪戦だったよね。
B:うわーやったなぁ。プリンごときで本気で燃えたよな。
T:プリンもらい〜!オレが先にとったんだぞー!伊達にあの世は見てねぇぜ!
B:ずるいぞ俺によこせ!MK5!(エムケーファイブ!)
T:お? マジでキレる5秒前か?いいよキレてみろよ!!
B:1、2、3、4、5・・・(うつむきながら)
T:来いよ!!
B:うわぁ、すごい!影だ!!
T:だから影おくりするな!!キレるんじゃなかったのかよ!!
B:いや、 マジで影送る5秒前 。
T:聞いたことねぇよそんなの!MK5といったら、マジでキレる5秒前だろ!!ってか、ここ室内だよ。それでさ、学生生活で忘れちゃいけないのが、恋愛な!
B:あぁみんなでゲットゲット言ってたな。
T:そんなの言ってた?
B:赤とか青とかあっただろ。
T:それポケモンだよ! ほら、あったじゃん。好きな人がどこのクラスにいるとか、○○の好きな人が発覚したとかさ。
B:あぁ、森で発見とかな。
T:それたまごっち!!
B:そういえば小6の とき、俺の机の中に『今日の放課後、体育館の裏に来てください』って書いた手紙が入ってたなぁ。まぁ行っても誰もいなかったんだけどね。照れちゃったのかな!アハハ!
T:くっくっく(笑) 気づいてなかったの!?あれオレが書いたんだよ!
B:え!マジ!? まさかお前が俺のことそんな風に思ってとは・・・ 。
T:なに勘違いしてるんだよ!おまえをだましたの!!
B:なに!?オレをだました!? おまえ、友達をだますなんて、このぉ!!
T:おい…なにすんだよ…!
B:かめはめ波ー!!!
T:だから、でねぇよ!
B:お、今お前が俺の頭叩いた音、キレイな「ラ」だったな。
T:え?お前もしかして絶対音感もってるの?
B:いや、俺が持ってるのは大体音感。
T:大体音感!?何よそれ。
B:大体、音感がわかるの。
T:そのままだな!具体的に教えてくれ。
B:じゃ、何か音鳴らしてみて。
T:じゃあこれは?<手をたたく>
B:ドからラ。
T:広いな!もうそれじゃシ以外じゃん!
B:大体だからね。
T:じゃあこれは?<手を叩いて足踏み>
B:ファ・ファ・ドン!
T:ドンって言っちゃた!もうドレミとかじゃないよな!?
B:大体だからね。
T:大体すぎるわ!
B:大体音感はドレミの歌も大体だから。
T:どういうこと?
B:ドーはもうどうでもいいやのドー
T:ダメだよ!しかも、もうどうでもいいやって言ってるからそれ「ド」じゃなくて「モ」だよ!
B:レーは連絡は明日から1ヵ月後以内にはしますのレー
T:ダメ!待つ側は不安になる!
T:なんだよその歌は!もう大体音感はいいよ
B:じゃ、別の絶対感シリーズの話しようか。
T:そんなシリーズモノあったのかよ!
B:例えば2月14日に女の子から呼び出されたらどう思う?
T:そりゃあまぁチョコ的なものを期待しちゃいますわな。
B:でもそういう状況で何も考えない人もいるんだよね。
T:まぁたまにめっちゃ鈍い人はいるね。
B:そういう人は間違いなく絶対鈍感だよね。
T:絶対鈍感!?そんなんもあるの?絶対感シリーズすげぇな。他のも教えてよ。
B:ちょっと手相をみせてよ。
T:え?手相?いいけど。
B:うわ!手が若干黄色いな。
T:お前がさっき強引にみかん握らせたからだろ!ってか手相見るんじゃなかったのかよ?
B:絶対ミカンだ。
T:え?
B:絶対ミカン。ミカンを食べて手が黄色くなる人は絶対ミカンなんだ。
T:っていうかみんな黄色くなるだろ!お前なんかまっ黄っ黄じゃねぇか!
B:黄色といえばさ、熱いお茶と一緒に食べるなら何がいい?
T:黄色関係なくないか?そうだなぁ、せんべいかな。歌舞伎揚げとかハッピーターン。
B:あぁ、おいしいよね。じゃ、栗羊羹とかはどう?
T:うん、好きだよ。お茶に合うよね。
B:じゃ、絶対栗羊羹だね。
T:強引すぎだよ!最初にせんべって言ったのに!
B:ん・・・ちょっと待って<T君の下腹部をまさぐりながら>絶対残尿感!<指をさしながら>
T:ないよ!いつもスッキリだよ。ハルンケアのお世話になんかならないよ!ってか、そういうお前は他に絶対何感もってるのさ?
B:え?俺?俺はね・・・絶対もう時間!
T:あ、ホントだ。
TB:どうもー ありがとうございましたー。
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予選総合第44位(2回戦敗退) 巡礼街道
審査員 点数 |
35 |
61 |
54 |
10 |
48 |
平均 点数 |
41.8 |
[審査員の感想・コメント]
・世代のギャップを感じました笑
正直、ただの2人の立ち話にしか見えなかったんですよね〜
みかん食ったり、影おくりしたり自由奔放ではあったんですが作品の完成度でいうと少し
点数は低めになってしまいますね
ちょっとこれはほかの審査員に委ねてみますわ
・「絶対○感」なんか、がんばって広げて100行にすれば、
かなりいい作品になると思うのですが。
なにが言いたいかというと、
話をころころ変えすぎて、不完全燃焼で終わってしまった、ということです。
こういう展開なら、子供の頃の話で最後まで行ったほうがまだよかったかな、と。
・ボケ自体は非常に分かりやすく、絶対音感のところなど発想の良いボケもいくらかあるのですが、
少々話題が変わりすぎというか、どの話題も中途半端なまま次に進んでいっていた気がします。
面白いには面白いのですが、盛り上がっていかないというか、笑いが増幅していかないというか。
大雑把なテーマの下に雑談的に進むという形式自体は良いと思うので、難しい所ではありますが。
例えば、何か一つ特殊な設定を引っ張ってそれを核にボケていくと、印象がまた変わってくるかなぁ、と思います。
・おもしろくありませんでした。
なんかどっかで見たような気がするんですよね、こんなネタ。それだけありふれた内容のネタってことなのかなと。
まず話題をコロコロ変えすぎですね。前半の学校での懐かしい思い出のくだりは言っちゃえばあるあるネタの集合体なんですよね。
共感の笑いっていうのは大きな笑いを生み出せないと思います。
後半は展開が強引。とくにオチはこじつけのレベルじゃないかなと。
繋ぎが荒いので題材をどっちか1本に絞った方がもっと高い評価が出来たかと思います。
エントリーNo.033 天体観測
「居酒屋」
翔:おーいお茶って美味しいですよね
ミヤ:いきなり何ですか?まぁ確かに美味しいですけど
翔:でも想像してみてよ?もしおーいお茶が50本もあったとしたら……?
ミヤ:……どういうこと?
翔:多いおーいお茶……
ミヤ:くだらないよ!この大事な舞台で世界で最もくだらないことをぬかしやがったな!
翔:話は変わりますが、居酒屋の店員に凄く憧れるんですよね
ミヤ:急に真面目になったね!でも居酒屋の店員って難しいんだよ?
翔:大丈夫!ああいうのって笑顔で元気があればなんとかなるんだって!
ミヤ:その自信はどこから来るんだろう……?まぁ、いいや。あたしお客さんやるから
翔:いらっしゃいませー!お客様、何名様ですか?
ミヤ:あっ、1人です
翔:普通の席と個室がありますが、どちらが宜しいですか?
ミヤ:え〜とじゃあ、個室で
翔:かしこまりました!女子トイレ1名様ご案内いたします!
ミヤ:ご案内しないで!個室だけども!誰がそんなところで飲み食いするのよ!
翔:お気に召さないようでしたら男子トイレの個室に変更できますが……
ミヤ:さらに論外だよ!もう普通の席でいいですよ!
翔:かしこまりました!ごく平凡なつまらない普通の席にご新規1名様ご案内いたします!!
ミヤ:凄いムカツク言い方された!
翔:どうぞ、こちらの席にお座りください。お飲み物はどういたしますか?
ミヤ:え〜と……オススメなんかあります?
翔:そうですねぇ……現在当店ではビールの価格が50%オンとなっております
ミヤ:あっ、絶対にビールは頼まないようにします。意地でも頼まないです
翔:そうですか……残念です
ミヤ:じゃあカクテルにしようかなぁ?ベースは何があります?
翔:ファースト、セカンド、サード……
ミヤ:野球バカめが!そうじゃなくて味のベースですよ!
翔:そうですねぇ……ジン、テキーラ、ウォッカにラム、リキュールなど各種取り揃えておりますが
ミヤ:じゃあジントニック1つお願いします
翔:かしこまりました。それでは他にご注文がございましたらそちらのチタンでお呼び下さいませ
ミヤ:ボタンででしょ!
翔:失礼ですがお客様、当店のボタンはチタンで構成されていまして……
ミヤ:どうでもいいよ!そんなプチ情報はいらないよ!
翔:それでは失礼します
一人ぼっちのお客様から変哲もないオーダーいただきました!!
ミヤ:だから何でそういうムカツク言い方するのよ!店の決まりなの!?
翔:失礼いたします。お飲み物をお持ちいたしました
「タイタニック」でございます
ミヤ:船来ちゃったよ!飲み物でもなんでもないじゃん!文字もニックしか合ってないし!
翔:いえ、沈んだ際の非常に貴重なミネラルが豊富に含まれた水でございます
ミヤ:要はただの海水じゃない!そんなもん飲めないよ!
翔:ジンが入っていたとしても……?
ミヤ:誰が飲むか!あたしはあいにく魚類じゃないもんでね!
ちゃんとしたジントニックを持ってきなさいよ!
翔:お代わりと言う事で?
ミヤ:違うよ!こんなもん2度とあたしの目の前に出さないで!
翔:かしこまりました。お食事のほうはどうなさいますか?
ミヤ:じゃあ、お刺身3種盛りと焼き鳥盛り合わせとチーズグラタンお願いします
翔:焼き鳥の方はどうなさいますか?
ミヤ:タレか塩かってことですか?
翔:いえ、焼くか焼かないか……
ミヤ:焼くに決まってるでしょ!そんな2者択一いらないから!
翔:当店では焼き鳥の方も焼き方に種類がございまして
ミヤ:ステーキみたいですねぇ
翔:「真剣に焼く」「適当に焼く」「鼻をほじりながら焼く」の3種類でございます
ミヤ:だから選択の余地がないって!最後の選択肢なんて訴えるぞ!
翔:シェフのオススメは適当に焼くでございます
ミヤ:ただシェフが楽をしたいだけでしょ!真剣に焼いてよ!
翔:チーズグラタンも焼き方が3種類ございまして
ミヤ:嫌な予感しかしないよ!
翔:「ミディアム」「ポジティブ」「ネガティブ」の3種類でございます
ミヤ:案の定か!ポジティブに焼くっていうのを実演してよ!
翔:「よっしゃー!!今日はもうチーズ祭りだぁ!!店ごと火をつけてやるー!!」
ミヤ:ポジティブの意味を履き違えてるよ!
翔:ちなみにネガティブですと
「あ〜あ……また注文か……働くのめんどくさいし店ごと火をつけようかなぁ……」
ミヤ:どっちにしても放火されるのかい!
翔:ちなみに私のオススメはミディアムでございます。職を失いたくないので
ミヤ:少しはあなたにも理性があったか!店長に改善を要求してきなよ!
翔:それではご注文を蹴り返します
ミヤ:繰り返してよ!
翔:当店は2010年のワールドカップを全力で応援しております
ミヤ:知っちゃこっちゃないよ!ちゃんと料理を持ってきてよ!
翔:それでは少々お待ちくださいませ
スリーサイズは上から78・88・73の独身女から追加オーダーいただきました!!
ミヤ:絶対に訴えてやるからな!ってかなんでスリーサイズ知ってるのよ!
翔:普段から鶏のムネ肉なんかを取り扱っておりますので慣れでございますね
ミヤ:鶏と一緒にしないでよ!明日のスケジュール空けといてね!簡易裁判所行くからね!
翔:私の明日のスケジュールにご予定入りましたー!!
ミヤ:高らかに言うことじゃないよ!
翔:失礼いたします。お飲み物とお料理をお持ちいたしました
ミヤ:なぜか居酒屋なのに全力で疲労感が襲ってきてるんですけど!
翔:こちらで全て注文の品はお揃いでしょうか?
ミヤ:はい。あっ、割り箸もらえますか?
翔:大変申しわけございません。当店ではエコ促進運動の為、割り箸は置いてないんですよ
ミヤ:え?じゃあどうやってお刺身を食べるんですか?
翔:舌を思いっきり出してぺロッと……
ミヤ:カメレオンか!無理ですよ!
翔:プラトニックのお箸ならご用意出来ますが……
ミヤ:プラスチックでしょ!純粋なお箸も見てみたいけど!
翔:お持ちいたしますか?
ミヤ:じゃあ、くれぐれもプラスチックのお箸をお願いします!
翔:かしこまりました。
……えっ?わかった。うん。ちゃんと伝えとくから!うん……愛してるよ
ミヤ:なんで恋人同士なのさ!なんか気持ち悪いよ
翔:お客様、大変申し上げにくいのですが……当店が火事でございます
ミヤ:なにぃ〜!?そんな大変なことはさっさと言ってよ!!愛してるとか言ってる暇ないし!
翔:シェフがチーズグラタンを作ってる際に何故か店に火が燃え移りまして……
ミヤ:それはシェフが放火したに決まってるよ!
ってかポジティブかネガティブ注文した客を私の前に連れてきて!ボコボコにするから!
翔:逃げてください!非常口、こちらでございます!
ミヤ:なんで私、こんな店に入っちゃったんだろ!!
翔:はぁはぁ、なんとか無事に店の外に出られましたね
ミヤ:出られましたね、じゃないよ!なんで居酒屋の店員やりたいとか言ってこんなことになってるのさ!
翔:よし、そろそろこの漫才もおあいそしようか
ミヤ:いい加減にして!
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予選総合第17位(準決勝敗退) 天体観測
審査員 点数 |
58 |
86 |
60 |
88 |
平均 点数 |
73.0 |
[審査員の感想・コメント]
・ボケが基本的にその場限りの笑いで、あとあとに蓄積されていくものではないように感じました。
なんというか、前の流れをあまり考えずに、
その場その場でどうにかしてひねろうとしている、という感じですかね。
スリーサイズは上から78・88・73の
独身女から追加オーダーいただきました!!
あと30ずつは大きくないとWがB・Hを越えることはないんじゃないかなあ・・・
よくは知りませんが。
・全体的にボケのクオリティが高くて、かなり面白かったです。
終盤まで非常にうまくボケが繋がっていってたと思います。
どのボケを取り上げる、というのも難しいくらい全部面白かったです。
ただ何が惜しいって、オチですね。
途中がどんな展開でも通用しやすいオチ、ってだけならまだいいんですけど、
いろいろ面白い展開があった分、逆に平凡なオチが浮いてる、みたいな印象を受けました。
(ちなみにもしかしたら参考にされたかもしれませんが、去年のトータルテンボスのM−1決勝ネタにも同じような事を感じました。)
どうせなら、そこまでのネタの繋がりからうまいこと言って欲しかったなぁ、という気はします。
・面白かったです。
ベタっちゃベタなんですが随所に見せる技術が光るネタだなと。
3通りの焼き方はいいですね。後の展開にリンクさせる手法の上手さに好感が持てます。
ただ、こういうネタの形式にするならもう少しボケのクオリティを上げて欲しかったですね。
今のままでも悪くは無いのですが、ベースとかタイタニックあたりはやや短絡的かなと。
あとつかみはスベッてました!
・
エントリーNo.034 オフ・コース
「武士の野球」
二人:はいどうもー!オフ・コースです、よろしくお願いします。
藤井:早速ですが、俺ね昔の武士が好きなんですよ。
大賀:その言葉…本気か?
藤井:何で疑うんだよ!ただ好きだって言ってるだけだろ!
大賀:あぁ、ごめんごめん。「武士に二言はない」んだもんね。
藤井:なんで俺を武士だと思った!?間違える要素1つもないだろ!
大賀:で、武士の中で特に好きな人とかいるの?あ、もちろん「自分」はなしでね。
藤井:だから俺は武士じゃないって言ってるだろ!
まぁ一番好きなのは「織田信長」かな。
大賀:その言葉…鈍器か?
藤井:鈍器関係ねぇよ!疑うならせめて「本気か」って言えよ!
大賀:でもさぁ、信長ってなんか野蛮なイメージがあるよね。
藤井:まぁ信長の恐ろしさを象徴する「泣かぬなら」で始まる俳句が残っているくらいだしね。
大賀:あぁ、あったね。「泣かぬなら 困ってしまって ワンワンワン」
藤井:違うわ!何で犬のおまわりさんみたいになってるんだよ!しかも泣かなくて困るってどんな状況だ!
ほら、もっと怖さを強調する言葉が入ってたでしょ。
大賀:ああ。「泣かぬなら ヤキニクテンプラ スシフジヤマ」
藤井:なんでカタコトの日本語なんだよ!しかも怖い言葉1つも入ってないし!
真ん中にはストレートに「殺してしまえ」が入ってただろ?
大賀:「泣かぬなら 殺してしまえ え?誰を?」
藤井:なんで俳句が会話調なんだよ!最後は「ホトトギス」だろ!これくらいは知っててくれよ!
大賀:でも俺信長ついては詳しいぜ。信長と言えば本能寺の変とか、楽市・楽座とか…
藤井:なんだ、知ってることもあるんだ…
大賀:あとは、野球好きだとかかな。
藤井:待て待て!信長の時代に野球なんてないだろ!
大賀:でもさ、武士が野球で決闘してたら面白いと思わないか?
藤井:確かにちょっと面白そうだけど…。
大賀:『…謙信!今日こそお前からホームランを打ってやる!』
藤井:勝手に始めちゃったし。
大賀:『ふっ、信長ごときに打てるわけがなかろうが。』
藤井:決闘の相手は上杉謙信か。
大賀:『よし、謙信!まずはルールを教えてくれ!』
藤井:ルール知らないのかよ!最初の会話からして、知ってるものだと思うだろ!
大賀:『なになに、「ぼうる」というものを打って飛ばせばいいのか。』
藤井:素直に「ボール」って言えよ!「ルール」とか「ホームラン」とかはスムーズに言えてただろ!
大賀:『で、それを打つものは…あ、こんなところに長い棒があるぞ。』
藤井:「バット」は、もはや長い棒呼ばわりか!
大賀:『長い棒があるということは…そ、そうか!』
藤井:まぁ大体想像つくわな。
大賀:『…手で打つんだな!』
藤井:んなわけないだろ!何が「そ、そうか!」だよ!バットがあるんだからバットを活用しろよ!
大賀:バット、バッター、バッテスト?
藤井:英語の活用形のことじゃねぇよ!バットを利用しろってことだよ!
大賀:『よし、これで大まかなルールは分かったぞ。』
藤井:今ので分かったと言えるその自信はどこから来るんだよ。
大賀:『じゃあ、早速試合開始だ!』
藤井:あぁ、もうどうなっても知らんからね。
大賀:『…さぁ、始まりました。信長VS謙信の1戦。』
藤井:急にプロ野球中継みたいになったし!ってこれ誰が実況してるんだ?
大賀:『解説は小野妹子氏。実況はワタクシ、西郷隆盛でお送りします。』
藤井:世界観無茶苦茶だな!こいつら同じ時代に生きてちゃ駄目だろ!
大賀:『なお、今日は特別ルールと致しまして、マウンドが尾張の国、バッターボックスが越後の国でお送りしています。』
藤井:曖昧すぎるわ!なんで範囲が昔の国単位なんだよ!大体マウンドからバッターボックスまでどれくらいあるんだよ!
大賀:『百里です。』
藤井:遠すぎるわ!百里って約400kmだぞ!東京から大阪辺りまで行けちゃうよ!?
大賀:『…さぁ、早速謙信第1球投げました!』
藤井:俺の言葉は完全にスルーかよ!まぁ百里なんて届くわけが…
大賀:『…ストライク!』
藤井:百里の距離投げれちゃったよ!しかもストライクて!人類の歴史覆しちゃったよ!
大賀:『いやぁアウトローに決まる良いぼうるでしたねぇ。』
藤井:やっぱり「ぼうる」だけ浮いてるな!何でこの世界のやつらは「ボール」だけ言えないんだ!
大賀:『続いて第2球投げました!おおっと腕に当たりました!デッドボール!』
藤井:「ボール」って言えてるじゃん!何でデッドが付いた時だけ言えるんだ!
大賀:『バッターはそのまま一塁がある八丈島へ島流しされます。』
藤井:一塁が遠すぎるわ!しかもバッターは球は当てられるわ、島流しされるわで踏んだり蹴ったりだな!
大賀:『さぁ気を取り直して…おーっとここで牽制球!ボールがそれました!ランナーは二塁がある北極へ向かいます!』
藤井:二塁はもはや国内ですらねぇのかよ!
大賀:『さぁランナーはそのまま二塁を蹴って、向かう先は「上は洪水、下は大火事。ここどーこだ?」』
藤井:最後なぞなぞじゃねぇか!結局三塁はどこにあるんだよ!
大賀:『さぁ、ランナー三塁のチャンス。ホームランを打てるか!?』
藤井:やっと、まともらしくなってきたか…。
大賀:『ここでホームランを打てば天下統一です!』
藤井:ホームランで天下統一!?なんでそうなるんだよ!
大賀:『次のホームランで通算869号です!「王」を超えることが出来ます!』
藤井:それは、王は王でも貞治だ!もうやめやめ!お前のする事無茶苦茶じゃねぇか!
大賀:やっぱり、対戦相手の謙信が武士じゃなかったのが問題だったかな。
藤井:はぁ何言ってるんだ!?謙信は武士だろ!?
大賀:だって「謙信」の字には『二つの"言"』が入ってるだろ。だから「武士に『二言』はない」ってね。
藤井:もういいよ!
大賀:その言葉…本気か?
藤井:本気だよ!もういいよ!
大賀:はい、俺たちもちろん!
藤井:オフ・コース!
二人:どうもありがとうございました。
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予選総合第35位(3回戦敗退) オフ・コース
審査員 点数 |
40 |
69 |
55 |
45 |
55 |
平均 点数 |
52.8 |
[審査員の感想・コメント]
・いや、野球系のネタはどうしても少し甘くなってしまうダメ審査員なんですけど笑
ちょっと「武士の野球」という設定を完全に生かしきれてないんですよね〜
7割は野球をやったことが無い人、とも取れるような設定だったりボケだったり
序盤の「泣かぬなら〜」の部分も俳句としてのボケが弱めなんで改良の余地ありということで
・上杉謙信みたいな伏線はよく考えて作っていると思いますし、
個人的にはそういうのは好きですよ。
ただ、伏線があまりにも「?」すぎて、
その間の笑いを若干かき消してしまっているのが残念です。
・うーん・・・いろいろと惜しいなぁ、という気がしました。
まず、武士+野球という設定自体はかなり面白いと思います。
で、ボケも面白かったのですが、その設定に沿っているように見えて、実はズレているなぁ、と。
よく見たら、武士ネタと昔ネタとスケールのでかいネタ、等々がごっちゃになってるんですよね。
いろいろやりすぎて少々設定に無理が生じてきているような気もしました(野球の割りに遠すぎ、等)。
また、「ホームランを打てば天下統一」のところで話が終わっていたのですが、
ここでホームランを打てるかどうか緊張の一瞬、そしてその結果、という盛り上がる展開に持っていかないのは非常に勿体無いなぁ、と。
もちろん、それだけが盛り上げ方の正解ではないですが、いずれにせよもっと盛り上げることは出来たと思います。
あるいは、せっかく「実況はワタクシ、西郷隆盛」としたのですから(テーマ的にはもっと武士ど真ん中な人でも良かった気がしますが)、
その実況の人物を生かした実況をすればさらにいろいろボケが作れるんじゃないかと思います。
「武士に『二言』はない」っていうオチ自体はかなりウマいだけに、もう少しネタ全体が武士ネタで統一されていたらなぁ、と思います。
ただまぁ、いろいろ指摘しましたが、普通に楽しめるネタではあると思います。
・惜しいと思います。
後半はすごい良かったと思います。特にオチは今大会の中でも五指に入ると思います。
ただ前半の出来がいまいちでした。なんだか思いついたボケを入れたいが為にツッコミが話を誘導しているのが見えて冷めてしまいました。
あと戦国武将+野球という題材はありそうでなかったもので非常にいいと思うのですが、
戦国武将要素がほとんど生かせて無かったですね。そこを絡めて行けばよりよくなると思います。
エントリーNo.035 HIGH−POP
「桃」
伊上:どうもHIGH−POPです。
小沢:よろしくお願いします。
伊上:僕最近ちょっと子供が欲しいんですよね。
小沢:子供ね。いいですよね。
伊上:だからこの前桃買ったんですよ。
小沢:はい?桃?
伊上:うん。桃太郎が出てこないかなと思って。
小沢:馬鹿野郎かお前は!どんだけファンタジーな事考えてんだ!
伊上:えっ、そんなにファンタジーかな?
小沢:ファンタジーの最上級だよ!頭にモストがつくくらいの!
伊上:けっこう現実的だと思ったんだけどなぁ。
小沢:それもう妄想の域に入ってるから!完璧危ないよ!
伊上:いや、僕彼女もいないし、どうしようかなと思って。
小沢:何でそんな自分の状況はリアルに考えてるんだよ!もう少し考えれば桃なんか買わずに済んだのに!
伊上:でもちゃんと桃太郎が出てきそうなの選んだんだよ?
小沢:どんな桃だよ。
伊上:桃に「川上」って書いてあったの。
小沢:多分それ産地か生産者だと思う!川上から流れてきたのではないから絶対!
伊上:それでね、しばらく置いておいたのさ。
小沢:しばらくって・・・どれくらい?
伊上:うーん、2ヶ月くらい?
小沢:お前は腐るって現象を知らないのか!
伊上:そのくらいは僕も分かってるさ!
小沢:じゃあなんでそんなに置いておいたんだよ!
伊上:そのくらいしないと中の赤ん坊も成長しないじゃないか!普通の桃じゃ無いんだよ!
小沢:無いとしても仮にも果物なんだから!放置は駄目だよ!
伊上:ちゃんと常温に置いておいたよ?
小沢:果物としてのタブーだよ!絶対腐るから!
伊上:まあちょっとは駄目かなと思ったよ。だからちょっと対処をね。
小沢:2ヶ月経ってからじゃ手遅れだと思うけどさ・・・何したの?
伊上:とりあえずお腹の中で保存してた。
小沢:食ってるだろ!っていうか食ったのか!2ヶ月越しを!
伊上:違う違う、服の上からだよ。
小沢:原点の帰結だよ!しかも体温で多少やばさアップだよ!
伊上:辛かったよ、そのまま移動するのは。
小沢:そのまま生活してたの!?じゃあ俺と会ってる時も服の下に入れてたって事!?うわー、気づいてやればよかった!
伊上:でもそれだけじゃ育たないでしょ?
小沢:うん、どうやっても桃は育たないけどね・・・何かしたの?
伊上:ご飯あげてみた。
小沢:えぇっ!どうやって!?口とか無いよね!?
伊上:とりあえず穴開けて突っ込んでみた。
小沢:もう惨殺だよ!桃に哀れみが持てるよ!
伊上:その時さ、すごい臭いがしたんだけどさ、やっぱり赤ん坊がいたらそういう臭いが出るんだね。
小沢:やっぱりか!やっぱり腐ってたか!っていうか中に赤ん坊がいるかもしれないのに穴開けちゃ駄目だろ!
伊上:いや、そこは並の力じゃない桃太郎パワーでカバーを
小沢:出来るか!桃太郎でもそこまですごくないわ!
伊上:それで栄養を与え続けつつ、十月十日。
小沢:ちょくちょくリアルだなおい!そしたら買ったのこの前でもねえじゃねえか!
伊上:それでも桃が大きくならなくてね。臭いだけが強くなってくの。
小沢:そりゃそうだろうな!そんだけ放っておけば比例して臭くなるわ!
伊上:お隣さんからも苦情が来る一方で・・・。
小沢:当たり前だ!つーか8ヶ月も苦情ほったらかしか!
伊上:とりあえず兄弟あげたら静かになったよ。
小沢:兄弟って・・・まだ桃あったのか!それも腐ってるよね!?
伊上:え、それおいしそうに食べてたよ?
小沢:何者だその人!地球上の生物じゃねえ!っていうかお前の桃はどうなったんだよ!
伊上:あ、そうそう、もうそこで生まれてくる気配が無かったから、帝王切開に踏み切ったのさ。
小沢:・・・もう10ヶ月早かったらその方法でおいしくいただけただろうに・・・。
伊上:そこで僕が見たのは、硬くなった桃太郎だったんだ・・・。
小沢:それ種っていうものだと思うんだ!決して人間ではないよ!
伊上:僕は桃太郎になんて酷い事をしたんだろうと思って・・・。
小沢:確かに桃には酷い事したけど桃太郎は心外だと思うよ!
伊上:やっぱり桃から桃太郎は生まれてこないんだね。
小沢:やっと分かったか。
伊上:で、今は庭に竹埋めてるんだけど・・・
小沢:無理だよ!いい加減にしろ!
2人:ありがとうございました。
-------------------------------------------------------------------------------
予選総合第29位(3回戦敗退) HIGH−POP
審査員 点数 |
50 |
60 |
63 |
70 |
60 |
平均 点数 |
60.6 |
[審査員の感想・コメント]
・面白かったけど、なんか淡々としすぎてもったいない感じがしましたねぇ
淡々なのがウリなのであれば、さらに淡々を極めてほしいかなぁって感じです
盛り上がりに欠けるとどうしても印象度が薄いですけど、もう1回言いますが、ネタは面白かったです笑
・中盤の、お隣さんが桃を食べたあたりは、
正直「ネタが続かなくなってきたからとりあえず食べさせた」という感が否めません。
「早くも終わっちゃうんだろうな」と思ったら案の定60行で終了。
この後なんですよ。乗り越えなければいけないのは。
・ネタの発想がかなり良いと思いました。ストーリー展開も綺麗でうまかったと思います。面白かったです。
ただ、この奇抜な設定の下では非常にベタな範囲に留まっていたようにも見えました。
展開に無駄が無さ過ぎて、逆に堅苦しくなっていたかもしれません。
かといって、余計なボケを入れろってワケでもないのですが、
行数もまだありますし、もう少しゆっくりとした展開でも良かったと思います。
・面白かったです。
こういう切り口の桃太郎ネタもあるんですね。すごいなぁ。
ツッコミがいいですね。「原点の帰結だよ!」は素晴らしいです。
ただ、ボケが淡々としすぎてる気がするんですよね。合理的すぎるというか。ネタの性質上しょうがないのかもしれないけど。
エントリーNo.036 サンザンヒーローズ
「目玉焼きをなめちゃあいけねぇ」
B:はいどーもーサンザンヒーローズですよろしくお願いします!
A:えー、第5回ドM−1グランプリということでね
B:MM−1グランプリな!そんなマゾヒストナンバー1を決める大会なんて・・・!
A:お前興味あるだろ?
B:あるけど・・・今は漫才しないといけないから!
A:ま、そうですね
B:いやーがんばって行きたいんですけどね、ちょっと聞いてくださいよ
A:何ですか
B:俺ね、今料理とかにこだわってるんですよ
A:ほぉ
B:最近いろんなもの作ってますから
A:たとえば
B:まぁ簡単なとこで野菜炒めだとか
A:へぇ
B:少しがんばってケーキとかね
A:ふぅん
B:こないだなんかね、親と一緒に一日かけてスープから作るラーメン作りとかもしましたよ
A:そぉなんだー
B:もう少し興味持ってくれよ!そりゃいきなり自慢話から入った俺が悪かったけどさぁ!
A:いやー「興味」の「興」の「き」の字のかけらの原子もわいてこないわ
B:そんなに!?いやお願いもう少し興味もって!
A:そう言われてもねえ
B:まぁそんな俺でもねぇ、最初は目玉焼きで精一杯でしたよ
A:あぁそう・・・ってえぇ!?
B:え!?どうした!?
A:い・・・いま何て言った?
B:え、いや目玉焼きって言いましたが、何か?
A:つ、作れるの?
B:いやまぁ、当然
A:キ、Can you cook medamayaki?
B:何で英語で全く同じ質問してくるの?つくれるって!余裕だろそんなもん!
A:・・・・・・・・・・
B:どうしたんだよ
A:・・・・料理の鉄人現る・・・・・・・・
B:何でだよ!目玉焼きだぞ!
A:お前!さっきから目玉焼き目玉焼きって恐れ多いぞ!
B:はぁ!?
A:目玉焼き様様様って呼べ!
B:どんだけ様付ければいいんだよ!ってか何で目玉焼きに様をつけるんだよ!
A:い、いや!いくらお前でもアレだ!火を通しすぎて君が硬くなったりはするだろ!
B:・・・まぁ最初の頃はそうだったけど、今なら半熟も余裕で作れるよ
A:うわ!もう神の領域じゃん!
B:そんなので神の領域に行けるんなら、神はどんだけ庶民と大差ないんだよ!
A:お前がそんなに料理を極めし者だったとは・・・・・・・
B:なんでお前は目玉焼きをそんなはるか彼方上のランクにつけてるんだ?
A:お前なぁ、目玉焼きが焼けりゃ調理試験1級取れるぞ?
B:取れるか!それだったらもう日本人2人に1人は最高ランク取れちゃうわ!
A:なんかちょっとお前を見直すわ俺
B:俺はお前を見下したいわ!いや目玉焼きなんかよりも最初言ってたケーキやラーメンとかにリアクションくれよ!
A:ケーキとかはねぇ、言っても料理の本とかで予習してくることができるじゃん
B:じゃあお前は目玉焼きも予習してこいと!?
A:当たり前だろ!あまりにも難しいから最近は見かけなくなったぞ目玉焼きの本!
B:あるか!見かけなくなったってお前見たことあんのか!?
A:昔はTATSUYAだったらどこにでもあっただろ!
B:ねぇよ!てかTSUTAYAじゃねぇのかよ!だれだ達也って!
A:広辞苑並みの厚さで250円で発売されてただろうがよ!
B:うわぉお買い得!ってバカ!目玉焼きなんかに広辞苑並みの記載って著者バカだろ!
A:目玉焼きには危険が多すぎる・・・・
B:まったくもってありません!せめて挙げるならば火ぐらいなもんだろが!
A:そう!その危険その1、火
B:いやいやいやいや!目玉焼きの火なんかに恐れてたら他の料理なにもできないよ!生肉生魚時代が訪れちゃう!
A:これまでに数々の中華料理店が目玉焼きに挑んだが、成功したのはわずか3軒と聞く・・・それ以外は店が全焼したという・・・
B:火強すぎ!火加減調節すりゃいいだろうが!しかも何で中華オンリーなんだよ!
A:これだけでも多くの人たちがリタイヤしてきてるからね
B:おかしいって!じゃああとなんだ、その危険ってのは!
A:その2に卵をきれいに割ること
B:初歩の初歩じゃねぇか!そんなビギナーチックなところでつまずく料理人はいやだ!
A:お前!俺なんか産声を上げてから現在舞台に立ってるまでに殻の入ってない卵見たこと無いぞ!
B:それはお前を取り巻く環境が悪すぎるんだよ!
A:俺んちのゆで卵なんか一口ひとじゃりだぞ!
B:なんだよ「じゃり」って!
A:殻を喰っちまった音だろうが!!
B:しらねーよ!!お前の母さんの殻剥きがド下手なだけだろ!てか一口ずつジャリジャリ言わすの!?いやだ!
A:最後の難関は一番難しいぞ
B:しらねぇよ!
A:お前でも克服するのに10年かかったはず
B:今まで挙げた危険、一日でクリアできたのですが
A:最後は焼いてる間につい菜ばしでぐるぐる回してスクランブルエッグにしてしまうこと!
B:それが一番ねぇよ!お前すべての料理人たちに卵ぶつけられて殻に埋もれちまえ!
A:そんな数々の試練を乗り越えて作れるおまえはホントすごいよ
B:そんなのお前だってほんのちょっと頑張れば出来るって!
A:な、何言ってんだよ!俺なんか熱したフライパンに卵を落ちる瞬間を想像しただけでも気絶しちまうというのに!
B:恐れすぎだってお前!それじゃあ、ゆで卵も作るの不可能なんだろうなお前は
A:は?作れるよ?何バカにしてんの?
B:面倒くせコイツ!もういいよ!
2人:どうもありがとうございました
-------------------------------------------------------------------------------
予選総合第32位(3回戦敗退) サンザンヒーローズ
審査員 点数 |
70 |
35 |
75 |
30 |
80 |
平均 点数 |
58.0 |
[審査員の感想・コメント]
・全く料理に関心を抱かないっていうボケは結構ツボに来ました笑
後半の危険なポイント3つのボケも綺麗に決まっていましたね〜
安定感のあるネタでいいんですが、もうひとつ殻をやぶったボケや展開も見たかったですね(卵ネタだけに、殻とかうまい!)
・ごく普通のものに対して過剰に反応にするという作品ですが、
そういう作品は、読み手がどこかで納得していないと笑えないと思うんですよ。
この作品の場合、ラーメンやケーキが作れるならまず間違いなくできると思われる目玉焼きを、
なかなかできないものとしているのですが、
こういう技術的に矛盾していることってなかなか納得できないです。
で、このような展開になった場合、
「Aだけがそういう解釈をしている」という解釈しかできなくなると思うのですが、
そこで「多くの中華料理屋が全焼」という記述が出てくると、どうにも・・・
・Aの暴走具合がうまく表現できていたと思います。
特に「危険その1」の辺りから非常に面白くなっていったと思います。
この設定を持ってきただけでも評価には値するのですが、ただ安心して高得点を付けるのには何かが足りないなぁ、と。
特にAが暴走してからの話の中の前半ですが、異常信仰的なネタとしてはベタなボケ、ベタな流れだったように思います。
モノへの敬称だとか相方への神扱いだとか、実は使い古されているボケのような気もします。
その辺り、さらに常識を打ち破るものがあればもっと良かった、というところです。
・あまり面白くなかったです。
うーん、個性をだそうだそうとしてる感が逆に個性を消してしまっているように思います。
目玉焼きにスポットを当ててますが、料理のネタって結構書きやすいんですよね。難易度から見たら完成度は決して高くないかなぁ。
あとネタの流れがざっくりしすぎていて展開がグダッてしまったように思います。
エントリーNo.037 丼もの
「夏の魔物」
佐竹:丼ものです、よろしくお願いしまーす
斉藤:夏っていいですよね
佐竹:そうですねぇ、夏といったらやっぱ海ですよね
斉藤:僕も海が大好きでね、よく行くんですよ
佐竹:友達と泳ぎに行ったりね、女の子とビーチバレーしちゃったり
斉藤:いや、一人で
佐竹:一人!?なんでまた?
斉藤:友達がいないんです
佐竹:わお、可哀想
斉藤:そんで一人でビーチボールで
佐竹:ビーチバレーを?
斉藤:いや、リフティング
佐竹:一人とは言えども!リフティングて
斉藤:もちろん海の中でですよ
佐竹:ジャボジャボうっとうしいだろ!ヘディングオンリーか貴様
斉藤:とは言っても浅瀬でやるんでね、
ちょっとしたトレーニングですよ、大のサッカー好きですし
佐竹:ずいぶんとまた特殊なトレーニングだな
斉藤:あっもちろんボールはスイカ柄ですよ
佐竹:どうでもいいわお前のこだわり!そこは素直にサッカーボール柄でいいだろ
ってかよく行けるな、悪いけどオレなら恥ずかしくて無理だわ
斉藤:恥ずかしい、だと・・・?
佐竹:あっごめん!お前が楽しいならそれでいいよな
斉藤:はっはっは!常時ゴーグル着用だから知人にはバレないのである!
佐竹:ちょっと恥ずかしいんじゃねぇか!
ってかゴーグルしながらリフティングて!相当危ない人じゃねぇかよ!
斉藤:その点は大丈夫だ、水泳帽が顔一面を覆っている
佐竹:より一層だよ!!どんな被り方してんだよ!ってかその上からゴーグルて!
斉藤:ちなみに色は赤だ!!
佐竹:うるせぇよ!誇るとこじゃねぇよ!
斉藤:ちょっとスパイダーマンみたいでカッコイイだろ!
佐竹:かっこ悪いよ!なんだ海パン履いてリフティングしてるスパイダーマンて!
斉藤:目立てるじゃないか
佐竹:目立っちゃダメだろうが!
斉藤:そういえば焼きそばを落としちゃったとき子供が
『糸出した!!』って言ってたな
佐竹:どんな糸だよ!茶色だぞ!しかもそんなドサッって出さねぇよ!
斉藤:そのあと子供が『糸食った!!』って
佐竹:食ったのかよお前!砂まみれじゃねぇか!
斉藤:あまりにも不味くてね、むせちゃったよ
佐竹:自業自得だわ
斉藤:そしたら子供が『鼻から出た!!』って
佐竹:むせすぎだお前!どんな勢いで食ったんだよ!
ってかいちいち子供経由で伝えなくていいよ!
斉藤:まぁお昼ごはんは大切なんでね、ゆっくりパラソルの下で食べたよ
佐竹:まだ食うのかよ懲りねぇな!
ってかお前パラソル持って行くとか可愛いな
斉藤:いや、他人のですよ?
佐竹:当たり前のごとく!!怒られんだろうが!
斉藤:いやでも、誰も使ってなかったみたいだったし
佐竹:じきに帰ってくるわ所有者が!
斉藤:まあ案の定、カップルが帰って来たんですけどね
佐竹:居合わせちゃったよ!ってか向こうはビックリだろ!
顔だけスパイダーマンが砂まみれの焼きそば食ってんだぞ!
斉藤:まぁ最初はビックリしてたんだけどね
そのうちライフセーバーの人に言いつけるとか言い出して
佐竹:ヤバイだろ!いよいよ大ごとだわ!
斉藤:『スイカあげるから許して!』って言ったんだよ
佐竹:物で釣るのかよ!
斉藤:そしたら向こうは『まぁいいか』みたいになって
佐竹:意外と優しいな!なんでお前もスイカ持ち歩いてるんだよ
斉藤:蹴る用と食べる用で持ち歩いてるんだよ
佐竹:片方ボールじゃねえか
斉藤:で、オレはスイカをあげる代わりにある条件を突き付けたんだ
佐竹:条件?
斉藤:『彼女と人工呼吸させろ』
佐竹:アホなのかお前!!死んじゃえよ!まず溺れてねぇから!
斉藤:彼氏に帽子を剥ぎ取られそうになりました
佐竹:当たり前だわ!ここまでメチャクチャやって顔晒さないとか何様だよ!
斉藤:もう必死に謝って抵抗しました
佐竹:抵抗はするのかよ!反省の色が見えねぇよ!
斉藤:で、ここでオレが本当の条件を出したんだよ
佐竹:まぁ条件を出す時点で頭が高いんだけど
斉藤:『一緒に、スイカ割りがしたいです・・・』
佐竹:スイカ割りってお前
斉藤:オレは寂しかったんだ・・・
佐竹:・・・そうだよな、お前ずっと一人だったんだし
斉藤:いや、違った『安西先生、スイカ割りがしたいです』だ
佐竹:うっせハゲ!!オレの同情を返しやがれ!!ここに来てまだふざけるか!
斉藤:そしたら向こうは渋々OKしてくれてさ
佐竹:OKしたのかよ!相当いいカップルだな!
お前運が悪けりゃ既に警察だったぞ
斉藤:で、始めようとしたんだけど叩く棒がなくてさ
佐竹:あー棒がないとできないな
斉藤:『ありました!』ってパラソル引っこ抜いてやった
佐竹:またやりやがったアホ!!ふざけるのも大概にしやがれ!!
斉藤:彼氏にゴーグルだけ剥ぎ取られました
佐竹:さっきよりグレード下がってるよ!
お前がのっぺら坊みたいになっただけじゃねぇか!
斉藤:まぁ、取り返しましたが
佐竹:まず謝れや!!自分の身分をわきまえろ!
斉藤:結局落ちてた木の枝でやることになってね、一番はオレ
既に目隠しはしているようなものなので、10回まわってスタート
佐竹:いや今まで見えてなかったのかよ!
斉藤:と、まぁ嘘を付いてやったわけですが
佐竹:イカサマじゃねぇか!純粋に楽しめや!
斉藤:一瞬でスイカの前に
佐竹:そりゃそうだわ
斉藤:棒を振りかぶった瞬間、オレにある感情がこみ上げてきた
・・・・ホントにこれでいいのか?こんなイカサマしてスイカを割って
はたしてこの二人においしく食べてもらえるのか・・・?
佐竹:そのとおりだ
斉藤:オレは決意した、やめよう
こんなことしたってなにも面白くない
このスイカは二人にあげよう、ここまで付き合ってくれた二人に感謝だ
佐竹:そうだな、お前が割ったスイカなんて食いたくねぇ
斉藤:オレは両手でスイカを抱え、二人の前に持っていった
『僕:さっきからふざけたことばかりして、申し訳ありませんでした
このスイカはお二人にあげることにします
ここまで付き合ってくれて本当にありがとうございました
このご恩は一生忘・・・
彼:いいからさっさとよこせよ、ほらパス
僕:パス!?おりゃあぁぁ!!ドゴッ!!!』
佐竹:蹴るなあー!!食べる用ーっ!!!そのスイカは食べる用ーっ!!!
斉藤:つい条件反射でね、蹴る用と間違えちゃいまして、カップル二人がスイカまみれ
佐竹:当たり前だろ!!今度という今度は絶対許してもらえないだろ!
斉藤:僕もさすがに悪いと思ってね、こう言ったんですよ
『・・・・こういう割り方もアリだよね!』
佐竹:いい加減にしろ!
二人:ありがとうございました
-------------------------------------------------------------------------------
予選総合第13位(準決勝敗退) 丼もの
審査員 点数 |
80 |
82 |
77 |
80 |
54 |
平均 点数 |
74.6 |
[審査員の感想・コメント]
・中盤までは本当に面白かったですよ笑
子供が出てきたときとか、砂に落ちた焼きそばを食うとか、かなりボケの破壊力は多きかったと思います
ただ、ネタの主軸にもなりえるスイカを割るシーンからはちょっと強引さと説明不足の
文章や、ボケの粗さが目立って非常にもったいないとしか言えないですね〜
斉藤:いや、違った『安西先生、スイカ割りがしたいです』だ
佐竹:うっせハゲ!!オレの同情を返しやがれ!!ここに来てまだふざけるか!
このフレーズは最高に好きですけどね笑
・焼きそばを食べるところはおかしいなあ・・・
「水泳帽が顔一面を覆っている」のではなかったでしたっけ?
狂い方自体は正解だったと思います。
・全体的にボケがバカバカしくて面白かったです。特にスパイダーマンみたい、ってのが良かったです。
ただ、いろいろとバカバカしくてボケが面白い、っていうのを超えるモノが無かったかなぁ、と。
ストーリーも引き込まれますし、少なくとも単調なネタではなく、悪い部分はほとんどないんですけど、
すごく評価できる点、ってのもそれはそれで無かったような気がします。
明確なコメントができなくてすみません。
・面白いです。
フリートークの延長上のような漫才だなぁと。うまいです。私がキャラに入った漫才しか書けないのですごくこういう漫才を好いてしまいます。
特にスパイダーマンのくだりは良かったですね。あともうひと展開あればもう少し高い点数をつけたかもです。
エントリーNo.038 ワイトラック
「人類滅亡」
光:どうも、ワイトラックです。
影:よろしくお願いします。ちょっと小耳に挟んだんですが、人類って滅亡するんですってね。
光:何処でそんな情報仕入れちゃったんだよ!
影:親戚の叔父さんが雄弁に語ってくれたんですけれども。
光:早速冗談だとしか思えないよ!どうしてそれで信じる気になれたんだ!
影:あ、叔父さんと言うのは母方の弟さんで、今年40歳を迎えるんですけど・・・
光:いや、叔父さんの人となりはどうでもいいよ!問題は突拍子も無い予言モドキについてだから!
影:まぁこの叔父さんが意外と凄くてですね。この発言にも頷けるところがあるんですよ。
光:本当に?今までにも色々と的中させてきたとか?
影:まず、あまり人と関わるような生活はしていません。
一日中暗い部屋に閉じこもり、現在無職。
光:ただの社交性の無いオッサンじゃん!尚の事信憑性皆無だよ!
影:無職だから信じられないって、ちょっとあんまりじゃないですか?
光:確かに偏見ではあるけど、共感は得られると思ってるよ!
影:だって、もう40歳だというのに働く意思が無いんですよ?凄いと思いませんか?
光:凄く馬鹿だと思う!働け!
影:毎日のように「人類滅亡しろ」って呟いているんですって。
光:性根が腐りすぎだよ!今無職なのは確実に自業自得だ!
影:その恨みのエネルギーたるや、本当に滅亡するんじゃないかってくらい凄まじいらしいです。
ですから現在、親族の総力を挙げて職探しをしているんですけれど。
光:揃いも揃って馬鹿しか居ないのか!念じたくらいで滅ぶ程、人類甘くないよ!
影:まぁ叔父さんだけなら心配は要らないかもしれませんが、もし、世の中全ての無職が念じたとしたら?
光:別にどうにもならないよ!働け!
影:恨みのパワーって凄いと思うんです。だって叔父さんの部屋、誰も近寄ろうとしないんですよ?
光:腫れ物を避けてるだけだって!40歳で無職じゃそりゃ扱いにも困るよ!
影:でも同じような人が全世界に居るワケじゃないですか。特に日本、悲しいけど日本。
光:本当に悲しくなってくるよ!頼む、働け!
影:それこそ本当に恨みの念が集積して、人類が滅亡する事だって無いとは言い切れないんです。
光:滅亡の理由がニートの逆恨みって、中々に最低なんだけど!
影:きっかけなんて本当、些細な事なんですよ。親が死んだとかね。
光:そうなるまで寄生するって手遅れにも程があるでしょ!
影:だからそうなる前にね、手を打っておかないとマズイじゃないですか、っていう話です。
光:現代社会が抱えるニート問題を解決しようって事?言うのは簡単だけど膨大な時間が要ると思うんだけど・・・
影:そうではなくて、いざ滅亡するぞとなった時に我々が出来る最良の行動を、です。
光:叔父さんは完全に無視か!どう考えても元を断つのが最良だよ!
影:いや、もうあまり近付きたくないんですよ、何か気持ち悪くて。
光:分かるけど酷いよ!そういう人達が居ない事が、今の日本に求められているんだからさ!
影:話聞いてるときもドア越しでしたからね。鍵掛かってましたし、いや、開いていたとしても入りませんが。
光:煙たがり過ぎだろ!仮にも身内なのに!
影:まぁとにかく、そんな未来に展望の無い人種は放っておいて、未来ある我々の事を、ですよ。
光:だから元を断つのが一番良いんだって!それなら君の言うところの、恨みの念ってのも無くなるでしょ?
影:そんな事しても無駄ですよ、彼らに働く意思なんてモノは存在しないんですから。
職を探したところで何かと理由を付けてやらないでしょうしね。
やれ自分には合わないだの、もっと条件が良いところだの、嘗めてると言わざるを得ませんよ。
自分の器量を弁えずに能書きだけ垂れている様な輩には何を言ったって無駄なんですから、
そんな蛆虫どもは放っておいて、我々は未来ある地球のために出来る事を考えましょう。
光:言い過ぎって言うのも言葉足らずな気がする!確かに仰る通りかもしれないけど、流石に滅亡は・・・
影:まずは原因から考える事が大切です。恨みの念と言うモノがいかなるモノなのか、という事から考えましょう。
光:あぁもう完全に思考がそっちに流れちゃってるね。ええと何?恨みの念?
影:イメージとしては、何かこう淀んでますよね。あと、黒い、いや紫?赤かもしれないし、あ、灰色かな。
光:色を考える事は必要かな!意味無いように思えるけども。
影:まぁ仮に黒としておきましょう。家から出ない白豚共から、黒い念が発せられるとして。
光:もういいよその人達の事は!放っておいてあげなよ!
影:で、この念がいかにして人類滅亡を引き起こすのか。これは基本的に、爆発がモアベターですね。
光:別に良くは無いよ!理由はどうあれ滅亡しちゃうんだから!
影:ただ現実問題として一番可能性があるのは、毒ガスのように体内に侵入でしょうか。
光:有り得ないとは分かっていても嫌だなその展開!恨みの念が毒ガスって!
影:そうとうエネルギーは溜まってますからね。恐らくガスマスクでは無理なので、ここはシェルターに身を隠しましょう。
光:多分だけど大袈裟なんじゃないかな!シェルターまで持ち出してくると!
影:コレで身の安全は確保されたとして、そうなると食料関係が重視されますね。
まぁこれはとりあえず皆でお菓子やらジュースやらを持ち寄る事で良しとして。
光:そんなお誕生会みたいなノリで済ませられる問題じゃないだろ!生死に関わってくるのに!
影:冷静に考えれば、根本的な解決にはなってませんね。無限にあるワケじゃないんだし。
やはり自給自足なんでしょうかね。
光:というか、それを一旦冷静にならなきゃ思い付かないってのが心配なんだけど!
影:毒ガスが充満していますし、確実に草木は枯れ、大地は荒れていますね。これは間違いない、言い切れる。
光:君の中でニートの恨みはどれくらいのレベルに達してるんだよ!大地荒れるの前提って!
影:そのような条件化でも無事に育つ事が出来る植物、コレがキーワードになってきます。
まぁそんなモン存在するワケが無いですから、新しく作るしかかないんですけどね。
光:発想がもはや究極の域にまで達してるよ!何の為にキーワードまで掲げたんだ!
影:太古の昔より、食物への品種改良の歴史はあるワケですから、本気出せば何とかなるでしょう。
光:生態系ってモノを嘗めすぎだから!品種改良だって一日二日で出来るようなモノじゃないんだよ?
影:ですから今の内に手を打っておくんです。ニートに強い食物を作る為に。
光:イメージが全然沸かないよ!ニートに強いって言われても!
影:ニートに対するワクチンを作るんです。そうすれば、奴らの毒ガスなんて屁でもありませんよ。
あ、いや、そういう意味では無いですよ、毒ガスだから屁、とかそういう意味では。
光:言わなけりゃ触れる事も無かったよ!
影:まず、ニートは何が苦手か。コレを考えましょう。
それがニートの毒、いわゆる「ニー毒」に強いモノという事になるハズです。
光:急に新しい単語を交えるな!別に名付けなくても困ってなかったのに!
影:考えられるモノとしては、やはり「将来について考える事」ですかね。
光:苦手だろうけど抽象的過ぎるよ!どうやって食物に組み込めば良いんだ!
影:後は「明るい未来」とか「親の期待」とか「勤労感謝の日」とか。
光:どれも概念じゃん!あと勤労感謝の日に申し訳無いと思えるような人なら、とっくに仕事始めてると思う!
影:なるほど。確かに実体として存在していないと、食物には組み込めませんね。
そうすると「同い年の社長」とか「美形の親戚」などでしょうか。
光:確かに実体ではあるけどそういう事じゃないだろ!いや、苦手だとは思うけど!
影:こういった方達のDNAを組み込めば、必ずやニートに強い食物が生まれるでしょう。
光:無いって言い切れるよ!何で無駄に自信満々なんだ!
影:これが駄目なら、もう「目には目を歯には歯を」の精神で「毒には毒を」しかないでしょう。
相手がニー毒なら、コッチは史上最強の毒、テタヌストキシンを用いますよ。
光:いきなり専門的だけど、最強の毒って分かってたら結末くらい予想出来るだろ!
影:そうか、強すぎたら死んじゃいますもんね。サリンくらいなら大丈夫かな。
光:充分にヤバイよ!どうやったら大丈夫って思えるんだ!
影:でもタバコに含まれているニコチンよりは弱いんですよ?
光:いや知らないけど、そもそも食物に毒を組み込もうってのが本末転倒だから!食べられなくなったら意味無いでしょうが!
影:食わず嫌いは関心しませんね、光さん。
光:命に支障を来すんだから全力で嫌うよ!
影:一度食べてみたら病み付きになるかもしれないじゃないですか。
光:二度目が無いかもしれないのにそんな事思えないよ!本当の意味での病み付きになったら目も当てられない!
影:でも、ピーマンなんかも子供の頃は食べられなかったでしょ?ようは慣れですよ、慣れ。
光:慣れなんかで毒に適応出来るほど人間丈夫じゃないんだよ!ピーマンなんかと同列に置くな!
影:あぁ、じゃあこうしましょう。予め、毒に強くなるようにワクチンを作っておくんです。これなら安心。
光:新種の食物を作る話はどうしちゃったんだよ!毒に強い、って超人でも作ろうとしてんのか!
影:そりゃ世の中全ての毒に強いワクチン、などというのは難しい話です。
ここはピンポイントに、ニー毒に強いワクチンを作る事を考えましょう。
光:ピンポイントとは言うけど現実離れしすぎて全然ピント合ってないよ!
影:生物毒に対するワクチンを作るのは、実は簡単なんですよ。つまりは、自らの身体をその生物に合わせれば良いんですから。
よって、我々がニートになれば万事解決なのです。
光:訳も分からない内にニートになる事を推奨されちゃったよ!最初は批判していたのに!
影:仕事しなけりゃニートですからね。全人類がニートになるのもそう遠い未来じゃないでしょう。
光:嫌だよそんな未来!現状でも充分に嫌なのに!
影:まぁある意味、そんな世界は滅亡しているのも同然ですけどね。
光:もういい加減にして!
影:ありがとうございました。
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予選総合第21位(3回戦敗退) ワイトラツク
審査員 点数 |
83 |
64 |
70 |
65 |
65 |
平均 点数 |
69.4 |
[審査員の感想・コメント]
・漫才がうまい!技術面や文章力の巧みさ、ボケの破壊力やツッコミの言葉の言い回し、
そしてテーマの奇抜さなど、どれをとっても「A」ランクな漫才ですね
でも、なんだろう……もういっぽ挑戦してほしい!っていう部分も見受けられたんですよね
ぜんぶ「A」ランクなんであとは、先ほどの項目のどれかを「S」ランクにまで引き伸ばしたらさらに完成度が上がると思います!
・「ニートキモイ」というのに行数割かれすぎなように思います。
それよりは、ニートパワーがどう強大化していくのか、
それをどう防いで行けばいいのかに重点を置いてほしかったのですが・・・
・すごくよく出来ているんですけれども、ちょっと題材が知的過ぎて理解するのが難しかったというか、
難しい故、高度なボケでも結果として笑いに繋がりにくくなっているような気がしました。読んでて疲れてしまう、というか。
本当にいろいろ細かい所まで考えられていて、それは出来るだけ評価したい所なのですが、
もう少し直感的に分かりやすいボケが多くても良かったと思います。
・面白いです。
いい感じの毒っ気がアクセントになってると思います。馬鹿ばかしさの中に知性を感じる漫才でした。
難点を挙げるとすれば、どこかスケールの小さい感じがしました。話のテーマとして
は壮大なんですが、
なんていえばいいんでしょうか・・・、笑かすポイントが狭いというか。抽象的ですいません。
エントリーNo.039 追い風参考記録
「LOVE☆BA☆ZOOKA!」
奠都:はいどうも追い風参考記録です!よろしくお願いします!
官途:MM−1というわけで頑張っていきましょう
奠都:いやー、もう夏休みは終わってしまいましたね
官途:そうですねー。まぁ、僕はほとんど紙に「の」をいっぱい書いてましたけども
奠都:せっかくの夏休みをつぶしてやる趣味じゃないよ!はたからみたらいじけてるだけだよ!
官途:1個目のヘアピンカーブがなかなか難しいんですよねー
奠都:同意を求められても困るよ!そしてヘアピンカーブという表現の仕方はどうかと思うな!
官途:そういう君はどうなのさ
奠都:まぁ、僕もそれといったことはありませんでしたね。合コンとか一度も行ったことないんでやってみたいもんですけども
官途:大体ああいうのって何やってんでしょうね
奠都:ま、王様ゲームが定番じゃないですか?
官途:あ、聞いたことある。くじを引いて一人が王様になって
奠都:そうそうそうそう
官途:圧制をしていく
奠都:プチ国家はできないよ!そこまで権力は持てないよ
官途:え、じゃあ領土とかは?
奠都:ないよ!ちょっと座れる部分が広くなるだけだよ!
官途:じゃぁ、強制労働とか?
奠都:うーん、近いものはあるかな。とりあえず王様になった人が命令を出せるんだ
官途:なるほどね。人を思うがままに出来るんだ
奠都:ところがどっこい!くじには王様になる人用のマークだけでなく、番号が振られていて、命令をする際にはその番号で呼ばないといけないんだ
官途:なんか囚人みたいだね
奠都:そういう番号じゃないよ!500番とかまでインフレしないよ!3人と3人だから5番までになるかな?
官途:それじゃぁ、誰に命令するかわかんないじゃないか
奠都:だから面白くなるのさ!それを実行するまで誰が相手になるか分からない、きっとこのドキドキが恋の成功への近道なんだ
官途:おお、ベタな例え
奠都:うるさいな!まぁ、とりあえずここでやってみようか!とりあえず練習だからずっとお前が王様ってことでやるな
官途:分かった
奠都:王様ゲーム!
官途:イエーイ
奠都:王様だーれだ?
官途:僕ー
奠都:おー、じゃぁ、命令を
官途:えーと、2番が死ぬ
奠都:待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て
官途:ダメ?
奠都:ダメだよ!そんな直球で残酷な命令初めて聞いたよ!
官途:だって王様の命令は絶対なんでしょ?
奠都:だからゲームなんだからそこまでの権力はないんだってば!
官途:分かった。もう一回お願い
奠都:よぉし、王様ゲーム!
官途:イエーイ
奠都:王様だーれだ?
官途:僕ー
奠都:じゃぁ、命令を
官途:えーと、2番が屋上から飛び降りる
奠都:忠告を無視しないでよ!
官途:でも死ぬとは限らないでしょ?
奠都:可能性としてはきっと8:2くらいだよ!ほぼ死んじゃうよ!それに、屋上に向かってる間僕らはどうすれば良いのさ
官途:「の」書いてりゃいいじゃん
奠都:それで楽しめるのは君だけだよ!それにはたから見たら集団でいじけてるだけだよ!
官途:ヘアピンに一喜一憂してると思われるよ
奠都:ないよ!「の」相手にそこまでの感情表現は不可能だよ!
官途:わかった、もう一回お願い
奠都:よぉし、王様ゲーム!
官途:イエーイ
奠都:王様だーれだ?
官途:僕ー
奠都:じゃぁ、命令を
官途:えーと、2番が濃硫酸を飲む
奠都:3度目だから慣れると思ったらそうでもなかったよ!さっきよりも死ねるよ!
官途:そーれイッキ、イッキ、イッキ
奠都:そういう知識はあるのに活かせてないよ!そんなすすんで飲めないよ!それに居酒屋に濃硫酸があるわけないじゃないか
官途:厨房にはおいてあるでしょ!
奠都:ないよ!高校の理科準備室くらいだよ!
官途:でも確か食塩ってそういう呼びかたしなかったっけ?
奠都:塩化ナトリウムだよ!塩化ナトリウムだよ!塩化ナトリウムだよ!3回言っちゃったよ!
官途:わかった、もう一回お願い
奠都:よぉし、王様ゲーム!
官途:イエーイ
奠都:王様だーれだ?
官途:僕ー
奠都:じゃぁ、命令を
官途:えーと、2番がこの薬を
奠都:既に危険な予感がしてきたよ!
官途:いや、怪しい薬じゃないよ、合法だよ
奠都:・・・合法って合法ドラッグじゃないよね!?ね!?ね!?
官途:ごめんごめんごめん、言い方が悪かった。法で規制されてない薬だよ
奠都:ああ、そうなの。僕もごめんね、早とちりしちゃった。じゃぁ、続けて
官途:えーと、2番がこの薬を60錠くらい飲み込む
奠都:さっきの安堵感を返せ!法規制されてない薬でも危ないよ!
官途:大丈夫だって、ハルシオンっていう人体に害のない薬だよ
奠都:ビックリするほど睡眠薬だよ!
官途:わ、知ってたのか
奠都:自分でもこういう知識があったことに驚愕したよ!いつ覚えたんだ僕!
官途:うーん、難しいなぁ
奠都:んで、さっきから気になってたけど君は2番に何の恨みが
あるんだ!下手したら僕が2番になることもあるんだからね!
官途:いや、2番ってなんか不吉じゃん
奠都:そういう理由で選ぶなら何故4番にしないか!もう、さっきから全然成長しないじゃないか!確かに練習をすすめたのは僕だけど、ここまで進歩しないとは思ってなかったよ!
官途:おお、これはいいヘアピン
奠都:「の」に興味がいっちゃってるならもういいよ!
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予選総合第40位(2回戦敗退) 追い風参考記録
審査員 点数 |
44 |
45 |
63 |
55 |
25 |
平均 点数 |
46.4 |
[審査員の感想・コメント]
・官途:えーと、2番が死ぬ
なんか不意打ち過ぎてめっちゃ笑いました笑
大学のパソコン室でほかの人に睨まれましたよ!笑
ただ、それがしつこすぎたのが本当に残念
このボケはせいぜい2回までかなぁと
しかも、しつこいと感じたままネタが終わってしまったんでちょっと残念ですね
もっと展開をしてほしかったです
・この前フリからいくとボケのパターンはいくらでもありそうなものですが・・・
ワンパターンとは・・・
・ある意味非常にシンプルなネタと言いますか。ネタ運びとしては。
そこに少しずつ個性やネタが加えられていてそこそこ面白かった、という印象です。
ってか、設定やストーリー展開はかなり綺麗だと思います。
各ボケも面白かったのですが、もっとボケ数を見たかったなぁ、と。
「わかった、もう一回お願い」「よぉし、王様ゲーム!」「イエーイ」「王様だーれだ?」「僕ー」「じゃぁ、命令を」
これとほぼ同様のやり取りが4回、ネタ全体の4分の1もあるのが行数的に勿体無いです。
テンポ確保の為とはいえ、その分別のボケとかフレーズが見たかったような気はします。
また、展開的な観点で言えば、4回似たような方向性のボケだったため、
一本のネタとしてはやや物足りなく見えてしまうのが惜しい所です。
・面白くなりそうな気がします。
もったいないですね。そっちに持っていくべきではない気がします。
展開の組み立てとか上手なんですよ。ボケもいいんです。だからこそもっといろんなパターンで勝負してほしかったなと。
確かにこういう作りは作りやすいと思うんですが、もっと手を見せていかないと。
エントリーNo.040 ホームライナー
「卒業式」
元木:どうも!ホームライナーです!
秋田:快速以上特急未満、ホームライナーです。
元木:よろしくお願いします!
秋田:俺ねえ、今まで生きてきた中で一番心に残ってる行事があるんですよ。
元木:ほうほう、何だ?
秋田:卒業式。
元木:あー、確かに。こう、何かこみ上げてくる物がありますからね。
秋田:もう今思い出しても泣きそうになりますからね。
元木:少し話してもらっていい?
秋田:いいよ。
まず、開始する前から緊張したね。
元木:あー、分かるわ。
秋田:緊張をほぐすために友人と他愛も無い会話したりね。「緊張するな」とか「泣くんだろうな」とか「国際情勢が不安定だね」とか。
元木:最後の随分知的だな。
秋田:で、教頭先生が諸注意とか言って始まるんだよ。
元木:正直そこはどうでもいいけど。
秋田:校長先生の話とか聞いてると「もうこの長い話も聞けなくなるんだろうな」って。
元木:そうなると感慨深いよね。
秋田:ただそういう時に限って話が短い。
元木:何でだよ!色々言うことあるだろ校長!
秋田:で、教頭先生の諸注意があって来賓の紹介。
元木:何で諸注意を二度もするんだよ!
秋田:来賓には幼稚園時代の園長とか懐かしい人が来てたね。
元木:あら、良かったじゃない。
秋田:ただ他の人に聞いたら「え?いなかったよ?」って言われて。
元木:はあ!?
秋田:「小学校の校長なら来てたけど」ってのも言われて。
元木:お前が間違えてただけじゃねえか!ビックリさせるなよ!
秋田:で、教頭先生の諸注意があって、電報の紹介。
元木:また諸注意かよ!どんだけやれば気が済むんだ!
秋田:生徒の親一人一人から手紙が来て。
元木:親全員来てないの!?と言うかそんなの家帰ってやれよ!
秋田:一番感動したのは自分の親からの手紙だなあ。
元木:そりゃあそうだろうねえ!身内だもの!
秋田:で、校長の諸注意があって一旦休憩。
元木:ここに来て校長が諸注意したよ!何だこの諸注意学校!
秋田:休憩が終わったら別れの言葉。
元木:あれ?別れの言葉ってどんなのだっけ?よく覚えてないや。
秋田:ほら、「楽しかった運動会」とか。
元木:ああ、あれかぁ。
秋田:「楽しかった修学旅行」とか。
元木:うんうん。
秋田:「楽しかった文化祭」とかいうやつ。
元木:ボキャブラリー少なっ!楽しかった以外に無いのかよ!?
秋田:練習では何度か成功したのに本番では緊張したねえ。
元木:へえ、お前はどんなの言ったの?
秋田:確か・・・「エクソシストが大量にいました。」ってやつだな。
元木:どの行事を思い出したらそうなるんだ!?
秋田:で、みんな一斉に「大量にいました」って。
元木:世界一必要ない返しだよ!てか何の行事だったんだよ!修学旅行か!?
秋田:違う、入学式。
元木:そんな不可解すぎる入学式は嫌だ!爽やかな入学気分を味わえない!てか何で入学式にエクソシストが大量にいるんだよ!?
秋田:うーん・・・入学式が終わった後に用務員の山下さんの遺体が発見されたことしか思い当たらない・・・。
元木:十分すぎるよ!十分すぎる理由だよ!きっと山下さんが妖怪の類だったんだよ!上級の妖怪だったから大量に来たんだよ!
秋田:で、山下さんの諸注意があって最後に校歌斉唱。
元木:山下さん生きてるじゃねえか!そんでまた諸注意だし!何だ?この学校では諸注意はショートコントのブリッジ的なものなのか!?
秋田:最後の校歌だったからね、涙で全然歌えてなかった。
元木:まあね、もう二度と歌う機会は無いからね。
秋田:友人いわく「世界で一つだけの花なんて歌うなよ」だって。
元木:そりゃ重症だ!だって校歌がスマップになっちゃってるんだもん!
秋田:まあその友人の校歌もセンチメンタルジャーニーにしか聞こえなかったんだけどね。
元木:曲古っ!てかどうなればそうなるんだよ!?
秋田:でも山下さんなんか酷かったぜ、クリスマスイブにしか聞こえなかったもん。
元木:山下さんって下の名前達郎じゃねえのか!?
秋田:で、職員一同の諸注意があって終了。
元木:諸注意で終わったの!?しかも最後だからって職員一同でやらなくても!
秋田:卒業式が終わってもやることがあるからね、そこも醍醐味。
元木:確かにそうだけど。
秋田:後輩に第二ボタンをあげたり。
元木:うんうん。
秋田:恵まれない難民に第三ボタンをあげたり。
元木:いや、そんなもの恵まれない子供にあげなくても良いよ!困るだけだもん!
秋田:張り込み中の刑事に第四ボタンをあげたり。
元木:素直にあんパンと牛乳を渡せよ!
秋田:第五ボタンだけは記念に大事に取ってある。
元木:え?第一ボタンは?
秋田:入学前にハメを外して取れちゃって。
元木:なんで入学前に制服でハメを外すんだよ!?
秋田:ハメを外したらボタンが外れちゃって。
元木:上手くないよ!むしろくだらないよ!
秋田:肩も外しちゃって。
元木:入学前に色んなもん外しすぎだろ!
秋田:そうこうしてるうちに女子から声をかけられて。
元木:お?
秋田:よく見たらその子は学校で一番人気のマドンナ。
元木:おお!
秋田:その子が顔を赤らめて一言。
元木:ヒューヒュー!
秋田:「この第一ボタンあなたのですよね?」
元木:第一ボタン見つかったよ!
秋田:何で分かったんですか?と聞くと「指紋があなたのだったので」って。
元木:末恐ろしいわその子!
秋田:それが今の彼女。
元木:そんな出会い方はいやだ!いい加減にしろ!
秋田:それでは、最後に教頭先生から諸注意を。
元木:だから諸注意はもう良いって!
二人:どうも、ありがとうございました。
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予選総合第33位(3回戦敗退) ホームライナー
審査員 点数 |
45 |
67 |
70 |
50 |
50 |
平均 点数 |
56.4 |
[審査員の感想・コメント]
・ちょっとよくある卒業式ネタからの域を超えられてないかなぁって感じですね
ベタな設定である以上はやっぱり登場人物や展開で目新しさをもっと使ってほしいですね
漫才の形はしっかりとしているんで、あとは発想勝負ですね
・構成面ではほぼ問題ないかと思います。
ボケもできるだけありふれたものにならないようにという工夫は感じ取れるのですが、
まだ爆発するボケを出すには至っていない、という感じ。
発展途上ですね。
・まず、全体的に書き方がうまくなったと思います。
ボケも、全体的によくある感じとはいえ非常にうまいボケだなぁ、と思いました。
また、諸注意ネタをうまく取り入れたなぁ、と思います。
定期的に諸注意ボケが入るだけでさらに面白さが増す、というか。
この諸注意とエクソシストのあたりが強烈なボケとして印象に残りました。
ただ、終盤のボタンの話がそれまでの流れから浮いているのが気になりました。
この部分はこの部分で綺麗な展開で面白いんですが、終盤になってネタの方向性が変わりすぎかなぁ、と。
何か、そこまでの勢いそのままにうまく展開が出来ていればさらに良かったのですが、
卒業式典後、という設定にするとそれがなかなかうまく行かなさそうなので、
卒業式典だけでオチに持っていっても良かったかもしれません。その場合は諸注意ネタにもう一段工夫が欲しい所ではありますが。
・なかなか面白かったです。
題材としてはベタなものなので、より技術の巧さが露骨に出ると思うんですよ。そういう部分では及第点かと。ちゃんと漫才してるので。
ただツッコミが甘いんですよね。たとえば
「秋田:ただ他の人に聞いたら「え?いなかったよ?」って言われて。
元木:はあ!?」
ここは「はあ!?」じゃなくてツッコミ入れていいと思います。「どんな怪談だよ!」的なのを。まあこの例はどうかと思うんですけど、
そういう1個1個が作品のクオリティアップにつながっていくんじゃないかと思います。
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