X子:さぁ、前半5組のネタ披露が終わりました。

Y美:後半4組に参りましょう!
   6組目は、このコンビです!


第1回MM−1から参戦するも、惜敗続きで未だ決勝の舞台を踏めず。
そして今回、ついにこのコンビが決勝に姿を現した!
エントリーNo.013
エイジアンエイジアン
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真田:手が電車のドアに挟まる事ってよくありますよね。

島村:あるかもしれないけど。よくはねぇよ、よくは。

真田:週5くらいであるよね。

島村:週5って!どんな過酷なローテーションだよ!

真田:で、挟まった場合お前だったらどうする?

島村:どうするって、助けを呼ぶよ。

真田:それもありだけど、周りにゴリラしかいない時とかあるわけじゃん。

島村:ねぇよ!基本駅にゴリラ居ねぇから!

真田:だから、俺は今度から全身に油を塗りたくって生活しようと思うんだ。
   そしたらスルッと腕が抜く事ができるでしょ。

島村:どんな結論に達してんだよ!

真田:これで何も心配ないな!

島村:心配だよ、全てが!

真田:足の裏にも油塗って、裸足のまま駅までスケート気分で行くわ。

島村:スケート気分って!油で滑って転ぶぞ。

真田:でも、これで電車に腕挟まっても大丈夫だな。

島村:多分駅まで着けねぇよ!電車のドア云々の問題じゃねぇから!
   そんなん塗らないでちゃんと靴履いていけよ。

真田:じゃあ、おじいちゃんとおばあちゃんを履くよ。

島村:お前の発想!何を足蹴にしてんだよ!

真田:俺のお父さんが言ってたんだよ。靴は年季が入ってるのをちゃんと履くようにって。

島村:意味取り違え過ぎだろ!お父さんもそういう結論に至るとは全く考えてなかったろうに。

真田:お父さん、俺言いつけ守ったよ。

島村:その前に祖父母の命を守れよ!

真田:おじいちゃんおばあちゃんはうつぶせにして行くんだけども。

島村:そんなもん駅に着く前に補導されるだろ!

真田:でも、おじいちゃんおばあちゃん履いて歩くの大変そうだから二人に油塗るわ。

島村:そこに回帰すんなよ!そしたら駅に着けねぇから!

真田:でも、おじいちゃんおばあちゃんは「すごい肌ツヤツヤ…」って喜んでくれるだろう。

島村:ツヤツヤじゃねえよ!テッカテッカだよ!
   だから、そんな足蹴にしたら命の危機だって。

真田:ツヤツヤのあと二人の通夜通夜。

島村:不謹慎な韻を踏むな!祖父母も踏むな!

真田:で、駅に着いて電車に乗るんだ。

島村:駅には着けないだろって。

真田:乗ったあと、立ってるお年寄りが居たら席を譲ってあげるんだ!

島村:そのアンバランスな優しさなんなんだよ!
   大体なぁ、全身に油を塗るって時点でかなり間違ってんだよ。

真田:うーん…そうだ。じゃあ腕を鍛えて電車持ち上げられるようにしよう。
   そうすればたとえ周りにいなくても人がいるとこまで歩いていけるし。助けが呼べる。

島村:だからどういう結論に至ってんだよ!

真田:問題はどうやって鍛えるかだよなあ。

島村:鍛えるのは悪くないけど、目的間違えすぎだろ。

真田:どうやったら鍛えられるか。

島村:それはやっぱり重りをつけるとかじゃないの。

真田:よし…今日からおじいちゃんおばあちゃんを両腕にぶらさげて生活するよ!

島村:だから飛躍しすぎ!

真田:それまでは全身に油塗って電車にドア挟まるのを回避するわ。

島村:だから塗んなって!そしたら祖父母がお前の体から滑り落ちるから!
  
真田:じゃあ、塗るのはやめるけども。
   でもこの感じで一日中いれば自動的に鍛えられるな。

島村:鍛えられるとか言ってるけど、無理だろ。

真田:なんで?

島村:お前にそんな一度に二人も持てる力は無いだろうし。
   その上祖父母の握力がもたないし。ヒィヒィ言っちゃうよ。

真田:それで二人はひぃひぃおじいちゃん、ひぃひぃおばあちゃんになるわけか。

島村:ヒィヒィ言ってるからってそうはならねぇよ!
   なんでより年寄りみたいな感じにしたんだよ。

真田:俺が油塗ってるからそんな感じになったのかな。

島村:どういう意味だよ。

真田:油だけに「老いる」なんてな。

島村:やかましいわ!かけんなよ言葉も油も!

真田:最終的に電車持ち上げられるくらい鍛え終わったら、油塗ろう。

島村:どれだけ油塗りたいんだよ!
   それでマッチョに油って完全にボディビルダーじゃねえか!

真田:そして電車を持ち上げるぞ。

島村:そもそもな、電車持ち上げられるくらい鍛えるのが無理なんだって。

真田:で、実際持ち上げられるかを確かめるためにおじいちゃんおばあちゃんを両腕にぶら下げて駅まで行くだろ。

島村:とことん無茶苦茶だな。オイ。

真田:で、定期入れ歯から俺の分の定期取り出して。

島村:なんてもんに入れてんだよ!

真田:おじいちゃんのお下がりだよ。

島村:使用済みを使うな!

真田:で、定期通してそのまま改札を通過。

島村:いや、通れないだろ!祖父母ぶら下げて幅とってんだから。

真田:この場合は1人分の定期で済むんだよね。

島村:済まねぇから!そこはちゃんともう二人分の切符買おう!

真田:でも、頑張れば済ませられると思うんだよ。
  
島村:無理だって。

真田:じゃあ、おばあちゃんを動物扱いにして。ほら、老婆ってロバと響きが似てるし。

島村:響きだけじゃねえか!

真田:響きだけじゃアレっていうならおばあちゃんにまたがるけども。

島村:だから乗るなよ!

真田:駅員の人ってほとんど何も知らないから大丈夫でしょ。

島村:そんな無知じゃねぇわ!駅員ナメんな!

真田:無知…おばあちゃんにムチを入れた方がいいな。

島村:鬼畜だな!リアルに老体にムチ打つって!

真田:おじいちゃんは全身を銅で塗り固めて銅像にするわ。これで文句ないだろ。

島村:俺も祖父も文句ありすぎるわ!かわいそうだろうよ!

真田:確かにな、お年寄りだからシルバーからブロンズになるもんなぁ。

島村:そこはどうでもいいんだわ!

真田:でも、おじいちゃんなら「いいよ」って言ってくれる。

島村:言うか!大概にしろよ!

真田:で、バナナの皮が散乱してるホームに降りて。

島村:ゴリラもいねぇんだよ!

真田:腕を電車に挟む。

島村:もう自分から挟みにいってるじゃん。

真田:それで持ち上げて、人のいる場所にまで行ってトレインから手がトレイン!って助けを求めるんだ。

島村:くだらねぇな!第一、実際にそんな電車持ち上げるとかやったら駅員にこっぴどく怒られるぞ。

真田:その時は「銅像をどうぞう」と差し出すよ。

島村:だからくだらねぇわ!それで見知らぬ老人の銅像もらって誰が嬉しいんだよ!
   どうせならもっと持ち上げるとかしろよ。

真田:電車を?

島村:電車はいいんだよ!持ち上げなくて!駅員をだよ。
   お前、最終的にとんでもない事になってるから。いい加減にしろよ。

真田:じゃあ、不本意だけど今のままでいいか。
   今のまま駅員さんに頑張ってもらわない事にする。

島村:どういう事だよ。

真田:手抜きよろしくお願いします。

島村:お前の手を抜けって事かよ。いいかげんにしろ。


X子:ありがとうございました。さすがベテラン、といったネタでしたね。

Y美:ではまずQianTianさん、いかがでしたでしょうか?

 
・良いですねえ。テンポが良いです。
 どんどん引き込まれていきました。
 韻を踏むのも上手過ぎです。
 最後の最後まで上手い事言って終わる漫才は久々に見ました。
 素晴らしいですね。


X子:おお、これはQianTianさんイチオシのネタといった様子ですね。

Y美:では、豆師匠さんはどうでしょうか?


・こんなにくだらない内容なのに、あくまでも上手いこと言おうとするその姿勢に笑いました。
 時折本当につまらないダジャレもあって多少減点しましたが、肩の力が抜けたいいネタだと思います。ただ、ゴリラをもう少し活かして欲しかった気がしました。


X子:なるほど。上手いこと上手いこと繋げて言ったネタの両面が出た、というところでしょうか。

Y美:最後にさかも党さん、お願いいたします。


・バナナに油なのに滑りませんでしたね。
 ダジャレ発想のボケは減らした方がいいと思います。


X子:ふむふむ、この「滑りませんでしたね」というのはネタが面白くてすべらなかったことと掛けているのでしょうか?

Y美:いやぁ…そういう意味で言ったんじゃない気はするけど。
   でも確かに、笑いの続くネタではありましたね。

X子:そうね。ではどんどん参りましょう。

Y美:はい、7組目はこちらのコンビです!


過去4回出場、うち2回決勝進出。その2回は4位、3位となかなかの成績。
3回目となる今回、順位をさらに上げて2位、いや優勝となるのか!?
エントリーNo.063
たいまつぎょうれつ
膝カックン
中武:どうもーたいまつぎょうれつです!よろしくお願いします!
   MM−1ということでね。頑張って行きたいと思うんですけども。

坂田:はっ!!!

中武:・・・?

坂田:フフフ、見えましたか?皆さん。

中武:見えたも何もお前がどう血迷ったのかすらもわかんねえよ。何したんだよ?

坂田:膝カックンです。

中武:は?

坂田:世界一速く、世界一キレがよく、世界一の威力を誇る膝カックンですよ。

中武:・・・ごめん、俺には中途半端な屈伸をしたようにしか見えなかったよ。

坂田:お前がポカンとするのも分かる。速すぎて見えなかったんだから。

中武:見えたっつってんだろ。何ならお前より池谷の腕立て伏せのほうが早いわ。

坂田:いいか、俺はこの膝カックンで世界を制す。

中武:お前脳にヤモリ沸いてんだろ。

坂田:俺はこの膝カックンという必殺技を用いてね、リング場で前田日明をぶっ倒しますよ。

中武:なあ、もう俺舞台からハケていいか!?お前の妄言に付き合ってられねえよ!!

坂田:妄言じゃねえよ!!俺は本気だぞ!!

中武:お前の本気は世間の世迷い言だよ!!

坂田:俺だってすぐに世界を獲れるとは思ってないよ!!鬼や悪魔を倒すなんていったら当然まだ無理だよ。

中武:まだって言うか永遠に無理だよ。

坂田:ただ前田なら・・・。

中武:それも無理だよ!!何で前田日明をぶっ倒すのが妥協した結果みたいになってんだよ!!
   プロレスの黄金期を支えた男だぞ!!

坂田:格闘家の中でもいろいろ思案したんだよ!アンドレ・ザ・ジャイアントやブルーザー・ブロディは無理だよ?
   でも前田なら・・・。ブルーザー・ブロディは無理でも、ブルーザー・ブロディは無理でも前田なら・・・。

中武:無理だっつってんだろうが!!お前、「ブルーザー・ブロディ」って言いたいだけだろ!!
   大体プロレスの経験もないお前なんか普通の試合でも勝てねえよ。

坂田:何言ってるんですか。昔山本小鉄っていたでしょ。あれ僕ですよ。

中武:嘘付け!!時代も無視してるし、小鉄さんだったら俺と一緒に斜に構えて漫才してねえよ!!

坂田:今日もレフェリーの仕事を断ってMM−1やってるんですからね。

中武:だから本物だったらそっち取るっての!!
   大体山本小鉄が「膝カックンで世界を獲る」とかトンチンカンな事言うかい!!

坂田:中武さん、ちょっと僕を舐めすぎじゃないですか?

中武:舐めてるよ。アイスキャンディーよりお前を舐めてるよ。

坂田:それはね、僕の膝カックンの威力を知らないからそんなことが言えるんですよ。

中武:じゃあどれだけすごいんだよ。

坂田:そうですね、丸ビルなら1センチずらせます。

中武:もう嘘じゃねえか!!お前の脚どんな怪力誇ってんだよ!!

坂田:あと、僕の連続膝カックンでコシの強い稲庭うどんが打てますよ。

中武:「膝カックン」の目的から大幅にズレてきてるよ!!

坂田:さらにさらに、僕の膝カックンで大地は裂け、草木は枯れ、空は叫び、麻央は喘ぎ、海老蔵のエビがエビ反り・・・。

中武:もういい!!お前膝カックンに何の可能性があると思ってんだ!!
   あと後半二つは歌舞伎界から重厚な苦情文来るからな!!受け取れよ!!

坂田:どうですか。これでも僕の膝カックンを疑いますか。

中武:むしろ疑いが濃くなったよ!!あのな、そもそも膝カックンってただのイタズラだぞ?
   膝の裏を膝で小突いて、ガクッと腰を落とさせるってだけだからな。

坂田:中武さん、膝カックンで膝をカックンさせる時代は終わったんですよ。

中武:終わってねえよ!!そもそもその役目しかねえよ!!「膝カックン」って名乗ってんだからよ!!

坂田:これからは膝カックンが勇気の拳となり、時には凶器となり、時には友情となり、さらには家庭の支えとなります。

中武:だから何のバイタリティだよ!!たかが子供のイタズラで!!

坂田:家庭の会話とかでも普通に使われるようになります。

中武:いやいや、親とかと話して膝カックンの話題になることなんてそうないぞ?

坂田:「まさる!さっさと起きなさい!朝ご飯食べる前に膝カックンしときなさいよ!」

中武:ねえよそんな場面!!寝起きに膝カックンする意味が分かんねえよ!!

坂田:「もー母ちゃん!膝カックンにゼッケンつけといてって言ったじゃん!」

中武:いよいよ本来の趣旨すら見失うレベルになってきたな!!膝カックンは体育の必須道具か!?

坂田:「ほう、今日の朝ごはんは膝カックンか。ホクホクしててうまいな。」

中武:概念無視しっぱなしじゃねえかよ!!何だ、卓上でふたつの膝がガクガク揺れてんのか!!

坂田:丸の内のOLだってこう答えますよ。「好きなアイスクリームは膝カックン味ですね〜。絶妙はしょっぱさがいいですね〜。」

中武:ねえよそんなの!!サーティワンでもそんな斬新なメニュー展開するかい!!

坂田:ドラマでだって昔から膝カックンのシーンが有名じゃないですか。

中武:え?俺一切知らないんだけど。

坂田:「太陽にほえろ!」で松田優作が「なんじゃこりゃああ!!!」って言って腰を落として・・・。

中武:アレは撃たれて腰落としたんだよ!!膝カックンされただけで腹から出血なんてするか!!

坂田:「死にたくねえ、死にたくねえよ〜!!」・・・そうなるよな〜・・・。

中武:ならねえっつってんだろ!!何嘘のシナリオでしみじみしてんだ!!

坂田:今後は膝カックンを取り入れるドラマだけじゃなくて、膝カックンでドラマを演じる時代が来るでしょうね。

中武:お前は一生未来を論じることなんかできねえよ!!なんだよ膝カックンでドラマって!?

坂田:だから膝カックンで「水戸黄門」を演じたりするんですよ。
   膝に顔書いて衣装着せて、膝をカクカクさせながら街道を練り歩いて、八兵衛が調子乗ったら小突いたりして。

中武:何にも面白くねえよ!!ガクガク動いたら焦点合わなくてしょうがねえよ!!カメラマンも困るわ!!

坂田:中武さんは膝にいい具合のしわがあるから、悪代官と越後屋の役がちょうどよさそうですね。

中武:俺出ねえからな!!何急にオーディションしてくれてんだ!!

坂田:簡単ですから。「おぬしも悪よのぉ〜」とか言いながら小刻みに動かして、成敗のシーンで皿を割られれば良いんです。

中武:皿を割られるって膝目線で見てんじゃねえか!

坂田:いえいえ、本当に割られていただいて。

中武:お断りだよ!!そんなリスクしょってまでやる仕事じゃねえ!!
   大体どうやって両膝で黄金色のもなか入った菓子折り渡しゃあいいんだよ!!そんな演技テクねえよ俺の膝は!!

坂田:中武さん・・・さっきから膝カックンに対してひどいじゃないですか。

中武:お前が膝カックンを異常に太鼓持ちしてるからだよ!!

坂田:僕はこれで前田を倒して、膝カックンの可能性を世に広めたいんですよ!

中武:お前な、冷静に考えろよ。膝カックンはイタズラでしか利用できないんだよ。
   お前のメチャクチャな理論だと、普通のパンチとか延髄斬りとかもビルをずらせたりドラマできたりするんだよ。
   延髄斬りが天地を動かせるし、延髄斬りが居酒屋に並んだりクレープに巻かれたりもするし、
   渡る世間は鬼ばかりで「親子の縁を切る前に延髄斬ってやる」ってセリフも出てくるし、
   松下由樹の顔書かれた足が「あ〜さ〜く〜ら〜!!!」って叫んで観月ありさの足顔を蹴り飛ばすんだよ。

坂田:中武さん、それはない。

中武:テメエ!!何俺の力説をあっさり一蹴してくれてんだ!!延髄斬りだけに!!蹴り技だけにな!!

坂田:あーないないないない。浅草だったら退場ですね。さようなら。

中武:アァァァァァァァァ!!!こいつケツを天井に向けて死んでくれねぇかなァァァァァァ!!!

坂田:さあここでマイクパフォーマンスといきますか。

中武:なあ、もう勘弁してくれよ。俺はさ、普通の漫才がしたいんだよ。
   一回でいいからさ、桃太郎の漫才やろ?な?一回でいいからさ。

坂田:おい前田!聞いてるか!?俺はテメエをひざまづかせる男だ!!

中武:今このMM−1の舞台で言うよ。俺はコンビ組んだときからお前にストレス貰ってんの。
   ストレスという名の朝刊をよ!!俺の心のポストにぶち込みやがってよ!!

坂田:いいか、お前がどんな栄光築いてきたかは知らねぇ。だがお前の膝と共にその栄光は崩れるぜ!!

中武:なあ、お前さ、今人気の「タンブリング」ってドラマに出演交渉してみろよ。
   そしてプロデューサーにさ、「俺ゴキブリングなんですけどね(笑)」って言ってよ、
   一生TBS出禁になれやぁぁぁぁぁ!!!

坂田:お前が倒れるのはリングの上じゃねえ・・・地獄の底だよ!!!

中武:テメエだよ!!覚えてろよお前、あとで楽屋でお前のバッグにフランスパン工房ぶち込んで踏んづけてやるからな!!
   ノンフライにしてあげるのが俺の優しさじゃぁぁぁい!!!

坂田:さっきからうるさいですよ中武さん!!僕の邪魔ばっかりして!!

中武:お前は出だしから俺の目の上のタンコブだよ!!相方にも関わらず!!

坂田:もう怒った。アンタには僕の必殺の膝カックンを食らわせないといけないようですね。

中武:おお、食らわせてみろよ。前田を倒すほどの膝カックンとやらを受けてやるよ。

坂田:行くぞ!!はっ!!!(ガン)あれ?はっ!!!はっ!!!(ガンガン)な、なぜだ!!はっはっはっ!!!!(ガンガンガン)

中武:・・・お前あんだけ豪語しといて才能ねえな。全然足が揺るがない。もう諦めろ。

坂田:うおりゃああああああ!!!!!(ガスン)

中武:いってぇぇぇぇぇぇぇ!!!テメエなにケツにぶちかましてんだ!!さらに割れるところだよ!!

坂田:身体を持ち上げて膝に落とす。必殺アトミックドロップ!!

中武:普通にプロレス技できるんならそっちで挑め!!すさまじい威力でござんした!!

坂田:ダメだよ。こんな普通な技じゃ膝カックンを人々に知らしめる事が出来ないよ・・・。どうしよう・・・。

中武:だからさ、膝カックンはささやかなイタズラとして人の心に残るのがちょうどいいんだって。

坂田:・・・そうですね、分かりました。膝カックンで世界を制すのは諦めます。
   代わりに「アホが見る〜豚のケ〜ツ〜♪」で新崎人生を倒します。

中武:ただの挑発だろ!!いい加減にしろ。

二人:どうもありがとうございました!


X子:おおー。これはワールド出しちゃった感じですねぇ。

Y美:どんな表現よ…さて、まず利根川さんいかがでしょうか?


・いやぁ、いつみてもくりぃむしちゅ〜のフリートークは面白いですね!
 特に例えツッコミ、キレツッコミに関しては日本の芸人の中でも五指に入ると思います!ってこれたいまつぎょうれつの面白いやつ!!!
 アホくさくて面白かったです。前記したとおりちょっと影響を受け過ぎな感もありましたけど面白かったです。「あ〜さ〜く〜ら〜!」のくだりは笑いました。
 ただちょっとキレツッコミが後半くどく感じたです。ラザニア食ってドリア食ってチーズフォンデュみたいなね。タンブリングのくだりはやりすぎや。
 そこも考慮すると、おぉうおぉう!★★点!


X子:なるほど、ラザニアとドリアとチーズフォンデュが食べたくなるコメントでしたね。

Y美:いや、取り出すところそこじゃなくない!?
   じゃあ、豆師匠さんいかがでしょうか?


・作者さんは頭にヤモリが沸いてるんだと思います。でも破天荒な様に見えて、技術的にはかなり高いですよね。
 こういうネタは、その「計算された部分」が見えなければ見えないほど良いと思うんですが、このネタではそれが時々ツッコミのクドさとなって表れていた気がします。
 それと終盤がそんなに面白くなかったのが残念ですが、それ以外は本当に面白かったです。


X子:なるほど、ヤモリが食べたくな…

Y美:らないで!!お姉ちゃん7組目に来て突然ぶっ壊れ出さないで!!
   …では最後に、スリーオールさんにもコメントを伺いましょう。

 
・似たようなテイストの設定はたくさんありますが展開や肉付けの技術がぶっちぎりで上手かったです。


X子:おぉ、「ぶっちぎり」という言葉が出ましたね。
   これは高得点が期待できるかもしれないわね。

Y美:ここまで7組のネタが終わりましたが、未だ全く読めない状況です。

X子:ラス前に行きましょう。8組目はこのコンビです!


その壮大な世界観を持つコントで青バトで注目のコンビが漫才に挑戦。
果たしてMM−1ではどんなネタを見せつけるのか!?
エントリーNo.041
月影連盟
スラム街を防遏せよ
咲野:はいどうもー、お願いします。

海堂:世界中のあらゆる地域に存在するスラム街について、
   各国の国民たちはもっと目を向ける必要があると思わないか?

咲野:…急にどうしたんだよお前?

海堂:時に咲野、お前「シティ・オブ・ゴッド」って映画観たことあるか?
   1970年代前後のブラジルのスラム街、通称”神の街”を舞台にした洋画作品だ。

咲野:観たことないよ。どんな映画なんだ?

海堂:まぁ要するに、スラム街で必死に生きる子供たちを描いたバイオレンスドラマだな。
   これを観て思ったんだよ、世界には小学生のガキが拳銃で大人たちを殺し回る地域があるのに、
   俺たち日本人はコタツに寝転んで日本刀の手入れしながらチョンマゲを整えて、いい気なもんだよ。

咲野:どこの国から見た日本の偏見だよ!

海堂:でもな、毎朝起きて、今日は黒のパーカーを着ようか、
   羽織袴で決めようか、それともタータンチェックのキルトで行こうかって悩めるのは幸せなことだと思うよ。

咲野:時代と国がごっちゃでよく分かんねぇよ!
   でもまぁ、そうだよな。スラムの人たちは、服はおろか食べ物すらろくに無いわけだし。

海堂:でもね、もっと困るのは、そういう人たちが一般の地域に侵攻してくる事だよ。
   いくら不自由しているからって、そういった事は事前に食い止めなければならない。
   だから例えば山道沿いに、「注意!スラム街の少年に食べ物を与えないでください」って標識を立てたりね。

咲野:山から下りてきた猿じゃないんだから!

海堂:どうしてもって言うなら、公園でパンの耳を散らかすくらいなら大目に見れるかもね。

咲野:鳩まで集まってくるだろ!余計面倒なことになるよ。

海堂:僕らもこうして悠長なこと言ってるけど、日本だっていつ何が起こるか分からないよ。
   格差社会も広まってきてるし、中国の文化大革命みたいなのが日本で起ころうもんなら、
   あっという間にそこら中がスラム街になって、
   「スラムドッグ$ミリオネア」のリメイク権が
手に入るかもしれない。


咲野:お前が最も危惧するべき点はそこかよ!

海堂:そんなわけねぇよ。俺が危惧してるのは、もし日本で映画のリメイクをした時、
   司会者役がみのもんたになって正解かどうかの発表を渋ってるうちに2時間を越しちゃわないかってとこだよ。

咲野:結局そういう方向性じゃねぇか!
   違うだろ、要は日本でもブラジルのような危険なスラム街が生まれるんじゃないかってことだろ。

海堂:そういうことだ。最も、既に日本の一部ではそういった地域があるのも事実だしな。
   その原因は、数十人、数百人にのぼる大量の難民等が国内に押し寄せることにある。
   当時優秀だったイギリス行政府を除いて、殆どの国が対策を行っていない。
   日本も政府がアレだ、やるわけない。つまり、難民たちが押し寄せる前に侵入を阻止する必要があるんだ。

咲野:まぁ、自国の防衛と治安維持の為にはやむを得ないよな。

海堂:まずは空港の封鎖だ。国外からの交通手段部門第1位だからな。やっぱり、飛行機だね!

咲野:DHCみたいに言うなよ!と言うか、難民が飛行機に乗ってワイワイやって来るサマは想像できないけど。

海堂:そこはほら、全員で荷物室に隠れれば問題ない。

咲野:暑苦しさが尋常じゃないだろ!難民のぎゅうぎゅう詰めってどんなんだよ!

海堂:なら尾翼とかに捕まって「あぁ〜〜!」って飛んでれば一件落着だろ。

咲野:落着しねぇよ!そんな馬力あるやつは自国でたくましく育ってるわ!
   全然ダメじゃん。国外からの交通手段部門第2位は?

海堂:もちろん船だ。港を閉鎖しないとな。
   ボートピープルの侵入を阻止するんだ。

咲野:うん、ご丁寧に港から入ってくるボートピープルなんていないだろうけど、
   南北のアメリカ大陸からは船の入国者も多いだろうしな。
   でも港自体を封鎖すると、輸出入が途絶えてそもそも国が危険にならない?

海堂:それに関しては大丈夫だよ、オランダ船だけは入港許可するから。

咲野:どこの徳川家だよ!難民を防ぐ為に貿易まで途絶えさせたら元も子もないだろ。

海堂:日本の港に入れずに右往左往してるボートピープルを、海賊が襲撃して一件落着だ。
   やがて難民を纏め上げたイギリスの海賊バーソロミュー・ロバーツが、
   黒海賊船に乗って浦賀に入港するんだろうな。

咲野:だから時代と国をもうちょっと考慮して発言しろよ!

海堂:浦賀は当然、当時の江戸のように国民でいっぱいだよ。
   比率で言えば、見慣れない外国船に興味を持った民衆1対ワンピースファンの子供9くらいだな。

咲野:そこどうでもいいよ!実際そんな感じになりそうだけど!
   …どっちにしても、港封鎖は失敗だよ。

海堂:そうか…なら、各国をピンポイントに狙うしかないな。

咲野:と言うと?

海堂:日本への移住者が多い国に、日本のイメージを悪くさせて行きたくなくなるようにさせるんだよ。

咲野:凄い力の入れようだな。具体的にどうするんだよ?

海堂:まず、日本に近い韓国・アメリカ・モンダナラツモファッカ王国。この3つを重点的に狙わないとな。

咲野:最後どこの国だよ!聞いたことねぇよ!

海堂:モンダナラツモファッカ王国は太平洋のど真ん中に位置する王国だよ。
   日本に向かって海上にベルトコンベアが設置されてるんだ。

咲野:それはもう日本に来るためだけにある国じゃん!そんな王国聞いたことねぇよ。

海堂:お前、本気でモンダナラツモファッカ王国を知らないのか?
   まぁ確かに、地図上だと点に等しいから視力が抜群にいい俺以外は探知できないだろうな…

咲野:地図上で数ミリでも現実は何倍もあるだろ!視力じゃなくて霊能力の系列じゃないの!?

海堂:まぁとにかく、まずは韓国だ。

咲野:軽く受け流された…。まぁいいや、進めろよ。

海堂:韓国と聞いて真っ先に浮かぶのはドラマだ。
   近年の韓流ドラマブームで無駄に親交が深くなってる。

咲野:いい事だと思うけど、まぁ快く思ってない両国民も多いよな。

海堂:ここは「読み間違い作戦」で行こう。「韓流」を「かんりゅう」って読んでやるんだ。

咲野:凄い地味な攻撃だな!確かに正しく「はんりゅう」って読んでる人少ないけど!

海堂:国民総出で西の方角に「かんりゅう!!かんりゅう〜!!!」ってな。

咲野:どこのおぞましい宗教団体だよ!

海堂:それを聞いた韓国も「は!!は〜〜〜〜〜!!」って叫び返してくるわけよ。

咲野:そこだけ聞くとかめはめ波的なのが飛んできそうだろ!
   もうそのやり取り見ただけで難民はおろか旅行者も来ねぇよ!

海堂:次はアメリカだな。
   アメリカと言えばハンバーグの国、チキンの国、ウインナーソーセージの国の印象が強い。

咲野:全部肉じゃねぇか!

海堂:更にアメリカの若人は信じられないほどのテンションの高さが持ち味だ。
   授業中にコーラを掛け合いながら性交してる高校生も多いだろう。

咲野:多いどころか1人もいねぇよ!確かに映画とかだと凄いハイテンションだけど!

海堂:で、一発ヤり終えたあとは全員でサラミをガブリと。

咲野:やっぱり肉かよ!そんなドンヨリした汗かきたくないわ。

海堂:このデータから分かるように、アメリカ人に野菜を見せびらかすとキれる。

咲野:お前の偏見クソデータではな!そうなるわな!

海堂:一番のポイントは、野菜以外のものを見せつけるとアウトってとこだ。
   間違っても米とか魚とかは見せたらいけない。

咲野:野菜を見せつける時点で大幅に間違ってるけど、それはまた何故?

海堂:アメリカと言えば「米」国だろ。もし日本が米なんて見せつけようもんなら、
   「知ラナイウチニアメリカノ領土フエタ!フエタ!」とかなってややこしいだろ。

咲野:ならねぇよ!なると思いたくねぇよ!
   …聞く気も起こらないけど、魚は何でだ?

海堂:魚は英語でフィッシュだ。
   アメリカは「ビッグフィッシュ」や「ソードフィッシュ」と言った名作を生み出してるからな。
   もし日本が魚なんて見せつけようもんなら「アメリカノ映画、日本パクッタ!パクッタ!」ってなるだろ。

咲野:どんな低俗な国民だよ!お前の偏見もはや凄いな!

海堂:あ…いや待てよ、アメリカの映画を日本がパクったと知れば好感度下がるよな。
   そうなると難民や移民が流れてこないわけだから、結果的に成功じゃん!
   よし、アメリカに公表するのは野菜と魚だな。
   「揚げ魚の野菜あんかけ」なんてどうだろう?

咲野:どこの料理コンテストの作戦会議だよ!!本来のテーマからかけ離れすぎだろ!

海堂:かけ離れてないよ。結論から言えば、
   「国外の難民によるスラム街誕生を防ぐために揚げ魚の野菜あんかけをアメリカに突きつける」ってわけだ。

咲野:結論が結論になってない!「防ぐために」と「揚げ魚」の間でビックリするくらい温度差あるだろ!

海堂:これで韓国とアメリカは完了だ。
   次は皆さんお待ちかねのモンダナラツモファッカ王国だな。こいつは強敵だぞ?

咲野:誰一人お待ちかねてねぇよ!なんならもう帰りたいくらいだろ!

海堂:モンダナラツモファッカ王国、まぁ略してモナカ王国としようか。

咲野:モナコ公国みたいになっちゃったじゃねぇか!

海堂:モナカ王国は、とにかく街中至るところにスラム街がある。
   もう、東京フレンドパークに出たらグランドスラム取れるほどスラム街だらけなんだ。

咲野:例えが全く分かんねぇよ!

海堂:「シティ・オブ・ゴッド」でも、小学生がモーテルに侵入して無差別にカップルを惨殺するシーンがあったが、
   モナカ王国も似たような感じだ。
   高校生がモーテルに侵入して無差別にカップルを盗撮したりな。

咲野:文体は似てるけど行動内容は全く違うだろ!それだとただの盛りの付いた思春期だよ!

海堂:港倉庫では鉄砲の違法取引が常日頃行われてる。
   その鉄砲に水を蓄えて、シャツを着た女の胸元に発射するのが最近ブームだ。

咲野:水鉄砲じゃねぇか!その王国とやらは本当にスラムで侵されてるのか!?

海堂:本当だよ、まぁスラム街、別名ムラムラ街って名前が付けられてるんだけど。

咲野:別名じゃなくてそっちが本名だろ!!スラムの要素が1個もねぇもん!

海堂:まぁとにかく、ここの連中がベルトコンベアに乗って日本にやってくるんだ。
   厄介だろ?

咲野:厄介すぎるわ!ある意味スラムが誕生するよりも厄介だよ!

海堂:韓国とアメリカはパッと閃いたんだが、
   このモナカ王国だけ、阻止する方法が見つからないんだよな…

咲野:ベルトコンベア叩き壊せば済む話だろうが!
   揚げ魚の野菜あんかけより数千倍シンプルな結論だよ!

海堂:お前よく考えろよ、海のど真ん中にあるコンベアなんて潰すと海流がおかしくなるだろ? 
   そのせいで交通手段が途絶えて、海外旅行者や物資が届かなくなったらどうするんだよ?

咲野:「港を封鎖する」とか誇らしげに言ってたやつに言われたくねぇな!

海堂:とにかく、モナカ王国は諦めざるを得ないな。
   でもこれで、韓国とアメリカは封鎖したから、スラム街は生まれないわけだ!

咲野:ムラムラ街が生まれちゃうじゃねぇか!もうお手上げだよ!

海堂:日本にムラムラ街が出来るとなると、もっと国民に知ってもらう必要があるよな…。
   時に咲野、お前「シティ・オブ・グリード」って映画観たことあるか?
   2010年代前後のモナカ王国のムラムラ街、通称”欲望の街”を舞台にした洋画作品だ。

咲野:そんなもんねぇよ!いい加減にしろ!


X子:ありがとうございました。
   今度こそ揚げ魚の野菜あんかけが食べたくなるネタでしたね。

Y美:いや、何が「こそ」なんだか。
   先風さん、いかがだったでしょうか?

 
・細かい事を言うなら

 海堂:そういうことだ。最も、既に日本の一部ではそういった(略)

 のところは「最も」ではなく「尤も」なのですが、そんなのを採点したりはしません。
 とにかく「おなかいっぱいになる作品」という感じです。
 読み応え、構成、ボケの配置、的確なツッコミ、それによるネタの昇華・・・
 「大きな笑いのポイント」こそなかったんですが、ここまで仕上げた作品なら
 これで完成系だ、と言い切っていいんでしょうね。
 せっかく構築した世界観を根本的に破壊するという大胆なツッコミの手腕も
 素晴らしいと思います。(ベルトコンベアたたき壊せば済む、てw)


X子:おお、これまた先風さんのお墨付きが出ましたよ。
   逆に先風さんからのコメントが無かったコンビはちょっと怖くなって来たのではないでしょうか。

Y美:まぁ、その分他の方から支持を頂いている場合も多いですけどね。
   では、さかも党さんはどうでしょう?


・これ文章だからこそ活きる漫才ですね。実際に喋ってやると考えると大変そうです。
 文章を読みやすくしたバージョンも見てみたいですね。


X子:なるほど。
   審査でも文章の書き方にうるさかった夏草さんのネタらしいクセが出たのかもしれませんね。

Y美:おっと…その夏草さんからもコメントがあるようですよ。

 
・これで勝たないとフェルナンド・メイレリス監督に合わせる顔が無いし、
 こんなネタで勝ってもフェルナンド・メイレリス監督に合わせる顔が無いんです。
 私はどうすればいいんでしょう。


X子:うん、大人しく結果を待つことね。

Y美:いやまぁ…確かにそうとしか言えないけども!

X子:さて、いよいよラストよ。

Y美:はい、9組目はこちらのコンビです!


前回、MM−1初参戦では3回戦止まり。
今回はコンビ名もタイトルも括弧付きで決勝に上がってきた!
エントリーNo.034
安物鬼(応援団付き)
桃太郎(桃多め)
禿:どうも安物鬼です!よろしくお願いします!

鬼:桃太郎って昔話あるじゃん?今日はそれを改造してきた。聞いてくれ。『桃太郎 桃ver.』

禿:桃バージョンって何!?まあ聞かせてください。

鬼:『昔々あるところに桃爺さんと桃婆さんがいました。』

禿:なんだよ桃爺さんって!お爺さんでいいだろうが!

鬼:これくらい桃にこだわってもいいだろ。

禿:桃要素が無駄に増えてるんですね。

鬼:『桃爺さんは山へスモモの収穫へ。』

禿:そこ桃でいいじゃねえか!!全然徹底してねえな!!

鬼:『桃婆さんは川へゴミを捨てに行きました。』

禿:このババアふざけんな!!川を汚すなよ!!

鬼:『すると川上から大きなスモモがどんぶらこどんぶらこ・・・』

禿:川上スモモが豊かだな!そんで桃は流れてこねえのかよ!

鬼:『桃婆さんはスモモが大嫌いなので拾わずに帰りました。』

禿:いやそこは拾ってあげて!話が詰んじゃうよ!

鬼:『家に帰ると桃爺さんがスモモをたくさん収穫してきました。』

禿:桃婆さんスモモ嫌いなのに・・・

鬼:『爺:スモモめっちゃとってきたし。
   婆:もうとってくんなって!結局は川に捨てんだから!』

禿:スモモも川に捨てるのかよ!てか語調がなんか若い。

鬼:『しょげてる桃爺さんを尻目に桃婆さんはとれたてのスモモを川へ捨てに行きました。』

禿:桃爺さんの苦労が水の泡かよ!もぎたて新鮮なのにもったいない!

鬼:『大量のスモモで川がせき止められたころ、土手に大きな桃が置いてありました。』

禿:なんか桃の入手手順が雑すぎるよ!!てか川がせき止められるほどスモモ投棄って!

鬼:『桃婆さんは桃爺さんを呼びつけ大きな桃を運ばせました。』

禿:桃爺さん可哀想だな!めっちゃ尻に敷かれとる!桃だけに。

鬼:『桃を運ぶ桃爺さんが家に着いたころにはたくさんの発疹ができていました。
   爺:俺、桃アレルギーなのに運ばせるとかマジ鬼畜かよ。
   婆:私、桃大好きなの!!』

禿:この夫婦、両極端すぎるわ!!片方の好物がもう片方の厄介物じゃねえか!!

鬼:『家に帰ると桃婆さんは勢いよくつるはしを桃へ振りおろしました。』

禿:それじゃ桃は切れないよ!!大きめの穴が開くだけだと思うよ!!
  いやそれよりも中が心配。

鬼:『桃の汁が桃爺さんに飛び散り、転げまわる桃爺さん。それを笑う桃婆さん。』

禿:ババアふざけすぎだろ!!てかこの描写いる!?

鬼:『二人がくだらんことをしていると自然と桃が割れました。』

禿:製作者の貴様がくだらないとか言うなし。

鬼:『中には額を少し切った赤ん坊がいました。』

禿:やっぱりつるはし届いてたか!!いやでもこれくらいで済んだことが奇跡か。

鬼:『爺:赤ん坊がいたとは・・・名前どうする?
   婆:ピーチスプラッシュがいいわ!』

禿:桃太郎じゃねえのかよ!!話のタイトルまで変わるわ!!そして何その名前。

鬼:『結局無難なラインを責めることにした桃夫妻は桃太郎と名づけました。』

禿:無難とかラインとか責めるとか物語には相応しくない表現が多いよ!

鬼:『時は流れ、桃太郎が40歳のころ。』

禿:流れに流れたな!!もうオッサンじゃねえか!!もっと若いのを期待してたのに!!

鬼:『爺:財産もうねえし。
   婆:桃太郎、ちょっと鬼ヶ島行って金目のもの盗ってきてよ。
   桃:はぁ?マジだりいんですけど。』

禿:やっぱり登場人物の喋り方が鼻につくわ。

鬼:『桃太郎は仕方なく鬼ヶ島へ行くことにしました。1週間ぶりの外です。』

禿:若干引きこもり気味じゃねえか!鬼退治とか無理だろ絶対!

鬼:『桃婆さんは自家農園の桃を、桃爺さんは山奥からとってきたスモモを桃太郎に渡しました。』

禿:やっぱり桃爺さんの境遇が悲惨過ぎるわ!!相変わらず尻に敷かれてる!!桃だけに。

鬼:『桃太郎はさっそく鬼退治へ行きました。道中、犬に出会います。
   犬:桃太郎さん、きびだんごをひとつ下さいな!
   桃:きびだんごは無い。』

禿:そういえば!!家出るとき桃とスモモしか受け取ってねえもんな!!

鬼:『犬:じゃあ・・・桃をくださいな。
   桃:桃は駄目だ俺が食う。スモモをやるからお供しろ。
   犬:うーん・・・』

禿:犬めっちゃ不満気!!第一希望はおろか第二希望も通らなかったからすごく落ち込んでるよ!!

鬼:『犬と鬼ヶ島へ向かっていると、道中、猿に出会いました。
   猿:桃太郎さん、きびだんごをひとつ下さいな!
   桃:きびだんごは・・・・・・・・・無いッ!!』

禿:なんかすっげえ溜めたな!!

鬼:『猿:それじゃあ・・・桃をくださいな。
   桃:スモモをやる。そのかわり付いてこい。
   猿:うーん・・・』

禿:猿もやっぱり不満そうだよ!!一つぐらい桃をあげたっていいじゃないか!

鬼:『しばらく行くと今度は雉に出会いました。
   雉:桃太郎さん、
   桃:きびだんごは無いぞ。
   雉:えぇー・・・』

禿:出鼻をくじかれてる!!雉めっちゃ複雑だろな。

鬼:『雉:じゃ、じゃあその桃を・・・
   桃:これは俺の分だ。動物のくせに出しゃばるな。』

禿:桃太郎めちゃくちゃうぜえな!!動物のくせに、とか一番言っちゃ駄目だろ!!

鬼:『雉:それじゃあ・・・スモモでいいです・・・
   桃:これも俺が食う。お前には道中見つけたヤシの実をやろう。そして付いてこい!!
   雉:うーん・・・』

禿:そこはスモモでいいだろうが!!さっきからちょこちょこ詰めが甘いんだよ!!
  そして雉だけ与えられるものが異物だよ!!ヤシなんて割れないよ!!

鬼:『桃太郎たちは固い結束で結ばれました。』

禿:いや絶対それは無い!雉とか裏切ってもいいレベルだよ!固いのはヤシだけだよ!

鬼:『桃太郎たちが鬼ヶ島へ着くと、鬼たちは酒宴の真っ最中。
   鬼:ピーチタルトめっちゃうめえ!』

禿:ここでも桃かっ!!あとピーチタルトって酒に合わないと思うよ!紅茶飲もうよ!

鬼:『鬼たちはレゲエパンチを飲んで盛り上がっていました。』

禿:レゲエパンチってそれピーチベースのカクテル!!ここまで徹底できるならヤシの実よりももっと適したものあったろうに!!

鬼:『そこへ桃太郎たちが奇襲攻撃を仕掛けます。
   桃:行け!オオカミ・チンパン・カラス!』

禿:なんか全部惜しいっ!!仲間もっとちゃんと認識して!!

鬼:『鬼:ひいいいい!お宝をやるから勘弁してくれ!
   宝を得た桃太郎は手にした刀で容赦なく鬼の首を刎ねて行きました』

禿:なんてグロテスクな!!お宝くれるんだから命は助けてやろうよ!

鬼:『鬼を一通りやっつけた桃太郎はたくさんのお宝とライチを持ち帰りました。』

禿:だからそことか桃でいいだろうって!!ライチとかどんな果物かパッと出てこないよ!!

鬼:『桃:マジ帰ってきたし。
   爺:マジで!?マジだ!マジ桃太郎だ!
   婆:マジマジ!?マジ桃!?マジンガーZ!?』

禿:マジマジうっさいわ!!若者言葉をむりやり使ってる感がするよ!そして最後関係ない!!

鬼:『持ち帰った財宝で桃婆さんは増築した庭に桃畑を、
   桃爺さんは遠くの海沿いの荒れ地にスモモ畑を作りました。』

禿:やっぱりババアが権力握りっぱなしか!

鬼:『海の潮風にさらされてスモモは育ちませんでした。』

禿:もう桃爺さんコテンパンじゃないか!!全然救われないよ!!

鬼:『その後、3人は桃に囲まれた生活で桃太郎と桃婆さんは幸せに暮らしました。
   桃爺さんはアレルギーと闘いながら暮らしました。おしまい。』
  こんな桃太郎はどうかな?

禿:却下だよ!!もう結構。もも結構。


X子:ありがとうございました。題材は桃太郎ながらもインパクトがあるネタでしたね。

Y美:ではまず、豆師匠さんはいかがでしたでしょうか?


・犬猿雉を仲間にするくだりが抜群に面白かったです。ていうか設定が素晴らしいですね。この発想には感心しました。
 個人的には、もっと桃まみれにして欲しかったんですが(特に終盤とか)、意外とスカシが多かったのが残念でした。でもいいネタだと思います。


X子:なるほど。これまた評価は高そうな感じですね。

Y美:スリーオールさんはいかがでしょう?

 
・桃多めという着眼点が素敵です。 仲間を増やすくだりも面白かったです。
 ただ爺さんと婆さん関連のボケが多めに引っ張られすぎているような気がします。終盤にやや飽きが来てしまいました。


X子:ふむふむ。ネタ全体で見るとボケの力の入れ方が難しいところよね。

Y美:ではラスト、QianTianさんお願いいたします。

 
・どうも当たり外れが激しいように思います。
 ツッコミとボケがハッキリしているので、ツッコミは下手にボケさせないほうが無難かと。
 ツッコミが滑ってしまうと(狙ってやっているのでは無い限り)悪い意味で印象に残ってしまいます。


X子:おぉ、最後の最後でちょっと厳しいコメントが来ましたね。

Y美:最終的にどんな結果になるのか、注目どころです。


いよいよ、結果発表!!