Y美:いやはや…今回も予想できない展開ですね。
X子:残っているのはくるぶしソックス、血華美人は愛の華、たいまつぎょうれつの3組です。
それぞれがそれぞれで個性的だったわね・・・
Y美:果たしてどの組が王座に就くことになるのでしょうか!?
X子:3位から1位まで、一気に行きます。優勝は…!?
|
第3位 エントリーNo.008 血華美人は愛の華
審査員 点数 |
98 |
91 |
87 |
76 |
76 |
65 |
93 |
合計586 |
第2位 エントリーNo.018 くるぶしソックス
審査員 点数 |
90 |
85 |
78 |
84 |
91 |
84 |
87 |
合計599 |
優勝 エントリーNo.058 たいまつぎょうれつ
審査員 点数 |
94 |
88 |
84 |
94 |
95 |
58 |
90 |
合計603 |
ということで優勝は
たいまつぎょうれつ!!
X子:…に決定いたしました!おめでとうございます!
Y美:お二人の今の気持ちを伺ってみましょう!
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坂田:ついにですよ、ついに。
中武:ついにですねぇ。
坂田:ついについについに!!!
中武:もう今日は、「ついに」しかコメントはありません。
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X子:ありがとうございました。
たいまつぎょうれつさん、本当におめでとうございます!!
Y美:以下、BONBORIさんを含めた審査員全員のジャッジペーパーと、各コンビからのコメントとなります。
X子:審査員は上から順に槍沢 雑さん、qqqさん、Jack of Frostさん、スリーオールさん、
FANさん、夏草さん、ひろちょび@管理人、BONBORIさん(予選審査員)です。
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優勝 たいまつぎょうれつ
【審査員コメント】
・桃太郎という使い古された素材とセオリー通りの流れが、斬新なフレーズセンスがあるだけでこうも面白くなるのかと衝撃的でした。
桃太郎というフリから黒魔道師とバーサーカーというギャップのあるフレーズがまず出てきて、
その後に生活臭いのある行動をディティール細かく描いてバーサーカーとのギャップが生まれて……と常にこちらの予想を覆し続けてくるのが、刺激的で面白かったです。
出てくる固有名詞がマニアックなところをついたものばかりなのでハマる個所とそうでない箇所との差が激しいのと、
キジとタイトル扱いが雑というくだりが、キジの扱いを雑にする理由がないので展開が唐突に見えたのと、
「タイトルにある桃太郎でも私でもないんなら、こいつらの話なんなんだよ」という疑問を放置されたまま進んだのが据わりが悪く感じられたのが惜しいですが、
それ以外は文句なく面白かったです。
このネタを読んで、実力のある人がその気になりさえすれば、どんなベタな題材からでも新鮮な笑いを作り出せる。
笑いの鉱脈は尽きる事が無いんだと希望が持てました。本当に面白かったです。
・9組中、最も狂気と哀愁を感じさせられた漫才でした。
もう無心で直感的に書かれたんじゃないかってくらい世界観が無茶苦茶なんですが、
社会的弱者や銀行内での描写に妙なリアリティがあり、致命的な破綻も無くしっかりと調和の取られたネタでした。
個人的にピンと来なかったくだりもあったんですが、桃の中のクリリンがフリーザにやられたくだりで
噴き出してしまったので、構成を見る限り分かる人には同じ様に受けるよう作られてるであろうと解釈致しました。
・ありきたりな桃太郎という設定ですが、物語の流れに沿いつつ、バーサーカーなどでうまく崩していっていると思いました。
バーサーカーが優しかったり、女性だったりと意表を突かれたボケで楽しめましたが、
ツッコミでところどころ気になるものがありました。
例えば、
【坂田:「溺れました。」
中武:助けてやれよバーサーカー!!そこでかすかに本質出すなよ!!】
に対しては、本来「溺れて」いるところを見て助けに向かうのであって、
ここでバーサーカーが助けないと決めつけてしまう(結局助けはしないんですが)のに違和感を感じたりだとか、
【中武:タイトルの扱いすらおざなりじゃねえか!!フリーザの暴走の被害者かい桃太郎!!・・・そして「私」って誰じゃぁぁぁ!!】
と熱くなっている割に、次の行で、
【中武:いよいよ終盤だね。】
というのも、少し簡単に落ち着きすぎかなーと思いました。
ただ最初に書きましたが、ありきたりなストーリー展開を軸に起きつつも、それを崩す展開はやはりうまいと思いました!
・ベタだのなんだのと言われがちな桃太郎ネタだったので舐めてました。とても面白かったです。
時々出てくる固有名詞が的確にツボを突いてきたのと、それだけに依存しすぎないでスムーズに話が進んでいくのが素晴らしいと思います。
ただ、ドラゴンボール関連がはまらなかったのと、「目玉が大量の・・・」などいろいろフレーズを詰め込みすぎて笑いに繋がらない箇所が少々ありました。
そうした点を踏まえてもとにかく面白かったです。
・おもしろかったです。
桃太郎の原型ぶち壊しですけど、ボケが予想外のところからことごとく飛んでくるのがね、さすがやなぁと。
出てくる固有名詞が絶妙というか…正直知らないの多いんですけどおもしろかったです。知らないのは僕の知識不足もあるかもしれないすいません。
・突拍子もないボケとシンプルなボケが巧く調和してて楽しめました。
・「桃太郎ネタをやる」のではなく、「桃太郎を肴にして己を表現する」といった印象でした。
さりげない会話の中でサラッと自分の世界に引き込み、自己流のボケを出していくところが素晴らしかったです。
固有名詞の扱い方も絶妙でしたね。こういう使い方もあるのか、と思いました。
特に「川上から大きなジェイク・シマブクロがデンデケデンデデンデケデンデデンデケデンデ」に関しては、
ジェイク・シマブクロなる人物を知らないにも関わらず、個人的に今回のMM−1の中で一番笑いました。
どうしてもボケのレベルにブレが出てしまうのを除けば文句なしです。優勝おめでとうございました!
・現代版桃太郎という設定は嫌になるくらい見てきたんですが、ここまで爆笑したのはこの作品が初めてです。
履歴書を書くドラゴンなど現実版といっても凄く庶民的だというのが、とても斬新でした。
普通こういうのって幼稚臭くなるものですが、そんな要素を微塵も感じさせない熟練の文章力が、もう素晴らしすぎて感動しました。しかも読みやすいってどういうことですか。
そこにさらに芸能人や魔術師など考えもしなかったトッピングをガンガン混ぜ合わせていって、
優一無二の莫大で色鮮やかな物語が調理されていく様子に、胸が弾け飛ぶくらいの情熱に似た快感を味わいました。
そして芸能人を知らなくても爆笑できる、言葉の意味が分からなくても爆笑できる。全てを巻き込んで笑えるものにする卑怯なくらいの最高の構成力に、
綿で満たされたプールに飛び込むような気持ちよさを感じました。
フリーザや陰毛がもげるなど面白くないボケを差し引いても、とても完成度の高いネタだと思います。いやーもう満足です。(93点)
第4位 ボルケーノ
丘山: 今審査員に非難されてるわけですよ。
藤滝: なるほど。逃げたいですね。
【審査員コメント】
・すごくよく考えられたネタですね。
ボケ一つ一つが単発で終わらず、次のボケ・次の展開の呼び水になっていて、構図が美しいとすら思いました。
特に「教頭の小芝居」〜「校長の演説」と「火の役」〜「修行僧」〜「粉まみれの先生」の流れが面白かったです。個々のボケもほぼ外すことなく確実に当ててくる精度の高さがすごい。
ただ、非常に完成度が高い分、ちょっとでも引っかかるポイントがあると対比で普通のネタ以上にマイナスが目立ってしまいました。
例えばですが、
>丘山: 「では実演します。安全ピンを抜いて、ホースの先端を持って、レバーを強く握って…。
あ、間違えた。これ火炎放射器だ。」
>藤滝: なんちゅうもんと間違えてんだよ!うっかり大惨事だろ!なんで持ってる!?
>丘山: レバーを強く握り、火の根元を狙って、プシュウゥゥゥゥゥ!
三行目の丘山のセリフの時点で、消火器に持ち替えたことが伝わらなかったので、次のやりとりがすんなり飲み込めず一瞬戸惑ってしまいました。
前述の通りこの後に来るのはすごく面白いボケなのでちょっともったいなかったです。
同じくこの箇所で「火炎放射器」が出てくるのが唐突に感じました。どうせなら、その前に出した「不良」なり「2XXX年〜」のボケをかぶせてきてもよかったように思いました。
オチも上手いのですが、それまでのやり取りで「非難されている」という感じがあまりしなかったのと、フリの丘山のセリフと矛盾が生じるので逆に取ってつけたように感じられました。
総合的に見たらすごくよくできたネタなので、もっと細やかさを増やすように見直したらネタの良さが生きると思います。
あと、このネタだと「リアリティを出す」というフリがなくても成立したと思うので、もっと「リアリティ」要素があってもよかったかと。
・まさにお手本のような、しっかりと忠実に作りこまれた漫才コントでした。
ただ、全体的にスマートすぎて印象に残る大きなボケがあまり見受けられず、
欲を言えば、中盤辺りに「全員校庭に立ってろ」「修行僧が歩き終わったら撒き始めます」のような、
グッと来る笑いどころがあれば尚良かったです。
・唐突な入りから始まりつつ、いい感じで話の中身に入りこめた気がします。
ただあえて言うなら、最初のアイロンがそこまで中身に関係なかったのが気になりましたかね…。
せっかく「アイロンつけっぱなし=火事」という関係があるのでうまく結び付けられればなお良かったのかなーと思いました。
肝心の本題も良い感じの掛け合いで進んでいった感じです。ちょっとだけ気になったのが、
【藤滝: ならねーよだから!お前にとって煙=ヘリウムか全部!】
のような倒置法のツッコミが若干多かったという点ですかね。
言葉で聞けば自然なんだと思いますけど、文章で見るとちょっとだけ違和感がありました。
オチ間際になって、消火訓練の話は蛇足かなーと思っていたら、火の役をした田中先生のまさかの2回目。この天丼は完璧にしてやられました!
・「みんな目をつぶって」「お・か・し」など飄々と大きいボケが潜んでいるのが正統派らしくて良かったです。
途中途中でぽつぽつと微妙なボケもあったのですが、全体的に見れば充実したボケが多かったと思います。
・スタンダードな漫才ではあるんですが、とにかくボケの質がすばらしいです。
爆笑とまではないんですが、素直におもしろいネタだと思いました。
・久々に画が想像できる漫才らしい漫才に出会えて満足。
・超正統派のネタなんですが、しっかりと抑えるべき点は抑えられていると思いました。
良いネタなのですが、個人的には、ちょびバトのネタにあるようなぶっ飛び感があまりなかったのが残念です。
・うお、漫才だ。
田中先生とか一度出した強烈なボケを何事も無くもう一度使う技術と構成力。
「大半が教頭のせいだよ」など面白い状況をさらに面白く伝える応用的なツッコミ。
オーソドックスな地味な形の漫才なのに、全ての点が細工をされていて、まるで銀閣寺のような侘しい形成美をこれでもかと言うほど堪能しました。
構成が光ってるだけでなく、その中身もベタなものが一切無い新鮮味のオンパレードで、本当によく作り込まれてるなとまじまじ感じさせられました。
文章で味わう漫才を深くまで感眼しました。修行増があまり面白くなかったこと以外は満点です。(94点)
第5位 生姜焼きが大好きなユウスケ
ユウスケ:でもね、ここまで来れたことがすでにいい経験なのよ?
パパ :我が子に教わるとはね…
【審査員コメント】
・「書類に指紋」「5割だけわかった」「相撲関係の畳掛け」などのユウスケの自由奔放でクールなボケもパパの諭すようなツッコミもことごとく外さない。
ただでさえ切れ味鋭いフレーズばかりなのに、そこに「親子」が乗っかるからより破壊力を増していますね。二人の関係がネタに生かされていてすごく面白かったです。
ただ、だからこそ、後半のパパいじりになってからパワーダウンしたところが本当にもったいないです。
この一本だけでも二人の関係が伝わるぐらい二人のキャラクターが確立しているから、そこを生かすのは当然かもしれないですが、
話が小さくなって、どうしてもネタへの興味が薄れてしまいました。
終盤、コントに入ってからはパパいじりと本題が上手く絡んでいて持ち直したので、いじりの導入部でも本題とのリンクがもっと強ければなと思いました。
・どことなくキンコメ+南キャン的なテイストを彷彿させられ、導入の仕方が挨拶ではなく謎かけから始まってみたり
ただのボケツッコミだけで無く後半では主従関係を逆転させる事で笑わせたりと、
色々と変則的な要素が垣間見れて好印象でした。ただ個人的な苦言を申すならば、
練られたツッコミであるが故に、時々若干のくどさを感じてしまう時がありました。
・こちらも唐突なツカミでしたが、ユウスケの子どもっぽさ(自由奔放さ?)と若干の毒舌っぽさがうまく表れているツカミだったと思います。
途中の会話も「けっこ!」や「年齢に関する天丼」、「力士のかぶせ」など面白いボケが多く楽しめましたが、
ツッコミというか話をつなげるための説明が長すぎるかなーという印象でした。
若干スルー気味のツッコミスタイルで、ボケも一言の台詞が多かったので仕方ないところではあると思いますが…。
ちなみに、ところどころに出てきた「パパイヤ鈴木」ですが、ツッコミの名前が「パパ」なので単純に「パパ、嫌」というのはないとしても、
どこかでからめてくるかなーと思っていたのは自分だけですかね?すみません。
全体的には、自由な感じのボケを優しくツッコミつつどんどん展開していく感じで楽しめました!
・ボケ一つ一つの破壊力が大きくて面白かったです。
ボケが子どもであるということを上手く利用できていたと思います。
ただ子どもの言動を大人が指摘するという【大人−子ども】関係のボケが全体的に面白く、対照的に【父−息子】関係のボケは全体的に弱く感じました。
大人と子どもという抽象的な関係性に比べ、ユウスケとパパという具体的な関係になると、
パパにお金が無いといった事柄はボケというより「そうなんだ」にとどまってしまうのではないかと思います。
パパテノン神殿のような表面的なボケに抑えても良いのではないかと。
・ここも、単語選びのセンスがすばらしい。また、ユウ君のキャラ付けもね、見事ですな……
ツボを有無を言わさずくすぐってくる感じで、おもしろかったです。
・子供と大人の掛け合いでは子供が徹底的に大人を馬鹿にするのが鉄則ですが、
これはちと物足りない印象。
・2人のキャラ付けがしっかりしており、かつ定期的に毒のあるボケがあり、楽しめる要素が多かったです。
ただ、キャラの強さゆえか「今回の漫才だからこそ」というようなボケが少なく感じてしまったのが惜しいところです。
ところで、ユウスケ君がキンコメの今野さんに見えてしまうのは僕だけでしょうか(ぇ
・うーん最後四行が凄く取って付けたような感じがして気に入らない。それ以外はブラボーだったです。
相撲とか夜這いとか5割分かったとか憎たらしいほど率直なユウスケのボケ連打に笑いっぱなしでした。どんな電流を流したらこんな衝撃的な言葉が生み出せるのでしょう。
しかし一番笑ったセリフはユウスケではなくパパの「パパ近所で信頼薄いんだから」でした。これはもう様々なインパクトを含んだセリフだと思います。
ボケをさらに膨らますどころか、パパの立ち居地を明確に表現して、その事実も混じり合わせて笑いを取る。パパのセリフは非常に凝った構成の物が多くて、本当に楽しめました。
この2つの強烈なキャラクターを、あざとさを全く感じさせないで笑わせに来る文章力と潔さが素晴らしすぎると思います。とてもセンスの高い作品でした。
これからも方向性を変えずに、もっとこの二人を強烈に描き続けてください。(85点)
第6位 クラマエカナエ
金江:まあ、初めての漫才でここまで来れたってだけで奇跡だからな。後は実力を積んでくるだけだ。
倉前:・・・ゴメンなさい、最後まで勝ちたかったよぉ・・・。
【審査員コメント】
・ただとんがったセンスのみで勝負するのではなく、構成もしっかりしているところはさすがですね。意味のないツカミだと思ったい寿司がオチ前に回収された時には唸りました。
このネタに関しては、ナンセンスなやり取りと展開にはまれるかどうかという好みの問題になると思うので、純粋に笑った量をそのまま点数化しました。
今後もセンスと構成両方とも優れたネタを期待しています。
・倉前本人がランク外に陥る展開にとても魅力を感じたのですが、海苔が倉前本人を差し置いて1位に上がって以降の展開に
序盤ほどの破壊力が無く、中盤以降少しずつ尻すぼんでしまった印象です。
描写があまりに現実味に欠けていて説得力に欠けていたのが、そう感じてしまった要因かもしれません。
ただ、最後のポケットに入ってた海苔巻きのオチは意表を突かれたので良かったです。
・倉前の奇抜なボケに金江が徐々に壊れていく構造でとても楽しみました。
ただ、途中からの金江の壊れっぷりはよかった分、序盤に、
【金江・・・マジかよ!?えっ、じゃあ、もしかして昨日コンビニで俺がどんなに注意しても米の上に寝転がってたお前って・・・。】
とノッて来たのがちょっと違和感がありました。この時点ではまだ金江の方はまともな神経(?)を持ってる気がしたので。
最後の海苔巻きが倒れる演出はシュールでよかった…んですかね?
何を暗示しているのかちょっと気になってしまうオチだった気がします。
ちなみに、キャラ付けだとは思いますが、倉前が自分のことをクラマエと呼ぶのに対して、
「自分のことを名字で呼ぶなよ、気持ち悪い」というツッコミがあった方が良い気がしました。
まぁ、自分がそのツッコミがあるものだと思って読み進めてしまったからですが!
最初にも書きましたが、やっぱり徐々に壊れていく流れが楽しかったです!
・ネタに関係ないですが、もうちょっと適度なところで改行した方が読みやすかったかもしれません。
それはさておき、完成度高いなーと思いました。ポケットに寿司入れたことまで再利用されるとは思いませんでした。
設定だけ一人歩きしているわけでもなく、ちゃんと面白いボケが伴っているのが良かったです。
母のコメントのくだり、最後の海苔巻きの件が個人的に好きでした。
ただ最後の1行は明らかに狙いすぎだと思います。何かの暗示なのか等いろいろ考えましたが結局どう解釈してほしかったのか、何が狙いなのかが見えてこず、
それまですっきり笑える漫才だっただけに後味が悪かったです。
個人的にですがひねったオチにして面白くなるネタと使わない方が良いネタとがあって、今回のネタは後者じゃなかったかと思いました。
・パワーのあるネタですねえ。この設定からの広げ方、ボケ方、見事です。
殴ってからの展開が違う方向に行ってしまってる気はしますが、これは決勝に残るべきネタだと。
・ボケをゼロから創りあげるネタ、それゆえボケも構成も上手いし面白い。
ただツッコミが空回ってる印象、もう少し単純な語彙選びがあってると思います。
・要所要所の「魅せ方」が素晴らしいですね。
>倉前:その結果、「海苔ランキング」ではクラマエがぶっちぎりで一位を獲得したんだよ!
>倉前:ああでも・・・!凄く僅差で二位にお米が並んでるよ!
>倉前:・・・・・・今ので金江仁志ランキングのカナエの順位が三十五位に転落したよ。
特に↑このあたりの台詞の使い時は神がかっていました。
人間じゃなくて海苔やお米、という設定そのものに少々無理があるのが違和感を払拭できないところですが、
ボケの使い方という点では、今回のMM−1の中でも随一を誇っていたと思います。
・初舞台よく頑張ってくれました
第2位 くるぶしソックス
愛川欽也:くやしいです!次回もがんばります!キンキンです!
【審査員コメント】
・楽屋落ちの導入部という助走期間もさることながら、
二回目の漫才に入ってからはボケ・ツッコミ共に暴力的なまでのぶっ飛んだフレーズセンスが怒涛の勢いで繰り出されて笑いっぱなしでした。
>(月に向かって発射される蛭子能収のちんぽ)
>ろぺす:こいつ一行に七割五分詰め込みやがった
>おまりー:はい!!どうも!!くるぶしソックスです!!しゃーおら!!しゃーーすぞおら!!おらしゃー!!
>ろぺす:なのに3番ルール守る気0じゃねえか。県道を走るアイルトン・セナ並みに守る気0じゃねえか。
の流れととニトログリセリン南日本へのツッコミには腹抱えて笑いましたよ。
右半身の無い少女のくだりがちょっとわかりづらいのと、フリにたっぷり行数使ったわりに後半の展開があっさりと終わっていたのが難点ではありますが、
インパクトのあるバカバカしいネタで最高でした。
・三点リーダーを使わず行間スペースを効果的に用いた、沈黙などの間やテンポの緩急表現が個性的で、
「月に向かって発射される蛭子能収のちんぽ」の爆発力は9組中1・2を争うくだりでした。
ただこのネタってボケとツッコミの面白さよりも、それ以外のさりげない箇所に見られる
癖のある練られた節回しが面白く、同時にこのネタ本来の良さだと感じたのでそこを評価すべきだなと思いました。
・前半部分はどうなんでしょう?若干反則気味かと思いましたが!?
ただ、この部分を活かした、
【(月に向かって発射される蛭子能収のちんぽ)
ろぺす:こいつ一行に七割五分詰め込みやがった】
は面白かったです。
後半部分に入っても「敬称略」などのボケと冷たいツッコミでいい雰囲気だった気がしますが、
後の「事情が変わった」のボケに繋げるにしても、
【ろぺす:あとお前この前生活保護申請してただろ泣きそうな顔で】
は若干唐突だったかなーと思いました。
最後の終わり方も急に難しい話を出してイキナリ終わってしまった感がありました。
ちなみに、特に点数がどうとかいうことはないんですけど、ところどころセミコロン(;)なのはミスですかね?細かくてすみません。
暴走気味のボケにスルーしつつも巧妙な言い回しでツッコむスタイルが楽しめました!
・前半が凄まじかったです。衝撃を受けました。
その前半の風速が強すぎたせいか後半に若干息切れを感じましが、それを補ってもまだ余るぐらいのパワーがありました。
・おもしろいです。
「ろぺす:こいつ一行に七割五分詰め込みやがった」
↑ここの破壊力がハンパないですわ……
その後の展開も負けず劣らずすごいインパクトなわけですが、違う次元にいるような感じがしてちょっと振り落とされそうになりました。
しかし、このネタのおもしろさは十分に伝わってきましたね。決勝行って欲しい。
・これは云わなくても分かると思うんだけども、
私がいじられたいじられなかった関係なく、今回ダントツで笑いました。
量的にちょっと物足りないかな。
・ほとんど数個のボケでいろいろ勝ち取ったようなものですよね、これ。
読み手の期待を煽った後のボケの破壊力がとにかく素晴らしかったです。右半身が無いて!左半身もないて!!NTT南日本て!!!
実は大したこと無いかもしれないようなボケですら面白く見えるというこの構造、感動しました。
しかしオチは某ユニットに似せすぎじゃないでしょうかw
・「これ漫才じゃねえよ」だとか「内輪ネタはやめなさい」だとか、そういう批判が丸々アホらしく思えるくらい大爆笑しました。
蛭子のちんぽに跨って出勤するシーンが目に浮かんでしまったことから、もう何もかもどうでもいいやという気にさせられました。
「肩の力を抜く」なんてものじゃないです、「人間の皮とかをゴシャゴシャに引っ剥がす」ぐらいの力があると思いますこのネタ。
ストーリーメチャクチャすぎやろとかそういった文句が、今は言う気にはなれません。そのくらい、ただ純粋に爆笑しました。
ただ6Pチーズから最後までが笑えなかったので、そこは減点しました。
それにしても改行の使い方が絶妙すぎるわ・・・。(73点)
第8位 デンドロカカリヤ
小泉:ここまで来れただけでも十分ですよ。
渡部:では、しばらく眠るとしよう。
【審査員コメント】
・わけのわからない話をいくらでも恣意的にできる進め方で展開させているのに、最後までし興味を持続させる文章力の高さがすごいです。
渡部の壊れ方も小泉の最初は戸惑っていたけれど段々キレていくツッコミも後半につれて大きくなっていて序破急のしっかりしているのも、
スムーズに読めて世界観に入りこみやすくしていました。
ただ、渡部の話に翻弄されている間は上質のサスペンスを読んでいるようなスリリングなワクワクを感じましたし、
わけのわからない話に小泉の突き放したツッコミが入るたびに小さなカタルシスが生まれて面白く読めたのですが、
明確な笑いどころが少ないのと、引っ張るだけ引っ張られてオチがぶん投げるようなものだったので「笑い」のネタとして評価できるかというとちょっと弱いです。
もしかすると狙ってやったのかもしれませんが、だとしたら外していたかなあと。文章力は申し分ないので、
あとはもっとボケ・ツッコミ両方の面で細かい面白フレーズを入れていたら印象も違ってくると思います。
・葉巻のくだりからふっと引きこまれ、ダラダラする事もなく出だしからの勢いを保ち続け、
終始ニヤニヤしながら最後まで一気に止まる事なく読み込まされました。
進行するにつれてただの中二病キャラが露呈していく展開は、まさに緊張と緩和を扱った一つのお手本のような出来でした。
「なんとなくだけどOLっぽいよ」「全体的に何言ってんの!?」「長靴は、恋愛と似ている。」が特に良かったです。
・ちょっと余裕がある感じの小難しい言い回しから始まりつつも、2度目の葉巻のくだりが面白かったです。
ですが、後半の哲学チックなところが突っ走り過ぎて若干置いてきぼりをくらってしまった感じでした。
「色々な場所を探すくだり」や「現在の住人」など楽しい部分があっただけに、まさに、
【小泉:もう全体的になに言ってんの!?全然こっちに伝わんない!!】
と思ってしまいました。
ちなみに、また細かいミスかよ!とか言われそうですが、
【小泉:・・・いやだたの「自分探しの旅」じゃん!!】
の「だた」部分は逆ですね。細かすぎてすみません。
オチは綺麗にまとまっていて、途中の冷静なツッコミで面白さを引き出している部分が良かったと思いました!
・ネタを読み終わった後にコンビ名を見るとなんだか納得のいくニュアンス出してるなーと思いました。
最初から最後までひたすら面白かったです。
すこし小さく見えた、が毎度しっかりツボを突いてきて、存在が意味を超えたで吹き出してしまいました。
・最初、渡部が哲学的な方向に走っててとっかかりづらかったんですね。読み手と距離があるというか。ですが、
『渡部:「いませんかー!?僕はいませんかー!?」いないよ!!』
ここで完全に引き込まれまして、以降の展開、旅の話からまた哲学的に戻るあたり、すばらしかったです。
笑いと合わせて、作者さんの表現したいことも表現出来てるようで好印象でした。
・ボケが妄想狂として突っ走るタイプのネタは上手くやらないとチュートリアルもどきになって面白くない。
これも例に漏れず、本当に中身スッカスカ。
・確かにチュートリアルっぽいんですよ、その上「山崎まさよし」の歌の歌詞、っぽい部分までありますし。
ただ、異常発言の後にオチがつくパターン、これにやられました。その点ではあのチュートリアルを超える何かがあった、というか。
わざとらしくも破壊力のある渡部さんのボケが素晴らしかったです。
最後の「存在が、意味を超えた」、そして「長靴は、恋愛と似ている」でトドメを刺されました。
・「・・・葉巻を1本吸っていいかね?」でいきなり興味を惹きつけられ、最後には結局自分探しの旅で終わるも己を一切曲げないダンニズムが面白すぎます。
まるで自分の心臓の中で一千匹の蟹が暴れるような、衝撃と、快感と、恋心に似たような何かを感じ取りました。ステキです渡部さん。
これがキャラクターを最大限に活かす漫才というものだと思います。飛び出すような文章力、ツッコミの言い回しがあってこそ輝きを見せるボケ。どれを取っても完成度は高いです。
胸の鼓動が止みません、それでも何度も読み返したくなる。そんなステキな作品です。素晴らしいです。(97点)
第3位 血華美人は愛の華
みるく:まぁ、ここまで来れたことがミラクルだよね。
キヨミ:大変いい経験をさせて頂きました、ありがとうございました。
翔太郎:漫才って難しいなーっ!!
【審査員コメント】
・二つの設定を同時進行で展開してリンクさせるトリオ漫才のスタイルは前例がなくもないのですが、ここまで完成度が高いのは見たことがないです。
完全にコントに入りきるのではなく、あくまでも漫才の体を崩していないことと二人の出す設定と芸風が両極端なのが、
キヨミの悪戦苦闘をより際立ていて面白かったです。
そのキヨミのツッコミも、捻ったフレーズの面白さで笑わせるだけでなく、自然な形での状況説明になっていたのも素晴らしい。
対立構造が徐々に強くなっていき盛り上がってきたところで、後半からは予想外の展開に飛ぶことで、
さらなる山場が出来ていて最後までダレる瞬間が無く、見返せば見返すほど完成度の高さに圧倒されました。
・2人が対立して、残り1人が板ばさみになってしまう構図を扱った漫才コントをあまり見かけた事が無いので、魅力的でした。
中盤から後半にかけて展開するスピードの上げ方も巧くて、シチュエーションが歪に重なり始めた辺りから一気に面白くなりました。
あえて言わせて頂くとすれば、序盤でもっとバシっと掴まれる要素があったら、尚良かったです。
・決勝ネタ9組を見る前に他の参加者の方々のネタを全員分見ましたが、
何組かで述べられていた3人以上の登場人物の区別に関しては、まさにお手本の様に書き分けられていた気がします。
ツッコミ気質…というかツッコミのキヨミと、明るいみるくと暗めの翔太郎がボケ、としっかりと状況把握をして読むことができました。
ボケに関しては概念をやらせるあたりとか好きで、うまく2つの話を少しずつ進めつつ最終的にはまとめていた気がします。
贅沢をいえば、2つの話を混ぜていたので、各々の話があまり展開できていなかったのが気になるところではありますが。
あとは部分的になりますが、せっかくツッコむことに粋がっていたキヨミが、翔太郎がせっかくボケた、
【翔太郎:臨・兵・なん・とか!砂塵と化せ、妖怪よ!!ブバシャぁぁぁぁぁっ!!】
に対して、
【キヨミ:祓っちゃった!!さっきまで恋バナしてたクラスメートが謎の陰陽師に祓われちゃった!!】
とスルーしてしまっていたのが、ちょっと残念でした。
「呪文もうろ覚えの陰陽師」とかにした方がいいですかね?
ラクダ・砂漠ネタと、修学旅行と見せかけた妖怪ネタがうまく織り交ぜられていて楽しめました!
・完成度の高さは毎度毎度ながら素晴らしかったです。 膨らませ方というか、肉付けも非常に良かったです。
設定・肉付けが良いものの笑いがなかなかはまらないといった感じでもなく、純粋に笑えたボケが多かったです。
ダジャレと妖怪が対立するところは個人的にくだらなさと完成度が共存しており、面白かったです。
ただキャラのディテールが濃いというか、個人的な解釈の範疇ではあると思うのですが、
ボケに関係ない部分での3人の個性がちょっとひっかかってしまう箇所がありました。(「ぷいっ」等)
無くすべき、と言えない部分ではあるのですが、一瞬引き戻される感覚があったのも事実です。
・展開の上手さといいますか、読みごたえはすごく感じました。
ただこのネタのおもしろさが、ボケのおもしろさというよりその、展開のおもしろさになってるかなあと感じました。
地味に妖怪修学旅行のネタがおもしろかったり。
融通聞かそう→融通利かそう
・バカしすぎてまとめきれてない印象でしたが、
笑いを取るとこはしっかりと取ってました。
・3人の役割を含めた設定の斬新さ、無駄な行の少なさ、スッキリ感、意外性のある展開の連続・・・何を取っても素晴らしいネタでした。
「これは今回のMM−1の中で五本の指に入るボケだ!」みたいなのは無かったのですが
(あーでも「日本一は恐らく旅行会社の人だよ!!」とかは10番目くらいに好きかもしれない)、
総合点として結果的に個人的一位の点数をつけさせていただきました。
・二つの主題をいとも簡単に展開できる文章力に感服しました。
自分が見たかったトリオ漫才に一番近かったと思います。
砂漠と旅館に挟まれるなど、トリオでしかできないボケが目白押しで、構成の美学を感じました。満足感で胸が張り裂けそうです。
そして徹底されたキャラクター設定。朗らかで不思議な女の子とガツガツと自己を主張する男と姉のように慕われる女性。
名前を隠して読んでもゴチャゴチャになりませんでした。魅力的なキャラクターが実際に目の前で暴れてるようで、鼓動の衝撃が止まりませんでした。
キャラクター設定の中でも特にキヨミのキャラが素晴らしいです。
二人に振り回されながらもしっかり中間の立場をキープして、人の対応をすることで、この漫才がボケまみれで崩れるのを防いでくれているのです。
骨がしっかりしていればボケもガンガン積み重ねられる。本当に素晴らしい掛け合いだと思います。「日本一は旅行会社の人だよ!」などツッコミの技術も一級でした。
不満な点はみるくの妖怪ボケがあまり面白いと思えなかったのと、翔太郎のトラウマがあまり活用されてなかったのが残念だったというところです。
修学旅行を潰すという展開になるのなら、入院をして行けなかったときの思い出などを絡ませた方がよりキャラが強まって、面白くなっていたと思います。
そういった点を改良させていけば、より一層人の心を打つ作品になると思います。(89点)
第9位 安物鬼(覆面付き)
優勝者の方、おめでとうございます。
【審査員コメント】
・冒頭の鬼さんの頼みを受け入れているの時点ですでに面白かったです。
「力自慢のために服を破く」ことを前提にしたシミュレーションが丁寧で、二人の温度差が話のバカさを際立てていてよかったのですが、
各シチュエーションごとの笑いの量が一定で、安定している反面爆発しきらなかった印象です。
後半にしたがって盛り上がる仕掛けや、パターンを崩していくような予想外のボケなど、どこか一カ所でも決定打になるポイントがあればもっと魅力的になると思いました。
・相変わらずの丁寧な進行と構成力は健在ですね。「交差点で破いたピチTを拾ってもらって恋しちゃう」
「2、3°」「乳首がたれぱんだ」など面白かったのですが、ただ今回は審査させていただいた前回よりも、
個性的なユニットが多いような気がしてそういった観点で見ると今作は、少々弾け足りなさを感じてしまいました。
・力自慢の話から、交差点や試着の話を織り交ぜ、綺麗な展開でうまくまとまっていた印象でした。
中盤以降は安定していたのですが、最初のツカミに関して、
初っ端で「縛ってくれ」というフレーズに対して、不審がらずに付き合ってあげてるのが少し変かなーと思いました。
あしらうなら「はーい、じゃあちゃっちゃと縛って放置しちゃいましょうかねー」とか、
ツッコむなら、「そもそも第一声が「縛ってくれ」ってなんだよ!」とか。(例が平凡かつ下手ですみません。)
「太い糸」にはツッコむものの、その変な状況には乗っかるという状況が気になりました。
パンツとモモヒキのくだりとか、羞恥心のところとか、3°くらいしか変わっていないところとか、面白いボケがあって楽しめましたが、
うまくまとまり過ぎていた反面、決勝になると「個性的」という面で埋もれてしまった感があります。
(自分にも大いにあてはまるところで、大変おこがましいのですが!)
全体的には、話を展開させつつ的確なツッコミをいれる流れで面白かったです!
・僕の中で安物鬼=○○リズム みたいな印象があります(マッスリズムとか)。
それはいいとして、一貫した破くボケなのですが、飽きるどころかどんどん面白くなっていく感じでした。
何気ないボケですが女性に「落としましたよ」って声をかけられるくだりが好きです。
あえて言うとすればツッコミが最初から飛ばしすぎな印象を受けました。
・いや、細い糸引きちぎるのも十分すごくね?それはそれとして。
おもしろかったです。絵が浮かぶおもしろさ。
あとはおもしろさ度合いで点数をつける感じで勘弁してください。特に指摘するとこのないネタのがジャジペ書きにくいなぁ。
・ツッコミが全編やけくそ気味だったのが一番面白かったです。
・変わった設定を使いながらも、しっかりとした漫才に仕上げられていたのは良かったと思います。
手堅さはあったのですが、個人的に特にツボにハマる部分は無かったというところです。
FANさんも似たようなことをおっしゃいましたが、正直なところ特にコメントがないのです・・・
・最初の糸で縛る所があんまり面白くなかったくらいですかね。
ピチTを交差点で破くから始まり、そのボケに次々説明を加えていく様子が、推理小説みたいでワクワクする気分にさせられました。
ジーンズ破いて何事も無く店員に渡すなど、面白い絵を想像させてくれるボケが盛りだくさんで、笑いっぱなしでした。
今まで見たマッチョネタの中で一番面白かったです。インパクトあるキャラクターを余裕で操縦できる技術に、感服しました。(90点)
第7位 大浦崎
坂木:グリーンランドに移住します。
谷沢:ぶおおおお。
【審査員コメント】
・要所要所で繰り出されるバカなフレーズはさすが。
小さいマイナスが二人のボケを重ねることで段々大きく発展していくのもトリオを上手く使っていてよかったです。
ただ「ダイナマイト」、「タイムマシーン」、「吸血鬼」などフィクション性の強いフレーズが前フリなく出てくる事が多く、
一個一個のボケとしては面白くても、流れとして見ると不自然さが目立っていまいちノリきれませんでした。
なんというか、「ありえなさ」が笑いに昇華する前に常識的な価値観から来る疑問
(「ダイナマイトなんて作ってたら警察に捕まるだろ」とか「店半壊する爆発があったのになんで無事なんだよ」とか)で終わっているようでした。
そんなつまらない価値観をぶっ壊せるだけのバカバカしさを出せるはずなのでちょっと物足りなかったです。
もっとぶっ飛んだものをどんどん出てきたら、このネタはそういうバカな世界観なんだと納得できるので、
もっとインパクトを重視するとネタの良さがより引き出されると思いました。
・この計算か天然か分からない良い意味で垢抜けきらない文体が、どこか可笑しさを誘われてしまうこのネタの魅力なのかなと。
「おじいちゃんやPS3」の様なすっ飛んだ発想のボケや、「吸血鬼のくだり」など部分部分では凄く良かったのですが、
登場人物のキャラクターにもう少しメリハリがあれば、もう少しすんなりと読めたのかなと思いました。
・正統寄りのボケの明星とチャチャを入れる感じの谷沢のボケがうまく組み合わされていて面白かったです。
おじいちゃん虫とかPS3食べられるとか、フレーズも合わせた奇抜な言い回しで楽しめましたが、
ところどころ気になったのが、
「吸血鬼一家である」ことは否定しているのに、ニンニク食べたらダメだとツッコんでいたり、
白アリに食われたのが谷沢の家なのに、明星に引きこもるスペースがないってツッコんでいたり、
自然な流れで漫才が進んでいただけに、部分で気になってしまったのも事実です。
それでも3人漫才で、ボケの切り替えしがうまい展開だったと思います!
・トリオでする意義があるネタで、全体的に面白いネタではあったのですが、
タイムマシーンや吸血鬼など、脈絡が無いボケが所々あり、そこで笑いがストップするような感覚がありました。
・あー上手いこれ。良くできてるネタだと。
突拍子もないボケがポンポンと挟まれてくるのがおもしろい。トリオですがテンポよく読めました。
・谷沢の発言がいちいちツボにはまりました。トリオのお手本
・谷沢の唐突な発言(お骨だけにボーンなど)など、意外性を突くボケは多かったと思います。
設定は悪くないのですが、ボケの中身でもう少しインパクトの強いネタに出来た様な気がします。
特に、役割が変わった最後の「家が全焼したという体」の設定のところにもっと面白いボケがあれば、というところです。
・破壊力満点の絡み合いにどこまでも爆笑しました。
何事もポジティブに考えるという設定が、この漫才の作風にとてもマッチしてると思います。
谷沢のキャラが少し曖昧だということ意外は満足して読めました。(84点)
X子:第8回MM−1グランプリ、61組の頂点はたいまつぎょうれつが勝ち取りました。本当におめでとうございました!
Y美:また第9回MM−1グランプリが開催されましたら、その時は皆さん、奮ってご参加くださいませ!
XY:ありがとうございました!!
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