Y美:いやはや…今回も予想できない展開ですね。

X子:残っているのはwhitewhite、リーベルパウンド、言霊連盟の3組です。
   これまた分からない戦いになったわね…

Y美:果たしてどのコンビが王座に就くことになるのでしょうか!?

X子:3位から1位まで、一気に行きます。優勝は…!?



















































第3位 エントリーNo.038  リーベルパウンド
審査員
点数
94 80 86 88 55 92 86 87 合計668

第2位 エントリーNo.015  whitewhite
審査員
点数
86 98 77 78 65 90 92 92 合計678

優勝 エントリーNo.049  言霊連盟
審査員
点数
91 85 97 99 65 94 68 85 合計684





ということで優勝は
言霊連盟!!



X子:…に決定いたしました!おめでとうございます!

Y美:お二人の今の気持ちを伺ってみましょう!

栃城:言葉がないですね。
槍沢:見る側だった頃も含めてずっと長文に接して、楽しい思いやいい影響をたくさんもらったのに、なにも恩返しできていなかったんで、最後に獲りたかったんですよ。
栃城:今回のネタに限らず、これまで残してきたネタや審査が今後の長文の発展にわずかでも貢献できたらこれに勝る喜びはありません。
槍沢:本当に今までありがとうございました。

X子:ありがとうございました。
   言霊連盟さん、本当におめでとうございます!!

Y美:以下、審査員全員のジャッジペーパーと、各コンビからのコメントとなります。

X子:審査員は上から順にとれいんさん、利根川さん、けうけげんさん、FANさん、
   夏草さん、ステーヴンV世さん、星野流人さん、ひろちょび@管理人(※コメントは間もなく追加いたします)です。



優勝 言霊連盟
【審査員コメント】  
・上手いなあ。構成力に関しては抜群だと思います。
 ちゃんとフリとオチのきかせ方を熟知してますね。
 無駄なところもなくかといって遊びが一切無いというとそうでもなく
 「木村カポエイラ」とかナンセンスなボケも良いところで入るから見ててダレないですね。
 楽しく読ませていただきました。
  
・ネタの作りの上手さとボケの馬鹿馬鹿しさがいい塩梅で面白かったです。
 木村ポルシェ・カレラGTとかバカかよって思いました。
 中盤の彼女の親族たちがまいた伏線が終盤にボケとして収束していく様は読んでいて一種の快感すら感じました。

 ちょっと意地悪な見方をすると、前半の栃城の「貢ぐ女と貢がれる男」っていうスタンスは笑えるんだけど、
 後半の彼女と彼女の親父のクズっぷりはちょっとエグくて笑いづらいかな。
 あと一千万のくだりは単位をつけてない時点で意地の悪い読み手は後々の伏線になっていると勘ぐってしまう。
 ただインカまで繋げてくるあたりは流石の手腕。

 全体的によく書けているし、それに見合った笑いを伴っているネタだったと思います。
 
・清々しいほどのクズという言葉はありますが、クズネタで清々しくなったのは初体験です。
 これは凄い。何が凄いって次から次へと明かされるクズのラッシュが物凄い。
 ボケ一つ一つがパンチ効いてますし、それらがオチに向かってどんどん収束していく様が気持ちいい。
 「木村ポルシェカレラGT」「因果なものだな」などのキラーワードにもハズレが無く、オチも無難ながらスムーズ。
 多少伏線を狙いすぎて外したボケもありましたが、文句なしのクオリティーでした。
 今回の中で一番面白いと思ったため、最高得点をつけさせていただきます。
   
・お母さんが愛眼に勤めているの、めっちゃ笑った…
 あと木村カポエイラもめっちゃ笑った…
 今大会のネタで一番ちゃんと(声を上げて)笑いました。
 最初ゲスいというか笑いにくい題材だなと思ったんですが全然そんなことなかった。
   
・これも、前の組と同じく「巧いな」「なるほど」と思えるボケが大半なのが致命的。
 構成力諸々があるだけに本当に惜しい。
 ここで口に出して笑えるボケがはめ込まれてればベスト3を狙えるレベルなんだけど。
   
・この清々しいまでにクズしか出てこない話が最高に面白かったです。
 変な寄り道がなくて、すごく良かったです。
 構成的にも上手くて、素晴らしいネタだったと思います。
   
・うーん、あまり自分のツボにはハマらなかったかなあ。
 漫才中に何度かうまいことを言っているのだけれど、ボケにしてもちょっとこじつけた感があったのが多少気になりました。
 最初に彼女のご両親が「因果なものだな」「2つの意味で?」と言うくだりが、完全にどちらも情報が初出なので笑いにくいです。
 栃城さんが彼女のことを語る際にペットショップや愛眼の要素をチラとでも出しておけると、『両親の仕事内容がしっかり子に受け継がれていた!?』みたいなツッコミにも発展させられたかなーって。
 大オチのくだりはそういった伏線が効いた形となりましたが、『木村カエラ』はともかくとして、『ドル』『インカ』はちょっとボケのパンチが浅いかしらん。と。
   
・作り込みがハンパないですね。前半で提示した設定を後半に意外な方向から裏切っていくところが流石でした。
 彼女の親に挨拶、というところまではよくある設定ですが、
 そこに「娘さんのペットになります」という異常性が加わっていたのも、読み手を惹きつけるという意味で非常によかったと思います。
 優勝おめでとうございました!



第7位 優しい朝の光に包まれて
【審査員コメント】  
・丁寧に書かれてるなあという印象です。
 ただ。導入部こそかなり期待が持てる感じだったのですが。
 ちょっと2人の会話に「予定調和」な部分が目立ってる所が見え隠れしたかなあと。
 「無」って時点で普通はもう全身何もないはずなのになぜかまだ顔から上が残ってる体で話を進めたり
 思念体のインタビューの時点でも今まで翻弄されてたはずの木下が急にあそこまで立ちまわるというのも
 少し引っかかってしまいました。「泥ウナギ」などのボケのセンスと言葉選びは良かったと思います。
  
・ヒーローインタビューのくだりにもっていくまでの下りが余りにも冗長。
 「服自体が不正解」くらいまでは今後の展開を期待させる流れでしたが、それ以降も同じようなボケが長々と続くだけで読み手としてはストレスが溜まる展開。

 本題であるシネンタインタビューも、導入にウエイトを置きすぎたせいか、盛り上がり半ばで終わってしまったように感じました。
 思念体の特性を生かして人の脳内を行ったり来たりするっていう展開は面白かったのにツッコミの勢いだけでフェードアウト気味に終わってしまったのが残念。
 (・・・)からの(ただいま)みたいな読み手をおちょくるようなボケはよかったと思います。
 もっと監督とか、テレビ局の女子アナとか、脳内を巡れそうな人はいくらでもいるのに、やはり前半部のスロースタートが大いに響いてるのではないかと思いました。

 そもそも、「シネンタインタビュー」という文字遊び自体がそんなに上手くないと思います。
 この言葉を引き出すための前フリはもっとコンパクトにまとめるべき。

 あと前半部分でツッコミ側に廻っていた木下が思念体になってボケまくってるのはちょっとどうかなと。
 話の構成上、すんなり思念体を受け入れる木下と、インタビューコントになった途端に思念体を全否定する山田に違和感。
 この違和感が笑いにつながるなら良いが、このネタに関しては構成の甘さが招いた違和感でしかなかったように思います。
 
・最初スーツを否定し出した時はハイハイよくある全裸漫才ですかと思ったんですが、
 そこからどんどん否定していく様子にどんどん期待値を上げさせられました。
 無まで否定した時はマジかと。どこまで連れていってくれるんだと。
 そしてそのフリを活かしてからのシネンタインタビュアーの下りが面白いったらなんの。
 「深層心理だから相当ガチ」とか爆発力と説得力のあるボケが目白押しで、最後まで圧倒されました。
 ただ構成上仕方ないとはいえ、ボケツッコミがスムーズに交代し過ぎて違和感がありました。
 オチで自分の演じ方にキレるのも何か違いますし、ここの違和感が無くなれば不満はほとんど無いため惜しいです。
 あと大学合格おめでとうございます。たちの悪い老教授にお気をつけください。
   
・無を出した後に髪、顔が来てるのすごい気になります。
 「無」を出しちゃったらもうそれが究極なので、首から上も無くなったもんかと思ってしまったのです。
 というところはいいとして、すべてを否定されていくその仮定はとても面白かったんですが、
 そこからのシネンタインタビューが、「聞きたくないことを無理やり聞かせる」だけだったので、あまり面白さとして強くなかったです。
   
・2つの大きな展開でこれだけ満足させられる手腕は凄い。
 ただ2つ目のシネンタインタビューのくだりはベタすぎて勿体ない。もっと色んな試みが出来たはず。
   
・審査をしている今でこそ思うんですが、
 普通に山田がシネンタインタビュアーをやる展開でよかったなーと思ってしまっています。
 まぁ、吉報を待ちましょう。
   
・なんだこの新しい概念としての漫才は。
 前半後半とでネタの主軸をぶらすことなく、まったく違った味わいを出すことに成功しております。大変お見事です。
 特に前半のやり口では100行読み手の興味を惹き付けるのには厳しいものがあると思われる為、方向性の切り替えは英断だったといえるでしょう。
 前半は笑いどころがぼやけた感じがありつつも、要所で決めるべきポイントを決めてきた感じがしました。
 後半は優しい朝の光らしい、馬鹿馬鹿しさ全開の素晴らしい作品に仕上がっていました。
   
・「不正解なんです!!」この勢いにやられました。そこまで続くか、っていうね。
 前半が神がかっていて、後半の展開もなかなか斬新で面白かったです。
 今回の中で、一番「素晴らしい」という言葉を差し上げたくなる作品でした。
 
 気になるところとしては、終盤もっと盛り上げられそうなところと、FANさんの仰るように「無」の後に髪などが来たところでしょうか。
 あと、「皮 膚 も ! ?」あたりの表現で、何となくさらば青春の光の那由多ネタが思い出されました。



第9位 サンザンヒーローズ
【審査員コメント】  
・いいですねえ。心地いいくらい馬鹿ですねえ。
 内藤さんの扱い方が絶妙です。
 この手のネタってワードが1つでも滑ると
 芋づる式にグダグダになってしまうものなんですけど
 1つ1つ「ポワレ」「メンコ」「ポポポポ」などなど提示の仕方に
 微妙に変化をつけて1本調子にならずにきっちり決めてきましたね。
 お見事です。
  
・先人たちが築き上げてきたネタの雛形に「耳かきのポワポワ」をのっけたネタという印象。
 「ディメンションコットンスパーク」→「メンコ」みたいな略語ボケ、メンコの回数が増えるボケは得てしてどこかの誰かのネタで見たようなボケで目新しさがなかったです。
 特にポワレメンコ検定とかこういうわけのわからないものに段位をつけるボケは個人的な意見だが小手先感が強くなってしまうので好きではないです。
 それに関して出てくる内藤さんも上っ面だけのスカシボケや実は師弟関係だったという意外性のない展開など、登場に必然性のないキャラクターになってしまっていると思います。

 正直全体を読み終えたとこでネタを書き慣れた人が雛形に沿って書いたネタだなという印象しか感じなかったです。
 ネタとしてはよく書けてるとは思うが、よく書けてるだけで面白さはあまり感じられなかった。ピックアップできるような箇所がなかったかなと。

 設定自体は常識はずれな馬鹿馬鹿しいものなのにそれを上手く掘り下げられていないのがこのネタに感じた「薄さ」の一因かなと思います。
 もっとポワレに囚われたAの猟奇性、変態性。さらにそのAの上を行く内藤さんを書いていけば良かったのでは。
 
・オリジナルの言葉がメインのネタって難しいんですよ。何のことだっけってなっちゃうから。
 なのにこのネタは全くごっちゃにならず、非常にすんなりと読み進められる。
 主軸であるポワレ、メンコが分かりやすいのは勿論のこと、ゴワレ、ポポポポと言った派生語の破壊力もかなりのもの。
 「そして縁を切っていたのに!」「ポポポポの気持ちわかってねぇんだ!」などツッコミもハイレベルで、全編通して高水準でした。
 強いて言うなら、Aがメンコにハマった理由ややり方をもっと描写していればなおわかりやすくなったのでは。
 また、個人的には内藤さんをもっと重ねて欲しかったです。「そう…」で爆笑したんで。
 あと一見して「ああ、今回のサンザンまともだ……(しょんぼり)」ってなりました。
   
・とても面白かったです。題材のアホさと、ちょっとひねったツッコミがとてもよかったです。
 ○光の屈折すら折り曲げるほどの速度!?
   
・検定、旅、中二病全ての展開やパターンが中途半端で、乗り切れる前に終わってしまっている。
 ボケもベタ中のベタで、今まで見てきたよくあるボケのパターンの総まとめみたいな漫才。
   
・面白っ!!
 全体を通してずっと笑いっぱなしだったのですが「ゴワレ」で思わず吹き出しました。
 そこからも笑いまくって「時空のひずみから生まれてきた世紀末」でノックアウトされました。
 最高でした。
   
・話題こそ独特なテーマでしたが、やり取りとしてはあまり突出するようなものは感じられなかったかしらん。
 ポワレ・メンコといった略語は、それ単体に妙なおかしさがあったりよかったです。
 実際にポワレを交えてのトークの中身で、もう少し弾け具合が欲しかったです。
 「ダメージブラッドシールドでノーフィーリングの悲劇」はおもしろいですねえ。
 直訳なんですけど、なんか深い由来がありげな悲劇に感じられる、良いフレーズでした。
   
・開始8行で「ポワレ」、続いて「ディメンションコットンスパーク」「メンコ」と出てきて、一気に話の軸が出来上がったのが良いですね。
 全体的にテンポ良くボケが続いていたのが良かったです。
 ただ、若干ボケが薄めというか、特に終盤もっと盛り上がるとよかったなぁ、というのも率直な感想です。



第5位 PARTY NOISE
【審査員コメント】  
・「いつものエキセントリックな鳴子ちゃんに戻ってちょうだいよー。」って
 十分エキセントリックだと思うんですけどもね(笑)
 ツッコミがなんか南海キャンディーズの山ちゃんっぽいなあという印象を受けました。
 ツッコミそのものは上手いと思うのですがもう少し緩急とか強弱がはっきりしてればなお良いかと。
 「ー」を多用してるせいで少し間延びしてるなあという感じが出るので。ここぞという時に「ー」を
 外す場面をもう少し増やすと決めというかスピード感がもっと出るんじゃないかと。
 そういう意味で「え、これ全部予告編だったの!? 僕のすべらない話ってこんな壮大だったの!?」
 はバシッと決まってましたね。ボケの方は結構フリーダムななボケなのに
 ちゃんと一本芯を入れて作品を仕上げてきたのはお見事だと思います。
  
・「ピクサーの電気スタンドに親戚一同寝取られた話でしたっけ?」とか「ナウシカ?」とか僕の琴線にヒットするボケは多かったんですが、漫才コント部分がいまいち嵌らなかったです。
 なんか漫才コント部分で今まで出した小ボケを回収しなきゃいけないんで頑張って全部詰め込みました感が強く、ゴチャゴチャとした印象を受けました。
 特にオチはそこに繋げるには前置きが無さすぎるんじゃないかな。一応触れてはいるんだけどオチに持ってくるほどのフレーズなのか。
 スペースを空けて、強調して見せるほどのものなのか。僕はそう感じられませんでした」。

 あとツッコミの「ー。」がすごく蛇足に感じるのは僕だけでしょうか。キャラ付けのための表現だと思うんですが、ツッコミのメリハリをなくすことがプラスには働いてないように思います。
 余計なものを付けたせいで読み手としてはテンポが崩れてダルかったです。無感情なキャラにしたいなら感嘆符つけないだけでいいじゃんと思ってしまいました。

 僕の予想だとたぶん優勝はなさそうなのでまたTwitterでシンドロムるけうけげんくんが見れそうでいまからわくわくしています。
 
・前回の悪夢を振り払うことだけを目標に送り込みました。
 これでダメなら、またツイッターでシンドロームすることになります。
 そしてまた一辺さんと利根川さんに弄ばれるのです。あの性欲チェーンソーが。
   
・そういう漫才なんでしょうが、にしても最初話全然始まらんなー…進まないなー…というところで個人的にはマイナスでした。
 前半の要素を踏まえてからの後半は見事。おもしろい・笑えるキチガイでした。
   
・ボケの方向性がアポロと似てなくもないけど、少なくともこのツッコミが必要性を持っている漫才になっている。
 パーソナリティの確立のさせ方が見事。
   
・ギャルのインパクトがかなりの物で、出てくるたび腹抱えて笑いました。
 最後の回収もちょっと無理矢理感こそありましたが、勢いとパワーに押されて
 ゲラゲラと笑いましたね。
 流石の実力、といった感じでした。
   
・おもしろかったけど、なんか素直に高得点のつけにくい漫才だったな……。
 鳴子さんの暴走しがちなボケを神崎さんがうまく操縦しているようで操縦しきれておらず、ところどころでポカンとしてしまいました。
 鳴子さんたちは未来から来た(と自称している)のに、腕が2本でアゴが2つなのはなぜでしょうか。(神崎さんのツッコミより、ちゃんと人間が漫才してると想定しています)
 刹那的にボケているように見えて、クライマックスでいくつかのボケが繋がっていくのには構成の上手さを感じました。
 まぁ、話が脱線しまくりだった分、クライマックスでちょっとまとめたくらいではもう手遅れなレベルの支離滅裂な漫才になっていたんですがね……
 しかしそんな細かい話を全部吹っ飛ばすほど個々のボケがおもしろかったので、なんかもうしゃーないな、ここまで強引に寄り切られたら高得点つけざるを得ないわな、って感じでした
   
・捻ったボケのある設定が伏線として意外なところに繋がっていく、というのがけうけげんさんらしいですよね。
 すごく面白いというほどのくだりは無かったのですが、掴まれるものはありました。



第5位 前髪
【審査員コメント】  
・ちょっと掘り下げて欲しい部分をことごとくスルーされた感じですね。
 ボケがスカシメインなんですけどちょっと引き込まれなかったなあと
 枝分かれの選択肢だけで進むんじゃなくて合間合間に一展開あればなあと思いました。
 終始モヤモヤしたまま最後まで行ってしまいました。
  
・「樹木:クソかよ。」でクソ笑ってしまいました。
 ボケが(直訳的な意味ではなくて)クソだなと思ってたところを端的に表現してくれて僕はこのネタの一気に引きこまれました
 なんか上手く要点を捉えられてない気もしないでもないけど感覚的に読んでて面白かったです。

 持つ派の持たない派からのYEAHまでの展開のフレキシブルなところも良かったです
 オチの心地よさは今回のネタの中でもトップだと思います。久々に良いバカが見れました。
 
・これすげぇなあ。ワケわかんねぇけどすげぇなあ。
 最初「持つ派持たない派」にはさほどハマっていなかったんですが、
 「持つ派の中の持つ派持たない派」から風向きが一気に変わりました。なんだその哲学。
 飄々としたボケと怒濤のツッコミの対比も心地よく、「YEAR!」のバカバカしさにはもう感動です。
 単純な構成ではあるんですが、最後まで予想を裏切り続けてくれました。ありがとうございました。
 現時点でかなりいいのですが、もう一つボリュームがあればもう完全無敵でした。
   
・---
   
・今大会における相方が暴走しすぎる系のネタにしては上質なほうなんだけど、
 絶対評価だとどうしたんだってくらいベタ。
 「YES or YEAH」なんて斬新なボケの中の緩急としても使い古されてるレベルなのに、
 それを天丼させるとは一体……
   
・「発想の勝利」って言葉があったりしますけど、このネタがまさしくそれだと思います。
 この発想が出てきた時点でもうかなりの物だと思うんですが、ネタ運びもすごく面白いです。
 ずーっと笑って笑って、オチがバシっと決まっていたので読後感も凄く良かったです。
 一番笑いました。
   
・なんだそら笑うわ。
 細かな技術もなんもあったもんじゃなく、力業で強引に笑わされたような印象ですね。(褒)
 持つ持たないだけの話で100行費やせるとか、どんだけ奇抜な視点を持ってるんでしょうか。
 オチまで含めて、実に綺麗に仕上げられた作品でした。
 ほぼ似たようなことを繰り返すだけでここまですごいネタができるか。
 大変楽しく拝見させていただきました。
   
・「持つ派」「持たない派」という発想にはやられました。面白かったです。
 展開の数もそこそこあって良かったものの、ボケが分かりやすすぎる分、ハマるかどうかのネタになってしまったかなぁ、と思いました。
 個人的には、「YEAH」のあたりでもう一歩踏み込んで欲しかったかなぁ、と思います。



第3位 リーベルパウンド
【審査員コメント】  
・話の組み立て。ボケの質。ツッコミの処理とほぼ完璧な出来だと思います。
 ただ、最後の「TSUTAYA月面支店」の処理の仕方だけ
 少し浮いてしまったのが残念です。そこまでが完璧だっただけに目立ってしまったというか。
 「どうやってそこまで借りに行ってたんだよ!」と一言触れるだけで大分違ったのではないかと。
 しかしそこを差し引いても面白かったです。良い物見させてもらいました。
  
・面白くなったり、面白くなくなったり、安定感に欠けるネタでした。
 「大腸がん、大腸がん、一人飛ばして大腸がん」は読んできたネタの中でも突出して面白かったです。
 めっちゃ笑ったんですが、ここがピークだったかな。
 IQ10000とか土星の輪のボケは古典的すぎると思います。
 TSUTAYA月面支店あたりはちょっと画を描きづらかったですね。
 
・マジで色んなネタが書けるなこの伊野波。 言葉遊びネタから、こういう掛け合い重視のネタまで。
 いや、相方を過度に褒める漫才の前例が無いわけでは無いんですが、発想の角度が唯一無二です。
 「せいぜい五千」「愚問。」など、安定して良質ワードを打ってくるので笑いが途切れませんでした。
 肉離れの伏線なども上手いですし、相方褒める漫才のお手本にしていいネタだと思います。
 個人的にはもう少しハンデのくだりを広げても良かった気がします。
 スポーツが軸ながら話題がコロコロ変わっていたので、もう少し話題を拾っても良かったかなと。
 ていうかどんだけネタの幅広いんだよ、棚田かよ。
   
・安定感ありながら飛ばすとこではボケを飛ばしてくる。おもしろかったです。
 ○そしてリングは元あった箱に梱包します。
   
・何と言うか、しっかりできてはいるんだけど物足りない。
 今までのリーベルパウンドが持ってた「これ!」っていうデカいボケがなく平坦。
 ベタなIQの数字ボケをやったりと、らしくなさが全面に押し出されてしまっていた。
   
・別のところでも審査させていただいたネタですが改めて。
 インパクトから細かいテクニックまで全部が本当に上手くて、ずっと面白かったです。
 ほとんど無駄の無いクオリティが高いネタだったと思います。
   
・手堅いしゃべくり漫才という印象を受けました。
 最初のくだりで何かスポーツをやりたい、という言い分をいきなり否定するのがおもしろいです。
 その後もいちいちスケールの大きな話が飛び出すのがおかしいですね。
 なぜに氷谷さんが古城さんをあそこまで崇拝しているのかというバックボーンが見えにくいのは、ちょっと違和感だったかもしれません。
 特に目立った欠点らしい欠点の無い、よくできた漫才だったと思います。
   
・「恐れ多い」と謙遜しておきながらサラッとすごいことを言う、というボケ方が非常に面白かったです。氷谷さんのキャラ付けとしても良いですね。
 インパクトのあるフレーズも多く面白かったです。もう少しグイグイ来てたら90は付けてました。



第8位 天体観測
【審査員コメント】  
・綺麗な漫才だったと思います。
 構成力は流石ですね。「舌打ちの多さからた行で舌打ち」
 「全部違う言葉で断る」のテンポ感
 しばらくぶりですねっ!の無理やりさ加減とボケも良かったです。
 ただ全体的に見ると落差の部分でフリの長さに対してボケが少しパンチ不足の部分もあるかなと。
 決してフリの部分が冗長ということはなくしっかりとまとめられてるとは思うのですが。
 そういった意味での裏切りがあればなお良かったかな思います。
  
・ネタの流れとか発想はベタで、奇抜さや斬新さ、革新的なものは感じられなかったのは残念。

 ただ、今まで見てきた天体観測のネタでは一番面白かったです。
 ネタの構成の上手さの中に翔さんが元から持ち合わせているクズの要素が上手く溶け込んでいると思います
 普通の人は「刑務所の電球は何ワットか調べてきてね」なんてフレーズはそう簡単には出ないです。素晴らしい。
 オチへのつなぎ方も古典的ですが上手さを感じました。
 
・今や長文界隈のマスコットキャラクターと化している天体観測ですが。
 ワニ関連のボケは概ね当たりでした。「ワニさんぱっくんちょ事件」の字面の平和さよ。
 キャラも流れも良く、安定して平均点以上を叩き出していて好印象でした。オチへの伏線も見事。
 ただ余計なボケも多かったかなと。シャラポワの乳首とかあまり必要性を感じませんでした。
 あと「しばらくぶりですねっ!」は流石に無理矢理過ぎるかと。どんだけ意志疎通出来てるんだって話ですから。
 そういう細かいムラを気にしなければ、かなり上質なそつのない掛け合いを堪能させて頂きました。
 あとコナンのくだりは絶対うーちゃんからのインスパイアやろ。
   
・いやワニ関係のいいことはー!?
 オチにはなってるんだけど、何事もなかったかのように話が始まっちゃって終始モヤモヤしました。
 途中あんまりボケをグイグイ押す感じじゃなかったですが、ちょいちょい面白いボケと、あと「ワニ」というワードで笑いました。
   
・テーマが一貫している漫才を久々に見た気がする。流れやキャラが自然で、もっとも漫才らしいことをやってる。
 けどボケがまだまだ浅く、安直な下ネタやコナンボケが台無しにしてる。
 「どこの馬の骨だよそいつ」は第4回MM−1デブガリズム「守護霊さん」のマサヒコが出てきたときのツッコミかな。
 あのネタのマニアなので完璧に覚えてる。
   
・読みやすさで言えば抜群だと思います。
 ボケがスッと頭に入ってきてわかりやすくて親切なネタでした。
 その分頭に強く残るようなボケが少なく、全体的に落ち着いてたので
 高得点を付けるには難しいネタだったかなと。
   
・茶番ラジオ聴者にしか伝わらないコメントになりますが、読んでて演者の声が脳内再生されるのはずるいと思った。
 ミヤさんのマイペースすぎるボケが、読んでいて心地よいです。
 マイペースとは言いましたが話の主軸にきちんと合ったボケが多く、全体のバランスがよかったです。
 翔ちゃんからのボケの振りをミヤさんがしっかりと反応して打ち返す、基本に忠実な、堅実な漫才が出来ていました。
 名探偵としてのコナンくんの引き合いの出し方がなかなかよかったです。
 最初のくだりでは普通にコナンだったのが、次のくだりでは劇場版になっているのが、漫才の中身のボケにも影響を与える、良い要素となっておりました。
   
・ストーリーのある漫才で、比較的誰でも楽しめそうなところが良いですね。
 大きいボケが無かったのが惜しいですが、良い漫才だったと思います。



第2位 whitewhite
【審査員コメント】  
・そうですねえ、漫才中でも言ってますけど
 やっぱりなまはげの下りでの急な失速は否めないですねえ。
 (ツカミ)から始まって
 胎児の部分で圧倒的に振り切ってただけに
 狙い以上ににブレーキをかかってしまったというか。
 『「樽に詰めて」でツーアウトで「転がす」でゲームセット』
 「立つ胎児は胎児じゃないですよ」とかすんげえ面白かったんですけど。
 そしてラストの一言も面白かったです。
 でもなまはげの下りの分をそこだけで取り戻せたかなあというと。
 でもここまで気持ちよくメタに走る漫才というのは貴重だと思うので
 完璧に物にできたら凄いことになるんじゃないでしょうか。
  
・人の親としてあんまりこういうので笑ったらダメなんでしょうけどくっそ笑いました。
 人の親としてあんまりこういうこと言っちゃダメでしょうけど優勝してほしいと思いました。
 クソみたいなネタなんですが一番面白いという事実は受け入れないといけませんね。
 
・この設定で漫才を書こうと思った時点で貴方にモラルはありません。
 「なまはげですよ」「サブリミナル胎児」「基礎を重視しすぎ」など、相変わらずキラーワードがえげつない。
 何がえげつないって(ツカミ)よ。これが許されるのMM-1くらいですよ。
 徹頭徹尾狂っていて面白かったんですが、もっと一撃の破壊力を上げられた気がします。
 オチ前で自虐するほどの失速は感じませんでしたが、やはり胎児に匹敵する爆弾は欲しかったところです。
 もうひとつ脳を揺さぶるような展開があれば文句なしでした。とはいえ満足感は高かったです。
 (おしまい)
   
・発想が面白怖いな…徹底してて良い。
 で、髪の毛の方が弱いっての言おうとしてたら言っちゃうんですね。
 じゃあ最後に普通の事言ったら逆に斬新→yummy! の流れは素晴らしいんですが、後半が弱いと言ったところで個人的にはそこまで効果的でもなかったように感じました。
 単純に、胎児の方が面白かった、というところです。
   
・「胎児の詰め合わせ」「サブリミナル胎児」でやられた。
 作品内にある通り、後半失速気味なのを自ら宣言したときは「おっ、この後もうひと展開くるか」と思ったものの、
 意外とあっさり終わってしまったのは残念。
 点数は前半と後半の平均点と思ってください。
   
・またいつにも増して自由なネタですな。
 あっさりに見えてかなりのボケの量があるネタで、気づいたら次々と笑わされてました。
 ツカミとオチがなんでもアリと言ってしまえばそうですけど、とにかく面白かったですね。そんなオチがあるかよ。
 ネタの中で「後半が薄い」と言ってましたが、読んだ感じあんまりそんな感じはしませんでした。
 むしろ、そこを自称してしまったからこそそう思ってしまうってのがあったので単純に必要なかったと思います。
   
・(あんな手抜きでも、ツカまれたんだから仕方ない)
 胎児がどうとか言ってるネタに高い点数つけたら道徳的にどうなの、ってな話ですが。
 おっしゃる通り後半の髪の毛のくだりには前半の胎児のインパクトにはある程度劣る部分があるものの、おもしろさはほとんど損なわれることなく、違った魅力でアプローチすることに成功していました。
 オチも、なんもうまく決まってるわけでもないのに、絶妙に笑いのツボをついてくる。
 言葉選びやワードのチョイスが非常に上手く、半ば無理矢理に笑いのツボを刺激してくる作品でした。
   
・フレーズのチョイスが本当に良いですよね。特にツッコミフレーズが関わってくると恐ろしい。
 「もう手頃な樽見つけてんじゃないですよ」「樽が胎児でギッチギチとか言わせないで下さいよ」相方がどうモラルを無くしたらこんなフレーズ出てくるんですか。
 胎児を樽に詰めるくだりとラストの三段オチで死ぬほど笑いました。
 本当に後半が弱めだったりしますが、これほど良い意味で印象に残った組もいなかったので、それなりの点数を付けさせていただきました。



第4位 kissしてシクラメン
【審査員コメント】  
・最初のしびれ薬の下りとか「黙ろう!」とか
 振り子鉄球相手にツッコミとか超面白かったのですが
 コントに入るくらいまででピークが来てしまって。
 紙芝居あたりから少し間延びしてしまったかなあという印象です。
 話の展開自体は綺麗なのですが、綺麗すぎるがゆえにちょっと
 素直で物足りないというか
 後半部分にも何か強烈な1発が欲しかったなあと思います。
  
・ツッコミクリニックと銘打ってる割には先生があんまりボケて無い気が・・・。
 人間椅子の中に思いを寄せてる人を閉じ込めてるヤバい女医とそれを咎める患者を書いてるだけでコントになりきれていないように思いました。
 2人のキャラクターの描き方は上手く読み物としての完成度は高いんですが、今回のネタはボケの濃度が薄かったですね。
 なんか登場人物の個性が先行しすぎてネタらしくない部分が濃く出てしまったんじゃないでしょうか。
 
・キスシクって毎回ツカミを外さないのが個人的に羨ましいんですよね。
 キャラの完成度は言うに及ばず、フレーズや伏線も凝っているから隙がない。
 今回も失恋の伏線からストーカーの発覚の爆発力が凄まじかったです。おっかねぇよ。
 構成もいいし面白いんですが、もうちょっと一爆発欲しかった感じです。
 ブレない設定での安定した笑いを堪能出来たんですが、もうちょっと掻き回せそうと言いますか。
 ツッコミ診療所って設定よりもヤンデレが上回っていたので、もっと設定を活かしたボケがあっても良かった気がします。
 しかし怖面白いなぁ……これがモラルを犠牲にした結果なのか……。
   
・面白かったです。後半ホラーの方が強かったけど。
 ◎ツッコミ中毒とはな、ツッコミをし続けた結果、筋肉が収縮し、瞳孔が開き、心拍が止まった状態を言うぞ!
   
・絵に描いたような竜頭蛇尾。これからと言うときに終わってしまい勿体ない。
 この展開ではパターンを増やすのも難しいので、もう少し展開を掘り下げてみては。
 小さくまとまりすぎてらしさが出ていなかった。
   
・峰岸さんを追い詰めるくだりがこの漫才の山場だと思うんですけど、意外とそれがあっさり終わってしまったのが本当にもったいなく感じました。
 ツッコミ紙芝居が、もっとボケ倒しまくってて長いくらいがちょうど良かったんじゃないかなと。
 ただやはり、ツッコミがキレッキレなのがいつ見ても潔くて面白いです。
   
・テーマ的に一般受けしにくいものだとは思いますが、ハマれば相応のリターンがあるでしょう。
 ていうかいろいろと尖ってるっていうのか、全打席ホームラン狙ってる重量級打線仕込んで来たなって。
 ツッコミ紙芝居のくだりはおもしろすぎだろー! 何なんだよお前ら!
 『手のひらに「人」と言う字を三回書いてな……』という台詞に対して『どんだけ迷信信じてんだ』的ツッコミがありましたが、
 一度目のボケはコントに入る前に花笠さんがやったものなので、それをコント中での峰岸さんが引き合いに出すのはちょっと不自然かしらん?
 まぁ、総じてあれだ。現チャンピオンの重みっぽさとか、そーゆーの全然感じさせないガツガツした感じがよろしくてよ。
   
・これはもう、紙芝居のところの異常性に尽きます。峰岸さんがすごくツッコミたさそうになるのがメチャクチャ面白かったです。
 ラストの「いやもうそれ状況として何も変わってないし、ボケ中毒はアルツハイマー的な何か!」というフレーズもなかなか衝撃的でした。
 大胆なネタですが、展開の持って行き方の上手さに惹かれたので高得点です。


X子:第12回MM−1グランプリ、51組の頂点は言霊連盟が勝ち取りました。本当におめでとうございました!

Y美:それではまた、第13回MM−1グランプリでお会いいたしましょう。

XY:ありがとうございました!!


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