X子:さて、まず4組のネタが終わりました。
Y美:続いて5組目は、このコンビです!
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エントリーNo.023
サイコロパスタ
散髪屋
笠原:サイコロパスタです。よろしくお願いいたします。なりたい職業がありまして、散髪屋さんやりたいんですよね。
髪切って人をおしゃれにするのってかっこいいじゃないですか。
猪野:なるほどねー。でもね、俺もなりたくない職業があって。
笠原:なりたくない職業?
猪野:散髪屋ね。
笠原:おい。
猪野:なりたいってやつの気がしれない。
笠原:喧嘩売ってるの?
猪野:でも、散髪屋ってさ、なんか簡単そうだし、正直大学行ってない人がなるような職業じゃん。
笠原:怒られるよマジで!!見てる人の中にいたらどうするの!?大体、散髪屋ってめちゃくちゃ難しいからね?
髪切るのもそうだけど、切ってる間お客さんとちゃんとコミュニケーション取って話さないといけないんだから。
猪野:余裕余裕。誰だってできるよ。猿とかでもできるんじゃない?
笠原:………。じゃあわかった!お前やってみろよ!俺がお客さんやるから!
そんなにできるっていうなら!お前散髪屋として、完璧に対応してみせろ!
猪野:オッケー。
笠原:俺がやりたいって話だったんだけど…。
猪野:皮肉だよね。
(笠原、店に入ってくる)
猪野:いらっしゃいませ!お客様、ご予約はされてますか?
笠原:あ、いえ…。
猪野:あ、予約なしでも大丈夫ですよ。今空いてるので。こちらの席どうぞ。本日はどのようにされますか?
笠原:おまかせでお願いします。
猪野:おまかせ。おまかせですね、かしこまりました。
そうですねー、お客様結構髪の毛伸びてきてらっしゃいますので、思い切って今回短く、さっぱりとした髪型にしましょうか?
笠原:おまかせでお願いします。
猪野:じゃあそうしましょう!さっそく切りますので。失礼いたします。
(猪野、髪を切り始める)
(笠原、黙って座る)
猪野:……………。お仕事何されてるんですか?
笠原:………、私、働いてなくて。
猪野:あー、なるほど…。でもまあお客様のように働いてない方も結構うちの店来られるんですよ。
髪型変わることで今までと印象変わる方もおられますし。次、来店した時には仕事見つけたっていう方もいらっしゃいましたから。
全然いいと思いますよ。
笠原:………。
猪野:はい、切り終わりました。後ろこんな感じになってますので。どうですかね?
笠原:………はい、大丈夫です。
猪野:大丈夫ですかね。ではすみません料金頂戴いたします。
あ、あとこれ、うちの店ポイントカードやってまして、来店のたびに押させていただいてて、割引とかやってますので。
よろしければご利用ください。
笠原:………。
猪野:それでは、本日はご利用ありがとうございました!またお越しくださいませ!
ほらね?散髪屋って、誰だって簡単にできるんですよ。
笠原:次の日。。。
猪野:次の日?
(笠原、店に入ってくる)
笠原:カットお願いします。
猪野:…………………………………?昨日、来ませんでした?
笠原:カットお願いします。
猪野:…………………………えーと、こちらの席どうぞ。………そうですね、今日はどういった髪型で。
笠原:おまかせでお願いします。
猪野:おまかせーー。おまかせ……………、そうですね、昨日結構切ってしまったので…、もう少し短くいきますか?
笠原:おまかせでお願いします。
猪野:じゃあとりあえずそうしましょうか。すいません、切らせていただきますね。
(笠原、黙って座る)
猪野:………………………………。お仕事のほうは?
笠原:無職です。
猪野:ですよねー。………………………。
……………はい、じゃあこんな感じで。後ろはこうなってますけど、どうですかね?
笠原:………はい、大丈夫です。
猪野:大丈夫ですか?ならよかったです。
(笠原、席を立つ。ポケットから財布を出す)
猪野:あ、お金は大丈夫ですので!昨日いただいてますし。こちらの昨日の切り方に問題があったと思いますので。
笠原:あ、いえ。これ、ポイントカード。来店の度に押すって書いてあるんですけど。
猪野:………………………。……そうですね!押させていただきます!………はい、押しました!
すいません2日連続で来ていただいて。本日はご利用ありがとうございました!
ほらね!変わった客とかは来ますけど!接客としてはそんなに難しくないんですよ!
笠原:次の日。。。カットお願いします。
猪野:………………(笠原を睨む)。………………髪型は?
笠原:おまかせでお願いします。
猪野:おまかせ………………。そうですね…………。
………お客様、一度こちらのカタログから選んでいただいてもよろしいですか?
こちらに載ってる髪型の中で、これがいいっていうのがあれば教えていただけると。そうですね、はじめからこうすればよかった。
笠原:あ、じゃあこのポニーテール。
猪野:無理ですね。
笠原:なぜですか?
猪野:切ってしまいましたので。がっつり。そもそも最初の時点でそこまでも長くなかったですし。
…………………………。
…………………………どうしましょう?一か八かパーマ当てます?
笠原:おまかせでお願いします。
猪野:一か八か当てましょう!!もうそうしましょう!!!こちらの席どうぞ!!!
(笠原、黙って座る)
(猪野、黙ってパーマを当てる準備をする)
笠原:………………………。お仕事何されてるんですか?
猪野:散髪屋です。自明です。あのそういうのこちらから聞きますので。
………………。はい、じゃあこれで!パーマ当たりました。
(笠原、財布を出す)
猪野:スタンプカード押させていただきます!料金結構ですので!本日はご利用ありがとうございました!!
こういう難しい対応もね、まああるにはあるとは思うんですけど!
笠原:次の日。。。カットお願いします。
猪野:帰れ!!!!!帰れよテメエ!!!!!!!なんだお前?!!散髪屋に日通いするんじゃねえよ!!!!
髪型はあああああああ!?
笠原:おまかせでお願いします。
猪野:おまかせやめろおまかせ!!!!!
お前が毎日おまかせで頼むから!!!こんなベリーショートパンチパーマになってんだろうが!!!!!
やめろ!!!これ見たら自信なくすんだよ!!!こっちにすべてを委ねるな!!!!!
笠原:おまかせでお願いします。
猪野:いいから帰れ!!!!二度と店に来るんじゃねえ!!!!
笠原:次の日。。。カットお願いします。
猪野:月曜日でーーーーーす!定休日でーーーーーす!!お帰りくださーーーーーい!!
笠原:次の日。。。カットお願いします。
猪野:第3火曜日でーーーーーす!!定休日でーーーーーす!!申し訳ございませーーーーん!!!!
笠原:次の日。。。。カットお願いします。
猪野:すいませーん!うちの子が熱を出してしまいましてーーーー。本日臨時休業いただいてるんですぅーーー。
笠原:あ、じゃあ予約していいですか?
猪野:予約???
笠原:予約。初日来た時、確か予約してるかどうか聞いてましたよね?
猪野:………………………承っております。
笠原:あ、じゃあ明日、
猪野:明日…………。
笠原:から十日間。
猪野:十日間…………、
笠原:十人で。
猪野:十人……、十人??!!え、十人??十人ってどういうことですか???
笠原:十人の僕が来ます。
猪野:十人の僕が来ます?????ごめんなさい、全然理解ができてないんですけど?
笠原:あ、ごめんなさい。僕あのクローン技術で自分が十人いまして。アバターなんで髪型とかはみんなで共有してるんですけど。
記憶の受け継ぎがあいまいでそろそろ髪切らないといけない時期だしなーみたいな記憶はあったので。
財布見てポイントカード入ってたから、この店に来させていただいてるんです。
猪野:わからないわからないわからない!ちょっと待って!!無茶苦茶がすぎるよ!!
笠原:ほら、散髪屋って簡単にできないんだよ。
猪野:客がイレギュラーすぎるって!!なんだよ最後!!クローンとかアバターとか!!
働いていないやつのコピーを十人も作るんじゃねえよ!!!!
笠原:いやでも散髪屋のことすごいバカにしてたからさ。猿でもできるみたいな。
猪野:…それはほんと申し訳なかったけど、
笠原:いやでもほんとすごいバカにしてたから?なんていうかその?僕もつい、“カッと”してしまいました。
猪野:………………。
笠原:………………。………今のはカットに?
猪野:できねえよ!!!いい加減にしろ。ありがとうございました。
X子:ありがとうございました。これまた新しさのあるネタだったわね!
Y美:予選審査員の彼。さん、いかがだったでしょうか?
・面白かったです。ベタな設定で徐々に狂いだして、ちゃんと最後に狂えているの、素晴らしいと思いました。
テキストで空気感や狂気を表現するのってかなり難しいと思うのですが、そのあたりをメインでしっかり笑いどころがあってよかったと思います。
狂ってるネタなのに導入部とオチがちゃんと正統派なのも、ギャップがあってよかったです。
X子:そうね、普通の散髪屋コントかなと思いきや、って感じだったわね!
Y美:マグネッツさん、いかがでしょうか?
・面白いかったです!!
「皮肉だよね」なんてそのまま普通に散髪屋コントはじまってもいいぐらいには冒頭のくだりにオチがついてたのに、こう展開して来るとは!めっちゃ笑いました!
X子:しかもちゃんとその皮肉がフリになっているのが良かったわね!
Y美:とれいんさん、いかがでしょうか?
・いいですねー。
期待通りの安心感とところどころ予想を裏切ってくるところがよかったです。
会話にどんどんグルーヴ感が出ててちゃんと加速していく感じが良かったです。
最後の最後に急ブレーキかかりましたけどご愛嬌の範囲なので問題なしです
X子:そうねー、あれはあれでかなり予想外な展開だったけども!
Y美:さて、どんどん参りましょう。
X子:続いて、6組目はこの方たちです!
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エントリーNo.030
非可逆劇場
電車
岡井:電車に乗れないんですよ。
平岡:どうも非可逆劇場です。
電車に乗れないのか? そんなことある?
岡井:ありますよ! ちょっとここで見ててください!
平岡:どうぞ。
岡井:あーー。暇だな。よし。電車に乗るぞ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『正しい選択肢を選んでください』
→
電車に乗る
電車に乗らない
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
平岡:ん?
岡井:
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『正しい選択肢を選んでください』
電車に乗る
→ 電車に乗らない
《ゲームオーバー》
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ね?
平岡:ね?って言われても。
そこで、ちゃんと電車に乗るを選択すればいい話でしょ?
もう一回やってみな。
岡井:あーー。暇だな。よし。電車に乗るぞ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『正しい選択肢を選んでください』
→
電車に乗る
電車に乗らない
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
平岡:はい。選択肢出てきましたね。ここで電車に乗るを選択すればいいのよ。
岡井:
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『正しい選択肢を選んでください』
電車に乗る
→ 電車に乗らない
《ゲームオーバー》
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ね?
平岡:なぜそうなる。選択肢が出てくるだろ。そこで電車に乗るを選択するんだよ。
選択肢が出てくるってなんだよ。
岡井:ごめん。言い忘れてた。俺、選択肢出せるんだよ。
平岡:よく分からねえよ。でもいいや、選択肢が出てきたら電車に乗るを選択すればいいんだろ。
声に出して言ってみて。はい、電車に乗るを選択する。
岡井:電車に乗るを選択する。
平岡:これで大丈夫ね。もう一回やってみな。
岡井:あーー。暇だな。よし。電車に乗らないぞ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『正しい選択肢を選んでください』
→
電車に乗らない
電車に乗らない
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
平岡:最初から乗らないぞって言うから既に詰んでるじゃねえかよ。
岡井:
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『正しい選択肢を選んでください』
電車に乗らない
→ 電車に乗らない
《ゲームオーバー》
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
下を選んだのがダメだったのかな。
平岡:違うわ。最初から乗らないって言ってるやつ絶対乗らないだろ。
電車に乗る。はい、復唱!
岡井:電車に乗る。
平岡:1回じゃダメだ。選択肢出る前に電車に乗るって10回言え!
はい! やってみて!
岡井:あーー。暇だな。よし。電車に乗るぞ。電車に乗るぞ。電車に乗るぞ。電車に乗るぞ。電車に乗るぞ。
電車に乗るぞ。電車に乗るぞ。電車に乗るぞ。電車に乗るぞ。電車に乗るぞ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『じゃあここは?』
→
ひじ
ひざ
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
平岡:なぜそうなる。
岡井:
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『じゃあここは?』
→ ひじ
ひざ
《ゲームオーバー》
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
えええええーーー! ひじなのにーーーー!!??
平岡:あーー。暇だな。よし。ピザ。ピザ。ピザ。ピザ。ピザ。
ピザ。ピザ。ピザ。ピザ。ピザ。
なら正解だったよ。でも今の導入は電車に乗るぞ、だからね。
岡井:でも10回言うといつの間にか電車がピザになるよー。
平岡:じゃあ10回言うのは無しで。
電車に乗れるまで練習しよう。はい次。
岡井:あーー。暇だな。よし。電車拾ったぞ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『正しい選択肢を選んでください』
→
交番に届ける
ネコババする
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
平岡:拾えるサイズじゃねえだろ。
岡井:天使「私は天使! 電車は交番に届けなきゃだめよ!」
平岡:どうやって電車を交番に届けるんだよ。
岡井:悪魔「俺は悪魔だ! 電車なんかネコババすればいいんだよ!」
平岡:家に持って帰ったところで、電車を置けるスペース無いだろ。
岡井:
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『正しい選択肢を選んでください』
→ 交番に届ける
ネコババする
《ゲームオーバー》
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
えええええーーー!! 交番に届けたのにーーーー!!??
平岡:電車を届けられる警官の身にもなれよ。
岡井:電車乗れないなら、教習所に行って免許とるしかないのか。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『正しい選択肢を選んでください』
→
酒を飲んで運転する
一般道路を200キロで走る
居眠りしながら運転する
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
平岡:正しい選択肢とは。
岡井さんは免許取っちゃダメな人だ。電車に乗れるようにしよう。
岡井:でもこのままじゃ電車に乗れないよー! どうしよう。
平岡:分かった! 電車に乗るシチュエーションを作っちゃおう。
暇だな電車に乗ろうじゃなくて、家に帰るために電車に乗るっていうシチュエーションにしよう。
そうすれば電車に乗らなきゃいけない状況になるから。
岡井:なるほど。外出先から家に帰る。
……それはフランスとか?
平岡:電車乗れねえ奴飛行機不可能に決まってるだろ。
国内にしろよ。はい。練習。
岡井:あーー。終電過ぎたな。よし。電車に乗って家に帰ろう。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『始発に乗ってください』
→
《ゲームオーバー》
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
平岡:終電過ぎるまで楽しむな。どこ行ってたんだよ。
岡井:市場。
平岡:朝行けよ。
市場は朝しか楽しめねえだろ。
岡井:あーー。暇だな。よし。電車に乗らないぞ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『正しい選択肢を選んでください』
→
電車に乗らない
電車に乗らない
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
平岡:なぜ同じミスをする。
岡井:コントローラー「↑↑BABB→↓←B↑L←」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『正しい選択肢を選んでください』
→
電車に乗らない
電車に乗らない
電車に乗らない
電車に乗る
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
平岡:チート使って選択肢出すなよ。
岡井:
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『正しい選択肢を選んでくだ怜喧縺代ヱ繧ソ繝シ繝ウ
綣纒ウ縉裳シ代黐カ繪
莉3逾ィ蠕5蛻〒縺吶髢イ隕ァ縺
ョ譁ケ繧り憶縺代縺ー蜈・螳、
縺励※謚慕・ィ縺励※荳九&縺ゅh繧阪@縺 →
上鬘倥>縺励∪縺吶蠅縺励縺後i
縺縺ィ縺ゥ縺@縺ヲ繧ゅ☆縺占誠縺。縺。繧≧縺ェ縺
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
平岡:ほらー。チート使うからー。
岡井:螻ア蟆セ縲縺茨シ溘繝サ繝ーーー!! サ 逕ー辟。鬧隘ソ豁ヲ驩%乗眠螳ソ邱ーーーー!!??
平岡:岡井さんがバグった。リセットリセット。
岡井:天使「私は天使! 電車は交番に届けなきゃだめよ!」
平岡:あーーーー。セーブするの忘れたーーーー。
やかましいわ。
分かった。もう余計なこと考えるな。
岡井:どういうこと?
平岡:余計なこと考えるから、いつまでたっても電車に乗れないんだよ。
もう無になれ。
岡井:無に?
平岡:そう。雑念があるからダメなんだ。一旦無になれ。
岡井:(無)
平岡:そうそう。
岡井:(無)
平岡:いい感じ。いい感じ。そのまま精神を集中させるんだ。
岡井:(おっぱい)
平岡:ベタな雑念出してくんなよ。余計なこと考えない。
岡井:(無)
平岡:そうだぞ。もうおっぱい出すなよ。
岡井:(無を拾ったぞ)
平岡:待て。
岡井:(天使「私は天使! 無は交番に届けなきゃだめよ!」)
平岡:無を交番に届ける。
岡井:(悪魔「俺は悪魔だ! 無はネコババすればいいんだよ!」)
平岡:無をどうネコハバするんだよ。
岡井:(
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『正しい選択肢を選んでください』
無を交番に届ける
→ 無をネコババする
《ゲームオーバー》
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜)
)
平岡:最終的にネコババしやがった。
余計なこと考えるなよ。ほら、無になれよ。沢山無になれよ。
1回じゃ足りない。10回連続で無になれ。
岡井:(無)(無)(無)(無)(無)(無)(無)(無)(無)(無)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『じゃあここは?』
→ 漫才の大会
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
もう大丈夫だ。いける。
平岡:場所確認してんじゃねえよ。本当に行けるのか?
行けるならやってみて。
岡井:あーー。暇だな。よし。電車に乗るぞ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『無』
→
無
無
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
平岡:無になりすぎた奴の末路かよ。
岡井:
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『無』
無
→ 無
《無ー無無ー無ー》
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
平岡:ムームムームー
岡井:くそっ。惜しかった。
平岡:惜しかった要素0だけど。
岡井:次なら行けるっ!! ゴールが見えてるっっ!!
平岡:どこに希望を見いだしてるのか分からないけど、行けそうならどうぞ。
岡井:あーー。暇だな。よし。電車に乗るぞ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『正しい選択肢を選んでください』
→
電車に乗る
電車に乗らない
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
平岡:ここまではオッケーね。
岡井:
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『正しい選択肢を選んでください』
→ 電車に乗る
電車に乗らない
《クリア》
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
平岡:おおおおお!! やったじゃん!!
岡井:あー。電車に女性いる。おっぱいだ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『正しい選択肢を選んでください』
→ 触る
触らない
《ゲームオーバー》
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
平岡:電車は乗れたけど人生ゲームオーバーかよ。もういい加減にして。
X子:ありがとうございました。これまたすごい仕組みが!
Y美:けうけげんさん、いかがでしょうか?
・ギミック最高。今大会で一番自分で思い付きたかったギミックです、「俺、選択肢出せるんですよ」って言いたかったです。
最初に選択肢出てきた時点で心を持ってかれ、「ひじなのにーーー!?」で何されても笑っちゃうフィーバー状態に突入しました。
選択肢ボケにほとんどハズシがない上に「セーブすんの忘れた」「ムームムームー」などツッコミの殺傷力も尋常じゃなく
オチも小ボケの雑念と電車設定を活かしたベストなもので、寸分の狂いもない精密な笑いに浸れました。
現時点で作品として完成されているんですが、フランスや市場もどっかで回収出来たらなお凄まじかったかなと。
笑いでもギミックでも、トータルで一番心揺さぶられたので、今大会最高得点を点けさせていただきます。
X子:おお、「今大会最高得点」きましたね!
Y美:スリーオールさん、いかがでしょうか?
・非可逆さんの世界観を堪能できて満足です。
強いて言うとすれば、無のくだりでちょっと落ち着いたかなという印象を受けました。
X子:非可逆劇場は毎回何をやってくるのか、すごい楽しみなのよね!
Y美:彼。さん、いかがでしょうか?
・面白かったです。選択肢という切り口にが良くて、さらに前半に色々広げたボケシロをちゃんと後半で回収して、ただの大喜利の積み重ねにならず展開があって良いネタだと思いました。
序盤から中盤にかけてある程度想定範囲内のボケになっている部分があったので、そのあたりはもう少し平岡に広げて欲しかったなと思いました。
全体的には非常に良かったです。
X子:ボケの発展させ方も上手いから魅力に磨きがかかるのよね!
Y美:さて、どんどん参りましょう。
X子:続いて、7組目はこの方たちです!
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エントリーNo.033
ガンバラナイズ
廃病院に行った話
小村:どうもガンバラナイズです!がんばっていきましょう!
五竹:幽霊といったら怖い話なんだけどさ、
小村:幽霊どっから出て来たんだよ!?それが怖えよ!!
まあじゃあ怖い話するのな。
五竹:学生時代のことなんだけど、友達と4人で近くの廃病院に行こうって話になってな。
俺、高橋、坂本、吉田の、通称仲良しクインテットでさ。
小村:クインテットなら一人足りてねえな!4はカルテットだよ!
五竹:で夜になってさ、集合場所の廃病院前に着いたんだけど、誰もいないだよ!
小村:現地集合なのな。集まってるかどうかはタイミングによると思うけどさ。
五竹:30分も早く来たのにだぞ!?
小村:だからだよ!!早いほど人いないシステムなんだよ!!
五竹:29分前になっても誰も来ず、28分前になっても誰も来ず、
小村:刻むね!?
五竹:27分前になっても誰も来ず、26分前になっても誰も来ず、
小村:いや刻むね!?よーいスタートからそんな刻むことなかなか無いよ!?
五竹:で結局集合時間に皆揃ったんだけどさ、
小村:急に進んだし普通に揃った!!開始4分の描写何だったんだよ!!
五竹:その日はそれで怖くなっちゃってさ、今日は入るの止めないかって話になって、
小村:何もしてねえだろ!!一人で早く来て勝手に疲れてんじゃねえよ!!
五竹:高橋も見たいテレビあるって言うし、
小村:録画しろ!
五竹:坂本も彼女の誕生日プレゼント考えたいって言うし、
小村:時間の合間で考えろ!
五竹:結局その日は解散したんだよ。
小村:いやなんでだよ!!意志薄いな!!
五竹:で次の日、リベンジに今日も廃病院に行こうってなってな。
小村:あれで解散したらさすがにな。
五竹:で廃病院前に着いたんだけどさ・・・誰もいないんだよ!
小村:いやだからタイミング次第なんだよ!!全員同時に来ないから待ち合わせてんだろ!!
五竹:30分も早く来たのにだぞ!?
小村:いや一緒!!一日前と一緒!!学んで!!
五竹:29分前になっても誰も来ず、28分前になっても誰も来ず、
小村:この刻みも一緒!!一日前の記憶がないのか!?
五竹:27分30秒前になっても誰も来ず、
小村:より刻んでんじゃねえよ!!
五竹:で結局集合時間に皆揃ったんだけどさ。
小村:だからなんで急に飛んで揃うんだよ!!開始直後の刻みスポット何なんだよ!!
五竹:もうそれで怖くなっちゃってさ、今日は入るの止めないかって話になって、
小村:だから昨日もそうだったよね!?免疫付いたよね!?
五竹:高橋も見たいテレビあるって言うし、
小村:高橋はテレビっ子なんだな!!?
五竹:坂本も彼女の誕生日プレゼント考えたいって言うし、
小村:昨日考える時間あっただろ!!坂本は優柔不断かな!!?
五竹:結局その日は解散したんだよ。
小村:突入しろよ!!全くおんなじ!!誰も学んでねえ!!
五竹:でまあ、そんな日が一ヵ月ほど続いてさ、
小村:いや続いたな!?1回で学習しなければ30回でも学習しねえんだな!?
五竹:「今日こそは!」と思ってさ、
小村:二日目に思えよ!!惰性で30回繰り返してんじゃねえよ!!
五竹:いつも通り集合場所に着いたんだけどさ・・・誰もいないんだよ!
小村:いつも通りだからじゃねえのかな!!?
五竹:10秒待っても!20秒待っても!30秒待っても!
小村:刻み力だけ上がってんじゃねえよ!!
五竹:30秒とゼロコンマ1秒待っても!!
小村:刻み力だけ上がってんじぇねえってんだよ!!
五竹:で結局集合時間に皆揃ったんだけどさ。
小村:いやだから急に飛んで何事もなく揃うシステム何なの!!
五竹:もうそれで怖くなっちゃってさ、今日は入るの止めないかって話になって、
小村:「今日こそは!」って何なんだろうな!!
五竹:高橋も見たいテレビあるって言うし、
小村:お前はもうテレビを持ち歩け!!
五竹:坂本も彼女の誕生日プレゼント考えたいって言うし、
小村:彼女誕生日いつだよ!!どれだけ前から考えてんだよ!!彼女幸せ者かよ!!
五竹:結局その日は解散したんだよ。
小村:そろそろ吉田の気持ち考えようか!!!1ヵ月健気に付き合ってくれてる吉田の気持ち考えようか!!!
「今日こそは!」の力も微塵も発揮できてねえしよ!!
五竹:で、そんな日がまた半年ほど続いてさ、
小村:前に進めないなら「やめる」という選択肢は出ないものなのかな!!?
五竹:「今日こそは!」と思ってさ、
小村:さっきダメだったやつだよ!!「今日こそは!」含めて惰性になっちゃってんなあ!?
五竹:気合入れていつもより早く集合場所に着いたんだけどさ・・・誰もいないんだよ!
小村:よりいねえわな!!自然の摂理なんだよな!!
五竹:17秒待っても!34秒待っても!51秒待っても!
小村:急な17秒刻み何!?
五竹:68秒待っても!えーっと、85秒待っても!えー、97・・・102秒待っても!
小村:自分で持ち出したシステムに苦しんでんじゃねえよ!!
五竹:で結局集合時間に皆揃ったんだけどさ。
小村:安心の場面展観!
五竹:もうそれで怖くなっちゃってさ、今日は入るの止めないかって話になって、
小村:早く来た分よりそうなるわな!!
五竹:高橋も見たい録画あるって言うし、
小村:いや見たいテレビ無い日あった!?千載一遇の突入チャンスじゃねえか!!
五竹:坂本も彼女の来年の誕生日プレゼント考えたいって言うし、
小村:いや来年に移行してる!!まだまだ先だしこれは突入のチャンスだろ!!
五竹:吉田も熱が40℃あるって言うし、
小村:ここに来てのダークホース吉田!!いやもうすぐ帰れよ!!来る前から無理だろそれは!!
五竹:今日こそ突入しないかって話にもなりかけたんだけど、高橋がどうしてもってことで、結局その日は解散したんだよ。
小村:高橋お前じゃねえだろ!!!まず40℃超えがいて突入になりかけるなよ!!!今こそ即時解散だろ!!!
五竹:で、そんな日が何年か続いてさ、
小村:もう足踏みの量がえぐい!!!怖いパート全然突入しねえな!!!
五竹:「今日は無理だな!」と思ってさ、
小村:じゃあ無理なんじゃねえかな!!むしろそっちの方が行けるかもしれなかったりすんのかな!!?
五竹:でなんやかんや無理で結局その日は解散したんだよ。
小村:予想以上に普通に無理だった!!期待する暇すら与えてくれなかった!!
五竹:っていうのが昨日の話。
小村:え、昨日!?現在進行形で続いてんの!?
五竹:で今日もこの後廃病院行くんだ。
小村:じゃあ今日は突入できるといいな!!無理だろうけどな!!
五竹:今日こそ昔病気で亡くなった木下に会って、仲良しクインテットが皆揃うといいな・・・
小村:・・・え?
五竹:っていう・・・オチ、どうかなって・・・
小村:いや最後ちょっと怖い感出てたのにいい感じに終わるの下手かよ!!もう、いい加減にしろ!!
2人:どうもありがとうございました。
X子:ありがとうございました。本決勝、面白い「怖い話」ネタ、再び!
Y美:FANさん、いかがでしょうか?
・うおーすごいですねこれは。
単発だとかなり弱いボケが繰り返すとこんなに面白くなるとは……
「ずっとテレビ見たい人」「ずっと彼女へのプレゼント考えてる人」というチョイス絶妙。
X子:このネタの構成の妙が効いていたわね!
Y美:銀沙灘さん、いかがでしょうか?
・決勝審査員だからこその気づきかもしれませんけど、今大会は『無の反復』というボケが非常に目立ちますね。
ボケが中身のない話を何度も何度もして、でも話す度に加速度的に面白さが増していく。決勝の半分近くがコレじゃないすかね。
で、中でもガンバラナイズさんは一番まとまった綺麗な形です。
序盤からフォーマットが出来上がってて、ボケの量も多く、歯切れのよいツッコミでテンポよく読める。
そしてどのボケもちゃんと回を重ねる毎に面白さが増してますし、ダークホース吉田の使い方が絶妙。
強いて言うならキラーフレーズというかパワーワードというか、単語の破壊力が欲しいくらいでした。
X子:今回の決勝ネタを改めて並べてみると、構成の上手さが光るネタが多いわよね!
Y美:とれいんさん、いかがでしょうか?
・うまいですね。くり返しくり返し毎日のようにメンバーがほぼほぼ同じ行動を取り続けるという展開自体にホラーを感じるというか狂気性が漫才のテーマにマッチして面白かったです。
話の怖い部分に行く前にもう怖いという構造がいいです。
楽しく読ませていただきました。面白かったです。
X子:これだけいろんな怖さを取り入れられるところも素晴らしかったわね!
Y美:さて、どんどん参りましょう。
X子:続いて、8組目はこの方たちです!
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エントリーNo.018
ブルースイカ
パンティ泥棒とブリーフ栽培による漫才
青瓜:パンティ泥棒です!
ジデ:ブリーフ栽培です!
2人:よろしくお願いします!
青瓜:いやー、この漫才する会場に来る前にまたパンティを盗んでしまいましたよ。
ジデ:ダメだよ! そんなに欲しいなら栽培すれば良いじゃないか!
青瓜:確かに僕は誰かの穿いたやつが欲しいという、変態パターンじゃないから栽培も良いんだろうけどさ。
ジデ:何だい? 栽培する自信が無いのかい?
初めはみんな初心者なんだから、気にせず栽培しちゃえばいいじゃないか。
青瓜:……実は前にパンティを栽培しようとして、パンティの種をたくさん買ってきたんだけどさ。
ジデ:おぉ、いいじゃないか、いいじゃないか。
青瓜:パンティの栽培自体には半分くらい成功したんだ。
ジデ:初めてなのに半分成功したんだ! 栽培の才能あるじゃん! 赤飯食べたい!
青瓜:赤飯炊いてくれるわけではないんだ。
ジデ:何かすごく赤飯食べたくなっただけ! それは譲れない!
青瓜:じゃあ僕の話を続けるよ、その成功した半分からは値札やタグも出たんだけど、
全部Sサイズで……僕L買ってきたつもりなのに……。
ジデ:あぁ、穿くモノ栽培界はそのへん適当なところ多いからね、よくある、よくある。
青瓜:で、Sサイズだし、値段だって安いパンティのほうが興奮するから安いパンティが良かったのに1枚1万だし、
全然理想と違うから畑を守っていたネットを取り除いて、カラスに全部穿かせたよ。
ジデ:もったいない! しかも1枚1万ってそんな運がいいこと無いのに!
サイズは向こうの間違いだけど、値段はランダムだからね! すごく運が良かったのに!
青瓜:とにかくそれ以来、パンティを栽培しようとは思わないんだ。
ジデ:むぅ、まず君は常識を全く知らないようだ。
僕が手取り足取り栽培のことを教えてあげるから。
ちゃんとサイズが正しい確率が高い種屋さんとかも知っているし、
僕がいろいろ教えれば、次は7割成功できるようになるだろうね。
青瓜:うん、じゃあそうしてもらおうかな、
僕を捕まえるには「後は現行犯を」という噂をよく耳にするし。
ジデ:じゃあまず信頼できる種屋さんに行くんだ。
その失敗した時、君はどこで買ったんだ?
青瓜:……100円ショップ……。
ジデ:なめているのか! そんなんでプロ気取るとはっ!
青瓜:いや……プロ気取っているつもりは無かったけども……。
ジデ:まず信頼できる種屋さんの、そうだな、僕行きつけの『スポーティ』に行こうか。
青瓜:あの、でも、僕が欲しいのパンティだから、ちゃんとレースのついたパンティとかあるの?
スポーティな、実用的オンリーな種しか売っていないなんてことないよね。
ジデ:えっ? ブリーフを栽培するんじゃないの?
青瓜:ズコーッ! そんなつもりは無いよ! だから僕は基本的にパンティ泥棒なんだからさっ!
あっ、それとも初心者はまずブリーフからしたほうが良いということかい?
ジデ:いやブリーフは上級者用だけど。
青瓜:じゃあパンティが良いよ!
ジデ:ブリーフは重ねてある布に土が入りやすくて、なかなか大きく育たないんだ。
青瓜:その上級者と言われるゆえんは別にどうでもいいよ!
あっ、でもレースのあるパンティには、土とか絡まって大きく育たないのかな?
ジデ:さぁ……パンティは育てたことないからなぁ。
青瓜:えっ、じゃあ君に教えてもらうって何か無駄なんじゃ……。
ジデ:そんなことない! プロ気取るな!
青瓜:だから全然プロ気取った気はないよ……。
ジデ:基本は全く違うけど、経験があるから!
青瓜:基本が違うのかっ! 経験ってその経験は全く違うモノの経験じゃないか!
ジデ:じゃあやめるのかい、パンティ栽培の夢をあきらめるのかい?
青瓜:それじゃあもうあきらめるよ! 要は僕が現行犯で捕まらなければいい話だからね!
ジデ:そうか、それも1つの選択肢だ。
おめでとう、赤飯炊いてあげるよ。
青瓜:このタイミングで炊いてくれるんだ、いやまあ赤飯の豆が苦手だから実際いらないけども。
ジデ:僕も豆はどかして食べる。
青瓜:そうだ、君は栽培ばかりしているけど、ブリーフを泥棒してみたいとは思わないの?
ジデ:まあ少しは興味あるけどもね、誰かが穿いたブリーフって。
青瓜:変態パターンだった!
ジデ:確かに畑を守っていたネットをあえて取って、
カラスが穿いたところを見計らい、カラスからブリーフを取り返し完成としているけども。
青瓜:ズコーッ! 相当な変態パターンだ!
ジデ:でも人間が穿いたとなると、それはもう、天国、なんじゃないかな。
青瓜:どひゃーっ! これは大物だ!
ジデ:じゃあ早速、その泥棒の仕方を教えて欲しいな。
青瓜:まず指紋や自分の体の脂さえも残さないように完全防備する。
ジデ:オマエっ! プロ気取るなっ! イキがるなっ!
青瓜:今までで一番強い言い方された! 良いじゃないか! 泥棒に関しては君よりプロだよ!
ジデ:そ、そうか……何か君が一瞬弟に見えた……。
青瓜:そんな、弟にも強気に出れる一面を見せられても……。
ジデ:まあそのことは置いといて、君の泥棒技術の話をしようか。
青瓜:えっとね、完全防備したら後はもう勢いだよ。
ジデ:勢い?
青瓜:そうそう「うぉぉおおお!」と叫びながらお目当ての家に突っ込むんだ。
ジデ:コソコソしないのか!
青瓜:もうそんなテンションじゃないよ。
ジデ:テンションを優先するなよ! 自分の身を優先しろよ!
青瓜:いやそんな守りに入った姿勢で泥棒なんてできないよ。
「うぉぉおおお!」とか「僕を助けてくれぇぇええ! 業から解放させてくれえええ!」とか言うよ。
ジデ:何か怖いっ!
青瓜:パンティ泥棒をしている時だけは、この世の悲しさを忘れることができるんだ。
ジデ:もっと別の発散方法を見つけるべきだ!
えっと、ほら、スポーツとかどうかな? 良い汗かこう!
青瓜:そんな子供だましじゃ潤せないんだ……。
ジデ:何か少年漫画に出てくる敵みたいな台詞!
いやいやスポーツも良いよ! まず徐々に準備をしようか!
青瓜:まあ話だけなら聞くよ。
ジデ:まず、種屋さんに行ってブーメランパンツの種を買って、パンツの準備をするんだ。
青瓜:種屋さん……種……それ栽培ルートじゃない!
ジデ:てへへっ、引きこもうとしちゃったぜ!
青瓜:ズコーッ! ズコズコズコーッ!
ジデ:そして、完成したパンツを収穫のために、
てへへっ、引き抜こうとしちゃったぜ!
青瓜:……。
ジデ:……。
青瓜:……。
ジデ:……。
青瓜:……。
ジデ:……ぁ
2人:どうもありがとうございました。
X子:ありがとうございました……ぁ
Y美:とれいんさん、いかがでしょうか?
・最初から最後まで訳が分からないのに読みづらさを感じさせないのは流石です。
でも本当に読み返せば読み返すほどますます訳わからなくなっていきました。でも面白いです。
多分この漫才の世界でのリアリティがちゃんとしててぶれてないからなんだと思います。お見事です。
X子:いやはや、さも当然かのように何言ってるの、って感じだったわね!
Y美:彼。さん、いかがでしょうか?
・面白かったです。設定が良く、ブリーフ栽培の世界観もしっかり描かれていて、赤飯やズコーっというツッコミがほどよいアクセントになっていて楽しく読めました。
個人的な好みも入りますが、ブリーフ栽培は架空のものでパンティ泥棒は実在するものなので、後半にパンティ泥棒を持ってきても展開が弱くなったように感じました。
前半でもっとジデがパンティ泥棒をしそうにない人物に描かれていたら、ギャップがより生み出せて大きな展開になったかもしれませんが、
今の構成だとブリーフ栽培の世界観をもっと見せて欲しかったなと感じてしまいました。
X子:さも当然のように「ブリーフ栽培」って単語を使って説明されるの、すごいことよね…
Y美:FANさん、いかがでしょうか?
・◎スポーティ
めちゃくちゃ笑いました。ふたりともぶっ飛んだ設定なのに読んでてストンと理解できてすごいです。
ジデ:えっ? ブリーフを栽培するんじゃないの?
↑ここがめちゃくちゃいいです。そういえばそうだったなっていういいタイミング。
X子:ブルースイカさんならではの世界観が極まってたわね…!
Y美:さて、いよいよ敗者復活組の発表です。
X子:続いて、9組目はこの方たちです!
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果たして敗者復活はどの組なのか…!?