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No.031 爆撃突撃部隊
クイズ DJ
吉山:どうもー宜しくお願いします。

鳥田:あのね、僕ちん〜〜

吉山:普通にお願いします。

鳥田:雑学大臣になりたいなぁと思いまして

吉山:雑学王じゃないんですね

鳥田:今日はね君にクイズを出してもらって答えまくったろうじゃないかってことですよ。

吉山:いいですよ。問題!

鳥田:よしこい。テーレッ!

吉山:それはあなたが言うんですね。いきますよ。PTAは何の略?

鳥田:ポタージュ!!

吉山:そんなわけないだろ!!ポタージュが子供たちを守ってるって聞いたことあるんか!?

鳥田:いやだからそれは子供たちの背後にポタージュの守護霊がついてるからでしょ?

吉山:変に頼りねえわ!!もう一回しっかり考えて!!

鳥田:う〜〜ん・・・ポリバケツ達の秋祭り?

吉山:なにその世にも奇妙な物語みたいなの!出しものとかどうなってんだよ

鳥田:ポリバケツ売り場が10か所くらい

吉山:そんないらん!!せめてふざけない様にしっかり考えてくださいよ。

鳥田:プリプリの太鼓をたたく秋祭り

吉山:秋祭り大好きか!?プリプリの太鼓ってなんだよ!!

鳥田:プリ太鼓

吉山:そんなブリ大根みたいに言われても!

鳥田:そんなに言ってお前答えわかるのかよ!

吉山:あたりまえだろ!!ポン菓子を大量生産するアイドルだよ!!

鳥田:ぜったいないよ!!悲しすぎるでしょそんなアイドル!歌えよおどれよ!!!お前頭悪いだろ!?

吉山:そんなことないよ。次の問題行くよ!! 問題!!

鳥田:テーレッ!

吉山:カブトムシは英語でビートルですが〜〜!クワガタは英語で何!!

鳥田:ベーグル!!

吉山:それはケーキの種類!!

鳥田:タルト!!

吉山:それも!!

鳥田:ヤマザキ春のパン祭りが大好きです!!

吉山:今そのカミングアウトなんだよ!!

鳥田:秋祭りも大好きです!!

吉山:だろうね!!やっぱりお前に雑学王は無理だよ

鳥田:でも結局これもお前わかんねえだろ!?

吉山:helloだよ

鳥田:やっぱりお前頭悪い!!こんにちわってなんだよ!

吉山:英語だもん

鳥田:発想がだめだわ!!もうこっちからだすよ!!

吉山:いいですよ。

鳥田:問題!!

吉山:テーレッ

鳥田:バウムクーヘンはおいしいでしょうか?

吉山:問題がもはやバカだろ!!

鳥田:良いから答え言えよ!!

吉山:helloだよ

鳥田:お前もうだめだ!

吉山:まぁ要するに2人ともバカってことでしょ?

鳥田:しかたないですね。高校出てるけど真面目にそんな勉強してませんからね

吉山:勉強する時なんかはラジオなんか聞いてると聞き入っちゃって勉強が手に着かなくてね

鳥田:そうそう。それで一時期DJにあこがれたんですよ。今日、今からここでやってみてもいいですか?

吉山:じゃあ僕が勉強してる人やりますからDJしてくださいよ。

鳥田:了解です。

吉山:あ〜〜勉強疲れたな。そうだラジオ聞こうっと

鳥田:DJトリニティのお便りのコーナー

吉山:あ、ちょうど面白そうなのやってるわ

鳥田:まずは大阪府はペンネームペンネームさんからのお便り

吉山:ペンネームがペンネームっておかしいだろ!

鳥田:DJトリニティさんこんばんわ、私の家は最近お父さんの屁に引火して燃え尽きました。

吉山:壮絶な人生送ってるなぁ

鳥田:たいへんですね〜。そんなあなたには元気を出していただくためにこの曲を送ります「泳げたいやきくん」

吉山:どんなテンションで聞いていいんだよ!!!

鳥田:ペンネームさんには番組特性バネを差し上げます。

吉山:絶対いらん!!

鳥田:さぁ続いてのコーナーは秋祭りへいこう〜!!

吉山:だからお前秋祭り大好きだろ!!いいかげんにしろ

鳥田:ありがとうございました。

吉山:helloだよ

鳥田:もういいよ!!

予選総合第56位(1回戦敗退) 爆撃突撃部隊
審査員
点数
21 36  5  6 54 平均 24.4
【審査員コメント】 
・問題を出す側が答えでボケに走るのはややこしいので、それを逆手にとるといった設定でない限りは片方にボケを集中させるべきではないかと。
 今回の場合は普通に片方が答え知ってる設定で良かったのではないでしょうか。
 また、クイズに対してDJの割合が小さく、バランスが悪くなっているのも気になりました。
 
・これだけの行数の文章があって、読点が2つしかないっていう時点で
 読み物としての完成度は低いんですよ、残念ながら。例えば、

 鳥田:今日はね君にクイズを出してもらっ(略)

 ここは絶対「今日はね、君に・・・」になるべき部分です。
 他にも「引用作品には括弧をつける」などの文章作成上の問題点が
 いくつか存在しています。読ませる為に作るわけですから、
 そこを留意してみてください。
 そこそこ面白いボケもちゃんとあるので、ここからさらにちゃんと
 構成を構築させ、「作文」としての意識をつけて作ると
 もう少し映えるのではないかと思います。
 
・話の振り方がベタ、何がやりたいのか分からない、
 ボケの発想が陳腐、陳腐なボケにツッコミが全く追いついてない、
 ベタなボケに対してツッコミが過剰すぎ、ツッコミ入れるポイントで妥協、
 話が散漫、構成グチャグチャ、笑いナシ、点数5点。
 
・うーん・・・
 二人のテンションが安定していなくて気持ち悪いです。
 最初のツッコミの人は敬語キャラかな、と思ったらその次の台詞ではいきなりテンションが高くなって
 「〜だろ!!」とツッコむ事に大きな違和感がありました。
 かと思えばツッコミがいきなりボケに回ってテンションが普通に戻ったり・・・
 もう少しキャラクターの個性を大事にして欲しいです。
 
・「テーレッ!」を解答者が言うとか「helloだよ」とか、その辺りのノリはかなり好きです。
 出題者の吉山もボケに回るというのも、もう少し徹底するなりすれば面白くなりそうです。Wボケの新しい形というか(誰かやってたかもしれませんが)。

 あとは、具体的なボケの技術でしょうか。例えば最初の「PTAは何の略」という問題に対して
 『ポタージュ』『ポリバケツ達の秋祭り』『プリプリの太鼓をたたく秋祭り』、
 そしてツッコミ側の『ポン菓子を大量生産するアイドル』と続く訳ですが、
 どの解答も正解のPTAとは懸け離れたイメージ・概念のフレーズであるため、
 面白いボケというよりも、ただ不正解を言っただけ、みたいになっていると思います。
 PTAと関連付けた部分も「子供たちの背後にポタージュの守護霊」と、わりと意味不明なボケでしたし。
 お題の「PTA」をうまく生かせないことには、ボケを作る分には良いかもしれませんが、読み手が笑いとして受けにくいと思います。

 次の問題以降や後半も含め、ボケの出し方が軽すぎるんじゃないかと思うんです。
 何回も取り出した「秋祭り」も、そもそもの扱いが軽いのであまり笑えませんでした。(「helloだよ」は逆にぶっ飛び過ぎてるから面白いんです。)
 もっと一つ一つのテーマやボケを掘り下げた方が良いんじゃないかと思います。
 ボケる、というよりは「ハッキリとした一つの話を作る」という意識で書いた方が、
 最終的に面白いネタを作れるようになるのではないかと思います。



No.032 マグネッツ

吉田:はいどうも、マグネッツです。

古田:よろしくお願いします!

吉田:いやあ、MM−1グランプリですよ!

古田:いやあ、MM−1グランプリですね!ちょっと緊張して昨日なんか全然眠れなかったんですけど。

吉田:俺も緊張して目を閉じることもままならなかったですよ!

古田:緊張に目の自由が奪わた!?一体どんな状態だったんだ昨日!

吉田:まあ、そんなこんなで頑張っていきましょう!
   今日はちょっと自分の将来の夢の話でもしようかなと思うんだけど、いい?

古田:どうぞどうぞ。

吉田:俺、ディズニーランドになりたいんだよね。

古田:・・・ん?ディズニーランドで働きたい、ってこと?

吉田:いやいや、ディズニーランド自体にだよ!

古田:・・・・・・どういうこと?

吉田:ん、まさかディズニーランド知らない?

古田:・・・俺の知ってるディズニーランドとお前の言うディズニーランドが違う可能性もあるけど、一応知ってるつもりだよ。

吉田:ほら、あの千葉にあるやけにでっかいテーマパークのことだよ。

古田:ああ、残念だけど俺の知ってる奴と同じっぽいわ!

吉田:まあつまり、それになりたいっていう、単純な、それだけの話だよ。

古田:単純だけど全然意味がわからないわ!どうやってアレになるんだよ!

吉田:体中をパレード隊を走らせるとか、全身にアトラクションを設置するとか、いくらでも方法はあるだろ?

古田:さも当然のように言われても困るわ!パレード隊を走らせるとかどういうことだよ!

吉田:とりあえず、夜の8時に指人形でできたパレード隊が俺の頭の上から出発するじゃん?

古田:ああ、なんかすでに残念な雰囲気が漂ってきてるよ!

吉田:で、額を通って、顔の上を通過していくわけだ。

古田:どうも華やかなパレード風景は想像できないんだけど!

吉田:で、鼻の部分にはスプラッシュマウンテンを設置するから、耳のほうをパレード隊に通らせる事にしたんだけど・・・。

古田:・・・いやまずなんでそんなとこにスプラッシュマウンテンが置いてあるの!?

吉田:いや、ほら、鼻水に押し出されて外に出るとか、スリリングでいいと思わない?

古田:スリリングとかよりもっと違う感情が生まれてくると思うけど!?

吉田:えー、でも、鼻水のしぶきが顔にかかって「キャー!!」とかなるでしょ?

古田:それは不快感から生まれる絶叫だから!恐怖感からうまれる絶叫と違うから!

吉田:まあその話は後にして!とりあえずパレードについての話してるんだから。
   で、この時、右耳を通るか左耳を通るかについて悩んでるんだよね・・・。

古田:・・・そこに関しては正直どっちでもいいとしかいえないんだけど。

吉田:いや、ここをしっかり決めておかないとアメリカとの関係に亀裂が走るから・・・。

古田:そんな重要な問題だったのそこ!?どうも俺にはその重要さが伝わってこないんだけど!

吉田:まあ、そこはあとで考えるとして、とりあえず頬を通って口の中に入っていくと。

古田:食べちゃうの!?パレード隊食べちゃうの!?

吉田:ここで気管を通るか食道を通るかも問題なんだけど・・・。

古田:どっち通ってもかなり危険だと思うけど!

吉田:いいじゃん、スリリングで。

古田:たぶん誰もパレードにスリリングな要素求めてないよ!?

吉田:まあここは無難に食道を通って、胃で消化するのがベストかな。

古田:パレード隊が最後溶けて終わるって!たとえすごく華やかなパレードだったとしても全部台無しだよ!

吉田:まだ終わりじゃないよ!その後、イッツ・ア・スモールワールドとビッグサンダーマウンテンを通って・・・。

古田:パレードがアトラクションの中を通過するの!?
   ってか、そのアトラクションはどこに配置してあるんだよ!?

吉田:そりゃ、スモールワールドは小腸だし、ビッグサンダーマウンテンは大腸だよ。

古田:いや、もはやそれは名前だけだろ!あんなグニャグニャしたスモールワールド見たくないわ!

吉田:そしてエントランスゲートからパレード隊が飛び出していくわけですよ。

古田:・・・いや、お前、その流れで言うとエントランスゲートって・・・!

吉田:そしてそのままディズニーシーにぼとぼとっとダイブ!完璧なパレード!

古田:・・・夢の国が台無し!!

予選総合第25位(3回戦敗退) マグネッツ
審査員
点数
55 59 23 79 63 平均 55.8
【審査員コメント】 
・アイディアは抜群だと思いますが、ボケはディズニーランドを体に置き換えたというパターンが多くて徐々に失速しました。
 パレード以外でもディズニーランドには他にもいろいろ取り出せそうな要素はありますし、
 ツカミも何となく利用できそうなのでもっといろんな絡め方を見せられるのではないかと思います。
 
・「パレードがアトラクションの中を通過する」という違和感を押し出すより
 「アトラクションを人体と置き換えた作品」に特化させておいたほうが
 ディズニーランドの実態とリアリズムに於いて比較できてよかったのかと
 思うんです。多分この作品で生じている笑いのポイントは
 鼻のスプラッシュマウンテンと小腸大腸のアトラクション置換が
 一番大きかったのではないか、と思うんですよ。
 文章の作り方も会話のやりとりも上手ですしボケもそれなりに
 テンポよく配置されますから、いい作品だとは思うんです。
 それだけに「パレード隊の存在が実際のディズニーランドと
 近似値で比較できない」という部分で損しているのではないでしょうか?
 
・構成面に全く問題は無いんですが絶望的なまでに面白くないです。
 ”自分自身がディズニーランドになる”と言うパラレル的発想に、
 作り手の発想力が足りてないと言いますか、
 結局は体をパレードが通過する過程を延々と説明された印象しか残りませんでした。

 これからと言う場面でオチてしまったので気になって行数を数えたのですが、
 規定が50行と勘違いしてませんか?
 使える規定はギリギリまで使わないと、
 短いネタで勝つには相当難しいと思います。
 
・発想と構成は素晴らしいと思います。
 ですが、一つ一つのボケに破壊力が足りない気が・・・
 綺麗にまとまってはいるのですが、大きく笑える箇所が無かったです。
 
・「さも当然のように」体中をパレード隊が駆け巡るのが面白いですね。
 ただ、ツッコミの古田さんもそれを「さも当然のように」受け入れ過ぎてはいないでしょうか。
 ツッコミはするんですけど、疑問が解決しないまま次に進んでいる、というか。
 設定の都合上ボケにおかしい要素があり過ぎるため、その一つ一つにツッコミきれていないのでは無いでしょうか。
 もっと1つ1つのボケに深くツッコんで、吉田にヘタクソな弁明でもさせると良いんじゃないかと思います。
 セコイようですが、そうすれば自然と行数も稼げますし。



No.033 GUY男子 〜ガイダンス〜
結婚願望・自己アピール
二人:ど〜も〜っ!

みさこ:みさこですっ!

あおい:あおいですっ!

みさこ:二人合わせて

あおい:GUY男子(ガイダンス)です!

二人:よろしくお願いしま〜すっ!

みさこ:ということで、漫才頑張って行こかな思うてますけども。

あおい:そうやねっ。

みさこ:うちら、こんなことしてるけど、一応女やんか。

あおい:まぁな。でも、本当に女か?って聞かれたら悩むな。

みさこ:なんで悩むねん!胸張って答えんかい!
    
あおい:みさこも胸張って答えるん?

みさこ:当たり前やんか。

あおい:胸ないのに?

みさこ:余計なこと言わんでええねん!Cカップあるわ!
    ってか、そんなことはどうでもええねん!

あおい:じゃあ何なん?

みさこ:いや、うちらもそろそろ身を固めなアカン歳やな〜、って。

あおい:その話やったら、性別関係あらへんやんか。

みさこ:女の子は早めに結婚した方がええやろ?

あおい:まぁ、うちも早く結婚したい思うてるけど。

みさこ:せやろ?せやから今日は結婚するまでの段階を確認しよかなって思うてるんやけど。

あおい:ええよ。

みさこ:よし、じゃあ一つずつ確認しよか。

あおい:まず、結納を終えるやろ?

みさこ:早い早い早い!
    そこからやったら、あと婚姻届を市役所に出すくらいしかなくなるやんか。
    まずは、彼氏を見つけることからやね。

あおい:でも・・・うちら、芸人やってるやんか。

みさこ:うん。

あおい:せやから、正直言って、あんまりモテへんやろ?

みさこ:まぁ・・・ね

あおい:そうやろ?

みさこ:・・・あ!今日はいい機会やし、自己アピールしてええかな?

あおい:せやったら、うちもしたい〜っ。

みさこ:おお、ええよっ。
    じゃあ、最終的にどっちがいいアピールできるか勝負しようや。

あおい:オッケーっ。

みさこ:じゃあ、まずはうちの番やね。
    ・・・えーっと、私は料理が好きです。得意料理は肉じゃがです♪

あおい:けっ。

みさこ:「けっ」ってなんやねんな!

あおい:だって、肉じゃがとか古いて。

みさこ:そんなことないがな〜。じゃあ、あおいがやってみいや。

あおい:ええよっ。
    ・・・えーっと、私も料理が好きです。得意料理は豆ご飯です♪

みさこ:豆、混ぜただけやないかい!

あおい:ちゃうって。

みさこ:じゃあどんなふうに作るん?

あおい:食材は一から採るがな。

みさこ:採るんかいな!じゃあ、豆は自然から拾うてくるんか?

あおい:ちゃうちゃう。種から育てんねん。

みさこ:そこから!?結構かかってまうわ!

あおい:豆ご飯の米も一からやるで。

みさこ:さっきみたいに種、育てて収穫するん?

あおい:いやいや。田んぼ耕すで。

みさこ:豆より本格的になっとるがな!
    たかが豆ご飯でそこまでするんか。

あおい:愛情がこもっとってええやん。

みさこ:でも、それはやりすぎやって。

あおい:そうかぁ?

みさこ:そうやと思うで? 
    じゃあ、次はうちが自己アピールする番やな。

あおい:うん。

みさこ:・・・えーっと、私は綺麗好きです。
    料理に使ったお鍋とかは食べる前にすぐ洗います♪

あおい:なんやねんそれ。全然アカンわ。

みさこ:え〜?どこらへんがあかんの?

あおい:ん〜・・・なんかアレやわ。

みさこ:アレってなんやねんな!

あおい:なんでもええやないか!アカンもんはアカンねん。

みさこ:なんで逆ギレすんねん!

あおい:とりあえず、うちの言うやつ聞いとき。
    ・・・えーっと、私は綺麗好きです。
    凶器に使った包丁とかは逃げる前にすぐ洗います♪

みさこ:待て待て待て!いきなり何言うてんねん!
    めちゃめちゃ怖いこと言うとるやん!

あおい:えー?そうかぁ?めちゃめちゃええアピールと思ったんやけど。

みさこ:どこがやねんな!絶対引かれるわ!

あおい:マニアにはうけると思うんやけど。

みさこ:局地的に好かれようとすな!

あおい:小さなことからコツコツと。って言うやん。

みさこ:小さすぎるわ!もうちょい範囲広げなあかんよ。

あおい:そっかぁ。

みさこ:じゃあ、次が最後のアピール。うちから行くで。
    ・・・えーっと、私は子猫を飼っています。良かったら、私と一緒に育てましょ♪

あおい:オエェ・・・

みさこ:何を吐くことがあんねん!

あおい:全体的に気持ち悪いわ。「えーっと」が特に。

みさこ:最初から言うとったやないかい!しかも、あんたも言うてたし!

あおい:そないに、やいやい言うなや。とりあえず、うちの聞いてみ。
    ・・・うーんと、私は子猫を飼っています。
    べ、別にあんたと一緒に育てたいなんて思ってないんだからっ。

みさこ:また局地的に好かれようとしとるやないかい!
    やめさせてもらうわ!

二人:どうもありがとうございました〜っ!

予選総合第49位(2回戦敗退) GUY男子 〜ガイダンス〜
審査員
点数
19 54  9 37 48 平均 33.4
【審査員コメント】 
・ボケのスパンが長かったです。 しかもそのボケがパワー不足でした。
 読み終わってから振り返ると「女性コンビ」「関西弁」しか印象に残りませんでした。
 インパクトのあるボケを詰め込むと上の二つの特徴が活かされてよりよりネタになると思います。
 
・上手ですね。二人とも活き活きとしてるのがよくわかります。
 会話がかなり自然です。変に人間味が出てるあたりもお見事です。
 頭の中で描かれている二人の人間像が、そのまま作品に出せているのでは
 ないかと思います。
 ただ、肝心のボケツッコミがそこまで炸裂できてないと感じました。
 笑ったポイントがないのです。凄く惜しいんです。勿体ないんです。
 多分、想定範囲内だったんだと思うんです、各ボケ。
 大きく裏切られる要素もなく、「ボケとツッコミ」という観点だけで
 見ると、わりと平淡な作品だったような印象でした。
 
・ちょっとキツい言い方しますと、
 M-1を見て「自分たちも出たい」と直感的に思ったミーハーなお笑いファンの高校生が、
 休み時間を使って自身の持ちえる最大限の発想力を駆使して完成させたネタのように思えました。

 そもそも「女性が」「関西弁」と言う、
 本格的に舞台向けの(特に極一部の層だけを対象にした)作品を此処に持ってきた所為が不明なのです。
 作者様は男性ですよね。男性が描く女性の理想像を反映した、と言うか、
 自分自信が憧れる”女性”を空想上で実現させた妄想劇を、
 興味の無い我々が見せられるのは単なる苦痛でしかありませんでした。
 空回ってるんですよ。本当の意味で滑ってるというか。
 ここは関東の女性審査員である先風さんに一任してみましょう。
 
・これでもかって位のベタベタな漫才ですね。
 こういう企画の割には何故かベタベタな漫才している組は少ないようですが・・・
 ネタの評価ですが、相槌の部分が多く少々テンポが悪いと思います。
 加えて、全体的に意外性のあるボケが少なく、笑える部分があまり無かったです。
 少々わかりにくくても、もう少し捻ったボケを加えると良いかと。
 
・「自己アピール」に至るまでの部分にボケが無さ過ぎると思います。
 まず胸の話は、ボケというよりは「よくある小話」なので読み流す人には読み流されてしまいます。
 明確なボケは結納ぐらいでしたが、その手のボケをやるならもう2〜3個ボケを並べないと展開としては不自然です。
 そうでなければ、もっと早く「自己アピール」の話に繋げてそちらを深めた方が良かったかもしれません。

 「自己アピール」の部分は、ベタベタな題材ながらもやり取りが楽しそうな所が良かったです。
 みさこの方が正統派な解答、あおいの方がどちらかというとボケ解答だったと思うのですが、
 もう少し明確に2人のキャラを設定した上で会話を展開していくべきだったように思います。
 あまり雰囲気的にフワフワし過ぎていると、「笑い」からは遠のいてしまう恐れがあります。



No.034 安物鬼(応援団付き)
桃太郎(桃多め)
禿:どうも安物鬼です!よろしくお願いします!

鬼:桃太郎って昔話あるじゃん?今日はそれを改造してきた。聞いてくれ。『桃太郎 桃ver.』

禿:桃バージョンって何!?まあ聞かせてください。

鬼:『昔々あるところに桃爺さんと桃婆さんがいました。』

禿:なんだよ桃爺さんって!お爺さんでいいだろうが!

鬼:これくらい桃にこだわってもいいだろ。

禿:桃要素が無駄に増えてるんですね。

鬼:『桃爺さんは山へスモモの収穫へ。』

禿:そこ桃でいいじゃねえか!!全然徹底してねえな!!

鬼:『桃婆さんは川へゴミを捨てに行きました。』

禿:このババアふざけんな!!川を汚すなよ!!

鬼:『すると川上から大きなスモモがどんぶらこどんぶらこ・・・』

禿:川上スモモが豊かだな!そんで桃は流れてこねえのかよ!

鬼:『桃婆さんはスモモが大嫌いなので拾わずに帰りました。』

禿:いやそこは拾ってあげて!話が詰んじゃうよ!

鬼:『家に帰ると桃爺さんがスモモをたくさん収穫してきました。』

禿:桃婆さんスモモ嫌いなのに・・・

鬼:『爺:スモモめっちゃとってきたし。
   婆:もうとってくんなって!結局は川に捨てんだから!』

禿:スモモも川に捨てるのかよ!てか語調がなんか若い。

鬼:『しょげてる桃爺さんを尻目に桃婆さんはとれたてのスモモを川へ捨てに行きました。』

禿:桃爺さんの苦労が水の泡かよ!もぎたて新鮮なのにもったいない!

鬼:『大量のスモモで川がせき止められたころ、土手に大きな桃が置いてありました。』

禿:なんか桃の入手手順が雑すぎるよ!!てか川がせき止められるほどスモモ投棄って!

鬼:『桃婆さんは桃爺さんを呼びつけ大きな桃を運ばせました。』

禿:桃爺さん可哀想だな!めっちゃ尻に敷かれとる!桃だけに。

鬼:『桃を運ぶ桃爺さんが家に着いたころにはたくさんの発疹ができていました。
   爺:俺、桃アレルギーなのに運ばせるとかマジ鬼畜かよ。
   婆:私、桃大好きなの!!』

禿:この夫婦、両極端すぎるわ!!片方の好物がもう片方の厄介物じゃねえか!!

鬼:『家に帰ると桃婆さんは勢いよくつるはしを桃へ振りおろしました。』

禿:それじゃ桃は切れないよ!!大きめの穴が開くだけだと思うよ!!
  いやそれよりも中が心配。

鬼:『桃の汁が桃爺さんに飛び散り、転げまわる桃爺さん。それを笑う桃婆さん。』

禿:ババアふざけすぎだろ!!てかこの描写いる!?

鬼:『二人がくだらんことをしていると自然と桃が割れました。』

禿:製作者の貴様がくだらないとか言うなし。

鬼:『中には額を少し切った赤ん坊がいました。』

禿:やっぱりつるはし届いてたか!!いやでもこれくらいで済んだことが奇跡か。

鬼:『爺:赤ん坊がいたとは・・・名前どうする?
   婆:ピーチスプラッシュがいいわ!』

禿:桃太郎じゃねえのかよ!!話のタイトルまで変わるわ!!そして何その名前。

鬼:『結局無難なラインを責めることにした桃夫妻は桃太郎と名づけました。』

禿:無難とかラインとか責めるとか物語には相応しくない表現が多いよ!

鬼:『時は流れ、桃太郎が40歳のころ。』

禿:流れに流れたな!!もうオッサンじゃねえか!!もっと若いのを期待してたのに!!

鬼:『爺:財産もうねえし。
   婆:桃太郎、ちょっと鬼ヶ島行って金目のもの盗ってきてよ。
   桃:はぁ?マジだりいんですけど。』

禿:やっぱり登場人物の喋り方が鼻につくわ。

鬼:『桃太郎は仕方なく鬼ヶ島へ行くことにしました。1週間ぶりの外です。』

禿:若干引きこもり気味じゃねえか!鬼退治とか無理だろ絶対!

鬼:『桃婆さんは自家農園の桃を、桃爺さんは山奥からとってきたスモモを桃太郎に渡しました。』

禿:やっぱり桃爺さんの境遇が悲惨過ぎるわ!!相変わらず尻に敷かれてる!!桃だけに。

鬼:『桃太郎はさっそく鬼退治へ行きました。道中、犬に出会います。
   犬:桃太郎さん、きびだんごをひとつ下さいな!
   桃:きびだんごは無い。』

禿:そういえば!!家出るとき桃とスモモしか受け取ってねえもんな!!

鬼:『犬:じゃあ・・・桃をくださいな。
   桃:桃は駄目だ俺が食う。スモモをやるからお供しろ。
   犬:うーん・・・』

禿:犬めっちゃ不満気!!第一希望はおろか第二希望も通らなかったからすごく落ち込んでるよ!!

鬼:『犬と鬼ヶ島へ向かっていると、道中、猿に出会いました。
   猿:桃太郎さん、きびだんごをひとつ下さいな!
   桃:きびだんごは・・・・・・・・・無いッ!!』

禿:なんかすっげえ溜めたな!!

鬼:『猿:それじゃあ・・・桃をくださいな。
   桃:スモモをやる。そのかわり付いてこい。
   猿:うーん・・・』

禿:猿もやっぱり不満そうだよ!!一つぐらい桃をあげたっていいじゃないか!

鬼:『しばらく行くと今度は雉に出会いました。
   雉:桃太郎さん、
   桃:きびだんごは無いぞ。
   雉:えぇー・・・』

禿:出鼻をくじかれてる!!雉めっちゃ複雑だろな。

鬼:『雉:じゃ、じゃあその桃を・・・
   桃:これは俺の分だ。動物のくせに出しゃばるな。』

禿:桃太郎めちゃくちゃうぜえな!!動物のくせに、とか一番言っちゃ駄目だろ!!

鬼:『雉:それじゃあ・・・スモモでいいです・・・
   桃:これも俺が食う。お前には道中見つけたヤシの実をやろう。そして付いてこい!!
   雉:うーん・・・』

禿:そこはスモモでいいだろうが!!さっきからちょこちょこ詰めが甘いんだよ!!
  そして雉だけ与えられるものが異物だよ!!ヤシなんて割れないよ!!

鬼:『桃太郎たちは固い結束で結ばれました。』

禿:いや絶対それは無い!雉とか裏切ってもいいレベルだよ!固いのはヤシだけだよ!

鬼:『桃太郎たちが鬼ヶ島へ着くと、鬼たちは酒宴の真っ最中。
   鬼:ピーチタルトめっちゃうめえ!』

禿:ここでも桃かっ!!あとピーチタルトって酒に合わないと思うよ!紅茶飲もうよ!

鬼:『鬼たちはレゲエパンチを飲んで盛り上がっていました。』

禿:レゲエパンチってそれピーチベースのカクテル!!ここまで徹底できるならヤシの実よりももっと適したものあったろうに!!

鬼:『そこへ桃太郎たちが奇襲攻撃を仕掛けます。
   桃:行け!オオカミ・チンパン・カラス!』

禿:なんか全部惜しいっ!!仲間もっとちゃんと認識して!!

鬼:『鬼:ひいいいい!お宝をやるから勘弁してくれ!
   宝を得た桃太郎は手にした刀で容赦なく鬼の首を刎ねて行きました』

禿:なんてグロテスクな!!お宝くれるんだから命は助けてやろうよ!

鬼:『鬼を一通りやっつけた桃太郎はたくさんのお宝とライチを持ち帰りました。』

禿:だからそことか桃でいいだろうって!!ライチとかどんな果物かパッと出てこないよ!!

鬼:『桃:マジ帰ってきたし。
   爺:マジで!?マジだ!マジ桃太郎だ!
   婆:マジマジ!?マジ桃!?マジンガーZ!?』

禿:マジマジうっさいわ!!若者言葉をむりやり使ってる感がするよ!そして最後関係ない!!

鬼:『持ち帰った財宝で桃婆さんは増築した庭に桃畑を、
   桃爺さんは遠くの海沿いの荒れ地にスモモ畑を作りました。』

禿:やっぱりババアが権力握りっぱなしか!

鬼:『海の潮風にさらされてスモモは育ちませんでした。』

禿:もう桃爺さんコテンパンじゃないか!!全然救われないよ!!

鬼:『その後、3人は桃に囲まれた生活で桃太郎と桃婆さんは幸せに暮らしました。
   桃爺さんはアレルギーと闘いながら暮らしました。おしまい。』
  こんな桃太郎はどうかな?

禿:却下だよ!!もう結構。もも結構。


No.035 TELLALIE
非提供 大塚美容形成外科
新居:どーもー、TELLALIEです。
   テルと新居のコンビなのでTELL A LIE(テルアライ)と言います。よろしくお願いします。

テル:はいはいどうも。今日も気合を入れてタン絡ませますよ。かーっ。

新居:ねー、誰が得するんだっていうね。

テル:あのねー、最近ちょっとやってみたいことがありまして。

新居:なんだ申せ。

テル:おお、申す。
   実はさ、ちょいとプチ整形を考えてるんだよね。

新居:プチ整形ねぇ……男のプチ整形って二重とかホクロ除去とかそんなん?

テル:うーん、ちょっと違うんだよね。

新居:じゃあどんなの?

テル:腕をね、3本にしようかと。

新居:…………それってどっちかっていうと「成形」じゃね?
   色々あるけどまず聞きたい。なんで?

テル:いやね、最近忙しくてネコの手も借りたい勢いなのよ。
   だからオレにもう1本腕があったら便利だなぁって。

新居:腕はそんな携帯みたいに簡単に数増やせねえよ。
   だいたいさ、腕ってどうやって増やすんだ?

テル:新居、身長を伸ばす手術って知ってるか?

新居:ああ、アンビリバボーかなんかで見たことあるわ。
   脛付近の骨を一回切断して、切った箇所を数cm引き伸ばしてギプスで固定。
   あとは骨が再生したら引き伸ばした分だけ背が伸びる、ってやつだっけ?

テル:うん。そういうこと。

新居:…………で?

テル:うん。そういうこと。

新居:いやいや、それが腕を増やす方法と関係あるの?

テル:うん。そういうこと。

新居:答えられないんだな。わかるぞそのワンパターンな言い回しは。

テル:まぁ…………人間ってそれくらいの再生能力があるんだから
   今ある腕をどっかにくっつければそこが新しい腕になるでしょ。

新居:オマエ人間を盆栽かなにかと勘違いしてない?

テル:あーじゃあもう仮に腕が3本になったっていう前提で話進めよう。じゃないと埒が明かない!

新居:妥協したな。仮になっちゃった。
   んで、3本になったわけだけど、それで何か得すんの?

テル:まず仕事がはかどるね。

新居:仕事……あれ、テルの職業って?

テル:漫才師だよ。

新居:どこがはかどるの?

テル:………………………ツッコミで、叩く時とか?

新居:ボケ担当だよ。

テル:……………じゃあスポーツで活躍できるとか!

新居:例えば?

テル:バレーでボールを拾いやすいとか、サッカーでキーパーになったら守備範囲広がるとか

新居:それっていつやるの?

テル:………………………実業だn

新居:無理でしょ。

テル:……………あ、両手でゲームしながらご飯が食べれる!

新居:それダメ人間の始まり。

テル:うーん…………。

新居:あ、ふと思ったんだけどさ、腕3本ってことは新しい1本がどこにつけるの?
   利き手の右側?それとも左側?

テル:んー、どっちかっていうと、真ん中かな。

新居:まん……なか……?

テル:うん、真ん中の一番下。

新居:真ん中の一番下…………
   えーと、それは今ゴチャゴチャっとしたモノがついてるあたり?

テル:そう、ゴチャゴチャっとしたモノがついてるあたり。

新居:…いやいやいやいやいや!

テル:あ、違うよ。上とか隣じゃなくてゴチャゴチャっとしたモノと入れ替える形で生やすからね。

新居:尚悪いわ。オスとして大切なものをさらっと捨てんな。
   なんでわざわざそんな位置から腕生やすんだよ。

テル:いや、面白いから。

新居:……人間失格だけど芸人合格だな。芸のために身を捧ぐその根性を他に生かせないものか…。

テル:あ、もちろんウソだけどね。

新居:だよねー。そんな馬鹿馬鹿しい理由なはずがないよねー。

テル:ホントはさ、そのゴチャゴチャっとしたモノをつけてるのが恥ずかしいから付け替えようと思ってて。

新居:股から腕生やす方がよっぽど恥ずかしいと思うんだけど。
   だいたいそんな位置から生やしたらズボンとかどうやって穿くの?

テル:そりゃチャック全開にしてそこからハローでしょ。

新居:それいつか捕まるぞ。遠めだと大きいゴチャゴチャっとしたモノに見えかねないし。

テル:じゃあ横に出してぶら下げとくよ。ウォレットチェーンみたいにさ。

新居:……それはそれで気持ち悪いからさっきのでいいや。

テル:うーん、実際話してみると早く整形したくなってきたなー!

新居:……まぁ、仮の話だから割とどうでもいいんだけどさ、
   その位置から腕生やすって結構不便だぞ?

テル:そう?

新居:まずうつぶせになれないよ?

テル:寝る時は仰向けだからヘーキ。

新居:ゴチャゴチャっとしたモノとったら子供できないよ?

テル:男が好きだからいらないもん。

新居:……………「いっせーの いーち!」ってゲームで不利になるよ?

テル:え、あ…………それはヤバイかも……。

新居:え、ヤバイの?これに揺らぐの?

テル:うーん…………でもそんな細かい事気にしてらんない!
   よし、早速形成外科いって予約してこよう!

新居:待て、早まるな!

テル:いい加減にしろ!ありがとうございましたー!

新居:おーい……。












新居:まったく、手がつけられないヤツだな。

予選総合第16位(準決勝敗退) TELLALIE
審査員
点数
45 88 43 96 64 平均 67.2
【審査員コメント】 
・アイディアは確かに意外性があるのですが、それを笑いにつなげきれてなかったと思います。
 今の状態がふりで、後半にかぶせを出してみたりなど展開にもう少し工夫が必要かもしれません。
 
・ああー・・・これはその、ずるいなあ・・・w
 「携帯みたいに数が増やせる」のところだけちょっと比喩として
 上手くなかったと思うんですが、「盆栽かなにかと」から先の
 表現方法が逐一上手でした。そんで最後のオチがホントずるいです。
 正直、ツカミから序盤はそうでもなかったんです。
 中盤以降面白かったのですが、序盤がそう活きてなかった気がしたので
 完全に油断してました。ハードルそこまで上げて読まなかったので
 オチの一言で「やられた・・・」と思いました。
 
・設定を考えて、その表面をなぞりになぞりましたってネタでした。
 腕が股間から生えたことを仮定して、それでできることを考えて、
 更にそれでできることから一つの大掛かりなくだりを作らないと厳しいです。
 ただ腕をくっつけて出来ることを並べても単なる大喜利と変わりないんで、
 テキストで出来うることを考えて欲しいなと思いました。
 文章面では特に問題ないと思うんで展開を掘り下げてみてください。
 
・雰囲気が好きです。大好きです。
 会話が自然過ぎて好きです。
 爆笑こそ無かったですが、世界観に惹かれました。
 好きです。付き合って下さい。
 
・「ボケの勢いをツッコミの説得力で抑える」のがこんなに長く続く漫才ってのも珍しいですね。
 悪く取ればボケが弱く見えていたとは思いますが、その割りに印象には残りやすいボケだったと思います。
 ボケが弱いからこそ「ゴチャゴチャっとしたモノ」「チャック全開にしてそこからハロー」なんて表現が全面的に浮くのかもしれませんね。
 物足りなさは感じましたが、よくよく見ると斬新な作品だったと思います。



No.036 付和雷同
怖い話
笠原:付和雷同と申します。

天川:親のすね かじってみたら 塩の味。 天川です。

笠原:切ないなぁ。本当にかじっちゃったか。

天川:その日以来、親とギクシャクしてます。

笠原:始まって早々そんな家庭事情話されても。

天川:頑張ってもがき苦しみましょうか。

笠原:俺まで巻き込まないでください!

天川:そんなことはさておき、怖い話というものを小さく前ならえしながら考えたんですが。

笠原:もっと真剣に考えなさい。そんな状況で怖い話なんて考えられないよ。

天川:本当に怖いですよ。

笠原:説得力がないよ。

天川:めちゃくちゃ怖いですよ。怖すぎて知らない人の葬式でダンスできませんからね。

笠原:怖くなくても、知らない人の葬式でダンスなんてしねぇよ!

   ・・・ってか知らない人の葬式にそもそも参列しねぇから!

天川:木魚に合わせて腰なんて振れませんよ。

笠原:見たことねぇよ!あんな単調なリズムで腰振れるかよ!

天川:チーンのところで決めポーズなんかもできませんよね。

笠原:嫌な画だな!チーンでいちいち決めポーズ取るのかよ!

天川:それでは始まり始まり。

笠原:始まっちゃったよ。

天川:「面白半分で夜中の学校に忍び込む少年25人。」

笠原:多い多いよ。何でクラスの半分以上連れてきちゃった?

天川:「なんやかんやで姿を消した21人。・・・これから4人組の冒険が始まる。」

笠原:逆に姿を消しちゃったのはその4人だと思うけど。

   ってかそのなんやかんやが知りたいよ。

天川:自転車の鍵とか、キックボードの置き場とかで。

笠原:キックボードで来るな!雰囲気台無しだよ。まぁ、続けてください。

天川:「うあぁぁぁぁぁぁ!!!うあぁぁぁぁぁぁ!!」

笠原:幽霊にでも遭遇したのか?

天川:「廊下に響き渡る少年たちの足音」

笠原:効果音おかしいよ!どんな靴履いて来ちゃったんだよ!

天川:歩くたびにピーピーいうサンダルの類ですね。

笠原:ねぇよ!すぐさま製造中止だわ!

天川:「家庭科室に忍び込む3人」

笠原:家庭科室ですか。

天川:「ジジジジジジジ・・・」

笠原:ドアを開ける音かな?

天川:「ガシャッ!」

笠原:ドアが勝手に閉まりましたね。

天川:「ジュワッ!ジュワッ!」

笠原:なんの音でしょうか・・・?

天川:「チャーハンをつくる3人」

笠原:そいつら目的なんだよ!ジジジってガス入れるときの音かよ!

   あれ?3人ってことはもう1人は?

天川:「何者かに足を引っ張られる1人」

笠原:助けてやれよ!なに知らん顔でチャーハン作ってるの?

天川:「家庭科室を後にする3人」

笠原:気づいてあげろ!そんなんだから早い段階ではぐれるんだよお前ら!

天川:「何者かに自転車の鍵を盗まれる1人」

笠原:しょぼいわ!その「何者か」も命とか奪おうとして!

天川:「戻ってきた3人」

笠原:お、幽霊との直接対戦!?

天川:「大人しく鍵を返す校長先生」

笠原:校長ー!!深夜の家庭科室で何やってんだお前。

天川:「校長を閉じ込めて家庭科室を後にする4人」

笠原:ナイス判断。

天川:「ヒャッハッハ!!ヒャッハッハ!!何者かの笑い声が廊下に響き渡る」

笠原:まさか・・・。

天川:「たまごっちの電源をオフにする1人」

笠原:たまごっちにそんな効果音存在しねぇよ!

天川:排便したときの爽快感でしょうか。

笠原:絶対違う!たまごっちの会社から訴えられろ。

天川:「トイレに立ち寄る4人」

笠原:定番ですね。

天川:「この時間帯なのに鍵が閉まってる個室」

笠原:これは幽霊ですね。

天川:「上から勢いよく水をかける4人」

笠原:少しはビビれや!何この4人の無駄な勇気は。

天川:「個室から出てきた校長先生」

笠原:校長ー!夜中の学校うろうろしないでください。

天川:「『あなたたちが家庭科室からここへ来るまで8分25秒かかりました』とほざく校長」

笠原:うぜぇよ!避難訓練のときよく言うけど。

天川:「第二形態に進化する校長」

笠原:ゲームのラスボスか!

   でもピンチだよ!頑張れ少年4人組!

天川:「個室に閉じ込めトイレを後にする4人」

笠原:進化したわりには相手にもされてないのかよ!

天川:「終」

笠原:終わり!?なんだこのちょっぴり切ない物語は。

天川:ダダダダーン ダダダダーン ダダダダーン ダダダダーン

笠原:・・・まさかのエンディング?

天川:製作者、天川流星。

笠原:スタッフロールまで流す気かよ!その労力をもっと本編へ費やせよ!

天川:スペシャルサンクス、天川明美、天川次郎、天川鉄矢、天川千尋。

笠原:スペシャルサンクスが家族て!家族まで巻き込んでなにこの完成度!

天川:「校長『あなたたちがかていかしちゅ・・・やってもうたー!』」

笠原:NG集もいらねぇよ!いい加減にしろ!

2人:どうもありがとうございました。

予選総合第18位(準決勝敗退) 付和雷同
審査員
点数
65 50 64 82 66 平均 65.4
【審査員コメント】 
・良い意味でも逆の意味でも安定して無難という印象を受けました。悪くはないのですが校長先生など王道ぎみのボケが多かった気がします。
 あと個人的には親とぎくしゃくしてたはずなのにスペシャルサンクスというのにツッコんでほしかったです。
 
・私の師匠曰く「お経のチーンは終盤、終わる時に早い周期で2回鳴らす」という
 瞬間が必ずあるらしい(※宗派によります)んですが、その度に決めポーズやってるのを
 想像すると凄いですね・・・。
 で、全体的に「展開を狙いすぎて粗くなってるポイント」が散見されました。
 例えば、

 天川:「なんやかんやで姿を消した21人。・・・これから4人組の冒険が始まる。」
 笠原:逆に姿を消しちゃったのはその4人だと思うけど。
    ってかそのなんやかんやが知りたいよ。
 天川:自転車の鍵とか、キックボードの置き場とかで。
 笠原:キックボードで来るな!雰囲気台無しだよ。まぁ、続けてください。

 っていうくだりの「自転車の鍵とか」の意味がわからないんです。
 もっと言うと上記2つ目の天川の発言は、どこにもかかってなくないですか?
 あと

 天川:「ジジジジジジジ・・・」
 笠原:ドアを開ける音かな?

 これも音として聞き間違えるには無理があるのではないか、と思います。

 天川:「ガシャッ!」
 笠原:ドアが勝手に閉まりましたね。

 っていうのも「勝手に閉まった」という描写が足りないので
 「そうなの?」と躓いてしまう部分でした。
 もう少し丁寧に構築してもいいのではないでしょうか。軸はしっかりしてますので。
 
・校長ー!のツッコミが色々おかしいと思います。
 例えば最初の「校長ー!!深夜の家庭科室で何やってんだお前。」ですが、
 テンションの急降下が著しいので、
 「校長出てきた!深夜の家庭科室で何やってんだよ!」程度の方が安定してると思います。
 トイレのくだりでの「校長ー!」ですが、一度目で「!」を2個使ってるのに、
 二度目で数が減るのは不自然かと思います。

 校長談義はこれくらいにして、
 話の終わりがツッコミの通り「終わり!?」でした。
 残り15行をもう少し存分に生かしてスッキリ終らせて欲しかった。
 ボケは概ね質の高いものが多かったので、
 行数制限の無い場ではこれで終わらせず完全版を拝見したいものです。
 
・実際に出来るようなネタをそのまま書いたという感じですね。
 文章にする上で、もう少し面白く出来る気がします。
 悪くは無いのですが、もっと工夫する余地はあるかと思います。
 
・今回は個性が強すぎる作品も多かったせいか、こういう「普通」の漫才も素直に読めました。
 まぁ一概にこの作品に対して普通って言ってしまうのも難なのですが、
 良い意味で言えば、ボケが分かりやすく率直に伝わってくる、という事です。
 また一貫したストーリーだったためか、臨場感があったと思います。
 そこそこベタなボケでも、ネタの雰囲気にうまく合わせることで面白くなっていたと思います。
 ただ、エンディングはさすがに浮いているような気がしました。
 ボケ・ツッコミ自体は的確なのですが、とりあえずのところ「必要な」展開では無いので、あまりしっくり来ませんでした。



No.037 こけまみれコオロギ
重役
★はい、どーもー。こけまみれコオロギです。
 よろしくお願いします。

○はぁ。

★あれ?どうしたん?ため息なんかついて。

○ちょっと、重役を担ってしまってな。

★どうせ始めのあいさつぐらいのことやろ?

○お前、また僕がお泊まり会のあいさつのときに緊張で吐いたこと
掘り起こす気か!

★アハハ、夜はその話しかできんかったな。

○今度はそんな軽い重役ちゃうんやって。

★重役は重いもんや。
 じゃあ結婚式のスピーチとかか?

○そんな軽くないわ!

★おい!結婚式のスピーチで緊張して吐いた俺の立場を考えろ!

○よっしゃ!今度吐いた話を肴に飲むか!

★酒すすまんわ!

○いや、そんな冗談言ってる場合じゃないんやって。

★で、なんなん?その重役っていうのは。

○良いか、落ち着いて聞けよ。…良いか!ほんとに良いのか!

★もったいぶるなって。早く言えよ。

○果物の王様や。

★えっ、ドリアンやん。

○おー、よく知ってるな。

★お前ドリアンなん?

○いや、僕の顔のこれはトゲトゲじゃなくてニキビやから。

★じゃあ果物の王様ちゃうやん。

○ドリアンと交代で僕や。

★これからお前が果物の王様名乗るってこと? 

○そうそう。

★そもそも、お前って何の果物なん?

○何の果物とかじゃなくて、僕は僕。

★果物じゃないやつが果物の王様を名乗って良いん?

○僕とドリアンが納得すれば良いんちゃう?

★本人同士がそうでも世間は認めへんよ。

○おい、これから果物の王様名乗っていこうってやつに対して「本
人」とか言うなや。

★そこに怒るんかい。

○そりゃそうや。仮にも僕は果物の王様やで。

★さっきから果物の王様って言ってるけど、結局果物の王様って具
体的には何するん?

○王様っていうからには全果物を統一することやろ。

★お前に全果物を統一させれるんか?

○やったことないから不安っちゃ不安かな。
 でもまぁなるようになるんちゃう?

★えらい軽い気持ちやな。最初何するつもり?

○とりあえず果物を背の順に整列させてみよか。

★そこは果物も背の順なんや。
 それならパイナップルとかが後ろの方にくるんやろな。

○いや、パイナップルはだいぶ前の方。

★えっ、パイナップルより大きい果物あんまり見たことないで。
 変な堅い葉っぱの部分もあるし。

○果物がなってる位置基準や。

★余計に分かりにくいやんけ!

○その果物がなってる木ごと来るからな。

★根こそぎ?

○根こそぎ。

★枝とかが邪魔やわ!スーパーで売られてる状態で来させろよ!

○それやとあんまり安定感ないし。

★安定感なんて必要?

○だって「身体測定のバーが下がり切る前に転がったら正確な体長が測れへんやんけ!」
 って梨さんがすごい言ってくるんやもん。

★梨なんて転がってもそんな変わらんやん!

○ここで測ってほしいみたいなこだわりがあるんやろ。
 だってすごい何回も言ってくるんやで。

★王様が一果物の圧力に負けるなや。
 別に、転がらんように他の果物が支えてあげたら良いんちゃう?

○その支えてた果物が測るときは誰が支えるんな?

★支えてた果物は自分で立てや!

○そんなことしたら支えてた果物が自分だけ立てるみたいな優越感
に浸らん?

★勝手に浸らせとけ!どうしても浸らせたくなかったら近くの人間
呼べ!

○お前来る?

★行かん。

○普通、こうなる。

★なるほどね。

○だから去年から根こそぎ案に改正されたんや。

★そこまでして果物を背の順にする意味ある?

○ないね。よーし、背の順は止めよう。

★今までの議論が一瞬に!

○わっはっは!これが王の権力や!見たか、梨さん!

★でも、さん付けなんや。

○で、並びましたっと。最初に選手宣誓があるわな。

★何か競うん?

○生産量かな。

★うん、それは農家に頑張ってもらわんと。

○宣誓、僕たち果物は生産量、出荷量ともに全果物の頂点を目指し、他の果物を円グラフのその他の項目に追いやるとともに、
 さらなるねぶた祭の活性化を誓います。選手代表リンゴ。

★売り場がリンゴだらけになってまうわ!そして青森びいきするな!

○続きまして祝電が届いておりますので披露致します。

★これは競技なんかめでたい席なんかはっきりしてくれよ。

○「リンゴおいしいよね〜。うん、リンゴはおいしい。」
 青森知事様からの祝電でした。

★リンゴのおいしさをしみじみと言うてるだけやんけ。だいたいな
んでみんなして青森おしてくるんや。

○続いては大会旗の掲揚です。
 皆様、持参の双眼鏡をご準備の上、津軽海峡をの向こう側をご覧ください。

★これ青森でやってたんかい!いや、北海道かもしれんけど。
 津軽海峡の向こう側ってそれはもはや北海道やで。いや青森かもしれへんけど。

○最後に王様のあいさつで締めるわけで…ゴホン。ん、ん
 ごめんちょっと吐き気が…

★やっぱお前には王向いてへんな。よっしゃ、飲むか!

○飲めるか!

予選総合第37位(3回戦敗退) こけまみれコオロギ
審査員
点数
63 47 25 55 67 平均 51.4
【審査員コメント】 
・設定も中盤のボケも面白かったです。
 ただ設定が面白いので序盤のくだりを引っ張らずにすっと話題に入って本題を長く置いた方が盛り上がるのではないかと思います。
 
・えええっと、まずもう少し適切な改行をお願いしたいです。
 読み物を投稿しているので「読みやすさ」は重要なカテゴリです。
 あと「二人の間だけで会話が成立している」という印象です。
 読み手にこの二人の会話の内容が綺麗に浸透しないといいますか。
 例えば序盤の

 ○ちょっと、重役を担ってしまってな。
 ★どうせ始めのあいさつぐらいのことやろ?
 ○お前、また僕がお泊まり会のあいさつのときに緊張で吐(略)

 というところでそれが顕著なのですが、そもそも知り合いが
 「重役を担うことになった」っていう話をしたときに
 それが「はじめのあいさつ」に直結するかどうか疑問が残ります。
 まず「何の話か」を聞くと思うんですよ。どういうジャンルの話で
 重役を遣ったのかが理解されて、それではじめて「挨拶のこと?」と
 切り出せるようになると思うんです。
 そのあと「お前、また・・・」で始まる内容は完全に二人にしか
 わからないことになっており、つまり「この一連の流れは
 二人にしか理解できない状態」になってしまっているのだと思います。
 これがもっとちゃんと表現されるには

 ○ちょっと、重役を担ってしまってな。
 ★重役?つか何の話?
 ○ちょっと重要なポストに就くことになったんだけど。
 ★どうせ始めのあいさつぐらいのことやろ?
 ○お前、また僕がお泊まり会のあいさつのときに緊張で吐(略)

 みたいな展開でないと正しく伝わらないと思うんです。
 
・果物の大様になるっていう突飛な設定が、
 作り手の技術を凌駕しすぎてボケが追いついてない印象でした。
 いや、ボケは普通に見れば平均並みに面白いとは思うんですけど、
 強烈な設定と、要所要所で混じる関西弁のせいで、
 印象が薄っぺらいものになってます。
 あと、ところどころ会話が噛み合ってないのが気になりました。
 単に文章を書き慣れてないだけのこととは思いますが
 
・関西弁らしきものと標準語が混じってて読みにくかったです。
 どっちかに統一してくれればあと10点位は加点したかもしれません。
 雰囲気は嫌いではないのですが・・・
 
・前回のMM−1から目を付けていましたが、ベタなようで独特な雰囲気を持ったコンビですね。
 あまりこういう方向のボケをするコンビが少ないので、そういう意味では新鮮でもありました。
 全体的に面白さを持ったボケは多かったと思うのですが、若干自分の世界に引っ張りすぎてしまったような気がします。
 後はどれだけ多くの読み手を惹きつけられるか・理解させるか、という面を意識すると良いと思います。


No.038 暗黒天国
僕の好きな人
鈴村:僕ね、最近好きな人ができたんですよ。

ハナ:そうなんだ。それで?どんな女の子を好きになったの?

鈴村:実はね、僕デイジーダックに一目惚れしちゃったんだ。

ハナ:デイジーダックって、あのディズニー映画の?

鈴村:もしかしてハナさん、僕が2次元の女の子を好きになったからって引いてない!?

ハナ:いやいや、ディズニー捉まえて2次元の女の子て!
   確かにタッチの南ちゃんやうる星やつらのラムちゃんがタイプだって言う男子はたまにいるけどさ!?
   流石にデイジーダックはやばいよ!

鈴村:そうだよなぁ・・・
   彼女にはドナルドダックっていう彼氏がいるからなぁ。

ハナ:そこじゃないよ!

鈴村:でも、凄く素敵じゃないか。
   大きな瞳に、可愛らしいアヒルぐち。

ハナ:アヒルぐちっていうかアヒルだよ!

鈴村:それにグラマーだし、セクシーだし、ディズニーだもんなぁ・・・

ハナ:やかましいわ!

鈴村:それでね、僕はデイジーに告白してみようかなって思うんだよ!

ハナ:それはいろんな意味で止めた方が良いよ。

鈴村:だから今日はちょっとこの場を借りて、デイジーに告白する練習をしてみたいんだ。
   ハナさんはデイジーの役をやってくれないかな?

ハナ:練習に付き合うのは別に良いんだけど、絶対普通じゃないって。

鈴村:じゃあ、シチュエーションは僕がディズニーランドにあるデイジーの家を尋ねるから、
   ハナさんは本物さながらの、すみれ色の服に下半身すっぽんぽんで、お尻をフリフリさせながらお家で待っててよ。

ハナ:普通に待たせてよ!
   そんな格好恥ずかしくてできる訳ないでしょ!

鈴村:ピンポーン。

ハナ:はーい。

鈴村:デイジーダックさん!僕は暗黒天国という名前で漫才師をやっている鈴村修と申します。

ハナ:あら、はじめまして。

鈴村:今日は大好きなあなたにプレゼントを持ってきました!

ハナ:私に?

鈴村:これはヒナギクという花の花束です。
   ヒナギクには「純潔」や「明朗」などの花言葉がありまして、英名を「デイジー」と言います。

ハナ:まぁ!素敵な花束。これを私にくれるの?

鈴村:はい、素敵なあなたにピッタリだと思いまして。

ハナ:嬉しい!鈴村さん、どうもありがとう!

鈴村:あの、デイジーさん!初めて見た時からあなたの事が好きでした!
   もし良かったら、僕と付き合ってください!

ハナ:どうでも良いけど何かしらボケようよ!
   ボケないって事は本気なのね!?

鈴村:もちろんだとも!僕のデイジーに対する愛は本物だよ!

ハナ:嗚呼、鈴村くんが徐々に遠い存在に感じてきたわ。

鈴村:これで告白はバッチリだから、次はデートの練習だね。

ハナ:そこまで妄想を繰り広げるとは。
   鈴村くんがどんどんディズニーとはベクトルが違う夢の国へ向かっていくよ。

鈴村:やっぱり相手は夢の国の住人で、僕らの住む世界の事は良く知らないと思うんだ。
   だから、敢えて気取らずに庶民的なデートをするのが良いと思うんだ。

ハナ:そこまで考えてるとなるともう気持ちが悪いわよ!
   それで、どこにデートに行こうって言うのよ。

鈴村:そりゃあ、遊園地でしょう。

ハナ:意味無い!
   確かに一般的なデートスポットではあるけどさ。

鈴村:そっか、遊園地はダメか・・・
   じゃあ、繁華街を2人でブラブラするのが良いかな。

ハナ:うん、そういうのがベストなんじゃないの?

鈴村:2人でショッピングをして、僕がデイジーにピッタリな可愛いリボンを買ってあげたりしてね。

ハナ:まぁ普通のデートなら、そういうのも良いんじゃないかな。

鈴村:いや、リボンも良いけど、可愛い指輪とかも良いかもなぁ・・・

ハナ:まぁ、そうやって悩む事も良いかもしれないけどさ。

鈴村:デイジー、これは僕からのプレゼントだよ。
   さぁ、手を出してごらん。
   ・・・あぁっ!水掻きが邪魔で入らないっ!

ハナ:何という豊かなイマジネーション!
   もはや鬱陶しいわ!

鈴村:そんでもって、お昼も庶民的にファーストフードに行ったりしてね。
   例えばケンタッキーとか。

ハナ:ダメに決まってるでしょ!

鈴村:そっか!デイジーって外国の子だから、宗教的な問題で鶏肉は食べられないかもしれないね!

ハナ:道徳的な問題だよ!アヒルが鶏食べちゃダメでしょ!

鈴村:はぁ・・・素敵なデイジーと、一夜を共にしてみたいなぁ・・・

ハナ:何て歪んだ性欲なの!?

鈴村:あの大きな口ばしでして欲しいなぁ・・・

ハナ:知ってる?アヒルに噛まれたら、酷ければ出血ものよ。

鈴村:はぁ〜っ、想像しただけで、僕の蒸気船ウィリーがスプラッシュマウンテンだよ。

ハナ:鈴村くんのイッツ・ア・スモールワールドを食いちぎられても知らないわよ。

鈴村:コスチュームプレイも良いよね。例えばセーラー服とか。

ハナ:パッと見、ドナルドダックじゃない!

鈴村:愛し合う僕たちは、ベッドの上で1つになるんだ。
   そして行為を終えた後の僕らは汗ダックダックさ。

ハナ:やかましいわ!いい加減にしなさい!

予選総合第17位(準決勝敗退) 暗黒天国
審査員
点数
83 84 29 62 73 平均 66.2
【審査員コメント】 
・奇抜な設定が多かった中で、このネタはボケ方も展開もかなり上手かったと思います。
 しかしただ一点、最後下ネタに持って行く必要は無かったと思います。
 今回はバランスを崩す方向に作用しているように感じました。
 
・「ちょびバト」で初めてこの作品を見たときから、他を凌駕する着眼点と
 上手な展開方法に圧倒されたものでしたが、その時はどうにも
 「上手い、という状態で終わってしまっている」という印象が
 強かったのですが、長文として再構築された本作品は、「上手い」という
 状況を保ちつつネタそのものがきっちりと昇華された非常に面白い
 作品になったと思います。
 話をオチへ向かわせる展開がやや強引だったかな、と感じたのと、
 デートプランの話題で登場するボケがやや弱かった点、
 あとオチがどうも腑に落ちない感じがwしましたが、
 「書くだけ」の文章ではなく「それを読んでインスピレーションさせた時に
 もう一度笑いが襲ってくる」というしっかりとした仕掛けのある作品だと思います。
 
・ネタ選びの失敗感が尋常じゃないです。
 結局全編を通して「デイジーダックが好き」という突飛な設定を凌駕するボケが一切無く、
 もはやボケと呼んでもいいのかどうかが疑問でした。
 行数制限を限界まで使えるほどの設定じゃないと、
 残りの40行が可愛そうですよ。
 
・雰囲気、会話の自然さ等は好きです。
 が、大きな笑いが無かったです。
 もう少し突飛なボケを入れても良いかと。
 どうでも良いですが、2次元の女の子の例が古いですね。
 
・2人のやり取り自体は他の漫才と大して変わらないのですが、
 この作品の設定やボケの方向性には、他と比べて何か一味違う印象を持ちました。
 何より、恋の対象がデイジーダックってのが新しいですよね。
 その上で普通のデート漫才っぽいボケをやろうとしているので、どうしても面白味なり違和感なりが生じていました。
 で、個人的にはそれがツボにハマって面白かったのですが、
 意外とあっという間に終わったので、もう少し展開させて欲しかったなぁというのが希望です。



No.039 HIGH−POP
爆弾解体
小沢:どうも、HIGH―POPです。

伊上:まあ最近ね、爆弾を見つけたら解体したいな、どこかに爆弾ないかな、と思いつつ街中を歩いてるんですけど。

小沢:ねぇよ!てか唐突にどうした?

伊上:最近爆弾を解体する映画を見たんですよ。それで俺もやりたくなってさ。

小沢:そうなの。でも街中に爆弾は落ちてないからね。

伊上:だからね、今日はここで想像で爆弾を解体したいんだけどいいかな?

小沢:あー、まあいいよ。

伊上:ありがとうございます!じゃあ小沢さんは電話で指示をお願いします。

小沢:じゃあその指示を受けて貴方が爆弾を解体するんだね?わかりました。



伊上:(プルルルル、プルルルル)

小沢:おう、伊上か。どうした。

伊上:お、小沢さん!爆弾です!家に爆弾が!

小沢:なんだって!よし、特徴を教えてくれ。

伊上:はい、爆弾は目覚まし時計の中にあるみたいです!

小沢:目覚まし時計?

伊上:中からカチカチと音が聞こえてきます!

小沢:それは時計だからだろ!もっとあり得ないところから音が鳴るんだよ。

伊上:成る程。



伊上:(プルルルル、プルルルル)

小沢:おう、伊上か。どうした。

伊上:お、小沢さん!爆弾です!家に爆弾が!

小沢:なんだって!よし、特徴を教えてくれ。

伊上:はい、爆弾は腹の中にあるみたいです。

小沢:それはあり得ないわ!

伊上:腹の中からカチカチと音が聞こえてきます!

小沢:どうなってるんだお前の腹は!

伊上:多分これは昨日時計を飲み込んだからだと……

小沢:昨日何があったんだよ!気になるわ。

伊上:昨日は確か「腹時計」を実践しようとして……

小沢:馬鹿野郎!一旦中断しろ!

伊上:ダメか?

小沢:全くダメだ。よし、シチュエーションを用意しよう。

伊上:シチュエーション?

小沢:ああ。じゃあ、ビルの最上階に爆弾がセットされてて、爆弾処理班が通報を受けて現場に行く。
   そこで無線で連絡を取りつつ解体する。これでどうよ。

伊上:分かった。



伊上:こちら伊上、現場に大体到着しました。

小沢:いや、完全に到着してから無線で通話しろよ!

伊上:今タイムカードを押しています。

小沢:出勤か!いいから最上階に行け!

伊上:最上階に着きました!

小沢:よし、爆弾はどこにある。

伊上:多分1階です。

小沢:すれ違いするな!ちゃんと最上階に置いておけよ!

伊上:さっき挨拶しましたよ。

小沢:もう意識もってんじゃねぇか!爆弾は最上階に置いておけよ!

伊上:あっ、爆弾を見つけました!

小沢:そうか、爆弾はどんな感じだ。

伊上:はい、しっとり柔らかくて歯ごたえもいいです。

小沢:食ってんじゃねぇよ!

伊上:やっぱり爆弾は炒めものが最高ですね。

小沢:炒めてあるの!?そうじゃなくて、こう、箱の中に爆弾が!みたいな感じで。

伊上:びっくり箱の中に爆弾が!

小沢:すげえサプライズだな!心臓止まるレベルだわ。

伊上:ちょっとびよんびよんしてて解体しにくいです。

小沢:そのまま行こうとするなよ!それを外せ!

伊上:外しました!

小沢:よし、じゃあ形状を教えてくれ。

伊上:銀色です。

小沢:銀色。

伊上:それで螺旋状になって……

小沢:バネの方じゃない!爆弾の方!

伊上:爆弾はですね、緑黄色野菜を中心としたバランスの良い食事が入っています!

小沢:なんでだよ!どかせ!他の特徴は?

伊上:そうですね、コードが大量にあります!

小沢:そうか、コードの色を言ってくれ。

伊上:はい。赤、青、黄色です。

小沢:3色だけか?

伊上:はい、黄色だけ50本近くあります!

小沢:要らねえ!できればもうちょっとカラーバリエーションを増やして欲しかった!

伊上:あっ!大変です!

小沢:どうした?

伊上:この爆弾の赤いコード、本当はナポリタンでした!

小沢:なんで!?それ実は弁当箱じゃないの!?

伊上:とりあえずこのナポリタンを切ってみます!

小沢:いや、それ何も繋がってないから!

伊上:(ビーッ、ビーッ)

小沢:何の音だ!?

伊上:どうやらこのナポリタンが何かのスイッチになっていたようです!

小沢:まさかの!?で、何が起こってるんだ?

伊上:爆弾から足が生えてきました!

小沢:本格的に動き出した!大分怖いわ。

伊上:あっ、今爆弾が下に向かっています!

小沢:何!?外に出たら一大事だ!追え!

伊上:いえ、その心配は要りません!

小沢:何でだ?

伊上:自分からこっちに戻ってきました。

小沢:えっ!?何でだ?

伊上:恐らく手が無いのでタイムカードが押せなかったのかと……

小沢:何でわざわざ押そうとしたんだよ!ということは爆弾はここまで出勤したのか!?

伊上:あっ、今爆弾が箱の中に戻っていきます。

小沢:いや無理だろ!足あるんだし!

伊上:大丈夫です、足はもいで入りました。

小沢:もげるの!?ちょっと!

伊上:何?

小沢:全然できてないよ!何がしたかったのさ!

伊上:お弁当のアドバイスを貰いたいんだけど、ナポリタンってどうかな?

小沢:知るか!いい加減にしろ!

2人:ありがとうございました。

予選総合第26位(3回戦敗退) HIGH−POP
審査員
点数
54 49 43 73 58 平均 55.4
【審査員コメント】 
・爆弾とすれ違う、ナポリタンなどいくつか気に入ったボケもあったのですが、物足りなさが残ったまま終わったという感じでした。
 盛り上がりが無く平坦なまま終わってしまったのも惜しいと思います。
 
・なんでしょうね。ちぐはぐ・・・っていうとちょっと違うかもしれませんが、
 伊上さんはあくまで「爆弾を解体したい」という明確な目的を持って
 本件を展開させようとしているわけですから、そういう落とし方にすると
 「じゃあ序盤でそんな導入になるわけないじゃないですか」ってことになると
 思うんです。あとは用意したボケが結構「テーマにたいして散漫」という
 印象です。ちょっと自由すぎるというか・・・そう、「まとまり」に
 欠けている作品、という感じなんですね。
 読み進めてくうちに「なんかぐちゃぐちゃしてるなあ」という感想を
 抱いてしまいました。
 
・前半全くおもんなかったんですけど、
 タイムカードの辺りから面白くなってきました。
 一行一行がやたら短いのが彼らの持ち味なのかなんなのかは分かりませんが、
 もう少し濃いものを見たかったです。
 前半10点、後半75点、平均43点。
 オチはヤケクソですか?
 
・ちょっと評価が難しいですね・・・
 中盤以降のボケは凄く好きです。
 ですが・・・前半の部分がイマイチだったのと、オチが弱いと思いました。
 
・何気に独特な発想のボケが多かったですね。
 「現場に大体到着」「びっくり箱の中に爆弾」「赤いコード、本当はナポリタン」・・・
 よくあるようで、実はあまり無かったボケだと思います。
 また目覚まし時計や腹時計は、面白さが伝わりにくいボケだったのが惜しいですが、
 場合によってはうまく後半に絡めたりしても良かったと思います。
 ネタ全体として何かもう一歩、独特な設定が入るとか弱いボケが無くなるなどすれば、
 一気に評価が上がる作品が作れるんじゃないかと思います。



No.040 大船橋
パクリ
大船:はいどうも、大船橋です。

船橋:この世の中にはパクリが多いですよね。

大船:何か問題になりそうなこと言ってるけど。

船橋:歌手でも大塚愛だとかオレンジレンジとかがパクリ疑惑掛けられてましたけど。

大船:そんな話蒸し返すなよ!

船橋:それに最近だと上海万博の公式PRソングのパクリ疑惑でひと悶着ありましたよね。

大船:確かに岡本真夜さんの曲とメロディーが一致してるってので問題になりましたけども。
   まあ、最終的には万博側が岡本さんに使用許可を得て丸く収まったから良いんじゃないんですかね。

船橋:あれもねえ、丸く収まったのかも怪しいですけど。

大船:丸く収まったんだよ!本人たちが言ってんだから!

船橋:どうせ中国のことなんだから汚い手とか使ってそうだけど。

大船:中国に偏見持ちすぎだろ!

船橋:いや、でも中国ってパクリ多いじゃん。以前もミッキーの偽者がいる遊園地が話題になったし。

大船:さっきからお前の話は古いんだよ!

船橋:もうこうなったらさあ、中国もパクリ路線で進んでいった方が良いんじゃないの?

大船:いや、パクリ路線て!

船橋:例えば、今回の騒動にしてもメロディーだけじゃなくて歌詞もパクるとか。

大船:それは流石にまずいだろ!

船橋:遊園地の件も、あの着ぐるみのクオリティーでミッキーをマジで自称してたら面白かったのに。

大船:そんな面白さ至上主義で話を進められても!

船橋:こうなってくるとパクリを前面に押し出した遊園地も出てきてもいいよね。

大船:どうなってくるとそんな発想が出るのか気になるけど。

船橋:とりあえず「東京パクリーランド」とか考えてみたんだけど。

大船:またそのまんまなネーミング!

船橋:まず、ゲートをくぐるとマスコットキャラ達がお出迎え。

大船:勝手に話を進められてる!

船橋:まずは一番人気、パクリーマウス。

大船:まあパクリーランドなんだからいなきゃおかしいわな。

船橋:続いてはパクリーのガールフレンド、パキーちゃん。

大船:これはミニーちゃんに該当するのかな。

船橋:そしてパクリーの友人、ドナルドダックスフンド。

大船:いや、ドナルドダックとダックスフンドが混じってるよ!

船橋:顔はドナルドダック、胴体はダックスフンド!それがドナルドダックスフンド!

大船:気持ち悪い以外の言葉が見つからんわ!

船橋:声を担当するのは山神社宏一。

大船:山寺じゃなくて!?寺→神社ってのがいかにもパクリっぽい発想!

船橋:他には「グーヒー」「タップ&ドール」「ラロ&スティック」など人気キャラクターがよりどりみどり。

大船:本当に聞いた事ある感じなののオンパレード!これ訴えられたら負けるぞ!

船橋:続いては目玉のアトラクション!

大船:そもそもがこの遊園地自体に注目してないんだけどなあ。

船橋:まずはシンボル「ツンデレラ城」

大船:何か最近の流行を取り入れてる!

船橋:「べ、別にこのお弁当はアンタのために作ってきたんじゃないんだからね!」って

大船:典型的なツンデレだなあ。

船橋:城が。

大船:城が!?え、中に住んでるお姫様とかじゃなくて、城が喋るの!?

船橋:別に喋るけど?

大船:さも当然、みたいな言い方するな!建築物が喋るだなんておかしいだろ!しかも弁当作ってんじゃねえか!建造物が!

船橋:ちなみに相手は松本城。

大船:知らんよ。

船橋:で、大阪城も松本城の事が好きなんだけど、ツンデレラ城と大阪城が親友だから動けなくて・・・。

大船:何かお城間で三角関係になってる!ってかツンデレラ城の浮きっぷりが半端ないけど!

船橋:続いて「リトルサンダーマウンテン」

大船:リトルて。

船橋:全長30cm。

大船:思った以上にリトル!それもうアトラクションじゃなくてフィギュアレベルじゃん!お土産じゃん!

船橋:定価は15000円、郵送OK。

大船:本当にお土産じゃねえかよ!アトラクションじゃないの!?

船橋:んで、後は・・・。

大船:いや、もういいよ!これ以上こんな変な遊園地に付き合ってられるか!

船橋:えー?絶対流行ると思うんだけどなあ。

大船:流行る要素が一つもないわ!第一、コンセプトがパクリな時点でアウトだわ!

船橋:絶対流行るって。

大船:流行るもんか、こんなもん!

船橋:まあ、意見がパックリ割れてますけど。

大船:いい加減にしろ!

二人:どうも、ありがとうございました。

予選総合第43位(2回戦敗退) 大船橋
審査員
点数
45 28 16 51 55 平均 39.0
【審査員コメント】 
・ディズニーランドにパクリの要素を加えたのみ、という印象が強かったです。
 また、ツッコミのテンションが一定で物足りなかったと思います。特に前半、普通の会話に対してツッコミを入れているっぽくなっているのは逆効果になっている気がしました。
 
・なんかどうも「強めの指摘」=「ツッコミ」みたいな感覚で作ってるような
 気がするんです。そのうえで「別にいいんじゃないの、それで」って
 思ってしまうような箇所が見られます。例えば

 船橋:歌手でも大塚愛だとかオレンジレンジとかがパクリ疑惑掛けられてましたけど。
 大船:そんな話蒸し返すなよ!

 これそんなに強めに返さなきゃいけないボケなんでしょうか。むしろ

 船橋:それに最近だと上海万博の公式PRソングのパクリ疑惑でひと悶着ありましたよね。

 につなげるためには必然性のある発言だったと思うんです。
 トータルで見るとツッコミがやけに一人歩きしている作品というか、
 ボケを拾っているようで実はそのまんま返しているだけだったりとか、
 ちょっと構造的に技量に欠ける状態での投稿、という印象です。
 まず、読み手はツッコミと基本的には同じ立場で読み進めますから、
 「そこがボケなのかどうか」がわからない状態で突然ツッコミが
 「〜〜かよ!」とかツッコまれると戸惑うわけです。

 船橋:以前もミッキーの偽者がいる遊園地が話題になったし。
 大船:さっきからお前の話は古いんだよ!

 ここも「以前も」って言ってるんだから話が多少古くても全く問題ないわけですが
 「古いんだよ!」ってツッコミを入れてしまってるせいで
 「え、それボケなの!?」と戸惑うわけです。
 ツッコミは、ボケの言う事を添削して返す役目ではなく、
 ボケの言った内容を読み手の立場から昇華する役目、という感覚でいたほうが
 いい作品を作れるのではないかと思います。
 特に文章界では、記載された内容をそのまま読み手は汲み取るわけですから。
 
・序盤から大船のツッコミのポイントがおかしくないですか?
 その話を蒸し返すのはおかしいことじゃないし、丸く収まったかどうか怪しいのも事実だし、
 話題が古い事も「中国はパクリ」説の例題としては相応しいと思いますが…
 ツンデレラ城のくだりも非常に酷く、
 城が喋るという意味不明な設定も中国のパクリとは無関係、
 松本城や大阪城を引っ張ってきた意図も掴めません。
 リトルサンダーマウンテンも、ネーミングをパクってるだけで、
 土産等に至ってもパクリは全く関係ない始末。
 これからだってところで中途半端なオチ、
 後30行ある行数をうまく生かせなかったんですかね?
 
・こういうネタを堂々と書ける、その度胸だけで加点しようかと思ったのですが・・・
 肝心のネタのパンチが弱いですね。
 ツカミからは、もっと皮肉の効いたネタを期待したのですが・・・
 
・パクリ系のボケを並べた、以上のモノがあまり無かったように感じますが、一通りはネタになっていたと思います。
 城が喋るあたりの展開は面白味があったのですが、今回の漫才全体から見ると浮いている気がしないでもないです。
 また、何となく物足りない印象も受けました。もう一展開、あるいは大きな山場が欲しいところです。