咲野:はいどうもー、お願いします。
海堂:世界中のあらゆる地域に存在するスラム街について、
各国の国民たちはもっと目を向ける必要があると思わないか?
咲野:…急にどうしたんだよお前?
海堂:時に咲野、お前「シティ・オブ・ゴッド」って映画観たことあるか?
1970年代前後のブラジルのスラム街、通称”神の街”を舞台にした洋画作品だ。
咲野:観たことないよ。どんな映画なんだ?
海堂:まぁ要するに、スラム街で必死に生きる子供たちを描いたバイオレンスドラマだな。
これを観て思ったんだよ、世界には小学生のガキが拳銃で大人たちを殺し回る地域があるのに、
俺たち日本人はコタツに寝転んで日本刀の手入れしながらチョンマゲを整えて、いい気なもんだよ。
咲野:どこの国から見た日本の偏見だよ!
海堂:でもな、毎朝起きて、今日は黒のパーカーを着ようか、
羽織袴で決めようか、それともタータンチェックのキルトで行こうかって悩めるのは幸せなことだと思うよ。
咲野:時代と国がごっちゃでよく分かんねぇよ!
でもまぁ、そうだよな。スラムの人たちは、服はおろか食べ物すらろくに無いわけだし。
海堂:でもね、もっと困るのは、そういう人たちが一般の地域に侵攻してくる事だよ。
いくら不自由しているからって、そういった事は事前に食い止めなければならない。
だから例えば山道沿いに、「注意!スラム街の少年に食べ物を与えないでください」って標識を立てたりね。
咲野:山から下りてきた猿じゃないんだから!
海堂:どうしてもって言うなら、公園でパンの耳を散らかすくらいなら大目に見れるかもね。
咲野:鳩まで集まってくるだろ!余計面倒なことになるよ。
海堂:僕らもこうして悠長なこと言ってるけど、日本だっていつ何が起こるか分からないよ。
格差社会も広まってきてるし、中国の文化大革命みたいなのが日本で起ころうもんなら、
あっという間にそこら中がスラム街になって、
「スラムドッグ$ミリオネア」のリメイク権が
手に入るかもしれない。
咲野:お前が最も危惧するべき点はそこかよ!
海堂:そんなわけねぇよ。俺が危惧してるのは、もし日本で映画のリメイクをした時、
司会者役がみのもんたになって正解かどうかの発表を渋ってるうちに2時間を越しちゃわないかってとこだよ。
咲野:結局そういう方向性じゃねぇか!
違うだろ、要は日本でもブラジルのような危険なスラム街が生まれるんじゃないかってことだろ。
海堂:そういうことだ。最も、既に日本の一部ではそういった地域があるのも事実だしな。
その原因は、数十人、数百人にのぼる大量の難民等が国内に押し寄せることにある。
当時優秀だったイギリス行政府を除いて、殆どの国が対策を行っていない。
日本も政府がアレだ、やるわけない。つまり、難民たちが押し寄せる前に侵入を阻止する必要があるんだ。
咲野:まぁ、自国の防衛と治安維持の為にはやむを得ないよな。
海堂:まずは空港の封鎖だ。国外からの交通手段部門第1位だからな。やっぱり、飛行機だね!
咲野:DHCみたいに言うなよ!と言うか、難民が飛行機に乗ってワイワイやって来るサマは想像できないけど。
海堂:そこはほら、全員で荷物室に隠れれば問題ない。
咲野:暑苦しさが尋常じゃないだろ!難民のぎゅうぎゅう詰めってどんなんだよ!
海堂:なら尾翼とかに捕まって「あぁ〜〜!」って飛んでれば一件落着だろ。
咲野:落着しねぇよ!そんな馬力あるやつは自国でたくましく育ってるわ!
全然ダメじゃん。国外からの交通手段部門第2位は?
海堂:もちろん船だ。港を閉鎖しないとな。
ボートピープルの侵入を阻止するんだ。
咲野:うん、ご丁寧に港から入ってくるボートピープルなんていないだろうけど、
南北のアメリカ大陸からは船の入国者も多いだろうしな。
でも港自体を封鎖すると、輸出入が途絶えてそもそも国が危険にならない?
海堂:それに関しては大丈夫だよ、オランダ船だけは入港許可するから。
咲野:どこの徳川家だよ!難民を防ぐ為に貿易まで途絶えさせたら元も子もないだろ。
海堂:日本の港に入れずに右往左往してるボートピープルを、海賊が襲撃して一件落着だ。
やがて難民を纏め上げたイギリスの海賊バーソロミュー・ロバーツが、
黒海賊船に乗って浦賀に入港するんだろうな。
咲野:だから時代と国をもうちょっと考慮して発言しろよ!
海堂:浦賀は当然、当時の江戸のように国民でいっぱいだよ。
比率で言えば、見慣れない外国船に興味を持った民衆1対ワンピースファンの子供9くらいだな。
咲野:そこどうでもいいよ!実際そんな感じになりそうだけど!
…どっちにしても、港封鎖は失敗だよ。
海堂:そうか…なら、各国をピンポイントに狙うしかないな。
咲野:と言うと?
海堂:日本への移住者が多い国に、日本のイメージを悪くさせて行きたくなくなるようにさせるんだよ。
咲野:凄い力の入れようだな。具体的にどうするんだよ?
海堂:まず、日本に近い韓国・アメリカ・モンダナラツモファッカ王国。この3つを重点的に狙わないとな。
咲野:最後どこの国だよ!聞いたことねぇよ!
海堂:モンダナラツモファッカ王国は太平洋のど真ん中に位置する王国だよ。
日本に向かって海上にベルトコンベアが設置されてるんだ。
咲野:それはもう日本に来るためだけにある国じゃん!そんな王国聞いたことねぇよ。
海堂:お前、本気でモンダナラツモファッカ王国を知らないのか?
まぁ確かに、地図上だと点に等しいから視力が抜群にいい俺以外は探知できないだろうな…
咲野:地図上で数ミリでも現実は何倍もあるだろ!視力じゃなくて霊能力の系列じゃないの!?
海堂:まぁとにかく、まずは韓国だ。
咲野:軽く受け流された…。まぁいいや、進めろよ。
海堂:韓国と聞いて真っ先に浮かぶのはドラマだ。
近年の韓流ドラマブームで無駄に親交が深くなってる。
咲野:いい事だと思うけど、まぁ快く思ってない両国民も多いよな。
海堂:ここは「読み間違い作戦」で行こう。「韓流」を「かんりゅう」って読んでやるんだ。
咲野:凄い地味な攻撃だな!確かに正しく「はんりゅう」って読んでる人少ないけど!
海堂:国民総出で西の方角に「かんりゅう!!かんりゅう〜!!!」ってな。
咲野:どこのおぞましい宗教団体だよ!
海堂:それを聞いた韓国も「は!!は〜〜〜〜〜!!」って叫び返してくるわけよ。
咲野:そこだけ聞くとかめはめ波的なのが飛んできそうだろ!
もうそのやり取り見ただけで難民はおろか旅行者も来ねぇよ!
海堂:次はアメリカだな。
アメリカと言えばハンバーグの国、チキンの国、ウインナーソーセージの国の印象が強い。
咲野:全部肉じゃねぇか!
海堂:更にアメリカの若人は信じられないほどのテンションの高さが持ち味だ。
授業中にコーラを掛け合いながら性交してる高校生も多いだろう。
咲野:多いどころか1人もいねぇよ!確かに映画とかだと凄いハイテンションだけど!
海堂:で、一発ヤり終えたあとは全員でサラミをガブリと。
咲野:やっぱり肉かよ!そんなドンヨリした汗かきたくないわ。
海堂:このデータから分かるように、アメリカ人に野菜を見せびらかすとキれる。
咲野:お前の偏見クソデータではな!そうなるわな!
海堂:一番のポイントは、野菜以外のものを見せつけるとアウトってとこだ。
間違っても米とか魚とかは見せたらいけない。
咲野:野菜を見せつける時点で大幅に間違ってるけど、それはまた何故?
海堂:アメリカと言えば「米」国だろ。もし日本が米なんて見せつけようもんなら、
「知ラナイウチニアメリカノ領土フエタ!フエタ!」とかなってややこしいだろ。
咲野:ならねぇよ!なると思いたくねぇよ!
…聞く気も起こらないけど、魚は何でだ?
海堂:魚は英語でフィッシュだ。
アメリカは「ビッグフィッシュ」や「ソードフィッシュ」と言った名作を生み出してるからな。
もし日本が魚なんて見せつけようもんなら「アメリカノ映画、日本パクッタ!パクッタ!」ってなるだろ。
咲野:どんな低俗な国民だよ!お前の偏見もはや凄いな!
海堂:あ…いや待てよ、アメリカの映画を日本がパクったと知れば好感度下がるよな。
そうなると難民や移民が流れてこないわけだから、結果的に成功じゃん!
よし、アメリカに公表するのは野菜と魚だな。
「揚げ魚の野菜あんかけ」なんてどうだろう?
咲野:どこの料理コンテストの作戦会議だよ!!本来のテーマからかけ離れすぎだろ!
海堂:かけ離れてないよ。結論から言えば、
「国外の難民によるスラム街誕生を防ぐために揚げ魚の野菜あんかけをアメリカに突きつける」ってわけだ。
咲野:結論が結論になってない!「防ぐために」と「揚げ魚」の間でビックリするくらい温度差あるだろ!
海堂:これで韓国とアメリカは完了だ。
次は皆さんお待ちかねのモンダナラツモファッカ王国だな。こいつは強敵だぞ?
咲野:誰一人お待ちかねてねぇよ!なんならもう帰りたいくらいだろ!
海堂:モンダナラツモファッカ王国、まぁ略してモナカ王国としようか。
咲野:モナコ公国みたいになっちゃったじゃねぇか!
海堂:モナカ王国は、とにかく街中至るところにスラム街がある。
もう、東京フレンドパークに出たらグランドスラム取れるほどスラム街だらけなんだ。
咲野:例えが全く分かんねぇよ!
海堂:「シティ・オブ・ゴッド」でも、小学生がモーテルに侵入して無差別にカップルを惨殺するシーンがあったが、
モナカ王国も似たような感じだ。
高校生がモーテルに侵入して無差別にカップルを盗撮したりな。
咲野:文体は似てるけど行動内容は全く違うだろ!それだとただの盛りの付いた思春期だよ!
海堂:港倉庫では鉄砲の違法取引が常日頃行われてる。
その鉄砲に水を蓄えて、シャツを着た女の胸元に発射するのが最近ブームだ。
咲野:水鉄砲じゃねぇか!その王国とやらは本当にスラムで侵されてるのか!?
海堂:本当だよ、まぁスラム街、別名ムラムラ街って名前が付けられてるんだけど。
咲野:別名じゃなくてそっちが本名だろ!!スラムの要素が1個もねぇもん!
海堂:まぁとにかく、ここの連中がベルトコンベアに乗って日本にやってくるんだ。
厄介だろ?
咲野:厄介すぎるわ!ある意味スラムが誕生するよりも厄介だよ!
海堂:韓国とアメリカはパッと閃いたんだが、
このモナカ王国だけ、阻止する方法が見つからないんだよな…
咲野:ベルトコンベア叩き壊せば済む話だろうが!
揚げ魚の野菜あんかけより数千倍シンプルな結論だよ!
海堂:お前よく考えろよ、海のど真ん中にあるコンベアなんて潰すと海流がおかしくなるだろ?
そのせいで交通手段が途絶えて、海外旅行者や物資が届かなくなったらどうするんだよ?
咲野:「港を封鎖する」とか誇らしげに言ってたやつに言われたくねぇな!
海堂:とにかく、モナカ王国は諦めざるを得ないな。
でもこれで、韓国とアメリカは封鎖したから、スラム街は生まれないわけだ!
咲野:ムラムラ街が生まれちゃうじゃねぇか!もうお手上げだよ!
海堂:日本にムラムラ街が出来るとなると、もっと国民に知ってもらう必要があるよな…。
時に咲野、お前「シティ・オブ・グリード」って映画観たことあるか?
2010年代前後のモナカ王国のムラムラ街、通称”欲望の街”を舞台にした洋画作品だ。
咲野:そんなもんねぇよ!いい加減にしろ!
元木:どうも!ロゼッタストーンズです!よろしくお願いします!
いや、早速なんだけどね、実は免許取るために教習に行ってるんですよ。
秋田:車乗れると便利ですからね。
元木:で、今度実際に道路を走るんですけど、ちゃんと出来るか不安でねえ・・・。
秋田:じゃあ俺免許持ってるから予行練習的なのやるか?
元木:良いねえ、やってみましょうか。
元木:ああ、遂に道路で走るのか・・・緊張するなあ。
秋田:おはようこざいます。
元木:あ、先生。
秋田:はい、では本日は実践です。今日は実際の公道で走ります。
元木:はい、分かっております。
秋田:元木さん、「かもしれない運転」って分かりますか?
元木:はい、「いきなり子供が飛び出してくるかもしれない」とか「○○かもしれない」と言う想定をして気を引き締める運転のことですね。
秋田:その通り、今回は公道なのでいつも以上に気に掛けてください。
元木:はい、分かりました!
秋田:それでは、行きましょう。
元木:はい!
(元木、車に乗ろうとする)
秋田:ストップ!
元木:え?
秋田:車の後ろに何かいるかもしれないですよ。
元木:あ、もう「かもしれない」は始まってるのか。
えーっと、車の後ろは・・・何もいません!
秋田:もしかしたら普通の人には見えないものかもしれない・・・。
元木:怖いですよ!てかそんな事まで気にしませんよ、普通!
秋田:公道なんだからここまでしないと。
元木:そんなもんなんですか?・・・てか考えてみりゃまだ教習所だし。
秋田:確認が終わったら車へ。
元木:あ、はい。
(二人、車に乗る)
元木:えーっと、鍵・・・。
秋田:鍵穴にガム入れられてるかもしれない。
元木:バイクじゃないんだから!
秋田:公道なんでここまでしないと。
元木:だからまだ教習所ですし!さっきから公道関係ないし!・・・とにかく、鍵さしました!
秋田:はい、出発。
元木:やっと出発だ・・・。
秋田:いきなり子供が飛び出してくるかもしれない。
元木:あ、はい。
秋田:見えない何かも飛び出してくるかもしれない。
元木:だからさっきから怖いですって!
てか見えない何かだったら実体無いからぶつかってもどっちも損は無いですし!
秋田:もしかしたら通過するとき取り付かれるかもしれない。
元木:そんなん気にしてたら動けませんよ!
秋田:そんなやり取りしてたら前からいきなり子供が!
元木:危ない!
秋田:出てくるかもしれない。
元木:紛らわしいな!
秋田:いきなり同乗者が騙してくるかもしれない。
元木:あなただけですよ、そんなバカは!
秋田:まあね、「子供が飛び出してくるかもしれない」ってのは一番教えておかなきゃいけないところだから。
元木:それにしてももっとマシな教え方無かったんですか?
秋田:はい、止めて。
元木:えっ?あ、はい。
でも何でいきなり止めたんですか?
秋田:同乗者が飲み物を買いにいくかもしれない。
元木:あー、なるほど・・・・・いや、あんたは駄目でしょ!仕事中でしょ!
秋田:はい、出発。
元木:うわ、もう買ってるよ・・・。
秋田:下手糞の運転見てると恐くてのどが渇いてくるんですよ。
元木:ぶち殺すぞ!それがあんたの仕事だろうが!
秋田:そこ右ね。
元木:あっ、はい。
秋田:そこ左。
元木:はい。
秋田:で、次の信号は右ね。
元木:はい。
秋田:はい、道を間違えて教えてるかもしれない。
元木:何やってんの!?バカじゃないの!?
秋田:いいか!運転は戦場なんだぞ!
元木:少なくともあんたは味方でいろ!
秋田:まあ地図をよく見ろ、って事です。
元木:あんたが教えてくれてるから見てないんでしょ!
あっ!ひょっとして道間違えましたね?
秋田:・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・違うよ。
元木:なんだその妙な溜めは!
秋田:ああそうだよ!道を間違えたよ!どうせ駄目教官だよ!
元木:開き直ったよ!
秋田:でも駄目教官がつくかもしれないって言う教訓になったじゃん!
元木:その「かもしれない」は利用率低すぎだから!教習の時にしか使えまないから!
秋田:ととととにかっく落ち着いててててって!
元木:その言葉そのままバットで打ち返します!
秋田:ああもう!だから下手糞の運転は嫌なんだよ!
元木:あんただって教えるの下手糞じゃねえか!
もういいわ、やめだやめ!お前全然教えるのだめじゃねえか!
秋田:だって俺免許持ってるとは言ったけど教えるの上手とは言ってないぞ。
元木:いい加減にしろ!
二人:どうも、ありがとうございました。
審査員 点数 |
57 | 45 | 36 | 58 | 64 | 平均 52.0 |
【審査員コメント】 ・「かもしれない」のボケが多かったのですがそれらボケが低調気味だったためあまり盛り上がりが来なかったという感じです。 現段階以上に「かもしれない」にとらわれずいろんなボケを増やした方が良いかもしれません。 ・いわゆる「空論展開系」のネタなわけですが、それの長所は 「どんな方面からでもボケを展開できる」ということにあり、 短所は「それゆえ読み手のハードルは上がる」ということにあります。 「かもしれない」や「可能性がある」を前提として進める文章っていうのは 何でも言える半面、「何でも言えるんだから、こっちの予測の裏を突く ボケを下さい」という欲が出てしまうものです。 少なくとも本作品では、展開上で出てくる「かもしれない」が 私の盲点部分を突くような内容ではありませんでした。 ・このネタ前見たとき、ハッピーターンとか色々あった気がするけど、削ったんですね。 明らかこっちの方がいいと思うんですが、 それでも行数の割りに中身が薄いといった印象でした。 と言うか、浅い。ボケが動きそのままを表現してて、 捻りが一切無いように思いました。 「ととととにかっく落ち着いててててって!」に至っては、 ドン引きするくらい「何やってんだろう」と感じました。 ・ボケは悪くないのですが、ツッコミが真っ直ぐ過ぎますね・・・ もうちょい捻ったツッコミが良いかと。 一旦、ボケの台詞だけ消して、ツッコミだけの台詞を見てみると何か思いつくんじゃないですかね。 思いつかなくとも責任取れませんけど。 ・単純ながらも楽しみやすくて面白かったです。 「かもしれない」を基軸としながらも、1つ1つのボケとしては意表を突くものが多かったと思います。 ただ欲を言えば、ストーリーや展開そのものにも意外な流れがあると良いと思います。
文太:どうもー、お願いしますー。
根舘:囲碁将棋ですよろしくお願いしますー。
文太:「スポーツ選手の年俸」ていう本よんで、気付いたけど、
根舘:何だよ。
文太:お相撲といったら日本の国技でしょ。
根舘:そうだけど。
文太:野球、相撲ね。
根舘:そらそうだろ。
文太:でも相撲あまり人気ないじゃん。
根舘:まぁ、たしかに。
文太:なりたい人少ないでしょ。
根舘:まぁ、あんま人いねえよ。
文太:おれ理由分かったの。
根舘:なに?
文太:お相撲さん給料安い。
根舘:お前そんなことねぇだろ、上の方の人結構もらってるだろ。
文太:一番上って言ったら横綱じゃん、横綱で月250万。
根舘:まじで?
文太:うん。
根舘:お前月250万って年で言ったら・・・・・・・・・・
結構もらってるじゃん。
文太:いやあきらめたな。250×12やめたなお前。
根舘:やめたと言うか最初からやってねえよ。
文太:じゃあ、さっきの間は何だったんだよ。
根舘:人って字3回書いてたんだよ。
文太:なに緊張してんだよ。そんで人って書いたら飲め。
根舘:いや、飲むの嫌なんだよね、飲みたくないんだよ。
文太:飲むの嫌いかは知らないよ。月250万ということは
年で3000万だけなんだよ。
根舘:3000万?
文太:3000万安いでしょ?
根舘:うん、だって巨人でいったら大道と一緒だもんな。
大道と一緒つれえもんな。
文太:もっと分かりやすい例え欲しかったけど。
根舘:代打の切り札だよ?
文太:知らねえよ。
根舘:横綱=代打の切り札かよ。
文太:まぁ、そういうことだよね。
根舘:安いな・・・。
文太:で、もっと給料増えないかなと思って、スポンサーを
付けたら良いんじゃないかなと思ったんだよ。
根舘:スポンサー?どこに付けるの?
文太:お相撲さんてね、実は上半身裸なの。
根舘:知ってるよ!
文太:だから胸のあたりに付けるとしたらタトゥーになるじゃん。
根舘:それはムリだな。
文太:けれど、まわしのところに付けても厳しいじゃん。
だから、相撲に関係無いところにつけるの。
根舘:どこ?
文太:だから、「両国YahooBB国技館」。
根舘:いやそこにいれるのかよ。急にポップになっちゃったけど。
文太:夏場所、秋場所、mixi場所。
根舘:いらねえよ、何mixi場所って。
文太:mixi場所の間は、部屋の事をコミュって呼ぶ。
根舘:だからいらねえよ。
文太:二子山コミュって呼ぶ。
根舘:めんどくせえねお前。
文太:兄弟子の事をマイミクって呼ぶ。
根舘:やだよ。あれ基本的にお年寄りがみるんだぞ、大相撲。
文太:mixi場所の時はやたらと土俵に足跡つける。
根舘:なにうまいこといってんだよ。
文太:そういう、いけると思うんだけどね。
根舘:いけねえよ。
文太:これ、取り組みでもいれられると思うんだよね。
根舘:取り組みどうやっていれるんだよ。
文太:じゃあ取り組みやってみるか?
根舘:まず塩投げるでしょ。
文太:はかたのしお。
根舘:いらねえって。そんな良い塩投げるのかよ。
文太:投げましょう。
根舘:いちいち「はかたのしお」言われるのつらいな。
もう一回やってみよ。
文太:アタックー。
根舘:洗剤投げちゃったよ。
文太:みあってみあって、おはようからおやすみまで暮らし
みつめてー
根舘:ライオン?
文太:はっけよーい、ノエビア、ノエビア、ノエビア、ノエビア。
根舘:なんだよこれ!
文太:これいけるでしょ。
根舘:いやいけねえよ。
文太:ちなみにこの漫才は囲碁将棋の提供でお送りしました。
根舘:もういいよ。
2人:・・・・・
根舘:でもさーでもさー。
文太:うんうんうんおつかれ。
根舘:「相撲」って字さぁよく見たら「相模」に見えるよな。
文太:あぁ分かる分かる。「夢」って字はさ、「鹿」に見えない?
根舘:全然見えない。はははっ(笑)
2人:どうもありがとうございました。
審査員 点数 |
56 | 33 | 5 | 31 | 48 | 平均 34.6 |
【審査員コメント】 ・本題に入っていた間はかなり面白かったです。具体的に言うとスポンサーあたりからでしょうか。 それだけに前半とオチ前のやりとりが薄くて非常に勿体ないです。ツメが甘いという感じがしました。 ・最後の6行は完全に蛇足だったと思います。 全体的にみると、「会話」という形式の上で文章を構築するための 「添え木」が足りないのではないか、という印象です。 ボケは面白いのに、どこか淡泊。 多分、二人の会話が「必要なことしか言ってない」からだと思います。 もう少し会話って「ゆとり」が存在しているものだと思うんです。 台本のト書きだけで構築されてるような印象なんですね。 ・「ウォーリーを探せ!」ならぬ「このネタの笑いどころを探せ!」ですか? ・短い構成なのにテンポが悪いです。 内容は悪くは無いですが、やはりテンポの遅さが気になりました。 もっと詰め込むかネタ自体を長くしたほうが良いと思います。 オチもくどいです。 ・横綱の給料の話は、漫才とは別の意味で面白いですね。誰かに言いたくなりました。 ただ、長く展開した割にボケが少ないので、漫才の出来として言うなら、もう少しボケを取り入れながら展開するべきだったと思います。 で、後半の相撲にスポンサーをつける話は、設定としては良かったと思います。 ボケも割と想定内な感じですが、悪いボケでは無いです。もう少し独自にぶっ飛んだボケがあるなどすると良いと思います。 ラスト6行は、もう少し本編に繋げてみるか、せめて分かりやすいボケだったらまた違った印象だったのではないでしょうか。
酒井:酒井優羽です。
長門:長門宗騎です。
2人:男女コンビEscapeです。
長門:早速なんだけどさ、ヤンデレっていいなって思うんだ。
酒井:……それは僕がヤンデレになれという事かい?
長門:いや、そういう事ではないけど。ヤンデレはいいなって。
酒井:ふうん。僕はヤンデレはなんか怖いなぁ。
長門:それでさ、自分でヤンデレ喫茶ってのを開きたいんだよね。
酒井:そうなの?
長門:でさ、その構想を今から言うから、何か悪いところがあったら指摘してくれる?
酒井:んー、まあそのくらいならいいけど。
長門:じゃあお願いね。
まずお客がお店に入ってくる。
酒井:うん。
長門:そこをナイフで一突き。
酒井:あ、問題出たよ。大問題が。
長門:え?今のところヤンデレとして忠実だと思うけど。
酒井:忠実すぎて営業停止になるよ?そこは誠意をもって挨拶じゃないの?
長門:これが彼女なりの挨拶なんだよ。
酒井:彼女は挨拶の度に捕まるつもりなの?
そこは「いらっしゃいませ」でいいと思うよ。
長門:そっか。じゃあ挨拶はこれにして、次はお客を席に案内する。
酒井:そうだね。
長門:そこでさりげなく彼女の有無を聞く。
酒井:プライベートの詮索はまずくない?
長門:それでいるって答えると刺されるから。
酒井:バッドエンドが多くない?随分シビアな選択肢が……
長門:まあこれで席に着きました。次はメニューを聞こう。
酒井:うん。メニューは何があるの?
長門:これはね、オムライスとか。
酒井:おお、結構無難だね。
長門:オムライスは、じゃんけんに勝つと好きな絵を描いてもらえるから。
酒井:あぁ、ケチャップで?
長門:いや、血で。
酒井:トラウマになるよ?
長門:その場で手首切って描いてくれるよ。
酒井:それ絶対お客さん帰るよ?
長門:ダメだよ、途中で逃げ出そうとすると射殺されるから。
酒井:何その地獄。絶対精神崩壊起こすよ?
長門:あと他のメニューは、トマトジュース。
酒井:確実に血液入りだよね?バレバレだよ?
長門:で、ご飯を食べ終わったら、ゲームがあります。
酒井:ああ、そういうのもあるんだ。
長門:内容は、まず服を脱ぎます。
酒井:えっ、方向性おかしくない?
長門:それから、全身くまなく匂いを嗅がれます。
酒井:何これ、新手のプレイ?
長門:それで他の女の匂いがしたらゲームオーバー、刺されます。
酒井:また刺されるの?やたら突き刺すねこの店。
長門:それと、この店では抜き打ちで持ち物検査があります。
酒井:なんか学校みたいになってない?
長門:そこで自分のじゃないハンカチが入ってると刺されます。
酒井:また?ていうか自分のじゃないってどういう事?
長門:それは席に案内される時にハンカチをポケットに入れられるのさ。
酒井:何そのブービートラップ。
長門:で、食事中にそれに気付けないと刺されるという寸法。
酒井:すごい理不尽な制度だね。
長門:最後にお会計。
酒井:ここくらいは普通にやってよ。
長門:お金を支払ってもらったら、住所を聞きます。
酒井:またプライベートの詮索?
長門:それで1ヶ月店に来なかったら家まで押し掛けます。
酒井:悪徳すぎるよ。リピーターをそんなに作りたいの?
長門:で、店を出る時にナイフで一突き。
酒井:結局刺すんじゃないか。
長門:どう?この喫茶店。
酒井:いっぺん刺されてこい。
2人:ありがとうございました。
審査員 点数 |
11 | 51 | 8 | 25 | 56 | 平均 30.2 |
【審査員コメント】 ・僕が無知なのもいけないのですが、ヤンデレという単語への説明が無いのがちょっと戸惑いました。 最初にちゃんと説明をしないとボケが伝わるかどうかに支障をきたす恐れがあるので最低限の説明は入れるべきだと思います。 「知らない方が悪い」というわけにはいかないはずなので・・・。 調べてから改めて読み直したのですが、ボケがブラックすぎて笑えなかったです。 ブラックボケの中にあるはずの「ボケ」というものがぼやけていたように思います。 ・ずいぶん「オチを雑に作っちゃったな」という感じがしました。 まず男女コンビである必然性を感じないのです、このネタに対して。 で、ネタに入るとそこまで悪くないんです。しっかり面白いところは面白いですし。 多分、その中身については賛否両論なのかもしれません。 もう少しテーマを掘り下げて「ヤンデレ」=「刺す、切る、血」以外の 方向性を見出していたほうが良かったのかな、とは思いました。 ・YM−1グランプリ(ヤンデレ妄想ー1グランプリ)にでも出せばいいんじゃないですか? ・すいません、「採点不可」と書きたいです・・・ 多分、ヤンデレについて全く知らない人だったらネタの内容がわからないのでは? 説明を、簡単で良いので入れるべきかと・・・とも思ったのですが・・・ ネタの内容自体がヤンデレのキャラクターをある程度知っている事が大前提のネタなので・・・ 知らない人が見たら「へー、ヤンデレってそういう人の事言うのかー」で終わってしまいます。恐らく。 新しい「あるあるネタ」の形なんでしょうか? その割にはヤンデレキャラとしての台詞が一つも無かったのも気になりますが・・・ ・だいぶ刺して来ましたね。何ならもっと刺しても良いんじゃないかと思いましたが(←問題発言?)、 やはりボケの方向性がが一辺倒なのは気になりました。ヤンデレの一側面しか用いていないですし。 理不尽さばかりが目立ったので、それこそブラックさを和らげるためにも「デレ」な展開も取り入れた方が良かったのではないでしょうか。 ボケの内容を自然にイメージできるように会話に取り入れられている点は評価したいと思います。
小笠原:どうも、チキンハートブレイカーズです。頑張っていきましょう、ねえ!
塩田 :そうですね、なるべく頑張るようにします。
小笠原:必要最低限しか頑張らない最近の若者っぽいのは止めてくださいね。野沢は?
野沢 :頑張っていきたかったところですが…。
小笠原:知らんよ!!お前の事情は知ったこっちゃ無いわ!まあとにかく全力で行きましょう。
日本には古くからことわざってありますよね。どういうの思いつきます?
塩田 :「岩の上にも三年」とかですか?
小笠原:それでも良いのかもしれませんがもうちょっと座りやすい所が良いですね。なんかゴツゴツとしてそう。
塩田 :じゃあ「バイキングで三年」。
小笠原:とことん迷惑な客だよ!採算がつりあわないわ!
塩田 :ああもう、「そこらへんに三年」。
小笠原:適当だよ!どことなくニートっぽいわ!
塩田 :ならこれで決まりだ。「俺の親父が死んで3年」。
小笠原:……最後に重いの来ちゃったなぁ…。
塩田 :まぁ嘘なんですけれども。
小笠原:それはそれで良かったけど良くないわ。つーか正しいの知ってますよね。
他にはどういうの知ってます?
塩田 :「二回も目薬」ってのもありますよね。
小笠原:「二階から目薬」なら聞いたことありますが…。いったいどんなの?
塩田 :人の目薬を借りといて二滴も垂らすというような非常に無礼な行いのことですね。
そういう奴に限って両目に垂らすんですよ。四滴ですよ、四滴。
小笠原:確かに腹立つけども!一滴で十分じゃん!って言いたくなりますけれども!
でもそんなの無い。
塩田 :じゃあ「犬も歩けば棒にあたる」は知ってるでしょ。
小笠原:有名ですね。時に災いや幸運に遭うって意味でしたよね。
塩田 :えっ、犬だってストレスが溜まって、棒切れとかを噛み付きたくなるって意味じゃないんですか?
小笠原:そういう「物にあたる」って意味じゃないよ!ヒットだよ、ヒット!
ところでさっきから野沢おとなしいけど、何か知ってることわざ無いの?
野沢 :キラーパス!?……「岩の上にも三年」とか…。
小笠原:既出!他にもあるでしょうよ色々。てかそれ自体も間違いだからね。
野沢 :「犬も歩けば目薬」とか…。
小笠原:ごっちゃになってるよ!何そのセレブに飼われてそうな犬は!
てかことわざの1つくらい正しく覚えてないの?
野沢 :だってことわざって例えみたいなのが多くて正確に覚えるのって難しくないですか?
小笠原:まあ人によるけど、確かにそうかもしれませんね。
塩田 :じゃあ今日はことわざを実行して体で覚えちゃいましょう!
そんで野沢は覚えて帰ってね。
小笠原:む、斬新な。ではやってみてください。
塩田 :(その場に座る)
小笠原:・・・何してるんですか?
塩田 :「岩の上にも三年」。
あと2年と、いや、ほぼ三年で感遂できます。見守ってください。
小笠原:そんなに付き合いきれないよ!大体ここ岩とかじゃないし!
むしろ「そこらへんに三年」じゃないの!?
野沢 :なるほど、そこらへんに三年、と。メモメモ。
小笠原:それ別に覚える必要無いし!せめて岩の方を覚えろよ!
……いや、石の方を覚えろよ!!さっきから岩ばっか言うから危うく俺も間違えるところだったわ!
塩田 :次はこれ。じゃーん、夏休みの宿題を全部持ってきたぜ!
小笠原:…それは一体?
塩田 :「あまりものには福がある」。
小笠原:手に余るものじゃないよ!残り物って意味だよ!
福どころか厄じゃねぇかそれ!!
野沢 :俺も夏休みの宿題とかは余っていたけど、結局提出しないで乗り切れたし、やっぱ福だったなぁ。
小笠原:それはお前が先生に諦められたからだ。恥じろ。
塩田 :んじゃこれならわかるでしょ。(手のひらをグーにする)
野沢 :ん?なんだろ。げんこつ?にぎりっぺ?
小笠原:せめてことわざっぽいのに関連させて予想しろよ。
塩田 :じゃあヒントを。グーにすると爪は…?
小笠原:爪は隠れるけど…そうか!「能ある鷹は爪を隠す」だ!!
塩田 :ブブー正解は「能ある方は爪を隠す」でした。
小笠原:「たか」ね!「かた」じゃねえ!体で表現する時点で間違えてたらどうしようもないわ!!
野沢 :でも、「能ある鷹」のことを「あの方」とかって呼ぶんなら問題無いんじゃない?
小笠原:あー、うーん、まぁ……ややこしいわ!!正しく覚えればそれでいいだろうが!!
塩田 :よしっ、思いついた。(何かに手を噛み付かれたような動作をして苦しむ)
野沢 :分かった!答えは「2枚貝に手を挟まれてしまった人」でしょ。
小笠原:だからことわざに関連した答えを出せって!モノマネ会場じゃねぇ!
これは多分「飼い犬に手を噛まれる」じゃないの?
塩田 :ブブー正解は「大きめのザリガニに指を挟まれてしまった人」でした。
小笠原:だからここはモノマネ会場じゃねぇから!!野沢惜しかったな!!
塩田 :これはわかりやすいぞ。よく見てろ。(トンカチのようなもので何かをトントンと叩いている)
野沢 :「出るアレはアレされる」ってやつかなぁ…?
小笠原:もうちょっと言葉足そうよ。アレを二回も使っちゃってるよ。
でも確かに何か打ち込んでるね。「出る杭は打たれる」かな?
塩田 :答え。「ぬかに釘」。
小笠原:打ち込めねぇよ!打ち込んじゃったらことわざの意味が崩壊するわ!
野沢 :あれ、ウチのじいちゃんは釘打ち職人なんだけど、ぬかにも釘打てるって話してたよ。
小笠原:じゃあお前のじいちゃん嘘付いてんだ。つかどんだけ狭い範囲の職人だよ!
塩田 :はいはい、次ね。(顔面に泥パックを塗り始める)
小笠原:むむむ…。ここにきて一番意味不明だ。
野沢 :ウチのじいちゃんも釘打つ時は顔に泥っぽいもの塗ってたっけなぁ…。
小笠原:それもうただ単に呆けてんじゃねぇの!?視界悪くして釘打つ必要性が分からんわ!!
んー、駄目だ、分からないわ。答えは何?
塩田 :「棚からぼた餅」。
小笠原:なに、キャッチし損ねたってこと!?
そんなきったねえツラになって棚ぼたの本義に適っているとは思えんわ!!
塩田 :そこで汚れた顔には「二階も目薬」だ。
小笠原:どう考えたってあんな少量の液体じゃ顔を洗うのは無理があるわ!
何か塩田の方もさっきからことわざの意味を理解して無いじゃん!
野沢は野沢でことわざの意味を理解してくれたとは思えないし…。
塩田 :つまり今回の漫才は俺らにとって「猫に小判」だったわけだな。
野沢 :違うよ、「馬の耳に念仏」だよ。
塩田 :それを言うなら「豚に真珠」だろ。
小笠原:…それら全て正しいよ!ちゃんと知ってんじゃねーか!
塩田・野沢:まぁ「能ある方々は爪を隠す」ということで。
小笠原:もういいわ!
審査員 点数 |
68 | 53 | 61 | 19 | 62 | 平均 52.6 |
【審査員コメント】 ・前半のボケが後半に活きてきたりとか、かなり巧くまとまってると思いました。 ですが、全体的にボケが弱く、流れが単調なのが気になりました。一気に沸点に持って行くようなボケが欲しかったです。 ・糠に釘、打てますよ。効き目がないっていう意味ですし、このことわざ多分 糠床に打つんですよ。まあ、それはいいんですが、 ことわざって元々その表現に特徴があるだけに、曲解しやすいですよね。 それだけにこのテーマで展開するにはよほどのボケが必要になると思うんです。 私にとって残念ながら、その「よほど」の域までは達せてませんでした。 ・いつものチキンハートらしからぬベタさを前半から感じ取りました。 あの美人女優に似てる彼女にうつつ抜かしてやがるんでしょうか? しかし後半は一転、特に「飼い犬に手を噛まれる」周辺の下りは、 現時点で読んだネタの中で唯一口元をにやけさせて頂きました。 オチも見事。 ・ちょっと会話がダラダラし過ぎな気がします。 恐らくトリオという人数的な事と、 ボケがボケる→ツッコミ、もしくはもう一人が「どういうこと?」と聞く→ボケが解説→ツッコミが「おかしいだろ!」とツッコむ という一連の流れが長すぎるからかと。 もう少し前フリからオチまでを短く持ってきて欲しいですね。 ・なるほど、ことわざネタとトリオをこういう風に絡めて来ましたか。 3人へのこういうキャラの割り振り方もあるんですね。斬新な形で楽しめました。 ただ、ボケとしては全体的に弱めだったかなぁ、と。 ことわざを使ってもっと暴れ倒すネタもできるんじゃないかという気がしました。
前田:というわけでエディ・マーフィが紙コップでうまく作れないんですけども
安正:第一声で亜空間に引きずり込まないでください
前田:まぁ、俗に言う「エディをマーフィする」ってヤツですが
安正:俗に言いませんよ、稀ですよ
前田:いやいや、google急上昇ワード7位に入るくらいの俗具合ですよ
安正:「急上昇」ってことは今までそんなに注目されてなかったんじゃないですか。後、俗具合って言葉も聞きなれないんですけども
前田:一端のエディターとしてなんとかうまく作りたいところなんですけどもねぇ
安正:まぁ、「エディをマーフィする人」って意味なんでしょうけども、エディターって言っちゃったら意味変わってきちゃいますよ
前田:なんかアドバイスとかありませんか?
安正:その筋に関しての素人に聞かないでください。そもそも、なんでエディ・マーフィを紙コップで作ろうと思ったんですか?
前田:ほら、エディ・マーフィが紙コップを演じた映画があったじゃないですか
安正:初耳です
前田:あら、結構有名だと思ってたんですが
安正:そりゃ、エディ・マーフィなんて名優が出てたら有名になりそうなもんですけどもねぇ。ちなみに、なんてタイトルですか?
前田:「メン・イン・カミコップ」です
安正:まぁ、なんてあからさまなパロディなんでしょう
前田:内容を言いますと、紙コップが生産されて、出荷されて、買われて、使われて、捨てられて、灰になるまでを描いたドキュメンタリーものなんですけども
安正:原作の面影ゼロじゃないですか。どこにもメンがインしてる要素ないですよ
前田:コーラを苦しそうに一気飲みするシーンが感動的でした
安正:よりによって紙コップメインじゃないシーンなんですね
前田:ちなみに、「ビバリーヒルズ・カミコップ」なんて映画はありません
安正:すごく語呂がいいのに
前田:下半身までは作れたんですけども、背骨がうまく作れないんですよね
安正:十分なレベルだと思いますよ。っていうか、外見だけだと思ってたんですけども骨格まで作っちゃうんですか
前田:やはり紙コップだけでは限界があるんですかねぇ
安正:足の指の時点で限界きてもおかしくないと思いますよ。紙コップは全てが柔らかい部分で出来てるんですから
前田:いやいや、ありがたいことにふちの部分は固くなってますよ
安正:特にありがたみは感じませんし、そこまで固くないですよ。もっと針金くらいの強度が欲しいところです
前田:お、ふちの部分を一旦伸ばして、それを何個分か集めてそれを針金でくくれば背骨っぽくなりそうだ
安正:何気無い一言からヒントを得ないでください。安い探偵マンガじゃないんですから
前田:何気無いヒント
安正:・・・だからといって「何気無いヒント」を一言にしないでください。一瞬何したいのか分かんなかったじゃないですか
前田:ジョニー・デップは簡単に作ることできたんですけどねぇ
安正:さっきからちょくちょく話ぶつ切りにしますね。もっと会話につながりがほしいです
前田:それはすいません
安正:えーっと、ジョニー・デップを紙コップで作ったってことでいいんですかね?
前田:ええ、易々と
安正:なんでエディをマーフィ出来なくてジョニーをデップしてるんですか
前田:「ジョニーをデップする」なんていいませんよ
安正:なんで「エディをマーフィする」理論が適用されないんですか
前田:「ジョニーをデップしてる」って言ったら「床に突っ伏してる」って言ってるみたいじゃないですか
安正:「デップしてる」のせいでそう捕らえちゃったのかもしれませんけど、「ジョニー」に床の要素はないはずです
前田:まぁ、ジョニー・デップを紙コップで作らないときは「ジョニーをデップさない」っていう風に使いますけども
安正:もう法則性が見えないですよ。なんで古典文法みたいになってるんですか
前田:ちなみにキャメロンはディアせると思いますか?
安正:最後の「ス」のところ活用しちゃってるじゃないですか。まぁ、できるんじゃないんですか
前田:これに関しては前例がないんで分かんないんですけど
安正:じゃあ例えに出さないでくださいよ
前田:やったことはないんですけども、ブルースはウィリせると思います
安正:うわぁ、使いたい。日常で「ブルースをウィリする」ってすごく使いたい
前田:いや、この場合は「ブルースをウィルす」になります
安正:より使いたい。古典文法っぽくなってもさらに使いたくさせるブルース・ウィリスな魔力たるや
前田:それだけの名優ってことなんでしょうねー
安正:ところで、なんでジョニー・デップを紙コップで作ろうと思ったんですか?
前田:ほら、ジョニー・デップが紙コップを演じた映画があったじゃないですか
安正:あるんでしょうね。有名なんでしょうね。知りませんけど。 ちなみに、どんな題名ですか
前田:「パイレーツ・カミコップ・カリビアン」です
安正:なんで「オブ」の部分を変えちゃったんですか
「パイレーツ・オブ・カミコップ」だったら、紙コップの海賊になりますし、
「カミコップ・オブ・カリビアン」だったら、カリブの紙コップになりますけど、
「パイレーツ・カミコップ・カリビアン」だったら、海賊と紙コップとカリブ海の人がたたずんでるだけですよ
前田:なんで言ってもないのに内容が分かったんですか?
安正:こんなところで運を使いたくなかった。というか、ジョニー・デップがなんでそんな映画に出てるんですか
前田:そりゃ、「パイレーツ・オブ・カリビアン」に出てるんだから、「パイレーツ・カミコップ・カリビアン」にも出るでしょうよ
安正:それに則るんだったら、「メン・イン・ブラック」にエディ・マーフィ出てませんよ
前田:さぁ、ジョニー・デップを紙コップにした理由が分かったところで、ジョニー・デップを紙コップで作る際の苦労話に参りますかぁ
安正:会話をつなげようとする努力は見えたんですが、そこまであからさまにされたら困ります。後、意外と理由になってません
前田:ちなみに、紙コップ4個で済みました
安正:なんと
前田:臓器の部分を作るのが一番難しかったですね
安正:なんと
前田:紙コップから色素取るのが楽しかったです
安正:もう、誇れるレベルじゃないですか。ぜひ履歴書にどうぞ
前田:ああ、なんか喋ってたら紙コップで何かを作りたい衝動に駆られてきました
安正:エディター特有の症状なんですかね。じゃあエディ・マーフィの背骨を作る作業に戻ればいいじゃないですか
前田:でもすでに紙コップ40個つかっちゃってるんですよね・・・
安正:なんで下半身だけでジョニー・デップの10倍つかっちゃってるんですか。さては、ジョニー・デップのとき手抜いてません?
前田:いやいや、ジョニァーとしてそんなこと許されませんよ
安正:「ジョナー」でよかったじゃないですか。なんで言いづらくしちゃったんですか
前田:仮に「ウィリサー」だとしても許されませんよ
安正:ああ、使いたい。ああ、使いたい
前田:まぁ、この場合は「ウィリーする人」の意味になるんですが
安正:なんで「ブルースをウィルす人」じゃないんですか。そりゃ、ウィリーするのに手は抜けないでしょうけども
前田:まぁ、一旦気晴らしに他のことをしてみようかなと思います
安正:お、いいじゃないですか。ちなみに何を?
前田:とりあえず、ケノリをアジツしてみようかなぁ、と
安正:・・・味付海苔!?
審査員 点数 |
85 | 48 | 63 | 33 | 91 | 平均 64.0 |
【審査員コメント】 ・普段のネタよりも微妙に漫才寄りというか、会話が丁寧めだったと感じたのは僕だけでしょうか・・・。 僕はこのくらいが一番好きな塩梅だと思います。 設定も悔しくなるくらい素晴らしいですし、かなり完成されてるとは思うのですが、オチで突き放された感じになりました。 フレーズに思ったより意外性を感じないというか、違和感の方が勝った印象を持ちました。 ・このネタ、オチてるのかなあ・・・っていうのがよくわからないんですが、 ネタ的には面白かったと思うんですが、「読みにくいなあ」っていうのが 率直な感想でした。どこに問題があるかはわからないんですが、 数回読み返してもやっぱり「なんか読みにくい」という感想になります。 あとアクターの名前を動詞にしていくくだりは、1回でもハマらないと 最後までその面白さが見出せないような感じがしますね。 ちなみに結構この作品読み返したんですが、何回読んでも 「何気無いヒント」のボケがよくわかりませんでした。 ・面白いとか、面白くないとか、基本とか、応用とか、 ウィルをスミスるとか、トミーをリーしてジョーンズるとか、 この人のネタに色々言うのは野暮なんだよ。きっとそうだ ・シュール・・・なんでしょうか? テンションは非常に好みなんですが、文面から面白さが伝わってきません・・・ 一つの物について語り続けるネタは、ツボに入ると破壊力が大きいですが、少しズレると笑いどころもドンドンズレてきます。 書く文には割と勢いで書けるんで楽かとは思うんですけどね。 ・この発想この世界観この話の広げ方・・・この人じゃないとできないネタですね。 1行目から引き込まれました。非常に面白かったです。 ただ、オチの味付海苔のように「別のフレーズもあったんじゃないかなぁ」と思わないでもない箇所はありました。
美月:ど〜も、蝙蝠です。
勝智:いや〜、僕ら今年受験生だったので夜遅くまで勉強したじゃないですか。
美月:あ〜、そうだったね。
勝智:でね、勉強ばかりしてると集中力が切れるからよくラジオを聴きながら勉強してたんですよ。
美月:ああ、いわゆる「ながら勉強」ってやつね。
勝智:あと、ウォークマンで音楽を聴きながら勉強。
美月:私もよくしてたよ。リズムに乗れて集中出来るしね。
勝智:ライブに行って、生で音楽を聴きながら勉強。
美月:それは場違いだよ。音楽にだけ集中しよう。
勝智:テレビゲームしながら勉強。
美月:それ勉強する気ないよね。
勝智:推理小説読みながら勉強。
美月:頭の中ごちゃごちゃするよ。
勝智:女を抱きながら勉強。
美月:どこぞのプレイボーイだ。
勝智:同じ志望大の友達とメールしながら勉強。
美月:同じ目的を持つ同士、励まし合いとかしてお互い勇気付けられますね。
勝智:あいつ、今更失望感で満ち溢れてるだろうなあ・・・と冷笑しながら勉強。
美月:どんな内容のメールを送ってるのよ。ライバルは1人でも減らす気か。
勝智:携帯の画面前で泣き崩れながら勉強。
美月:すごい反撃がきたのね。自業自得。
勝智:女を抱きながら勉強。
美月:心の悲しみも女を抱いて晴らすな。
勝智:気分転換で勉強場所を変えて、公園でリラックスしながら勉強。
美月:場所が変わると気分も変わるからね。ステージが野外ってのは大ミスだけど。
勝智:タイヤに乗って遊びながら勉強。
美月:どんだけ器用に勉強してるのよ。もう遊びじゃなくて試練だよ。
勝智:ブランコで立ちこぎしながら勉強。
美月:何でグラグラしたところでしか勉強しないの?しかも立ちこぎってほぼ自殺行為だよ。
勝智:何度も体を地面にぶつけながら勉強。
美月:そりゃ落ちるよ。縁起悪いけど見事に落ちるよ。
勝智:近所の小学生達に石ぶつけながら勉強。
美月:そりゃこんな変人、子供達の標的になるよ。こんな勉強って肉体的苦痛を受けるものかな?
勝智:くっそ・・・でもこんな試練、志望大に受かるためにも乗り越えてやる!と意気込みながら勉強。
美月:心意気は立派だけど、自分が作った明らかに受けなくていい試練だってことを忘れず。
勝智:次の日、昨日の反省を活かしながら公園で勉強。
美月:活かしてない。自宅でやれ。
勝智:昨日とは違いブランコに座りこぎをしながら勉強。
美月:もっと視野を広げて反省を活かそうね。学力以外にもっと勉強しなくちゃいけないところがある気がする。
勝智:子供対策に竹刀を持って威嚇しながら勉強。
美月:単細胞の類義語にあなたがピッタリだと思うよ。
勝智:昨日の近所の小学生達にじっと見つめられながら勉強。
美月:そりゃ見ちゃうよ。唖然として見ちゃうよ。
ブランコに乗りながら竹刀を持って威嚇する受験生なんて、子供達の無邪気な好奇心を掻き立てるよ。
勝智:近所の小学生達に親達が離れるように指示するのを聞きながら勉強。
美月:そりゃ離れさせるよ。早急に離れさせるよ。
「あっ、あいつこの前石投げてやっt」「見てはいけません!」みたいな会話も始まってるよ。
勝智:ふっ・・・あまりの恐怖に親達もガキ共を近づけさせないようにしたか・・・と優越感に浸りながら勉強。
美月:多分、あなたの思い浮かべてる恐怖とは別の種類の恐怖だと思う。
勝智:交番で職務質問されながら反省。
美月:通報されて連行されてるじゃん。
勝智:あんた、仮にも考古学者でありながら何やってんだ?と言われながら反省。
美月:えげつないぐらいの嘘ついてるし。騙す気満々じゃん。
勝智:土下座しながら反省。
美月:やっぱりバレたんだ。ぶざまだね。
勝智:自宅で集中しながら勉強。
美月:さすがに学習して自宅に変えたか。
勝智:自分が志望大学でのキャンパスライフで色々なことがあるだろうなと想像しながら勉強。
美月:まあ、イメージすることで活力にはなるかな。
勝智:朝、大学まで行く電車、満員だろうなと想像しながら勉強。
美月:そんなことまで考えるんだ。
勝智:満員だけど、竹刀持っていかないといけないから当たったら人に迷惑だろうなと想像しながら勉強。
美月:常に竹刀は所持するの!?子供達の石投げにどんだけ恐怖心を植え付けられたの。
勝智:もし授業をサボっても人多いからバレないだろうなと想像しながら勉強。
美月:なんで希望している大学生活なのに、まず怠惰な生活を想像するの。
勝智:人が多いからバレない・・・じゃあ、満員電車でも・・・ニヤリとしながら勉強。
美月:何か残念な応用を思いついてる!満員電車を利用して何するつもりよ!?
勝智:確か志望大学までの駅に着くまで途中、私立の小学生達が乗ってくるんだよな・・・ニヤリとしながら勉強。
美月:小学生達逃げてー!不審者が逆恨みで揺れを使って竹刀をわざと当ててくるかも!
勝智:さらに途中、私立の女子高校生達も乗ってくるんだよな・・・ムラムラしながら勉強
美月:女子高校生達も逃げてー!変態が揺れを利用して膨張した竹刀をわざと体に擦りつけてくるかも!
勝智:キャンパスライフが楽しみだなあ!絶対、合格するぞ!と意気込みながら勉強。
美月:また意気込みだけは立派だけど、その動機付けがゴミだからね。
勝智:景気付けに女を抱きながら勉強。
美月:さっきからその肉体以上勉強以下の関係の女性は誰なの?
勝智:抱いた後、色々言っている女をあしらいながら勉強。
美月:子供達怯えながら生きてるやつが、女性に対してその態度腹立つわ・・・
勝智:あなた、勉強と私どっちが大切なの!?と言われながら勉強。
美月:残念ながら答え出てるよね。勉強してるじゃん。
勝智:もちろん・・・お前だけ見てるよ・・・と言いながら勉強。
美月:説得力ないよ。勉強してるじゃん。
勝智:うれしい!と抱きしめながら勉強。
美月:あれ?さっきからクズのことばかり軽視してたけど、この女の子もバカなのかな?
勝智:女を抱きながら勉強。
美月:駄目だこりゃ。単細胞のクズと悪いけどすぐ抱かれるバカでは。
勝智:と、こんなに勉強したけど志望大学に受からなかったよ。
美月:まあ、そのおかげで電車の不審者が1人減って地球的には良かったかな。
勝智:だから、今年浪人して志望大学に絶対合格するぞ!
美月:残念、未定のままみたい。でも浪人してまで入りたいなら頑張りなよ。
勝智:ありがとう美月!じゃあ、今から参考書取ってくるよ!
美月:・・・いや、漫才しながら勉強するのは止めて!
2人:蝙蝠でしたー。
審査員 点数 |
65 | 40 | 22 | 60 | 72 | 平均 51.8 |
【審査員コメント】 ・面白かったです。ほとんどながら勉強のみで押し切っていたのですが飽きずに楽しめました。 また、個人的な好みで言えばもう少し「反省」みたいに変化球を織り交ぜても面白いのではないかと思います。 ・「勝智:近所の小学生達に石ぶつけながら勉強。」ではなくて 「勝智:近所の小学生達に石ぶつけられながら勉強。」ですよね、後続を考えると。 なんとなく全体に抑揚がないので、集中的にボケだけ見せられた、っていう 印象で終わってしまいました。読み手の想定から逸脱するような 大きな仕掛けも特に感じなかったので、わりと平淡に読み進め、そのまま 終わってしまったような感じです。多分 「こんな『ながら勉強』は嫌だ!」みたいなオオギリの回答を 並べたような作品だからだと思います。ボケを捻出する作業自体は同じかもしれませんが、 そこは「文章化する」というのに重きを置いて構成を作り上げたほうが 良かったのかもしれません。 ・ツッコミのテンションの差があまりにも開きすぎてて異様な違和感を感じました。 ボケもボケで、語尾に「〜ながら勉強」と付けた薄いストーリーを展開してるだけで、 構成力の無さを誤魔化そうとしてるだけの様に思えます。 通常ではありえないながら勉強の情況を1個ずつ挙げていって、 そこからその場に応じた事柄と勉強の内容が組み合わさってどうでもいいことを覚える、 みたいにしたほうが作りやすかったのではないでしょうか。 これもある意味、さっと書けるという点では作りやすいですけど。 ・ストーリー性があって良いな、と思いましたが・・・ ちょっと単調過ぎる気がします。 それとこれは好みの問題かもしれませんが・・・ ツッコミがツッコんでるのにボケがそれを無視してボケ続ける、というパターンを最後までやられると・・・ 「ボケの人、会話する気ないの?」って思ってしまいます。 ・「〜勉強。」という形で縛りながらも、うまくストーリーを描くことが出来ていたと思います。 バカな勉強法とそれに対するツッコミのやり取りが面白かったです。 ただ、もっとストーリーを広げられそうな気がしました。勉強してばっかだったなぁというか。 勉強した成果としておかしな事が起こる、みたいな展開があっても良かったかもしれません。
山川:はい、ど〜も。アベレージです!
村田:よろしくお願いします。
山川:いや〜、ペットって可愛いなって思うんですよ。
村田:そうですね。実は僕、ペットを飼ってるんですよ。
山川:へえ〜、初耳だよ。何を飼ってるの?
村田:まあ、おっさんなんですけどね。
山川:・・・・・・え?
村田:だからですね、おっさんを飼ってるんですよ。
山川:・・・・・・ゴメン、理解しようと努めたけどやっぱり無理だったわ。
村田:え?理解出来ないの?おっさんとは主に中年男性を指す名称で・・・
山川:おっさんの意味は分かってるよ!そうじゃなくて、おっさんをペットとして飼った経緯が分かんねえんだよ!
村田:拾ったんだよ。
山川:おっさんを拾ったぁ!?ますます理解に苦しむわ!
村田:俺は見つけたんだよ。ダンボールの中に捨てられていたおっさんをな。
山川:それホームレスじゃねえか!自らダンボールの中に居座ってるんだよ!
村田:そんな捨ておっさんを見てかわいそうになった俺は拾って家に飼うことを決めたんだよ。
山川:捨ておっさん!?捨て犬みたいに言うなよ!
てか、おっさんは何も反抗してねえのかよ!普通、抵抗とか色々あるだろ!
村田:いや、コンビニのおにぎりを与えたら俺に服従してくれたよ。
山川:おっさ〜ん!!プライドも微塵もねえ!
いや、それよりもお前だよ!おっさんだぞ!?ペットとして飼うことに違和感をもてよ!
村田:お前さあ、さっきからグチグチと文句言ってるけどよ・・・ペットに種類の差は関係ないんだよ!
山川:関係あるよ!メチャクチャあるよ!ギカントあるよ!
結婚に年の差は関係ないみたいに言ってるけど、関係ありまくりなんだよ!
村田:まあ、これが俺がおっさんをペットとして飼った経緯だ。理解出来た?
山川:出来ないと言うか理解したくねえよ!ウソだと言ってくれよ!
そうだ、家族はどうした!?いきなり知らないおっさんを家族として受け入れる訳ないよな!?
村田:最初は家族に反対されたよ。親父ったら「エサ代がバカにならない」の一点張りだよ。
山川:そこ!?問題そこ!?それ以前に問題がやまほどあるだろ!
村田:そしたらいきなり、おっさんが親父に「お願い!飼って!」って土下座しながら頼んできたんだよ。
山川:言葉使いと行動が一切合ってないよ!
村田:その光景を見た親父が一言。「君の熱意に負けたよ・・・これから君は村田家のペットだ。」
山川:認めやがった!こんな軽率な熱意に負けやがった!
村田:だから早速、おっさんの名前を家族で考えることにしたんだ。
山川:完全にペット扱いしてるな・・・
村田:最初はおっさんの見た感じの印象を名前にしようと家族でアイデアを出していったんだけど、
「ハゲ」「デブ」「イシュウ」など候補が多くてなかなか決まらなかったんだよ。
山川:もう単なる悪口じゃねえか!ハゲで中年太りの加齢臭充満のホームレスって!見映えが最悪だな!
村田:まあ結局はおっさんの本名、太田麗夜の苗字からもじって「おっさん」にしたんだ。
山川:結局、おっさんか!てか、おっさんの名前無駄にかっこいいな!
村田:まあ、これがおっさんが家族として受け入れられた経緯だ。理解できた?
山川:だから、理解出来ないと言うかしたくないっつんだよ!相方として残念すぎる事実なんだよ!
・・・だったら!友達は!?知らないおっさん住んでるなんて知ったら、絶対お前から離れていくよな!?
村田:そうだな。友達にその事を話したら「知らない年上がいたら気をつかう」と言って家に来なくなったよ。
山川:何で問題はそこなんだよ!?さっきからお前の周りの奴ら、着眼点がおかしい!
村田:だから俺は友達に「そんな偏見を持つからアイヌ人が日本で肩身の狭い思いをするんだ」って説教してやったよ。
山川:無茶苦茶な理論だな!こんな間違った事をアイヌ人問題と一緒にするな!
村田:友達、涙を流して理解してくれたよ。
山川:理解しちゃった!意味のねえ涙!!
村田:それから俺ん家に来た友達、全員おっさんにフリスピーを投げたりして遊んでくれてるんだよ。
山川:何の疑問もなくペットとして受け入れちゃってる!何だお前の友達は!
村田:そうそうある日、俺と彼女がおっさんと遊んでたとき、おっさんが面白いことを言ったんだよ。
山川:もう彼女がおっさんと遊んでいる事とか置いといて、お前に彼女がいることが腹立つわ!
村田:「彼女さんにとって僕はペットですけど、僕にとって彼女さんはオナペットですよ〜。」俺と彼女は大爆笑したな〜。
山川:犯罪級のセクハラ発言じゃねえか!彼女、笑ってる場合か!
そしてお前は目の前で彼女がセクハラされてるのに笑って過ごしてる場合か!
村田:まあ、これが友達がおっさんをペットとして受け入れた経緯だ。理解できた?
山川:さっきから、いちいち確認を取るんじゃねえよ!
ああ、もう分かった!俺、お前ん家行くよ!おっさんがいるかどうか確認するわ!
村田:・・・・・・残念ながら、今俺ん家にはおっさんがいないんだよ・・・
山川:は?何でだよ?まさか、ここまで話してウソでしたって言うオチじゃないだろうな・・・
村田:違うよ!これは俺がおっさんを散歩に連れて行ったときの話しだ・・・
山川:・・・散歩に連れて行くんだあ・・・ペットだもんなあ・・・
村田:最初は首輪を付けることに抵抗してきたんだけど、次第に受け入れるようになったんだよ。
山川:だんだん服従心が強くなってる!もうプライドなんて存在してないな!
村田:いつものように公園でブラブラしてたんだよ。そしたらいきなり目の前に数人の警官が現れたんだ。
山川:嫌な予感がするな・・・
村田:「あなたを公然わいせつ罪で逮捕します」そう言って、おっさんに手錠を掛けたんだ。
山川:いきなり!?お前、おっさんにどんな格好をさせたんだよ!?
村田:裸に決まってるんだろ!ペットに服装を着させる奴の心情が理解出来ん。
山川:お前の心情が理解不能だよ!今までよく捕まらなかったな!今更ながら、おっさんは少し抵抗を持って欲しかったな!
村田:そんな、理不尽な理由でおっさんは警官に連れて行かれたんだよ・・・
山川:警官は道理が通るに通っている理由で捕まえたんだよ!
村田:俺はその場を呆然と立ってたんだよ。でも、無理矢理連れて行かれながら言ったおっさんの言葉は今でも忘れないよ・・・
「おかしいでしょ!僕、公園をブラブラしてただけでしょ!ついでに、アソコもブラブラしてただけでしょ!」
山川:・・・もう、ツッコミの言葉も見つからない・・・
村田:俺は泣いたよ。涙が枯れるまで泣いたよ。
山川:・・・村田よ、もっと他に涙が必要なときが来るよ。
村田:家に帰ったらおっさんの思い出が走馬灯のように回想してきたんだよ。
山川:・・・・・・
村田:よくおっさんの奴、俺の顔をよくペロペロしてきたなあ・・・
山川:気持ち悪っ!!おっさん、もう犬化してるじゃん!
村田:特によくなついてた妹を全身舐め回していたなあ・・・
山川:それは本当にヤバいって!セクハラの域を超えちゃっているよ!
村田:その光景を見て両親は微笑ましく見てたなあ・・・
山川:ほのぼのと見ている場合か!我が娘がおっさんに体を舐め回されてるんだぞ!
村田:俺はその光景を見て妹に嫉妬していたなあ・・・
山川:おっさんに舐め回されたいんか!お前の欲求いかれすぎだ!
村田:眠れない夜はよくおっさんと一緒に寝たなあ・・・
山川:考えただけで気持ち悪いよ!
村田:おっさんの奴、俺にじゃれやがって・・・かわいかったなあ・・・
山川:本当に止めて!!吐き気が止まらないんだけど!
村田:そして俺とおっさんは飼い主とペットという関係を超えて・・・
山川:ストーーップ!!もう回想するな!これ以上聞いたらトラウマになりそうだから!
村田:やべえ・・・思い出したら涙とムラムラが止まらねえ・・・
山川:後者おかしいだろ!いや、前者も十分おかしいけど!
村田:だから今は、おっさんは刑務所に預けられてるんだ。
そこで相方であるお前に折り入って相談があるんだけど・・・
山川:・・・何だよ?
村田:実は今、おっさんを刑務所から脱走させる計画を立ててるんだよ。
そして、もし成功したらおっさんを山川家でかくまってくれないか?
山川:絶対、嫌!!もう、いい加減にしてくれえ!!
審査員 点数 |
72 | 69 | 8 | 87 | 71 | 平均 61.4 |
【審査員コメント】 ・ありそうでない設定だな・・・と思いながら見ていましたがここまで上手く展開するとは思いませんでした。面白かったです。 しかしイメージしながら見ると面白いネタだったので後半下ネタに話が行ってしまったのが残念でした。 ・面白かった・・・面白かったんですけど、読み終わってからの 嫌悪感みたいなもののほうが強かったんです。ツッコミの人が 再三指摘しているように、このおっさんペット、気持ち悪いんですが、 その「気持ち悪い」っていう構図をそのまま読み手に伝達させてしまうと ちょっとそれは読み人次第で評価が分かれてしまうのかな、と思うんです。 私的にはこの作品は「気持ち悪い」なんですが、それ以外のみなさんの審査に お任せしようと思います。多分私は、何回読んでもこの作品は嫌悪感を感じてしまうので。 「面白いんだ」という部分は大きく認めて、この点数とさせてください。 ・うんこと言われようがちんこと言われようが、 ハナクソと言われようがアナルと言われようが問題ないんですが、 これは問題有りです。単なる不快感しか覚えませんでした。 劇団ヴァージニティー氏の「きみはペット」を読んで出直してください。 ・面白いです。 ただ、このネタに高得点入れるのも癪な気もしますが・・・w 発想は非常に斬新、という訳でもないですが、おっさんの気持ち悪さ等にセンスを感じます。 欲を言えばもう少し、パンチが欲しかったです。 ・突飛な設定ながらも、うまい事言えているボケが非常に多かったと思います。 ただ、そんな変わった設定の割に全体的にベタ感も拭えませんでした。普通のネタに見えてしまったというか。 ツッコミがもう少し強力に話に介入してみたりすると、雰囲気が変わるかもしれません。
2人:どうも睡眠ズーです!
布団:今日も人間と枕で仲良くやっていきたいと思います
枕:いや俺も人間だし第一それじゃ残念な人やろ!
布団:私将来の夢はテレビショッピングに出ることなんですよ
枕:無視か・・・じゃあやってみましょうか
布団:これのおかげで1+5=12ということが分かりました計算ドリル本当に感謝です
枕:感想かい!てか間違ってるし!てかベタやし!
布団:・・・ツッコミが弱いな!
枕:な、なんでだよずっとやってきたじゃねぇか!
布団:・・・ダメダメ!俺と突っ込み交代しろ!
枕:えっ!・・・しょうがないしましょうか
布団:じゃあもう1回やりましょ
枕:今回紹介するのはこちら!雀っぽいフクロウの鉛筆です!
布団:フクロウだよ!
枕:・・・はいフクロウですね ここからなんとこの置物飛ぶことができます!
布団:鉛筆だろ!
枕:そこ!そこなの!さっきからツッコミ違うよ!
布団:間違ってるのは、俺らの芸名!
枕:いや、まぁ、そうだけど・・・
布団:なに弱気になってるんだよ!俺らの芸名だろ!!自信持てよ!
枕:いや、俺らのだからこそ自信が持てないだろ・・・
布団:帰れそんな奴とは漫才くみとうない!
枕:マジギレ!・・・すまんかった
布団:じゃあ、さっさと続けるぞ!
枕:ツッコミボケはそのまんまなんだ・・・
布団:今回紹介するのはこちら!全自動っぽい選択肢!
枕:いや!選択肢全自動じゃいかんやろ!てかっぽいって何よ!!
布団:なんとこちら!50:50にすべての問題をすることができるんです!!
枕:すごいじゃないですか
布団:では、やってみましょう!
枕:どんな問題出すんだ?
布団:今回はこちら!青森県はなにで有名!
全自動っぽい選択肢:りんご 青森県
布団:さぁ出ましたよ!さぁどっち!観客の枕さんあててください
枕:名指し!名指しかよ!!・・・選択肢おかしい!よく見たらおかしい!青森の質問で青森かい!
布団:おっと、分からないようですね、では、答えを見てみましょう
全自動っぽい選択肢:答え あなたの心の中にあります・・・
布団:だそうです!いつ見てもかっこいいね!!
枕:いつもかい!てか、それでかっこよく決めたつもり!?
布団:では続いてはこちら・・・
枕:お前さっきから無視しすぎや!
布団:自分の芸名に自信もてん奴に言われとうないね!
枕:まだ根に持ってるのか・・・
布団:今回紹介するのはこちら!「スズキ布団店の羽毛布団」!
枕:まった!まった!!まった!!!!!
布団:これは、寝ご・・・
枕:それ自分の実家の布団屋やろ!
布団:ばれた?
枕:ばればれや!
布団:じゃあ最後に「スズキ布団店」だけでも覚えて帰ってくださいね!
枕:!自分の芸名は
布団:二の次や!
枕:お前こそ自分の名前に自信を持てというか誇りを持て!もうやってられへんわ!どうも・・・
布団:「スズキ布団店」さっきの宣伝で2店舗目が立つことになりました!ホントにありがとうございます!
枕:そりゃよかった!いい加減、布団店のはなしは飽きたわ!どうもあ・・・
布団:そういや俺ら何の話してたんやったけ?
枕:実家の話だけしかする気なかったんかい!
布団:実家の話以外漫才でなにができるねん!
枕:もうあんた知らん!どうもありがとうございまし・・・
布団:鈴鹿の話ができるやん!
枕:いい加減終わらせろ!どうもありがとうございました!
布団:「スズキ布団店」よろしくね!
枕:楽屋でどうなるか知らんで!!!
布団:きっと全自動っぽい選択肢が守ってくれるさ、僕の心の中で・・・
枕:きっと、もう皆さん布団とは会うことができません、しっかりと見てやってください!
審査員 点数 |
7 | 16 | 4 | 6 | 33 | 平均 13.2 |
【審査員コメント】 ・ボケも展開も飛躍しすぎで全体的にわけわかんなかったです。 それに尽きます。 布団と枕の漫才というアイディアまでは良かったと思いましたが・・・。 ・えええっとー・・・これ、会話、成立してるんでしょうか? 「やりたいこと」が先行しすぎてて整合性に欠けてる文章が散見されてます。 例えば 布団:私将来の夢はテレビショッピングに出ることなんですよ 枕:無視か・・・じゃあやってみましょうか 布団:これのおかげで1+5=12ということが分かりました計算ドリル本当に感謝です 枕:感想かい!てか間違ってるし!てかベタやし! ・・・これ、かなり「テレビショッピングの世界感」をすっとばした展開ですよね。 布団さんの2つ目の発言が唐突すぎて「その発言がテレビショッピング内のものだ」と スンナリ理解できた審査員の人いないんじゃないかと思います。 次に 枕:今回紹介するのはこちら!雀っぽいフクロウの鉛筆です! 布団:フクロウだよ! 枕:・・・はいフクロウですね ここからなんとこの置物飛ぶことができます! 布団:鉛筆だろ! 枕:そこ!そこなの!さっきからツッコミ違うよ! これなんですが、「ツッコミ違うよ」っていうのは読み手もなんとなくわかるんですが その前に「何がボケなのか」もよくわからないんですよ。 作者さんには描けてるのかもしれませんが、それが文章に追いついてないと思われます。 次に 布団:間違ってるのは、俺らの芸名! 枕:いや、まぁ、そうだけど・・・ これも「芸名が間違っているんだ」という前提を読み手に用意してくれてないですから、 あくまでも布団さんと枕さんの漫才としてここまで読んできているわけで、 それを唐突にどう間違ってるのかも汲み取らせないまま言われても・・・となります。 あと4か所くらい同様の指摘ポイントがあるんですが、 頭の中で描いている内容を再構築して、文書化させた時にそれが成立していて 読み手がそれを描けるだろうか、という点を再鑑してみてはどうかと思います。 ・「睡眠ズー」って確かに間違ってると思います。 あと、ボケとツッコミが入れ替わって、 ツッコミが適当に突っ込んでたら面白いって考えも間違ってますね。 ・気持ち良いくらいに滑ってますね。 まず全体的に文章が説明不足気味だと思います。 ボケとツッコミが何を思い描いて、こちら側にどのような笑いを伝えようとしているのかが良く見えません。 ボケを潰す形のツッコミが多いのも気になったところです。 そして終始気になったのですが、関西弁と標準語を混ぜて書かれているので何か気持ち悪いです。 どちらかに統一して欲しいです。 ・枕と布団の漫才という設定、ボケとツッコミの入れ替え、終わらせようとして終わらせない、その他個々のボケやフレーズ・・・ 書く人が書けばそれなりに面白くなりそうな発想はいくつも詰まっているのですが、 それ以前に漫才におけるボケの見せ方が十分でないと思います。 作者の方が漫才を作る際に抱いていると思われるイメージが、読み手に伝わっていないんです。 具体的どういうことかと言えば、先風さんが指摘されている通りなので頼らせていただくとして、 「こう書けば読み手に伝わるだろう」という安易な考えが見え見えでした。 (案外、読む人によっては伝わったりするので一概な批判はできないのかもしれませんが…) 面白そうなボケが多いことや理想の高さは個人的に少し評価させていただきましたが、 凝った作りの漫才にするなら、もう少し説得力のある文章を組み立てられるようにならないと辛いです。
高部:どうも、ステレオミサイルです。
辻添:よろしくお願いします。
高部:俺ね、ちょっと金欠ぎみなんでファミレスでバイトでもしようかと思うんですよ。
辻添:キッチンか?お前料理できないだろ。
高部:違う違う。キッチンじゃなくて風呂屋だよ。
辻添:風呂屋じゃなくてフロアだな。そんな浴槽があるファミレスがあってたまるか。
高部:でもやっぱ俺お金がほしいんですよ。
辻添:じゃあお前がちゃんと働けるかシミュレーションでもしてみようか。
高部:是非とも!是非ともお願いします!漫才だけじゃ食っていけそうにないので!何でもしますので!
辻添:そんなに頼み込まなくてもやるから!俺がお客さんやるからちゃんと接客しろよ。
辻添:ウィーン。
高部:いらっしゃいませ。お客様降臨の儀式に必要な生贄は何名様ですか?
辻添:俺は邪神か何かか!普通に何名様ですかでいいんだよ。
高部:お客様何名様ですか?
辻添:一人です。
高部:ではおタバコはお吸い物にされますか?
辻添:しねえよ!なんでタバコが汁に入ってるんだよ。
高部:これが俗に言うシケモクじゃないんですか?
辻添:湿り過ぎだろ!タバコ吸わないからさっさと案内しろ。
高部:それでは禁煙席のほうにご案内します。それでは付いてきてください。
辻添:はーい。
高部:もうすぐ着きますよ。はい、オーライオーライオーライ、ストップー!
辻添:ガソリンスタンドか!ここファミレスだぞ。
高部:そうでしたね。ここでツッコんでくれなかったら危うくお客様のお腹を料理ではなくハイオクで満タンにするところでしたよ。
辻添:何を考えてんだテメエは!あー、のど渇いたな。このファミレスはお冷出してくれないのか?
高部:当店はドリンクバーになっております。
辻添:ドリンクバーあるのかこれは嬉しいな。
高部:あ、残念ながら当店のドリンクバーにハイオクはありませんよ!
辻添:ガソリンには期待してねえよ!
高部:そうでしたか。ですがこのドリンクバーは凄いですよ。
辻添:どう凄いんですか?
高部:醤油にポン酢から、そばつゆ、ナンプラーまで揃えております。
辻添:全部調味料!そしてなぜナンプラーがある!
高部:海外産の調味料を入れてバリエーションを豊富にしてみました!
辻添:そんなバリエーションは求めてねえよ!もうさっさとメニュー持って来い。
高部:えっほ、えっほ、えっほ、えっほ。
辻添:かご屋か!メニュー取りにいくのそんな重労働じゃねえだろ!
高部:はい、こちらメニューです。
辻添:持ってきたか。うーん、ちなみにこの店のオススメは?
高部:メニューの2ページ目に載ってるハンバーグステーキですかね。
辻添:あー、ハンバーグステーキねぇ。
高部:あとはお品書きの4ページ目に載ってるクリームパスタですかね。
辻添:クリームパスタねぇ。
高部:あとは献立表の6ページ目に載ってるチョコレートパフェ
辻添:言い方いちいち変えるんじゃねえよ!メニューとかお品書きとか献立表とか!なんか心が不安定になるわ!
高部:言い方のバリエーションはいらなかったですか?
辻添:それを上手くドリンクバーに生かせよ!もう注文するぞ。このイカスミパスタ1つ。
高部:あ、すいません。私記憶力が乏しいのでメニューは5文字以下のものしか覚えられません。
辻添:お前はファミコンか!
高部:違います。5文字までなのでファミコンよりは上です。えっへん!
辻添:誇るべきところじゃねえぞ!えーとこの店のメニューで5文字以下は・・・オムライスしか無えじゃねえか!
高部:オムライス一つですね。了解でーす。
辻添:お前相手じゃそれしか頼めないじゃねえか!
高部:えっほ、えっほ。
辻添:オムライス持ってくるの重労働じゃないだろ!
高部:お待たせしました。こちらオムライスです。
辻添:ちょっと待ってくれ、おしぼりはないのか?
高部:あ、オムライスの中です。
辻添:入れんじゃねえよ!うわっ、中身が赤く染まったおしぼりじゃねえか!チキンライスに変えてこい!
高部:えっほ、えっはー、えっへすと!
辻添:何その3段活用!? えっはーとかえっへすとって何だよ!
高部:お待たせしました。こちらオムライスです。
辻添:今度はちゃんとチキンライスなんだろうな。
高部:大丈夫です。ちゃんとチキンライスをおしぼりで包みました。
辻添:そっちをおしぼりにすんじゃねえ!両方ともちゃんとしたやつで出せないのかよ!
高部:しまった!これではオムライスじゃなくてオムぼりじゃないか!
辻添:オムぼりって何だよ!新たなメニューが生まれたっぽいけど半分は布だからな!
高部:すいません。やはり私には5文字以上の持ってくることがものをできませんでした・・・。
辻添:ファミコンと同レベルじゃねえか!4文字までのくせに見栄張るんじゃねえよ!もう帰るわ!
高部:お客様ちょっとえっはー!あ、お待ちください。
辻添:なんでえっはーって言った!?お待ちくださいと間違える要素ないだろ!
高部:当店に来たお客様はこのスクラッチくじができるんですよ。
辻添:へぇー、何が当たるんですか?
高部:3つ削って「えっへすと」の5文字を揃えると素敵なプレゼントが貰えます。
辻添:3つ削って5文字って無理じゃねえか!?絶対3文字しか出ねえよ!
高部:さぁ、誰も今まで成功者がいないですがレッツスクラッチ!
辻添:絶対揃わないよな!削るけど。(カリカリカリ)
高部:揃いましたか!?
辻添:揃うわけねえだろ!「え」「へ」「す」しか出なかったわ!
高部:残念でしたねお客様。いや、えへす様。
辻添:えへす様って何だ!俺もう帰るよ!
高部:待ってください!当店の記念すべきではない2138人目のお客様!
辻添:中途半端だな!本当に記念すべきではねえな!
高部:そして当店の記念すべきではない156人目のえへす様!
辻添:過去にもやっぱりいたんだな!えへす出した人!
高部:お願いですえへす様!魚釣ってきてください!神様なんでしょ!?
辻添:それは恵比寿様だろうが!俺は七福神じゃねえよ!もうお前がおかしな接客ばかりやるから変な汗かいたじゃねえか。
高部:では汗を流しに当ファミレスの風呂屋にでも行きますか?
辻添:ファミレスに風呂屋はねえよ!いい加減にしろ!
二人:どうもありがとうございました。
審査員 点数 |
74 | 58 | 32 | 38 | 71 | 平均 54.6 |
【審査員コメント】 ・まさに正統派漫才という感じがしました。 後半から一気に面白くなってきたのですが、前半がおとなしすぎたように思います。 後半の追い込みにつながるボケがたくさん配置してあるのも良かったのですが、もっと使えそうなボケがちらほらありました。 ・あれ?なんか「○○の言い方をちょくちょく変えるな」→「そのバリエーションを○○に活かせ」 の展開ってトータルテンボスがやってますね。 全体的に見ると、前〜中盤あたりと後半が面白いと感じたのですが、 オムライスが出てくる(実際におしぼりなんですが)のあたりが それ以外のレベルと比べると失速感を感じました。 非常にまとまりのある上手い作品ではあるのですが、中後半の失速と 展開に対する斬新性(トータルテンボス風の手腕)の欠落を加味させていただきました。 ・いいですよー。読んでて安心できます。 でも安心できるってのは本当は良くないことなんですよね。 不安になるほど予想外なボケが飛んでくるネタを見たいんです。 ガソリンスタンドの置き換えとか、言い方を変えての3段オチだとか、 固有名詞の「○○か!」ツッコミとか、3段活用とか、 全てがベタなもので構成されてる印象でした。 映画や小説なら王道ストーリーは高評価に値するんですが、 「笑わせる」ことを目的としたテキストの場合、 前に見たことのある笑いを見せられても拍子抜けですよね。 ベタボケの応酬も良いですが、 「3つ削って5文字を当てる」くらいのクオリティーのあるボケを入れて欲しいものです。 ・何か物凄く惜しいです。 センスは良い物持ってると思うんのですが、当たり外れが激しいです。 そして後半に行くにつれて外れが多くなってきたような・・・ 言葉遊び系のボケが面白かったので、ボケはそっちのみに絞ったほうが良いかも知れません。 ・基本的にベタな作りのボケが多いものの、ベタ+αくらいの強さがあったように思います。 「えっほ、えっほ」みたいな小ボケも効いていたと思います。 あとは、ネタ全体にかかってくるような設定などがあると、より確実に笑いを誘えるようになると思います。