予選Gブロック 審査フォームはこちら


No.061 天体観測
ゲーム
翔:早速なんですけど、オレって野球部なんですよ
   それでこの前、練習試合があってオレが7番サードでスタメンで出場したんですよ

ミヤ:あら、凄いじゃないですか

 翔:そしたら2回表にあっという間に代打を出されまして

ミヤ:早いね! なんのためのスタメンだったんだろう

 翔:それで、非常に自分の存在価値に悩んでしまい、最終的には恋愛ゲームを作ってしまったんですよ

ミヤ:なんですかその発想。つじつまがあわなすぎますよ

 翔:ですから急展開ですが、この場でゲームをやろうかなと

ミヤ:まぁ、いいですけど・・・

 翔:なんとミヤが主人公の学園ラブストーリーなんですよ

ミヤ:私が主人公なの?どんな感じ?

 翔:まずはタイトル 『バッター カンドウ タクサン レンシュウ』

ミヤ:ラブストーリーって感じがしないんですけど! すごい野球っぽいよ!

 翔:しかも各単語の頭の文字をつなげるとラブコメになるんだよ?

ミヤ:いや、バカタレになってますけどね

 翔:オレの野球好きが伝わってくるだろ!

ミヤ:知らないよ!! 監督に言って!もうタイトルはいいから!

 翔:いいんだよ。オレは監督に恨みとかないし
   
   じゃあゲームを始めるよ

   『まずは高校名を決めてください』

ミヤ:そんなのも選択するんだ

 翔:『バカ監督学園   試合出しやがれスクール   何の為に毎日バット振ってるんだよコノヤロー学校』

ミヤ:やっぱり恨んでたんだ! 

 翔:選択しない場合は自動的におちん高校になります 

ミヤ:なにその最悪なネーミングセンス! 絶対に嫌だよ!

 翔:ゲームスタート。ミヤはおちん高校に通う6年生

ミヤ:そのまま始めちゃった! しかも3年間も留年してるじゃない!

 翔:現在、ミヤの気になる人は3人。さて、誰に話しかけてみよう

ミヤ:おっ、まともなストーリーになってきたね

 翔: →小笠原   ラミレス   阿部

ミヤ:巨人のクリーンナップじゃん!

 翔:安心しろ! 普段の打率は3割台だが夜の打率は6割まで上昇する!

ミヤ:そんな話は聞きたくない! ちゃんと一般人にして!

 翔:わかったよ

   →達也  和也  パンチ

ミヤ:野球好きはもう分かったって! しかも最後の選択肢は飼っている犬の名前じゃん!

 翔:その場合はミヤも「みなミヤ」に変わります

ミヤ:南ちゃん、出てこなくていいよ!普通の名前でいいから

 翔: →肥後  寺門  上島

ミヤ:今度はダチョウ倶楽部じゃん!

 翔:さっきから注文がやかましいな

ミヤ:どうして普通に出来ないの!?

 翔:いいから3人から選べよ!

ミヤ:……じゃあ上島で

 翔:ミヤは上島に話しかけてみることにした

ミヤ:ようやくストーリーが進行した……

 翔:「おはよう上島君、あれ?本を読んでるの?」

ミヤ:なんかこういうのっていいね

 翔:さて? 上島の読んでいる本は?

ミヤ:選択肢があるんだ

 翔: →週刊デットボール  週間サヨナラ負け  週刊靭帯損傷全治1ヶ月

ミヤ:選択肢が全体的に暗いよ! 最後の本なんてただのケガの名前じゃん!

 翔:さて、どれにしますか?

ミヤ:なんかどれも嫌だけど……じゃあ週刊デッドボールで

 翔:「あぁ、ミヤさんこんにちは。私はこの本を読みながらリアクションの練習をするのが大好きでね」

ミヤ:デッドボールは痛いけども! しかも上島、凄い上品そうだし

 翔:「奇遇ですね! 私もその本読んでます」

ミヤ:私も読んでるの!?

 翔:二人はすっかり意気投合をした

ミヤ:きっかけがデッドボールって……

 翔:二人はメルアドを交換し、今日の夜にメールをする約束をした

ミヤ:おっ、いいムードだね

 翔:その夜、ミヤのケイタイに着信音が鳴り響く。上島からだ

ミヤ:ついにメールが来た!

 翔:「私たちは学校へ行こうの森田剛チームです。ただ今、メールで全国を回るという企画中です」

ミヤ:それは一昔前に流行った嘘のチェーンメールでしょ!懐かしい!

 翔:ミヤはすっかり上島に夢中だ

ミヤ:なんで!? 上島の言葉でメール貰ってないよ!

 翔:そこでミヤは思い切って上島をデートに誘ってみる事にした

ミヤ:おぉ!思い切ったね

 翔:さて、行き先はどこにしよう

   →札幌ドーム  東京ドーム  名古屋ドーム  ラブホテル

ミヤ:もう野球はいいって! 私から監督に伝えるから! しかも最後は展開が速すぎる!

 翔:残り10秒に選ばないと上島の顔が少しずつ、ふやけていきます

ミヤ:どんな人間よ! あぁ、もう札幌ドームでいいや!

 翔:ミヤは早速、上島にメールを返信することにした

ミヤ:100%成功しないよぉ……

 翔:上島からメールが帰ってきた

ミヤ:帰ってきたんだ!何て?

 翔:「いいよ! でも絶対に売店で熱々のおでんとか買うなよ!? 絶対に買うなよ!? 絶対だぞ!?」

ミヤ:なに、そのお約束みたいなフリ方は!

 翔:「時間は午前2時でいいかな?」

ミヤ:よくないよ! 真夜中じゃん! 望遠鏡を担ぎ込む時間じゃん!

 翔:デート当日、ミヤは札幌ドームの天井に張り付いていた

ミヤ:カメレオンか! 

 翔:待ち合わせの時間から4時間が経過。朝日が昇ってきた

ミヤ:もう帰りなよ! 世界で1番時間を無駄にしてるよ!

 翔:しょうがないのでミヤは上島にメールしてみる事にした

ミヤ:早く行けばいいのに……

 翔:「私たちは学校へ行こうの森田剛チームです。ただ今、ふりかけを海に投げ捨てながら全国を回るという企画中です」
    
ミヤ:なんで、私もチェーンメールなのさ!! しかも企画内容の意味が分からん!

 翔:すぐに上島から返事が来た。「森田剛さんですか!?サインが欲しいんですけど!」

ミヤ:騙されている!! 昨日、自分で送ったチェーンメールなのに騙されている!

 翔:「もしよかったら写メとかも欲しいんですけど!」

ミヤ:あのさぁ……送信者の名前は私名義だよね?なんで騙されているの?

 翔:……世の中には聞いちゃいけないこともあるんだぞ? 太平洋に沈められるぞ?

ミヤ:怖いよ!

 翔:ミヤはこの返事を受け、すぐに東京ドームに向かった!

ミヤ:どう解釈したらそういう行動になるのよ!

 翔:東京ドームに行くと一人の人影が

ミヤ:まさか!

 翔:そこには上島があつあつのおでんを食べていた!

ミヤ:リアクションの練習してる! もういいよ!

二人:ありがとうございました

予選総合第31位(3回戦敗退) 天体観測
審査員
点数
66 56 49 38 60 平均 53.8
【審査員コメント】 
・やりとりなどに安定感というか安心感がありました。
 ただボケにインパクトが無いというか・・・小さくまとまってたように思います。
  
・うーん。どうなんでしょう。すっごく上手なんです、文章も会話も。
 起承転結も基軸もプロットもしっかりしています。
 「笑ったポイント」っていうのが、なかったんです。
 用意された状態において、あまり読み手を裏切るような仕掛けがあったとも
 思えなかったですし・・・。サクッと読み終わって、そのままになってしまいました。
  
・途中から恋愛ゲームじゃなくて恋愛ドラマになってるって突っ込みは太平洋に沈めまして、
 なんか全て吹っ切れてヤケクソでネタ書いた感がプンプンしてました。
 翔のボケが前半どれも単発で味気ない。
 ミヤのツッコミで多少カバーされてるものの、
 全体的に少々雑だと思いました。
 監督への怒りをゲームに絡ませてる点は好評価。
  
・男女のコンビですか。
 まず、ツッコミが弱いと思います。
 キャラの問題かもしれませんが・・・
 ボケもベタな物が多すぎますね。
 もっと「なんで!?」っていう位の意外性のあるボケを連発したほうが良いかと。
  
・ボケがベタだったり有名人に頼っていたりはするのですが、比較的楽しみやすいネタではありました。
 普通に面白いと言えば面白いんですけど、他のネタと比べると刺激が足りなかったかなぁ、と。
 あと細かいところで言うと、ミヤが割と早い段階でツッコミ始めているにも関わらず、
 「おっ、いいムードだね」などと一瞬ノっているところがあるのは若干不自然だと思いました。
 ネタを書くときのノリに頼らず、見直しみたいな事をした方が良いかもしれません。



No.062 ハッソウズ
スーパーボール
A:コレなんだと思う 

B:スーパーボール 

A:何に使うの 

B:ほら、こうやって・・・跳ね返ってくる。 

A:え?それだけでスーパー?嘘だよ、軟球だってそうだもん 

B:違うよ、この反発力を見ろ 

A:おぉ〜。 

B:すげぇだろ、なんかワクワクするだろ 

A:うん、する〜。それを何に使うの 

B:投げるんだよ 

A:え?軟球だって投げるよ 

B:まぁ、軟球だってなげるけど、反発力がすげぇんだよ 

A:それだけ 

B:まぁ、そうだな。 

A:反発なんて思春期ならみんなするよ。 

B:ボールに思春期あんのかよ 

A:断定できない 

B:ねぇよ 

A:けどほら、周囲のやさしさに受け止められたら反発しなくなる。 

B:それは共通するけど 

A:じゃあ、スーパーボールは思春期ボールだな 

B:いや、思春期ボールって言っちゃうと 

A:言っちゃうと 

B:男子学生の強烈で悶々とした性欲の製造元・・・ 

A:ある意味それもスーパーボール 

B:なにやら恐ろしい 

A:思春期の男はこんなモノを股間にぶら下げて 

B:違うよ、やめよう 

A:そうだね、あのカラフルさは受け入れ難い 

B:だろ 

A:けど、スーパーってことは何かこれってヤツがあるだろ 

B:ボールとは違う何かか 

A:それないなら単純にボールじゃん 

B:そうだけど 

A:それじゃ、シンプルボールじゃん 

B:なんだよ、シンプルボールって 

A:ただのボールだよ 

B:ん? 

A:おばちゃん、シンプルボールちょーだい 

  はい 
   
  ありがとー 

B:無料ってこと 

A:そゆこと 

B;なわけねぇーよ。駄菓子屋じゃあ、いつもおばちゃんの背後にある程の目玉だぞ 

A:あ、スーパーボールは目玉なの 

B:そうだな 

A:じゃあ、(眼球さして)これも? 

B:そうだな、ある意味ではスーパーな活躍 

A:そうなると、目玉のおやじは? 

B:必然的にスーパーボールのおやじだな 

A:ん?スーパーボールにおやじいるの 

B:(考えて)そうなるよな。そうなる。 

A:けど、目玉のおやじごとスーパーな気がするのは・・・ 

B:お前だけじゃない 

A:だよね、あれ、おかしい 

B:スーパーボールのおやじが既にスーパーか 

A:けど、スーパーからスーパーが生まれるのは想像に 

B:難くない 

A:スーパーからハイパーとかスーパーからノーマルは 

B:胡散臭い 

A:だけどなぜボールからスーパーボールこと目玉のおやじが生まれたんだろう 

B:突然変異じゃないか 

A:なに 

B:何世代もボールが時を超えていく中で、なんかそのDNA的なものがいい具合にこうマッチして 
  ボールを超えたボールが生まれたんだ 

A:嘘だろ、だってボール細胞分裂で増えてないじゃん 

B:お前、スーパーボール工場見に行ったことあんのかよ 

A:ない 

B:祭のすくうやつで、網から逃げられたことは 

A:ある 

B;何より目玉のおやじはあれ自体で動いてる。 

A:うん。 

B:もやは信じる信じないじゃない、事実なんだ 

A:じゃあ、子供の間に出回っているスーパーボールには、DNAの覚醒次第で
目玉のおやじになることは 

B:十分にある 

A:まさか・・・ 

B:覚醒に適した環境がタンスや押入れだったとしてみろ 

A:おびただしい数の目玉のおやじ・・・ 

B:はい、課長の頭から 

A:目玉のおやじ 

B:次に、部長の頭から 

A:目玉のおやじ 

B:最後、社長ははげてるから 

A:お椀持ち歩き・・・ 

B:そして、今この瞬間にも大量繁殖しているという事実 

A:でもさ、基本目玉のおやじはいいヤツだよな 

B:まぁな 

A:だからといって、反発しないわけじゃないってこと? 

B:とにかく、刺激を与えない方がいいな 

A:なんにしろ、思春期ボールの異名をとるほどだからな 

B:いやまて、目玉のおやじは思春期じゃないだろ 

A:けどあのお椀入浴はいつでもいけますのサインだったとしたら 

B:詮索はよそう 

A:とりあえず、おまえのしまっとけよ 

B:(スーパーボールをデニムにしまう) 



a:b:あ、いい女 

B:(ポケットから引っ張られる形で)目玉のおやじー!!落ち着けー!! 




完

予選総合第43位(2回戦敗退) ハッソウズ
審査員
点数
56 15 10 59 55 平均 39.0
【審査員コメント】 
・なかなかうまくいかなそうな設定なのにうまくまとめていて良かったです。
 ただ笑うと同時に感心といいますか、論理的に矛盾がないのに結論が意外なところにたどり着くみたいな部分をもう少し見たかったです。
  
・「引き込まれるものがない」っていう感じでしょうか。
 作品全体に対して抑揚がないんです。起承転結とか、そういうの。
 グダグダっとしちゃったな、っていう感想だったんです。
 二人が不気味なテンションで淡々と進めていくっていうその空気感は
 面白いのかもしれませんが、一つ一つのボケを振り返ると
 そこまで炸裂した作品でもなかったのかな、と思います。
 ボケって、思いついたのをそのまま書くんじゃなくて、
 思いついたのをどのように読み手に面白味をもって伝えるか、が
 重要なんだと思います。
  
・もう何がスーパーボールか分かんねぇや
  
・これ系のネタは嫌いじゃないです。
 笑いよりも雰囲気重視ですね。
 1000行位あってもダラダラ読めそうな感じがいいです。
 しかし笑えたかどうかと言われると・・・違いますね。
 雰囲気は好きなんですが・・・
 ちょいちょい日本語がおかしかったりするのも気になりました。
  
・うわぁ、なんだろうコレ。なんとなく面白い、という雰囲気は伝わってきました。
 明確なボケツッコミは無いのですが、話題としてなんとなく面白いような、でも結局どこで笑えばいいのか、みたいな。
 もう一、二歩くらい読み手をしっかりと引き付けられて、笑いどころが分かりやすくなれば、
 一気に化けるんじゃないか、という気はしました。



No.063 たいまつぎょうれつ
膝カックン
中武:どうもーたいまつぎょうれつです!よろしくお願いします!
   MM−1ということでね。頑張って行きたいと思うんですけども。

坂田:はっ!!!

中武:・・・?

坂田:フフフ、見えましたか?皆さん。

中武:見えたも何もお前がどう血迷ったのかすらもわかんねえよ。何したんだよ?

坂田:膝カックンです。

中武:は?

坂田:世界一速く、世界一キレがよく、世界一の威力を誇る膝カックンですよ。

中武:・・・ごめん、俺には中途半端な屈伸をしたようにしか見えなかったよ。

坂田:お前がポカンとするのも分かる。速すぎて見えなかったんだから。

中武:見えたっつってんだろ。何ならお前より池谷の腕立て伏せのほうが早いわ。

坂田:いいか、俺はこの膝カックンで世界を制す。

中武:お前脳にヤモリ沸いてんだろ。

坂田:俺はこの膝カックンという必殺技を用いてね、リング場で前田日明をぶっ倒しますよ。

中武:なあ、もう俺舞台からハケていいか!?お前の妄言に付き合ってられねえよ!!

坂田:妄言じゃねえよ!!俺は本気だぞ!!

中武:お前の本気は世間の世迷い言だよ!!

坂田:俺だってすぐに世界を獲れるとは思ってないよ!!鬼や悪魔を倒すなんていったら当然まだ無理だよ。

中武:まだって言うか永遠に無理だよ。

坂田:ただ前田なら・・・。

中武:それも無理だよ!!何で前田日明をぶっ倒すのが妥協した結果みたいになってんだよ!!
   プロレスの黄金期を支えた男だぞ!!

坂田:格闘家の中でもいろいろ思案したんだよ!アンドレ・ザ・ジャイアントやブルーザー・ブロディは無理だよ?
   でも前田なら・・・。ブルーザー・ブロディは無理でも、ブルーザー・ブロディは無理でも前田なら・・・。

中武:無理だっつってんだろうが!!お前、「ブルーザー・ブロディ」って言いたいだけだろ!!
   大体プロレスの経験もないお前なんか普通の試合でも勝てねえよ。

坂田:何言ってるんですか。昔山本小鉄っていたでしょ。あれ僕ですよ。

中武:嘘付け!!時代も無視してるし、小鉄さんだったら俺と一緒に斜に構えて漫才してねえよ!!

坂田:今日もレフェリーの仕事を断ってMM−1やってるんですからね。

中武:だから本物だったらそっち取るっての!!
   大体山本小鉄が「膝カックンで世界を獲る」とかトンチンカンな事言うかい!!

坂田:中武さん、ちょっと僕を舐めすぎじゃないですか?

中武:舐めてるよ。アイスキャンディーよりお前を舐めてるよ。

坂田:それはね、僕の膝カックンの威力を知らないからそんなことが言えるんですよ。

中武:じゃあどれだけすごいんだよ。

坂田:そうですね、丸ビルなら1センチずらせます。

中武:もう嘘じゃねえか!!お前の脚どんな怪力誇ってんだよ!!

坂田:あと、僕の連続膝カックンでコシの強い稲庭うどんが打てますよ。

中武:「膝カックン」の目的から大幅にズレてきてるよ!!

坂田:さらにさらに、僕の膝カックンで大地は裂け、草木は枯れ、空は叫び、麻央は喘ぎ、海老蔵のエビがエビ反り・・・。

中武:もういい!!お前膝カックンに何の可能性があると思ってんだ!!
   あと後半二つは歌舞伎界から重厚な苦情文来るからな!!受け取れよ!!

坂田:どうですか。これでも僕の膝カックンを疑いますか。

中武:むしろ疑いが濃くなったよ!!あのな、そもそも膝カックンってただのイタズラだぞ?
   膝の裏を膝で小突いて、ガクッと腰を落とさせるってだけだからな。

坂田:中武さん、膝カックンで膝をカックンさせる時代は終わったんですよ。

中武:終わってねえよ!!そもそもその役目しかねえよ!!「膝カックン」って名乗ってんだからよ!!

坂田:これからは膝カックンが勇気の拳となり、時には凶器となり、時には友情となり、さらには家庭の支えとなります。

中武:だから何のバイタリティだよ!!たかが子供のイタズラで!!

坂田:家庭の会話とかでも普通に使われるようになります。

中武:いやいや、親とかと話して膝カックンの話題になることなんてそうないぞ?

坂田:「まさる!さっさと起きなさい!朝ご飯食べる前に膝カックンしときなさいよ!」

中武:ねえよそんな場面!!寝起きに膝カックンする意味が分かんねえよ!!

坂田:「もー母ちゃん!膝カックンにゼッケンつけといてって言ったじゃん!」

中武:いよいよ本来の趣旨すら見失うレベルになってきたな!!膝カックンは体育の必須道具か!?

坂田:「ほう、今日の朝ごはんは膝カックンか。ホクホクしててうまいな。」

中武:概念無視しっぱなしじゃねえかよ!!何だ、卓上でふたつの膝がガクガク揺れてんのか!!

坂田:丸の内のOLだってこう答えますよ。「好きなアイスクリームは膝カックン味ですね〜。絶妙はしょっぱさがいいですね〜。」

中武:ねえよそんなの!!サーティワンでもそんな斬新なメニュー展開するかい!!

坂田:ドラマでだって昔から膝カックンのシーンが有名じゃないですか。

中武:え?俺一切知らないんだけど。

坂田:「太陽にほえろ!」で松田優作が「なんじゃこりゃああ!!!」って言って腰を落として・・・。

中武:アレは撃たれて腰落としたんだよ!!膝カックンされただけで腹から出血なんてするか!!

坂田:「死にたくねえ、死にたくねえよ〜!!」・・・そうなるよな〜・・・。

中武:ならねえっつってんだろ!!何嘘のシナリオでしみじみしてんだ!!

坂田:今後は膝カックンを取り入れるドラマだけじゃなくて、膝カックンでドラマを演じる時代が来るでしょうね。

中武:お前は一生未来を論じることなんかできねえよ!!なんだよ膝カックンでドラマって!?

坂田:だから膝カックンで「水戸黄門」を演じたりするんですよ。
   膝に顔書いて衣装着せて、膝をカクカクさせながら街道を練り歩いて、八兵衛が調子乗ったら小突いたりして。

中武:何にも面白くねえよ!!ガクガク動いたら焦点合わなくてしょうがねえよ!!カメラマンも困るわ!!

坂田:中武さんは膝にいい具合のしわがあるから、悪代官と越後屋の役がちょうどよさそうですね。

中武:俺出ねえからな!!何急にオーディションしてくれてんだ!!

坂田:簡単ですから。「おぬしも悪よのぉ〜」とか言いながら小刻みに動かして、成敗のシーンで皿を割られれば良いんです。

中武:皿を割られるって膝目線で見てんじゃねえか!

坂田:いえいえ、本当に割られていただいて。

中武:お断りだよ!!そんなリスクしょってまでやる仕事じゃねえ!!
   大体どうやって両膝で黄金色のもなか入った菓子折り渡しゃあいいんだよ!!そんな演技テクねえよ俺の膝は!!

坂田:中武さん・・・さっきから膝カックンに対してひどいじゃないですか。

中武:お前が膝カックンを異常に太鼓持ちしてるからだよ!!

坂田:僕はこれで前田を倒して、膝カックンの可能性を世に広めたいんですよ!

中武:お前な、冷静に考えろよ。膝カックンはイタズラでしか利用できないんだよ。
   お前のメチャクチャな理論だと、普通のパンチとか延髄斬りとかもビルをずらせたりドラマできたりするんだよ。
   延髄斬りが天地を動かせるし、延髄斬りが居酒屋に並んだりクレープに巻かれたりもするし、
   渡る世間は鬼ばかりで「親子の縁を切る前に延髄斬ってやる」ってセリフも出てくるし、
   松下由樹の顔書かれた足が「あ〜さ〜く〜ら〜!!!」って叫んで観月ありさの足顔を蹴り飛ばすんだよ。

坂田:中武さん、それはない。

中武:テメエ!!何俺の力説をあっさり一蹴してくれてんだ!!延髄斬りだけに!!蹴り技だけにな!!

坂田:あーないないないない。浅草だったら退場ですね。さようなら。

中武:アァァァァァァァァ!!!こいつケツを天井に向けて死んでくれねぇかなァァァァァァ!!!

坂田:さあここでマイクパフォーマンスといきますか。

中武:なあ、もう勘弁してくれよ。俺はさ、普通の漫才がしたいんだよ。
   一回でいいからさ、桃太郎の漫才やろ?な?一回でいいからさ。

坂田:おい前田!聞いてるか!?俺はテメエをひざまづかせる男だ!!

中武:今このMM−1の舞台で言うよ。俺はコンビ組んだときからお前にストレス貰ってんの。
   ストレスという名の朝刊をよ!!俺の心のポストにぶち込みやがってよ!!

坂田:いいか、お前がどんな栄光築いてきたかは知らねぇ。だがお前の膝と共にその栄光は崩れるぜ!!

中武:なあ、お前さ、今人気の「タンブリング」ってドラマに出演交渉してみろよ。
   そしてプロデューサーにさ、「俺ゴキブリングなんですけどね(笑)」って言ってよ、
   一生TBS出禁になれやぁぁぁぁぁ!!!

坂田:お前が倒れるのはリングの上じゃねえ・・・地獄の底だよ!!!

中武:テメエだよ!!覚えてろよお前、あとで楽屋でお前のバッグにフランスパン工房ぶち込んで踏んづけてやるからな!!
   ノンフライにしてあげるのが俺の優しさじゃぁぁぁい!!!

坂田:さっきからうるさいですよ中武さん!!僕の邪魔ばっかりして!!

中武:お前は出だしから俺の目の上のタンコブだよ!!相方にも関わらず!!

坂田:もう怒った。アンタには僕の必殺の膝カックンを食らわせないといけないようですね。

中武:おお、食らわせてみろよ。前田を倒すほどの膝カックンとやらを受けてやるよ。

坂田:行くぞ!!はっ!!!(ガン)あれ?はっ!!!はっ!!!(ガンガン)な、なぜだ!!はっはっはっ!!!!(ガンガンガン)

中武:・・・お前あんだけ豪語しといて才能ねえな。全然足が揺るがない。もう諦めろ。

坂田:うおりゃああああああ!!!!!(ガスン)

中武:いってぇぇぇぇぇぇぇ!!!テメエなにケツにぶちかましてんだ!!さらに割れるところだよ!!

坂田:身体を持ち上げて膝に落とす。必殺アトミックドロップ!!

中武:普通にプロレス技できるんならそっちで挑め!!すさまじい威力でござんした!!

坂田:ダメだよ。こんな普通な技じゃ膝カックンを人々に知らしめる事が出来ないよ・・・。どうしよう・・・。

中武:だからさ、膝カックンはささやかなイタズラとして人の心に残るのがちょうどいいんだって。

坂田:・・・そうですね、分かりました。膝カックンで世界を制すのは諦めます。
   代わりに「アホが見る〜豚のケ〜ツ〜♪」で新崎人生を倒します。

中武:ただの挑発だろ!!いい加減にしろ。

二人:どうもありがとうございました!


No.064 モンブランジャム
冬の陣
城島:どうもよろしくお願いします。
   いやぁ、それにしても季節はすっかり初夏でね。

善田:だよねぇ。たまに暑い日が来るもんだから、そん時は自宅でゲームばっかやってるよ。

城島:まぁその気持ちも分かるよ。俺も暑いの苦手でさ、だから夏と冬だったら断然冬の方が好きなんだ。

善田:え・・・。お前…それマジで言ってんのか…!?

城島:どうした急に?夏より冬が好き、それだけのことだよ。

善田:いや…冬は恐ろしい魔物が出没する季節だぞ。よくそれで冬の方が良いとか言えるな。

城島:また訳の分からんこと言ってからに。魔物って何だよ。

善田:その魔物は空気の乾燥した季節、例えばドアのノブに巣くい、触れた者に電撃を喰らわす…

城島:静電気じゃねぇか!ちょっとビリッとくるだけだろあんなの。

善田:セ…セイデンキ……?

城島:え?静電気知らないの?ほら、電気の一種だよ。

善田:あぁ電気なのね。……じゃあ、“セイ”は聖徳太子の“聖”か?

城島:違う違う。なんだ聖電気て。

善田:聖なる力によって発生した、悪を浄化するイナズマ。
   必殺、セイントエレキテル!!

城島:妄想すな!そもそも字が違うし。正しくは“静”、静かの音読みだよ。

善田:静……動と対をなす静…。言うなれば剛ではなく柔の使い手…。……こいつぁ厄介だ。

城島:何の話だ!変な方向に考え過ぎだって!

善田:とにかくだ、俺は前の冬にセイデンキとやらと死闘を繰り広げたんだ。その時の話…聞いてくれよ。

城島:まぁ聞く分には構わないけどさぁ。

善田:…あれは吐息が白くなるほど寒かった日。
   俺は外出してたんだけど、家を出る前にうっかりヒーターを付けっ放しにしてたんだよ。

城島:冷えて乾燥した空気と暖房器具。静電気が発生しやすい条件下ってわけか。

善田:そして帰宅した俺が部屋のドアノブに右手を伸ばしたその時、「ビリビリビリ!!」……魔物と対峙した瞬間だった……!

城島:単に静電気にビックリしたってだけでしょ。

善田:「な…何なんだこいつは…!?」
   突然の出来事に錯乱し、ノブと右手とを交互に見るしか出来なかった俺。
    
城島:ビビり過ぎだよ。さっさと開けて入ろうぜ。

善田:「こうなったら強行突破だ!」意を決しドアに体当たり。

城島:んな無茶な!たかが静電気でなんでそこまで出来るんだよ!

善田:しょせんボロアパートよ。突撃し、ドアを見事ぶち破った。いかり肩を生かしてな。

城島:知るか!肩より大家さんが怒ってるわ!

善田:何とか部屋に入れた俺。部屋に入って一番にすることは何か。そう、ゲームだ。

城島:いやまずドアを直せ。

善田:早速始めようとテレビ画面に触れた瞬間「バチバチバチ!!」

城島:またぁ!?確かにテレビ画面にもよく発生するけど!

善田:ヤツの魔の手はここにまで…。じゃあテレビがダメならパソコンだ…と思いきやパソコンの画面からも「バリバリバリ!!」

城島:しつこいわ!あとさっきから静電気の描写がオーバー過ぎるんだよ!

善田:一体何なんだこいつは!?家具に憑依する悪霊か!?

城島:そんなんじゃねぇ!なんだったらお前の方がよっぽど取り憑かれてるみたいだよ!

善田:向こうがその気ならやってやるよ。俺は魔物と戦うべく、作戦を練った。

城島:…だからゲームのやり過ぎだってば。まず魔物っていう前提から違うのに。

善田:「ヤツの弱点はなんだ……。……そうだ!雷属性は、土だとか地面だとかの属性に弱い……」違うか?

城島:違うよ!んな相性関係、現実世界では通用しねぇよ!

善田:俺は一旦家の外に出て、外から持って来た砂をパソコンにかけまくった!

城島:意味分かんねぇよ!土属性だから、静電気に勝てるとでも思ったのか!?

善田:「おりゃー!バササーッ!喰らえ必殺、ジャスティスサンドー!!」

城島:だから必殺技チックに言ってんじゃねぇ!てかジャスティスて、お前は正義のつもりなのか。

善田:しかしなにもおこらなかった…。
   「ダメだ…効かない…。俺には正義の心が足りないのか…?」

城島:それ以前に人として色々なものが欠けてると思う。

善田:「…はっ!…まさか…悪いのは俺の方なのか…!?悪だと思ってた魔物が実は正義で……浄化されてしまうのは俺の方なのか!?」

城島:もういっそのことお前の頭ん中を浄化してもらえよ。

善田:「うわー、分からねえぇぇ!!誰かー、教えてくれー!!」頭を抱え叫ぶ俺…。

城島:絶対関わりたくねぇな…。

善田:そんな時、「どうしたんですか?」と声が。

城島:あれ、誰か来てくれたんだ。

善田:「じ、実は俺の部屋に魔物が……え、ドアですか!?……すいません、弁償します…」

城島:大家さん来ちゃったよ!そりゃドア壊されたんだから怒るわな!

善田:「滞納してる電気代もちゃんと払って下さいね」と追い討ちをかけ去って行く大家さん。窮地に立たされる俺。

城島:お前どんだけタチの悪い住人なんだ!完全に自業自得じゃん。

善田:でもな、こういう逆境の時ほど名案てのは浮かびやすいもの。
   『敵を知れば百戦危うからず』…そんな言葉が脳裏をよぎる。

城島:また大層なの出てきたな!ここにきて中国の兵法て。

善田:俺は敵を知るため、パソコンで調べることにした。……が、こんな時に限ってパソコンがうまく動かない!

城島:さっき砂をかけたからだよ!

善田:うまく動かないパソコンに苦労しながらも俺は必死に情報を求めた。『魔物・電撃』で検索してな。

城島:それで望みの情報に辿り着けるか!条件がファンタジック過ぎるよ!

善田:「違う…今はギガデインとかジゴスパークとか、どうでもいいんだ…」

城島:それドラクエに出てくる電撃の呪文と特技じゃん!案の定それ関連のページに行ってる!

善田:それでもめげずに調べ続けたよ。
   そして…『ゴム』なら電撃を無効化してくれるということを知った。

城島:よく見つけられたな!…てか、確かにゴムは絶縁体だけど無効化は言い過ぎだろ。

善田:ようやく希望が見えた気がした。魔物に打ち勝つにはゴムの装備を身につければいいんだ、ってな。

城島:ゴムの装備?何それ。

善田:右手「ついに決着の時が来たな」
   左手「あぁ。さて…どっちがゴムを身にまとうかだが」
   右手「ここは俺にやらせてくれ」

城島:待て待て待て!!一人でいきなり何始めとんじゃ!

善田:止めんなよ今いいところなのに!俺の両手が誓いを立てる、感動のシーンなのに!!

城島:怒鳴る意味が分かんねぇよ…。完全にお前の自作自演じゃん…。

善田:左手「俺にやらせろって右手……相手は魔物だぞ、大丈夫なのか?」
   右手「ヤツにはさっき、ドアノブで電撃をお見舞いされた借りがある。それを返さないと気が済まねぇんだ」
   左手「そうか…だったらもう止めはしない。その代わり、絶対生きて帰ってこいよ」
   右手「もちろんだ。…お前が左手で良かったよ…」
   
   両手が互いに熱い抱擁を交わす。

城島:ただの一人握手だろうが!

善田:こうしてリベンジするべく、右手にゴムを装備することにした。
   そう、右手にありったけの輪ゴムをグルグル巻いたのさ!

城島:なんでだよ!せめてゴム手袋をはめるくらいのことはしろや!

善田:未知のパワーが宿ったのか、神秘的な青色に染まっていく俺の右手。

城島:…それは輪ゴムで血が通わなくなってるだけ!神秘もへったくれもねぇよ!

善田:その手でパソコンやテレビの画面に触れてみると……ヤツの攻撃が効かねぇ!ビリッと来ねぇ!

城島:良いのか!?静電気の対策法としてこれは良いのか!?

善田:「どうした魔物さんよぉ!それで終わりかってんだ!ヘッヘーイ!」

城島:何かセリフが小悪党くせぇよ!やっぱお前正義の器じゃねぇわ。

善田:そしていつの間にか電気は消え、素手で触っても痺れなくなった…。
   勝った……俺は冬の魔物に勝ったんだよ!

城島:要するに全部放電されたってだけだろ!歓喜しすぎだよ!

善田:この戦いで得たもの…それは自信と勇気、他にももっと多くのものを…
   
城島:辺り見渡してみろ!壊れたドアに砂まみれのパソコン…損害しか生まれてねぇ事に気づくから!

善田:確かに多少の痛手は残ったけど、それでもお釣りが来るほどだ。

城島:来るか!お前の為替相場どうなってんだよ!

善田:右手「勇者善田バンザーイ!!」
   左手「いやいや、お前もその片腕として十分活躍したよ。右手バンザ

城島:それもやめろ!!右手だけに勇者の片腕ってか、やかましいわ!

善田:とまぁ、こんなところかな。俺は冬の魔物をやっつけた勇者なんだいっ!

城島:何が勇者だ!凄い無駄話に付き合わせやがって!

善田:…でも、これですべてが終わったわけじゃない…。

城島:え!?まだ続きあんの?

善田:この戦いで自信と勇気を得た俺は、今まで戦いを避けていた相手にも挑もうと決めたんだ。

城島:新たなる敵!?何なんだよ一体。

善田:「かかって来いや金の亡者め!電気代は渡さねぇぜ!!」

城島:大家さんじゃねぇか!!もういい加減にしろ!

二人:ありがとうございました。


No.065 葉茶滅茶
爆弾処理
2人:どうも葉茶滅茶です!

葉茶:今日も楽しく漫才していきたいですね

滅茶:楽しくやっていきたいですね

葉茶:今まで漫才で楽しかったことありましたかね?

滅茶:ありませんねぇ

葉茶:どうしてでしょうねぇ

滅茶:多分おもしろくないからですよ

葉茶:そうですねぇ

滅茶:じゃあ今回なに言っていきましょうかねぇ

葉茶:どうしましょうねぇ

滅茶:じゃあ爆弾処理してみましょうかねぇ

葉茶:難しそうですけどやってみましょうかねぇ

滅茶:爆弾処理班!爆弾があります!直ちに出動してください!

葉茶:分かりました

滅茶:何分くらいかかりますか?

葉茶:3分です!

滅茶:早いですねぇ

葉茶:カップ麺作ってといてください!

滅茶:いやそんなことできるはずないじゃないですか。爆弾が目の前にあるんですよ!

葉茶:あなたの右手にカップ麺があります!それに早くお湯を入れて!

滅茶:しないといけないんですかねぇ

葉茶:しないといきません

滅茶:わかりました、やりましょう

葉茶:あと何分で爆発ですか?

滅茶:4分です

葉茶:よかった、カップ麺食える!

滅茶:食べるんですか

葉茶:食べますよ

滅茶:食べるのに何分かかるんですか!

葉茶:安心してください4分です!

滅茶:間に合いませんね

葉茶:間に合いませんね

滅茶:あなた大丈夫なんですかホントに

葉茶:大丈夫ですよ

滅茶:ほんとですかねぇ

葉茶:着きました!どれですか!

滅茶:これです!

葉茶:いやカップ麺です!

滅茶:食べるんですか!

葉茶:もちろんです!

滅茶:あの、あと1分ですが・・・

葉茶:じゃあ早く食べましょう

滅茶:逃げていいですか?

葉茶:もちろん駄目です

滅茶:駄目なんですか

葉茶:駄目なんです

滅茶:じゃあもう早く食べてください

葉茶:はい

滅茶:食べ終わりましたか?

葉茶:食べ終わりました

滅茶:早いですね。あと30秒です急いでください!

葉茶:じゃあ逃げますか

滅茶:逃げるんですか

葉茶:逃げるんです

滅茶:じゃあ何しに来たんです

葉茶:カップ麺を食べるためです

滅茶:最初のお題なんでしたっけ?

葉茶:戦場のカップ麺を食う人

滅茶:もういいです!

2人:どうもありがとうございました

予選総合第61位(1回戦敗退) 葉茶滅茶
審査員
点数
15  5  6 36 45 平均 21.8
【審査員コメント】 
・コンビ名とは裏腹に展開に動きがなくて物足りなかったです。
 質問にオウム返しをするくだりも展開そのものがおとなしいせいでプラスに働いてないように思います。
  
・ここまで構成もプロットも起承転結も存在しない作品だと
 どうしてもこういう点数になっちゃいますよね。
 ネタが面白いかどうかとか、そういうところの手前ですね。
  
・QQQ氏の「エモーション」を読んで出直してください
  
・評価し辛いですね・・・
 台詞回しが繰り返しが多いせいか、始まったばかりなのに終わってしまった感じです。
 もう少しボケを欲張って入れて欲しかったです。
  
・癖のある喋り方はしていますが、ネタの構成上最低限の内容をサラッと話しているので、
 ボケが分かりやすい、という意味では楽しめました。面白かったです。
 ただ、少なくとも他の作品と比べるとボケの作りが甘いですし、
 展開としてもまだまだ発展させることが出来ると思うので、
 点数としてはちょっと低めになってしまう、というところです。



No.066 腐女子家リボーン・銀魂
百合×男性からの誘いを断る(仮題)
リボ:どうも、腐女子家リボーンでございます。

銀魂:そして私が腐女子家銀魂でございます。

リボ:私たちは2人共腐女子家一門の門下生でして、師匠である腐女子家テニプリから、日々芸の手ほどきを受けているわけでございます。
   ちなみに私はテニプリ師匠の一番弟子で、

銀魂:私はテニプリ師匠の更に師匠でございます。

リボ:何その下克上!?
   日吉若か!?

銀魂:今のツッコミがピンと来なかった方に説明しますと、多くの腐女子から愛される「テニスの王子様」という漫画に、
   「下剋上」が口癖の日吉若というキャラクターがいてですね・・・

リボ:姉弟子のツッコミを解説するんじゃないよ!

銀魂:何て言っておりますけれども、私たち腐女子家一門は見ての通り、そしてその名の通りみんな腐女子なわけでごさいます。

リボ:まぁ、言ってしまえば「男の子同士がイチャイチャしているのを見て、『あの2人ってデキてるのかなぁ〜』とか想像するのが好きな女の子」なんです。

銀魂:誰だ、ホモ好きとか言った奴は!?

リボ:誰もそんな事言ってないよ!
   被害妄想もはなはだしいよ!

銀魂:言っておきますけど、私の恋愛対象は女の人だけですから!

リボ:それはそれで難儀な性癖だよ!

銀魂:ちなみに私が最近気になっている女性は勿論テニプリ師匠!

リボ:誰もそんな事聞きたいなんて言ってないわ!
   そもそもアンタ、師匠を何て目で見てるのよ!?

銀魂:師匠は芸人としても、腐女子としても、そして何より女性としても、非常に素敵で品格のある存在なんです!
   私はそんな師匠の事を思うだけで・・・ はぁぁ〜っ!

リボ:スカートの中に手突っ込んで何してるのよ!?
   師匠に失礼極まりない行為はすぐさま止めなさい!

銀魂:いいトコだったのに・・・

リボ:何がよ!?
   そんな事より、私たちも今年で19歳。
   立派な大人の女になろうとしている訳ですよ。

銀魂:そうですね。

リボ:それで私は、もしもこの先大人になって、お酒を飲む席とかで男の人に言い寄られた時、どう対処したら良いのかを考えているんですよ。
   やっぱりリアルの男性よりも、漫画やアニメに出てくる男性の方が素敵な人が多いじゃないですか。
   上手な断り方を今から覚えておいても損はないんじゃないかと思うんです。

銀魂:確かに私も、男の人よりも女の人の方が好きだから、上手い断り方を知っておいた方がいいかも・・・

リボ:ならば今日はこの場を借りてシミュレーションしてみましょう!
   銀魂ちゃんは男の人に扮して、私に言い寄って頂戴。 上手く対処して見せるから。

銀魂:はい!

   リボーンさ〜ん、どうだい? こんな飲み会抜け出して、僕と2人で遊びに行こうよ!

リボ:ごめんなさい、私終電で帰らないといけないので・・・

銀魂:いいじゃないか。 終電がなくなったら、どこかに一緒に泊まればいいじゃないか!
   べべべっ、別に下心がある訳じゃないんだよ!?
   僕はそのリボーンちゃんの豊満なおっぱいぱいさえどうにかさせてくれればそれで、

リボ:下心丸見えじゃないのよ!
   こんなだからリアルの男性は嫌なのよ!

銀魂:ま、今のは私の本音なんですけどね。

リボ:アンタ姉弟子の胸をどういう目で見とるんだ!
   ちゃんとやんなさいよ!

銀魂:リボーンさん、どうだい? こんな飲み会抜け出して、僕と2人で遊びに行こうよ!

リボ:ごめんなさい、せっかくだけど、もうすぐ終電ですし・・・

銀魂:大丈夫だよ!遅くなっても僕がちゃんと送ってあげるよ!

リボ:その気持ちは嬉しいんですけれど、一緒に暮らしている両親も厳しいので・・・

銀魂:ご両親から怒られるような事があったら、僕がちゃんとフォローしてあげるからさ!

リボ:でも、毎週楽しみにしている声優さんのラジオも聴き逃しちゃうわ。
   私が今大好きで仕方がないアニメキャラクターの声を演じている人なの。
   そのラジオを聴き逃したら、私のそのキャラクターに対する愛は偽物になっちゃうわ!

銀魂:大丈夫だよ! どうせニコニコ動画に違法アップロードされるよ!

リボ:その動画が大丈夫じゃないわよ!
   そもそも3回も断ったんだから引きさがりなさいな!

銀魂:代わりと言っては何だけど、明日の「大竹まことのゴールデンラジオ」を聴かせてあげるから!

リボ:それが何の代わりになるのよ!?
   もうアンタじゃ話しにならないわ! 役割を交代しましょう。
   アンタの対処法を参考にさせてもらう事にするわ。

銀魂:は〜い。

リボ:ねぇねぇ銀魂ちゃん! こんな飲み会抜け出して、2人きりで遊びに行かない?

銀魂:ゲヘヘ〜ッ!リボーンねぇさんが直々に私をデートに誘ってくれるなんて!
   どこへでもお供しましょう!たとえ火の中水の中、そしてゆくゆくはリボーンねぇさんの中にも・・・

リボ:入ってきたらアンタのお気に入りBL漫画は1冊残らずブックオフ行きよ!?
   私だと思って反応しないでよ! 男の子だと思って!

   ねぇねぇ銀魂ちゃん! こんな飲み会抜け出して、2人きりで遊びに行かない?

銀魂:ゴメンナサイ!私、女の人にしか興味ありません!

リボ:参考にできるかっ!
   その対処法はアンタだけに許された個別スキルなんだからっ!
   もうアンタと漫才なんかやってられないわ!

銀魂:そんな事言わないで下さいよ!
   私はねぇさんとマン才ヤリたいんですよ!?

リボ:アンタが言うといかがわしいのよ!
   近寄るな、このレズ女!

銀魂:「近寄るな、このレズ女!」ですって!?





   ゲヘヘ、もっと侮辱してください〜っ!

リボ:ダメだコイツ、早く何とかしないと・・・

銀魂:ねぇさ〜ん!(スリスリ)

リボ:キャァッ!胸に顔を擦り付けるな!

銀魂:ねぇさん、いつもみたいにキスしてくださ〜い!

リボ:アンタが「いつもみたいにキスして」とか言うと、お客さんに私たちがデキてると思われちゃうでしょ!?
   そもそもファーストキスだってまだなのに、アンタなんかとキスしてたまるもんですか!
   私の唇の純潔は、私の好きな漫画のキャラクターか、リアルなら森永卓郎さんみたいなステキな男性に汚して欲しいんだよ!

銀魂:そんな事言わずに、私の操ごと奪って下さい〜っ!

リボ:イヤーッ! さっさと離れろエロ妹弟子!
   何で急にこんなにベタベタくっつき出したのよ!?

銀魂:何言ってるんですか。
   こうして私たちがデキてると日頃から思わせておけば、男の人に言い寄られたりしないじゃないですか。

リボ:止めさせてもらうわ!

予選総合第49位(2回戦敗退) 腐女子家リボーン・銀魂
審査員
点数
20 52 13 29 53 平均 33.4
【審査員コメント】 
・とにかくやりたいことを自由にやったという感じに見えました。
 変にここを変えた方が良いとは言えないと言いますか、もう完成形なのではないかと。
 はまる人にはかなり面白いと思いますし、設定にピンとこない人には世界観に入り込めないネタのような気がします。
  
・「リアルなら森永卓郎」のくだりで頭からモリタクが離れなくなりました。
 ネタの方向性が局地的になっていて、読み手を選ぶ作品ですね。
 少なくとも私にはよくわからない展開もあり、
 「?」を抱きながら読む部分もありました。
 会話に違和感はなかったっぽいですが、上記理由により笑えた箇所が
 少なかったのが残念でした。

 66ネタあって最後を飾るのがコレっていう事実。
  
・「第2回このキャラを使ったのは誰だあっ!!」にでも出してください、
 って言おうと思ったら普通の設定で読み応えあるんじゃないかと思ったんですけど、
 やっぱり「第2回このキャラを使ったのは誰だあっ!!」にでも出してください
  
・最後に凄いのきましたね。
 もし男二人でやってたら笑いに繋がったかもしれませんが・・・女二人でやられるとこうも評価に困るとは。
 とりあえず、こういうネタをあえて出したという部分については評価したいですが・・・
 この文章力で別なネタを見たいですね。
  
・キャラ説明的なやりとりがほとんどで、肝心の中身というか本題の漫才が薄かったように思います。
 一つ一つのやりとりは悪くないのですが、構成的なバランスがもう少し改善されれば、というところです。
 しかしそんな事より、他の方の指摘と重なりますが、最後にこれが来るとはなぁ・・・