予選Aブロック 審査フォームはこちら

 001 GEESE  002 ウラキリボンド  003 天然亭一門  004 布団ホス  005 Delicate‐Street  
 006 ナルシスターズ  007 フランクロイドライト  008 1日ソ連  009 トリックル  010 シバシバオッフン


No.001 GEESE
昔話
小林:どうも〜、GEESEです。お願いします。

田中:昔話をちゃんと読める自信が無いの。
   昔話読むから、間違ってるとこあったら、言って。

小林:あぁ、いいよ

田中:「浦島太郎」
   むかしむかし、あるところに、
   浦島太郎というおとこがいました。

小林:うん、合ってるよ。

田中:浦島太郎が、砂浜を歩いてると、
   子供たちが、亀もいじめてました。

小林:そこだね。「亀を」だから。
   「亀も」だと亀以外もいじめてるから。

田中:浦島太郎は、亀も助けました。

小林:何か助けてるのね。スッポンか何かを一緒に助けてるから。

田中:お礼に浦島太郎は、亀を竜宮城へ、連れていきました。

小林:逆になってるわ。接続詞がおかしいの。

田中:竜宮城では、鯛かヒラメが舞い踊りをしてました。

小林:見たら分かるでしょ、鯛かヒラメかなんて。

田中:帰るときに、浦島太郎と、玉手箱をもらいました。

小林:浦島太郎をあげるなよ。もはや人身売買だ、それは。

田中:玉手箱を開けてみると、
   浦島太郎におじいさんはなりました。

小林:じいさんが若返っただけじゃねぇかよ!
   じいさんが若返った話になってるから。

田中:そんな話になってた?じゃあ、もう一個聞いて。 
   「桃太郎」
   むかしむかし、あるところに、
   おじいさんと、おばあさんがいました。

小林:うん、合ってるよ。

田中:おじいさんは、山と、芝刈りへ。

小林:そこだね。「山へ」だから。
   山さんって人と一緒に芝刈り行ってることになってるから。

田中:おばあさんは、川を洗濯しに行きました。

小林:川掃除だね。ボランティアの方?

田中:すると川から、桃も、流れて来ました。

小林:なんか流れてるよ。流木か何かが一緒に。

田中:おばあさんは、桃も、持ち帰りました。

小林:流木持って帰ったらダメでしょ。

田中:家に帰って、桃を割ってみると、
   中から、赤ん坊も出てきました。

小林:何か多いの!さっきから何か1つ多いの。
   
田中:おじいさんと、おばあさんに、
   赤ん坊は、「桃太郎」と名付けました。

小林:じゃあ、おじいさんと、おばあさんが桃太郎だね。
   桃太郎夫妻の誕生だよ。

田中:桃太郎は鬼退治へと、向かいました。

小林:おじいさんと、あばあさんが鬼退治いったよ!
   おじいさんと、あばあさんが桃太郎だから。

田中:桃太郎と、サルと、犬を、キジが仲間にしました。

小林:キジが総大将だね。
   その下におじいさんと、あばあさんがつく形になってる。

田中:桃太郎を、鬼が、退治しましたとさ。

小林:お前、鬼におじいさんと、あばあさんが、
   ボコボコにされるだけの話だ!!

田中:どうどうどう。

小林:接続詞がおかしいから話がメチャクチャになってるわ。

田中:じゃあ、もう一個聞いて。
   「うさぎはかめ」

小林:もう違うよ!うさぎはな、絶対にかめでは無い。
   「うさぎとかめ」ね。

田中:ある、山のふもとまで、うさぎにかめも、競争しました。

小林:めっちゃ居るみたいじゃん。
   「うさぎにかめもその他も」みたいな。

田中:うさぎとピョンピョンは進んで行きました。

小林:ピョンピョンってだれなの?
   「うさぎは、ピョンピョンと進んで行く」だよ。
   うさぎ2匹居るみたいだから。

田中:かめとノロノロは進んで行きました。

小林:だから、なんで2人1組なわけ?
   ノロノロってもうバケモンだ。

田中:うさぎもかめも、差はどんどん開いていきます。

小林:ピョンピョンとノロノロが!先行ってるよ!

田中:差が、開いたので、うさぎは、居眠りをしました。

小林:いや、負けてんの。
   ピョンピョンとノロノロが、先行ってるの。

田中:うさぎが起きると、かめが、ゴールしていましたとさ。

小林:じゃあピョンピョンとノロノロは?どこへ消えたの?

田中:どうどうどう。

小林:いや、これ怖い話か?これ。

田中:いや、昔話だって。

小林:全部接続詞がおかしいから、メチャクチャになってんの。
   話が、違う話になってんの。

田中:あっ接続詞も間違えてた。

小林:そこも違う。「も」じゃない。

田中:いや、この「も」は合ってるよ。

小林:じゃあ他にどこが違うの?

田中:現実に考えてさ、うさぎとかめが競争する分け無いじゃん。

小林:リアルに考すぎだ、もういいよ。

2人:どうもありがとうございました。

失格 GEESE
実在する芸人のネタをほぼそのまま引用したネタである事が判明しました。
これは明らかに「盗作」に該当すると判断し、失格とさせていただきます。

参考動画(Youtubeより:AGEAGEでのトンファーのネタ)

【以下、盗作判明前における評価・コメント】
審査員
点数
20 29  9 59 54 平均34.2
【審査員コメント】 
・多分ですけど、「が」や「も」というのは「接続詞」じゃなく「助詞」だと思います。

 ネタの内容ですが、助詞を変えるというボケが多い割に上手くいってなかったです。
 助詞を変えるボケのポイントは助詞を変えたことにより昔話のストーリーにズレが生じてくるところだと思うのですが、
 それ単体ではパワーに乏しいので、そのズレをツッコミの指摘なり話を広げるなりで補強して提示する必要があると思われます。
 ところが(←これが「接続詞」です)、このネタはズレをなんとなく指摘して次に行って、の繰り返しが多く見受けられました。
 そのため読んでいてただ機械的に、流れ作業のように助詞を変えているだけのような印象を持ちました。
 このままではボケがはまらないばかりか、作者の方がこのネタを作るために費やした労力は大変なものだったかもしれないにもかかわらず、
 読む人からは「助詞入れ替えてるだけで楽に作れそう」と思われてしまいかねません。
 別に助詞を変えるというボケが悪いわけではないので、そこにプラスして自分で捻り出した要素を加える必要性があるのではないでしょうか。
  
・小林:接続詞がおかしいから話がメチャクチャになってるわ。

 おかしくなってるのは接続詞ではなく助詞ですね。
 ツッコミの人はある程度指摘を常識の中で行う必要があるので、
 こういうところを間違わないようにしたほうがよいかと思います。
 とりあえず率直に思ったのは、ネタの狙い方は良いと思うんです。
 たった一つの文字の間違いであれこれ大変なことになる、っていうのは
 目の付け所自体悪くないんですね。案の定ネタの中でちゃんと
 バタバタしてくれてますし、そこは楽しめるんです。
 では、私的にどこが「伸びない部分だったか」といいますと、
 まず「焦りすぎ」ですね。このボケとツッコミをやりたい、というのが
 大きく先行しすぎてるせいで、ネタの仕掛けや裏切りといった
 深さが大きく欠落してしまっているのではないでしょうか。
 もっとじっくり攻めてもいいのではないか、と思います。
 そしてもうひとつ、これが多分致命的なんですけど、
 結局のところ「助詞が間違ってる」しかボケの種類がないので
 一辺倒すぎちゃってるんですね。後半はもうシチュエーションが違うだけで
 基本的には同じボケなんです、どれも。だから想像の範疇で終わってしまうし、
 展開の変則性も見受けられず、結果大きな笑いは起きませんでした、と。
 これだと1個目の浦島太郎は助詞が間違ってて、2つ目の桃太郎は
 接続詞が間違ってて・・・みたいな変化球が必要なのではないでしょうか。
  
・昔話引っ張ってきて、接続詞入れ替えただけで「はい漫才ですよ」と出されても、
 お前今何世紀やと思ってねんとしか言えないわけなんですが、
 どうしたもんかピョンピョンとノロノロのくだりだけは妙に秀逸だと感じました。
 (終わらせ方がアレでしたが)
  
・『うさぎもかめも、差はどんどん開いていきます。』→『ピョンピョンとノロノロが!先行ってるよ!』
 ボケの言い方が、普通にうさぎとかめの差が開いてるようにも聞こえるので変えた方がいいと思います。
 全体的に読点が多い気がします。そこまで言葉を区切らず、さらっと言った方がいいのではないかと感じました。
 面白かったのですが、『〜も』は使いすぎかなというのと、最後少しためたにしてはオチが弱いなと思いました。
  
・ボケ自体は本当に誰にでも思いつけるレベルで単純ですし、文章の内容もおかしい部分が多々あるんですが、
 最小限のボケでしっかりズレを作って面白さを生み出しているところが好感触でした。
 シンプルイズベスト、みたいな。
 あまりにも伸びる余地が大きいので、そう高い点数は付けられませんが、
 一言だけこのネタに感想を言うとすれば「面白かった」です。

(後日注:そういえば、本家のネタでは正しく「助詞」になっていますね。)


No.002 ウラキリボンド
兄への抗議
A&B]どうも〜ウラキリボンドです!
A]いや、最近どうも嫌な事って多いじゃん。
B]あ〜多いですね、そう言う事。
A]すぐ泣く押し売りとかさ
B]まぁ嫌だよね、同情心も少し沸くけどさ
A]後、すぐ泣く子供も。
B]いや子供はまだいいと思うよ、小さいし。
A]それとうるさいのがよく泣くセミね。
B]夏の風物詩をうるさいって言うのかよっ
A]後3年ぶりに再会して泣く親子とか...
B]お前相当泣くのが嫌いなんだな、感動的な涙を嫌に思っちゃダメだろっ
A]後、料理中に玉ねぎで...
B]待て待て、お前は何が言いたいんだよ?!
A]兄への抗議をやってみたいことだよ!
B]いや、その願望を今までの言葉の中でまっったく感じ無かったぞっ
A]これから言うとこだったんだよ、「兄の暴力がもう嫌だって泣いちゃう弟」って!
B]それをうるさいって言うのもな...
A]うるさいって...お前同情心って物がないのかっ!?
B]お前が言ってた通りにすればその弟もうるさいって事になるだろ!
A]でも最低弟には同情心持てよ!
B]じゃあお前はその無駄な同情心をまず押し売りにあげろよっ!
A]待て待てお前は何が言いたいんだよ?!
B].....そういう事だよッ!
A]お前が言いたいことは分かった。だが僕はただその弟が兄に
”暴力なんてやめて、仲良くしよう”って頼みに行くシーンをやってみたいと言ってるだけなんだ。
B]お前が言ったのはそのシナリオの内4%ぐらいだけだけどな..
A]やってみればお前もこの悲しみと分かり合いとかが分かるから!
B]....お前よりは分かってるつもりだけどな、はい。分かったよ。
A]僕がいつもいじめられてる弟やるからお前はいつもいじめてるひでぇサングラスかけたハワイアンシャツ着たオールバック兄さんやって。
B]注文が細かいけど分かったよ...

.......


A] ドンドン!
B]ン?何だ?
A]遠藤兄さん!
B]いや、どっちも遠藤だろっ、下の名前で呼べ!
A]ミキオ兄さん!
B] あ?どうした!
A]あなたが毎日起こす、ひどい虐待に耐えられなくて
B]何ィ...?!
A]やめてほしいんで抗議に来る弟さんが部屋の外で待っています!
B]お前は誰だよ!兄さんとか呼ぶなよっ!
A]あ、僕, 佐藤です。
B]知ったこっちゃないわ!早く弟を連れてこいっ
A]あ、はい。.....次の方どうぞ〜
B]人並んでるのかよ!何しに来たんだよっ
A]全員あなたに抗議しに来た弟さん達かと...
B]どんな大家族なんだよっ!もう早く部屋に入れてお前は帰れッ!

......

A]...兄さん!僕、耐えられません。あなたのひどい虐待に!
A]兄さん!やめてください、僕はもう嫌なんです!
A]兄さん....
A]もうダメ!兄さんはもっといい奴だった!
A]兄さん!お母さん見なかった?!
B]一人ずつ来いっ、そして一人だけ抗議じゃない!
A]皆さん列を作って〜ひとりずつ入ってきてください〜
B]だから佐藤、お前は帰れッ!

....

A]...兄さん!僕、耐えられません。あなたのひどい虐待に!
B]何だと?!
A]暴力は大概にしといてください!
B]少しでもしていいのかよッ!ここはやめろって言えよ..
A]とにかく僕はもう嫌なんです!兄さんは..兄さんは...
B]兄さんは何だ?、言ってみろ
A]兄さんは人間じゃないんだっ!
B]”そんな”を忘れんなよっ!異生物みたいになっちゃうだろっ!
A]兄さんはもっと...性格は悪かったけどカッコ悪い人だった!
B]救いようがねぇ!フォローしてちょうだいよっ!
A]元に戻ってください...僕はもう..
B]もう何だよ?!
A]僕はもうコリコリなんです!
B]懲り懲りだよっ、食感が良さそうだな!
A]本当にやめて下さい!
B]...分かった分かった。お前の必死さに免じて
A]大概にしてくれるんですね?!
B]いや完全にやめるよ、されたら嫌なんだろっ!
A]兄さん、ありがとう..
B]はいはい...じゃあもうそういう事はやめるさ
A]はい!じゃあ兄さん、僕は失礼します。
B]ああ。
A]...次の方どうぞ〜
B]佐藤!今までお前との会話だったのかよっ!
A]暴力はやめようよ、佐藤兄さん..
B]遠藤だ!もういいよっ!
A&B] どうも、ありがとうございました〜

予選総合第50位(1回戦敗退) ウラキリボンド
審査員
点数
 5 22  5 18 40 平均18.0
【審査員コメント】 
・蝉は「鳴く」が一般的な気がします。 そのため最初のくだりが蝉だけ「なく」違いですごいもやもやしました。
 全体的な感想としては、会話がだらだらしている割にボケが安直で弱いものが多かったです。
 設定が普通といいますか、設定自体には笑いどころがないわけなので純粋にボケで押していかなければならないはずなのですが、
 うっすーいボケが続いてなかなか本題のコントに入らず、本題に入ってからも軽めのボケが並んでいたためか印象に残りませんでした。
 見ている人に「こういうボケ方があったとは」と思わせるくらいの部分があると良いのですが・・・。
 また、ツッコミの強弱として語尾に「っ」をつけられるとツッコミがへらへらしてるように見えるのでなくていいです。
  
・これはもう典型的な「作者には情景が浮かんでるんだろうけど、文章が追いついてない」
 っていうパターンですね。とにかく「1ボケする為の準備がなさすぎ」です。
 4回くらい読みましたけど「ゴチャゴチャしてる」以外の感想が出ませんでした。
 その典型的な部分が

 A]待て待てお前は何が言いたいんだよ?!
 B].....そういう事だよッ!
 A]お前が言いたいことは分かった。だが僕はただその弟が兄に

 これなんかもう「なんじゃこりゃ」です。何が言いたいのかわからない人が
 「そういう事だ」って言われて「わかった」ってどんな展開なんでしょうか。
 あれ?そこが笑うとこだったりするのかな?え?
 まあ・・・他にも

 B]待て待て、お前は何が言いたいんだよ?!
 A]兄への抗議をやってみたいことだよ!

 っていうこのA]さんの日本語よくわかりませんし、
 とにかくボケがどうこうとか、笑いのポイントがどうこうとかっていう前に
 文章として、会話として、何より「読ませる」という部分において
 未到達の状態にあるのではないかと思います。

 「コリコリなんだよ→食感」のくだりがなかったら10点未満でした。
  
・本筋への持って行き方が不明瞭で初っ端から何がしたいのか分からず。
 「イヤなことが多い」ことを軸にしたいのか、
 それとも「泣くことが嫌い」なのか、「暴力兄に抗議したい」のか「同情心を持たせたい」のか、
 Aの言いたいことが定まってなさすぎて入り込めないわけですよ。
 そこをごり押しで通された挙句、
 「兄弟を苗字で」「第三者が介入」等のベッタベタなボケをこれ見よがしに並べられたところで、
 読み手はネズミのクソほどの感情も沸いてこないんです。
  
・『すぐ泣く押し売りとかさ』←最初のこれはボケだと思うのですが、ツッコミがスルーしてるのが気になりました。
 もしかしたらそういうキャラ設定なのかもしれませんが、文章でそれを感じられませんでした。

 『兄への抗議をやってみたいことだよ!』〜『やってみればお前もこの悲しみと分かり合いとかが分かるから!』
 この辺りが何度読んでも会話がかみ合ってないように思います。

 『暴力は大概にしといてください!』→『少しでもしていいのかよッ』
 『少しは』の方がいいかと。あと、『大概にしといて』だと、『少しはしていい』に繋げるにしては拒否度が強いと思います。

 『僕はもうコリコリなんです!』→『懲り懲りだよっ、食感が良さそそうだな!』
 ここは面白くてツッコミの表現もいいと思います。
 ただ全体的には、分かりにくい表現のボケが多かった気がします。
  
・>A]待て待てお前は何が言いたいんだよ?!
 >B].....そういう事だよッ!

 の「そういう事」っていうのは、Bの1つ前の台詞の

 >B]じゃあお前はその無駄な同情心をまず押し売りにあげろよっ!

 の事を指しているんですよね。Bが意見を主張したのにAがわざわざ聞き返す、というちょっとトリッキーなボケ。
 …何で分かるかというと、実際にTVで芸人さんがそういうボケをやっていたからです。パンクブーブーっぽいですが誰だったかなぁ…
 あと、最初の部分が無駄にハライチに似ていたのですが、ここに関しては似せたせいでかえって不自然になっていたと思います。
 それ以外のボケにしても、一度は(TVで)見たことのあるボケが多いような気がしました。

 別にそういうボケを使ったからといって即「パクリ」とか言うつもりも無いのですが、
 少なくともこの漫才の中でそれらのボケが面白くなるように生かされているとは思えませんでした。
 一応、作者さんの頭の中ではかなりネタの流れのイメージが出来ているのかなぁ、というのは読み取れましたので、
 あとは、いかにそれを伝わるように表現するか、そして独自に面白いボケを組み込めるか、ですね。


No.003 天然亭一門
Epocaをつけよう 〜困らない。オレの選択〜
ゴム太郎:はいどうも!天然亭一門の天然亭ゴム太郎と天然亭ガス太郎と天然亭パーマ太郎です!

ガス太郎:皆、下ネタはあかんぞ!下ネタはあかん!

ゴム太郎:そうそう、いきなりね、二行目から言わせてもらってますけど、下ネタとか最低ですからね!君等そこんとこヨロシク!!

ガス太郎:そうそう、下ネタを使う場合は普通のネタ以上に練らなければ面白い物は出来ないと思いますしね。

ゴム太郎:いやお前それ、第六回MM-1の審査員、QianTianさんのジャジペモロパクリやないかー!



ガス太郎:(どや顔)




ゴム太郎:はいワン、トゥー、スリー、フォー!





ガス太郎:こまめに水分補給しろよ、お、ま、え、ら!!











ゴム太郎:よし、さっきの流れで下ネタ来ると思った奴手を挙げてみろ

ガス太郎:・・・おう、お前らな、ほんっと、天然亭一門をナメてる。小2男子が「俺の腕、塩の味がする!!」とか言いながらのレベルでナメてる。

ゴム太郎:もうな、ガチでな、優勝しか考えてないから!俺らが、一番に、なるから!!

ガス太郎:下ネタ使わんからな!もう!勝ちに、行くからな!!




ガス太郎:いやー、にしてもほんと、今回の審査員さんは美人さんばっかりでね。

ゴム太郎:いやほんと、全くその通りですね。

ガス太郎:右から順に、べっぴんさん、べっぴんさん・・・


ゴム太郎:・・・
        お前ら、来るぞ・・・
        アレが来るぞ・・・!
        来ちゃうぞ・・・!!
        来るぞ、
        来るぞ来るぞ、準備はいいか、
                        来るぞ!!!



ガス太郎:一つ飛ばして、べっぴんさん。


ゴム太郎:ガツーン!!!笑いの打球も飛んでいったあああ!!
        場外ホームラン頂きましたー!!怒涛の、怒涛のひねり無しを頂きましたー!!
        王道!王道を突き進むこの、この天然亭一門を、なにとぞこれからも!よろしく、よろしくお願いします!!








ガス太郎:いやね、最近僕ね、ジブリ映画にはまってましてね。

ゴム太郎:うん、さっきまでの流れブッチされたけど。ジブリね、いいですよね。特に好きな映画とかあります?

ガス太郎:そうだなあ・・・一概には決められないけど、「となりのトトロ」とか好きですね。

ゴム太郎:うんうん、いいですよね!僕あのさつきが妹を呼ぶシーンが好きなんですよ。こうやってね。




「めーいちゃーーーん!!」



ガス太郎:ン?呼ンダ?




ゴム太郎:いや・・・


お前それ、阪神・巨人で活躍した助っ人外人、ダレル・メイやないか!!


ガス太郎:(どや顔)

ゴム太郎:助っ人外人のモノマネなのに何一つ野球の要素を入れないこの決意!さすがガス太郎!これぞ笑いの金網デスマッチや!!


ガス太郎:ンー、タコ??ノーノー、ワタシタコタベレマセーン。


ゴム太郎:悔しい!俺は悔しいぞガス太郎!こんなに似てるのにそれを文面でしか伝えられないなんて!
        なんなら顔も、普段のしょうゆ顔から突如テリヤキソース顔になってるのに!画面の向こうのみなさんに申し訳ない気持ちでいっぱいいっぱい!


ガス太郎:トロナライケマース


ゴム太郎:そして更に笑いを盗りに行く、このファイティングスピリット!!
        赤星もビックリのダブルスチールが飛び出したああああ!!!



ガス太郎:オーウ、ワサビイッパイ、ダカラツーントクル、イッパーイ


ゴム太郎:いけるとこまで、
        笑いを、
        絞りとる。
        この飽くなき欲望!!みなさん、笑いはどこまでも伸びていきます!もしやこれはジンバブエドル、ジンバブエショックの再来でしょうか!!
        220万%もの爆笑インフレが今、沸き上がろうとしているーッ!!






ガス太郎:まあそういう訳でね、トトロもいいけど「耳をすませば」も好きなんですよね、僕。

ゴム太郎:ああ、耳をすませば、いいですよね。あんなもん青春真っ盛りも真っ盛り、青春のメガ盛りですからね。
        18を迎えた、彼女がいない男子高校生が観ると死にたくなる映画NO.1ですからね。
        あれも名シーンありましたよね、こうやってね、二人で一緒に朝日を見ながらね、聖司が言う訳ですよ。



ガス太郎:シズク、オレトケッコンシテクレー



ゴム太郎:メーイちゃああああああん!!!!このでしゃばり!でしゃばりメイちゃん!!
        こんなもん明らかにことわられるわ!!耳すまさずとも「嫌です」って返答帰ってくるわ!!


ガス太郎:メジャーニ、モドリタイ・・・


ゴム太郎:帰らせてあげてー!!野村監督!メイを、本土に、帰らせてあげてー!!
        カントリー・ロードを通らせてあげてー!!






ガス太郎:あとね、好きなのが「魔女の宅急便」。

ゴム太郎:あー、また渋いチョイスですね。僕も好きなんですけど、どうしても一つ許せないシーンがあるんですよ。
        せっかくキキちゃんがてんやわんやの思いで届け先へ着いたと思ったら女の子が一言、言うんですね。



ガス太郎:あたしこのメイ嫌いなのよね



ゴム太郎:おばあちゃああああん!!!何を焼いてるのおおお!!!
        パイじゃなかった!?それパイじゃなかった!?
        食用メイとかあるの!?ダレル・メイは栽培ないし養殖されてるの!?


ガス太郎:(CV:野村克也)


ゴム太郎:いや確かに、確かにメイはノムさんと犬猿の中だったけど!
        パイは焼かずに、メイに手を焼いていたけど!!
        常に逆風が吹いていたダレル・メイ。パイ生地には包まれずとも、優しさに包まれて欲しかった。
        もしかしたら松任谷由実はそういった心境であの曲を書いたのかもしれない!!




ガス太郎:どうだった?やっぱりジブリはいいよね。

ゴム太郎:いや正直なところシーンとかじゃなくてもうガス太郎のセンスとダレル・メイしか見えて来なかったね。

ガス太郎:まあね、ジブリには




        「メイ」シーンが多いからね。



ゴム太郎:ガツーン!!







ガス太郎:俺達の笑いは、一切ダレル事が

ゴム太郎:メイ!!







----------------------------漫才ここまで--------------------------------------------


















さて、皆さんにはここでもう一度、このネタの1行目を確認していただきたい・・・


そう、居るはずの天然亭パーマ太郎(女の設定)が全く発言していないのである。



なぜか。なぜ一切発言できなかったのか。



答えは簡単である。





ゴ ム 太 郎 と 

ガ ス 太 郎 の 

ポ コ チ ン を 

し ゃ ぶ っ て

い た か ら


No.004 布団ホス
8時半
オキノ どーもー、漫才界の革命児、布団ホスでーす。
オカノ どうもー、初出場ですー。
オキノ 今さ、ハマってる物があるんだよね。
オカノ ハマってる?ほぉ、それは?
オキノ 8時半から始まるやつなんですよー
オカノ 微妙な時間だな、プリキュアですか?
オキノ ち・・違うわい!
オカノ 何、照れてんだよ、好きなら好きでいいじゃないですか。
オキノ と・・・とくだね・・・
オカノ 残念。それは、8時から、
オキノ おかあさんといっしょ・・・
オカノ 時間は合ってるけど、プリキュアで恥ずかしがるより
こっちの方で普通恥ずかしがるでしょう。
オキノ じゃあ、もういいよ!プリキュアで!!
オカノ 何、逆ギレしてんですか、
オキノ プリキュアは萌えますよね。特に、ハートキャッチ!
つぼみの焦るところ!あそこはキュンキュンしますね。。。
あれでだったらご飯を何杯でも・・・
オカノ 開き直れば急にしゃべり出しますね。。。
オキノ んで、俺新しいプリキュアを考えました。
オカノ 著作権的にヤバいね、このネタでM-1でたら
DVDで、俺らの漫才確実にカットされますよ。
オキノ 下剋上戦士否離宮亞!
オカノ あー!漢字ばっかで見えづらい!
オキノ この下剋上戦士否離宮亞は、悪の戦士、岡野仁と
オカノ なんで俺の本名なんだよ!
オキノ 社交ダンスをするお話しである!
オカノ どんな話だよ!下剋上も糞もねーじゃねぇか!
というかプリキュアの要素が全然ないぞ!
オキノ 全180話を予定しています!
オカノ 長い!長い!僕のデータによると、3年半くらい
かかりますよ!社交ダンスだけで、3年半持ちませんよ!
オキノ じゃあ、次
オカノ まだやるつもりですか・・・
オキノ ピンク戦士裸エプ
オカノ そこまでだ!放送禁止がすぐ近くまできていたぞ!
オキノ このお話は、岡野仁が、女優のy
オカノ やめろ!ストップ!
オキノ じゃあ、次
オカノ いいの一つもないじゃないですか。
オキノ おふくろさんといっしょ
オカノ もう番組が違うよ。8時半だったら何でもいいのか。
オキノ この番組の進行は、森進一さんです!
オカノ おふくろさんだからか!知らないけど。
オキノ あっ、ニュース速報だ。
オカノ もう、妄想ワールドが広がってますよ・・・
オキノ 何なに・・・え!?森進一がおふくろさんを
歌うことができることになった!?
オカノ いつの話だ!古いぞ!
オキノ やったー!!
オカノ なんでそんなに感動しているんだ?
オキノ おふくろさんを歌える=プリキュアのOPだー!!
オカノ 意味がわからなすぎる!
オキノ 8時半つながりだからね!
オカノ なんなんだよ・・・
オキノ あっ、プリキュアの話に戻りますね。
オカノ もう勝手にしてくださいよ・・・
オキノ ふたりはシンイチ Maxmother!
オカノ もう一人だれだよ!
オキノ シンイチ、シンイチ、シンイチ、シンイチ、
おふくろさん、キュアキュア、二人は、森ッキュアー!
オカノ だkらもう一人は誰だよ!
オキノ え?香田晋。
オカノ なんのつながりだよ!
オキノ 香田晋は、2006年に、おかあさんという曲を出してます!
オカノ 母さん関係ならなんでもいいんじゃねーか!
いいかげんにしろ!

どうもありがとうございましたー!

予選総合第52位(1回戦敗退) 布団ホス
審査員
点数
 7 12  1 29 31 平均16.0
【審査員コメント】 
・印象に残るボケがあるわけでもなく、他の要素でそれをカバーしていたわけでもなくいろんな面が中途半端に感じました。
 展開の進め方も雑で、行き当たりばったりな印象を持ってしまいました。
 おふくろさんといっしょから森進一へのつながりが面白かったのですが、そのチャンスも活かせず終わってしまったのも勿体ないです。
 僕の見た限りでは、今回のネタでは革命は起こせていなかったと思います。
  
・うん、まあ・・・いつか革命、起こせるといいですね・・・。
 全体的に「ネタが練られた」という感じを一切受けませんでした。
 やりたいネタだけを羅列して、ツッコミがそれをつなげているだけ、という印象です。
 後半のニュース速報以降は、もう何がなんだかわからないんです。
 状況の組み立てや機軸の構築など、根本的な部分を見直したほうがいいかもしれません。
 その後に、もっと練られたボケを配置するなどの工夫をして・・・と、
 この作品は完成させるまでにまだまだステップが残っているのではないかと思います。
  
・なめとんのか
  
・2人の名前が似ていたり、改行の関係でセリフが名前のすぐ下に出ていたりして読みずらくなっています。
 『DVDで、俺らの漫才確実にカットされますよ』や『なんで俺の本名なんだよ!』
 2人がM-1で喋ってるという【てい】のネタはしないほうが良かったかと。
 流れは悪くないと思いますが、1人1人のセリフが短いのでもっと喋って話を広げられると思います。
  
・僕のデータによると → 僕の計算によると

 の方がしっくりくると思います。

 何というか、プリキュアをネタにしたりして、面白そうな感じがしなくも無かったのですが、
 漫才や文章としての面白さ・上手さはほとんど無かったように思います。


No.005 Delicate‐Street
バンド
2人:どーもどーも

石浜:石浜と

大福:大福(おおふく)で

2人:デリケートストリートです。よろしくお願いします。

大福:誰がだいふくやねん!!

石浜:誰も言ってないですよ。
   わざわざ読み仮名まで付けたんですから。

大福:この名字さえなければ…
   この名字さえ!!

石浜:言いすぎや!!
   自分でどうにもできんし悪い事じゃないやろ。

大福:名字さえ普通やったらもてたのに。

石浜:何をいきなり言い出すねん!!
   どっちかといえばかなりもててるやろ、お前。

大福:それでなもてたいから、バンドやってみたいわけよ。

石浜:まぁね、僕たち中2ですから
   憧れますよね、バンドとか。

大福:そうやろ、怪我した時とかしっかり
   傷口に貼ってさ、守ってくれるし。

石浜:うん、それバンドエイドやな、うん。

大福:何で俺らのバンドの名前知ってるの?
   「エイド」っていうバンドやけど。

石浜:センスない名前やな。
   で、お前が言ってるのはバンドエイドやん。

大福:あぁ、うん。
   バンド名の名前の由来は
   「傷だらけの恋心を優しく包みこ〜む」って意味やし。

石浜:「こ〜む」の部分腹立つな。
   それじゃあ、別れの歌とか歌うって事か?

大福:うん、まぁそうやな。
 
石浜:お前は何やっとるの?

大福:ヴォーカルや。
   名前は「キズパワーパッド福」や。

石浜:またバンドエイドの要素やんか。
   ださいと思わんのか?

大福:何言うてるんや!!
   キズパワーパッドは従来のバンドエイドよりも
   かさぶたが早くできるようになったんやで!!

石浜:いや、知らんよ!!
   最近のバンドエイド事情言われても知らんよ。
   他のメンバーどんな名前なの?

大福:ドラムが「すり傷りょうた」。

石浜:いや、格好悪すぎやろ!!
   何で名前ひらがなやねん!!
 
大福:あと、ベースが「出血タケシ」と
   もう1人が「にきび潰し大原」。

石浜:全体的にダサすぎやろ!!
   出血とか名前につくの嫌やろ。
   あと、大原!!それはあかんぞ。

大福:おい!「ニキつぶ」はリーダーやぞ!!
   
石浜:何や、その訳し方は!!
   格好悪いし。なんで1人だけ名字やねん!!

大福:本人いわく「目立ちたいから」。

石浜:まぁ、目立つけど。
   決していい意味では目立てていないからね。大原さん。

大福:ちなみにリーダーのパートはリードタンバリンだ。

石浜:いや、誰も聞いてないよ。
   それとさ、今大原さんのパート聞いて思ったけど
   大原さんそのバンドに必要か?

大福:何言うとるんや!!不要に決まってるやろ!!

石浜:いや、不要なんかい!!
   リーダーなんじゃないんかい。

大福:大原さんはな、楽譜が読めへんのや。

石浜:何でそんな奴がバンドのリーダーやねん!!

大福:大原さんはな、マネジメントが天才的にうまいんや。
   だからな、もともとジャーマネやったのにな、
   乗っ取られたんや。

石浜:大原どんだけ腹黒いやつやねん!!
   よく解散しんかったな。

大福:だいたい大原はおかしいねん。

石浜:何がおかしいの?

大福:リードタンバリンのくせにタンバリン忘れるし、

石浜:音楽やる気ないんじゃないのか。

大福:ライブハウスの楽屋にいっつもオカマ連れ込んでくるし、

石浜:あぁ、オカマなんだ。大原恐るべしやな!!

大福:この前あいつが作詞した曲もひどいんやで。

石浜:どんな曲や?

大福:歌詞に自分の名前ばっかり入れとんねん。

石浜:どんな歌?聞かせてよ。

大福:「♪大原、大原、本気になったら大原。」
   とか言いやがってさ。

石浜:それ、ローカルCMやな。
   完全にパクリや。

大福:ほんで、また違う日には「資格取りたい」とか
   言い出すし。

石浜:完全にCMの大原やん!!
   
大福:まぁ、でもマネジメントは本当にうまいからな、
   ある日聞いたんや。「マネジメント上手だね。
   どこで教えてもらったの?」って。

石浜:それで?

大福:そしたらな大原が「だって私は大原ですから」って
   いいよってん。

石浜:だからそれ完全に大原のCMやん。

大福:まぁ、確かにうちのバンドは大原のCMやな。

石浜:バンドが大原のCM?どうゆう事?

大福:だから大原のc(キャッシュ)m(マネジメント)やん。
   どや?

石浜:いや、そんなにうまくないからな。
   しかも関西人でもないのに「どや」とか使うなや。

大福:でな、結局大原を追い出して、
   ストリートライブやってるんやけど

石浜:あぁ、そうしたの。

大福:リードタンバリンいなくなったからお前入るか?
   「はずした後少しネチャネチャする石浜」として。

石浜:いや、やめさせてもらうわ。

どうもありがとうございました。

予選総合第42位(2回戦敗退) Delicate‐Street
審査員
点数
25 38  9 41 47 平均32.0
【審査員コメント】 
・バンドの話なのにほぼ大原に話題が集中してるためかこじんまりとした印象を受けました。
 他にどんな曲があるのか、とかライブでどんな事になった、などのように展開を変えてみるのもいいし、
 一回出たっきりでそれっきりになっている大原以外のメンバーをもっと活かしてあげるのもいいと思います。
 とにかく現段階では心を掴まれるボケがあまりなかったので、もっと話を広げてボケの糸口を探すのも一つの方法だと思います。
  
・あれ?「バンドやってみたい」っていう話から始まってるのに
 直後にもう組んでるっていうのおかしくないですか?
 そこ以外については展開の構築など基本に忠実でしっかりしてます。
 あとはもうホント、「ボケが爆発してない」っていうだけですね。
 ツッコミの人も的確な指摘ができてますし、あとは面白いボケだけが
 必要、という感じです。
 バンドのパートがタンバリンやトライアングル、っていうのはもう食傷されてますし、
 大原のネタもそこまで引っ張るレベルでもなかった気がします。
 オカマの登場も後半で活きてこないですし、「ボケのつくりかた」が
 今一歩踏みとどまっちゃってるのかな、という気がしました。
  
・中途半端な関西弁が痛々しい。
 ”バンド”の上っ面をなぞっただけの浅いボケと、
 ”大原”という既にある会社からここぞとばかりに持ってきた引用ボケ。
 オチでバンドエイドという要素を持ってきて一瞬「おっ」と思いましたが、
 そもそもバンドエイド自体が非常に安易な置き換えなので評価は変わらず。
  
・『すり傷りょうた』の時点でまず、カッコ悪いとかそういうことではなく名前のひどさにツッコんでほしいと感じました。
 『どっちかといえばかなりもててるやろ、お前』や『関西人でもないのに「どや」とか使うなや』
 普通の会話の中で提示される分にはいいのですが、こちらが知らない情報でツッコまない方がいいかと。
  
・「マネジメントが天才的にうまい」って、何かこれから流行りそうなボケですね。
 ちょうどその辺り、メンバーが一通り出てくるところまではわりと理想的な展開でした。
 しかし、その後の盛り上がりが足りません。悪いボケでは無いのですが、大原いじりに留まっていたかなぁ、と。
 バンドをテーマにするなら、例えばありきたりですがライブのシーンなどに展開・発展させていくことができたと思います。

 >しかも関西人でもないのに「どや」とか使うなや。

 二人とも関西弁で漫才してた気がするんですが気のせいでしょうか。


No.006 ナルシスターズ
絡まれた時
2人:どーも、ナルシスターズです。

西田:こんちゃ、イエェ〜!!

高橋:…えぇ、マイナスからのスタートで始まりましたけれどもね
   まぁ、これから巻き返せればと思いますが。

西田:俺がいれば大丈夫。

高橋:まぁ、いるから逆に不安なんですけども、
   やっぱりね、僕たち中学生なんですけども、
   僕たち地味なんでね、ヤンキーに絡まれたらどうしようと
   思うわけですよ。

西田:俺にはオーラがあるからな。
   それ目当てで近寄ってくる輩もいるわけなんだ。

高橋:えぇ、そうなんです。
   西田さんダサいオーラ全開に出してますからね、
   ヤンキーの格好の獲物なんですよ。

西田:♪君はヤンキーモンキーベイベー!!

高橋:…ただただ、すみません。
 
西田:才能がありすぎてすみません。

高橋:どこからその自信が来るのか分かりませんけどもね。
   それでね、西田さんにヤンキー役やってもらって
   ちょっと絡まれた時に練習したいと思うんですけど、
   いいですか?西田さん?

西田:任せろ相棒!!



西田:おうおう、兄ちゃん。ちょっと待った。

高橋:なんですか?

西田:俺の右の靴下に穴開いとるんや!!
   代わりに靴下くれや!!

高橋:どんなヤンキーだよ。
   靴下はないだろ。ヤンキーなんだから。

西田:あぁ、確かにヤンキースとレッドソックスは
   ライバルチームだな。

高橋:別にメジャーリーグの話はしてないよ。
   いいから普通に絡んできて。

西田:でも俺今、うまい事言ったよな?

高橋:そうゆう事は言わなくていいんだよ!!
   いいから、普通に絡んできて。
  

西田:おうおう兄ちゃん!!

高橋:な、何ですか?

西田:シャツでてるぞ!!
   しかも第一ボタンとれてるぞ!!
   校則ぐらいちゃんと守れんのか、コラ!!

高橋:ヤンキーにだけは言われたくないよ!!
   それに、ヤンキーそんな注意しないから。
   分かった。俺がヤンキーやるから。
   うまく対処しろよ。

西田:任せろ相棒!!



高橋:おい、コラ兄ちゃん!!

西田:はい?

高橋:ちょっと俺今、金に困ってるんだけどさ、
   ちょっと貸してくれない?

西田:バーブー!!チャーン!!

高橋:イクラちゃんじゃねぇか!!
   サザエさんのイクラちゃん急に出すなよ。
   普通にやれよ、普通に。

西田:任せろ相棒!!

高橋:本当にしっかり頼むぜ。



高橋:おい、兄ちゃん!!

西田:はい?なんですか?

高橋:ちょっとさ、金に困っちゃってさ
   貸してくれないかな?

西田:金は貸せません!!
   体は…貸せますけど。

高橋:それじゃあ、ホモじゃねぇか!!
   もしくはゲイか?

西田:同性愛者です。

高橋:基本的にどれも同じだよ!!
   ってか、ヤンキーに体売って許してもらおうとするなよ。

西田:やっぱ俺ヤンキー無理だわ。
   ピンキーはむっちゃ好きだけど。

高橋:無理やりうまい事言おうとしなくていいんだよ。
   お菓子関係ないやろ今!!

西田:ファッション雑誌のほうだよ!!

高橋:知らねぇよ!!
   ユッキーナとかも載ってたファッション雑誌とか
   知らねぇよ!!

西田:随分詳しいじゃねぇか!!

高橋:いや、…隠れファンだから。

西田:はいはい、今ヤンキーの話ですよ。

高橋:適当にあしらうなよ!!
   結構恥ずかしいカミングアウトだったんだからよ。

西田:ヤンキーってさ、無視すればよくない。

高橋:それができないからみんな困ってるんだろ。

西田:僕にはできる。

高橋:アクエリアスか!!もしくは本田圭祐か!!
   さっきタジタジだったくせにどこからその自信が
   来るんだよ!!

西田:俺は自分自身を信じる。
   信じればモテモテになれる!!

高橋:結局そこなのかよ。

西田:だってさ、俺ヤンキー志望だし。

高橋:なんでヤンキーやりたいんだよ?

西田:もてたいからに決まってるだろ!!

高橋:無理だよ!!
   ヤンキーはな、格好いいともてるけどな、
   ブサイクだと普通のブサイクの倍嫌われるんだよ。

西田:…じゃあ、普通の人で良いや。

高橋:いや、軽い気持ちすぎるだろ!!
   いいかげんにしろ。

どうもありがとうございました。

予選総合第45位(1回戦敗退) ナルシスターズ
審査員
点数
17 45  8 40 27 平均27.4
【審査員コメント】 
・西田のキャラがコント前とそれ以降で別人のようになっているのが気になります。
 最初の方はキャラが強い感じでそれをもう一人がなだめるという形式に見えたのですが、
 後半に行くにつれ西田のキャラが消え、普通のボケになってしまってます。
 その変化がプラスに働くわけでもなく、尻すぼみな印象を与えるのでキャラをつけるのであればつけた以上それをずっと持続させるか、
 もしくはどうにかしてそれを途中から切り替えるかした方が良いと思います。
 ただ、前半でのキャラは意図的にせよそうでないにせよ若干オードリーと同じ雰囲気を感じました。
 どういうキャラをつけるのかというところにも工夫が必要かもしれません。
  
・前半から中盤までは結構良かったんですけど、ヤンキー役が入れ替わってから
 途端にボケの質が下がったように思えます。ツッコミもそれまではわりと
 「そこまでに流れた空気」を汲んだ形でやってたのに
 わりと普通な感じになってしまいました。波のある作品だったなあ、と思います。
 トータルバランスを鑑みると中盤から終結までに失速してしまったせいで
 うまく締まってない、という印象です。
  
・×そうゆう事→○そういう事

 ベタ。とことんベタ。救いようがないくらいベタ。というか、古い。
 江戸時代の芸をパクッたと暴露されても納得できます。
 安易な芸能ネタもマイナス。
 西田の暴走も中途半端すぎでただただ痛々しい。
 いや、暴走とすら言えないか。
  
・『僕にはできる』→『アクエリアスか!!もしくは本田圭祐か!!』
 この一言聞いただけでアクエリアスや本田圭祐は連想しないと思います。
 進ませ方は悪くないと思うのですが、最初の『…えぇ、マイナスからのスタートで始まりましたけれどもね』と西田のキャラから完全にオードリー想像しました。既存のものを感じない方がいいのですが。
 『結構恥ずかしいカミングアウトだったんだからよ。』
 2人の人間像をこちらは知らないので、こういうネタは無い方がいいかなと。
  
・西田さんのキャラ付けが中途半端過ぎます。
 漫才の展開がこれだけ王道側に寄っているなら、むしろキャラが無い方が良かったくらいです。
 ボケとしても、イクラちゃんからはかなり弱いor誰でも簡単に思いつくようなボケばかりだったかと。
 非常に中身の無いネタ、という印象を受けてしまいました。



No.007 フランクロイドライト
北斗の軒
ロイド:俺、ここんとこ映画作りにはまってるんだけどさ。


ライト:そうなの?映画の撮影ってセットとか色々大変なんだろ?


ロイド:昨日やっと完成したんだ、『ランボー 〜怒りの総集編〜』


ライト:勝手に総集すんなよ!ランボーどころか映画関係者各位が怒り心頭だよ!


ロイド:でもランボーが撃った弾をランボーが避けるシーンがいくつかある以外は上々の出来だよ。


ライト:せめて辻褄だけは合わせろよ!お前は編集しかやってないんだから!


ロイド:実は次回作の構想も既に出来上がってるんだ、今日は特別にその全貌を教えてあげよう。


ライト:・・・なんか嫌な予感がするけど話だけは聞いてやるよ。


ロイド:舞台は21世紀・東京、これは心に七つの傷を持つ男がラーメン屋を切り盛りする物語である。


ライト:どんだけナイーヴな主人公だよ!設定も平凡過ぎるよ!


ロイド:あ、でも主人公の名前が研シロウっていうんだよ。


ライト:研ナオコの親戚みたいな名前にしたところで俺の不満は全く解消されないから!
    ・・・まあいいや、ストーリーを教えてくれ。


ロイド:ある日、シロウがいつも通り店を営業していると、鋭い眼光をした老人が訪れる。
    『ラーメンを一杯・・・いただけますかな?』目を合わせたまま暫し沈黙する二人。


ライト:おっ、なんか雰囲気出てきたね。


ロイド:ようやくシロウが口を開く。『お客さん、入り口で食券買ってくださいよ。』


ライト:今までの緊張感は何だったんだ!


ロイド:だが老人も負けてはいない。『え?あ、いや、食券を買わなければいけない事は
    わかっていたけれど、大きいお札しかなかったので崩してもらおうと・・・』


ライト:そんなショボい駆け引きはどうでもいいよ!


ロイド:その声は威厳に満ちており・・・


ライト:いまさら重々しい表現付け加えても普通のジジイだってばれてるから!


ロイド:そこへチンピラ達が怒鳴り込んで来る。
    『おやびん、この店です!』
    『おうおう、うちのシマで随分な真似をしてくれてるそうじゃねえか!』


ライト:どんどん安っぽい展開になっていくな・・・


ロイド:『テメエ、大盛りはプラス100円なのに替え玉は250円ってどういう事だよ!』


ライト:チンピラの方を応援したくなってきたよ!


ロイド:騒然となる店内。しかしそんな中、一人冷静さを保つ人物がいた。


ライト:ついに物語のキーとなる人物が登場か。


ロイド:老人から食券を受け取り黙々とラーメンを作り始めるシロウ、その人であった。


ライト:マイペースすぎるよ!


ロイド:その後も、取り分け用のどんぶりを要求する親子連れの客に、
    『今、手が離せないから』と言って拒絶する冷静なシロウ。


ライト:弱者にも容赦ねえな!


ロイド:しかし、OL風の客には『れんげの中に小さいラーメンを作って食べると髪が邪魔に
    ならないし、スーツも汚れないよ。』とアドバイスする優しい一面も見せる。


ライト:どんだけ自分に正直なんだ。


ロイド:『こ、こいつ、狂ってやがる・・・!!』
    そんなシロウの毅然とした態度を見て恐れをなしたのか、
    すごすごと帰っていくチンピラ達。


ライト:相手するだけ無駄だと思ったんだろ・・・


ロイド:月日は流れ、物語は一気にクライマックスへ!
    シロウの前に最大の敵、ラ王が立ちはだかる!


ライト:勝負の行方よりカップ麺相手に喧嘩売ることになったいきさつの方が知りたいよ!


ロイド:戦いは熾烈を極めるが、ラ王の容器が発砲スチロールであるという
    弱点を突いて僅かな勝機を掴むシロウ!


ライト:味では負けそうなのか・・・


ロイド:そして遂に運命の時が!審判が銅鑼を打ち鳴らし、高らかに勝者の名を告げる!
    『勝者、青龍の方角・研シロウ!』


ライト:たかがラーメンに随分と大袈裟な演出だな。


ロイド:自らの勝ち名乗りを受け、床に崩れ落ちて感涙にむせぶシロウ。


ライト:自らって!一人で何やってんだよ!


ロイド:それから一か月、シロウは新たな強敵(とも)を求めて旅立っていた。
    店のシャッターには書置きが・・・


ライト:最後の最後であっと驚くどんでん返しが?!


ロイド:『テナント募集』


ライト:普通に潰れてんじゃねえか!


ロイド:とまあ、こんな感じで撮影してくれよ。俺が編集するからさ。


ライト:断る!

予選総合第26位(3回戦敗退) フランクロイドライト
審査員
点数
42 88 17 80 53 平均56.0
【審査員コメント】 
・良いボケもあったんですが、読んでいて物足りなさをすごく感じました。裏切りが少なかったのが原因かと思います。
 先が読める、またはありがちだったというわけでもないのですがどことなくレールに沿った印象を受けました。
 映画のストーリーそのものにばかばかしさが足りなかった気がするので、もっとしっちゃかめっちゃか話が進んだ方がかえって破天荒な面白い作品になりうると思います。
  
・こういうのですよね。ネタの構成のしかたや雰囲気の作り方。
 ぜひ参考にしてもらいたい作品です。
 1つのボケで終わらせず、「どの部分を引っ張ると面白いのか」っていうのも
 研究されてる作品だと思います。
 序盤のランボーの部分があまりにも単独すぎててトータルで見ると
 ちょっと分離されすぎちゃってるかなあ、という印象はありましたが、
 面白かったです。
  
・壊れっぷりが浅い。
 アニメや台本ネタをやるなら、
 登場人物にクセのあるキャラクターがいないと盛り上がりに欠けます。
 序盤(ラーメン屋を切り盛りする物語である)までが面白く、
 どんどん失速していく構成は確実に失敗。
 展開をいくらでも作れる物語ネタなのに、
 50行にも満たない行数で送ってきた度胸は評価したいです。
  
・『心に七つの傷』や『研シロウ』
 序盤のこのボケで一切北斗の拳関連のツッコミをしなかったのでモヤモヤしました。ラ王でもしてませんし。
 全体的には、シリアスな空気を作っておきながらガクッといくボケを放り込む、という流れがうまくいってると思います。
 面白かったですが、チンピラ帰ったあたりから急に話が進んで終わってしまった気がして残念です。やはり戦ういきさつはあっても良かったかと。
 いい意味で、もっと濃い内容で見たかったです。
  
・ケンシロウとラーメン屋の設定とのギャップそのものは面白いと思いました。
 「その声は威厳に満ちており・・・」みたいなズラし方も良かったと思います。
 ただ、話としての面白さが少なかったというか、展開のさせ方自体はベタだったかなぁ、と。
 戦いのところをもう少しゆっくり展開させて盛り上げたりしても良かったんじゃないかと思います。


No.008 1日ソ連
デート
山本:どーも1日ソ連です。
中村:よろしくお願いします。
山本:僕ね、彼女とあさってデートなんですけれどもね
   どこで何をしたらいいかよく分からないんですよ。
中村:怖い所とかいいんじゃないですか?
山本:俗に言う「割り箸効果」ってやつですね。
中村:つり橋だよ。お前割り箸使ってる時に恐怖感じたことあるのかよ。
山本:例えば割り箸が曲がって割れたときには
   これは妖怪の割り箸曲げ子ちゃんが何処かにいるんだなと思ったり。
中村:いないよ。そんなちゃん付けで呼ばれるかわいらしい妖怪。
山本:なら割り箸曲げ男君にする?
中村:いやどっちもいないから。他に恐怖を感じたことありますか?
山本:今、割り箸を割ってるこの瞬間にもたくさんの命が失われ・・・
中村:重いよ!それに割り箸関係無くなってるよ。
山本:割り箸?この際どうでもいいよ。
中村:よくないよ!まあ確かにデートの話をしたいから正直どっちでもいいけど
山本:デートの話してもいいけど・・・
中村:けどなんだよ。
山本:今から、デートの話をする瞬間にも戦争でたくさんの命が失われ・・・
中村:そんなこと言われたらもう何もできなくなるよ。
山本:じゃあいいよ。デートの練習しようよ。
中村:じゃあ、お前相手役お願い。
山本:え、俺男だぞ。お前そっち系だったのかよ。
中村:ちがうよ。役だよ役。
山本:冗談だって。で俺は相手役の割り箸曲げ子ちゃんを演じればいいんだな。
中村:違うよ。俺はそんな正体不明の妖怪に興味はないよ
山本:ごめんごめん。お前はホモだから割り箸曲げ男君の方がいいんだな。
中村:だから俺はその割り箸兄弟には興味ないだよ。普通の女の子にしてくれ。
山本:私の名前はマイ箸持ち子。割り箸曲げ子ちゃんの友達よ。
中村:もう訳が分からないよ。いいよその子でいいからデートさせてくれよ。
山本:初対面の女の子に手を出すなんてお前・・・
中村:お前が紹介したんだろ。まあいいよ他に女の子いないのかよ。
山本:私の名前はマイ橋持ち子。割り箸曲げ子ちゃんとは赤の他人よ。
中村:赤の他人なら言わなくていいよ。
   それに自分の橋を持ってるなんてすごいお金持ちですね。
山本:所有の持つではなくて持ち上げるの持つよ。
中村:どんな腕力だよ。怖いから変えてくれよ。
山本:あら、文句言うと橋投げるわよ。
中村:橋を投げるなんて、初めて聞く脅し文句だよ。
   すいませんが帰ってもらえますか?
山本:あら、あなた橋アレルギーですか。それなら帰ります。
中村:どんなアレルギーだよ。初めて聞いたわ。
   あー誰でもいいから女の子いないかなー?
山本:私の名前は割り箸投げ子。趣味はバドミ・・・
中村:もう変なのばっかじゃねーか。どうにかなんないのかよ。
山本:なら俺が女性役やろうか。
中村:できるなら最初からやってくれよ。

山本:私の名前はマイ箸持ち子。割り箸曲げ子ちゃんの友達で93歳よ。
中村:マイ箸持ち子さんもうよぼよぼじゃねーか!
   あのデートだと聞いて来たのですが・・・ここ仏間ですよね?
山本:なら、となりの部屋にお墓があるけど・・・
中村:お墓完備ってどんな家だよ。そんな家に住んでて体とか大丈夫ですか?

山本:いやまだまだ(ボキッ)元気じゃよ。
中村:いや、今骨折れたよね。それに語尾が老人ぽくなってるし。
山本:背骨の一本や二本ぐらい気にしないんじゃ。
中村:背骨折れたのかよ。重症じゃねーか。
   それに背骨は一本しかないし。おばあちゃん早く病院行こうよ。
山本:いやじゃ。背骨が折れたなんて言ったら
   院長のマイ橋持ち子さんに橋を投げられるんじゃ。
中村:マイ橋持ち子さんやること滅茶苦茶だな。
   てか病院で働いていたのかよ。
山本:お主、マイ橋持ち子さんを知っているのかね。
中村:知りたくないけど知ってしまいました。
   あの・・・つまんないので、何かゲームでもしませんか?
山本:いいですよ。なら山手線ゲームなんてどうじゃ?
中村:いいですね。ならお題をどうぞ。
山本:大正時代の俳優 パンパン 草間 實
中村:ストッーーープ!! 自分が93歳だということを利用しすぎだよ。
   まずそれに大正時代から俳優がいることに驚きだわ。 
山本:パンパン 北条政子
中村:もうなんでもありか! 
   その人、女だから俳優になれないし、まず鎌倉時代だし。
山本:お題が難しかったようじゃな。じゃあお題を変えようか。
中村:まともな感じでお願いしますよ。
山本:好きな入れ歯用接着剤。 パンパン ポリグリップ
中村:自分だけ得意な分野のお題にするのやめろよ。
山本:じゃあもっと難しいお題にするよ。
   好きなポルトガルの有名人 パンパン ・・・
中村:自分でも思いつかなくしてどうするんだよ。
   もっとみんなのわかるお題にしようよ。例えば徳川将軍とか。
山本:徳川初代将軍 パンパン 徳川家康
中村:他にそのお題に合う解答あるのかよ!
山本:・・・・・草間 實   
中村:その日とそんなマルチに活躍してないよ   
   どうせならもっとたくさん答えがあるのにしようよ。
山本:大正時代の女優 パンパ・・・
中村:答えがたくさんだとしてもそれはやめろよ。                           
山本:あーなんか退屈。
   気分転換に散歩でもどうですか?
中村:いいですね。

         (散歩中)

中村:あのーどこに向かってるんでしょうか?
山本:あなたの知っている人がいる所です。
中村:どこだろう?
山本:着きましたよ。
中村:なんか看板がありますね。マイ橋病院・・・?
   ってここマイ橋持ち子さんの病院じゃねか!!
   散歩で病院ってどんな状況だよ!!
山本:テンションがあがってますね。
中村:テンションあがってる訳じゃないからな!なんか書いてあるし
   ・・・「橋に注意」こんなのつり橋以外の場所で初めてみたわ。         
山本:でもここに行けば打撲はするけど擦り傷ぐらいすぐ治るんじゃ。
中村:損と得のバランスが悪すぎるよ。
山本:でも風邪だって治るんじゃよ
中村:一応病院なんだからあたりまえだよ。
   どうせ風邪に効く橋でも渡されるんでしょ。
山本:ネギを首に巻いてくれるんじゃよ。
中村:病院まで行って民間療法かよ!
山本:でも私ネギアレルギーなんで首ボロボロになりましたけど。
中村:巻かれてる段階で気づけよ。
山本:しかもなんか妙な毛がすごい生えてきて・・・
中村:想像の中だとライオンみたいになってますけど。
山本:それならまだいいほうですよ。
   なんかネギの触れていない顔面からもはえてきてなんかポケモンのモンジャラみたいに・・・
中村:風邪に対する代償が大きすぎますから。
山本:とりあえず病院に入りましょうか。
中村:なんか怖いからいいですよ。
山本:これで私のこと好きになりましたか?
中村:なんでだよ。意味わかんないよ。
山本:だってつり橋効果っていうじゃないですか。
中村:そういうことじゃないよ。
二人:どうもありがとうございました。

予選総合第41位(2回戦敗退) 1日ソ連
審査員
点数
11 49  8 62 47 平均35.4
【審査員コメント】 
・骨組みはかちっとしてるはずなんですけど、とにかくボケが一つも引っかからなかったです。
 キャラクターをやたらに登場させ、それらを無駄遣いしているのが原因かもしれません。
 割り箸曲げ子が登場してすぐにマイ箸持ち子、マイ橋持ち子などポンポン正体不明のキャラが出てくるので、
 読んでいても面白さというよりは正体がわからないまま進んでいく違和感だけが残りました。
 もっと一つ一つのキャラを掘り下げて魅力を示していく方が良いと思います。
 さらにその後、マイ箸持ち子にしぼって話が進むと思いきや93歳という新たな情報が登場し、
 ボケも93歳という部分をクローズアップするものばかりで全然頭に入ってきませんでした。
 そこを重点的に取り上げるのならマイ箸持ち子である必要がなくなってしまうわけですので、
 もっとマイ箸持ち子ならではのボケを入れてキャラの魅力を引き出していくべきではないかと思います。
  
・ボケの持っていき方が非常に上手になったなあ、と感じました。
 「大正時代の俳優→自分が93歳だということを利用しすぎ」という展開は
 お見事でした。いいツッコミです。
 要所要所のボケとツッコミの互いのキレのよさが目立ちましたが、
 いかんせん「登場させたキャラの設定に頼りすぎた」という印象でした。
 読み手が持ってる文章読解の盲点をつくようなボケが入ってると
 一気に良くなるのかなあ、と思います。
 ちなみに

 山本:じゃあいいよ。デートの練習しようよ。
 中村:じゃあ、お前相手役お願い。
 山本:え、俺男だぞ。お前そっち系だったのかよ。
 中村:ちがうよ。役だよ役。
 山本:冗談だって。
 
 このくだり、全くいらなかったですよね。
  
・得てしてネタ書きに慣れていない人は、
 設定やボケの揚げ足取り的な感じで「ホモ」や「ゲイ」と言った単語を使いがちですが、
 基本この手のボケは単に話の道が逸れる効果しかないことを覚えてください。
 それからこれは全体に言えることですが、非常に読み辛い。
 行間は自由ですが、コントの前は数行空ける、句読点をしっかり付ける、
 誤字はないかの見直しをするくらいはしてください。
 内容ですが、前回の見るも無残なあのネタよりは幾分マシになってますが、
 それでもまだまだ、「ベタすぎ」の枠を抜け切れていません。
 もっとぶち壊せたはずです。
 因みに女性でも「俳優」です。女優の対義語は男優。
  
・山本が『デートで何したらいいか分からない』と言ってるのに、中村が『相手役お願い』というセリフ言うのは変かなと。
 あと、俳優という言葉は女性も含むと思います。
 マイ箸持ち子などの、妖怪から派生した色んなキャラや、『いやまだまだ(ボキッ)元気じゃよ』など細かいボケも面白いと思いましたが、
 行きたくないと言ってたマイ橋持ち子さんの病院に結局行ったり、最後つり橋出てきてないのに『だってつり橋効果っていうじゃないですか』と言っていたり、
 細かく気になるところがありました。
  
・「草間 實」は面白かったです。王様ゲームの所は他の部分に比べてボケが上手かったように思います。
 自分でいろいろフレーズを作り出して来たところは良いとは思うのですが、
 凝った割には、どうも面白さに直結していないように感じました。
 「デート」としての現実味が無い、みたいなのも原因の一つかもしれません。


No.009 トリックル
カッコいいなと思う事
黒岩:どうも、トリックルです。よろしくお願いします。
   子どもの頃、大きくなったらヒーローインタビューを受けたかったの。

霧雨:へえー、地球を守るために怪獣を倒した時の感想とかを聞かれたかったんだ。

黒岩:戦隊ヒーローじゃないよ!野球選手としてヒーローインタビューを受けたかったの。カッコいいなと思って。

霧雨:野球選手としてね!
   野球選手といえば、手術を受けたら直るのだけど、手術を受ける勇気が出ない子どもに、
   「次の試合、ホームランを打ったら、手術を受けるんだよ。」って約束して、次の試合ホームランを打つというのもカッコいいよね。

黒岩:「直る」じゃなくて「治る」ね。機械とかじゃないんやから。
   でも、確かにカッコいいよな。だから、両方ともやらしてもらっていい?

霧雨:両方とも?黒岩君って謙虚だな。

黒岩:そうでもないでしょ!どちらかというと欲張りやと思うけど。

霧雨:でもいいよ。じゃあ、黒岩君は入院している子どもとインタビュアーやって。

黒岩:そっちをやるの!?出来れば、その役をお前がやって。

霧雨:分かった。ああ、手術怖いよ・・・

黒岩:やあ、こんにちは。霧雨君。

霧雨:あ、303号室のおじさん。

黒岩:野球選手じゃないのかよ!誰に勇気をもらおうとしてるの。野球選手として入ってくるから。
   やあ、はじめまして。霧雨君。

霧雨:メス。汗。
   ・・・ちょっとあなた。今手術中ですよ。出てってください。

黒岩:すいません・・・じゃないよ!手術を受けていたら、来た意味ないよ。手術していない子どもやって!

霧雨:分かったよ。ああ、手術怖いな・・・

黒岩:やあ、はじめまして。霧雨君。

霧雨:あ、野球選手の黒岩選手だ!僕すごいファンなんです。
   でも、どうしてここに?

黒岩:君の母親に頼まれて、ここに来たんだ。

霧雨:そうか。だからお母さんあの時、黒岩選手に土下座していたんだ。

黒岩:印象悪いわ!子どもにとって一番見たくないものだし。
   霧雨君。君の母親は絶対そんなことしてないよ。それより霧雨君、手術受けるんだってね。

霧雨:そうなんだ。もう少し鼻を高くしたいんだ。

黒岩:整形かよ!そんなことで親も呼ばないよ。病気とかで。

霧雨:五月病で。

黒岩:精神的なものやから、絶対手術とかいらないよ!手術が必要な病気で。

霧雨:ちょっと肺が・・・

黒岩:それで、手術をすれば治るんでね?

霧雨:うん、手術をすれば治るって先生が言ったんだ。でも、手術を受ける勇気が無いんだ。

黒岩:そうか。じゃあ、こうしよう。私が次の試合でホームランを打ったら・・・

霧雨:結婚しよう。

黒岩:プロポーズなんかしないよ!子どもだし、しかも男だろ!
   次の試合でホームランを打ったら、君は手術を受けるんだよ。

霧雨:その前に、黒岩選手。まずは1軍にならないと。

黒岩:なんで、2軍で偉そうなこと言っているんだよ!1軍でしかもスタメン。

霧雨:あ、その設定で。

黒岩:当たり前だよ!第一2軍だとしたら、その子相当なファンだよ。
   じゃあ約束だからね、霧雨君?

霧雨:うん。だから、次の試合に向けて練習でもしたら?

黒岩:急に偉そうだな!まあええわ。
   それで次の試合、俺が9回裏でサヨナラホームランを打って、その子どもとの約束を果たし、ヒーローインタビューを受けるの。

霧雨:分かった。それでは、放送室、放送室。

黒岩:放送席ね!学校で受けてるみたいになるよ。

霧雨:放送席、放送席。今日のヒーローは怪獣を倒し、見事地球の侵略を阻止した黒岩さんに来てもらいました。

黒岩:戦隊ヒーローじゃないって。野球選手として。

霧雨:そっちかぁ。

黒岩:そりゃそうだろ。

霧雨:今日のヒーローは3ポイントシュートで、ハットトリックを決め、押し出しで見事に勝利しました、18番の人に来てもらいました。

黒岩:いろんなスポーツが混ざっているよ!そして野球が無いよ。野球だからね。

霧雨:今日のヒーローは、3打数3三振、エラー5回、6回9失点で相手チームに勝利をもたらした、18番の人に来てもらいました。

黒岩:敗者チームからしかも足を引っ張った選手を呼ぶなよ!試合に活躍した人を呼ばないと。

霧雨:それじゃあ、今日のヒーローはサヨナラホームランを打ちました、18番の人に・・・

黒岩:さっきから、背番号で呼ぶなよ!黒岩選手でいいから。

霧雨:黒岩選手に来てもらいました。ホームランを打った時の感想は?

黒岩:ここぞという時にホームランが打てたので、嬉しいです。

霧雨:そりゃあ、そうだよ。ところで、黒岩。

黒岩:急に馴れ馴れしいな!友達感覚で言うなよ!

霧雨:ところで、黒岩選手。試合の前日にある約束をしたそうで。

黒岩:はい、霧雨君って言うのですけど、手術を受ける霧雨君に勇気を与えてあげようと思いまして。

霧雨:なんと情報によりますと、霧雨君のお母さんが黒岩選手に何度も土下座をしたそうで。

黒岩:だから、イメージが悪くなるって。ほら、観客が一斉にブーイングし始めたよ。

霧雨:ちょっと、紙コップや空き缶を投げるのはやめてください。

黒岩:お前が言ったからだよ。

霧雨:それで、どういう約束をしたんですか?

黒岩:この状況で聞くの?まあいいけど。
   次の試合でホームランを打ったら、

霧雨:結婚をしようと言ったそうで。

黒岩:違うわ!それは向こうの勘違い。ほら、みんなドン引きだよ。

霧雨:ちょっと、ナイフや手裏剣を投げるのはやめてください。

黒岩:完全に殺そうとしているね。そして、手裏剣持っている人いるんだ。

霧雨:それで、黒岩選手。その霧雨君ですが、なんと試合中に無事、手術が成功しました。

黒岩:なんで、試合中に手術をしているの!?試合、終わるまで手術待っといてよ!

霧雨:303号室のおじさんに勇気をもらったそうで。

黒岩:じゃあ、俺行った意味ないやん!

霧雨:それでは、霧雨君に片言。

黒岩:一言やし、気まずい・・・
   まあ一応、約束通りホームランを打ちましたよ。

霧雨:そして、地球の侵略を阻止するために倒した怪獣に一言。

黒岩:だから、戦隊ヒーローじゃないよ!
   ・・・まあ、ご愁傷様です。

霧雨:最後にファンのみんなに一言。

黒岩:だいぶイメージ悪くなったと思いますけど、これからも応援よろしくお願いします。

霧雨:以上、今日のヒーローインタビューは18番の人でした。

黒岩:だから、背番号で呼ぶな!もういいよ。

二人:どうもありがとうございました。

予選総合第40位(2回戦敗退) トリックル
審査員
点数
22 64  7 64 49 平均41.2
【審査員コメント】 
・繰り出されるボケがほとんどどこかで見たようなボケばかりでした。
 戦隊ヒーローを絡める、整形手術、2軍選手、足を引っ張った選手、タメ口、背番号で呼ぶ、などなど。
 僕の考えとしては、設定はありがちでもボケそのものには今まで思いつかなかったような発想が入っているのが理想的だと思います。
 今回はそういった部分が足りなかったように感じました。
  
・二人のやりとりが非常に自然体です。起承転結もはっきりしてますし、
 展開の構築も非常に綺麗です。
 ボケがわりと「想像の範疇」といいますか、真新しさがないといいますか、
 いまひとつパンチ不足といいますか・・・
 構成が固まってるだけに、もうひと越えがほしいところです。
 今の状況はまさに「お手本のような作品」なのですが、
 他者の面白い作品と比較すると、教科書通りではちょっと差が
 ついてしまうかなあ・・・といったところです。
 もっともっと面白くできると思います。がんばってください。
  
・前回、遠回しに「ベタな設定のネタは難しいよ」って言ったのが全く伝わってないようで何よりです。
 勿論、設定なんて自由ですよ。何やろうが個人の勝手です。
 ただしこういった企画に限り、あくまで”評価される”ことを前提で書いてほしいわけですよ。
 そう考えると、この企画にこんなクソベッタベタな設定とクソベッタベタなボケの作品を投稿して、
 一体我々に改まってどういう部分を見てほしいのかが理解できんのです。
 各所で見られるベッタベタなネタ一つ一つに、
 おんなじよーなコメントを毎回残してあげるバカ親切な人もいますが、
 こっちだって暇じゃないんですよ。
 自分以外の人のネタとジャジペ、読んだりとかしてますか?
 読まないなら読まないなりに、
 独創的な世界観とかオリジナリティのあるネタやってくださいよ。
  
・喋ってると『直る』も『治る』も区別ないので、このボケ方だとツッコめないはずかなと感じました。
 NON STYLEの野球選手のネタであったようなボケと、キングコングのヒーローインタビューのネタのボケがもろにあったので残念です。
 分かりやすく面白いですし、特に『結婚しよう』や『土下座』のボケは個人的に良かったと思います。
 ただ、良くも悪くも一定だったという印象なので、爆発がほしいところです。
  
・前半と後半でボケ方や雰囲気が違い、2つのネタを無理矢理くっつけたように見えてしまったのが残念です。
 せっかく1つのネタにするのなら、前半でフッた設定が後半に効いてくる、みたいなのをもっと入れて良かったんじゃないかと思います。
 また全体的に、良くも悪くも「ベタの範疇」だったと思います。読みやすいネタではありました。


No.010 シバシバオッフン
転校生
小林&清水:はいどうも〜シバシバオッフンです〜よろしくお願いしま〜す!

清水:やりましたよ〜今日は本当にいい日になりそうです。

小林:なになに?なんかいいことでもあったの?

清水:今日電車で座ってたらね。隣に座った女の子がすごいいい香りだったの。

小林:生々しいな!わからなくもないけどさ。

清水:まぁそんなん言ってますけどね。僕ら今は大学生でしてね。

小林:はいはい。

清水:中学生ぐらいのときって今と違って刺激に満ち溢れていたなぁと思いまして。

小林:たしかにね。あの頃はなんでもドキドキしたり新鮮だった!

清水:例えば転校生が来たときなんかね。

小林:うん。


(シチュエーションに入る)
清水:「はじめまして。大阪府立なんとか中学校から転校して来ました清水小鳥です。よろしくお願いします。」

小林:「よろしくー!」

清水:「いや今ツッコミが欲しかったんやけど・・(笑)」

小林:ちょっと待って。

清水:ん?

小林:関西がどうかは知らないけど、こっち(関東)じゃ初対面の人にいきなりツッコミとかなかなか出来ないでしょ・・

清水:そうか?

小林:そうだよ。それにおまえ関西人じゃないだろ?なんで関西弁とか背伸びして使おうとするの?

清水:いやそのほうが遠くから来た感じがでて転校生らしいかなと思って。

小林:あぁそう、じゃあまぁいいけどあまり無理しないでね。頼むよ。


(シチュエーションに戻る)
清水:「宜しくお願いします。ちなみにさっきのはなんとか小学校ってところと小鳥って名前がボケでした。」

小林:そういうのもいいから。で挨拶が終わってその後の休み時間ね。ここでみんな仲良くなろうとしたりするのね。

小林:「へぇ、清水くんって大阪にいたんだぁ。じゃあNGKでお笑いよく見てたりとかしたの?」

清水:「たしかに大阪には住んでてんけど、NGKは一度も行ったことないねん・・」

小林:「えぇそうなんだぁ。ごめんね大阪に住んでたら行ったことあるはずとか勝手に決めつけちゃって・・」

清水:「・・・なんちゃってグリーンコボちゃん!!」

小林:「・・・・」

清水:「いやつっこんでや・・」

小林:無理だよ!

清水:あれ?NGKをもじったボケってわかんなかった?

小林:わかった上でだよ。今日初めて会った人に唐突に一発ギャグみたいなこと言われてもテンパるから。

清水:「小林くん。大阪では今のもつっこむんだよ?ここで君が僕につっこむ。それが僕を受け入れるってことなんだ。わかるね?」

小林:丁寧に押し付けてくんな!それに大阪の慣習って勝手に決めつけないで。現地の人に怒られるよ?

清水:それがそうでもないんだよ。ちゃんと話聞いてて。

小林:なんなんだよ・・

清水:「小林くん。実はな、オレの親父、オール巨人なんや。」

小林:バレバレなウソをつくな!

清水:「小林くん。だからオレの笑いのバックにはオール巨人がいるってこと忘れんといて。」

小林:それは困るなぁ!ってか普通の中学生って設定だから。オール巨人さんの権威とか関係ないから。

清水:「でオレのおじいちゃんがケンコバや。」

小林:なんでおじいちゃんのほうが若いんだよ!権威も下がったしよ・・

清水:「ところで小林くんはずっと千葉に住んでるん?」

小林:話聞いてんのかおまえ・・「そうだけど?」

清水:「じゃあTDLとかはよく行ったりするの?」

小林:「TDL・・?あぁ東京ディズニーランドね。うん結構行くよ。」

清水:「はぁ(ため息)・・・被せようよぉ〜!」

小林:「え?」

清水:「今わかりやす〜いパスをだしたよ?行くの?って質問にアルファベット三文字のフリ、
    さっきあったやん?確実に被せろって期待があるやん?」

小林:やかましいわ!だから押し付けてくんなって。転校初日だぞ?図々しすぎるだろ。

清水:「ケンコバくんにはがっかりやわぁ〜。」

小林:誰がケンコバくんだよ!小林だからって下ネタ言うと思ったら大間違いだぞ。

清水:「じゃあオレがさっきの被せ方の模範解答出したるわ。」

小林:いや聞いてない聞いてない。

清水:「あぁはいはいTDLね。トイレだけどララバイ?ってなんじゃそりゃー!!・・・とかね。」

小林:つまんねぇ!!クソつまんねえわ!!「ごめん小林くんの笑いにはちょっとついていけそうもないわ・・」

清水:「ちょっと小林くん、それって間接的にオレのことおもんないって言ってない?」

小林:言ってるよ?!暗黙のうちに悟って!

清水:「でも今のがな・・オール巨人イズムなんや。」

小林:おまえ一度オール巨人さんにしばかれてこい。・・「清水くん。わかったからもうこの話やめない?」

清水:「ちょっと待てや小林。」

小林:ついに「くん」付けもやめたか。

清水:「もしかしてオレの言うこと信じてへんのとちゃう?」

小林:そりゃ信じないだろ。

清水:「おまえどこ中だよ?」

小林:同中だよ!今日同じ中学になったばかりだろ!

清水:「オレは元大阪府立なんとか中だ。」

小林:もういいよそれ!そんな面白くもないし!

清水:「わかったよ。信じてないみたいだから今からオレが一発ギャグやって、それでオール巨人イズムを証明してやるよ。」

小林:えらいハードル高いぞ?大丈夫なのか?

清水:「イメージせよ。闘いの血潮を・・」

小林:なになに・・?

清水:「集結せよ。己のエネルギーよ・・はぁぁぁ・・」

小林:来るよ来るよ・・

清水:「来たぁ!ちんちんがおっきくなったぁ!!!」

小林:それケンコバイズムじゃねえかー!!!!

清水:・・・「小林くん。そのツッコミや。やればできるやんか。」

小林:やかましいわ!もういいよ!

小林&清水:どうもありがとうございましたー!

予選総合第47位(1回戦敗退) シバシバオッフン
審査員
点数
12 35  4 22 40 平均22.6
【審査員コメント】 
・(シチュエーションに入る)などは言われなくても伝わるので無くてもオッケーです。

 あってもそれ自体が悪いわけでは無いのですが、(シチュエーションに戻る)の後にツッコミがシチュエーション外から指摘してる部分が出てきてました。

 小林:そういうのもいいから。で挨拶が終わってその後の休み時間ね。ここでみんな仲良くなろうとしたりするのね。

 ここの台詞なんですが、こうなってくるとややこしくなってくるので余計な不具合が発生するぐらいなら取り除いていいと思います。
 ネタの内容についてですが、転校生役である清水のキャラがただ先走って孤立しており、他の要素が取り残されているように感じました。
 これでは読み手が置いて行かれてもしょうがないと思うので、もっとがっつり読者に向き合ったボケが必要ではないでしょうか。
  
・会話のやりとりがすごく上手だと思います。変な違和感とか一切なく
 二人の掛け合いが綺麗に表現できているのは高評価です。
 ネタ的に「大阪から来た転校生が、ボケで空回る」っていう展開が
 続きますが、あくまでそれは「展開上のもの」にとどめる必要があり、
 読み手がそれを「展開上ではなく、清水という人がそのまま空回ってる」
 という読み取り方をされてしまうと、結果として
 「空回った作品」という印象で終わってしまうのではないかと思います。
 ここをどのように「大阪から来た転校生がボケで空回る、という
 ネタを演じた二人のネタ」という形にもっていけるか、というのは
 つまり「演じてないときの清水のボケと小林のツッコミの精度を上げる」
 ということをする必要が出るのではないかと思います。
 今の時点では、演じてないときの二人は、「演じてた時の中身の補足」を
 しているに留まってしまっているのではないかと。
 そうなっちゃうと、ボケてる部分=清水が空回ってる部分、ということになり、
 印象が「空回った作品」になってしまいます。
 「空回ってる箇所」はあくまでフリなんだ、という意識で
 演じてない部分をより練っていくといいのかな、と思いました。
  
・大阪の高校生の日常会話のほうが面白い。
  
・ちゃんと2人の掛け合い形式になっているのですが、ボケの要素が『うざい関西人』という部分しかないように思います。
 なので1つ1つのボケがあまりはっきりしてないと言いますか…。
 どちらかというとキャラものコントをそのまま文章にしたような印象でした。
  
・「つまらない人を演じてください」というお題の下だったら、この清水が演じる転校生は100点だと思います。変なところがリアルですよねw
 ただ、その清水のつまらなさがそのまま漫才のつまらなさみたいになってしまっているのが…どうにかならなかったものかと。
 普通に面白い漫才を期待して読んだとき、例えば特に次の2箇所がいただけないです。

 ・「・・・なんちゃってグリーンコボちゃん!!」がNGKをもじったボケだと分からない人からすると、
  小林が「わかった上でだよ。」と言った時点でネタ自体から置いてかれた気分になる。

 ・最後の「オール巨人イズムを証明してやる」→「(ケンコバイズム)」が、文字通り「期待させておいて残念な結果」になってしまっている。
  ケンコバイズムをやること自体はある意味正解ボケ(または読める展開)だとは思うものの、
  ネタの最後の最後で注目させたところで…というのが余計に拍車をかけたような(オチへの繋げ方は上手いです)。

 描写が上手いだけに、一回りして深い作品のようには思えてきましたが、
 表面上は「うーん…」という感じでした。