予選Dブロック 審査フォームはこちら

031 ポムポム 032 スタートストップ 033 リーベルパウンド 034 薩長連合 035 Life style
036 HIGH−POP 037 神風とくやこうや 038 丼もの 039 雷神舞踏組曲 040 サークルブレイン


No.031 ポムポム
音読
けんじ・ゆうじ「どうもよろしくお願いします!ポムポムです!」

けんじ「はいということで僕たちこうして漫才やらせてもらってますけどね、結構前までは大学生でしてねぇ。」

ゆうじ「はい。」

けんじ「僕なんかは大学の授業だったり将来就職に有利になるかと思って英語の勉強してたんですね。」

ゆうじ「I had studyed English because..」

けんじ「いいよ英訳しなくて。」

ゆうじ「そう?だって今から俺たちの抜群の英語力を披露して拍手喝采を得ようってネタでしょ?」

けんじ「違うよ。それじゃ笑いになんないでしょ。だいたい俺はそんな英語力ないよ。」

ゆうじ「そうなの?」

けんじ「そう。で話を戻しますとね。大学時代いろんな勉強法試したんですよ。
    聞き流すだけとか単語をカードにしてたくさん覚えたりとか。でもなかなか英語力が上がんないんですよね・・。」

ゆうじ「音読はやった?」

けんじ「音読?それはそんなやってないかなぁ。」

ゆうじ「だからだよ。俺は音読たくさんやってかなり聞き取れたり話せるようになったよ?」

けんじ「そうなの?じゃあ俺も試してみよっかなぁ。そうすると例えばどんなものを音読したほうがいいの?」

ゆうじ「まずは中学レベルの簡単なのからがいいね。」

けんじ「なるほど。基本からってことね。」

ゆうじ「例えばアルカイダの要求演説なんかオススメ。」

けんじ「えぇ・・・・。ってかそれ中学レベルの英語なの・・?」

ゆうじ「中学レベルだよ。しゃべってる人がネイティブじゃないしね。難しい表現とかないから。」

けんじ「そうなの?でも重すぎる表現があるよね?中学校の教科書みたいなのじゃダメなの?」

ゆうじ「それでも大丈夫だよ。」

けんじ「よかったぁ。」

ゆうじ「じゃあその中で覚えてる文章があるからちょっとそれをオレに続いて言ってみてよ。」

けんじ「覚えてるんだ。わかった言うよ。」

ゆうじ「I am Kazuo. What your name? I am Pikachu.」

けんじ「ピカチュウが登場するんだ。子供が興味持ちやすいようにできてるわけね。」

ゆうじ「とりあえずここまで言ってみようか。」

けんじ「わかった。I am Kazuo. What your name? I am Pikachu.」

ゆうじ「よし、じゃあ続きいくね。Kazuo used monsterball for Pikachu.」

けんじ「あ、いきなり捕まえにかかった!」

ゆうじ「But Pikachu said muda.」

けんじ「え?mudaって日本語じゃない?」

ゆうじ「気になる?」

けんじ「気になるね。」

ゆうじ「じゃあそこだけ発音してみようか。音読っていうのは繰り返しが大切だから。今のmudaって単語を10回ほど言ってみよう。」

けんじ「うん。muda muda muda muda muda・・ってこれなんかで聞いたことあるよ?」

ゆうじ「そう?それより感情をこめて言ったほうがより効果的だから意識してみて。今から俺がやってみせるから。」

けんじ「うん・・。」

ゆうじ「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄、無駄ァ ! こんな感じで。」

けんじ「やっぱ聞いたことあるよこれ!?」

ゆうじ「and Kazuo is Kossetu.」

けんじ「骨折?!それも英語じゃないよね・・」

ゆうじ「ここでLesson 1は終わり。Lesson 2に行ってみよう。」

けんじ「Lesson 1から激しかったね・・」

ゆうじ「Lesson 2 〜In Roppongi hills〜」

けんじ「六本木ヒルズにてってことね。」

ゆうじ「Ionazun!!! Peter said.」

けんじ「何やってんのこの人?!ピーターって人初登場からおかしいだろ!」

ゆうじ「Hills broke down.」

けんじ「倒壊した・・・」

ゆうじ「Lesson 3」

けんじ「終わり?!救いようないな!ピーター怖っ!」

ゆうじ「Lesson 3 〜In Sanrio Pyuro Land〜」

けんじ「サンリオピューロランドね・・」

ゆうじ「Hello, I am Kity. What your name?」

けんじ「キティちゃんとの会話か。ホント子供向けって感じだね。」

ゆうじ「Hi, I am Peter!」

けんじ「またでたっ!!」

ゆうじ「and SPL broke down.」

けんじ「・・・・・・サンリオピューロランド略してSPLね。はじめて聞いたよ・・にしてもピーター極悪だね・・」

ゆうじ「Lesson 4 〜In Tokyo tower〜」

けんじ「東京タワーにてって、また同じ流れなんじゃないのこれ?」

ゆうじ「I am Pikachu. Nice to meet you.」

けんじ「まずはピカチュウがいてと。はじめましてって相手がまたピーターじゃないだろうな・・?」

ゆうじ「Hello, I am Pi-ko.」

けんじ「ピーコかよ!ってかこの教科書名前の紹介だけでどんだけレッスン使ってんの?大丈夫なの・・?」

ゆうじ「Pippikachu-! Pikachu said.」

けんじ「いやピッピカチュウとかかわいい鳴き声もいらないでしょ・・。」

ゆうじ「よし、じゃあ今の鳴き声を20回音読しよう。」

けんじ「どこで言わせんだよ!恥ずかしいわ!英語でもないし。」

ゆうじ「それでもいいから言って。日本人が英語が苦手なのは声に出すことに恥じらいがあるからなんだよ。」

けんじ「そうかもしれないけど・・」

ゆうじ「5回でいいから言って、はい!」

けんじ「・・・・Pippachu- Pippikachu- Pippikachu- Pippikachu- Pippikachu-・・これでいいでしょ・・」

ゆうじ「かわいい〜!」

けんじ「うるさい!いいからもう次行って次・・」

ゆうじ「And Tokyo tower broke down.」

けんじ「ええぇ?!何があったの今?!」

ゆうじ「Lesson 5 〜Pikachu is Peter〜」

けんじ「そうだったの?!ピーターはイオナズンとか使ってたけど・・」

ゆうじ「I liked shopping in Roppongi Hills. Maiko said.」

けんじ「ヒルズでショッピングするのが好きでしたって・・被害者だなこのマイコちゃん・・
    ヒルズはもうないから過去形だね。かわいそうに。」

ゆうじ「Realy? I liked shopping in Hills too! And I liked Sanrio pyuro land.」

けんじ「うわぁこのコもっとかわいそう・・ピューロランドも好きだったんだ・・」

ゆうじ「..Pikachu said.」

けんじ「いやウソつけー!!自分で壊したんでしょ!?ピカチュウが憎いわもう!」

ゆうじ「And Pikachu said that...」

けんじ「何今度は?」

ゆうじ「Pippikachu-!」

けんじ「かわいくないよもう!」

ゆうじ「はい今の鳴き声30回言ってみよう。」

けんじ「やるかー!!いい加減にしろ!」

けんじ・ゆうじ「どうもありがとうございました!」

予選総合第46位(1回戦敗退) ポムポム
審査員
点数
13 21  5 37 56 平均26.4
【審査員コメント】 
・結構スペルなど英語としてのミスがあるのは気になります。英語のレクチャーというネタですから極力無くした方がいいと思います。
 ボケがイマイチだったと言えばそれまでなのですが、英語で話されるストーリーの内容が浅かったというのが特に大きいのではないかと。
 ストーリーを膨らませてボケを入れればいいのに発音のボケに移ってそれっきりにしたり、
 最終的に無理矢理それまでの話に関連性をつけて終わらせたりとそういった部分で自滅してるように思いました。
 ちなみに一カ所「ピッピカチュー」に紛れて「ピッパチュー」って言ってるところがあったのですが、
 恐らくミスかもしれませんが(ミスでないとしたらツッコミが入るはず)、そこが一番面白かったかもしれません。
  
・まあ「study」の過去形は「studyed」じゃなくて「studied」だと思いますし、
 それからキティちゃんは「kity」じゃなくて「kitty」ですよね。
 あと出てくる英語もおかしいところがあるので、とりあえず英語の採点としては20点くらいですが、
 読ませる文章として提出している以上、それで評価も下がるというものです。
 作った作品は推敲することをお勧めします。
 ボケも全部単発で、後続で効いてくるボケとかが薄かったです。
 練りきれてない、という印象を持ってしまいました。
  
・一体全体どこで笑えば良かったのか、
 前田有一の超映画批評並みに長い解説をお願いします
  
・掛け合いが淡々とし過ぎていて、ツッコミというよりも流されてるような印象を受けました。
 『・・・』が多いので間延びしてしまってるのではないかと。
 後半に行くに従ってボケが面白くなっていってる気がしますが、
 もっと台詞1つ1つや全体の流れに抑揚が合った方がいいかなと思いました。
  
・「and Kazuo is Kossetu.」   ←BE動詞を使うのはおかしい気がします
 「And Tokyo tower broke down.」

 この辺りのボケの出し方・タイミングはある意味最強だと思います。思いますが、
 その上でこれらのボケに対してはもっと踏み込んだツッコミをして欲しかったです。
 前者の方は、まず骨折した事自体がおかしいのでそこを突いたツッコミをするべきですし、
 後者に代表される倒壊系のボケに対しても、ツッコミが薄くて変にシュールな感じになっちゃってるかなぁ、と。
 ネタの最後の方で、やたら倒壊する原因が明らかになったりしたら、また変わったかもしれません。

 で、それらの直前の「無駄無駄」「Pippikachu-→かわいい〜!」のボケですが、
 大したボケでも無いのに関わらず行数かけて雰囲気を作り上げていたのが明らかな失敗ポイントじゃないかなぁ、と。
 muda muda muda…で「なんかで聞いたことある」っていうのはちょっと無理があると思いますし、
 ピッピカチュウの方も…「恥じらいを捨てるために言え」という意味ではうまいんですが、笑い的には失笑モノのような気がします。
 ただ、その次のボケが鉄板。その意味では、ちょっと笑いの薄い部分を作ること自体は良いのかなぁ、と思いました。こういうやり方もあるんですね。

 Lessonが進むたびに少しずつおかしさが増していったり事実が明らかになっていく構成自体がうまいと思ったので、結果的にはそこそこの点数をつけましたが、
 ボケの作りこみ(面白さ・センスはある程度仕方ないにしても)・展開の深め方はあまりにも中途半端だと思います。
 部分部分は非常にうまいだけに、このレベルの作りこみでネタを出すのは非常に勿体無いです。心意気が足りない…というのとも違いますが、結果的には案外大事な部分。
 もっと、もーーーっと作りこんだ上で、これ以上無いくらいの完成度を持たせた上で挑んでください。
 それでようやく、他の組と並んで評価され得る位置に立てると思います。


No.032 スタートストップ
探偵ごっこ
川端 :どうもー、スタートストップ川端です!

松田 :どうも、電車で居眠りしてるだけで必ずカップルにマジムリと叩き起こされます、松田です。

川端 :え?それはカップル最低だね。

松田 :ただカップルの女の方の横で肩を借りてただけなんだけどね?

川端 :お前がカップルの先に乗ったのか後に乗ったのかで対応が決まるぞ
松田 :先だよ。ただカップルが来ると移動するの。

川端 :確信犯だよ!どんだけカップルに恨みがあるんだよ!

松田 :まあ、小さい事はおいといて本題にいきましょう。実は僕、探偵になりたかったんですよね。

川端 :また意外だね。

松田 :先週雇った探偵が僕に合う彼女を発見出来なかったんで自分でやろうと思いまして。

川端 :依頼するとこが違う!ていうかそんな不純な理由で探偵なろうとしたのかよ!だからカップルの彼女の肩借りて、さもいるかのような快感を!

松田 :あれは性欲です。
川端 :どっちでもいいよ!

松田 :まあまあ、置いときましょう。僕が探偵やるので客やってください。

川端 :了解。じゃ、やるよ?


ガチャ


松田 :いらっしゃいませー!

川端 :いきなりおかしい!そんなスーパーみたいには言わないよ!

松田 :じゃあどう言う?
川端 :何も言わなくていいと思う、うん。

松田 :分かった。


ガチャ


松田 :・・・

川端 :あの〜

松田 :・・・

川端 :すみませーん。

松田 :・・・

川端 :おーい、聞いてる?

松田 :・・・いつから喋るの?

川端 :入った時に!普通の対応で!

松田 :俺の対応

川端 :異常だよ!

松田 :分かった。


ガチャ


松田 :ご用件は?

川端 :あ、最近家の近くに不審な人がいるんですよ。

松田 :・・・それは・・・夫の浮気相手?

川端 :いや、違います。僕男です。

松田 :ようするに夫の浮気相手を調べる・・・と言うことですね?

川端 :いや違うって・・・聞いてる?

松田 :何か夫の浮気についての証拠はありますか?

川端 :もういいよ!浮気調査で!

松田 :ではその・・・不審者についての特徴は?

川端 :どっちだよ!?不審者から浮気にしたんだよ!?

松田 :なるほど、白の軽トラっと・・・他に不審者についての情報は?

川端 :不審者にするの!?不審者がいいね!?結局!?
松田 :はい・・・それで・・・はいなるほど。

川端 :また無視か・・・

松田 :いじけるな、性欲。

川端 :お前がさせたんだよ!いや、ていうか性欲ってむしろお前だよ!悪口が自分に跳ね返ってるぞ!

松田 :ふむふむ…と、そうなると利用料金はAコース39800円Bコース10000円Cコース100円の三コースから選べますが?
川端 :何!?その値段設定!?

松田 :Aコースですね。ありがとうございます。
川端 :言ってないよ!

松田 :ちなみにAコースはめっちゃ頑張るッスのがのGAのAで、Bコースは微妙にするッスのびのBIのBでCコースは軽くあしらうッスのCAのCです。

川端 :Cコース誰も選ばないよ!後説明長い!

松田 :はい、ありがとうございます。しっかり調べさせて頂きます。次の方〜川端さん?

川端 :・・・?はい・・・?俺まだ呼ばれてなかったの?

松田 :うん。

川端 :・・・俺が客設定で何で順番待ち・・・?

松田 :さっきからうるさかったんだよね。

川端 :もういいです・・・
松田 :またいじけてるのか、性欲。

川端 :もうあだ名みたいに言うな!もういい!こんな所に頼むかよ!

松田 :不審者なら警察行けよ。

川端 :確かにそうだよ。
二人 :どうもありがとうございました!

予選総合第49位(1回戦敗退) スタートストップ
審査員
点数
10 23  3 32 26 平均18.8
【審査員コメント】 
・エンジンをかけていないうちに漫才終了しちゃってると思います。
 他のコンビだったら最初の方で放つであろう挨拶代わりのボケを引き延ばし、一本のネタにしてしまったかのように見えました。
 探偵の設定なのに探偵の仕事のメインに一切触れてないというのももったいないというか、なぜなんだろうと思いながら見てました。
 逆に斬新なのかもしれないですけど、良い方向につながっていないわけですから改善した方がよろしいかと思います。
  
・改行が詰まってるところと詰まってないところがあるのは意図的でしょうか?
 意図的だとしたら別に効果的じゃないのでやめたほうがいいと思います。読み手が読みづらいです。
 意図的じゃないのであれば、推敲不足です。
 (提出後に掲示板で修正依頼をしていたとしても、投稿時に推敲されているべきです)
 ちょっと全体的に「読む人のことを考えた書き方」になってないかな、という点で
 根本的に低評価です。例えば初見でパッと

 ちなみにAコースはめっちゃ頑張るッスのがのGAのAで、Bコースは微妙にするッスのびのBIのBで
 Cコースは軽くあしらうッスのCAのCです。

 これなんかもう何を言ってんのかよくわからなかったですし。
  
・漫才ごっこはもういいですから
  
・『Aコースはめっちゃ頑張るッスのがのGAのAで、Bコースは微妙にするッスのびのBIのBでCコースは軽くあしらうッスのCAのCです。』
 最初この文が読みにくかったのでカギカッコや句読点を使った方がいいかと。
 探偵のネタに入る前、カップルのくだりの方が活き活きして見えました。
 本ネタの方は『俺まだ呼ばれてなかったの?』など、見たことあるようなボケが多かった気がします。
  
・「俺まだ呼ばれてなかったの?」は本来序盤のボケなのに、っていうのも大きいのですが、
 漫才の前半部分だけで終わってしまったような作品だと思いました。
 ボケ自体がすごく悪い訳じゃないものの、ここからさあどう盛り上がるか、見せ場、というところで急に漫才が終わってしまったので、
 一つの作品として評価しようにも、どこをプラス評価すれば良いのかが分からなくなるんですよね。
 このレベルのボケでも、ちゃんとした探偵業務のコントが最後にしっかり展開されていれば、確実に良くはなると思います。


No.033 リーベルパウンド
POWER
氷谷:古城さん、ちょっと気になった事があって。

古城:なんだなんだ?

氷谷:古城さんのパワーが1億だったら、僕のパワーはどのくらいですかね?

古城:どこから出て来たんだよその数値!
   お前、絶対漫画の影響受けてるだろ。

氷谷:よっ。1億パワー!

古城:褒められても困る!
   それに俺に1億パワーはちょっと荷が重いよ!

氷谷:古城さんが1億パワーだとすると、僕は何パワーですかね?

古城:いや、知らねぇから!どんな無茶ブリだよこれ!

氷谷:何パワーですかね?

古城:微動だにしねぇなコイツ!
   わかったよ。そうだな、俺の方が強いだろうから3000万パワーくらいじゃないか。

氷谷:3000万パワーという事は僕3人を相手にしても勝てると。

古城:そういう事になるわな。

氷谷:僕3人なら毒殺できると。

古城:なんで毒殺なんだよ!毒殺にパワー関係ねぇだろ!

氷谷:こんな感じで。
   わー美味しそうなケーキ。もぐもぐ…ウッ!

古城:やらなくていいから。

氷谷:死んでるー!あわわ…こんな時は甘い物でも食べて落ち着こう…ケーキもぐもぐ…ウッ!
   死んでるー!あわわ…こんな時は甘い物でも食べて落ち着こう…ケーキもぐもぐ…ウッ!

古城:なんで1個のケーキで3人も死ぬんだよ!
   こんなもんパワー以前の問題だろ!

氷谷:わかったぞ、これは誰かが毒を盛ったんだ!

古城:遅いわ!周回遅れといっていいほど遅いわ!

氷谷:それで古城さんと戦う事になるんですけどこれが互角の戦いになるんですよね。

古城:なんで互角なんだよ!お前3000万パワーだろ!

氷谷:これには理由があって。僕は王宮に住んでいるんですけどその王宮に毒入りケーキを置く過程で深手を負ってしまったんですよ。

古城:そんな細かい設定いらねぇわ!

氷谷:王宮にケーキを置く途中、お腹が減ったのでケーキをちょっと食べちゃったんですね。

古城:俺は俺で救いようねぇな!まぁ、それなら苦戦したのもわかるけど。
   互角になったのは、仲間が殺された怒りでパワーアップしたとかそういう事だと思ったわ。
   
氷谷:その発想はなかったです。

古城:なかったのかよ!

氷谷:今更ながらで恐縮だが、仲間が殺された事にメチャメチャ腹がたってきたぞー!うおおお!

古城:ホント今更だよ!そんで恐縮とか言いながらパワーアップするってのはどうかと思う!

氷谷:ちょっと変ですかね。

古城:おもいっきり変だし、そもそもパワーを比較するのに毒殺と言い出した時点でもうアレだよ。

氷谷:じゃあ、こんな感じのパワー比較はどうですかね?
   僕がパソコンで3文字以上打つと肩を壊すのに対して古城さんは10文字で肩を壊すっていうのは。
   
古城:どの次元で競ってんだよ!俺らの体ガッタガタじゃねえか!

氷谷:僕のおじいちゃんは100文字行けます。

古城:お前のおじいちゃん10億パワーなの!?

氷谷:そうです。古城さんが僕に3回車でぶつけられても大丈夫じゃないですかぁ。

古城:基準が変わって急激にタフになった!

氷谷:おじいちゃんは車で33回ぶつかられても大丈夫ですね。

古城:色々と問題あるよ!

氷谷:それでおじいちゃんは僕を33人毒殺出来ます!

古城:酷く仲が悪い感じになるからやめて!大体お年寄りはもっと優しく扱ってあげないと。

氷谷:そうですね…おじいちゃんだけに「祖父」トに扱わないと。

古城:やかましいわ!
   でも、おじいちゃんが10億パワーって。他のパワーはどうなってんの?

氷谷:一般的なハムスターが100億パワーです。

古城:三人ともハムスターよりだいぶ格下だった!
   
氷谷:僕が車で333回轢いても大丈夫!

古城:いや、絶対大丈夫じゃないから!プチッだよ!

氷谷:ハムスター叔父貴なら333人の僕を毒殺出来ますね。

古城:ハムスターに毒を盛られるとか前代未聞だよ!というか呼び方!

氷谷:古城さんなら100人!

古城:ハムスターに100人もまとめて殺されるとか末代までの恥!

氷谷:わー美味しそうなケーキ。もぐもぐ…ウッ!

古城:いいよ!アホがどんどん死んでいく描写はもう懲り懲り!

氷谷:いやーハムスター叔父貴は凄いですね!

古城:だから叔父貴ってなんだよ!

氷谷:長い物には巻かれろですよ。

古城:こいつハムスターの方が格上とみてヨイショしだした!

氷谷:それで一般的な醤油ラーメン一人前が25億パワー。

古城:最早どういう事なのかさっぱりだよ!

氷谷:古城さんが25人いれば一人前の醤油ラーメン先生を食べきることができます。   

古城:どんだけ俺の胃袋小さいんだよ!既に病人っていうレベルでもねぇぞ!あと先生!

氷谷:ハムスター叔父貴は醤油ラーメン先生四人前を食べきれます。

古城:四人前って!ハムスターのあの体にそんな入るわけねぇだろ!

氷谷:僕がをパソコンで3文字打って肩を壊すのに対して醤油ラーメン先生は250文字で肩を壊します。

古城:色々とおかしいよ!醤油ラーメンの肩ってどの部分だとか聞きたい事が特盛りだよ!

氷谷:特盛りといえば醤油ラーメン毒盛りはですね…。

古城:毒盛りって!そんなあからさまなモン誰も頼まんぞ!

氷谷:わーいラーメン毒盛りだー!もぐもぐ…ウッ!

古城:だからその描写やめろつってんじゃねえかよ!
   なんだよ!このパワーめちゃくちゃじゃねえか。

氷谷:まあまあ、怒らないでくださいよ。よっ1億パワー!

古城:嬉しくねぇよ!ハムスターの100分の1じゃねえか!もういいわ別の話しよ。

氷谷:そうですね。今日醤油ラーメン先生を2杯食べたんですけど。

古城:ダウト!


No.034 薩長連合
オフ会
高杉:薩長連合と言います。宜しくお願いします。

西郷:いやー僕この前ね、ネットで知り合った人達とオフ会行ったんだよ。

高杉:おー今の時代を反映してるような事するんだね君も。

   で、その人達とはどういうサイトの仲間なの?

西郷:えっとね、会員制なんだけど「簡単に鍵を開けてしまおう倶楽部」って所。

高杉:うん、今すぐそこの会員から抜け出しなさい。

   ダメでしょそれ、犯罪の臭いプンプンするじゃない。

西郷:大丈夫だって。みんな初犯だから。

高杉:そういう問題じゃないでしょ。

西郷:趣旨を聞いておくれよ。趣旨は「好きなあの娘の心の鍵を開けよう」って事なんだからさ。

高杉:あーそういう事ね。恋愛相談する会なんだ。

西郷:そうそう、上手く行った人はね、時折トップニュースで大々的に容疑者扱いされたりするんだよ。

高杉:それ失敗してるんだよ!失敗って言うか何らかの罪を犯しちゃったんでしょ。

西郷:ちょっと家の鍵を開けただけなのにね。

高杉:それを犯罪と呼ばずして何と呼ぶんだ。心の鍵開けに行けよ。

西郷:いやだって、言って分からないものは行動を起こすしかないじゃないか!

高杉:その発想が危険なんだって。
  
   そんな会に入って良い友達なんか出来る訳ないだろ。

西郷:そんな事ないよ、みんな俺の事「師匠」って呼ぶもん。

高杉:お前そのサイトのリーダーかよ!

西郷:言ってなかったっけ?

高杉:てっきりお前が恋愛相談に行ってるのかと思ったわ。

西郷:結構、絆は深くてOBからも連絡が来るんだよ。

高杉:何でOBはその倶楽部やめちゃったんだよ?

西郷:OBから来る連絡のほとんどは、刑務所内からの手紙だからね。

高杉:ただの受刑者じゃねぇか!

西郷:ボーダーの服着てオシャレしてるって言ってたな。

高杉:それ、囚人服って言うんだよ!。ダメだこいつ、早く助けださないと。

西郷:でもオフ会行ってるのは、この会だけじゃないからね。

高杉:ほーそうなんだ。どうせロクな所行ってないんだろ。

西郷:いやいや、そんな事ないさ。

   「世界中に樹を植えよう会」

   「エコを考える会」

   「マナー向上委員会」

高杉:何で鍵開けるのだけ変な会に入っちゃったんだよ!

西郷:そう言うお前はオフ会行った事ないのか?

高杉:あるけど・・・。

西郷:何のサイトのオフ会?

高杉:「草食系男子の会」・・・

西郷:お前だっせーな。こちとら肉食系だぞ。

高杉:偉そうに言うな。お前犯罪のギリギリライン渡ってるの忘れるなよ。

西郷:で、そのオフ会で何話すんだよ。

高杉:えー「彼女はいらないよねー」とか。

西郷:「彼女いらないよねー」じゃねぇよ! 女性側がお前らの事など願い下げなんだよ!

高杉:うるさいなー。

西郷:で、オフ会で何食べるんだよ。

高杉:えー「まぐろのカルパッチョ」とか「サーモンのマリネ」とか。

西郷:お前は、昼下がりの成城マダムか! 肉を喰らえよ肉をよー。

高杉:だって、肉食べたら太るし。

西郷:お前は皇居の周りを走ってる休日のOLか!

高杉:何だその例えは。

西郷:で、オフ会でカラオケ行ったりもするのか。

高杉:うんまぁね。

西郷:お前は何を歌うんだ?

高杉:マッキーの「もう恋なんてしない」とかかな。

西郷:気持ち悪っ! お前は、五月みどりの「熟女B」でも歌っとけ!

高杉:そんな歌知らんわ!

西郷:お前もうちょっと友達選んだ方が良いぞ。

高杉:お前に言われたくないよ!

西郷:そういえばこの前、「ポッチャリ同好会」に来てた女性に告白されたんだよ。

高杉:お前そんな会にも入ってたのか。

   良かったじゃん、お前みたいなもんを好きになってくれて。

西郷:冗談じゃねぇよ。俺、デブな女に興味ねぇもん。

高杉:お前「ポッチャリ同好会」の趣旨全然分かってないじゃねぇか!

西郷:そういえばあの娘、「簡単に鍵を開けてしまおう倶楽部」にも来てたな。

高杉:お前の心の鍵開けに来たんだな。

西郷:そう簡単に開けさせてたまるか!

高杉:お前らのターゲットにされた女性達も同じように思ってること忘れるなよ。

西郷:そういえば最近空き巣に入られたんだよな。

高杉:確実にその娘の仕業だな。

西郷:そういえばあの娘の名前、不二子って言ったような・・・・

高杉:ま・・・まさか、不二子ってあの・・・

西郷:そう、あの峰・・・竜太の娘。

高杉:絶対違うだろ!

西郷:くそー!あいつ俺の大好きなカニカマばっかり盗んで行きやがって!

高杉:逆にカニカマだけで良かったじゃないか。

西郷:玄関の鍵穴にこしあん詰め込まれたのも不二子の仕業だな!

高杉:なんて地味な嫌がらせなんだ。

西郷:せめて、つぶあんだったらぜんざいに使ったのに!

高杉:その発想はなかったわ。

西郷:おねしょした時、日本地図の中に四国だけなかったのも不二子のせいか!

高杉:逆に日本地図を作りかけたお前を褒めてやりたいよ。

西郷:マクドナルド行って「スマイル下さい」って言ったら100円取られたのも不二子のせいか!

高杉:100円取られたの、お前が全国初だろうな。

西郷:まだまだあるぞ!

高杉:ほどほどにしとけよ。

西郷:「ホルマリン下さい」って言ったら、タンバリンよこしたあの楽器屋め!

高杉:お前もう無茶苦茶だな!

   ホルマリン貰いに楽器屋行く事自体がおかしいし

   そもそもホルマリンなんて何に使うんだよ。

西郷:他にも「クロロホルム」下さいって言ったら、ジャン=クロード・ヴァン・ダムよこしやがって!

高杉:遠すぎるだろ! お前確実に罪を犯すつもりだな。それにもう不二子関係ないじゃないか。

西郷:こんなにも・・・こんなにも不二子を愛しているのにーーー!

高杉:言ってる事180度変わったけど、頭大丈夫か?

西郷:まぁ〜何だかんだ言って・・・。

高杉:何だよ。

西郷:本当に心の鍵を開けたいのは、お前の心の鍵なんだけどな。

高杉:えっ!?

二人:どうもありがとうございましたー。

予選総合第31位(3回戦敗退) 薩長連合
審査員
点数
20 57 50 76 62 平均53.0
【審査員コメント】 
・話題がころころ変わりすぎ、かつどれも中途半端だったように思います。
 前半の鍵を開けるオフ会の部分
 →「犯罪じゃないのか」「違う。他にこういうことがあった」「やっぱ犯罪じゃないのか」の繰り返しが多く変化がなかったです
 中盤の草食系男子の会の部分
 →ボケてもいないのに無理矢理ツッコミを入れているため何ともいえない異様な空気感になってます。
 後半の不二子の部分
 →エピソードひとつひとつが単発的にもかかわらず一つ一つの印象が薄かったです。
  
・とりあえずオチはそんなに上手くはないかなと思いましたけど、
 トータルバランスは非常によく、起承転結もはっきりとしてて
 読む作品としてはそんなに悪くはないのですが、
 ボケがかなり平坦で、大きな爆発が見られなかったのが残念です。
 平均点は軽々と突破してる作品かなあ、とは思いましたので、
 そのもうひとつ先を目指してもらいたいかな、と。
  
・高杉と西郷がこんな会話してる事実が一番面白いんですが、
 内容のほうもなかなか。
 不二子が登場するくだりがはまったので、
 他にも所属してる同好会同士がリンクして…みたいな展開だと拡げやすいんじゃないかな。
 OBのくだりと終盤の羅列がはまらなかったのが痛い。
 急激なオチは評価したいです。
  
・前に出した話題があとで生きたり、2人の掛け合いも自然で上手いなと思いました。
 『「ホルマリン下さい」って言ったら、タンバリンよこしたあの楽器屋め!』
 このボケは面白いなと思いました。
 ただ、全体的には良くも悪くも安定していたと言いますか、ボケツッコミにもっとパンチが欲しいなと感じました。
  
・特に悪いところは無いのですが、何かしら枠に収まってしまったように感じました。
 昔の人物とオフ会とのギャップ、「熟女B」あたりの言葉のチョイスなど、センスの良い部分は随所に見られますが、
 最終的にちょっと縮こまったように見えてしまったのが惜しいです。


No.035 Life style
手紙
杏奈:はいどうも、Life styleです。よろしくお願いしまーす。

美帆:早速ですけど自己紹介から参りましょうか。私の名前は美帆といいまして、性別は女です。
   隣にいるのは相方の杏奈で、”元”女でーす。

杏奈:今も女ですよー。男性になった覚えないですから。
   まぁ頑張っていきましょうか。

美帆:早速なんですけど私、親元を離れて一人暮らしをしているんですよ。
   でも最近実家に帰れなくて・・・・・あ、家が無いとかそういう事じゃないのよ?

杏奈:分かってるよ。一人暮らしどころじゃないでしょ。

美帆:普段お世話になってるのに、何もしないのも親不孝じゃないですか。
   だから感謝の気持ちを込めて手紙を書いてみたんですよ。

杏奈:なるほど、両親への手紙ね。でも手紙なんか書けるの?

美帆:いや、手あるから大丈夫だけど。

杏奈:そういう事じゃないよ! 手紙の書き方とか、日本語の使い方を気にしてるの。

美帆:うーん・・・言われてみれば心配になってきたわ。
   じゃあ今読んでみるから、何かおかしい所あったら指摘してくれない?

杏奈:わかった。じゃあ読んでみて。

美帆:じゃあ読むわね。
   『拝啓。ママス、パパス、』

杏奈:ストップストップ! 何ママスとパパスって!?

美帆:実家では呼んでるんだけど・・・。

杏奈:そんな呼び方してるの世界中であんただけだよ。そもそも手紙では・・・・・

美帆:あっ、マムとパムか!

杏奈:違うっての! マムはまだしもパムって何よ!

美帆:じゃあ・・・・・キム?

杏奈:あんたの父親は北の将軍か! そこはお母さん、お父さんでいいの!

美帆:両親への手紙だからママスとパパスでも良いと思うんだけど・・・・ねっ、一生のお願い!

杏奈:ここで一生のお願い使うのもあんただけだよ。まぁいいけれど・・・・。

美帆:じゃあもう一回最初から読むわね。
   『拝啓。ママス、パパス、タコス、』

杏奈:タコスは関係ないでしょうが! 意味も無く韻を踏むな!

美帆:飼ってるペットの名前よ!

杏奈:ややこしいよ! ネーミングも微妙だし。

美帆:『ママス、パパス、タコス。お元気ですか? 私は元気です。
   相方の杏奈も元気です。杏奈のお母さんとお父さんも元気です。』

杏奈:私はまだしも、私の家族も元気とか書く必要ある? 絶対興味ないと思うけど。

美帆:興味津々よ。亡くなった時の保険金とか。

杏奈:絶対あげないよ!! そんな事に興味持たないでくれない?!

美帆:分け前は3:7:5:6:4ね。

杏奈:何人で分けるつもりなのよ! しかも10超えてるから!

美帆:『今回は日頃の感謝の意味を込めて、慣れない手紙を書いてみました。』

杏奈:そうそう、大切な部分だからね。

美帆:『ママスへ。毎月のお供えありがとう。』

杏奈:仕送りね! お供え送ったら罰当たりだから。

美帆:『送ってくれたうまい棒はセールスや新聞勧誘の人を追い返す時に役立ってます。』

杏奈:お母さんのチョイスもあんたの使い方も大間違いだよ!! せめて食べなさい!

美帆:『パパスへ。毎日、うまい棒の生産ご苦労様。』

杏奈:お父さん業者の人なの!?

美帆:『結構前、私が帰った時に「殺される! うまい棒に殺される!」と叫んでましたが今は大丈夫ですか?』

杏奈:お父さん重症じゃないの! 悪い事言わないから仕事辞めた方がいいよ!

美帆:『ふと思えば、今まで色んな事がありましたね。
    小学校の時は凄い貧乏で、お祭りに行っても欲しい物を一つしか買ってくれなかった事を思い出します。』

杏奈:相当貧乏だったのね・・・。

美帆:『ママスが「マヨネーズはタダなのよね!? じゃあ貰うからね!」と言って焼きそばとたこ焼きの屋台から
    業務用のマヨネーズを奪ってきた事を今でも覚えています。』

杏奈:大問題だよ!! お母さん何しちゃってるの!?

美帆:『パパスはつぶのみそ焼きを買って、家に帰るまでずっと噛み続けていましたね。』

杏奈:お父さん意地汚いな! いくら貧乏でもそれは無いよ!

美帆:『その隣で私も型抜きの白い板を家に帰るまで噛み続けていました。』

杏奈:あれ食べ物じゃないから! しかも欲しい物の中で型抜きやったの!?

美帆:『学校に行っても、クラスのみんなには貧乏と言われていました。
    そりゃそうですよね、数学の問題で「1000円」と出る度に「大金だー!」と言ってたんですから。』

杏奈:そりゃ貧乏って言われるよ! 1000円で大金って!

美帆:『けれど私が中学校に上がると、金銭面に余裕が生まれ、遊園地や動物園など色々な場所に行きましたね。
    中でも一番の思い出はハワイやラスベガス・・・・・』

杏奈:金銭面生まれすぎじゃない? 間違って型抜き噛んでたのが嘘みたいね。

美帆:『が、舞台の人生ゲームです。』

杏奈:人生ゲームかい! 遊園地とか動物園とか行ったのに一番の思い出がそれ!?

美帆:『大学コースと就職コースのどちらを選んだ方が後々有利かという話になって、「どっちも進めばいい」という結論になりましたね。』

杏奈:ただのルール違反だよ! 選ぶのも楽しみの一つだから!

美帆:『最終的に、ルーレットや盤上が粉々になるまで遊んだ事は忘れません。』

杏奈:遊びすぎの域を超えてるよ! というか絶対使用方法間違ってるでしょ!

美帆:『高校生の時、私が犬を拾ってきてママスとパパスが喧嘩をした事を覚えていますか?』

杏奈:あぁ、「犬を飼うかどうか」の問題ね。

美帆:「名前はうまい棒にしよう!」
  
   「嫌よそんな名前! タマにしましょうよ!」

   「いいや、うまい棒だ!」

   「いいえ、タマです!」

   「うまい棒ッ!!」

   「タマッ!!」

杏奈:名前の問題っ!? お互いネーミングセンス無さすぎだよ!

美帆:『その後、家にたまたま居たメキシコ人に名前を付けて貰い、結果タコスという名前になりましたね。』

杏奈:有り得ないでしょそんな状況!! 明らか不法侵入だよ!
   しかもメキシコ人もネーミングセンス無いし!

美帆:『どれも懐かしく、大切な思い出です。
    今まで嫌な事や辛い事もあったけど、本当にママスとパパスの子でよかったと思います。』

杏奈:うんうん、泣かせるじゃないの。

美帆:『だからもっとお金を振り込んで下さい。全然足りません。』

杏奈:最低だよッ!! 一気に涙乾くわ!

美帆:『杏奈の家族が亡くなれば話は別なのですが・・・・・。』

杏奈:だからあげないよ! とことん最低だな!

美帆:『最後になりますが、今年は仕事が忙しく実家に帰れそうにありません。
    もし何かあったら相方の杏奈に連絡お願いします。』

杏奈:何で私に連絡するのよ! 万が一私に来ても戸惑うだけだよ!

美帆:『ママスもパパスも歳なんだから、無理をしない様にして下さい。
    毎年色んな山を巡るのも出来るだけ控えてくださいね。』

杏奈:へぇ、登山するんだ。

美帆:『富山、岡山、松山・・・・・』

杏奈:山ってそういう意味!? ただの旅行じゃないの!

美帆:『とにかく怪我や病気、お化けやUFO、そして香港マフィアや海外ブローカーには十分気をつけてください。』

杏奈:怪我と病気だけでいいよ! あんたの両親と香港マフィア関わる事ないでしょ!

美帆:『PS.カニを食べる時ってどうして無口なんでしょうね。』

杏奈:知らないよ!! それ親に聞くより”Yahoo!知恵袋”とかで調べた方がいいよ!

美帆:という感じなんだけど、どうかなぁ?

杏奈:全然ダメだよ。無駄な事ばっか書きすぎだから。

美帆:むぅ、この手紙はダメか。じゃあ2枚目の手紙読むわね。

杏奈:何枚書いてきたのよ! いい加減にしなさい!

二人:どうも、ありがとうございました。

予選総合第25位(3回戦敗退) Life style
審査員
点数
59 60 33 61 68 平均56.2
【審査員コメント】 
・指摘すべきところが無いくらい綺麗にまとまったネタだったと思います。
 あとは所謂「印象に残るボケ」を入れて得点を上積みしていけたら・・・というところまで来ているんですが、
 なかなかその一打が来なかったです。
  
・そうですね、良くも悪くも「平均」といった形の作品だったかな、と思いました。
 スベってるボケはないですが、効果的なボケも特に感じませんでした。
 ところで保険金の分け前が「3:7:5:6:4」で「ミナゴロシ」になってるのは
 ボケですか偶然ですか。
  
・ママス&パパスってそれアメリカのフォークやん、
 と思ったらツッコミが無いので偶然の賜物でした。
 ネタのほうはとにかくベタ。
 読み易さでカバーしているように見せかけて、
 肝心のボケはそこら辺の企画であさり切れる程度のレベル。
 ハードルが上がりつつある手紙ネタで、これではダメ。
  
・『「拝啓。ママス、パパス、」』→『ストップストップ! 何ママスとパパスって!?』
 このくだりまでの間にあったボケに対するツッコミより強めですが、ここまでのやりとりのテンションと比べると、強く止めすぎかなと。
 色々な過去のエピソードは楽しいのですが、ボケ担当の発信した話題でそのまま進めていくためか、
 ボケに意外性が薄い気がします。
  
・ザ・「手紙ネタ」という感じでしたが、序盤からしっかり「おかしさ」をボケに取り入れられていたんじゃないかと思います。
 どのボケもそこそこ面白かったのですが、あとはもっと突拍子も無い設定や展開を入れていく、というところでしょうか。
 手紙ネタぐらい定番なものになってくると、+αの部分が欲しくなってしまいます。


No.036 HIGH−POP

小沢:どうもHIGHーPOPです。よろしくお願いします。

伊上:最近ね、困って夜も眠れない事が多々あってね。
   おかげで最近漫才中ぐっすりで。

小沢:お前最近寝ながら漫才やってたの!?気付かなかったわ!
   それで、何に困ってるの?

伊上:カラスがね、ごみ捨て場のごみをつついてるのさ。

小沢:あら、それは大変。

伊上:だから今は俺の部屋にごみ捨て場を移動したんだけどね。

小沢:大胆な発想に至ったね!よく町内会が許可したもんだ。

伊上:そしたらカラスが夜中俺の部屋に入ってきて俺の頭をつつくんだよ。

小沢:そりゃ寝れないわ!その内へこむよ?
   あと窓閉めればカラスは入って来ないんじゃないか?

伊上:窓は閉めてるんだけど、入り口は開けておかないと他の人がごみ捨てられないでしょ?

小沢:あらまあ、そっちか!やたら泥棒に親切設計だけど大丈夫?

伊上:そこは持ち前のディフェンス力発揮してるから。

小沢:ディフェンス力で何とかなるものなのかわからんけど。
   とにかくそれは早急に対策をたてないとまずいでしょ。

伊上:そっか、じゃあ一緒に考えてくれる?
   俺はフリスク買ってくるから。

小沢:今眠気覚まそうとしないでよ!一緒に考えて!

伊上:じゃあまず何をすべきかなぁ。
   やっぱり部屋の掃除かな。部屋にいっぱい人入ってくるし。

小沢:それよかまず部屋に人を入れないようにしよう!?
   とにかくごみ捨て場を外に出すの。

伊上:じゃあ玄関の足拭き用タオルは……

小沢:撤去していいよ!結構ごみ捨てに来る人に気配ってたんだね。

伊上:で、外に出したごみ捨て場は鎖に繋いでおかないとね。逃げたら困るし。

小沢:逃げないから!生き物かなんかと間違えてない?
   とにかく元あった場所に置いて。

伊上:でもそれだとまたカラスが来てごみを漁って元に戻した俺が感謝されない?あっ、それならいいか!

小沢:トントン拍子に話が進みすぎだよ!恩返しなんかこないから!
   例えばだけどさ、ごみ捨て場にネットをかけたらどうかな。

伊上:あー、カラスがごみを漁れない程に熱くするのか。

小沢:熱湯じゃなくてね!?網だよ網。

伊上:それでカラスを一網打尽に……

小沢:アタックするんじゃないよ!プロテクトするの!

伊上:どうせならごみ捨て場の横に漁船を置いておいて……

小沢:だからカラスを捕まえる方向に持ってかない!しかも漁船置く場所なんか無いでしょ!
   カラスにごみを漁らせなきゃいいんだよ?

伊上:なるほどね。じゃあ何かで囲っちゃえばいいんだ。

小沢:うん、そういう考えもありだね。

伊上:となると、適任なのは金庫かな?

小沢:不適任過ぎる!

伊上:金庫の鍵は俺が重要に保管しておくわ。

小沢:そしたら他の人がごみ捨てられないでしょ!
   だいたいごみ捨てるために一々金庫開けてたら面倒くさくてかなわんよ。

伊上:じゃあ開けっ放しにしておけばいいんだ。

小沢:馬鹿か己は!自分が何をしたいのか見失ってるよ!

伊上:でも通気性は最高だよ?

小沢:通気しなきゃならないのはお前の腐りきった頭だよ!
   とにかくネットを被せれば多分大丈夫だから。

伊上:でもそれでも心配だなぁ。ちょっとシミュレーションしてみようよ。

小沢:いいけど。じゃあお前がごみ捨てるだろ?

伊上:あ、普段俺ごみ捨てないから。

小沢:ここに来てなに言ってるんだよ!?じゃあ何でそんなにごみ捨て場の心配してるんだよ!

伊上:ほら、もしかしたら隣人の綺麗な若い女の人がごみ捨て場を改造してる俺を見たら拝むだろ?

小沢:ごみ捨て場改造した位で神扱いはないよ!てかお前そんな確率の低いIFを思い浮かべてたの?

伊上:何だよ、夢を持ったら悪いのか?

小沢:悪いとは言ってないよ。でもさ、ちょっと聞くけどお前の隣人は?

伊上:一人暮らしのおっさん。

小沢:無理だよね!?綺麗な若い女の人はいないよね!?
   だからそんな理想はかなぐり捨てようよ。

伊上:でも直す位はいいでしょ?だからシミュレーションしてみようよ。

小沢:……まあいいか。じゃあその近所の人がごみ捨てるだろ?

伊上:うん、テレビを捨てていったよ。

小沢:何で粗大ごみだよ!そんなもんカラスは狙わないよ!

伊上:もしかしたら古くなったテレビのブラウン管を割るのが趣味のカラスもいるかもしれないよ?

小沢:さっきからお前のIFは突飛過ぎるんだよ!そんなカラスはいないの!
   はい隣人が生ごみを捨てました。

伊上:勿体ねえ!

小沢:食い物として見るなよ!ごみだから!
   そこにカラスが来ました!

伊上:「うわ、勿体ねえ!」

小沢:お前とカラスの思考一緒か!てかカラスはこれで思考は正常だからね!
   でもそこにあるごみにはネットが被せられています!

伊上:「ちょっとお邪魔しますよ。」

小沢:潜っちゃったよ!

伊上:「おっ、ここにいたんですか。」
   「いや、久しぶりにここで漁りたくなりましてね。」

小沢:立ち食い屋か!どこのサラリーマンの会話だよ!
   カラスはネット潜れないから。

伊上:定休日ってこと?

小沢:だから立ち食い屋から離れろよ!

伊上:でもさ、やっぱり無理だよ。今やったようにこんなんじゃカラスがごみ漁っちゃうよ。

小沢:いや、それはお前の屁理屈だと思うけど……

伊上:だからさ、最初の方で出した案はいい線いってると思うからさ、それを改良していったらいいんじゃないかな。

小沢:いい線すらいってなかったと思うけど、例えば?

伊上:ごみ捨て場の前に足拭き用タオルを設置するとか。

小沢:もう何でカラスを受け入れる体制に入っちゃったんだよ!

伊上:そうすればカラスもごみを散らかさずに慎ましく食べてくれるんじゃないかな。

小沢:カラスに礼儀を求めても応えてくれる気がしないよ!
   だから取れないようにしなきゃって何回も言ってるじゃん。

伊上:じゃあごみ捨て場をまたずらせばいいんだ。

小沢:ああ、それはまあいいと思うけど、どこに?

伊上:漁船なら網もあるし……

小沢:何で網ありきで考えてるんだよ!網は自分で買え!そして他のところに置け!

伊上:漁船がダメとなると……やっぱり隣人の家かな?

小沢:おっさんが可哀想だよ!一体何の恨みがあってそこに!?

伊上:ほら、もしかしたらおっさんがごみを求めて入ってきたカラスにつつかれて、
   その衝撃でおっさんが綺麗な若い女の人に変身するかもしれないでしょ?

小沢:かなり酷くなってるねお前のIF!
   そこまで求めるならもう隣人が綺麗な若い女の人の家に引っ越したほうがいいと思うよ!

伊上:そうか、引っ越し先にごみ捨て場を持っていけばいいんだ!

小沢:持っていったところで邪魔になるだけだよ!おっさんが困るから置いていけ!

伊上:よし分かった、俺引っ越しするわ。それで綺麗な若い女の人と出会うわ。

小沢:もう論点がずれてるけどお前がそれで満足ならいいよ。

伊上:あ、でもその引っ越し先のごみ捨て場が荒らされたらまた家に入れることに……

小沢:そこが振り出しに戻っちゃったよ!もういいよ!

伊上:……あぁ……寝てたわ。

小沢:いい加減にしろ!

2人:ありがとうございました。


No.037 神風とくやこうや
アニメの最終回
とくや「おばんです!神風とくやです!」

こうや「神風こうやです!」

二人「とくやこうやです!よろしくお願いします!」

とくや「いやー、今更だけどアンパンマンって面白いね。」

こうや「え!?アンパンマン!?」

とくや「うん。」

こうや「シンナー吸って攻撃的になるんでしょ。」

とくや「違う!!何そのヒーロー?」

こうや「落ちぶれたヒーローだよ・・・。」

とくや「だめじゃねーか!
    そんなの、子供のあこがれにならないよ!」

こうや「時にはアンチヒーローも必要だろ!」

とくや「自信を持って言うことではない!・・・つーか、
    アンパンマンはそんなヒーローじゃないから!」

こうや「え?あと、シャブおじさん、タバコさん、
    (仮名)王さんとかの仲間は?」

とくや「ジャムおじさんに、バタコさん、カレーパンマンだろ!!
    ・・・愛と勇気に謝れ!」

こうや「つーか、アンパンマンって、
    ずいぶん長いことやってるよな。」

とくや「ま、俺らが小学校のころからやってるからね。」

こうや「意外とさ、終わるタイミングとか
    見失ってるとかあるかもね。」

とくや「ああ、あるかもね。」

こうや「だから、俺が考えた。」

とくや「何を!?」

こうや「・・・アンパンマンの最終回。」

とくや「お前はどこのやなせたかし先生だ!
    お前が考えてどうするんだよ!」

こうや「じゃあだれが考えるんだよ。」

とくや「原作者かスタッフだ!
    ・・・お前どれにもあてはまらないだろ!」

こうや「それを乗り越えて感動作を作るってのが人間だろ。」

とくや「その自信と自己陶酔はどこで身につけた!
    ・・・全国のチビッコファンに謝れ!」

こうや「というわけで、
    私がアンパンマンの最終回を考えました!」

とくや「やなせたかし先生すみません!本当はいい子なんです!」

こうや「ある日のこと。
    アンパンマンはパトロール中にお腹のすいた
    カバオ君を見つけ、顔を分けてあげました。」

とくや「ま、よくありそうな展開だね。」

こうや「そして次の日、ジャムおじさんが
    『た、大変だ、アンパンマン!』・・・」

とくや「ど、どうした?」

こうや「『ジャムおじさん、どうしたんですか?』
    『カ、カバオくんが、ノロウィルスに・・・』」

とくや「え、しょ、食中毒!?」

こうや「『どうやらアンパンマンが原因らしい。
    警察が処分しに来る!アンパンマン!逃げてくれ!』」

とくや「どんな展開だ!
    別にアンパンマン処分される必要があるのか?」

こうや「ま、食中毒の原因だからね・・・焼却殺菌だよ。」

とくや「いやいやいや、主人公処分しちゃまずいだろ!」

こうや「『ジャムおじさん!ぼくは逃げません!
    警察なんてアンパンチでやっつけます!』」

とくや「それもまずいだろ!アンパンチを警察相手に使うなよ!」

こうや「『それはまずい。アンパンマン、
    君は子どもたちの希望なんだ。そのパンチは、
    本当の悪者に使いなさい。』」

とくや「あのさ、その子どもたちの希望のせいで
    食中毒が起きたんだろ?」

こうや「『ジャムおじさん・・・』
    『ドンドンドン!』
    『け、警察が・・・アンパンマン、早く裏から逃げろ!』
    『アンパンマン!そこにいるのは分かってるんだ!
     おとなしく出て来い!』
    『ハヤク、アパマンサン、ゴーアウェイヨ。』」

とくや「ついに警察来ちゃったよ!・・・つーか、
    パン工場に外国人らしいのがいるぞ。そいつ誰だ!」

こうや「『アンパンマン、早く!』
    『で、でも・・・』
    『出てこないんなら、強硬手段に出るぞ!』
    『バーーン!(扉を壊して開ける)』」

とくや「えらい展開になって来ちゃったよ。」

こうや「『アンパンマン!当局の指令により、
     お前を焼却処分にする!』
    『アンパンマン!ここは私たちに任せて早く逃げろ!』
    『ジャ・・・ジャムおじさん!』
    『邪魔をするようなら共犯とみなして処分する!』
    『ダダダダダ・・・(マシンガン)』
    『ギャー!!』
    『NO−−−!!』
    『ジャムおじさぁーーーん!!』」

とくや「何これ?ジャムおじさん撃たれたし!
    なぞの外国人も撃たれたね、誰なのそいつ?」

こうや「『ジャムおじさぁーーーん!』
    ・・・(悲しげに)そうだ、おそれないで・・・
    勇気を出して・・・愛と勇気だけが・・・
    友達さ・・・〜♪(歌いながらアンパンチをするふり)」

とくや「どんな展開だ!食中毒ごときで焼却処分やら、
    マシンガンで銃殺やら、そんなハードな展開で
    全国のちびっこがついていけません!」

こうや「(遠い目で)結局・・・アンパンマンには、
    愛と勇気しか友達がいなかったんだ・・・
    アンパンマン、FOREVER。」

とくや「そんな終わり方あるか!日テレに謝れ!
    トムスエンタテイメントに謝れ!
    やなせたかし先生に土下座しろ!!」

こうや「これを見て少年少女は大人になっていくんだ・・・」

とくや「なるか!なったとしても、
    間違いなくねじれた大人になる!」

こうや「あとね、サザエさんの最終回ってのも考えたのよ。」

とくや「フジテレビに謝れ!」

こうや「まだ何も言ってないのに?」

とくや「とりあえず先読みした。絶対そうなると思うから。」

こうや「いや、これ聞けば絶対感動するって。
    謝らなくてすむって。」

とくや「おれ、すごい不安・・・」

こうや「ある日曜日のこと。
    サザエさんがお昼にサンマを焼いていました。」

とくや「あ、のどかな始まりで。」

こうや「そこへ、どこかのどら猫が、
    サンマを一匹加えていきました。サザエさんは、
    『待てどら猫〜!』と裸足で追いかけていきました。」

とくや「それ、最初に各地の観光地を流す時の
    音楽でやってるよね?」

こうや「走って走って2時間後、
    ようやくサザエさんはどら猫を捕まえ、
    サンマを取り戻しました。」

とくや「サザエ根性あるな!2時間も追いかけたの!?」

こうや「そしてようやく家に帰ると・・・
    『サザエーー!!』
    『母さん、どうしたの?』」

とくや「何があった?」

こうや「磯野宅から火の手が!」

とくや「何ーーーっ!!」

こうや「どら猫を追いかけているうちに残ったサンマから火が!」

とくや「そんなのありか!」

こうや「『母さん大丈夫?』
    『サ、サザエ・・・』
    『お姉ちゃん、こわいよー。』
    『姉さん、家が、家が・・・』」

とくや「そりゃ親や妹弟も動揺するな。」

こうや「『ま、マスオさん、タラちゃんは?』
    『え?タラちゃん!?』
    『・・・!ま、まさか、中に・・・』」

とくや「えー!?タラちゃん逃げ遅れた!?」

こうや「『タ、タラちゃーん・・・!』
    『サザエ!わしが行ってくる!』
    『と、父さん?』」

とくや「波平が助けに行くの?」

こうや「『父さん危ないわよ!』
    『そうよ!今行ったらあなたも・・・』
    『ソダーヨ、ナミヘーイサン、
     イッタラヤケチャーウヨ。』」

とくや「また外国人出てきたぞ!
    そんな奴磯野ファミリーにいないぞ!」

こうや「『タラちゃーん、今いくぞ!』
    『父さーん!!』」

とくや「波平入っていった!」

こうや「そして数分後、
    『みんなー!!』
    『お、お父さんだ!』
    『タラちゃんは?』
    『タラちゃんを抱えている!』
    『助かったんだ!やったー!』
    『・・・チッ!』」

とくや「今舌打ちしたの誰だ!!」

こうや「『サザエ、タラちゃんは無事だぞ・・・』
    『父さん・・・ありがとう・・・(泣)』
    『ジジジジジ・・・・』」

とくや「何だ、その『ジジジジジ・・・』は?」

こうや「『あーっ!』
    『カツオ君どうしたの?』
    『父さんの・・・てっぺんの毛に火が・・・』」

とくや「波平の毛!?」

こうや「『あーっ!お父さんの毛が導火線のようになって・・・』
    『ジジジジジ・・・ドッカーーン!!』」

とくや「んな展開あるか!波平大爆発してるぞ!!」

こうや「『キャーーー!』・・・
    (悲しげに)みんなが笑ってる・・・
    お日様も笑ってる・・・ル〜ルルルルル・・・
    今日もいい天気・・・〜♪
    ・・・サザエさん、FOREVER。」

とくや「エイケンに謝れ!
    長谷川町子先生の遺族に謝れ!
    墓の前で土下座しろ!!」

こうや「これを見て少年少女は大人になっていくんだ・・・

とくや「じゃかーしい!もうやめんべ!」

二人「とくやこうやでした。ありがとうございました!」

予選総合第39位(2回戦敗退) 神風とくやこうや
審査員
点数
52 58  9 36 52 平均41.4
【審査員コメント】 
・どちらのアニメも展開としては面白かったですが、そこから一歩踏み込んだ内容が無かったように思います。
 序盤に出てきた展開に沿って忠実に進んでいくため、全体的に裏切りがない漫才になっていた気がしました。
 また2つのアニメを出したためか、進み方が急ぎ足な印象も持ちました。
 もうちょっと余裕を持たせ、どちらかで深く掘り下げた方が良かったかもしれないです。
  
・たまにツッコミがクドくなってるところが気になってしまうのです。
 ちょっとツッコミの人ががんばりすぎてるというか、空回ってるような印象です。
 あとはボケに真新しさが感じられなかったかな、と思います。
 波平の髪が導火線、なんてのはもう食傷されたボケではないかと思います。
 テーマがテーマだけに、満足するには相応の新展開を望んでしまいますね。
  
・こういうこと真っ向から言うのも気が引けるんですが、
 どこもかしこも面白くなかったです。以上
  
・外国人の登場するボケはよかったのですが、。
 ただ全体的に、ブラックさが笑えるラインになってなかったと感じました。
 特に火事は中途半端にに現実的な分、作品のイメージを悪い意味で壊していると思います。
  
・「〜に謝れ!」の応酬が強烈ですね。ここまでやるとは…ある種、そのツッコミをやるためのネタでもありましたね。
 バカバカしいやりとりに変に臨場感を持たせた事自体は良い試みと思いますが、
 いかんせん、ボケのレベルが低かったかなぁ、と。ひとまず、そこ次第なネタではあると思います。


No.038 丼もの
海賊
佐竹:ハイどうもー!丼ものですよろしくお願いしまーす!
   いきなりなんだけどさ、俺タクシーの運転手に憧れてるんだよね。

斉藤:そうなんだ!俺は海賊に憧れてる!

佐竹:流れ無視ですか。

斉藤:もうそれはそれは大好きで、毎日バイキング行ってる!

佐竹:たしかに元は海賊の食べ方らしいけども!
   いやでも今日は俺がタクシーの運転手やりたいんだよね。

斉藤:うるせぇな!酒と女を置いてとっとと失せやがれ!!

佐竹:影響されすぎだよ!ってか海賊なのかも怪しいし!
   いや今日はさ、俺がタクシーの運転手やりたいから、斉藤は客やって。

斉藤:イェッサー!

佐竹:・・・信じていいのかそれ。

   ブーン!お客さんどこまで?

斉藤:カリブ海まで頼む。

佐竹:無理だよ!そして範囲が広いよ!

斉藤:カリブ海のどこかに眠る、莫大な財宝まで。

佐竹:それは自分で探せよ!そこまで世話焼けねえよ!
   あの、もっと普通の客で来てくれないかな?できれば海賊に影響されてない人で。

斉藤:いやぁ船長!今日は波が穏やかだなあ!

佐竹:聞いてんのかおい。

斉藤:聞いてんのか船長?

佐竹:俺の台詞だよ!なんなら先に言ったよ。
   こっちだって強引に進めるからな。
   ・・・いやぁお客さん!今日は天気がいいですねぇ!

斉藤:はっはっは!船長!どうしちまったんだ!
   俺はお客さんじゃない、ミッシェルだ!

佐竹:あんま怖くねえな!なんだミッシェルって。

斉藤:ボイラー室のミッシェルだよ!

佐竹:割りと下っ端じゃねえか!どうせならもっと各上の役やれよ。
   そうなんですかお客さん!ボイラー管理のお仕事も楽じゃないでしょう!

斉藤:なぁに、機械が熱くなったらウィスキーでもぶっかければ問題ねえんだ!ひゃっひゃっひゃ!

佐竹:絶対酔ってるだろ!
   あ、お客さんこの道はまっすぐでいいんですかね?

斉藤:あぶなあぁああい!!

佐竹:全体的にお前がだよ。

斉藤:氷山にぶつかるぞぉおお!!

佐竹:はっはっは。お客さんあれは氷山じゃなくて車ですよ。

斉藤:どっかぁぁあああああん!!!やっちまった!あの馬鹿!
   見張りのダニエルはなにしてやがるんだ!

佐竹:誰だよダニエルって!

斉藤:おいダニエル!しっかりしろダニエル!ダメだ気を失ってる!
   今ウィスキーを顔にぶっかけてやるからな!

佐竹:そのウィスキーでなんとかなる精神はどこで覚えたんだよ!

斉藤:ぶふぅぅうう!!

佐竹:口からかよ!!悪役のレスラーか!

斉藤:違うこれダニエルじゃない、船首だ。

佐竹:どんな間違いだよ!!ダニエルは普段から船の先端で見張ってんのかよ!

斉藤:くっそう!船長!このままじゃ船が沈んでしまう!今すぐ救助を!

佐竹:・・・・俺はあくまでタクシーの運転手を突き通すからな。

斉藤:この無線機で仲間に知らせるんだ!

佐竹:お客さん!勝手に無線機いじらないで!

斉藤:一番近い岸へ避難するんだ!おもかじいっぱーい!!

佐竹:赤信号ですね。

斉藤:どうしちまったんだ船長!まだ船が沈まないうちに少しでも岸へ逃げるんだ!

佐竹:ここの信号長いんですよねぇー。

斉藤:!!おい!仲間の合図だ!光ってるぞ!おーい!こっちだー!

佐竹:青信号ですね。

斉藤:そうだ!地下の倉庫に緊急用のゴムボートが積んであるはずだ!

佐竹:トランクにはスペアのタイヤしか積んでないですねぇ。

斉藤:くそう、エンジンが回らなくなるのも時間の問題か・・・。

佐竹:あ、料金メーターだいぶ回ってますけど大丈夫ですか?

斉藤:もう!!馬鹿!!お前馬鹿!!ひぃー!!

佐竹:どうした!なにかの末期症状か!?

斉藤:もう全然楽しく海賊が出来ないよ!なんでお前はタクシー乗ってんだよ!

佐竹:だって俺はタクシーの運転手やりたいんだもん。
   だいたいシミュレーションで難破してる時点で楽しくないだろ。

斉藤:仕方ないだろ!船長とは言えこのミッシェルも黙っちゃいねえぞ!

佐竹:あ、とうとう現実と妄想の区別がつかなくなったみたいだ。

斉藤:くっそう!仕方が無い!少しでも船を軽くするんだ!

佐竹:続けるのね。

斉藤:聞いてるのか船長!

佐竹:もういいよ、付き合うよミッシェル。
   分かってるぞミッシェル!重いものはすぐに海へ放り投げろ!

斉藤:そうと決まれば服を全部脱ぐんだ!

佐竹:いや服脱いでもあんまり変わんねえよ!

斉藤:何を言ってやがる!一刻を争うんだぞ!

佐竹:もっと他にやることあるだろ!
   あとお前船長に対して言い方がキツいよ!

斉藤:あとは船首をもぎ取って捨てれば軽くなるぞ!

佐竹:船のシンボルだぞおい!他に水とか食糧を捨てた方がいいんじゃないのか?

斉藤:おりゃ!ザッパーン!!

佐竹:ホントに捨てちゃったよ!

斉藤:違う、あれダニエルだ。

佐竹:だからどうやったら間違えるんだよ!ダニエル捨てちゃったよ!
   金属だ!金属を捨てろ!武器や大砲が一番重いはずだ!

斉藤:イェッサー!ざっぱーん!ざっぱーん!

佐竹:ざっぱーん!

斉藤:船長!鉛を捨ててから船が進みません!

佐竹:・・・お前イカリを投げただろ!!そりゃ進まなくなるわ!

斉藤:くっそう!イカリが沈んでしまった!船長の怒りは静まらないのに!

佐竹:くだらねえこと言ってんじゃねえよ!余計静まらんわ!
   早くイカリを揚げるんだ!

斉藤:おりゃ!・・・・あはっどうも。

佐竹:誰と喋ってんだよ。

斉藤:イカリに人魚が付いてきました!

佐竹:急にメルヘンだな!!

斉藤:ちょこんと座っててセクシーです!

佐竹:座り方はどうでもいいよ!
   でももし無事に帰れたらこいつで一儲けできるぞ!しっかりと捕まえておけ!

斉藤:でも船が重くなるんで、蹴り飛ばしておきました。

佐竹:ひでぇなお前!せっかくの伝説の生き物を!

斉藤:あ、違うあれダニエルだ。

佐竹:ダニエルウゥゥ!!せっかく自力で戻ってきたのに!
   ってかダニエルの見た目がまったく想像つかないよ!

斉藤:くっそう!だんだん船が沈んできた!もっと船を軽くしないと!

佐竹:仕方がない!もっと食糧を捨てるんだ!

斉藤:肉ざっぱーん!寿司ざっぱーん!パスタざっぱーん!サーモンのクリームムニエルざっぱーん!

佐竹:どんだけ今風のバイキングしてんだよ!!
   なんだよサーモンのクリームムニエルって!

斉藤:ショート、チョコ、ミルフィーユ、モンブランざっぱーん!

佐竹:ケーキバイキングじゃねえか!そんな洒落たもん食わねえよ!

斉藤:ふぅ、だいぶ軽くなりましたよ!ちょっと休憩します!

佐竹:マイペースだな!

斉藤:ふぅ・・・あれ?右ポケットに煙草を入れてたはずなのに!

佐竹:どうした煙草がないのか?

斉藤:ポケットがない!

佐竹:・・・お前いつの間に服脱いだんだよ!!
   ってかお前メチャクチャだよ!
   お前が海賊やりたいって言うから仕方なく付き合ってやったのに。台無しだよ。

斉藤:・・・・へいタクシー!

佐竹:今更できるかっ!いい加減にしろ。

予選総合第18位(準決勝敗退) 丼もの
審査員
点数
66 72 33 75 63 平均61.8
【審査員コメント】 
・ツッコミが開き直って、もしくは呆れて最終的にボケに付き合ったのだとすると、そこから盛り上がりを見せられたら最高だと思うのですが、
 今回はそういった盛り上がりがやや小さく、物足りなさを感じました。
 前半のタクシーと海賊をやり通すくだりが異質なだけに後半の海賊の部分の物足りなさが目立ってしまって、
 後半になって勢いが落ちてしまったような印象を受けました。
  
・後半で佐竹が海賊のやりとりに乗っかってから、途端にまとまりが
 なくなってしまったように思えます。それまで「タクシーと海賊を平行させる」という
 互いのシステムをうまく並立させた作品で、そこには「練りこんだ跡」を
 感じたのですが、後半からは急にバタバタしてしまったような印象です。
 総合的に見ると「ちょっとまとまらなかった」という感じを受けてしまいました。
 佐竹が折れずに最後まで二つの世界を平行させたものを見たかった、という
 個人的な感想もありますが、二人がやり取りをしていて片方が意見を曲げたとき、
 そこまでに流れた構成や空気まで極端に曲げてしまわないほうがいいのかと思います。
 ・・・それって凄く難しいことなんですけどね。
  
・海賊とタクシーが混ざることによって、
 凄い巧いボケの応酬になるのかと思いきや、
 ただ単に双方が自分のやりたい設定を演じてるだけでは、
 巧いなぁとも、面白いなぁとも思えないわけですよ
  
・海賊の台詞とタクシーの流し方が合っていて面白いのですが、
 その面白さが、合わせ方のうまさに寄りすぎてるかなとちょっと感じました。
 ただ、ダニエルの頻繁な登場や、捨てる食料がケーキバイキングなど、細かいボケもよかったです。
  
・二人それぞれが強引に自分の設定に引き込もうとしているところは面白かったです。
 ただ、それほどうまく噛み合っていたかというと、ひとまず繋ぎ合わせてさらに…という部分がやや足りなかったかなぁ、と。
 そういう意味で、個人的にはもう一工夫欲しかったです。


No.039 雷神舞踏組曲
破壊
斜陽:世の中のカップル全員死ね。

樹氷:はいどうも雷神舞踏組曲です。MM−1も頑張って参りましょう。
   んで、何をムシャクシャしてるんですか?

斜陽:別に何も食べてない。

樹氷:それはムシャムシャだ馬鹿野郎。何イラついているのかってこと。

斜陽:この前、ケーキ屋に行ったときずっとイチャイチャしてるカップルがいたんですよ。悔しい。

樹氷:別にいいじゃないですか、そのくらい。

斜陽:それがそのカップル俺のことを見て「一人かよ。」「一人ね。」ってボソボソ話していまして。

樹氷:そりゃ男がケーキ屋に一人で居たら目立つわな。てか一人でケーキ屋になんて行ったのかよ。

斜陽:こう見えても僕、大の甘党なんですね。塩バターキャラメルのシュークリームが好きで。

樹氷:甘党言うわりに塩バターかよ!もっとコテコテに甘いものあっただろうに!

斜陽:まあそんなわけですごくイライラさせられたんですよ。
   イチャイチャカップルがネチャネチャと僕をいじめたんです。

樹氷:いじめるって言うより不審な目で見られてた感が強いですけども。

斜陽:ということで店を出たカップルが持っているケーキを蹴っ飛ばす練習させてくれ。

樹氷:その練習要らねえわ!!なんでこんな方法に行きついたかがわからん。

斜陽:蹴っ飛ばすと言ってもケーキだけを破壊するんだ。カップル自身には怪我をさせない程度に。
   あ、やっぱり男は怪我してもいい。

樹氷:どっちも怪我しちゃ駄目だよ!!あとケーキの破壊もよくないよ!!警察来るよ!!

斜陽:だから気づかれないようにケーキの箱を蹴るんだ。

樹氷:それすごく難しいと思う。いったいどうやるんですか?

斜陽:例えば物陰からサンダルを飛ばして箱に当てるとか。

樹氷:ずいぶん間接的に蹴ったな!!まあそれならバレないかもしれないですけど。

斜陽:そして片足飛びででサンダルを拾いに行く俺。

樹氷:すぐバレちゃうよ!!片方サンダル履いてなかったら犯人お前しかいねえよ!

斜陽:うーん駄目か・・・
   それじゃあサッカーボールを蹴ってそれをケーキ箱にぶつけるっていうのはどうでしょう?
   確かそんなテレビもありましたよね。

樹氷:それとは別物だよ!1から9の的に当てるやつでしょ!
   今回はケーキの箱だよ!

斜陽:難易度が、高いな・・・

樹氷:そういう問題じゃねえよ!いきなり現れるやいなやケーキにボールぶつけられたら警察沙汰になるだろうが!

斜陽:いやむしろ褒められるかもしれんぞ。まあ、こんな小さな箱に命中させるなんて・・・みたいに。

樹氷:どんだけ生活にゆとりがあるんだそのカップル!普通は中身を確認してキレるよ!

斜陽:カップルもロールケーキも切れてるということで。

樹氷:やかましいわ!!たいして上手くもないわ!!

斜陽:うーんじゃあどうやってケーキを破壊してやりましょうかね・・・?

樹氷:ケーキの破壊とかでなく、ちょっと一言「私をジロジロ見ないでください」でいいんじゃねえの?
   なんでそんな方法をとるかわからん。

斜陽:そうだ!握手してくださいって言えば手に持ったケーキを落っことすはず。

樹氷:そこまでバカじゃねえわ!そんな上手くいくもんか!

斜陽:だよなあ・・・ケーキの箱を頭に乗せて運ばれたら普通に握手されちゃうし。

樹氷:どこの民族だよ!!日本では手に持って運ぶよ!!
   そういうことじゃなくて、初対面のお前が握手を求めても応じねえだろ?カップルならなおさらだ。

斜陽:手にハチミツを塗ればすんなり応じるんじゃ・・・

樹氷:どこのプーさんだそれ!!そんなんで握手する奴いねえわ!手がベトついてこの時期嫌だわ!

斜陽:うーん、良い方法がミツからない・・・

樹氷:一応言うけど、全然上手くねえからな。

斜陽:ここは店員を装ってカップルに近づいて「すいません、中身を間違えたかもしれないので確認させてください」でいこう。

樹氷:まあそれなら不審がられないかもしれないけども。

斜陽:そしてケーキを確認するふりして箱を落とす。中のケーキ潰れる。カップルも別れる。

樹氷:そんなぽんぽーんと行かねえわ!!別れるとか関係ねえし!
   ていうかどうやって店員になりすますんだよ?

斜陽:オレオレ、オレ店員だよ・・・

樹氷:姿見えてるわバカッ!!電話越しじゃねえと意味ねえよ!!

斜陽:とりあえず白いフリルの付いたエプロン着ていけばそれっぽく見えるだろ。

樹氷:フリル要らねえし!なんでそんなの付けるんだよ!?

斜陽:それは俺の趣味だ。譲らんぞ!!

樹氷:ケーキうんぬん以前に通報されそう。

斜陽:じゃあコックさんの帽子をかぶっていけば問題無いかな?てっぺんのハゲも隠せるし一石二鳥。

樹氷:こんなところでカミングアウトした!!別にどうでもいいわ!!
   あの、もう少し早く聞くべきだったんですけどなんでそこまでケーキを破壊したいんですか?

斜陽:和菓子職人だった友人の遺志を継いで洋菓子撲滅キャンペーン中です。

樹氷:なら塩バターキャラメルのシュークリームが好きとか言うなし!
   てか系統が違うといって菓子を撲滅したがる菓子職人って嫌だな。

斜陽:俺の友達は和菓子職人だったんだが、相次いで洋菓子店に客を取られて辞めてしまったんだ。

樹氷:まあその業界も厳しいんでしょうね。

斜陽:ソーダ味の桜餅・・・レインボー羊かん・・・抹茶のロールケーキ・・・どれも素晴らしい和菓子なのに全然売れなかったらしい。

樹氷:いや売れねえよそんな外道を極めた和菓子なんか!ロールケーキに至っては洋菓子じゃねえか!

斜陽:とりあえず抹茶パウダーを振りかければ和菓子になる、という仮説もある。

樹氷:じゃあそれ仮説に留まるよ!!その和菓子職人の友達は自爆したようなもんじゃねえか!

斜陽:和菓子職人を引退して今はパティシエになっている。

樹氷:結局洋菓子に転向しやがって!!
   ん?でもそれならお前のケーキ破壊キャンペーンも必要ねえだろ。

斜陽:あ、そうか。とんだ無駄足だったようだ。

樹氷:お前が無駄足とか言うなし!俺のセリフだボケェ!

斜陽:そうプリンプリン怒るなって。

樹氷:やかましいわ!!もう結構。

予選総合第12位(準決勝敗退) 雷神舞踏組曲
審査員
点数
60 95 26 85 69 平均67.0
【審査員コメント】 
・最初はカップルに腹が立ったからケーキを壊したいとなったはずなのに、ケーキ破壊キャンペーンといった要素を持ち出されると
 何だか軸がぶれてるような、もやもやした感じがしました。
 特に最後は友人の和菓子職人に話がすりかわり、そっちの展開で終わってしまっているので、
 カップルへの仕返しとケーキ破壊を同時達成させるなど一工夫あるともっとまとまりが出るのではないでしょうか。
 どちらのくだりも面白いので、矛盾が生まれない方が良いと思います。
  
・片方が際限なくアホである状態、っていうのは、その時点で最強ですね。
 ツッコミの「再帰手腕」も巧みですし、ただただ純粋に「面白い作品」です。
  
・「ということで店を出たカップルが持っているケーキを蹴っ飛ばす練習させてくれ」
 これ大好きなんですけど、
 此処から後が失速していった感じです。
 提案ネタはもっと飛びぬけた方向に構築していって、
 適度の天丼を交えつつも的確なツッコミをするほうがいいと思います。
  
・『もう少し早く聞くべきだったんですけどなんでそこまでケーキを破壊したいんですか?』
 冒頭の会話の流れから、自然にカップルへのやつ当たりということだと思えたので、
 急にこれを聞くことに違和感を覚えました。
 おそらく友人の話へ移るための接続部分だと思いますが、他にもっといい台詞があったかなと。
 全体的には、掛け合いはしっかり繋がっていて、分かりやすく良かったと思います。
  
・若干毒気が強いのが気になりましたが、比較的面白かったです。
 ただ、話の内容がやや移り変わりすぎかなぁ、と。
 最後の和菓子職人の部分は面白いものの、流れからみるとしっくりこない展開だったような気がします。
 上手いこと・上手そうなことは言えているので、もう一つ二つ何かが加わるとかなり強そうですね。


No.040 サークルブレイン
親友が転校する
2人:どうもー、よろしくお願いします。

桜井:まあ僕たち、足がきれいと汚いのコンビでやってるんですけども

加藤:いきなりどこ紹介してんだよ!

桜井:今日は是非、足の清潔さだけでも覚えて帰ってください。

加藤:そんなところ覚えてもらわなくていいわ!

桜井:いやだって、こういうのは「焼け石に水」ってよく言うじゃないですかぁぁ。

加藤:・・全く関係ないだろ、自信満々に言ってたけど! まあそんなことよりね、別れって悲しいですよねー。

桜井:ああ、確かに悲しいですね。

加藤:例えばさ、学生時代に親友が転校するとか。

桜井:ああ、放課後とかにいきなり言われたりするよね。

加藤:そうそう。じゃあ今日、俺が急に明日転校することを告げる友達やるから、

桜井:俺は、春のパン祭りのシールをひたすら集めとくね!

加藤:なんでだよ!!春とかとっくに過ぎてるからいくらパン買っても集められないでしょ! この場合、俺の親友ってくれよ。

桜井:了解。


加藤:・・・・・・。

桜井:おい、お前どうした?

加藤:なんでも無いよ・・・。

桜井:じゃあ、それより頭の上の壺は下ろそうぜ・・。

加藤:俺は、モンゴル民族か!

桜井:最近、乗せてる壺の大きさがだんだん小さくなってきてるんだが、何かあったのか?

加藤:どこで判断してるんだよ!

桜井:なぁ、元気無いぞ。

加藤:いや・・・別に・・・・。

桜井:なんでも隠さないで親友の俺に言ってくれよな。

加藤:うん、わかったよ。
 
   あのな・・・、それがさぁ・・・。実は俺・・・、転校することになったんだ。

桜井:え!?お前、イリュージョンでもやるのか?

加藤:・・・プリンセス天功じゃない!!

桜井:それは、大変だ!性転換が必要じゃないか!

加藤:いや、なろうとしてねーわ!転校! 違う学校に移るんだよ。

桜井:・・・・・・やっぱりイリュージョンじゃねーかよ!!

加藤:瞬間移動ちゃう!!学校を変えるの!

桜井:ああ、よく耳にしないほうの「てんこう」ね。

加藤:プリンセス天功のほうが耳にしないわ!! なぁ、とにかく転校するんだって。

桜井:おい、おい、そんな嘘、なんで言うんだよ!

加藤:嘘なんかじゃないよ。

桜井:いやほら!お前のウソに「顔」って書いてあるぞ。

加藤:逆!!それを言うなら顔に「ウソ」だろ。ウソに顔ってどんな状態だよ。

桜井:ニキビが上手いこと文字になって・・・

加藤:そんな奴見たことねーわ! だから本当に嘘じゃないんだって。

桜井:ウソじゃないのか・・。じゃあ、どうして転校なんてするんだよ。

加藤:それが、急に親父が転勤になってさ。

桜井:マジか・・・。お前が、北極に転校するなんて・・・。

加藤:そんな所行かないわ!北極なんて学校自体が無いだろ。

桜井:だって今、親父がペンギンになるって言ったじゃん。

加藤:ペンギンじゃねーよ、転勤!!!どこに親父がペンギンになったやつがいるんだよ。

桜井:あそこの校庭。

加藤:皇帝ペンギン・・・。くだらねぇな!

桜井:じゃあ、どこに転校するんだ?

加藤:東京へ行くんだ。

桜井:東京か・・・。お父さんは巨人軍に移ったんだね。

加藤:は?あの、ごめん親父は野球選手じゃないから。

桜井:え・・?でも、こないだお父さんテレビに出てたじゃん。

加藤:え?それ、誰かと見間違えでしょ。

桜井:う〜ん、目はモザイクで声変えてあったから、ちゃんとは把握できなかったんだけど。

加藤:犯罪者じゃねーか!親父、逮捕されたこと無いから!

桜井:それで、いつ転校するんだ?

加藤:それが明日なんだ。

桜井:明日!!!?明日って俺がこの学校に入って2日目じゃねーかよ。

加藤:お前は、今日、転校してきたのかよ!

桜井:どうも、はじめまして。

加藤:はじめましてじゃねーよ。

桜井:俺らは、今からの新入だからな。

加藤:昔からの親友ね!むやみに設定を変えるな。

桜井:でも、そんな急に転校だなんて・・・。なんでもっと早くに言ってくれなかったんだよ。

加藤:俺だってずっと言いたかったけど、親友のお前には言いにくかったんだよ・・・。

桜井:おおっ!!今日の晩飯はすき焼きでもするのか?!

加藤:・・・・・・違う!「良い肉買った」じゃなくて「言いにくかった」!!間違いにも強引過ぎるだろ。 だから上手く言えなかったの!

桜井:はぁ。ただ「転校する」っていうだけのセリフなのに・・・。あとはカツゼツの問題か。

加藤:上手くの意味が違げーよ。お前とは、ずっと一緒だったからな。

桜井:そうだなぁ、血まみれの幼稚園の頃から一緒だったね。

加藤:お前、幼稚園で何があったんだよ!

桜井:え?覚えてないの?お前の頭に乗っけてた壺が俺の顔に落ちてきたんだよ!

加藤:だから、なんで俺はずっと頭に壺を乗っけてんだよ!!!しかも幼稚園の頃から!

桜井:お前は昔から器は小さかったけど、壺だけは大きかったよな。

加藤:堂々と悪口言いやがった。

桜井:そう考えると、色々な思い出が甦るなぁ・・・。

加藤:懐かしいねー。

桜井:一緒に万引きしたり、一緒に強盗したり、一緒にハイジャックしたり、

加藤:悪仲間じゃねーかよ。もう今頃牢獄の中だろ。

桜井:お前は、お父さんと同じ道を歩んでるんだな。

加藤:親父も俺も罪を犯してないから!勝手に決め付けるな。

桜井:じゃあもう、ここには塩分の間は戻ってこないのか?

加藤:え?

桜井:あっ当分の間は戻ってこないのか?

加藤:わざと間違えてるだろ!!明らかに!!

桜井:お前は昔から他人には辛口なコメントを言ってくるのに、自分は甘かったよな。

加藤:ちょいちょい悪口挟まれてる・・。

桜井:そんで、すぐには戻ってこないよな。

加藤:うん、落ち着くまでは戻ってこないし、会えないな。

桜井:そうか、じゃあたまには連絡しろよな。

加藤:わかってるよ、ちゃんと暇な時に連絡するから。

桜井:こっちも気が向いたらワン切りするから。

加藤:嫌がらせじゃねーか!

桜井:手紙も書いて紙ヒコーキで飛ばしてくれよな。

加藤:絶対に届かねーよ。

桜井:俺の家の近くまできて飛ばせばいいだろ。

加藤:なら直接会ったほうがいいだろ!

桜井:いや、直接会うのは未成年ですし法律的にちょっと。

加藤:出会い系サイトで知り合った関係みたいに言うな!

   あっ俺、そろそろ帰らなきゃ。

桜井:明日は何時に出発するんだ?

加藤:もう朝早くに出ちゃうよ。

桜井:そうか、じゃあもう明日の前の日でお別れだね。

加藤:・・・今日ってことだよね。まわりくどい! ああ、また会う日まで元気でな。

桜井:おお! お前の姉ちゃんの弟も元気でな!

加藤:俺じゃねーかよ、いきなり、まわりくどいんだよ!!

   俺は、一生お前のこと忘れないよ。

桜井:俺も、お前の裸体だけは一生忘れないよ。

加藤:いやらしいな!!ホモと勘違いするだろ。

桜井:また会えるよな?

加藤:ああ。また会えるさ、きっと。

桜井:はい、これ!

加藤:・・・ん?なに?

桜井:大事に使ってくれよ、俺の汗の油を溜めたペットボトル。

加藤:汚ねぇ!!!いらねーよ、ってか何に使うんだよ、こんなの!

桜井:これを顔に毎日塗って、ニキビを増やして、顔に「ホント」って書いてくれ。

加藤:意味わかんねーよ!!だからニキビでアートする人なんて聞いたことないし、できねぇから!

桜井:プリンセス天功様ならできるはず!

加藤:それ、確実に偏見だろ・・。

   じゃっ本当に行くからね、じゃあな!

桜井:ちょ、待った!!最後に一つ聞いておきたいことがある!!

加藤:・・・ん、なんだ?

桜井:お前の頭の上で、ホルモンの壺漬け作れる?

加藤:また壺の話かよ!いいかげんにしろ!

二人:どうも、ありがとうございましたー。

予選総合第36位(2回戦敗退) サークルブレイン
審査員
点数
43 79 15 35 58 平均46.0
【審査員コメント】 
・「くだらねぇな!」とつっこまれてますが、他にもその一言で片づくボケがそこそこ多いような気がします・・・。
 全体的に、壺や血まみれなどのような面白いボケとよくお見かけするようなボケの差が大きく、両極端でした。
 「くだらねぇな」で済んでしまうような言葉遊びを少し減らして、もっと作り込んだボケを増やした方が良いと思います。
  
・これ実際に喋ってるのを聞いてたらもっと面白いんでしょうね。
 ボケは面白いんですけど、ツッコミが拾ってから次の展開に行くまでの
 流れが妙にモタついてるような印象を受けます。
 ボケとツッコミのレベルにちょっと距離があるのかもしれない、と感じました。
 「じゃあ具体的に何処」って言われると難しいんですけど、要するに
 ボケが読み手の数手先を行く絶妙な発言をするのに対して、
 ツッコミはわりと「普通」なんですよね。
 「このボケは思いつかないけど、このツッコミならできる」って
 思ってしまう箇所が散見されました。
  
・「ニキビが上手いこと文字になって」
 これだと「ウソが顔になって」じゃなくて「顔が顔になって」ですよね。
 そんな細かいことは置いといて、
 天功とツボ以外のボケが全て単発で、
 しかもその大半が言葉遊びで更にツッコミもベタという、
 致命的な材料が山ほど乗っかってますよ。
 非常に浅い。
  
・漫才の掛け合いにはなっていると思いますが、
 ネタと言いますか、中身のボケが聞いたことあるようなもの、同じようなものが多く新鮮味がなかったです。
 もっとタメたり言い方を変えたりして、ボケに意外性を出してほしいなと感じました。
  
・いわゆる「言葉遊びレベル」に留まっている気はしますが、一通り流れは出来ていると思います。
 あとはボケそのもの、台詞、設定、展開、型……なんでも良いので、もう少し打ち破って欲しかったなぁ、と。