予選Dブロック 審査フォームはこちら

 031 鳥  032 スピード×スピードアクセレーション  033 トリックル  034 TOMONAGA  035 柏木由紀  
 036 イエズス会  037 ハーベストムーン  038 放浪鴎  039 レイニースターライト  040 おちまさと派


No.031 鳥
部屋の中の原発
キャメル:初めまして、キャメル・ポピュラーです。
     漫才頑張っていこうかなって思ってます。
     相方がまだ来ないので、今のうちに説明します。
     季節は夏。
     しかし、夏の暑さはいずこへ。
     寒い。
     私の家の中も寒い。部屋の中もそうなのです。
     今までいろいろ試したけど、ここは全然温まらない。
     だから、今から友達の家に行って、暖をとろうと思ってます。
     さて、誰の家に行こうかな。
     相方の、ポピュラーの家でいいかな。
     あ、でもあいつの家遠いわぁ。
     面倒くせえわあ。行くまでが面倒くさい。
     行きはじめれば面倒じゃないのに。
     ああー家から出たくねえー。




(インターホン「インターホン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」)



キャメル:おや、どちら?(ドアスコープを覗く)

ポピュラー:(鼻中心の顔面)

キャメル:ポピュラーうちんちに来たよ。
     はい、今あけます。


(ガチャ)


ポピュラー:原子力発電所

キャメル:久方ぶり!
     今うちんち、クーラーおよびその周辺機器がぶっ壊れて、
     氷水につけられた爬虫類くらいに温度調節できないんだけど、
     でも、あがれよ。

ポピュラー:があるじゃんか。

キャメル:うん?
     あ、原発?
     あるよね。国とかに、よくあると思う。

ポピュラー:国だけじゃなく、この部屋にもある。

キャメル:それは本当かい?それは助かった。
     原発って、エネルギーが生成する過程で熱も生まれるんだろ?
     そのお熱で、この部屋も暖まらないのかい?

ポピュラー:今、稼働をしていない。

キャメル:なんだよ、そりゃあ。宝の持ち腐れじゃないか。
     稼働させようぜ。

ポピュラー:ばかばか!俺ら二人で勝手に稼働させたら大問題だろ!
      お前の家にあるとはいえ、仮にも原発なんだぞ?
      稼働させるには、署名が必要なのかもしれないな。

キャメル:そうなのか…。全然思いつかなかった…。
     (懐からA4サイズの署名用紙を2枚取り出す)
     集めてみる?

ポピュラー:だから俺は最初っから署名を集めた方がいいと言ったんだ。

キャメル:まず俺が1枚目に名前を書くから、お前は2枚目に書け。

ポピュラー:そうだな。よし!
      ペンが無い。

キャメル:話の腰を折るなあ…!
     お前にゃあ、道端で拾った、女の匂いがする絆創膏、嗅がせないからな。

ポピュラー:それ、今あてがってる。
      (ズボンの裾をめくり、茶色い老廃物が
      象さんの皮膚みたいに厚く堆積しがちな、足首の窪みをさする)
      この絆創膏、ポニーキャニオンの腐ったような匂いがする…

キャメル:それはお前の足首が腐ポニ臭するだけだろ!
     勝手に俺のポニーキャニオンで楽しみやがって!

ポピュラー:楽しめなかったんでしょうが!

キャメル:ウダウダ言ってねえで、さ、はいはい。書けよ!

ポピュラー:ちぇっ。
      (足首からポニーキャニオンを剥がし、書類に添付する)
      良し、書けたぞ。

キャメル:…。

ポピュラー:どうした?
      …ハハーン。
      さてはお前もペン持ってないな。

キャメル:ついでに、俺の名前も書いといてくれ。

ポピュラー:いいよ。あれ、お前の名前はなんだっけ。

キャメル:ポピュラーだよ!覚えろよ!

ポピュラー:それは俺の名前だろ!

キャメル:PA!?俺の名前だよ!
     俺のフルネームは、キャメル・ポピュラーだよ!

ポピュラー:奇遇ですね!
      俺のファーストネームもキャメルだから、
      俺もキャメル・ポピュラーだよ!!!!




(((● ●)))
キ→ ←ポ

  ●
 合体!


【ポピュラーとキャメルの融合】

(作図:内部事情に詳しい与党議員)

与党議員:一つの肉体(BODY)に
     二つの精神(SPIRIT)が宿っているのである。




先程キャメルであった方:署名がこれでは足りないと感じるんだが。

先程ポピュラーであった方:俺もそれに近い感想を持つ。

先キャメ:ここに、アメ公っぽく、アメ公語で、
     The United Statesと書けばいいんじゃないか?
     そうすれば、Statesの国民、3億1000万人が署名したも同然ではなかろうか。

先ポピュ:なんたる名案。それでは私は、ここにクロマグロのサインを施そう。
     大西洋・地中海産のクロマグロは、全て私のものになる。

先キャメ:君のものになる、ということはすなわち、
     私のものにもなる、ということだ。

先ポ:我々は、民主的なことをすぐ思いつく。

先キ:署名を出してこよう。

先ポ:そうだ!その手があった!署名用紙は、署名をするだけではない。
   署名用紙を出す、という手があったのだ!
   しかし、ちょっと待ってくれ。署名人数はこれで足りてるのか?

先キ:(殴り書き)
   中華人民共和国
   インド
   東欧諸国
   中華民国
   第一生命
   藤子不二雄(一人だと思われようが、この際構わない。我々は構ってなどいられない…)
   アーノルド・シュワルツネッガー
   アーノルド・シュワルツェネッガー(正しい方、どちらかが有効となればよい…)
   サバサバした感じの女性(タイプ…)

先ポ:貸せ。(急いで「私はキレイ系の子」と記入)

先キ:出しに行こうか。

先ポ:うん。でも、いずこへ?

先キ:経済産業省。

先ポ:どうだか?経済産業省は取り合ってくれるのか?
   俺は地元の自治体からでいいと思う。

先キ:それこそ門前払いだろ。けーざいさんぎょうしょうですう

先ポ:イイヤアじもとのジチタイですう

先キ:ケエエエエざあああぁぁあああぁぁあ

先ポ:ジイイイイイもおおぉおおぉぉおぉおおおぉ



(((●)))
 ←→

●)) ((●
←   →
キ   ポ


【分裂】

(作図:外部事情に詳しい地方議員(プリティ長嶋)の下半身事情に詳しい長嶋三奈)



長嶋三奈:(参考)核分裂のしくみ

     ウラン235が熱中性子を吸収し分裂
     ↓
     ウラン235が、バリウム、クリプトンに分裂し、
     一緒に2〜3個の中性子と、エネルギーが放出される)




マグロ1:分裂しちったよ。

マグロ2:でもちょっと待って?この会場暖まったぞ?

マグロ1:本当だ。
     身体を合体させたり、分裂させたりするうちに
    (いわゆるセックスなどの生命活動)、あたたかくなってる。

マグロ2:いわゆるセックスなどの生命活動!!!!バンザイ!!!!!

マグロ1:バンザーーーイ!!!!!

マグロ2:…。

マグロ1:じゃあ署名出してこようか。

マグロ2:いや、その必要は無くて、

マグロ1:経済産業省か地方自治体か、

マグロ2:もう暖かいから、署名出す必要はないだろう。


マグロ1:でも行きたい。行かなきゃ。俺たちはマグロなのだから。
     回遊魚だ。泳がなければ死ぬんだ。
     行かない訳にはいかないのだ!行くのが自然じゃないか!

マグロ2:確かにそう言われると…。俺も行きたくなってきた。
     いや、行かなければならない。

マグロ1:出かけよう!受理してこよう。生命活動とは、そういうことだ。

マグロ2:そうしよう。そして、そこら中の原発を作動させよう!
     
マグロ1:ああ、そうさ!
     輝かしい未来が、この用紙の中にある!

予選総合第46位(2回戦敗退) 
審査員
点数
31 50 15 22 55 平均34.6
【審査員コメント】 
・単に笑った箇所が少なかったのでこういった点数にしたのですが、「理解出来ていない自分に落ち度があるのではないか」という風に
 不安にさせられるネタでもありました。
 ただその不安が点数に大きく影響するほど強くなかったのも確かでした。
 また、所々入る括弧書きがその前に起きていた笑いもろとも打ち消しているように感じられました。(長島三奈のあたりなど)
  
・インターホンて。この部分が全ネタの中で一番笑ったかもしれん。
 しかしつかみどころのない展開といいますか……正直に言うとわからないです。なにかの暗示のようでどっち付かずな……
 しかしこれ、笑いではないですよね。
  
・ルイスブニュエルの匂いがしました。
  
・なんと言うか・・・ネタの方向性が定まってないなという印象が強かったです。
 部屋に原発があるなどハチャメチャな展開でガンガン突き進んでいくのかと思えば、署名が必要など唐突に説明口調になったりして、すごくネタの地盤がぐら付いてると思います。
 真面目に日本の未来を語るのか、支離滅裂で馬鹿らしい展開をするのか、どちらかにしてくださいよ。ぬるま湯と言うのが一番気持ち悪いです。
 合体しても分裂しても何事もないように話を進めるなら、いっそ普通の漫才の形で書いてくれた方が読みやすいです。自分が出した情報をちゃんと活用してくださいよ。
 それと絆創膏とか長嶋とか藤子不二夫とか単語だけで無理矢理笑わせようとしてくるボケが多かったのが、気に入らなかったです。
 こっちは自然に笑いたいのです。前後の流れをぶった切って空気を読まないボケを突っ込むくらいなら、普通に会話してくれた方が何倍も面白いです。
 それにあまりこういったボケを入れると「メチャクチャなネタ」というより「メチャクチャなネタにしようと必死になってるネタ」というイメージを感じてしまいます。
 ちゃんと頭の中で構成を浮かべてから書いてください。勢いに任せて書くネタに面白いものなんて殆どないんですから。
 舞台もキャメルの部屋なのかどこかの会場なのかがゴチャゴチャになっていて、すごく混乱しました。ちゃんと言葉を考えてください。
 マグロになったという設定も上手い事活かせないのなら、もうマグロにならないでください。もっと自分が思いのままに伝えられる展開を練ってください。
 馬鹿じゃねえのと何千回も言われるような構成を極限まで構築してください。そうでないと、いつまでも人を笑わせ続けるレベルに辿り着きません。
 インターホンだけは純粋に馬鹿らしくて大爆笑しました。出だしが好感を持てただけに、残念です。
  
・これが原発問題について何かを言おうとしていたのだとしたら、何一つ上手くないし主張も伝わらないと思います。
 そういったワザとらしい仕掛けが中途半端にこめられているのはどうかと思いましたが、
 個々の表現やボケの発想には面白いものも多かったです。特に「インターホン」と「正しい方どちらかが有効」「キレイ系の子」あたりが。
 初っ端からのバカバカしい出だしとポテンシャルを評価してこの点ですが、構成・方針をもう少しキレイに固めて欲しいというのが正直なところです。



No.032 スピード×スピードアクセレーション
Fuck You
紳士:はいどうもスピード×スピードアクセレーションですよろしくお願いします。

野郎:・・・・・・Fuck You。

紳士:・・・・・・はい?

野郎:・・・・・・Fuck You。

紳士:・・・何ですか、それ?

野郎:・・・・・・Fuck You。

紳士:いやだから、そのファッキューは一体どういうつもりなんですか?

野郎:Fuck アンド You。そう、Fuck You。

紳士:答えになってねえよ!!そのファックは一体何のつもりで言っているのか聞いてるんだよ!!

野郎:いや実はな、最近とあるお笑いコンビの解散ライブを見に行ってな。

紳士:とあるお笑いコンビ・・・?

野郎:世界平和渇望倶楽部っていうんだけど、そいつらがネタ中にずっと言ってるんだよ。

紳士:何そのコンビ気持ち悪い。

野郎:ただ妙にそのファック・ユーっていうフレーズが耳に残ってな。癖になっちまったんだよ。

紳士:ふーん・・・まああなたが何を好もうと別にいいですけれども。
   ただ漫才中はそのファックを言うのは止めて下さいね。

野郎:Fuck You。

紳士:今注意したばっかだろうが!!
   もう二度と言うなよ、振りとかじゃねえぞ!!

野郎:Fuck You。

紳士:この野郎。

野郎:いやな、そのコンビなんだけど、相槌感覚でファックを連呼するんだよ。

紳士:相槌感覚で!?ネタ中に何回ファック言ってるんだよ!!

野郎:俺もはっきりと数えたことは無いから分からないが・・・確か数百回は言ってたような・・・。

紳士:数百回!?何秒に一回ファック言ってるの、ねえ!?

野郎:さらに最終的にはツッコミまでファックを言っていたような・・・。

紳士:ツッコミまでも!?収拾つかねえわ!!

野郎:ところが、それでいいんだよ。観客からもファックコールが飛び交っていたんだ。
   彼らはそれをファッコールと呼んでいた・・・!

紳士:うるせー。

野郎:んで漫才が終わると解散ライブだったからだろうな、アンコールの声が客席から上がったんだよ。
   彼らはそれをファッコールと呼んでいた・・・!

紳士:被っちゃったよ!そうそう被らなそうな造語が被っちゃったよ!

野郎:観客が皆、涙流しながらファッキュー連呼してんだよ。
   いやぁ、俺もつい泣いちゃったなぁ。ガキの頃に火垂るの墓見て以来だったよ。

紳士:感動の名作と並べんな!!台無しだわ!!
   ・・・なんか俺も悲しくて泣けてきたよ・・・。

野郎:だろ?世界平和渇望倶楽部、どうして解散しちゃったのかなぁ・・・。

紳士:それじゃねえよ!!お前の残念さに対してだよ!!
   このままだったら俺らも解散だからな!!

野郎:後追い解散、と。流石分かってらっしゃる。

紳士:何も分からんわ!!分かってたまるか!!
   しかし恐ろしいなそのコンビ。一種のカルトじゃねえか。

野郎:お、どうしたどうした?世界平和渇望倶楽部が気になってきた?

紳士:ある意味な。本当に、ある意味でな。

野郎:よっしゃ、じゃあ今日は特別に、世界平和渇望倶楽部のことを何も知らないお前に、彼らの魅力を指南してやろう。

紳士:すげえやる気出してるよこの人。なんか怖い。

野郎:彼らの一番の魅力と言ったら、Fuck Youっていうフレーズだよな。

紳士:はぁ・・・そうなんですか。

野郎:なんていうか、このFuck Youには、愛があるよな。仏だ聖母だキリストだ。

紳士:宗教関係者の皆様、本当にごめんなさいね。
   ていうか、Fuck Youってつまり、お前を犯すぞって意味でしょ。まぁ汎用性の高い悪口として使われてるみたいだけど。
   そんなものに愛なんて・・・馬鹿馬鹿しい。

野郎:愛だったらあるじゃねえか!!お前をレイプしてやる、って言われてるにも関わらずだ。
   それを全て受け入れるツッコミの愛の深さと言ったらもう!!

紳士:単に受け流してるだけじゃないの?まさか本当に性行為にはしる訳じゃあるまいし。

野郎:いや、彼らは舞台の上だろうが何だろうが、やる時はやる。

紳士:まさか!!そんな馬鹿な!!てか「彼ら」なのかよ!!

野郎:男同士だろうが、構わずやる。Fuck Youってネタ中に何度も言うって教えたろ?
   そのタイミングで振ってるわけだ、話題と腰をっ!!

紳士:やかましいわ。わざとらしく強調せんでええわ。
   てか最初に、一つのネタの中で数百回のファッキューがあるって言ってませんでしたっけ?

野郎:ああ、言ったぞ。ファン一同は彼らのことを、絶倫王と呼んでいる。

紳士:どうでもいいわ!世界平和渇望倶楽部のファンはいちいち別称付けるの大好きだな!

野郎:略さずに言えば、絶対的倫理感の王者になる。

紳士;倫理も糞も無えよ!!所構わずセックスしやがってもう!!

野郎:他にも彼らの魅力として、メディアへの露出が極端に少ない、ということが挙げられるな。

紳士:下半身は露出しまくってるみたいだけどな。

野郎:やはりテレビなどに出演すると、雰囲気でファンになろうとする輩が出てくるからな。
   そんな奴等と一緒にされてたまるかっての。なあ相棒?

紳士:うわぁー一緒のくくりに入れるのやめてー。
   つーか彼らはメディアへの露出が少ないんじゃなくて、オファーが無いだけなんじゃないの?

野郎:おお・・・!お前、よく気付いたな!!流石は俺の相棒、これでお前も立派な世界平和渇望倶楽部マニアだ!!

紳士:だからやめてー。普通に考えればオファーが無いことくらい容易に想像つくわ。
   いちいちモザイク処理したり、クレーム電話の対応なんかしてられないって。

野郎:お前が世界平和渇望倶楽部マニアになったところで、少しマイナーな魅力を挙げるとだな。

紳士:ゲーッ固着した!?マニアとして認められちゃった!?

野郎:彼らはライブの度に、自分たちのグッズを販売してるんだよ。
   そんでもって、それらのグッズがまた面白いわけだ。
   このストラップもそうなんだけど、ここにスイッチがあるだろ?押してみな。

紳士:ポチッと。(Fuck You)
   何ていうか、すごいな。何年かしたらアダルトビデオとかに出てきそうだねこれ。

野郎:1000分の1の確率で、彼らが絶頂を迎えた時の雄叫びも鳴るんだぜ。

紳士:その遊び心いらねー!

野郎:この無地のタオルもだけど、水にぬらすとFuck Youって浮き出るんだ。
   新婚さん応援グッズだな。

紳士:世界平和渇望倶楽部マニア同士の結婚・・・。末恐ろしいなぁ・・・。

野郎:他にもさ、たまにオークション形式でプレミアグッズも販売されるんだけど。
   二人がネタを考える時に一緒に入っていた布団、競り落としちゃったんだよ!

紳士:はあ!?そんなもん競り落としてどうすんだよ!

野郎:だって羽毛だって言うしさー。それに俺以外にも一人、競り入れてくる奴がいて。
   そいつがなかなか退かないもんだから、つい熱くなっちゃった。

紳士:それで、一体いくらで落札したわけよ?

野郎:200万円。てへっ。

紳士:何がてへっじゃボケー!!こんなの詐欺だろ!!

野郎:いやいや、いつもこんなもんだよプレミアグッズの時は。
   毎度毎度うぜえんだよな、アイツ。

紳士:・・・そのアイツって、お前と競り合った奴のことか?

野郎:うん、そう。流石にファンは皆そいつのこと嫌がっててさ、不当に価格を吊り上げてるってことで警察に突き出したんだよ。
   そしたら急に解散宣言だよ・・・せっかくこれからは少し安く競り落とせると思ったのに・・・。

紳士:解散の理由が分かったわバカヤロウ。よくある手口じゃねえか。

野郎:というわけで先日、解散ライブに行ってきたわけだ。いやー、最後だからっていっぱい買っちゃったなぁ。

紳士:そのコンビ、世界平和を微塵も渇望してねえだろ。もういいよ。

予選総合第44位(2回戦敗退) スピード×スピードアクセレーション
審査員
点数
24 42 15 42 55 平均34.8
【審査員コメント】 
・このスピンオフ的な感じが自分としては新しいというか、自分が思いつかないものだったので良かったです。
 ただ笑い所に関しては、スピンオフに対しての本編にあたる某コンビについて僕はネタを読んだくらいしか接点がなく、
 予備知識があるわけでもないので、全体的に「そうなんだ」という感想しか出てきませんでした。
 こういうコンビなんですよーという情報を蒔いたうえで、それをフリにした展開が無いと笑いには繋がらないように思います。
  
・自分の作ったユニットを逆手にとってる、ってのがこのネタの一番おもしろいとこですよね、たぶん。
 「紳士:何そのコンビ気持ち悪い。」って台詞が入れ子的にじわじわ来る。
 ……でも終わってみれば、出オチの域を抜け出せてないかなあと。オークションの下りとか、ホントにありそうで嫌だわぁ。
  
・世界平和渇望倶楽部のプロモーション漫才じゃねぇか
  
・ファッキューしか言えないコンビのネタをやろうという発想が素晴らしいと思いました。
 こんな異質な設定を易々と表現できる文章力が凄いです。
 設定が異質な割には全体的にサッパリした文章なので、とても読みやすかったです。
 文章の表現も分かりやすかったです。ファッコールが動画のように頭に鮮明に浮かんで、まるで実際に会場にいるようで楽しかったです。
 ただ、いかんせん展開が少なすぎます。結局コンビの説明しかしなかったので、盛り上がりに欠けてました。
 火垂るの墓など面白いボケが点々とあったのですが、淡々とした進め方に面白さを阻害されてる印象がありました。
 「解散したけど実は秘密裏で再結成する」などネタが終わる前にもう一つ衝撃的な展開が見たかったです。そこがとても残念でした。
 せっかく面白い設定なんですから、もっと大胆な構成にしてほしいです。物寂しいですし、勿体無いですよ。
  
・自分で作ったコンビを客観的に見られているのはすごいなぁ、と思いました。
 完成度自体は高いと思うのですが、「笑い」という観点からすると物足りないように思います。
 特に、世界平和渇望倶楽部を知らなかった人が笑えるのか、という点は疑問でした。ちょっと内輪前提すぎるかなぁ、と。
 まぁ、「知識になる」(?)という点では、別の意味で面白いといえる作品だったのかもしれません。



No.033 トリックル
はじめてのおつかい
黒岩:はいどうも、トリックルです。よろしくお願いします。
   あの、テレビとか見てますと「はじめてのおつかい」とかいいなぁと思うんですよ。

霧雨:まあ、確かにね。
   やっぱり、子どもがいろんな困難を乗り越えてお使いをする
   ところを撮ってくださいと親がプロデューサーの人達に土下座をするところが印象的だよね。

黒岩:そんなシーン見たことないよ!てか子どもからしたら、見たくない!
   それで今からじゃ「はじめてのおつかい」でお使いできないから、気分だけでも味わっていい?

霧雨:分かった。
   じゃあ、黒岩君は子どもやって。僕はプロデューサーやるから。
   あのね、奥さん。頼むにも頼み方ってものがあるでしょ。

黒岩:やめろよ!だから、そういうの見たくないよ!
   ナレーションやって。

霧雨:分かった。
   今日の主人公は黒岩君、5歳。今日はお母さんに頼まれて、市役所まで離婚届をもらいに行くよ。

黒岩:内容が重いよ!そんなの子どもに頼むなよ!

霧雨:黒岩君はちゃんと現実を受け入れることが出来るかな?

黒岩:趣旨変わっているよ!第一そんな簡単に受け入れられないよ!
   てか子どものおつかいなんだから、じゃがいもとか豚肉とかそんなんでいいの!

霧雨:今日はお母さんにじゃがいもと豚肉を買ってくるように言われたよ。
   一人で行けるかな?

黒岩:そうそう、そんな感じ。
   まずは八百屋さんだ。

霧雨:黒岩君はじゃがいもを買うために八百屋さんへと向かった。しかし、途中で道に迷ってしまった。

黒岩:うわ、どうしよう。家に帰る道も分からない。
   お母さん、うっうっ・・・うわーん。

霧雨:あらら、黒岩君ついに泣いちゃったよ。スタッフさんが殴るからだよ!

黒岩:いい大人が何してるんだよ!いや、別にうっうっ、ってのは殴られているからじゃないよ!

霧雨:だけど、こんなことで泣いてちゃダメだよ!帰ったら、もっとつらいことがあるんだから。

黒岩:離婚はもういいって!帰りたくなくなるわ!
   でも、頑張ろう!

霧雨:黒岩君えらいなって言ってもらいたいつもりかもしれないけど、30分もぐずっていたからなあ。

黒岩:言わなくていいよ!確かに長いかもしれないけど、ほめてあげて!

霧雨:黒岩君えらいね。
   その後黒岩君が頑張って歩いたから、あともうすぐで八百屋さんに着くよ。

黒岩:やったあ、見えた。よし、頑張るぞ。

霧雨:しかし、目の前に犬が現れた。
   黒岩君はどうする?
   ・戦う    ・アイテム   ・逃げる

黒岩:なんかドラクエの戦闘みたいになっているよ!
   そりゃあ、逃げるよ。

霧雨:黒岩君は逃げようとしているね。でも、現実から逃げちゃだめ。

黒岩:意味違うわ!犬から逃げようとしたの!

霧雨:しかし、犬が吠えたせいで黒岩君は足がすくんだ。黒岩君どうする?

黒岩:逃げられないし、仕方ないから攻撃。

霧雨:黒岩君はなんとか人面犬を倒したね。

黒岩:人面犬なの!?おつかいよりそっちの方が気になるわ!

霧雨:黒岩君のレベルが上がったよ。黒岩が9歳になったね。

黒岩:ならないよ!お使いに帰ってきて4歳も年を取っていたらびっくりするでしょ!

霧雨:まあ、なにはともあれ八百屋さんに到着したよ。
   「八百屋:黒岩君こんにちは。あら、ちょっと見ないうちに大きくなって。」

黒岩:まあ、さっき5歳から9歳になったからねえ!
   それより、じゃがいもください。

霧雨:おお、偉いね。
   ちゃんと台本通りに言えたね!

黒岩:なんで台本があるの!?ドラマとかじゃないんだから!
   まあ、じゃがいもは買えたし、あとは豚肉だね。

霧雨:さあ、次は豚肉を買いに黒岩君は肉屋さんに向かった。
   しかし、急いでたせいで転んでしまった。

黒岩:あ、そういうハプニングとかあっていいね。
   ドテン、い、痛いよ・・・

霧雨:さすがにスタッフさんにお金を取られたのはいたかったか・・・

黒岩:お金も取るなんて本当に最低だな!てかそっちの意味なの!?
   うっ、うっ、うわ・・・

霧雨:あまりにも見苦しかったのでカットさせていただきました。さあ・・・

黒岩:なんでカットするんだよ!それだけ泣き方ひどかったの!?

霧雨:さあ、肉屋さんに到着した黒岩君。しかし、何を買ったらいいか忘れてしまった。

黒岩:あれ、なんだったけ?鶏肉か豚肉かどっちだっけ?

霧雨:すると、見かねた肉屋さんの主人が黒岩君に電話を貸してあげたよ。
   黒岩君良かったね。

黒岩:ありがとう、おじさん。えっと、ママ、僕だけど。鶏肉と豚肉、どっちだっけ?

霧雨:送信。

黒岩:メール!?絶対電話の方が早いでしょ!
   てか、メールやったら誰か分からないでしょ!

霧雨:そして、黒岩君が携帯でテトリスをしているとメールが届いた。

黒岩:なに、人の携帯で遊んでいるんだよ!

霧雨:「豚肉だよ。ちゃんと将来のあなたの父さんにお礼言いなさいよ。」

黒岩:再婚する人、もう決まっているの!?なんか気まずいわ・・・
   まあとりあえず、ぶ・・・

霧雨:警察に職務質問されていたので、撮ることができませんでした。

黒岩:なんで撮れていないんだよ!まあ確かに子どもを尾行してこそこそ撮っているからねえ。

霧雨:そこで後日、同じ設定で肉屋さんのところから撮影しました。

黒岩:そんなんないよ!ドラマとかじゃないんだから絶対無いよ!
   豚肉買うところからやり直して。

霧雨:分かった。
   まあなんだかんだあって豚肉を手に入れたね。

黒岩:なんだかんだって何があったんだよ!すごく気になるけど。
   まあとりあえず二つ手に入ったからいいや。

霧雨:じゃがいもと豚肉を買ったので、急いで帰る黒岩君。
でも、帰る途中で道端に財布が落ちていたよ。

黒岩:あ、財布だ。どうしよう・・・

霧雨:おや、黒岩君は今天使と悪魔が戦っているねえ。
   「財布なんて盗めばいいんだよ!」
   「駄目だよ、警察に届けないといけないよ。」
   「まあまあ、二人とも落ち着いて。」

黒岩:なんか第三者みたいな人が出てきたよ!いらない、いらない。
   でも、どうしよう。

霧雨:「悪魔:さっきも金が無くて、豚肉を万引きしたんだろ!」

黒岩:だからさっきごまかしたんだ!
   てかどうやって豚肉盗んだの!?

霧雨:「天使:第一、あの大人の人がお金をかつあげさえしなかったら、こんなことにならなかったのよ!」
   「悪魔:確かにな。じゃあ、今すぐ探して痛みつけてやろうよ!」

黒岩:やりすぎでしょ!まあ、スタッフさんが悪いけど。
   てか、財布はどうなったの?

霧雨:一時間考えた末、周りから素晴らしい子だと思ってほしいため交番に財布を届けに行った。

黒岩:悩みすぎだし、若干腹黒いね!

霧雨:黒岩君が交番に行くと、財布の落とし主がちょうどいたよ。
   えらいねえ黒岩君。お礼に離婚届をもらったよ!

黒岩:なんで離婚届なの?絶対お礼としておかしいでしょ!

霧雨:黒岩君が帰ってきました。
   家に帰ると、お母さんがよそよそしい態度で黒岩君に接していました。
   ペットの人面犬に攻撃をしたからでしょう。

黒岩:違うと思うよ!4歳も年を取って帰ってきたら、別人だと思うよ!
   てか人面犬を飼っているってすごいわ!

霧雨:でも、ちゃんと謝ったら許してもらえたね。良かったね黒岩君。
   その後、6人目のお父さんとなる肉屋の主人と再婚をし、幸せに暮らしました。

黒岩:何回離婚しているんだよ!多すぎるわ!
   というかめちゃくちゃだよ!こんなの放送できないよ!

霧雨:でも、ちゃんと現実は受け入れられたよ!

黒岩:だから、趣旨が変わっている!もういいよ!

二人:どうもありがとうございました。

予選総合第37位(2回戦敗退) トリックル
審査員
点数
41 56 15 30 46 平均37.6
【審査員コメント】 
・以前拝見したときに比べ個々のボケの質が上がっていたように思います。離婚届のくだりが好きです。
 ただ質が上がったことでなおさらベタな部分が浮き立っていました。
 天使と悪魔の第三者、戦闘コマンドなどは結構見る機会があるボケだと思われます。
 また台詞が所々もっさりしているというか、もっとテンポ良く読めるような言い方に変えられるのではないかと感じました。
 「そりゃあ、逃げるよ」→「そりゃ逃げるだろ」 みたいに「、」を減らして言い切る感じの方が印象が変わるのではないかと。
  
・お使いの中身が離婚届とか、選択肢ドラクエとか、基本的にベタなボケなんですけど、そこから一歩抜け出そうとしていて好印象です。
 ドラクエ→年齢が上がった、は上手いと思います。
 後半、台本とかカットとかそういうボケが多かったのはよろしくないかと。ベタだし、状況がごちゃごちゃして伝わりづらいです。
  
・オリジナリティのある表現もなければキャラに個性もなく、
 ただ単にベタなボケとツッコミが続く漫才。
 途中で飽きて飽きて、読み終わるまで5回かかりました。
  
・ベタベタな展開の割には、様々な角度から丁寧にボケを入れていて、飽きずに読めました。
 漫才の構成力としてはなかなか高いように思います。
 しかし黒岩さんがどうもツッコミ不足で、ボケが冷めてしまい、展開が膨らんでいませんでした。
 たとえば「なんか第三者みたいな人が出てきたよ!いらない、いらない。」って、いらないいらないじゃなくてもっと
 「誰なんだよコイツは!」みたいな会話が続けられる気の利いた言い回しをして欲しいです。
 否定するだけでは面白くないんです、それをどう説明して会話を盛り上げるかで面白さが決まるのです。
 会話がグダついてる漫才なんて、楽しい気分にさせられませんし、状況も浮かび難くなって話を理解するのが遅れてしまいます。
 とにかくスムーズに会話を続けることを意識して書いてみてください。そうすれば満足感を与えられる文章になる筈です。
  
・前回までと比べると、より特徴的なボケを出せるようになっているのではないかと思います。比較的きれいで読みやすい漫才だったと思います。
 大きな欠点こそないのですが、正直なところ少なくとも相対的には、ベタで印象に残らないネタだったと言わざるを得ないかもしれません。
 次の段階では、「こんな設定だったら読み手を惹きつけられるんじゃないか」というのをいろいろ練ってみてください。

 親とプロデューサー、土下座するのって実際にはプロデューサー側だったりしないかなぁ…よく知らないですけども。



No.034 TOMONAGA
ファミレス
朝妃:こんにちは、TOMONAGAです。今日は朝妃とこちらの宮永さんで漫才をやろうと思うんですけどね

宮永:朝妃さん知ってます?現状維持と停滞は似てるようで全くの別物なのですわ

朝妃:宮永さん、初っ端からいきなりどういうことかな?

宮永:わたくしが言いたいのはファミレスが現在の形のままでいいのかということですわ

朝妃:ファミレスに納得いってないことに対して随分遠回りな話の切り出し方したね

宮永:日本のファミレスなのに和の心が足りてないような気がしますわ

朝妃:和に重きを置く必要あるかな?

宮永:なので侍チックにしようと思いましたが刀を使って物騒なので、忍者の要素を入れることを考えましたわ

朝妃:忍者も武器使って物騒なんだけどね、上手く行く気がさっぱりしないよ

宮永:試しに今やってみますから朝妃さんはお客さんとして来店なさって、私はクノイトレスをやりますわ

朝妃:ストーップ

宮永:どうかされたの?

朝妃:クノイトレスって何なの?

宮永:朝妃さんひょっとして空気は読む派じゃなくて吸う派でしたの?

朝妃:人間である以上全員吸う派だけどね、私意味も分からずにこの会話進められる自信ないよ

宮永:じゃあ説明しますわ、クノイトレスはくのいちとウェイトレスを合わせた物
   上半身が黒装束に鎖帷子で下半身がスカートという出で立ちですわ

朝妃:何なのそのミスマッチ

宮永:そんなおったまげーなことではないですわよ、そろそろ空気を読んではどうかしら?

朝妃:一番読めてない人が言わないでよ、もう何を言っても無駄そうだからお客さんやるね



朝妃:お腹すいたなぁ。あ、こんなところにファミレスがある。入ろうっと。(ウィーン)

宮永:ちょっといいかしら、忍者の要素入りましたのよ?どうしてウィーンなのかしら?

朝妃:あ、自動ドアなんて時代的にマッチしてないね

宮永:まだシャッターが開いてないですわ

朝妃:開店させといてよ、そもそもシャッター発言が一番時代にマッチしてないよ

宮永:分かりましたわ、開店させますわ

朝妃:お願いだよ



朝妃:お腹すいたなぁ。あ、こんなところにファミレスがある。入ろうっと。(ウィーン)

宮永:曲者!(シュッ!)

朝妃:うわっ!ちょっと、忍者だからって入っていきなり手裏剣投げるのはおかしいでしょ。こっち客だよ

宮永:投げたのは手裏剣じゃなくてかた焼きそばですわ

朝妃:食べ物を粗末にしないで、もし口でキャッチしてたら私そのまま帰ってるよ

宮永:お客様はニンニンですか?

朝妃:私忍者じゃないよ、一般人が1名です

宮永:お客様はおタバコでのろしを上げますか?

朝妃:上げないよ、上がったとしても煙が小さすぎるよ

宮永:では禁のろし席にご案内しますわ

朝妃:無理矢理言葉にのろし入れなくていいよ

宮永:あ、忘れるところでしたわ。この竹筒をどうぞ

朝妃:え?これで何するの?

宮永:今から水遁の術で向こう岸の禁のろし席に行きますわ

朝妃:水遁の術って、水の中進むの?

宮永:大丈夫ですわ、水の中を進んでもシケモクを吸うという手がありますから

朝妃:タバコの問題じゃないよ、何で途中にプールがあるの

宮永:入口と禁のろし席の間にプールを作って試練を作りました

朝妃:いや私ご飯食べに来ただけだし、わざわざ水の中に潜ってまで食べようとは思わないよ

宮永:そんな簡単に食べ物にありつけると思わないでほしいですわ!忍者の世界は厳しいんですのよ!

朝妃:・・・・・・ごめんなさい

宮永:では今からこの水深30センチのプールを進みますわ

朝妃:浅すぎるよ。絶対潜れないよ

宮永:本来は一杯になるはずでしたの、でも貴方と出逢うのが早すぎたの!

朝妃:トレンディドラマみたいなこと言っても水を入れるのが遅かったのがいけないからね

宮永:さぁ行きますわよ

朝妃:はいはい、行きますよ(ジャプッ、ジャプッ)

宮永:はい、到着ですわ。ちなみにお冷はプールからご自由にお汲みください

朝妃:さっきまで足入れてた場所だよね?絶対飲みたくないよ

宮永:そして試練に耐えたそんな貴方にご褒美ですわ

朝妃:何かくれるの?

宮永:すいとんですわ

朝妃:水遁と引っかけてのダジャレだよね。それに簡単に食べ物にありつけると思うな発言どこ行ったの?あっさりとありつけたよ

宮永:女に二言はある!

朝妃:自らの性別を存分に盾にしないでよ、すいとんはいいから席まで着いたんだからメニュー持ってきてよ

宮永:ありませんわ

朝妃:え?ファミレスなのに?

宮永:秘伝の献立の巻物ならありますわ

朝妃:それでいいよ、秘伝とか付ける必要が無いよ

宮永:はい、どうぞ(べちゃっ)

朝妃:ちょっと、これ濡れてるよ?

宮永:水遁の術の最中に落としましたわ

朝妃:水に落とさないで、今見たらハンバーグしか読めないよ

宮永:ハンバーグ一つですね、それ以外は何を言っても聞き流すことにしますわ

朝妃:私の意見なんてスピードラーニングと同等なんだね、どうせハンバーグしか頼まなかったけど

宮永:お待たせしました、ハンバーグですわ

朝妃:あ、ありがとうございます

宮永:焼き色に関してですが、お客様の方で調節してください

朝妃:え?でも小さな鉄板とかないですよ

宮永:わたくしが身に付けてる鎖帷子が熱くなっているのでそれに押し付けていただければ

朝妃:そんなの身に付けてたの?熱くないの?

宮永:熱いですが火傷なので、耐えますわ

朝妃:随分無理してるね、それ聞いたらなんか私食欲なくなってきたよ

宮永:それなら鎖帷子で熱されたわたくしの乳首でも食べます?

朝妃:全力でお断りするよ

宮永:もしかして乳首も吸う派でしたの?

朝妃:宮永さんは早く空気読む派になろうね

宮永:ミディアムレアなのにいただかないのは残念ですわ・・・

朝妃:あー、物凄く気分悪いよ。早くハンバーグ食べてこの店出よう

宮永:これだから最近の庶民には心遣いが足りないと言われるのですね

朝妃:宮永さんには一番言われたくないけどね、もうさっさとお会計してよ

宮永:ではお会計ですね、ハンバーグが一つ(ピッ)、そしてかた焼きそばが一つ(ピッ)

朝日:それは最初に投げたやつだから宮永さんが払ってね

宮永:そしてプールの水が

朝妃:払わないよ、あと私ファミレスに来て水遁の術もどきをさせられるとは思わなかったよ

宮永:合計が16文ですわ

朝妃:単位が文なのによくレジ使えたね、おかしいよね

宮永:今からそろばん習ってきますわ

朝妃:やったところでこの時代感のミスマッチはもうどうにもならないよ

宮永:お会計にそろばん塾の受講料も入れておきますね

朝妃:そんなの入れないでよ。もう何なのこの接客

宮永:100点満点だと、くのいちだけに91点といったところかしら?

朝妃:0点だよ

予選総合第42位(2回戦敗退) TOMONAGA
審査員
点数
38 50  4 41 49 平均36.4
【審査員コメント】 
・宮永のキャラ(口調?語尾?)がネタの足枷になっているように思います。
 キャラが忍者×レストランに一つ新たな要素を加えるというよりも、それぞれが独立して互いを打ち消しあっているように感じました。
 また朝妃のツッコミも冷淡さを押しすぎるあまりボケを拾えていない印象を受けました。例えばニンニンのボケが個人的に好きだったのですが、
 ここは「私忍者じゃないよ」の前にニンと人がかかっていることを指摘すべきでなかったかと。
 さらに「1『名』です」という返答だとニンのボケをもはや潰してしまっているので、
 「3人みたいな感覚でニンニンっていうな」のような(ド下手ですいません)、わかりやすさを押さえたうえでの冷淡さが必要だと思います。
 今のままのツッコミではただ無関心に受け流してるだけで、見ていて宮永が痛々しくなる一方です。
 また、忍者とレストランが掛け合わさったボケが後半につれて少しずつ苦しくなっていったようにも感じました。
  
・ファミレス+忍者という設定の中でこじんまりとしていた感じがしました。ベタな訳じゃないけどおもしろくないというか。
 「宮永:お客様はニンニンですか?」このボケは秀逸。
  
・文章がしっかりしてるだけで全然面白くない。
  
・ファミレスと忍者を混ぜ合わせるという発想が面白いのですが、いかんせんインパクトに欠けてると思います。
 なんと言うか、本当にただ「混ぜ合わせただけ」という印象が強く、笑いに結びつきませんでした。
 忍者ネタ自体使い古されたものが多く、先の展開が読めてしまったことも残念です。
 せめてもう一波、物語を膨らまして欲しかったです。別の所属の忍者部隊が乗り込んでくるなど、このネタ特有のストーリー展開を考えてみてください。
 見飽きた構成に見飽きたボケを重ねても特にプラスにはなりません、新鮮な世界観がこのネタに欠如してると思います。
  
・後半の展開があまりにも平べったいです。キャラ芸程度でボケというボケが無かった、と言っても過言ではないかもしれません。
 せっかく忍者という設定があるのですから、それを生かしてもっと面白くしてやろう、という気迫が欲しかったです。
 「ニンニン」やオチなど、部分的には好きな部分もありました。



No.035 柏木由紀
桃太郎
柏木:はい、どーもー!よろしく、お願いしまーす!!!

由紀:あのー、童話で、桃太郎って、ある、じゃないですか。私、あれカッコいいなーって思うんですよ

柏木:じゃ、ちょっとやって、みましょうか

由紀:むか〜〜しむかし、あるところに、おじいさんと、おじいさんが居ました

柏木:それは、ガチホモだよ!いい加減にしろ

二人:どうも、ありがとうございました〜〜!

??:ちょっと待て〜〜い!!

柏木:そ、その声は!?

秋元:私がAKB48のプロデューサー、秋元康である!

柏木:すいません!許してください!何でもしますから!

秋元:じゃあまずは私のチンチン、あ、いぃ〜きぃ〜りぃ〜たァ〜つ〜チンチンを舐めろ
   何故なら、私は、AKB48のファンでもあるからで〜す!!!

柏木:チュパチュパ(がんばれゴエモン地球救出大作戦のオチみたいな展開やめろや)

秋元:あぁっ…、おおふ、ぬっ、ぬぅ、ああっ、いいよ、おおんっ、こぽぉ、んほぉ!!!

(ポン!)

柏木:ついに産まれたか



(ステージ上に現れた謎の卵、果たしてその正体とは!?その前に今週のNO.1ソングをどうぞ!)



柏木:太陽が昨日より眩しく照りつけ始めたら
   真っ白なTシャツに今すぐ着替えて君を誘いたい
   海沿いの国道をまだまだ空いてる
   バスに乗り潮風を追いかけて
   誰よりも早く夏を探すんだ
   心の隣で同じ景色見ながら
   何年間も僕たちは友達のままさ
   カチューシャ外しながら君がふいに振り返って
   風の中で微笑むだけでなぜか何も言えなくなるよ
   こんな 思っているのに…
   Everyday、Everyday、Everyday
   Everyday、Everyday、Everyday
   カチューシャガール
   Everyday、Everyday、Everyday
   Everyday、Everyday、Everyday

aiko:うるせえ!カブトムシで殺すぞ!

柏木:わたしは詩人、俗世間に興味はない

植村花菜:俗世間に興味、それはそれは、あるんやで?

柏木:うるせえトイレババア柏木由紀のクソ飲ますぞ、おぉん?

植村花菜:それはそれは、綺麗な、おばあちゃんが、それは、あるんやで?
     おばあちゃん、おばあちゃん、トイレ、あるんやで?それはそれは、綺麗な
     トイレ、あるんやで?トイレ、おばあちゃん、トイレ、あるんやで?(ドカーン)

柏木:歌詞つまらん上に長すぎて死んでもうた、まあいいか別に好きと違うし

三木道山:一生一緒にいてくれや!一生一緒にいてくれや!爆発によってこのステージは間もなく崩壊しますので逃げてや!LifetimeはRespectすべきやで☆

柏木:三木アラーム道山もそう言ってるわけだし卵を護って逃げよう!
   しっかしさっきから何でいけ好かない関西人ばかり出てくるのだろう?

秋元:待ってよぉゆきりん☆

柏木:デブてめえはここで死ね

ネフェルピトー:(クチュクチュ)

秋元:あっあっあっ

柏木:地球最後の日に秋元康と過ごす人がかわいそうだ

(ピキッ)

柏木:卵が割れたわ

(強烈な光とともに、秋元康復活!)

秋元:秋元康復活ッッ 秋元康復活ッッ

柏木:まさか貴様…奇術師!?

秋元:ククク…、あれは私の念能力、「伸縮自在の愛(ラブボディーアキ)」によって貴様に身代わりを殺させたのだよ…

柏木:なるほどね。さすが奇術師、世の中の愚民を欺いてるだけあるわ

秋元:票数は愛です!

柏木:いやいやそれ、第3回AKB総選挙で大島優子が言った台詞

秋元:貴様にはここで死んでもらおう

柏木:助けておまわりさんこの人レイプ魔です

秋元:(お縄)



柏木:んんんああああ、今日も疲れたああああんん(くっっっせえ屁をぶっこきながら)

ハム太郎:(ゆきりんが疲れているのだ)

柏木:明日もいい日になるといいね、ハム太郎、と思わせといて貴様を殺す

ハム太郎:(ゆきりんって何歳で閉経するのだ?へけっ!)



(突如現れたAKB48の皆様が巨大な円陣を組んで)



AKB48:お し ま い ! ! !

柏木:おう90年代のファミリーアニメの最終回みたいなシメ方やめろや

前田敦子:私のことは嫌いになっても、AKB48のことは嫌いにならないで下さい!

柏木:さっきからうるせえぞバカ、念能力使うぞ?

(完)





柏木:ああー尺余ったしオナニーでもしようかな?


〜ハム太郎のオナホレビューのコーナー〜


ハム太郎:へけっ!今回は「名器の証明 小澤マリア」を紹介するのだ!
     思ったより全然ゆるいのだ!ゆるゆるおまんこなのだ!
     ラブボディとの相性も良くないし、オススメしないのだ!くしくし、へけっ!
     




〜審査員から指摘を入れられそうなポイントを予め挙げといて何も言わせないのコーナー〜


審査員Aさん:終盤由紀が全く出てこないんですが?

柏木:処理に困ったため投げっぱなしにした為です。申し訳ありません。-20点として下さい

審査員Bさん:誹謗中傷が過ぎませんか?

柏木:皆さんの思っている事をストレートに代弁しただけなので、汚い笑いの取り方であることは重々承知しております。-30点として下さい

審査員Cさん:これ漫才じゃないです

柏木:適当に50点くらい引いといて下さい

   …気付いたら1点も残ってねーじゃねーか!ヒャッハー!これより順位低いやつはやばいぜ!?ざまあ見ろ!!

予選総合第45位(2回戦敗退) 柏木由紀
審査員
点数
10  0 72 32 60 平均34.8
【審査員コメント】 
・何事も無いように柏木由紀で投稿してるのが既にちょっと面白い気がします。
 芸能人をたくさん登場させ続ければ面白いネタになるもんだと今まで勝手に思いこんでたのですが、今回のネタを見る限り必ずしもそういうわけではないんだなと思い知らされました。
 これと類似したネタでもっと面白い作品もあるだけに、今回は個人的に物足りなかったです。
 植村花菜のくだり等面白い部分もあったのですが、それ以外大半に関してはこれといって何もありませんでした。
  
・柏木と由紀別々に話すんかい!この出オチ的な冒頭はおもしろかった、んですが……。
 まあしかし……やりたい放題やりましたね。しかしこれは読んでて不快。ただ不快。特に最後。
 ただ嫌なものを見せつけられた、それだけです。
  
・なめとんのか
  
・秋元康があっさり捕まるところがすごく面白かったです。
 どんなナンセンスも面白おかしく表現できる文章力が素晴らしいです。どこまでもハイテンションだったので、内容の割にはあまり気分を害しませんでした。
 後はなにも言えなくなりました。見事な自己完結です。
  
・ゆきりん形式のネタとしては大人しい方、という印象を受けました。風刺ネタがどれも単発だったせいかもしれません。
 賛否両論なネタではありますが、個人的には親しみやすいボケが多かったです。
 緩急のつけ方も上手く、「漫才じゃない」作品の中では群を抜いて上手さを見出せるネタだったように思います。
 ただまぁ、他のネタとの比較で言えば、面白さとしては50〜70点ぐらいかなぁ、という気はしました。

 仮にも漫才の大会、ということで言わせていただくとすれば……コレ、普通に柏木と秋元(あるいは由紀)だけの漫才にしても面白くなるんじゃないでしょうか。
 いや、もちろん破天荒な構成こそこのネタの面白い部分でもあるのですが、そのポテンシャルがあれば漫才としての破天荒な描写もできるんじゃないかと思いました。
 ネフェルピトーが秋元を襲う程度には常識を覆しておいて、何かこう、ドタバタっぽいのができるんじゃないかなぁ、と。まぁ、個人的な印象です。


 あと念のため言っておくと、もし正当に評価されたいのであれば、最後のくだりは完全に不要です。(ある種それまでの部分との繋がりが無くも無いとはいえ。)
 仮にそれ以前の部分がむちゃくちゃ面白かったとして、その上で審査どうこうというのを見せられると……おそらく、多くの人が減点したくなるんじゃないかと思います。
 「何も言わせない」と言いつつ、何も言えなくなってしまうのは、あなたの方ではないでしょうか。



No.036 イエズス会
シンデレラ
小森:どうもよろしくお願いします。イエズス会です。
   MM−1初参戦なんで、がんばっていきましょう。

菊地:突然だけど、シンデレラの話をしてもいい?

小森:いやいや、今から漫才をするんだろ。急にシンデレラとか言われても戸惑うんだけど…

菊地:まあ、ちゃんとしたシンデレラの話するから聞いててくれよ。

小森:とりあえずおかしな所あったらちゃんとその都度ツッコミを入れていくんで、どうぞ。
   知らない人にも分かりやすくお願いしますね。

菊地:シンデレラ知らない人ってあんまりいないような気がするけど、始めますね。
   ある所にシンデレラというかわいらしい女性がいました。

小森:なんで物語の主人公っていつもかわいらしかったり、かっこよかったりするんでしょうね。
   なんでシンデレラはかわいらしいんだよ!

菊地:知らない。
   そのシンデレラは、継母とその連れ子である姉たちに日々いじめられていました。
   靴の中に画びょうを入れたり、お弁当に砂を入れられたりしました。
  
小森:これは陰湿ですね。聞くところによるとこれが世界最古のいじめっていう言い伝えもあるみたいですからね。

菊地:ない。
   あるときお城で、舞踏会が開かれることになりました。

小森:今でいうクラブでパーティーナイトみたいな感じでしょうね。
   で、シンデレラも酒の勢いを借りて、チャラ男みたいな奴にお持ち帰りされるんでしょうね。
   なんて軽い女なんだよ!

菊地:姉たちはここぞとばかりにお気に入りのドレスを着て参加して出かけていきましたが、
   シンデレラはボディコンしかなかったので参加することができませんでした。

小森:確かにいまどきボディコンなんてね、たぶん古着屋で売った場合1円の価値もないと思いますよ。
   そんなものはタンスに一生インした方がいいですよ。一生イン!

菊地:シンデレラはドレスがないので参加することができませんでした。

小森:しまむらで買えよ!

菊地:…しかし、舞踏会に参加したいシンデレラにある強力な助っ人が現れました。
   それは、通りすがりのセールスマンでした。

小森:意外な人物が出てきてしまいましたね。普段なら間に合ってます!で追っ払いますけど
   こういう時に笑うせぇるすまんこと喪黒福蔵は役立つかもしれませんよ。

菊地:セールスマンではなく、魔法使いが現れました。精霊たちを呼び出しシンデレラにドレスやティアラなどをプレゼントし
   ボディコンを高値で引き取ってくれました。

小森:ああ、よかった。
   これでバブルの遺産を処理できましたね。本当によかった!お前もそう思うだろ!な?

菊地:うん。
   で、ネズミを馬に変身させ、カボチャを馬車に変身させました。

小森:どんな物質変化があったんだよ!
   大体ネズミと馬なんて哺乳類という点でしか被ってないんだぞ!まあ、それは百歩譲るにしても
   カボチャを馬車ってありえないだろ!銀座線を馬車に変身させたとかならまだボケとしてわかるけど
   野菜と乗り物て。お前そんな無茶苦茶なボケはこんなところでは…

菊地:もういい?
   ただし12時になると魔法が切れてしまうので、気を付けるように宣告しました。

小森:まあ、馬車が終電になってしまうからでしょうね。終電になってシンデレラの家行きの表示が赤くなるんですよ。
   これは法律で定められてまして、バスや馬車では終電の際には行き先表示を赤くしないといけないんですよ。

菊地:ふーん。
   カボチャの馬車に乗り、シンデレラは東京ディズニーランドにあるシンデレラ城に到着しました。
   
小森:いよいよ着きましたね。でももうシンデレラ城ミステリーツアーはだいぶ前に閉鎖されてしまいましたからね。
   残念だけど、シンデレラ引き返してください。

菊地:ではなくて舞踏会の行われているお城に到着しました。

小森:でも、シンデレラ廊下を歩く時は気をつけた方がいいですよ。
   姉たちが用意した鴬張りの廊下で、シンデレラが来たことを伝える罠があるかもしれない!
   気を付けろ、シンデレラ!

菊地:シンデレラは、舞踏会に到着し、王子と出会いそれはそれは楽しい楽しいひと時を過ごしました。

小森:結局女性って言うのは権力に弱いんですかね。
   今でもそうじゃないですか。お医者さんにIT社長にプロ野球選手だったり、そういうのにみーんなホイホイ
   ついていっちゃうんですよ。今も昔も女って儚いものだな…はぁ…

菊地:どんまい。
   しかし魔法が切れる12時を間もなく迎えてしまいます。シンデレラは慌ててパンツ一丁で城を飛び出しました。

小森:これはまずいですよ。シンデレラはパンツには魔法をかけてないですから。
   凄いダサいデカパン一丁だから、王子も100年の恋が覚めちゃうんじゃないですか。

菊地:パンツ一丁の上からちゃんとドレスも着て城を飛び出しましたが、ガラスの靴が階段で落ちてしまいそのまま
   戻ってしまいました。
   
小森:これは女のいやらしいアピールですよ。たぶん当時は電話やメールなんてない時代だと仮定して
   こうやって手がかりを残すことによって、また会おうっていうしたたかな戦略ですよ。ああ恐ろしい恐ろしい。

菊地:恐いね。
   シンデレラを忘れられない王子は、ガラスの靴を手掛かりに捜査員500人を動員し、シンデレラを捕まえて
   牢屋に入れてしまい一生自分のものにすることにしました。

小森:王子よ。同じ男としてもそれはちょっと引くわ。
   確かに束縛したい気持ちはわかるけど、そんなことしてもシンデレラが喜ぶと思ったら大間違いなんだからな!
   お前のそのくだらない欲で一人の女性を悲しませるなんて、許さない!

菊地:必死だね。
   ある日、シンデレラが住んでいる家にも王子がやってきました。

小森:シンデレラ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ!

菊地:最初に姉たちがガラスの靴をはきましたが、全くサイズが合いません。

小森:それはしょうがないですよ。姉はもう成長期を終えてしまいましてそこそこ足のサイズは大きくなってしまいましたからね。

菊地:現実的な推測だね。
   そしてシンデレラが靴をはくと、これがぴったりとサイズに合いました。

小森:おお!凄い奇跡的ですね。
   やっぱりシンデレラのように女性なのに29.5センチみたいな大きい足の人はなかなかいないですからね。

菊地:あ、そう。
   シンデレラは王の妃となり、幸せに暮らしましたとさ。おしまい。

小森:結局女って権力に弱いんかい!いい加減にしろ!どうもありがとうございました。

菊地:いや、お前がいい加減にしろよ!!全然つっこめてねえじゃねえかよ!

小森:いやいやつっこんだよ。なんでかわいらしいんだとか、しまむらで買えとか。

菊地:的外れすぎるよ!それはいいとしてもあとは俺の話やボケを全部スルーしやがって!
   なんだよ、途中の喪黒福蔵とかボディコンとか。久々にその単語聞いたわ!

小森:いや、俺シンデレラの話知らないからさ…どうつっこめばいいかわからなくて。

菊地:え、シンデレラの話知らないのかよ!そんな奴初めて会ったよ!

小森:俺最初の方に言ったはずだよ。知らない人にも分かりやすくお願いします。って。

菊地:いや、確かに言ってたけど、それはお前だったんかい!
   それは俺がちょっとは悪かったかもしれないけど、でもシンデレラ知らないって子供の頃お母さんに本とか読み聞かせてもらったり
   しなかったの?

小森:それはしてもらったけど、大体金色夜叉とかグッド・バイとか眉山とかしか読み聞かせてもらえてないからなあ…

菊地:お前どんなガキだったんだよ!しかも全部未完作品だからもやもやしてくるじゃねえかよ!

小森:ところでシンデレラの続編ってないの?

菊地:そんなもんはないよ。

小森:そうか。でも未だにこのように多くの人に語り継がれる名作ってことはマニアの間では評判良かったんだろうな。
   続編も聞きたかっただけに、残念だ。

菊地:シンデレラのマニアなんてあんまり聞かないけどな。
   まあ、俺の言ったシンデレラは一部でたらめだから、本物知りたかったら後で本屋か図書館に行ってくれ。

小森:よし、こうなったらシンデレラの続編を俺たちで作るか。

菊地:いや、あの本当のストーリーを一切知らない癖に無理ですよね?

小森:王子と幸せに暮らしているシンデレラ。しかしそこに悪の手が潜む!

菊地:いや、なんかちょっと気になる展開だな!

小森:召使いとして就職した姉たちが、今度は王子にいじめを展開。
   靴の中に画びょうを入れたり、ディナーに砂を入れられたり。
   
菊地:それ、俺が作ったでたらめだから!真に受けるなよバカ!

小森:そして王子はそのストレスで酒びたりになり、シンデレラに性的暴力をふるい挙句の果てに職務を放棄し国外逃亡。

菊地:いや、王子酷過ぎるだろ!どうしようもないだめんずだな!

小森:怒ったシンデレラは、捜査員500人を動員し王子を捕まえようとするも、姉たちに牢屋に閉じ込められてしまう。

菊地:もうホラーじゃん。全然メルヘンな話じゃないな!

小森:果たして、シンデレラは王子と再びよりを戻せることはできるのか?
   むしろ国は滅びないのか?

菊地:確かに王子いないから国滅びそうだけど!

小森:シンデレラ2を初回生産版で買うと…

菊地:そんな特典あるの?

小森:シンデレラで着用していたボディコンが当たる抽選券が入ってるよ!

菊地:いや、それも俺のでたらめ!もういいよ!

予選総合第54位(1回戦敗退) イエズス会
審査員
点数
 9 33  3  4 57 平均21.2
【審査員コメント】 
・ネタ全体を読み終えて、結局このコンビは何がしたかったのか全く掴めませんでした。
 小森の的はずれなツッコミに対して菊地があしらうという形式だということはわかりましたが、
 菊地は普通に物語を話したいのか、それとも菊地は菊地でボケを挟んでいきたいのかがはっきりしてないのでネタ全体が中途半端でした。
 途中から後者(菊地はボケを入れる)にシフトチェンジしたのだとしても、
 それまで普通に話していた菊地が唐突に、かつ中途半端にボケだすので読む側には疑問や戸惑い、混乱こそあれ笑いは起こらないと思います。
 菊地がボケ始めたあと、小森がツッコミのポイントをスルーした行為を菊地がスルーするのも変だと思います。
 菊地がすぐ指摘せずに平然と進めるため、読んでいて今何が起きているのかわからなかったですし、
 菊地が最後にまとめてそれらにツッコんだところで「そういうことだったの」「そりゃないだろ」といった感じでした。
 その結果会話そのものがしっちゃかめっちゃかしているように感じられるとともに、菊地のボケも小森のボケもほとんど処理されないまスルーされており、
 どういうボケとして見ればいいのかが読み手に一向に伝わってこず、どんどん疎外されていくようでした。

 菊地が正しいストーリーを話すことに徹するのか、それともボケを挟むのかどちらかに限定しなければいけないというわけではなく、
 別にどう作ろうと自由ですし、上手くやれば両立して素晴らしい作品を作ることもできると思います。
 思いますが、今回に関しては両方に手を付けた結果どちらも成立しておらず、面白さに繋がったわけでもないので現段階ではどちらかに絞っていく方が無難だと思います。

 ただ仮に菊地がボケずに話し続け、小森が的はずれをし続けるという展開だとしても、
 菊地がボケを入れて小森が上手くツッコめないという展開だとしてもそういったネタをする芸人は既に実在してますので、そういった意味での目新しさは若干失われているのかもしれません。

 文章が支離滅裂になっていて言いたいことが伝わってないかもしれませんが、実際どこから触れて、どのようにコメントを書けばいいのかわからない程の戸惑いを覚えました。
 何度も読み返しましたが、読めば読むほど謎が生まれていく漫才でした。
  
・やりたいことはわかるんですけどね……おそらく作者さんの思った分の半分ぐらいしかおもしろさが伝わってないです。
 サイバトでも指摘あったかと思いますが、前半の菊地のボケが全然頭に入ってこないです。
 むしろ小森のおかしなツッコミに毎回ツッコんだ方がボケは伝わってくると思うのですが……
  
・何がしたいのか全く分からない。
  
・文章でスベリ芸を表現するとか無謀にも程がありますよ。
 全然笑えませんでした、むしろ暗い気持ちになりました。こんな奇妙な漫才初めて見ました。
 なんで菊池さんは小森さんの発言をシカトするんですか、何を話しても無視される状況が面白いと思うのですか。
 小森さんが哀れに見えて仕方ありません、こんな状況じゃ突然ブチ切れたっておかしくないですよ。
 スベリ芸の何が面白いのかと言うと、リアクションと間なのですよ。
 ボケを無視された時の反応や、意味不明なボケに対処を考えてる間などを見て客は楽しむんですよ。
 だから文章で表現するのが難しいのです、実際に舞台の状況や二人の顔模様が目の前に浮かぶくらいの文章力を身につけないと、ただの苛つく話になるんですよ。
 この作品は文章力もすごい中途半端で、二人の感情というものが全く見えてこなくて嫌だったです。
 空気が読めないけど構ってもらおうと必死に振舞ってる男と、人の意見を聞き入れようとしない男が、上っ面だけの友情でベラベラと窒息寸前の会話を退屈そうに繋げてる。
 こんな印象を持ってしまうほど、二人が何をしたいのかがまったく見えてこず、ただただ不快な気分にさせられました。
 そもそも「シンデレラの話を知らない人とシンデレラの話をする」という設定で、なんでこんな難しい形式を選んでしまったのですか。
 もっと簡単な書き方があるでしょうに、シンデレラの話を知らないことを最初からカミングアウトするとか。知ったかぶりでシンデレラの話を語って、それを菊池さんがツッコむとか、
 少なくとも人を不快にさせない書き方はたくさんあったと思います。もっと考えてから書き始めてください。
 それに菊池さんがシンデレラの話に中途半端なボケを入り混ぜてましたが、すごくいらなかったと思います。
 ボケだツッコミだなどの立場もメチャクチャになりますし、真面目に語ってる時に言わせても嫌味ったらしく聞こえるだけですし、
 普通のシンデレラの話をして小森が戸惑うという形の方が何倍も笑えるものになると思います。
 無理矢理ボケをねじ込む前に、果たしてこれは笑えるものなのかというのを一度見直してみてください。笑えなかったら何がダメなのかを考えて構成を練ってください。
 ボケを出すだけなら大喜利で充分なのです、「形」があってこその漫才だということを、忘れないでください。
  
・正直、前半はかなり好きでした。
 菊地が本当の事言ったり嘘含んだりってのは確かにちょっと分かりにくいのですが、
 小森が余りに的外れなツッコミをして菊地がそれを軽く流す、という展開が心地よかったです。
 それだけに、「小森がシンデレラを知らない」という設定や後半の展開がかなり蛇足に見えてしまったのが残念です。
 ネタの地盤となる設定さえもう少しうまく設定できていれば、もっと普通にウケるネタになるような気がします。



No.037 ハーベストムーン
ファミレス
アイ:ハーベストムーンです!今日も仲良く漫才頑張っていきたいと思います!

ユウ:ファミレスって全国どこにでもあるじゃない?だからアタシも始めてみたいんだけれど。

アイ:ユウちゃんが?簡単そうに見えるけど結構難しいよ?ファミレスってあっちこっちあるから競争が激しいし。

ユウ:その点は大丈夫。競争相手がいないように人里離れた山奥に出店しようかなと思ってるんだよ。

アイ:それはまた極端!競争相手どころかお客もいないよ!費用は安くあがるかも知んないけどさぁ。

ユウ:その点に関しても他のファミレスにはない特徴があるから、ここで知名度上げれば皆さん来たくなると思うよ。

アイ:そうなの?でもどんなのか全く想像がつかないんだけれども…。まあやってみるとしましょう。



   ハァ…ハァ…、結構山道厳しかったなあ…。半日掛かりだよぅ…。ここが噂のファミレスか…。入ってみよっと。

ユウ:いらっしゃいませ、「自然の風景と調和」をモットーとしたファミリーレストラン、「アートネイチャー」へ。

アイ:ストーーップ!!!ここファミレスですよね!?毛髪関連で悩みなんか無いんだけど!!由来はピッタシなんだけどさ!数ある中からどうしてそれを選んだのさ!?

ユウ:まあそれはそれとして…。あの、お客様は一命を取り留めておりますか?

アイ:何その質問!?一名様に出だしだけ似てるのがヤダ。ご覧の通り山道歩いたけどピンピンしております。

ユウ:かしこまりました。当店、自然の調和と予算の都合で全席オープン席でございますが宜しいですか?

アイ:なんとなく後者の気がしてならないんですけど!オープン席って聞こえはいいけれどただ単に屋根も壁もないってことだよね…。

ユウ:ではおタバコなんですが、オープン前の準備でハンバーグの調理ミスによる山火事の影響で全席禁煙となっておりますが宜しいでしょうか?

アイ:よくオープン出来たな!!別にタバコ吸わないんで大丈夫です。

ユウ:かしこまりました。ではお席なんですが、テーブル席と地べたがごさますが如何なさいますか?

アイ:聞かずともテーブル席に決まってるよね!?何故ならぬかるんだ地面に直に座りたくないから!

ユウ:大変申し訳ございません、只今テーブル席が満席でございますのでこちらの予約票にご記入お願いできますか?

アイ:分かりました。かなりアクセス不便なのに良く来るなあ…。

   ………あれ?スミマセン、ボールペンが無いんですけど。

ユウ:あ、申し訳ございません。

   当店自然にこだわる故、出来るだけ化学製品に頼らないようにしてる為ウルシの乳液で書いてもらうことになってるんですが…。

アイ:かぶれちゃうわ!!そこは妥協してもいいラインでしょうに!とりあえず順番回ってきたら呼んでくれればいいですから。

ユウ:かしこまりました。ただ結構お待たせしてしまうので、別館でも宜しいでしょうか?

アイ:そうなんですか?まあ食べれればどこでも大丈夫ですよ。

ユウ:かしこまりました。ではこの谷を越えた向こう側に焼け残った別館ございますので、そちらにご案内させて頂きます。

アイ:待った!!もの凄く自然にとんでもないこと言ったね!谷越えってどういうことですか!?んで山火事の現場って!!

ユウ:では只今ご案内いたしますので、こちらから少し離れてお待ち下さいませ。

   お客様もしばしの間テーブルから離れてお待ちくださいませ。

アイ:離れてって気になるけど……、はい。

ユウ:(腰から刀を抜く)どりやあああぁぁぁぁ!!!(シャキーン!ザバシ!!)

   (ミシミシミシミシ…、ゴ、ゴゴ、ゴゴゴゴ、ゴゴゴ……、ドーン…!!)

   フゥ…。(刀を鞘に収める)



   では、お待たせいたしました、ご案内させて頂きます。

アイ:待て待て!!居合斬りっておかしいでしょ!!巨木が見事に倒れたけども!!てかなんで刀なんか持ってるんですか!?

   それよりもちゃんとした吊り橋無いの!?これじゃなんかカイジ髣髴するんだけども!

ユウ:他に吊り橋がございませんので、このコース以外ですと丸一日掛かってしまうんですけども…。まあ落ちたとしても、お客様なら大丈夫ですよね?

アイ:無理だわっ!!何処をどう取ってその判断が下りた!?普通にアタシ一人くらいどうにかなりませんかね…?

ユウ:かしこまりました。どりやあああぁぁぁぁ!!!

   (ミシミシミシミシ…、ゴ、ゴゴ、ゴゴゴゴ、ゴゴゴ……、ドーン…!!)

アイ:また!?自然の調和とかキャッチコピーで謳いながらさっきから木を切り倒してるし!!

ユウ:ではこちらの切り株にお掛け下さいませ。

アイ:うっわぁ…、風情あるけど樹液でベットベトだぁ…。

ユウ:ではこちら、ケヤキの一枚板に彫られたメニューでございます。こちら一部しか無いので回し読みになってしまうのでお早めにお願いします。

アイ:コレ一個しかないの!?風情はあるけども!これにお金掛けるならもうちょっと店自体の質をどうにかしなよ!

ユウ:ご注文がお決まりになりましたら、テーブルの側に生えているウルシの葉っぱを思いっ切り握り締めて痛みで悶えて下さい。

アイ:絶対に嫌だよ!!のたうちまわらないと来ないて!もう今すぐ決めますからそこにいて下さいよ。

   ……そうだなぁ、山だし『新鮮な山魚の丸ごと押し寿司』って美味しそうだなあ…。アユかなぁ?ヤマメかなぁ?

ユウ:鮭でございます。

アイ:そんなに食べられないよ!確かに川魚っちゃ川魚だけども!……いいや別のメニューにしようっと…。おススメのメニューってありますか?

ユウ:ハンバーグでございます。

アイ:それ山火事起こした原因じゃない!!そんなのメニューに載せないで!オープン前に懲りて!

ユウ:あ、大丈夫です。こねた後は焼かずにそのままご提供させて頂きます。

アイ:それはタルタルステーキって言うんだよ!まあ他にロクなメニューなさそうなんでそれでいいやもう…。で、ご飯をセットで。

ユウ:かしこまりました。お客様、サラダバーがございますが如何いたしますか?

アイ:あ、良いですね是非。でもどこに野菜あるんですか?

ユウ:とりあえずあの谷越えた先にワラビやコゴミ、ヨモギ、タラノメ等が自生しておりますのでご自由にお取り下さいませ。

アイ:まず摘むとこから!?てかラインナップ的に最早それは山菜採りって言うと思うんだけど!そんでまた谷越え!?

ユウ:ではサラダバーですと、こちらの刀をお持ち下さいませ。

アイ:また橋が無いの!?今度はアタシが居合斬りしろって!?

ユウ:いえ、吊り橋はございますが、山岳警備隊が山菜採りしてると警察に連絡しますので護身用に…。

アイ:無許可!?解決方法がかなり野蛮だよ!!てか刀持ってる地点で罪として成立するわ!!

   山菜採りはいいです!じゃあ、このシェフの気まぐれサラダでお願いします。

ユウ:かしこまりました。お後ドリンクバーもございますが如何なさいますか?

アイ:のどカラカラだから飲みたいんですけど、見た感じそのような機械無いですよね…?

ユウ:そこの段ボールの中に果物がいっぱい入ってますのでお好きなモノをお取り下さいませ。

アイ:ジュース作るとこからやるの!?てかサラダバー…じゃなくて山菜採りに比べて一気にグレードダウンしたよ!

ユウ:お客様の握力があれば大丈夫ですよ。

アイ:だからアタシの能力過信しすぎてませんか!?か弱い女の子が果物握って潰せるわけ無いでしょ!!

ユウ:宜しければ、こちらのかたn…

アイ:どんだけ勧めて来るのさ!?使い勝手もそんな良くなさそうだし!もうお冷で我慢します。

ユウ:お冷ですか…?そこの谷底に流れてる川の水汲まないと無いんですが…。ゴム製のヒモの支度を致しますのでお待ちくださいませ。

アイ:バンジー!?水飲む為だけにいちいちスリルなんて味わいたくないから!もう水分はいいや…。

ユウ:では、ご注文を読み上げます。

   ハンバーグがおひとつ!!!!ライスがおひとつ!!!!シェフの気まぐれサラダがおひとつ!!!!

アイ:待て待て!!何で急に大声出したのさ!?森がざわめきだしたよ!

ユウ:では今からご注文を山びこで繰り返させていただきます。

   『ハンバーグがおひとつ……おひとつ……』

アイ:地形を上手く利用するなっ!!普通に繰り返してもらませんかね!?

ユウ:『ライスがおひつ……おひつ……』

アイ:容器ごとになってる!!だからそんなに食べられないって!とんだ間抜け、いや「と」抜けな山びこだこと!

ユウ:『シェフの気まぐれサラダがおひたし………おひたし………』

アイ:物自体が変わってるよ!!やっぱりこのシステム無理あるって!!

ユウ:以上でございますね。では只今より調理に移りたいと思います。

   (ポケットからナイフを取り出す)えいや!!えいや!!

アイ:ちょ、ちょっと!!何ナイフ無闇に投げてるんですか!?

   とてつもなく不安なんだけど!どうでもいいけど山びこでアタシの声は返ってこないってどんなシステムなんだろう…。

ユウ:そいや!!そいや!!

   (ブスッ!!……バタン!!)よし!!これは大物だ!!

アイ:待てぇい!!ひょっとしてハンバーグてかタルタルステーキにそれを使うんじゃ無いでしょうね!?てか大物の正体は!?

ユウ:少々お待ち下さいませ。(満面の笑み)

アイ:絶対そうだ!何その素敵な営業スマイル!?何が悲しくて死んだばっかのデカい何かの肉を食べなきゃならないのか…。

ユウ:お待たせいたしました、お先にこちらハンバーグでございます。

アイ:もうお腹もペコペコだからコレに関しては何も気にしないようにしよう…。それが良いに違いない…。

ユウ:シェフ気まぐれサラダでございます。そこら辺に自生していた雑草にウルシの樹液のソースを掛けてお召し上がりくださいませ。

アイ:いやいや!!そんなゴミなんか絶対食べないよ!?気まぐれってか気ままな気がする!!

ユウ:お後ライスでございます。防腐の為酢で和えてあります。

アイ:それ鮭丸ごと押し寿司にしたヤツの使いまわしじゃない!?絶対売れ残るとは思ってたけどさあ!てか売れ残りだから酢で和えても無駄だと思うんだけど!

   もうこんなの食べられませんよ!!帰ります!!

ユウ:お帰りでございますか?ではお会計致しますね。では席料とサービス料込で五万円でございます。

アイ:高ッ!!てか席とサービスって恐らく居合斬りですよね!?頼んでも無いのに!!

ユウ:払わないのなら、こちらの刀で…。

アイ:脅迫じゃない!!こんなとこまで有効活用するな!!ひょっとしてお客の声がこだましないのはこの為!?

ユウ:その綺麗な髪を丸坊主にして差し上げますよ。(満面の笑み)

アイ:思ってた脅し文句よりショボいっ!!でも怖い事には変わりないや!けど脅迫の証拠にはなる!

ユウ:証拠が残らないように植毛してあげますよ。

アイ:それ本家アートネイチャー!!髪斬って生やすのは、ただただ手間なだけだわ!!てか今の今まで完全にこの店の名前もアートネイチャーだって事忘れてたわ!

   もうふもとに着いたら通報してやるからね!

ユウ:あぁ!申し訳ございません!今回のお食事代は全て無料に致しますのでこの件はご内密にお願いします。

   あと迷惑掛けたついでにお客様をふもとまでお送りさせて頂きます。ゴム製のヒモをご用意いたしますので少々お待ち下さいませ。

アイ:またバンジー!?途中で宙ぶらりんになって降り切れないからね!!  

   もうやめやめ!!やっぱりこんなとこに出店してること自体間違いなんだって!!場所も店自体も最悪だしさ!もうこんなファミレスのどこが大丈夫なのさ!?

ユウ:……まあ最後は野となれ山となれ、って。

アイ:計画性ゼロかっ!!もういい加減にしてっ!!

予選総合第26位(3回戦敗退) ハーベストムーン
審査員
点数
46 44 10 85 57 平均48.4
【審査員コメント】 
・ウルシの葉を握りしめるボケが面白かったです。
 ただそこ以外はこれといった印象的なボケがなく、かといってつまらないわけでもないというリアクションしにくいネタでした。
 全体的にボケが面白いというより設定をこなしているといった感じで、理解はできるんだけど面白いと感じるには弱いボケが多かったように思います。
 通常企画なら勝てるけどこういう舞台ではちょっと目立たないネタなのかなと生意気にも思ってしまいました。
  
・漫才の途中でコントに入る分はいいんですが、このネタ途中から完全にコントですよね。普通に効果音あったり刀抜いたりしたので漫才としては違和感感じました。

 TOMONAGAさん同様、設定は忠実に守ってありますし、おかしくはないんですが……力が入ってるわりにはボケとしてのおもしろさは感じませんでした。
 「ご注文を山びこで繰り返す」は上手いなと思いました。
  
・大したことないボケにツッコミが過剰反応し過ぎてては読み手は苦笑するしかないです。
  
・うわー面白い。
 設定をこれでもかというほど有効に活用していて、もう快感に似たスッキリした感覚を覚えました。
 競争が激しいから山奥に建てたという理由付けからここまで展開するのがまず素晴らしいです。
 ネタや会話の全てが現実味を帯びていて、不自然に笑いを取ろうとしてくる展開が一切無かったです。すごくしっかりしたネタだと思いました。
 山彦だとか、居合い切りだとか、漆を握って呼ぶだとか、本当によく考えて作ったような特有なボケが盛りだくさんで、気持ちの良いくらい爆笑しました。
 ボケの新鮮味は今大会でトップクラスだと思います。
 それに加えて二人の掛け合いもとても心地よかったです。取りこぼすボケも無く、元気良く展開を次へ次へ進めていく言葉遣いがとてもリズミカルです。
 それだけに文章での表現が少しあやふやになってたというのがとても残念でした。木が倒れる擬音や、ナイフを投げまわる絵など、上手く想像が出来なくて戸惑いました。
 アイのツッコミも一編に色んなことをツッコもうとしてる場面が多く、少し回りくどさを感じてしまいました。
 もう少し綺麗に伝えられる表現を考えてみてください。文章の取っ掛かりがなく読むことが出来れば、このネタはさらに気持ちの良いものになる筈です。
  
・ボケの内容がやけに具体的でイメージングですね。どれもそこそこのボケなのですが、いずれも中レベル止まりで大きなボケが無かったかなぁ、というところです。
 あるいは「流れを変える」ボケと言うのでしょうか、そういうのが無くて平坦でした。「大声→山びこ」みたいなのがもう何個か欲しいです。



No.038 放浪鴎
ひどい話
山本「どうも〜、放浪鴎です〜」

高橋「こういう大舞台は初めてなんでね、頑張って行きたいね〜」

山本「僕ね、この間ちょっとひどい事があったのよ」

高橋「ほうほう、どんな事?」

山本「この間さ、後輩の村沢に
『この書類作っといて。一週間のうちにやってくれたらいいから』
って言って、仕事任せたんだよ。でも、三日経っても何も報告してくれないのな。五日目くらいにしびれ切らして
『あの書類どうなった?』
って聞いたら、
『あ〜すいませ〜ん、忘れてました〜』って言うんだよ」

高橋「うわ、それひでぇな」

山本「で、『忘れてたってどういう事だよ!!』
って怒ったら、
『後に頼まれた別のやつやってました〜』
ってヘラヘラしながら言うんだよ。しかもほとんど遊んでて言い訳するんだぜ。もう俺ブチギレてさ、残りの三日徹夜させたよ」

高橋「ひでぇ話だな〜」

山本「だろ?」

高橋「そういや俺もつい昨日、ひでぇ事あったよ」

山本「何?」

高橋「近所にまあまあ有名なカフェあるじゃん」

山本「ああ、国道沿いの」

高橋「そうそう。そこにさ、ちょっと休憩しようと入ったんだよ」

山本「うん」

高橋「そしたらさ、店員が俺をジロジロ見てくるの」

山本「あ〜、嫌だね。そういうの」

高橋「で、ちょっとムッとしながら席に着いたわけ。そしたらさ、『お客様、失礼ですが退店していただけないでしょうか』って、ウエイトレスが言ってきたの」

山本「うわ、ひでえな・・・」

高橋「で、俺理由聞いたら『言うまでもないです』とか言ってくんの」

山本「マジで? ムカっとするな〜」

高橋「だから俺さ、右手に持ってた生サバを・・・」

山本「待て待て待て。もっかい言って?」

高橋「だから、右手に持ってた生サバを・・・」

山本「その生サバってトレイとかに入ってたの?」

高橋「ううん、裸」

山本「裸!?」

高橋「で、俺その生サバをウエイトレスにビターンッ! ってやったの」

山本「・・・」

高橋「そしたらなんか店長みたいな人が出てきてさ、『警察呼びますよ!?』とか言うの。もう俺すげえ頭に来てさ、その店のテーブルに生サバ置いて帰ったよ!」

山本「・・・」

高橋「そしたら帰り際、テーブルの生サバ持って店長が『二度と来るな!!』って叫んでるの。そんなんこっちも二度と来ねえよ! な、ひでぇだろ?」

山本「・・・うん、確かにひでぇ話だ。ひでぇ話なんだけどさ、違くね?」

高橋「・・・何が?」

山本「いや、俺が話したのはさ『自分が遭遇した』ひでぇ奴の話じゃん」

高橋「うん」

山本「お前のは『自分自身が』ひでぇ奴になってんだよ」

高橋「・・・はぁ?」

山本「じゃあ、お前が話した話、一から整理するよ」

高橋「うん」

山本「まず、喫茶店に入りました。お前そんときなに持ってるんだっけ?」

高橋「だから、生サバ」

山本「何でだよ!!」

高橋「・・・純粋だから?」

山本「何がだよ!?」

高橋「少年の心だよ!」

山本「お前受け答えもひでぇな!」

高橋「そうかな?」

山本「そうだよ。で、続き!」

高橋「はい!」

山本「生サバもって店内入ったら、ジロジロ見られました! 理由は!?」

高橋「・・・ちょっと分かんない」

山本「マジか!? マジで分かんないのか!?」

高橋「はい!」

山本「お前返事だけはすげえいいな」

高橋「はい!」

山本「その感じで、理由分かんない?」

高橋「・・・うん、やっぱ分かんないですね」

山本「このタイミングの敬語腹立つな〜・・・」

高橋「腹立つでしょ?」

山本「そこの自覚はあるのかよ!! もうお前本当ひでぇな!」

高橋「な、ひどい話だろ?」

山本「だーかーらー!! 今その話じゃない!!」

高橋「どの話?」

山本「お前の話が腑に落ちない話!!」

高橋「・・・はあ?」

山本「なんでキョトンなんだよ! なんかお前がこんな話したのも分かるわ」

高橋「どの話?」

山本「生サバの話!! 分かれよ!!」

高橋「あぁ〜」

山本「話を戻すけど、多分店員に見られたのはお前が生サバ持ってたから!」

高橋「じゃあさ、お前はハンドバッグ持ってる人をジロジロ見るか?」

山本「なんでトレイや袋にも入ってない裸の生サバがハンドバッグ感覚なんだよ!!」

高橋「生サバはハンドバッグじゃないよ」

山本「分かってるよ!!」

高橋「分かってるなら聞くなよ!」

山本「お前にそれ言われると必要以上に腹立つな〜・・・。で、お前生サバもって入店断られたから、何したんだっけ?」

高橋「ウエイトレスに生サバをビターンッ! って」

山本「暴力じゃねーか!!」

高橋「違うよ! 愛のムチだよ!」

山本「なんでだよ!! なんでお前がウエイトレスを教育する必要があるんだよ!?」

高橋「使命感!!」

山本「迷惑すぎるよ!! ウエイトレスが不憫だよ!!」

高橋「俺ひどい事何もしてないだろ!!」

山本「喫茶店に生サバもって入って、入店拒否されて逆ギレして、ウエイトレス殴って、生サバ置いて帰るって、十分ひどいだろ!!」

高橋「でもさ」

山本「なんだよ!!」

高橋「ウエイトレス、村沢だったよ」

山本「じゃあ思う存分殴ってよし!!」

高橋「お前ひでえな・・・」

山本「お前が言うな! もういいよ!」

二人「どうもありがとうございました〜」

予選総合第49位(2回戦敗退) 放浪鴎
審査員
点数
51 51  7 19 40 平均33.6
【審査員コメント】 
・生サバ・愛のムチが面白かったです。 高橋にイライラする山本という構図をもっとはっきりさせた方が良いかもしれません。
 もっと理不尽な受け答えを見せた方が面白さが増す可能性が上がると思います。
  
・勢いゴリ押しではあるんですが、清々しいおもしろさがありました。
 ただ、行数のわりに中身がなさすぎると言いますか……前フリが長いです。生サバの話も案外あっさり終わってしまったように感じました。
  
・10行で終わる話。
  
・何かの複線なんだろうなと思って読んだ最初10行のグチが本当にタダのグチだったんで凄くビックリしました。
 いやー、人を笑わせる場で何で後輩のグチを語ってるんですか。グチというのは人を不愉快な気分にさてしまうというのは分かりますよね。
 ウエイトレスが村沢とかそんな無理矢理なこじ付けで終わらせないで、村沢が救われるような深いドラマを書いてくださいよ。そうでもしないとグチの気分の悪さが勝ってしまいます。
 いきなりこんな不快な気分にされたもんですから、ネタ全体を色眼鏡で見てしまい、笑うことができませんでした。
 生サバ持って裸で来店とかすごく面白いのに、勿体無くて仕方ありませんでした。
  
・「もどかしさ」がうまく表現されていて、ある意味面白い作品だとは思いました。
 ただ、ウケを狙った漫才として見ると…さすがに会話の内容とテンポがあまりにリアルすぎると言うか…
 実際の舞台漫才だったらまだ演技次第で何とでもなりそうではあるのですが、 
 文字だけで面白さを伝えるなら、もう少し「笑いを取る」という観点を持った上で漫才を書いても良いんじゃないかと思います。



No.039 レイニースターライト
料理番組
マヤ:どうも、レイニースターライトです。私はマヤと言います。

チサ:漫才はサイドビジネスの一環、チサですわ。それ、お金ですわ。(客席に豪快にばら撒く)

モモ:今日やる漫才が今年の収入の9割、モモだよ。わーい!!(ばら撒かれたお金を拾いに客席にダイブ)

ミワ:みっともないからやめなさいって。あ、どうもバイトと漫才両立してるミワです。みっともないから止めなさいよ。(こぼれたお金をしまう)

マヤ:とまあこんな相方共を連れて四人で頑張ってるんですけれども。

   お客様方には早速お見苦しいシーンを見せてしまって大変申し訳ございませんね。

チサ:お金をばら撒くってちょびっとのアメ玉撒くより快感ねっ!それそれ!アタクシの一週間分のお小遣いよ!

マヤ:昔大阪にそんなコンビいたけども。それを私達の相方が回収してちゃ意味無いでしょうに。

チサ:そんな事よりも、モモとミワの三人で話してたんですが庶民向けの料理番組っておかしいと思いませんこと?

マヤ:庶民言うな。てか知らない間に勝手にそんな話があってちょっと疎外感。おかしいところって何?

チサ:使っている材料が安っぽい、あんまり美味しくなさそう、執事やらメイドやらいるから4人前じゃ全員分を賄えない。

マヤ:庶民向けだからだよ。てか金持ちだったらシェフに任したらどうなのさ?そんで人数に関しては軽く計算すればいいのに。さては大した教育を受けて無いな?

モモ:私も同じく庶民向けの料理番組に不満があるの。安っぽいし、アタシの口に合わないし、そもそも自炊とか面倒だからで外食で済ませるし。

マヤ:贅沢言うな。アンタが庶民て言うと余計腹立つわ。てか無職の癖にそんな事してるから余計貧乏なんだよ。そしてミワは?

ミワ:いや、ただ何となくかな?一度でいいから料理番組ってやってみたいじゃん?あとバイトしてても生活ちょっとキツイから食費浮くし。

マヤ:動機が普通すぎて涙が零れそうだわ。でもしまったお金は後で返しときなさいよ。

チサ:という訳で我々が料理番組を考えてみたからちょっとやってもいいかしら?お金は幾らでもあるからノーとか言わせないわよ。

モモ:お金は無いけど、このナイスバディで悩殺してア・ゲ・ル♪

マヤ:嬉しいけどそういうのいらないからね。何でもやってみることは大事だからやったらいいんじゃない?

ミワ:バイトしてる生活だから金も無いし、ベタンコボディだから体も貧相ッ…!こうなったら土下座するしか…!

マヤ:今許可したよね?てか舞台で土下座は互いに嫌な気分になるからやめて。てかアンタ達、料理できるの?

ミワ:一応人並みには出来るよ?外食なんてする余裕なんて無いし。

モモ:家庭科の調理実習、自分のクラスじゃないのに参加した実績があるからね!

チサ:ワタクシもきちんと調理実習で執事がやっていたのをキチンと凝視したから余裕ですわ。

マヤ:…………不安は広がるばかりだわ。一人除いてとても戦力になり得そうもないわ。

チサ:まあワタクシの財力をもってすれば番組の一つや二つ買収なんて余裕ですわ。

マヤ:誰が見るというんだろうか…。まあ一応やるだけやってみましょ。



チサ:それでは「お料理カースト制度」、アタクシが先生のチサですわ。

モモ:同じく先生のモモだよ!今日は宜しくね!

ミワ:ど、どうも…。おおお…、おなにく先生のミ…、ミワです…。

マヤ:先生三人もいるの?ややこしくならない?んで一人、緊張し出して放送コードギリギリの事言いだしたよ。つーかタイトルどうにかならない?インドの古い階級制度って。

モモ:漫才以外で働くのは生まれて初めてだけど、一生懸命頑張るからね!

マヤ:不安は広がるばかりだわ。てか今まで仕事する気無かったんか。

チサ:本当はこの時間は海外の大企業と三億円の商談があったんですが、それを蹴ってこの番組に参加していますの。

マヤ:それは申し訳ないけど他の仕事については今は黙っててね。てかさっきからモモは見習うべき要素満載だわ。

ミワ:これも練習のウチ…。太、太、太…。よし!心なしかお腹も一杯になったような…。

マヤ:一字ズレれてるだけなのに三画も手間掛かってるね。緊張してる掌に書く気持ちは分かるけども。もういいから料理の紹介に移って。

チサ:では今日は普通の料理じゃ面白くないから、敢えてブイヤベースに挑戦してみましょう。

マヤ:普段料理しない人が言いそうなチョイスだね。まあしたこと無いんでしょうけど。

ミワ:じゃ、じゃあ…、私もブイ…ヤ…ベー…ス…?あ!ブイスターズに挑戦してみたいと思います。

マヤ:緊張してどっかの球団みたいになってるし。てか思いつきで言ってたけど作れるか不安でしょうがないわ。

モモ:みんなブイヤベースか…。じゃあアタシもそうしよっと!

マヤ:完全にあんたは行き当たりばったりじゃない。材料仕入れられるのかがすっごく不安だけれども。で、腕も大事だけど食材もきちんと調達しないとね。

チサ:食材は高級店で仕入れた厳選された食材ですのよ。

マヤ:ほう、流石お金持ち。これは期待せざるを得ないね。

チサ:今のローソンって何でも揃って便利ですわね。

マヤ:コンビニじゃないの。さては見栄で虚勢張ってるタイプの金持ちだな。てかコンビニに生の魚介類売ってるとは思えないんだけど。

モモ:私もコンビニで仕入れてきたよ。

マヤ:アンタも?少しはお金の使い方くらい考えたらどうなのさ?

モモ:深夜に店の裏のゴミ箱から漁りました。店員さんに土下座もしました。

マヤ:……もう食べる気が失せたわ。何故その努力をバイト探しに回せなかったのさ。

ミワ:全くこれで店長にバレたらクビなんだからね…。

マヤ:ミワが働いてる所かい。てかモモに土下座までさせてどんだけ好きなのさ。もういいからとっとと作ってよ。

チサ:まずはどこの家庭にでもあるムール貝とオマール海老の下ごしらえから行きましょう。

マヤ:良く売ってたね。てかどこのってアンタの物差しで測らないでね。

チサ:ムキムキムキ…。(殻を床に落とす)

モモ:(殻を拾い集める)うおおっ!!食材だ!食材だ!

マヤ:あれ、デジャヴかな?オープニングで見たよこの光景。捨てる方も拾う方もマナーが悪いわ。そんで殻なんてゴミなんだからそんなもん絶対使わないでね。

モモ:洗えば大丈夫だよ。出来ればキレイキレイ使えばバッチシでしょう。

マヤ:拾ったものを使うなし。石鹸使ったら食えないし。つーかそもそもそんなもん使うなし。てか食材用意してたんじゃないの?

モモ:………ゲップ。

マヤ:……相当お腹空いてたのね。でもこれじゃどうしようも無いわね。

ミワ:一応食材はあるわよ。ほらあの時のように跪いて言うのよ?

モモ:(ガバ!!)お願いします!この汚い雌豚に食材を分けてくださいミワ様!

マヤ:二人ともやめなさい。こんなの流したら悪影響及ぼすよ?

ミワ:仕方ないなぁ♪(ガバ!!)お願いしますチサ様、この醜い私めに食材を分けてくださいチサ様。

チサ:あらあら、庶民にはお似合いですわね〜♪ほら分けてもよろしくてよ?

マヤ:ミワも用意して無かったんか。てか人にやらせてた事と同じことしてるて。

ミワ:ありがとうございます!ありがとうございます!!ほ〜ら、分けて貰ってきたわよ。

モモ:ありがとうございます!!ありがとうございます!!!

マヤ:上には媚びへつらい下には厳しくって人間の悪い癖だわ全く。材料揃ったならとっとと調理に移りなさいよ。

チサ:調味料は肉のハナマサで仕入れた業務用のをそれぞれ10Kgですわ。

マヤ:サイズにお金掛けてどうすんのさ。仕入れ先も安売りショップでショボいし。どうせなら質にこだわりなさいよ。モモは?

モモ:………自然の持ち味を最大限に活かすために敢えて調味料は使用しません!

マヤ:言ってることカッコいいけどどうせ買えないだけでしょ。素材の良さを引き出してこその料理でしょうに。

モモ:仕方ない!カレールウあるからそれで我慢しよう!これぞ生活の知恵!!

マヤ:カレールウ入れたらもうブイヤベースじゃ無くなってるね。そんなもん生活の知恵とは認めないからね。

チサ:では材料は全部入れたことだし、調味料をお鍋に入れますわ!(ドボドボドボ…ドサーーー!!)

ミワ&モモ:うわ〜い!!調味料だ調味料だ!!(急いでかき集める)

マヤ:完全に無駄遣いじゃないの。それ使い切ったら致死量に達するって知らないのかな?

   でその後のシーンもう慣れたわ。一人完全に隠さなくなったけど…。まあ味付けしたら後は煮込むだけだから失敗は無いでしょうね。

ミワ:(プスプスプス……)………カレールウ!!

マヤ:言った後から何故か失敗しやがったねこのバカ。カレーにすれば失敗が目立たないって考え方は浅はかだわ。

チサ:(プスプスプス……)………ナツメグ!ターメリック!あと、カルダモン!!

マヤ:こっちもか。まああんだけ調味料無駄遣いしてれば食材が泣いるわね。んで素人がスパイスの調合は無理でしょ。

チサ&ミワ:(ガバッ!!)モモ様お願いします!!この汚いメス豚共にカレーの材料を分けて下さい!!

モモ:フフン♪ほら額も床までキチンと付けないとあげないよ〜♪

マヤ:まさかの逆転劇。アンタらにプライドってのは無いの?

   モモも持ってるくらいで上位に立つんじゃないよ。こういうタイプは調子乗ると止まらないんだから。進まないからとっとと渡しなさい。

モモ:はいミワちゃん、ルウ!ありゃ、ルウ切れちゃった…。しょうがないからチサにはそこら辺で拾った雑草だよ!

ミワ:良かった良かった。サンキュ!

チサ:………ありがとうございます。

マヤ:何だろうこのちょっとした爽快感。でもスパイスが雑草だと高級食材がかわいそうな気がしてならないけどね。もうそろそろエンディングだよ。

チサ:完成しましたわ。東北風ブイヤベースですわ。

ミワ:こっちもお焦げが自慢のブイスターズが出来たよ!

マヤ:言い方変えてるけど後者は完全に焦げてるだけだし横浜らしさは感じないし。前者は貝と雑草煮込んだ貧乏臭いスープを適当な地方のカレーと言い張るか。

モモ:では完成したシーフードカレーがこちらにご用意してあります。

マヤ:一番美味しそうだね。でもその手段使うならキチンとブイヤベースだすべきだよね?

   結局誰一人ブイヤベースを完成できなかったわけで、アンタ達に料理番組が出来ないって分かっただけでも上出来ね。

チサ:無理ですって!?ならば私の財力で…!!

モモ:この体で悩殺すればきっと…!!

ミワ:何が無くとも、必死に土下座すれば…!!

マヤ:そんな手段で番組始まってもすぐ打ち切られるから。もういいや。

予選総合第51位(1回戦敗退) レイニースターライト
審査員
点数
35 19 14 24 52 平均28.8
【審査員コメント】 
・2人、もしくは3人までなら文章だけでも個人のキャラを認識しつつ読んでいくこともできると思うのですが、
 4人となるとそれぞれどういう人物なのかを把握しつつボケを解釈していくというのは結構厄介な作業で、ボケに集中できませんでした。
 常に「この人はなんだっけ、どういうキャラだっけ」と思い出しながら、時には戻って読み返しながらの審査だったため、ボケの質どうこう以前にイマイチ内容が頭に入ってきませんでした。
 そのうえ4人の区別があんまりついてない状態なのに逆転劇のようなボケは少々無茶じゃないかと思います。
 また視覚的な問題として、4人全員がカタカナ2文字というのもテンポ良く読んでいきたい人にとっては優しくないかなと思いました。
 (実際、3人組のうち誰かの名前を3文字にする、といった工夫を何度か耳にしたことがあります。)
 作者の方は恐らく区別できているのでしょうし、僕自身もじっくり読み込めば理解できてくる範囲ではあるのですが、
 理解できてくると今度はボケが面白いかどうかの過程に入るわけで、個人の判別云々の過程で負ったマイナスイメージを払拭するほどの強いボケが求められるのではないかと思います。
 そういった点でわかりやすく、かつボケが面白いというネタに対抗するには、このネタではちょっと厳しいのではないかと思いました。
  
・4人、って見て読むのやめようかと思いました。もちろんそんなわけにはいかないので我慢して読んでいきましたが……無理でした。
 漫才で、カタカナ2文字の登場人物が4人ってもう読んでて処理しきれないですよ。口調やキャラを変えようという心掛けがあるのはまだよかったですが、全然助けにならなかった。
 どの名前がお嬢様キャラで……とか文面だけですぐ覚えきらないです。
 ハーベストムーンやシーサイドサンセットを見る限り、カタカナ2文字の名前はこだわりなのでしょうが……
 血華美人は愛の華さんのように漢字・平仮名・片仮名だったり、第七女子会さんのように名前が12345だったらわかりやすいんですが……

 何回か読み直して中身把握しましたが、キャラの使い方・構成は良くできた作品ですね。
 しかし前述の通り、読み手にとってあまりに過酷なネタなので、お笑いのネタとしては厳しいです。
 言いたいことは、ネタを理解するのがハードル高すぎて、ボケ云々以前の問題になってしまっているということ。
  
・キャラを頑張って作ってるだけでボケというボケが一つもない。
  
・ええと、内容がどうとか以前に凄く読みづらかったです。
 楽しそうにやってるなというのは分かるんですが、一人一人のキャラが多すぎるし台詞も長いしチサ以外の口調が全部同じだしで凄く混乱しました。
 100行ぽっちで出来ることは限られてるんですから、もうちょっと話を削って纏めてください。
 個性も多すぎれば話の邪魔になるだけです。貧乏キャラなら貧乏キャラだけ、お馬鹿なキャラならお馬鹿なキャラだけと、一つの個性だけに集中してください。
 貧乏キャラだけどペッタンコボディで上がり症でドジッ娘で・・・とかいちいちそんな多く覚えてられません。パッと読んだだけでどういう人物なのかを伝わるように書いてください。
 キャラクターを使って漫才を書くのは楽しいことですが、それが誰にも伝わらなかったら本末転倒です。厳選したキャラクター作りをしてください。
  
・形式的には漫才なのですが、漫才として楽しみやすい作品かというと……ちょっと違うような気がしました。
 マヤのツッコミは的確なのですが、的確すぎて逆に冗長でしたし(特に舞台での漫才を想像するとそれが顕著になります)、
 1つ1つのボケは分かりやすいものの、ネタ全体で見ると大きな盛り上がりがなくかなり単調でした。
 漫才というよりは、漫画やライトノベルを読んでいる、といったような感覚に近かったかもしれません(それもちょっと違うかも)。
 ボケの3人がうまく絡めている、など良いところもいっぱいあるにはあるだけに、
 ネタ全体での力の入れ方のバランスをもう少しいろいろ考えてみてほしいところです。読みやすさなんかも含めて。



No.040 おちまさと派
ソレデモワタシハ―――ワタシハ―――ワキガ。
はじめ:どうもー!おちまさと派ですよろしくお願いしまーす!MM−1ということで漫才頑張っていきましょう!

さとこ:では早速行きましょう!ショートコント・・・

はじめ:さとこちゃんストップ!!

さとこ:え?どうしたの?

はじめ:今僕言ったよね?「漫才頑張っていきましょう」って。これMM−1だからね?

さとこ:あれ?これ黒鉄ヒロシさんとショートコントをして、面白かったら3倍の点数が入る大会じゃないの?

はじめ:うん、これクイズダービーじゃないんだわ。僕らはいつ黒鉄ヒロシさんをスカウトしたのかな?
    とにかく、今日は漫才をしないといけない大会なんだよ。

さとこ:やだやだ!!ショートコントがしたい!!私、ショートコントで六本木ヒルズ買収するって決めてるもん!!

はじめ:わあ、壮大な野望。・・・しょうがないなぁ。一本だけね。そのあとは漫才するんだよ。

さとこ:はーい!では行きましょう、ショートコント「孔子と鑑真の大ゲンカ」。

はじめ:うん、手に負えない。僕高卒なんだよね。その二人が何を解いたのかもわかんないんだよね。

さとこ:じゃあ「孔子と鑑真のカーレース」の方がいい?

はじめ:うんうん、興味はあるんだけどね。後で楽屋でそれの構想練ってみようかと思ってるよ。
    でも今はね、もう少しレベルを落とした題材がほしいところなんだ。

さとこ:もう、わかったよ。じゃあショートコント「鼻くそ」。

はじめ:レベル落とし過ぎなんだよね。孔子と鑑真の立ち回りに挑戦しようとした人の展開ではないと思うんだわ。

さとこ:いいからいいから!これ一本で札束が舞い込んでくるから!

はじめ:その自信は改めた方がいいけど、付き合ってあげるよ。



さとこ:テクテクテク・・・あ!でっかい鼻くそが落ちてる!どうしようかなー・・・。
    あ、あんなところにウォーレン・クロマティが歩いてる!投げつけてやれ!それー!!

はじめ:オウ!ハナクソボール、フライング!!ウオリャー!!(カキーン)

さとこ:おおう、鼻くそ以外と硬かった!!





はじめ:ちょっと東尋坊行ってきていい?

さとこ:ッシャア!!札束ァ!!札束ァッ!!!

はじめ:あのね、逆に罰金請求されると思うんだ。

さとこ:いやー、今のは完ぺきだったね!私の演技力もはじめくんのクロマティも!!

はじめ:褒めてくれてるけど、今僕国際問題に発展しないように対策を頭で練ってるからね?いくら払おうかなとか。

さとこ:ちょっとはじめくん!!なんで金払うことばっかり考えてるの!!私たちはゴッドオブショートコントよ!?一本放てばザックザク!!ザックザクよ!!

はじめ:黙ってて。今駅前留学するかどうかで悩んでるから。

さとこ:じゃあ私一人でショートコントを・・・。

はじめ:はい待とう。そうだったそうだった、今の僕の使命は漫才だった。じゃあ行こうか。

さとこ:ショートコント「微糖」。チュドーン!!チュドーン!!ハイネル少佐!!ペニュルポ軍がもうすぐそこまで!!

はじめ:強引に始めるとはとんだ暴挙だね。しかも絶対微糖にたどり着かないよねその展開。

さとこ:何言ってるの!この後複雑な構想で作られた展開が20分間あって、オチで劇的につながるんだから!!

はじめ:それショートコントじゃないからね。小さいハコでやってろって話だからね。約束通り漫才するよ。

さとこ:ペニュルポー!!ペニュルポー!!

はじめ:雑な天丼やめんか貴様。じゃあ行こうか。



はじめ:どうも―よろしくお願いします!いやあー、しかし暑い日が続きますね。

さとこ:そうですねー、今日でこれだけ暑いんだから、12月はもっとアツくなりますよ。・・・東京ドームが。

はじめ:何のイベントがあるんだよ!!(バシッ)

さとこ:見ました!?今のキレがありながらも優しさを感じさせるツッコミ。

はじめ:はい?いや、普通のツッコミですよね。

さとこ:たとえるならそう、優しい甘さがたまらないショートケーキのような・・・ショートケーキと言えばショートコント「切れ痔」。
    大変だー!!きり丸がでっかい切れ痔にハマって動けなくなっちゃった!!待っててきり丸!!今助けるから!!

はじめ:ゼニー!!ゼニー!!ゼニー!!

さとこ:ってお前兵庫水軍の第三協栄丸やないかい!!




さとこ:続きまして・・・。

はじめ:君ビッチでしょ。いわゆるビッチってやつでしょ君。

さとこ:なによー!!言われた通り漫才からショートコントに綺麗につなげたでしょ!?

はじめ:そんな指令出してないし、「ショートケーキと言えばショートコント」でつながると思ったら大間違いだし。
    でも何より怒ってるのは、僕の体当たりでやったきり丸の演技を第三協栄丸でぶち壊したことだけどね。

さとこ:いや、あれはベストボケだよ。このネタの後にはじめくんが漁師を始めればショートコントをきっかけとしたシンデレラストーリーが始まるんだよ。

はじめ:お笑いさせてくれない?僕協栄丸目指してないんだわ。

さとこ:ストーリーのオチが4つあるから、どれで死にたいか選んでね。まずh

はじめ:断る断る。僕、生を全うしたいと思っております。

さとこ:やわらかめのうんこを丸めた後ね・・・。

はじめ:少しは乙女を出してください。

さとこ:何やねんぐじぐじと。いいから言われら通りにすりゃええねん。この後ケツカッチンやねんから。シースーをチャンバーとベーターするんねんから。

はじめ:ヘッタクソな関西ローカルの業界人だね。祖母孝行でよろしいことです。

さとこ:リンマリ・ソンマンの特番、ゴールデンでフィックスね。

はじめ:探っちゃいけないんだー。彼を探っちゃいけないんだー。そして漫才をするんだー。僕らはー。

さとこ:実写映画「忍たま乱太郎」絶賛公開中!!福岡、札幌で舞台挨拶もあるよ!!詳しくは公式HPをチェック!!

はじめ:貴様三池監督と寝たのか?よーしいいや、もう絶対ショートコントしないからね。

さとこ:ええー!?やだやだ!!ショートコントさせて!!ショートコントでマイホーム建てるんだから!!大井競馬場のゴールに!!

はじめ:大迷惑だからね。レースの度に馬ツッコんでくるからね。いいから今度こそまともな漫才するよ。

さとこ:・・・・・・。

はじめ:じゃあ改めてよろしくお願いしまーす。最近暑いですからね、海で泳いでみたいと思ってるんですよ。さとこさんもそう思うでしょ?

さとこ:ヴヴヴヴヴヴ・・・・・・ジョード・・・ゴンドォ・・・・・・ジョード・・・ゴンドォ・・・・・・。

はじめ:えー、どうやら海水を飲みすぎたようですね。でね、泳ぐのもいいけど海と言えばサーフィン!やってみたいんですけどねー、難しそうですよね。
    波をコントロールしたいとかがね。

さとこ:ブリッジィィィ・・・・・・ゼガイイチノブリッジィィィ・・・・・・ネダドネダドノツナギィィィィ・・・・・・。

はじめ:ね、まずキャラクターのコントロールができてないというね。あと海と言えば海の家ね。焼きそばとか売ってますよねぇ。

さとこ:ヤギゾバァァァァァァァ!!!ヤギゾバノジョードコンドアルゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!ガァァァァァァァァ!!!!!

はじめ:えーとひろちょびさん、8cm幅の鎖あったらご提供願いまーす。
    でね、なんで海の家の焼きそばがおいしいか知ってます?サンオイルを混ぜて直射日光を浴びせるからなんですよー。

さとこ:そうやって焼くんかい!!

はじめ:おおう、急に素に戻った。ちゃんと漫才的にツッコめるじゃないの。あなたツッコミの方が向いてるかもしれないですねぇ。

さとこ:え、えへへ・・・。でね、ちゃんとできたからショートコント7本ぶn

はじめ:ダメ。

さとこ:ギャオオオオオオオオオオオオオ!!!!!ギュオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!

はじめ:ねー、この後ゼルエルを捕食するんだと思いますよー。

さとこ:ギギギギギ!!!キサマラナニヲミテイル!!!ワレハゴッドオブショートコントナルゾ!!!アオガヌカ!!!アオガヌカァァァァ!!!

はじめ:田舎のおじいちゃん、元気にスナックエンドウ作ってるかなぁ。

さとこ:ワレコソ、ワレコソハショートコントデギョウガイニアイサレルモノゾ!!!シンスケ!!!スズキオサム!!!スガプロデューサー!!!
    ワレヲ、ワレヲアオグノダァァァァァ!!!!!

はじめ:・・・・・・・・・。

さとこ:ショートコンッツッッッ!!!!!ショートコンッツッッッ!!!!!ショートコンッツッッッ!!!!!ショートコンッツッッッ!!!!!

はじめ:黙らんかいコラァァァァァ!!!!!

さとこ:!?!?!?

はじめ:キッチリチャッカリ漫才やらんかい!!!いてこますどぉ!!!

さとこ:キサマ、ダレダァ!!

はじめ:どうも!!日本料理店『賛否両論』の店主、笠原将弘です!!

さとこ:ウソツケヤァ!!!キサマ、キャラノチョイスモエンジカタモヘタクソカァ!!!

笠原:んだとこら!!!ワレェ、ケツに和風だし注ぎ込んだろかぁ!!!

さとこ:ナマエカエンナヤァ!!!セメテケンタロウアタリニセンカイ!!!

笠原:ケンタロウって誰じゃコラァァァァ!!!てめえつみれ汁にして便所で詰まらせたろかコラァァァァ!!!

さとこ:セメテクワンカイコラァァァァァ!!!イマガタベゴロヤゾコラァァァァ!!!コウフンセヌカァ!!!コウフンセヌカァ!!!

笠原:貴様意外に色っぽいやないかい!!!やったろうやないかい!!!俺の水ナスは賛否両論やぞぉ!!!

サトコ:キサマラミテロヨ!!!コレガゲイニイキルモノノイキザマジャア!!!ショートコント「絶頂」。ウオオオオオオオオオオオオ!!!!!!

笠原:うおおおおおおおおおおおおおおおお暗転しろうおおおおおおおおおおお!!!!!








(こうして生まれたのがキマグレンのギター兼ボーカル、ISEKIである。)

予選総合第15位(準決勝敗退) おちまさと派
審査員
点数
62 93 28 60 68 平均62.2
【審査員コメント】 
・まずオチで失敗してるんじゃないかという読後の第一印象でした。
 行間を空けてまで用意したオチでアレな印象を残すくらいなら普通の終わりにした方が良かったのではないかと思います。 
 ただそこ以外は尻上がりに自由な展開になっていって気持ちよく笑えました。とても面白かったです。
 それだけにオチに対する落胆もハンパなかったです。
 最後の一行を無くすだけでもっと面白く感じることができたんじゃないかと思います。
  
・ひっどいオチだなこれwおもしろかったですけど。
 ショートコントに絡んだボケももちろんなんですが、後半の追い込みが見事。
 壊れたようで一瞬普通に戻る、ってのがね……おもしろかったです。
 言うとすれば、関西ローカルの業界人〜忍たま乱太郎までのくだりが突然すぎてよくわかんないです。
  
・序盤おっと思ったけど、中盤以降ぐだぐだで話にならない。
  
・二人のキャラクターが安定していて、展開の割にはとても読みやすかったです。
 はじめさんのツッコミの言い回しが凄いと思います。駅前留学とかどんな電流流したら出てくるんですか。
 ショートコントに執念するという設定も、ほどよく説明されて不自然無く面白かったです。舞台で動き回る姿も頭に浮かんで、非常に表現力が高い作品だと思います。
 ボケも全体的に面白くて、特に兵庫水軍の第三協栄丸で大曝笑しました。総合的にとても完成度が高い作品だと思ったんですが、
 さとこが発狂してからはもうなんか勢いだけでゴリ押ししてるというイメージが強くなり、ずっと嫌な顔で眺めてました。
 流れ的には理に適った展開なのですが、巧みな言い回しに惹きつけられて読んだ自分にとっては、いけ好かないラストでした。
  
・っ8cm幅の鎖

 前半は比較的テクニックが見られたような気がするのですが、後半がやや勢い押しだったような気がします。
 終盤・オチ(笠原、ISEKI)の固有名詞が分からなかったのも1歩引いてみてしまった原因かもしれません。
 あ、オチといっても「ショートコント『絶頂』」は面白かったです。