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 041 アッサムティーのほころび  042 清澄白河  043 永久砂丘  044 KASS葛西  045 トリックル  
 046 オールザットジャズ  047 いかぽっぽしゃけぽっぽ  048 サドンデス  049 ほね  050 生涯探究  051 アベレージ


No.041 アッサムティーのほころび
東が追い風なら西は向かい風
大友:どうもアッサムティーのほころびです。よろしくお願いします。

鈴江:悔しいっ!!

大友:鈴江ちゃん?まだ漫才始まったばかりだよ。

鈴江:あいつが許せない!!

大友:あのね、そんな個人的な感情を持ってこないで、ここはさ、漫才する場なんだから・・・

鈴江:桶めぇ〜!!

大友:あ、方向性に暗雲が。鈴江ちゃん!

鈴江:すいません「たが」が外れてました。壊れた桶のように。

大友:なんで悪意のある例えをしたくなるほど桶を恨んでいるのかな?

鈴江:「風が吹けば桶屋が儲かる」って言葉あるじゃない?
   そのせいで私の大好きなタライ屋の売れ行きが伸び悩んでいるの。

大友:それはそのお店がタライオンリーだからでしょ。もっと別の物取り扱おうよ。
   それにことわざだって勝手に責任押しつけられたらたまったもんじゃないよ。

鈴江:でもさ、タライ回しって責任転嫁って悪い意味に使われたりするよね?
   桶はOKって意味で良いイメージついてるのに。

大友:後者は単なるダジャレじゃないの。

鈴江:曜日とかもそうだよね。桶は木だからいっつも水の横にいて、
   タライは金だから水の間に木がいるもん。

大友:一週間にそんな意味含まれていないと思うよ。しかもタライも金属一つじゃないでしょ。
   もう、そんなこといいからほらちゃんとネタしよう。
   
鈴江:大友ちゃんにもタライの良さを実感してよ。いいものだからさ。

大友:あら?新手の宗教勧誘にしか思えないわ。
   じゃあもし変えたとしてそれで世の中が良くなっていくのかしら?

鈴江:勿論だよ。

大友:例えば銭湯を想定するよ。
   桶を使うと置いたときに「カポーン」って音するよね。

鈴江:それ聞くとさ、いつもししおどしが襲ってくるものかと思う。

大友:そんな獰猛なししおどし怖いもの見たさで見てみたいわよ。
   じゃあ、タライ置くと「ガシャン」って音がでる思うけどそれはどうなの?

鈴江:それはそれは楽しいパレードがやってきたのかと。

大友:ごめん、全く同意できないよ。
   もし仮にそうだとしても、それはパレードじゃなくて珍事だよ。
   もういいでしょ。私はこの話にはついていけないから漫才を、

鈴江:じゃあさ、今からすんごいこというよ!
   歴史で習ってきたことは間違いだったの!

大友:ああダメだ。鈴江ちゃん間違いをしすぎて、どれが間違いかさえ見失ってる。

鈴江:本当はタライの清盛って人が「桶はざまぁの戦い」で勝ったんだよ!

大友:そんな悪口のついた戦いがあるわけないでしょ!!

鈴江:それにチベットの偉い人も本当はタライ・サマでしょ。

大友:ダライ・ラマよ! 

鈴江:ニュートンだってタライが頭にぶつかって万有引力を発見したって。

大友:もはやドリフ!パロディネタでありそうだわ!

鈴江:ガリレオだってタライが頭にぶつかった時に出てきた頭の上グルグル回る地球を見て地動説を唱えたんだよ!

大友:漫画じゃないんだから!そりゃそんな唱え方なら誰だって信じないよ!

鈴江:なんで信じてくれないの!むむむ、こうなったら辞書で調べてやる!

大友:強硬手段とるかと思ったらものすごい平和な解決方法だわ。

鈴江:(ペラリペラリ)・・・!?     ・・・。

大友:ん?どうしたの?鈴江ちゃん。


   たらい【盥】 平たい桶の事。


大友:あー、なんだ。タライも桶の仲間だったんだ。じゃあこの話は

鈴江:やるしかないね・・・

大友:え?

鈴江:こうなったら独立運動起こすしかないよ!桶からの独立だー!!

大友:ああ、いまだかつてない意味やスケールの小さい戦争が起ころうとしてるわ。

鈴江:早速計画を立てないと!まずは全身にタライを纏わせる!

大友:まさに珍事だわこれは。
   ひとまずさ、鈴江ちゃんのいう桶からの独立運動って何をするの?

鈴江:桶の民に私たちタライの民の力を思い知らせるの。

大友:どうやって桶の人、タライの人って分けるの? 

鈴江:木曜日に生まれた人々はみな桶の民。そして金曜日に生まれたものはタライの民。

大友:それ、見た目で判断付かないよね!
   こんなことにどうして全世界のほぼ2/7も巻き込もうとしているの?

鈴江:桶の民の頭にタライを落としてこの世界が地動説ってことを分からせてあげるの。

大友:現実と漫画の区別ぐらい付けようね。それとたいていの人は地動説だって知ってるわ。
   ガリレオがタライによって導かれていないことも知ってるわ。

鈴江:とどめはタライの清盛もおこなったという「ひよどりタライの逆落とし」ね。
   私たちの同胞ニュートンが見つけた万有引力を利用した戦術よ。

大友:もう鈴江ちゃんはこれでもかってぐらい歴史をこねくり回すわね。

鈴江:相手の桶の民は自分の砦を守るために桶を設置したししおどしを
   これでもかってくらいカポカポしてるからそれを打ち破らないといけないの。

大友:それはもはや桶の民じゃなくてししおどしの民じゃないの。

鈴江:そこに、ヒヨコを大量に詰めたタライを用意する。これがひよどりタライ。

大友:鈴江ちゃん。ひよどりってヒヨコの別名じゃないわよ。

鈴江:そしてそのタライを敵の砦に投下して、ひよこをししおどしに侵入させガポガポにしてカポカポ出来なくする。
   これで相手はガクガクね。

大友:どんだけカポカポすることに情熱注いでいるのよ。
   それとひよこにそんな策略を覚える知恵はない。

鈴江:さあ、計画も整ったし、漫才するね。

大友:あのさぁ、こんな茶番なんかしないでさっさと出来ないの?

鈴江:タライの話って事で漫才をタライ回しにしてみたよ!!

大友:いい加減にしてちょうだい!!

予選総合第21位(準決勝敗退) アッサムティーのほころび
審査員
点数
49 76 48 48 54 平均55.0
【審査員コメント】 
・「桶とタライ」 この題材でネタ1本書き上げる腕前は凄いとは思うのですが、
 歴史になぞらえる以外にも、もっといろんな事が出来るんじゃないかなと思います。
 個人的にオチの意味があまりよくわからなかったのも勿体無いかなという印象です。
  
・こんな発展しそうもないテーマでひとネタ書きあげる力量がすごい。よくこれだけ桶とタライのダジャレを思いつくなあ。
 ネタの流れもよく考えられていて、大友の桶への恨みが屁理屈になっていって中盤を過ぎたところで独立戦争という急展開があって、これだけ狭いテーマなのに飽きることなく楽しかったです。
 ただ、その独立戦争という大きな転換があって期待しただけに、独立戦争の件が短いのと前半に比べると桶やタライから外れたボケが多くいまいち盛り上がらなかったのが惜しいです。
 ここを上手い具合に山場に出来ていたらよかったのですが……。
 それと、前半の曜日のところで「水の隣」云々は桶もタライも水を入れるから言っているんだとわかりますが、ちょっと説明不足だったと思います。
  
・後半の”計画”の部分をもっと笑いに昇華できた。惜しい。
 一方、ニュートンや清盛のくだりは面白かった。
  
・一つのモノに以上に執着すると言う構図は割と上等なんですよ。
 このネタも結構な精度で出来上がってます。
 ただ、どうにも入り込めずに置いてけぼりを食らいました。
 「どうしてそれに執着をするのか」という部分がほとんど描かれていないため、どうにも読んでいてその思考の理解にノイズが混じり、楽しみづらい。
 それ以外のくだりは全部、丁寧にどういう思考経路からその発想に至ったのかが分かりやすくて話を追いやすいのに、
 読者を惹き込むための一番重要なそこだけが浮き彫りになるかのようにブラックボックスなのは、ミスかなと。
 ほとんどバランス良くそこそこのクオリティなんですケド、それで大幅に損をしています。
 それと、設定が上げたハードルに対してインパクト・不意打ち・威力のどれもちょいと届いていなかったのが気にかかりました。
 惜しい部分がかなり多かったです。
  
・全体的に悪くなかったのですが、そこまでハマりませんでした。
 タライだけでここまで話を展開させているのはなかなか面白いのですが、それでもまだまだ出来る事はあるんじゃないかと。
 ダジャレやその延長、以外のボケももっと見たかったです。



No.042 清澄白河
一般庶民を勉強するためにコンビニ店員になるはずが・・・
清澄:どうも、清澄白河でございますわ。

白河:よろしくお願いしまーす。
   まずは自己紹介からしましょうか。

清澄:見るからに高貴で上品な私が(株)清澄コーポレーション社長令嬢の清澄でございますわ。

白河:あんまり自分で高貴で上品とか言わない方がいいと思うよ。

清澄:そして隣にいる貧乏くさい雌犬が私の相方である白河さんですわ。

白河:相方の割には扱いひどいよ!ちゃんと人間やらせていただいてますから!

清澄:でも貧乏くさいのは本当じゃない。

白河:失礼な、どこがさ。

清諏:分かりましたわ。皆様聴いてくださる!?

白河:急にヒートアップしたなこの人。

清澄:この方ったらこの前アイスの蓋を舐めてたんですよ!?

白河:良いじゃん!蓋の裏についてるアイスがもったいないじゃん!

清澄:お行儀がなっていませんよ?

白河:じゃあ清澄さんならどうするのさ。

清澄:私だったら蓋ごと食べれるアイスをメーカーに特注いたしますわ!

白河:スケール!自分のわがままのためにメーカーに無駄な努力させてる!
   そこまでせずに普通に食えばいいじゃん!

清澄:だって蓋の裏についてるアイスがもったいないではありませんか。

白河:言ってること私と同じじゃないの!

清澄:そこで蓋を舐めるか舐めないかが学の違いでございますわ。

白河:言い回しがなんか腹立つ。

清澄:あとあなた自分では気づいてないでしょうけど貧乏ゆすり酷いですわよ?

白河:う、うるさいなあ。それぐらい清澄さんだってするでしょ。

清澄:私ほどになるとゴージャスゆすりになりますわね。

白河:なんか辞書に載ってない単語が出てきた!何それ!?

清澄:私のゆすりにあわせてオーケストラがハーモニーを奏でてくださいますの。

白河:スケールでかすぎてよくわからん!
   大体清澄さんこそ一般庶民の感覚が分からなすぎるんじゃない?

清澄:そんなことないですわ、だってドラクエやっておりますもの。

白河:何でドラクエやってたら庶民みたいなイメージあるのさ!
   そういうことじゃなくて例えば、コンビニとか行ったことないでしょう!?

清澄:あら、私だってコンビニくらい行ってますわよ?

白河:へえ、意外だねえ。

清澄:都内だけで100軒以上持っていますからね。

白河:そういう事だったのね!?コンビニで買い物って意味だったんだけど!

清澄:私500万以上使わない買い物はしないと決めていますの。

白河:それ逆に生活困るでしょ!
   清澄さんみたいな人はねえ、コンビニでバイトでもして一般庶民の感覚を身につけた方がいいわよ!

清澄:嫌ですわそんなの、百獣の王ライオンにゴキブリになれと申しているようなものですわ。

白河:悪かったわねえゴキブリで、悪かったわねえコンビニでバイトしてて。

清澄:雌犬になったりゴキブリになったりバクになったり忙しい方ですね貴女は。

白河:最後のは身に覚えがないんだけど!?いつあたしが夢食ったのさ!
   とにかく、私がバイトの先輩やるから清澄さんは新入りのバイトやってね。

清澄:分かりましたわ・・・。



白河:貴女が今日から入った新人の子ね?

清澄:清澄と申しますわ。気軽にキスミンとお呼びなさい。

白河:気軽なのはそっちでしょ!新入りが先輩にあだ名を強要しないで!
   あたしの名前は白河です。

清澄:ではシルキーとお呼びいたしますわね。

白河:いくらなんでも気楽過ぎるわ!
   んでしかもさっきからあだ名のセンスが妙にメルヘンチックね!

清澄:あらそうですか?チックルはどう思う?

白河:チックルって何!?

清澄:あら、私の肩に止まっているチックルが見えませんの?

白河:完全にヤバイ奴じゃないの!
   ちょっとストップストップ!何なのよそのキャラ設定!

清澄:私が思う一般庶民を精一杯・・・。

白河:一般でも庶民でもないよ!

清澄:ええっ!?でも、私がいつも見ているテレビの一般庶民の女子はこのような言動をしておりましたけど・・・。

白河:それアニメだから!非実在青少年が言ってることだからね!
   私みたいな感じでお願いね!

清澄:それなら出来ますわ。



白河:貴女が今日から入った新人の子ね?

清澄:ウンバボーウンバボー!ウッホウッホ!

白河:うわっ、いきなり暴れだし始めた!

清澄:ヨソモノ、デテケ!デテケ!

白河:ス、ストップ!ちょっと、いきなりどうしたの!?

清澄:だって白河さんみたいな感じと申されたので・・・。

白河:殺すぞ!
   分かった!清澄さんに感覚を合わせよう!
   清澄さんにとって庶民はドラクエやっているような人なんでしょう!?だったらそれをお願い!

清澄:分かりましたわ。



白河:貴女が今日から入った新人の子ね?

清澄:メラゾー

白河:私が悪かった!もう清澄さんはそのままの方がいいと思うわ!そうよ、絶対そう!

清澄:・・・・・。

白河:どうしたの?

清澄:納得いきませんわ!清澄コーポレーションの人間は何でもできなければならないの!
   例えそれが「一般庶民になる」という事でも!

白河:さっきからヒートアップが急だな!

清澄:ドラクエがダメなら今度はFFね!メガフレ

白河:ゲームから離れて!スクウェアエニックスから離れて!
   大体さっきからアニメだのゲームだの二次元ばっかじゃん!それこそドラマとか見ないの!?

清澄:ドラマ・・・見ますわ!

白河:よし、じゃあそれでもう一回やってみよう!

清澄:はい!



白河:貴女が今日から入った新人の子ね?

清澄:ホッホッホ!苦しゅうない、近うよれ!

白河:よりによって時代劇かい!いい加減にして!

二人:どうもありがとうございました。

予選総合第13位(準決勝敗退) 清澄白河
審査員
点数
51 72 50 64 58 平均59.0
【審査員コメント】 
・どうしても「嗚呼愛しのジャパネシア帝国」と比べてしまうキャラ付けなのですが、それでも十分しっかりとキャラクターは作られてるなと思いました。
 「コンビニ店員になるはずが・・・」というタイトルな訳ですが、内容的にはコンビニである必要性が全くなかったんじゃないかという感じで勿体無かったと思います。
  
・高圧的なお嬢様のキャラクターを上手く活かした安定感のある漫才で面白かったです。「学の違い」はツボでした。
 ただ、コントのシチュエーションがどれも最初の自己紹介が出来ないというところで終わって話が進んでいないので、上手く盛り上がらずに爆発がないまま終わってしまったのが残念です。
 行数制限があるから厳しいかも知れませんが、シチュエーションを絞るかいっそしゃべくり漫才にした方がよかったと思います。
 あと、元ネタがあるのかもしれませんが、「テレビで見た一般庶民」に対してアニメだと断定してツッコむのは一足飛びでピンとこなかったです。
  
・女性二人の漫才の中では非常に面白い方。
 けど小奇麗に纏まってしまってる感じ。
 もう少し清澄のめちゃくちゃな言動が見たかった。
  
・最初ちょっと取っ付きづらいかなと思いましたケド、キャラクターもしっかり作れているし、結構面白かったです。
 あんまし楽に惹き込みが出来るようなキャラじゃないぶん、難しい所でしたが、かなり良い話運びで魅了されました。
 きっちりと好感のもてるレベルまでキャラを掘り下げられていたのが、大きく評価を伸ばしていました。
 あとはコレもデメリットの残滓を吹き飛ばすほどの爆発力のある何かがあれば、良かったかなと。
 基盤がきちんとできているだけに、上乗せぶんがもうちょい欲しいカンジでしたね。
  
・キャラ以上の部分が少なかったかなぁ、という印象だったので得点は抑え気味とさせていただきました。
 しかし「ゴージャスゆすり」
「ヨソモノ、デテケ!デテケ!」など、社長令嬢のキャラ設定からも一歩踏み出せているようなボケ・フレーズには目を見張るものがあります。



No.043 永久砂丘
自由に漫才〜セックス
久口:はーい、皆さんこんにちは。

丘山:永久砂丘です。

永岡:よろしくね。

久口:やっぱり梅雨時期は蒸し暑いですね。

砂田:今は梅雨ではないですヨ。

永岡:漫才のネタだぞ。

久口:梅雨の方が蒸し暑いさていうネタタイトル。

丘山:夏の方が蒸し暑いと思うが・・・

久口:梅雨と言ったらなんといっても、そう

丘山:カエル・・・

久口:じゃなくて、

丘山:カタツムリ・・・

久口:じゃなくて、

丘山:アジサイ・・・

久口:じゃなくて、

丘山:なんだよ。

久口:アイスクリーム。

丘山:帰れ・・・カエルだけに・・・

久口:気を取り直してもう一度・・・

丘山:お前の感覚、なんなのよ。

砂田:ミネストローネ。

丘山:お前どこから出てきた?

砂田:セックス。

丘山:おっとそれは放送禁止だ。

砂田:セックスがしたい。

丘山:ざ・せっくすまん。

砂田:セックスの街、京都。

丘山:そうだ、京都へ行くわけないだろ。

久口:テーマは自由に漫才。

砂田:ミネストローネとイきたい。

丘山:なんでもかんでもミネストローネって言えばいいと思っているそこのブタヤロウ。

永岡:問題ないでしょ。自由にやれば。

久口:そうだね。自由に。

砂田:ミネストローネを、

永岡:食べながら、

久口:頑張って、

砂田:漫才をしていきましょう。

丘山:並びが永久砂丘って、もーっ、いいよっ。

永岡:ドゥモアリガトゥグズゥアイマスィタ。

丘山:どうもありがとうございました。失礼しました。

予選総合第50位(1回戦敗退) 永久砂丘
審査員
点数
 1  0  3  3 22 平均 5.8
【審査員コメント】 
・あんたラヴ?この美しい日本へやろ。
 そう思ったので、この方のネタはもう僕の中では直感的に、そして相対的に点数を付けるしかないと思っていますので、この点数とさせてください。
 違ってたらゴメンネ!
  
・あの大天才のブルースイカさんが最初に投稿したネタだって不条理過ぎてわけのわからないもので一点も入らなかったことを考えれば、このネタにも決して意味がないわけではないはず。
 なにかしら人と違う価値観を持っているのだと思うので、それを人に伝えるにはどうしたらいいかよく考えてください。
  
・劇薬ミルフィーユとセックス。天衣無縫。
 商売繁盛でバイブ突き刺して、アハン、アハン、
 もうええわ、どうも有難うございました。
  
・えーとまぁ、ワードセンスはちょっとあるんでしょうね。
 でもそれ以外はどう好意的に観ようと思っても酷過ぎる。
 グーグル日本語翻訳より日本語下手ですね。
 人が読むコトを想定しなければいけない文章において、伝わるコトは前提条件であり、暗黙のルールであり、礼儀であり、常識です。
 それらの共有があって初めて、言葉は自分以外の他人の方を向くのです。
 まず、誰かの方を向いて下さい。話はそれからです。
  
・本人の名誉のため…になるのかどうかよくわかりませんが、一応管理人権限で言っておくと、
 このネタ、及び次のネタは、ラブ?この美しい日本へさん(前回の「ワンガン摩」の人)のものではありません。
 ワンガン摩は、このネタより特徴的で独特な単語を取り入れている…ような印象です。

 発想を模倣している(しかもあんまり面白くない)時点でどうなんだ、って話ではありますが、あえてまともにコメントしてみると、
 このネタに関しては、次のネタ、あるいは本家(?)と比べてフレーズ選びが上手いというか、前後の台詞との繋がりが見えやすく、かつ面白くなり得るものだったと思います。
 より確立した技術を持ってこういうネタを書いたら面白くなる、という兆しが少しだけ見えたような気がします。
 まぁ、少なくともこの大会でそういう方向性をあまり薦めるべきでもないのかなぁ、とも思いつつ…うーん。



No.044 KASS葛西
女になりたい
全・はいどーもー、KASS葛西でーす
黒田・うん。
ピピ・うん。
黒田・はい。
ピピ・はい・
黒田・手抜きかなー
ピピ・そうかもね
黒田・ところでよー
ピピ・僕たちって
黒田・売れないね
ピピ・それにしても寒いね
黒田・うん。
ピピ・お前消えれば
黒田・うん。
ピピ・消えるの?
黒田・そうする
ピピ・今日は漫才しに来たんだけど
黒田・ネタがないね
ピピ・そうだね
黒田・かえろっか
ピピ・そうしよう
黒田・あ、ちょっと待って
ピピ・何
黒田・俺、女になる
ピピ・えーーーー!
黒田・本気で
ピピ・えーーーー!
黒田・女になったらやりたいことがある。
ピピ・何?
黒田・結婚
ピピ・男でもできる。
黒田・五月雨。
ピピ・他には
黒田・ないっす、
ピピ・じゃあなるなよ。
黒田・分かった。
ピピ・ならないの?
黒田・でもなりたい。
ピピ・クズだな。
黒田・やめろよ。
ピピ・女になれよ
黒田・やだね
ピピ・小心者
黒田・違うし
ピピ・にわとり
黒田・誰がチキンや
ピピ・烏骨鶏
黒田・高級なチキンやんか
ピピ・名古屋コーチン
黒田・下手なボケも数撃ちゃ当たらない。
ピピ・比内鶏
黒田・それ食べたら捕まる
ピピ・アホウドリ
黒田・俺のことを言ってんのか
ピピ・ウソ
黒田・ウソならよかった。
ピピ・反対から言うと
黒田・バカか
全・どうもありがとうございましたー

予選総合第51位(1回戦敗退) KASS葛西
審査員
点数
 3  0  1  3 11 平均 3.6
【審査員コメント】 
・ブルータス、お前もか・・・
 2本続けてきた面白さって所で、永久砂丘よりも多めに点数付けときます。
 これもまた、違ってたらゴメンネ!
  
・上の組と重複しますが、独自の価値観や視点はあるのかもしれないので、それが笑いにつながるよう自分に問いながら作ってください。
 前衛的なことをやりたいのだとしたら、それで勝負できるよう発想力と技術を鍛えてからにしてください。
  
・もう最高だよね。
 ヘタな技術なんか身につけないでこのまま突っ走って欲しい。
  
・えーとまぁ、ワードセンスはちょっとあるんでしょうね。
 でもそれ以外はどう好意的に観ようと思っても酷過ぎる。
 グーグル日本語翻訳より日本語下手ですね。
 人が読むコトを想定しなければいけない文章において、伝わるコトは前提条件であり、暗黙のルールであり、礼儀であり、常識です。
 それらの共有があって初めて、言葉は自分以外の他人の方を向くのです。
 まず、誰かの方を向いて下さい。話はそれからです。
 前のネタと全く同じコトを言うしかないのは、「一面を緑で塗った画用紙を絵画として提出された後、今度は赤でそれをやった所で言うコトは変わらない」みたいなモンです。
  
・こちらのネタは本当に「手抜き」にしか見せませんでした。
 下手なボケも何も、まずボケらしいボケすら見当たりませんでしたし。直後の「比内鶏→それ食べたら捕まる」だけ微妙に面白かったですが。

 (ちなみに「11点」は、僕がMM−1でつけた点数の中では過去最低点です。)



No.045 トリックル
戦隊モノ
霧雨:はいどうも、トリックルです。よろしくお願いします。
   実は料理のさしすせそと戦隊モノを合わせたものを考えてきて、
   その名も味付戦隊サシスセソジャー。

黒岩:名前、ダサいなあ!もうちょっと名前ひねってよ!
   でも発想はいいと思うよ。

霧雨:メンバーはそれぞれの調味料の特徴が入っていて、まずはリーダーのレッドシュガー。
   他人には厳しいが、自分には甘い。

黒岩:そこは不味いでしょ!その性格、人としてどうかと思うよ!

霧雨:なにかというとすぐに母親に頼り、口癖が「ママ、大好き。」である。

黒岩:その上マザコンかよ!こんなリーダーじゃ絶対に任せられないよ!

霧雨:しかし、ここぞという時はブラックシュガーなり敵となる。

黒岩:駄目でしょ!?リーダーが敵に寝返ったら駄目!
   大丈夫か?このヒーロー。

霧雨:続いて、ブルーソルト。
   感情を表に出さず、人を青菜に塩の状態に平気でしてしまうクールな性格。

黒岩:それはクールというか、冷酷だよ!レッドといい人としてどうかと思うよ!

霧雨:なんと、ブルーソルトは体内の7割が水でできているのだ。

黒岩:みんなそうだよ!なに、他の人とは違うみたいな感じで言っているの!?

霧雨:3人目は、黄酢。

黒岩:なんでそこだけ漢字なの!?イエロービネガーでいいでしょ!

霧雨:サシスセソジャー唯一の女性である。
   なお、ブルーソルトに触れると、レッドソルトになる。

黒岩:リトマス紙!?確かに酢は酸性だから赤色に変わるけど。

霧雨:4人目は、ブラックソイソース。
   ・・・えっと、醤油がシャツに付いた時は炭酸水がいい。
   最後は、

黒岩:終わり!?もう少し説明してよ!
   ただ、対処法を言っただけでしょ!

霧雨:じゃあ、ブラックソイソースは最後に紹介するホワイトミソの兄である。

黒岩:なるほどね、醤油も味噌も原材料は大豆だからね。

霧雨:・・・それで、醤油の始まりは中国の「醤」が始まりである。

黒岩:また、豆知識かよ!ブラックソイソースの説明をしてほしかったのに。

霧雨:原材料が豆だけに豆知識なんてね。

黒岩:くだらないわ!いいから続けて。

霧雨:最後はホワイトミソ。
   サシスセソジャー唯一、二人の女性である。

黒岩:じゃあ、女性が二人って事だよね!?唯一の使い方間違っているよ!

霧雨:なお最初はホワイトミソだが、変身している時間によって、ブラウンミソやレッドミソになる。

黒岩:ややこしいわ!場合によってはレッドが三人いることになるよ!
   てかそもそも、色を統一してよ!コロコロ変わっていったら、どれがどれか分からなくなるよ!

霧雨:それでやってみたいから僕がヒーローやるから、悪者やってくれる?

黒岩:いいよ、分かった。
   はっはっは、この地球は私のものだ。

霧雨:待て!そうはさせんぞ、ブラックシュガー。

黒岩:早速寝返るなよ!リーダーというよりもヒーロー失格だよ!

霧雨:てか思ったんだけど、「この地球は私のものだ。」は黒岩君の口癖だから、

黒岩:言ったことないわ!口癖が「この地球は私のものだ。」やったら、完全に頭おかしい人でしょ!

霧雨:だから、もっと別のにして。
   例えば、「この世の下着は私のものだ。」とか。

黒岩:それじゃあ、下着泥棒だよ!それは警察に任せたらいいよ!
   変えればいいのね?じゃあ、この地球を汚してやる。

霧雨:待て!そうはさせんぞ、ブラックロック。そんなことを・・・

黒岩:俺じゃないかよ!直訳したら「黒岩」だよ!
   名前はいいから、続けて。

霧雨:分かった。
   待て!そうはさせんぞ。

黒岩:誰だ?出て来い。

霧雨:とおっ。我ら味付戦隊サシスセソジャー。
   そんなことをしたら、地球の人たちが泣いて喜ぶぞ。

黒岩:喜ばないよ!なんで地球を汚されて嬉し泣きするんだよ!
   そこは変えて。

霧雨:そんなことをしたらママを始めとした地球の人たちが困るわけなの。

黒岩:マザコンを出すな!お前の母親が一番上では無いからね!
   そんなの私に関係ない事なのよ。お前たち、やっておしまい。

霧雨:こうなったらブルー、黄酢、ブラック、ブラウン、行くぞ。

黒岩:だから、色を統一してよ!早速色が変わってるよ!
   あと、だからなんで黄酢だけ漢字なの!?イエローでいいでしょ!

霧雨:とりあえず、行くぞ。
   (ズバッ、グサッ、ズボッ。)
   よし、人間は片づけた。

黒岩:なんで人を斬ってんだよ!邪道だよ!

霧雨:安心しろ!気絶しているだけじゃ。急所は外しとらん。

黒岩:じゃあ、やばいでしょ!おそらくそれは気絶じゃないと思うよ!

霧雨:とりあえず、あとはお前だけだ。覚悟しな。

黒岩:こいつら人を斬っているのに、とりあえずで片づけたよ。
   まあいいわ。とりあえず、かかってきな。

霧雨:まずは喰らえ、シュガーパンチ。説明しよう。

黒岩:なるほど、よく技を出す時に説明が入るんだよね。

霧雨:とは、見ている人に分かりやすいように説明することである。

黒岩:「説明しよう」についての説明はいらないよ!二度手間だよ!
   いいから、シュガーパンチについての説明をして。

霧雨:説明しよう。シュガーパンチとは、パンチを受けた相手は全体が飴のようなものに包まれて動けなくなるのだ。

(バンッ)

黒岩:うわっ。し、しまった、体が動かない。

霧雨:今だ、ブルー、。ソルトウォーターだ。
   説明しよう。ソルトウォーターとは、それを浴びると溶けてしまうのだ。

黒岩:うわっ。でも、体に付いてた飴のようなのが溶けちゃったよ!
   結局何もくらったことになっていないよ!

霧雨:くっ。こうなったら黄酢のキス。

黒岩:シャレかよ!くだらないよ!
   それでどんな技なの?

霧雨:説明しよう。キスとは、イエローにキスをされると酢の臭いで気分が悪くなるのだ。

黒岩:うわっ。精神的に嫌やな!
   てか、それ以前に女性から酢の臭いがしてる時点で嫌やなあ・・・

霧雨:今だ、ブラック。ソイソースバブルだ。
   説明しよう。ソイソースバブルとは泡に当たると、その部分がシミになるのだ。
   おっと、ブルーにも当たっちゃった。

黒岩:それだけ!?地味にきついけど!
   てかなに味方にまで当ててんだよ!?

霧雨:こういう時は炭酸水と。
   ・・・これでよしと。行くぞ、レッドソルト。

黒岩:色が変わっている!どんだけ酸性に反応しやすいんだよ!
   くそぉ、こうなったら反撃だ、くらえヘドロボム。
   説明しよう。ヘドロボムは岩をも溶かすのだ。

霧雨:うわあ、しまった。
   ・・・こうなったら、ピッポッパ。プルルルル・・・

黒岩:くそお、まだ仲間がいたのかあ。

霧雨:もちもち、ママ。困ったことがあるんだ。

黒岩:マザコンはもういいって!大事な時に母親に電話とかどうかと思うよ!

霧雨:・・・うん、分かった。ママ、大好き!ピッ。
   ・・・おらあ、レッドミソ、レッドソルト行くよ。

黒岩:切り替え早いだろ!母親の前とそうじゃない時の差に引くわぁ・・・
   てかまたブラウン、色が変わっているよ!

霧雨:さあ、どれが本物のレッドか分かるかな?

黒岩:全員本物だよ!なに他の人が分身みたいに言っているの!?

霧雨:今だ、レッドソルトの得意技を受けてみよ。
   「あんたじゃ、どんな計画を立てても無駄無駄。
    あと、リーダーの母親知らない男とホテルに入って行ったよ。」

黒岩:青菜に塩はいいよ!なにげにリーダーに対しても言っているし。

霧雨:とどめだ。レッドミソの陰口。

黒岩:てかちょっと待って!なんで精神的ダメージの技が多いんだよ!最終的に味噌関係なくなったし!
   やってみたけど、こんな戦隊モノめちゃくちゃだよ!

霧雨:えぇ、でもこの戦隊モノをママと言ったら、偉いねえって誉めてくれたよ。

黒岩:お前もマザコンかよ!もういいわ!

二人:どうもありがとうございました。

予選総合第31位(2回戦敗退) トリックル
審査員
点数
15 30 44 54 71 平均42.8
【審査員コメント】 
・全体的に、凄くゴチャゴチャとした印象を受けました。
 どの台詞が誰が誰に対して言っているのかが非常にわかりにくかったのと、コントの途中で演者の素のキャラを出してしまう事で、余計複雑にしてしまっていた気がします。
 序盤の説明のくだりも、ツッコミがあまり上手く出来てない印象と、文章をもっとわかりやすく作り直せるんじゃないかという気がします。
  
・設定は悪くないんですけれど、キャラ紹介も銭湯も掘り下げ方が乱暴かつ中途半端でいまいちでした。
 レッドシュガーが黒砂糖と掛けたブラックシュガーになって敵に寝返るっていうのは分かるんですけれど、
 レッドシュガー(もしくは赤砂糖)が実際にあるならともかくここが造語だから、ブラックになったと言われてもそんなにかかっている感じがしないし
 ――同じようなホワイトミソの変化はちゃんと味噌とかかっていて上手いと思いましたが――、ここでブラックで敵に寝返るという情報が入るから、ブラックソイソースが出てくるのがすごく据わりが悪いです。
 逆に酢ではわざわざ漢字の名前――ここも黄酢という種類や商品名の酢があるわけじゃないから、キスと掛けるのかなって読めます――にしているのに黒酢に一切触れないからチグハグに感じます。
 そもそも、調味料の色と戦隊の名前の色をかけているところとそうでないところがバラバラで無理して作った感じがしました。
 戦闘シーンも説明しようのスカシは笑いましたが、肝心のキャラクターを特性を生かしたところ全然なくていまいちでした。最後の最後で無理矢理フリを回収しようとしていて興醒めしました。
  
・おぉ、いいね、まず発想がいい。
 調味料の法則に従って船隊の色が変わっていくっていうのは聞いたことが無い。
 天丼も伏線もあるし、キャラ設定も生かしてる。
 ただし合間にちょいちょい挟まれるボケが如何せん面白くない。
 人を斬ったところだとか、口癖だとか、解説だとか、
 そこら辺はもう少しキャラを動かせてみたほうがテンポも良いと思います。
 あとは”読ませる書き方”が必要。
  
・後半の回収がなかなかに面白かったです。
 でも、やはりこーゆー形式は難しいですよね。前半の設定盛り込みの無理矢理さが最後まで響いてしまいました。
 伏線回収なので全体として上手さをメインに見せる形式になってるのに、前半に巧妙さがかけらも見られなくてそのデメリットが必要以上に悪目立ちする。
 それが結構な痛手。
 結局「前半にシワ寄せした」だけって構図になってたと思います。
 よっぽどさりげなく上手く組み込める話を思いついた時でもない限り、やはりこのパターンはなかなか上手く扱えないシロモノじゃないかと。
  
・斬新な設定に加え、それをうまく後半で活用する、というのが上手くなっていたと思います。
 爆笑するほどのポイントこそなかったものの、全体的に設定の斬新さが効いていて読み応えのあるボケが続いていたと思います。
 「説明しよう」を説明する、というような無駄にトリッキー(かつベタ)なボケを使わずにネタを完成させる事が出来たら、さらに伸びるんじゃないかと思います。



No.046 オールザットジャズ
小さな恋のうた
下山:上島君、最近好きな子出来たでしょ?

上島:え!? なんで知ってるの!?

下山:しかも、その子は隣のクラスの留学生でしょ? アメリカから来たルーシーちゃん

上島:そ、そんなわけないだろ! べ、別にルーシーなんて、す、好きじゃないんだからね!

下山:しかもお前のおじいちゃん、早漏なんだって?

上島:何でそんなこと知ってるんだよ! じいさんの性に関する知識なんて持ち合わせてないよ!

下山:ばあちゃんがニヤケながら言ってたよ

上島:うちのババアは何で孫の相方にそんなこと喋りやがるんだ!

下山:いやいや、うちのばあちゃんだよ

上島:更に知りたくなかった情報来た! オレのじいちゃんとお前のばあちゃんは、若い頃にちちくりあっていたのか!?

下山:いや、去年の話なんだけど

上島:もうこれ以上驚きとショックのキャパシティーは満タンだよ! もうこれ以上じいさんを嫌いたくないよ!

下山:で、お前の好きな子はルーシーちゃんなんでしょ?

上島:そうだよ! もうこれ以上じじい達の話を聞きたくないから肯定するよ!
   オレは隣のクラスのルーシーが好きなんだよぉぉぉ!

下山:コナンで犯人が殺害動機を白状した時ぐらいの叫びっぷりでしたけども

上島:で、オレの好きな子がルーシーだからってどうしたんだよ

下山:やっぱりね、相方としてこの恋は実って欲しいな、と思うわけですよ。

上島:下山……お前、どんだけ良い奴なんだよ……

下山:その代わりに、後でお前のじいちゃんと話をさせてもらっていいかな?

上島:断固断るっ! 絶対に、絶対にだぁぁぁぁぁ!

下山:まぁ、その話はおいおいしていこう。今日はルーシーちゃんの話だ

上島:この漫才が終わったらお前としばらく会うの控えるからな!
   で、具体的にどうやってオレとルーシーの恋を実らすんだよ!?

下山:まずは、恋愛にとって国籍というのはとても大きな壁になるんだ。そこから改善していこう

上島:な、なるほど! なんて説得力のあるアドバイスなんだ!

下山:まぁ、オレも昔に行きずりのメソポタミア人と色々あったからな……

上島:メソポタミアって文明じゃなかったかな!? 

下山:オレの話は置いておいて。まずはお前の方からルーシーちゃんに歩み寄らなければならないよ

上島:それが男の甲斐性ってもんだよね!

下山:だからお前の苗字をウルトラ スーパー ドラゴンに改名しよう!

上島:英語っぽくなっただけじゃねぇか! 小学生の発想かよ!

下山:で、語尾には必ず「〜イエス!」って付ける

上島:そんなアメリカ人いねぇよ!

下山:でも、プロポーズする時とかに良いと思うよ?  
   「ルーシー……オレはずっとお前みたいな女の子に会いたかったぁ! 会いたかったぁ! 会いたかったぁ! イエス!」

上島:どこぞの48人組みたいになってるじゃねぇか!

下山:とりあえず、これで身も心もアメリカ人になりましたけど

上島:なってねぇよ! 苗字が長い変質者になっただけだ!

下山:で、本題はここからなんだけど、今日はこの舞台にルーシーちゃんを呼んでみました!

上島:え!? マジで!? ルーシー、ここに来るの!?

下山:招待状と地図を送りましたから。こうやって漫才やっているところを見せたらルーシーちゃん惚れると思うけどなぁ

上島:うぉぉぉ! これは俄然やる気になってきたぞぉぉ!

下山:でも、会場を見渡すとまだルーシーちゃん来ていませんね。ブスばっかりです

上島:なんでそんなこと言うの!? 会場の空気が一気に悪くなるだろうが!
   そんなことありませんからね! 皆さん、ルーシーと同じくらい可愛いですからね!

下山:じゃあ、ルーシー来るまで雑談でもしてよっか

上島:漫才やらないの!? 漫才の大会なのに!?

下山:ルーシーちゃん来てからで良いじゃないですか
   大体、お前はルーシーちゃんのどこに惚れたわけ?

上島:この場でそんなこと言わせるなんて……結構な羞恥プレイだよぉ……
   まぁ、率直に言えば顔が好きです! 日本人じゃありえないような美人な顔立ちが好きですね!

下山:ほうほう。例えば?

上島:やっぱり、クッキリとした目! プルプルしてる唇! 小さな鼻!

下山:そしてその鼻の下に生えてるヒゲね!

上島:生えてねぇよ!! 一気にゲテモノじゃねぇか!

下山:そしてこっそりと頭に生えてるツノね

上島:だから生えてねぇよ! ゲテモノからバケモノになっちまった!

下山:そして体臭が生臭いところね

上島:そういうこと言うんじゃねぇ! 今度はバケモノからナマモノになったよ!

下山:そんなルーシーちゃんだけど、性格は良いんですよね?

上島:そりゃ、もう最高ですよ! あんなに優しい女の子は見たことないです!

下山:例えばどんな風に優しいの?

上島:以前にこういうことがあったんです。雨の日の下校途中に捨てられた子犬がダンボールに捨てられていた

下山:現実世界じゃなかなかないベタシーンですね。ベタシーンとペタジーニって似てますね

上島:ちょっと黙ってろ! で、その子犬に気づいたルーシーが子犬に向かってこう言ったんです

下山:「ワンワン! ワンワン! ガルルルル!」

上島:言ってねぇよ! ルーシーは犬じゃねぇんだよ!

下山:ルーシーって雨降ったら犬に変身する妖怪じゃなかったっけ!? 

上島:そんな奴は現代世界においていねぇよ! 普通の人間だ!

下山:で、家ではバター犬飼ってるんだよな

上島:飼ってないよ! ルーシーをそういうイメージにしないでよ!

下山:で、ルーシーちゃんは子犬に向かってなんて言ったんだよ? 話が長いよ

上島:お前が長引かしたんだよ! 子犬に向かってこう言ったんだよ
   「かわいそうに。今日から私と一緒に暮らしましょう」って

下山:案外、普通な感じだけどね。取り立てて優しい、と感じるエピソードでもないよね

上島:いいんだよ! とにかくルーシーは優しいの!

下山:オレにも、こんな話があるんだ

上島:どんな話だよ?

下山:ちょうど半年前だったかな……オレがあの丘でアメリカ人と出会ったのは……

上島:え? お前、まさかルーシーと過去になんかあったのか!?

下山:その丘で彼女はこう言ったよ

   「今日から私と一緒に暮らしましょう」って

上島:え!? マジで!? もしかしてルーシーってそのセリフを連発してんの!? ビッチなの!?

下山:彼女の眼差しは本物だった。オレはその日から彼女と暮らすようになった

上島:は!? お前、ルーシーと一緒に暮らしてんの!?

下山:今日も朝出かけるときにキスされたよ。「漫才頑張ってね!」

上島:なんでこんな舞台でそんな事を暴露されなきゃいけないんだよ……
   オレの恋は今、ここで終わりを告げた……ありがとう、青春。そしてさよなら、青春……

下山:そのアメリカ人こそが今のオレのばあちゃんだ

上島:お前のばあちゃんの話かよ!! ルーシー関係ないじゃねぇか!

下山:オレ、ルーシーの話をするなんて一言も言ってないけど

上島:流れから、ルーシーの話って思うだろ! オレすんごい恥ずかしい! 青春とか言っちゃったよ!
   ってかお前のばあちゃんアメリカ人なのかよ! 朝にキスとかすんのかよ!

下山:アメリカ人なんだから当たり前だろ! 今朝はお前のじいちゃんにもされたよ

上島:ジジイ、なにしてやがんだ! っていうか何で当然のごとくお前の家に寝泊りしてるんだよ!

下山:で、シールーちゃんのことなんだけどさ

上島:ルーシーだよ! 汁みたいに言うなよ!

下山:もうそろそろ時間だから漫才終わらなきゃいけないんだけど、ルーシーちゃんまだ来ないね

上島:大体、お前は招待状になんて書いたんだよ?

下山:「親愛なるルーシー様へ。あなたに見てもらいたい漫才があるので地図に載ってる場所に来てください
    必ず、面白い漫才をして見せます。 隣のクラスのウルトラ スーパー ドラゴンより」

上島:それじゃわからねぇよ! 普通に上島って書けよ!

下山:これを今日の朝に郵便局のポストに入れたんだよ

上島:じゃあ今日来れないよ! タイムラグ生じるに決まってるだろ! 手渡ししろやぁぁ!

下山:大丈夫! もう一通の手紙はちゃんと手渡ししたから!

上島:もう一通あるの? どんな内容?

下山:「あなたが好きです。付き合ってください!」

上島:な、なんてストレートなラブレターなんだ! 素敵!

下山:「親愛なる上島 源五郎丸様へ  下山ステファニーより」

上島:ズコーっ!!

予選総合第25位(3回戦敗退) オールザットジャズ
審査員
点数
50 49 35 55 70 平均51.8
【審査員コメント】 
・「ルーシー」なのか「ルーシーちゃん」なのか、その辺はしっかり統一して欲しかったです。
 個人的にはそこ以外は可もなく不可もなくといった気持ちが凄く強いのですが、おじいちゃんおばあちゃん系のボケが個人的に好きです。
 漫才の構成としてもそこそこしっかり作られていたと思うので、もうちょっと何か爆発的な笑いが欲しいかなという気持ちです。
  
・冒頭のじいちゃんの新事実やゲテモノからの三変化は面白かったんですが、肝心の本題があまり展開しなくていまいちハマりませんでした。
 もうちょっとアメリカからの転校生という設定を広げた方がよかったと思います。
  
・「あの丘で会ったアメリカ人」をルーシーと断定する流れがちょっと不自然だったけども、
 まぁぽこちんだし別にいっか
  
・一つ一つに当たり外れがあったカンジですね、コレは。
 キャラを押している所と、設定を押している所と、話運びを押している所があって、どれも中途半端になっていたように思います。
 なので、結局どれも掘り下げ不足に感じてしまったと言う部分がたびたび発生してましたね。
 ちょいちょい「もっと掘り下げられてればかなりの威力を持てたんじゃないか」って箇所が見受けられるぶん、余計に。
 どっちつかずってのは、印象そんなに良くないですから。
 どれか一本に絞って発展させたのを観たかった気がしますね。
  
・一つのストーリーとしてまとまっていて良かったなぁ、と。大きいところで目立った欠点が無い感じです。
 このネタだと設定的に考えて悪い要素では無いのですが、ベタなボケ中心だったので他と比べてどうしても弱く見えてしまうのが惜しいです。
 何か決定的にインパクトのあるものがあればさらに変わってくるんでしょうね。



No.047 いかぽっぽしゃけぽっぽ
告白するいかくん
いか:どうも〜!いかぽっぽしゃけぽっぽのいかで〜す。

さけ:見ての通り、しゃけで〜す。

いか:突然だけども、ちょっと相談があるんだけどいい?

さけ:何の相談?イカのおいしい食べ方?

いか:違うわ!そんなの自分が一番わかってるわ!
   そうじゃなくて、恋の相談なんだけど。

さけ:鯉ならきったねぇドブ川に住んでるよ。汚らわしい。

いか:そっちのコイじゃないから!しかもボロクソ言ってる!
   恋愛の方のコイだよ。

さけ:なるほどね!そっちの恋なら任せといて!
   僕はね、恋愛の達人だからね!

いか:そうなの?

さけ:そうだよ!体外受精のスペシャリストだぞ!

いか:それはあんまり関係ないと思うんだけども。

さけ:で、相手は誰なの?

いか:隣のワカメに住んでるイカ子ちゃん。

さけ:ほーぅ。見た目は?

いか:見た目は・・・まぁ僕と変わらないんだけど。

さけ:オカマじゃん!

いか:違うよ!男性器はないよ!

さけ:え!いかくん女なの?

いか:イカ子ちゃんのことだよ!

さけ:ごめんごめん。
   で、どうしたいの?

いか:ちゃんと告白したいんだけど、フラれそうだからできないんだよね。

さけ:大丈夫だよ!自信もって!

いか:でもなぁー・・・。

さけ:よし!わかった!僕がいかくんのためにロマンチックな演出を考えてあげるから!

いか:ホント?ありがとう!

さけ:じゃあ、今からいかくんは告白のシミュレーションをしてね。
   そこに僕が色んな演出をするから。

いか:うん、わかった。




いか:イカ子ちゃん。僕と付き合ってください!

さけ:2匹の隣を綺麗な小魚たちが通り過ぎる。サァー。

いか:見てイカ子ちゃん!綺麗だね。

さけ:その後ろからサメが。ブワァー。

いか:え?

さけ:2匹を食べる。パクパク。

いか:パクパクじゃねぇよ!いい雰囲気ぶち壊すなよ!

さけ:お腹の中で、2匹は一つに・・・。

いか:原型とどめたままで一つになりたいわ!

さけ:ドラマチックだと思うんだけど。

いか:展開は劇的だけど!でも死んだら意味ないからね。

さけ:生きてるパターンね。

いか:むしろそのパターンしかないだろうが!

さけ:じゃあもう一回告白からお願い。




いか:イカ子ちゃん。僕と付き合ってください!

さけ:2匹が照明によってライトアップされる。ピカー。

いか:・・・僕と君だけしかいない世界みたいだね。

さけ:導かれるように光のもとへ泳ぐ2匹。スイー。

いか:行こう。2匹しかいないところへ。

さけ:網でごっそりいかれる。ガッポリ。

いか:漁じゃん!ライトアップって漁火じゃん!

さけ:でも生け捕りだよ?

いか:捕られるの余計だわ!それにどうせ捌かれるし!刺身とかになるんでしょどうせ。

さけ:そして2匹はめでたくイートイン。

いか:なにゴールインみたいに言っちゃってんの!めでたくないから!

さけ:ダメかー。

いか:ダメだよ。なんでバッドエンドばっかりなの。
   しゃけくん悪魔だよ。デーモンだデーモン。

さけ:そうです。デーモンです。ピンクデーモンです。

いか:ピンクサーモンみたいに言うな!
   ピンクデーモンってなんだよ。淫魔かよ。サキュバスかよ。

さけ:サキュバスかブラックバスか知らないけどさ、元はと言えば、
   いかくんが告白する自信がないからって言ったから協力してやってんじゃんか。

いか:だってそんな食べられるシナリオ出してくるなんて思わないんだもん!

さけ:なんだ食べられるシナリオって!シナリオは食べ物か!

いか:違うわ!僕が食べられちゃうシナリオってこと!

さけ:シナリオのソテー。

いか:シナリオは食べ物じゃないって!

さけ:シナリオの刺身。

いか:おい!

さけ:イカのシナリオ漬け。

いか:勝手に漬けるな!   
   もういいよ!さけくんには頼まないから!

さけ:どうするんだよ。

いか:自分で考えるから!

さけ:いかくんに出来るかな〜?

いか:出来るさ!絶対告白してやる!!

さけ:・・・自信、ついた?

いか:・・・!!
   ・・・さけくん、君・・・。

さけ:へへっ、自信ついたみたいだね。

いか:さけくん、ありがとう!
   僕、なんだか自信が湧いてきたよ!

さけ:よし!その調子だ!
   今の勢いのまま告白の練習しよう!

いか:うん、そうしよう!

さけ:演出なんかいらない!
   僕をイカ子ちゃんと思って告白してきて!

いか:オッケー!




いか:イカ子ちゃん。僕と付き合ってください!

さけ:・・・うん、付き合いましょう♪




いか:よし!だいぶ自信もついたし、緊張もとれた!
   これで気持ちのいい告白ができるはず!

さけ:じゃあさ、イカ子ちゃんと付き合ったら、何したい?

いか:うーん、そうだなー。
   まず、オッケーもらったその場でディープキスしてー
   それで相手の口に墨とか入れたりしてー
   そのあと住みかに連れ込んで抱いてー
   それから毎晩抱いてー
   最終的には調教したい!

さけ:狂った性生活!

二匹:どうもありがとうございました〜。

予選総合第15位(準決勝敗退) いかぽっぽしゃけぽっぽ
審査員
点数
90 44 37 57 64 平均58.4
【審査員コメント】 
・今回楽しみにしてたユニットきたでおい!
 キャラ付けだとか、世界観の作り方だとかは、ホントにしっかり出来てると思いますし、とても面白かったです。
 個人的には、オチでさけくんがいかくんに対して「お前の方がピンクデーモンだろ!」くらいの事は言ってもいい気がします。
 でないといかくんがエロくなるのが急すぎて、それでネタが終わってしまうのもどうかと思うので・・・
  
・イカとシャケという設定を上手く取り入れていますが、ネタに起伏がなく悪い意味で流れるように終わってしまいました。
 「サキュバスかブラックバスか」のようなダジャレだけでなく、もっとイカとシャケという設定を生かしたところが読みたいです。
  
・一見、構成は安定してるように見えて、
 シナリオのくだりが冗長だったり、安易な下ネタが雰囲気を壊したりしてる。惜しい。
  
・そこそこ設定活かせていて面白いです。
 オリジナリティを基盤に作れていて、その上に「ならでは」をたくさん持ってこれているのは純粋に楽しみやすい。
 まぁでもコレも、設定のインパクトが持つ高いハードルを、個々のくだりの威力がそんなに乗り越えられてないカンジ。
 どうしても設定がトバし気味のネタは、ある程度読み手も身構えるので、そこを乗り越えるのが難しくなりますからね。
 そのぶん乗り越えられたときの爆発力は上乗せ効果があったりするんですが、なかなか惜しい所で辿りついてないのが多かったかなと。
 でも、潜在的な力量はかなり感じられました。
  
・キャラ的にはかなり好きですし、独特なキャラ設定がよく反映されたボケも多くて楽しめました。
 ただ、ここも展開の数がちょっと足りなかったかなぁ、と。もう1回くらいシチュエーション入りがあっても良かったんじゃないかと思います。



No.048 サドンデス
面接
三島「どーもー!!サドンデスです、お願いします」

中野「世の中って何か理不尽ですよね」

三島「まあそうかもな」

中野「この前なんか僕、コンビニのバイトの面接に行ったんですよ」

三島「ほう」

中野「そしたら、僕落ちたんですよ!」

三島「…」

中野「世の中狂ってますよね!全部国が悪いんですよ!」

三島「それはお前が悪いわ、残念ながら。それを国のせいにする人って大体危ない人だから」

中野「でも絶対自信あったし」

三島「俺そういうの慣れてるからさ、そん時みたいにやってみろよ」

中野「おう、漫才終わったらな。それでもっと酷いのが…」

三島「チャンスじゃん!今スッと入ってくれたら漫才できるじゃん!そういうのやりたかったなぁ〜」

中野「あ、そっち系ね。じゃあお願いしますよ」

三島「了解。

   えー、お名前よろしいですか?」

中野「小栗旬です」

三島「…本当ですか?」

中野「松山ケンイチです」

三島「…じゃあ今回の話は無かった事に…」

中野「中野です」

三島「中野さんで」

中野「趣味はゴルフとウォーキング。あ、たまにエッチな」

三島「聞いてないですよー」

中野「すみません」

三島「このお店を志望した理由はなんでしょう」

中野「なんというか、こう、ムラムラしてたからです」

三島「ふざけてるんですか?」

中野「服が欲しかったからです」

三島「着てるじゃないですか」

中野「まだ自分には未熟な点があって、社会経験を積みたいからです」

三島「ものすごくちゃんとできるんですね。できるなら最初からお願いします。次に、週何回入れますか?」

中野「入る?どこにですか?」

三島「いやいや、シフトの話です」

中野「ああ、PCのシフトキーを作るコンビニなんですね」

三島「違いますね。うちがシフトキー作って誰が得するんですか」

中野「アルゼンチンの友達です」

三島「答えなくていいですよ。シフトってわからないですか?」

中野「はい」

三島「じゃあ一日何時間働けますか?」

中野「3分です」

三島「どうせ私はウルトラマンだからとか言うんでしょ?本当は何時間ですか?」

中野「なぜなら私は、ウルトラマンだからさ!!!」

三島「気持ち良いくらい図星ですね。話聞いてました?何時間働けますか?」

中野「何時間でもいけます」

三島「…失礼ですけど、29歳ですよね?」

中野「僕6ちゃい☆」

三島「はいはい。他にお仕事ってされていますか?」

中野「あえて言うなら、朝方に寝て夕方に起き、PCをやってからお母さんの作るご飯を食べる仕事です」

三島「典型的なニートですね」

中野「世間からはそう呼ばれます。だが私は、そう呼ばれるのを嫌う…」

三島「あなたは世間に文句を言う資格はありませんが…」

中野「ドラゴンハンター、もしくはソードマスターと呼んでほしい」

三島「完成してますねー」

中野「そう、俺は混沌をこよなく愛する男」

三島「あ、もういいです」

中野「あ、はい」

三島「それでは、いつから働けますか?」

中野「そう遠くない未来です」

三島「明日でいいですね?」

中野「いいです」

三島「面白いことに、あなたの扱いにだんだん慣れてくるんですよ」

中野「継続は力なりっていいますもんね」

三島「それとはちょっと違いますね」

中野「私もそう思います」

三島「最後に何か言いたいことは?」

中野「私は毎日小学生に変態と言われますが、本当に変態なんでしょうか?」

三島「あー、違う方向いっちゃった」

中野「だから私も言ってやるんです。大人をなめるな!!ガキはいつまでも親に食わせてもらってるくせに!」

三島「あんたもだろ」

中野「ちょっと丸出しだからってどこが変態なんだよ!!」

三島「丸出しだからでしょうね」

中野「…って感じで面接したんだよ」

三島「お前を落とす理由が良くわかったよ」

中野「そうだな、年齢聞かれたときに『僕6ちゃい☆』はさすがにやばかったな」

三島「そこだけじゃねーわ!!いい加減にしろ」

両方「どうも、有難うございました」

予選総合第42位(1回戦敗退) サドンデス
審査員
点数
14 22  5 42 48 平均26.4
【審査員コメント】 
・話やボケの流れ1つ1つがあまりにも支離滅裂で、こういう形式だと、何でもありになっちゃうんじゃないかなというのが凄く引っ掛かりました。
 中野さんがコンビニの面接を受けて落ちた→三島さんがどこが悪かったか見てあげる というのが漫才のテーマだったはずなのに、
 どこが悪かったのかという部分を全く掘り下げずにネタが終わってしまった所も、ブレを感じました。
  
・二人の雰囲気は面白そうなんですが、肝心のボケありがちか薄いかのどちらかで残念した。
 冷静なツッコミは上手く磨けば面白くなりそうなんですが、このネタではただ淡々としただけで終わってたので、ボケの意外性はもちろんツッコミのレトリックをもっと工夫してほしいです。
  
・典型的な書き慣れてない人って感じでした。
  
・なんか、あんまし練ってないような印象を、そしてそれが悪い方向に出ているような印象を感じましたね。
 どうにもあまり読み心地の良くないモノになってしまっています。
 最低限の組み込み上手さはやはり欲しい所かなと。
 でないと純粋に楽しむのが難しくなります。
 脈絡が崩壊しすぎていて、話について行きづらいです。
 無茶な方向に単語が飛ぶのも、まず本筋の話がしっかりしていてこそその本来の威力を発揮するモノですし。
 その辺で損をしてしまってたかなと。
  
・大まかな話の流れこそ、一応統一されているとは思うのですが、
 内容としては、複数の芸人さんのネタのボケや口調を単発でいろいろ取り入れてみた、という印象です。
 「面白い事に、あなたの扱いにだんだん慣れてくるんですよ」あたりの数行は面白かったのですが、これも何となくラバーガールっぽいような…

 ネタ全体で、「こういうやり方で笑わせる」という信念を持ってみると、より見栄えのするネタが書けるんじゃないかと思います。



No.049 ほね
守るということ
★いきなりやけど、最近僕いろんな国のことに興味あるんや。

○お前どうしたん?

★いや、どうもせえへんよ。国っていろいろ違うところがあっておもしろいなって思って。

○それ大丈夫?なんか間違った世界に入っていってない?

★あれっ?他国に興味持つってそんな変なことかな?

○だって他の国なんてあってもなくても困らんやん。

★お前は困らんかもしれんけど、そこに住んでる人はめちゃくちゃ困るで。

○チリとかいらんのちゃう?

★なんで?

○ほら、食べ物って大概は皮剥いて食べるやん。

★だからってチリ剥くなや。それにむしろ皮の方が栄養ある場合の方が多いんやで。

○けどあんな細いところで横向きに寝たら足がアルゼンチンに出てしまいそうやん?

★チリ人ってそんな狭いところに密集して住んでるわけちゃうわ。

○お前だって行ったことないんやろ?
 実際行ってみると布団が縦向きに2列ずつ、カップルがやっと通れるくらいの隙間を開けて並べられてるだけやって。

★どんだけ気まずい状況の国なん。

○スポーツもボーリングくらいしかできへんし。

★両サイドに人が寝てるところでボーリングすんなや。

○そんな国嫌やろ?
 だから剥いたら南アメリカ大陸はより楽しみやすくなるんちゃう?

★だからチリを剥く方向で話を進めるなって。
 もしそんな小さい国やったとしてもその国に住んでる人の想いとか文化が詰まってるんやで。

○鼻に?

★そんな大事なものが鼻に詰まった状態で平然と日常生活送れんわ!
 お前の中で文化って鼻水と同じ価値なん?

○だって鼻水は文化みたいなところあるやん。

★そんなところないわ。文化ってお前が思ってる以上にすごいもんやと思うで。

○言っとくけど、鼻水ってお前が思ってる以上にすごいもんやで。

★そっち?文化を過小評価してるんじゃなくて、鼻水を高評価してるん?

○だって鼻水って自分を犠牲にしてまで人々を守るんやで。
 死ぬって分かってるのに自分の役目を最後まで果たすなんてなかなかできへんと思うわ。

★わー、なんかハリウッド映画の主役みたい。

○うん。ハリウッド映画の主役や。
 もういっそのことハリウッドも鼻水を主演の映画作ればええんやって。

★そんな大役を鼻水に任せて良いん?

○それは鼻水役のキアヌ・リーブスの演技力しだいってとこはあるわな。

★キアヌ・リーブスさん鼻水役やってくれるかな?

○グローバリズムな僕からの頼みとあればキアヌも快くOKしてくれるって。

★さっきまで他の国いらんとか言ってたやつがグローバリズムを語らんといて。

○そのへんは臨機応変に対応してくれって。

★そんなもんか。

○で、キアヌは快くOKしました。っと。

★キアヌOKしました。

○おっ、臨機応変やん。

★そりゃ僕だって成長するから。

○そう言ってもらえると先生もうれしいよ。

 じゃあさっそく、キアヌには鼻水のお面をつけてもらって、

★認めなーい。せんせー、僕それは認めなーい。

○えっ、なんで?

★キアヌ、さすがにお面はつけてくれへんと思うわ。

○だってお面つけとかんと鼻水って分からんやん。

★そこは名乗るなりなんなりしてどうにかしてくれよ。

○でもキアヌが「I’m nose water」って言っても、カッコ良すぎるからな。
 普通に戸籍上の名前が「ノーズ・ウォーター」なんかと思われそう。

★英語ってそんな簡単ちゃうで。鼻水は何て言うか分からんけど。

○どうせ字幕スーパーで見るんやろ?
 そのへんは翻訳がなんとかしてくれるって。

★ハリウッドなら日本人以外も注目するやん。
 あっ、いや、鼻水の映画なんて観るんかな?

○ちゃんと作品名が「HANAMIZU」やからワールドワイドに対応してるで。

★作品名がそんな直球で良いん?

○そのへんも翻訳がなんとかしてくれるって。

★翻訳家って大変やな。それで肝心なストーリーの方は?

○簡単に説明すると、キアヌ演じる鼻水が悪の帝王サマザマナガイブカラノシゲキと戦う物語。

★悪の帝王が抽象的過ぎるやろ。

○鼻水には敵が多いからな。

★せっかくやからどんな映画なんか詳しく教えて。

○それなら実際に演じてみよか。
 僕が鼻水役やるから、お前は食道役やって。

★それめちゃめちゃ脇役っぽくない?

○そんなことないって。鼻と口はつながってるんやで。

★そ、そうか?

○じゃあこれ台本な。

★分かった。

○じゃあ、準備は良い?よーい、アクション。

 
 「俺は鼻水、鼻の平和は俺が命をかけて守る!」
 あっ、これは日本語吹き替え版やけどね。

★そんな説明はいらんって。誰もお前に英語は求めてない。

○そんなことより次、お前のセリフやで。

★「鼻水、大変だ!また悪の帝王サマザマナガイブカラノシゲキが攻め込んできやがった!」

○「何っ!?こうしちゃいられねぇ。鼻毛たちにすぐ向かうと伝えてくれ!」

★「待ってくれ!俺も連れていってほしい!」

○「それは危険だ!それにお前にはおいしい食べ物を胃へと導くという使命があるじゃないか!」

★「胃には話をつけてきた。俺はこんな命は惜しくない!一緒に戦いたいんだ!」

○「食道…。分かった、行こう。急ぐぞ!」

★「ここが鼻の穴か。」

○「気を付けろ。いつサマザマナガイブカラノシゲキが攻撃してくるか分から…危ない!うあー!」

★「鼻水!!」

○「はぁ、はぁ、…だから…言っただろ。気を付けろって…」

★「なんでこんな俺のことをかばってまで…」

○「離れてたって…俺たちは…ずっと親友だろ…。」

★「鼻水…サマザマナガイブカラノシゲキ、許さねぇ。この仇は俺が絶対取ってやるからな。」

○「無理はするなよ。やつはお前が思っているよりずっと強い。」

★「もうしゃべるな、傷口がこんなに深いんだ。お前はここで休んどけ。」

○「すまんな…。」

★「お前がサマザマナガイブカラノシゲキか!お前だけは絶対許さねぇ!

  くらえ!食道キック!うわー!やるな!しかしこの程度で負けてたまるか!
  俺は負けるわけにはいかないんだ!俺のことを本気で信じてくれてる親友の為に!

  とどめだ!ファイナル食道アターック!


  …や、やった。鼻水、俺やったよ。でも、もうこの報告すらできそうにねぇや…バタッ………。」


○ナレーター「こうして鼻の穴の平和は食道の命と引き換えに救われたのであった。」

 男の子「ママー!なんか鼻の穴から細長い管みたいなのが出てきたー!」


 めでたしめでたし。



★…気が済んだ?

○うん。

★じゃあもうええわ。

予選総合第30位(2回戦敗退) ほね
審査員
点数
16 40 43 56 63 平均43.6
【審査員コメント】 
・チリのくだりがあまりにも本筋に関係ないかなという印象です。
 今の状態だと、★さんが世界に興味があるという話があった上での鼻水の映画の話になってしまい、○さんが鼻水の映画の台本を持っている事もおかしいように感じてしまうので、
 いっその事、始めから鼻水の映画を考えてきたっていう映画にしちゃったほうが良かったんじゃないかと思います。
  
・淡々とした脱力系の掛け合いがじわじわと面白かったですが笑いの量は物足りなかったです。
 本題の鼻水の話題が冒頭のチリを剥くというナンセンスな与太話に比べて弱く、
 映画に入ってからはナンセンスな展開があって盛り上がるでもなくあっさりと終わって、しかもその間にあったボケへのツッコミは放置されたままだったので不発でした。
  
・程良いカオスと相反するテンション。良い。
 この惰性で漫才やってる感が、読めば読むほど居心地よくなってくる。
 ただ残念なことに、どう足掻いてもこの形式で爆発的笑いは望めそうにない。
  
・そこそこ設定活かせていて面白いです。
 オリジナリティを基盤に作れていて、その上に「ならでは」をたくさん持ってこれているのは純粋に楽しみやすい。
 まぁでもコレも、設定のインパクトが持つ高いハードルを、個々のくだりの威力がそんなに乗り越えられてないカンジ。
 どうしても設定がトバし気味のネタは、ある程度読み手も身構えるので、そこを乗り越えるのが難しくなりますからね。
 そのぶん乗り越えられたときの爆発力は上乗せ効果があったりするんですが、なかなか惜しい所で辿りついてないのが多かったかなと。
 でも、潜在的な力量はかなり感じられました。
  
・独特な面白さは感じ取れましたが、
 後半で好き勝手やってしまった分、盛り上がりの最大値が低かったかなぁと言う印象です。
 (いやまぁ好き勝手やったところが一番の笑いどころなのかもしれませんが)
 オチはすごく好きなんですけどね。ただ、だとしたらもっと「バカなことやってる感」が表現できていると良かったのかも。 



No.050 生涯探究
資格と刺客
庄野:どうも生涯探究です。よろしくお願いします。

下村:よろしくおね(ガシッ)うわっ!!

庄野:下村!?どうした?

謎者:フフフ、庄野とやら、下村は預かった。
   貴様には少しテストをしてもらう。それに受かれば下村は返してやる。

下村:あ、母さん。

庄野:おい下村オカン、大事な舞台で何してんだよ。

下村母:私はね。あんたのツッコミってのが
    ほんとに息子を生かし切れてるのか信用できないの。
    だからこの場で確かめさせてもらうわ。

庄野:時と場合を考えてくれねぇかな?
   時間なんていくらでもあるのになんでよりにもよって
   この時間をついてくるんだよ!

下村母:やるならスイッチが入ってるときの方がいいでしょ!
    さあ、まずは我が刺客と一緒に漫才をしてもらおうか!!

庄野:刺客が仲良く漫才してたらそれは刺客じゃないだろ。

下村:さあ出てきてちょうだい!

臥牙丸:どうも臥牙丸です。

庄野:なんで初場所で大躍進したグルジア力士が出てくるんだよ。

臥牙丸:臥牙丸だけど、今日は臥牙□。刺客だけに!

庄野:おい、漫才というか一発ギャグし始めたぞおい。

臥牙丸:臥牙丸だけど、臥牙△ー!!

下村母:きゃー臥牙様ー!!

庄野:あんたら漫才させる気ないだろ!!

臥牙丸:邪魔をするな!いい加減にしろ!もうええわ!

庄野:俺のセリフだ!!


   (暗転)


庄野:おい照明消すな!なんで乱入した奴らの動きに合わせて機材動かしてるんだよ!


   (パッ)


   (こんにちは)   下村母:こんにち母!


庄野:おいなにパクリ芸おっぱじめてるんだよ。


   (ありがとう)   臥牙丸:あり臥牙丸!!



庄野:2つ目にして崩壊してるじゃねぇか。 



   (きむら)   木村庄之助:木村庄之助でございます。



庄野:いつから国内共通の挨拶になったんだよ!そしてどっから出てきた!



   (もうええわ)   下村母:もうええワイフ。



庄野:現在の立場上ならワイフじゃなくてマザーだろ。




   (魔法の言葉でたのしーい、仲間がポ ポ ポ)





庄野:おいポーンどこいったんだよ。ある意味メインのとこだろこれ。


下村母:いやねぇポポポポーンだと最低4人登場しないといけないでしょ。
    でもほら3人しかいないから。

庄野:あんた1人2役じゃなかったら出来てただろ!
   中途半端な気持ちでパクるなら最初っからパクるんじゃないよ!

臥牙丸:あのー、帰ってもいいでしょうか?

下村母:ありがとう臥牙丸。

庄之助:貴方には技能賞を送りましょう。

庄野:あんたら、ふざけるのも大概にしろよ。

下村母:あら、ふざけてるかどうかはこの人たちの漫才を見てからにしてもらいましょうか?

庄野:おい、趣旨変わってるぞ。完全に乗っ取りに来てるよなオカン。

下村母:さあ出てきてちょうだい!




大和田獏:どうも獏ですー!

大和田信也:信也ですー。

獏、信也:二人合わせて『爆進や!』でーす。


庄野:すいません御兄弟様、仕事は、選んでいいんですよ?


信也:私ね、旅が大好きなんですよ。

獏:ですね。いい旅・夢気分のナレーターもやってますし。

信也:でも、なんかもっとゆったりとした旅ってやってみたいものですねぇ。

獏:それなら、いいものがありますよ。ちょっとお客さんやってください。

信也:お、それは楽しみだねぇ。

獏:私、バスやりますんでおぶさってください。

信也:!? バスやるってどういうことだい?ま、とりあえず失礼するよ。よいしょ。

獏:出発しまーす。このバスは東京発、指宿温泉行きです。

信也:確かに速度は驚く程ゆったりだが、これで鹿児島までいくのかい!?

獏:爆進やー!

信也:いや、ゆっくりした旅がしたいって言ってるだろ!いい加減にしろ!

信也:私たち兄弟!

獏:爆心だー!!

信也:いやそこは「爆心やー」だろ!!

獏:(ドサッ)



一同:!?



信也:獏、ハッ・・・爆心だー、ばくしんだ。獏死んだ!?
   う、うそだろおい。
   ・
   ・
   ・
   そうだ。




   きむら!








木村庄之助:木村庄之助でございます。
      さぁ唱えるのです。復活の呪文を!!




信也:爆心やー!!



木村庄之助:「ハァー!!カクリュミョウギガガバルト!!」



獏: (ムクリ) 
     爆心やー!!


信也:獏!!


獏:兄さん!!(ガシッ)


下村母:奇跡が起きたんだわ(グスッ)


木村庄之助:ヨイ、ハッケヨイ、ノコッタノコッタ・・・


獏、信也:感動で抱き合ってるだけだ!取組じゃない!いい加減にしろ!!





獏、信也、庄之助、下村母:どうだい?
                  これが、
                     ベテランの力だよ(どや)


庄野:飲み会の二次会でやってこいよ。
   それと下村!お前冒頭からずっとなんでぼーっと静観してるんだ?
   俺らの出番邪魔されてるんだぞ!何か言うことないのか!?


下村:大和田・・・「だいわだ」・・・二人はダイワマン!?


庄野:俺も役所広司もビックリだわ。

予選総合第14位(準決勝敗退) 生涯探究
審査員
点数
75 70 19 70 59 平均58.6
【審査員コメント】 
・純粋に面白い事には面白かったんですが、ここまでやっちゃうと最早何でもありになっちゃっている気がします。
 「さあ出て来てちょうだい!」って下村さんが言っちゃってるし・・・
 臥牙丸をもっと後半にも生かして欲しかった所ではありますが、臥牙丸が「爆進や!」が漫才やってる時に、木村庄之助と一緒に横で突っ立ってるのを考えると、それはそれで面白い気もします・・・
  
・実在人物の無軌道なチョイスと使い方はすごく面白いんですが、今回は後半の密度が薄くて物足りなかったです。
 「あいさつの魔法。」の件――特に木村庄之助――は腹抱えて笑ったんですけれど、「爆心や!」の漫才パロディが長くその分笑いがなくて盛り下がり、そこからの超展開が活きていなかったです。
 茶番に対しての飲み会の二次会というツッコミはよかったので、ここでも「あいさつの魔法。」ばりのインパクトがあれば文句なく笑えたのですが……。
  
・今までは芸能人を使っていたけど、今回は芸能人に使われてる。
 第7回の強烈なハードルを超えようと躍起になってる感が否めない。
 もっと二人の自由な動きを見たいです。
  
・コレ判断難しいですねぇ……。
 取り敢えず結構面白かったです。
 無茶苦茶やってる割に、しっかり読み手を惹き込むインパクトと状況把握を簡潔にさせてしまう技術はかなり良かったと思います。
 導入もかなりキチンとしてて、イメージ映像がちゃんと湧くと言うか、すんなり楽しめました。
 あとはココもやはり、設定トバしのハードルに引っ掛かってロスなく通過できなかったくだりがちょっと存在したのがネック。
 もうちょい加速出来てたら良かったんじゃないかと、思う所でしたね。
  
・前半はなかなか面白かったです。どのくらい漫才として見て良いのかは分かりませんが、とりあえずギャグとしての「魔法のあいさつ」は素晴らしかったです。
 ただ、後半がちょっと間延びし過ぎだったと思います。どこで笑おうかなぁ…と思っているうちに終わってしまっていたというか。
 そのあたりで万人を引き込み得る仕掛けがあればさらに何か変わったのかなぁ、と。



No.051 アベレージ
アイドルをプロデュース
山川:はいど〜も、アベレージです!

村田:突然なんですけど俺、夢があるんですよ。

山川:何よ?

村田:女性アイドルをプロデュースしたいんですよ。

山川:無理だろ。どうせ金儲けがしたいとかそんな魂胆だろ?

村田:そんな軽い気持ちじゃないよ!俺はな、売れっ子愛$をプロデュースすることによって芸能界の発展をだな・・・

山川:欲が隠しきれてねぇぞ。

村田:とにかく!ちゃんとどうすれば売れるかちゃんと戦略もしてるんだよ。

山川:まあ、とりあえず聞いてみるわ。

村田:今時、アイドルも1つのキャラだけじゃ売れないと思うんだよ。

   そこで俺は考えた。1つのキャラに筋肉キャラを足せば売れると思うんだよ。

山川:どういうことだよ?筋肉キャラってアイドルに不適合すぎると思うけど。

村田:例えば、不思議系アイドルってよくいるだろ?

   『いちご姫わぁ、富山県からきたコリン♪』みたいな。

山川:富山県そんなコリン星みたいな扱いされてねぇよ!立派な県だわ!

村田:この不思議系に筋肉キャラを足してみると・・・

   『ニンニク姫わぁ、上腕二等筋星から来たニク〜♪』・・・売れそうだろ?

山川:売れねぇよ!嫌だよ語尾がニクのアイドルなんて!

村田:あと、ツンデレキャラも人気あるだろ。

   人前ではデレデレとした態度なのに、二人っきりだとツンツンしちゃうみたいな。

山川:それ単なる拒否反応だよ!

村田:そこに筋肉キャラを足すと、思わずオタクがぼえ〜と叫んじゃう発言が聞けますよ。

山川:萌え〜とさせて!土管の上からの奇声は聞きたくない!

村田:『べ、別にアンタのために腹筋してるんじゃないからねッ!』

山川:どういう状況だよ!?

村田:あと、天然キャラに筋肉キャラを足したら可愛さが上昇しちゃうぞ〜。

  『はわわ!間違えて筋トレ後じゃなくて筋トレ前にプロテイン飲んじゃった〜!』

山川:プロテインを飲むタイミング気にするアイドル嫌だよ!

村田:このアイドル達でユニットを組めばバカ売れ間違いなし!

山川:バカウケ間違いなしだわ!

村田:ユニット名は「せきChu☆きりつきん♪」

山川:脊柱起立筋を可愛く表記しても無駄だぞ!

村田:このアイドル達と俺が司会の番組なんか企画したら大成功すると思うんだよ〜。

山川:そんな糸クズみたいな素材からよく夢が広がるね・・・

村田:何だよさっきから否定ばっかしやがって。

   じゃあ、この場を借りて番組を進行するから見てくれよ。

山川:やってみろよ愚か者。

村田:こんばんは!司会の村田広明です!
   
   きょうも始まりました!アイドル番組「アイドルパラダイス」!

山川:大コケ臭がプンプンするタイトルだな!

村田:では早速、アイドル達を呼びましょう!セキリの皆〜!

山川:略し方!本当に売れさせる気あんのかこいつ!

村田:不・ツ・天『皆さんこんばんはっ!筋トレ前にクエン酸を取ると疲労が取れるよっ!せきChu☆きりつきん♪です!』

山川:自己紹介に筋トレの豆知識言うアイドル嫌だわ!

村田:今日も自己紹介が揃いましたね!いつものダブルバイセップスのポーズも決まって!

山川:それ上腕二頭筋を強調するボディビルダーのポーズじゃねぇか!

村田:では、早速最初のコーナーに行きましょう!

   不・ツ・天『愛情いっぱい♪マッスルクッキング〜!!』

山川:何だそのコーナー。

村田:このコーナーはですね、筋肉に良い料理をセキリのメンバーが紹介するコーナーです!

   不『本日の料理は鶏ささみのフライだニク〜!』

山川:蹴散らしたくなるなこいつの口調。

村田:天『わ〜!確かに鶏のささみは動物性たんぱく質が多く、細くて硬い筋肉をつくるならもってこいだもんね〜!』

山川:無邪気に言われても・・・

村田:天『ははわ!細くて硬い筋肉をつくるのは植物性たんぱく質で、動物性たんぱく質は大きな筋肉を作るのに最適だった〜!』

山川:だから萌えねぇよ!筋肉の予備知識備えてないから!

村田:不『では、用意する材料を言うニク〜。メモのご用意ニク!

     鶏ささみニク、片栗粉ニク、下味にじょうゆニク、酒ニク、すりおろしにんにくニク。』

山川:語尾のせいでややこしいわ!肉だらけだ!

村田:不『そして完成品がこちらで〜す!では実食タイム!』

山川:作り方は!?本当に紹介しただけか!

村田:不『わあ〜!おいしいニク〜!』天『とってもジューシーだね!』

   ツ『プロテインにも合うわね・・・』

山川:何と飲み合わせているんだよ!?

   それに筋トレ後に飲まないと効果ないんじゃないのか!?

村田:いや、マッスルクッキングでセキリのメンバーはスクワットしながら番組を進めていってるから大丈夫。

山川:何の意味があるんだよ!?鬱陶しくて仕方ないわ!

村田:次はおまちかねミュージックのコーナーです!セキリの皆、準備お願いします!

山川:ミュージック?歌の紹介とかか?

村田:さあ、準備が整ったようです!

   ・・・お〜と、3人でバク転の連続!そして、メンバーが次々と跳び箱を飛んでいく!

山川:マッスルミュージカルかよ!ある意味惹かれるけど!

村田:ちなみに、今流れている挿入歌は彼女達のデビュー曲「三角筋を鍛える乙女」

山川:乙女は三角筋を鍛えない!曲のメッセージ性が分からないよ!

村田:セキリの皆さんお疲れ様でした!

   天『今日は新ユニフォームだったので緊張しました♪』

山川:どんどん番組が進行していくな・・・

村田:確かにノースリーブで胸肉が協調されてセクシーですね〜。

山川:胸元って言え!ボディービルダー目線で言うな!

村田:ツ『べ、別にノースリーブで腕の血管を見せたいんじゃないんだからねッ!』

山川:見たくねぇよ!腕の血管がくっきり見えているってガチムチじゃねえか!

村田:では、最後はお知らせのコーナーです。

   不・ツ・天『はい!私たちのデビューシングル「三角筋を鍛える乙女/残虐なる愛撫」が本日発売です!』

山川:カップリング曲すげぇいかつい!!路線がぐっちゃぐちゃ!

村田:不『さらに私たちの着ボイスをプレゼントするニク!

     私達が筋トレしているときの声を録音しているだニク〜!

山川:どこに需要があるんだそのボイス!

村田:天『息切れ声が凄く出ちゃって・・・何だか恥ずかしいですぅ・・・///』

山川:おっ、ちょっと聞きたいかも・・・。何か着エロみたいになってるけど・・・

村田:今回は特別に一部分聞かせたいと思いま〜す!不・ツ・天『ええ〜!』

   天『・・・はぁ・・・ふぅ・・・ふん!ふん!ふんっ!!ふぅぅぅんっっ!!!』

山川:興ざめだぁ!!本格的に筋トレしているだけか!

村田:着『べ、別にアンタのために腹筋してるんじゃないからねッ!』

山川:来たるべき状況が来たよ!でも相変わらず意味が分からない!

村田:お問い合わせは番組のホームページか、セキリのメンバーが入会しているニクシーに応募してください。

山川:ミクシーじゃなくて!?何だよニクシーって!

村田:じゃあ、今週の「アイドルパラダイス」はここまで!じゃあ、いつもの挨拶をお願いします!

   不・ツ・天『では来週を見てください!バイバイ〜!』(背中の広がりを強調するポーズをする)

山川:それラットスプレッドじゃねぇか!!何だよこの番組、ゴミ屑以下だよ!

村田:・・・あのさ、お前にどうしても言いたいことがある。

山川:あぁ?

村田:前田敦子の事を悪く言うなぁーーー!!

山川:いつの話だよ!?はっきり言ってフジテレビよりクソだぞこの番組!

村田:そうか・・・

   じゃあ、今度は特殊性癖キャラを足したアイドルを考えててな・・・

山川:却下!!いい加減にしろ!

2人:どうも、ありがとうございました。