○どうもーこけまみれコオロギです。よろしくお願いします。
★なぁなぁ、お前は菊と話せる?
○そんな能力あるわけないやん!
★やっぱりかぁ。やっぱり所詮その程度かぁ。
○ただ菊と話せんだけでそんな言い方する?
★挨拶程度はできるとか?
○勉強不足とかではない!
★お前だけが頼りやったのに。
あーそれにしても困った。困ったなぁ。
○何か菊と話せないと困るようなことがあるん?
★あるわ。困ってなかったら「困ったなぁ」って言わんわ。
○そりゃそうやけど。何があったのか話してくれん?
★実は今息子が菊に誘拐されてるんや。
○誘拐!?菊に!?
★だから犯菊を説得できる人を探してる。
○だいたい、なんで菊なん!?
★知るか!それとも犯人を選べるシステムがあんの?
○ないわ!あったとしても選ぶな!
★もしあったら追加料金払ってでも人間にしてもらうのになぁ。
○てか、なんで菊が犯人って分かるん?
★菊が息子をさらって行くのを実際に見たからね。
○じゃあすぐ追いかけろって!
★いや、恥ずかしい話、菊に息子を誘拐されたのは初めてで動揺してラテン系ダンスを踊っちゃって。
○どんな思考回路が働いたんや!
★実際、菊に息子を誘拐されてみ!めちゃくちゃ動揺するから!
○ま、まぁ、責めはできんな。僕は踊れんけど。
★くそー!こんなことなら高校の体育祭で軽くかじるんじゃなかった!
○どうせ良い夏の思い出やろ!
★もし犯チューリップやったら俺の得意な極真空手でボッコボコにしてやるのに。
○チューリップでも動揺してラテン系ダンスを踊れ!
だいたい植物がそんな速く動けるとは思えんのやけど、菊ってどうやって移動するん?
★いや、別に速くないで。時速2mくらい。
○何日ラテン系ダンスを踊ってたんや!
★踊ってる内にラテンの血が溢れ出してくるのを感じたね。
○それ大丈夫?救急車呼んだ方が良くない?
★そういや気付いたらくるぶしから先がなかったな。
○踊り過ぎてすり減ってるやん!てか足先が無くてどうやって立ってるん?
★いや大丈夫、くるぶしから上が無いだけやから立てるよ。
○すり減り方!ヘルメットせずにヘッドスピンでもし続けたん?
★う、うん、恥ずかしい話やけど。
○図星かい!それ恥ずかしいで済まんから!
だいたい股から先はどうやって回るんや!
★細かいことは金曜に薄暗い感じの居酒屋で話すわ。
○時と場所を移す必要ある!?しかも金曜は仕事やし。
てか、なんでくるぶしから上がすり減るまで踊ったん?
★だって踊ってるときだけ息子を菊に誘拐された嫌なこととか忘れられるんやもん。
○お前が自分の親やったらすごい嫌。
それに話聞く限りじゃ全然ラテン系ダンスじゃないし。
★くるぶしから下は嫌い?
○好きとか嫌いとかそういう対象で見たことないわ。
★俺は好きやけど。
○くるぶしから下が好きってどういうことや!
ってことは僕は今くるぶしから下のやつと漫才してるん!?
★いや、もう治った。
○お前の治癒力すげーな!
★名医の出してくれた苦い薬飲んだら一発やったわ。
○くるぶしから下のやつが飲めるか!
★かかとを合わせてつま先をパクパクさせて飲んだ。
○愉快か!
息子ほったらかしで名医と何やってるんや!
★くるぶしから下だけの親が息子を救えんやろ!
○まともなこと言われた!
★もーどうしよー!困った困った。
○うーん。今のところ解決法はないな。
★仕方ない、菊語教室通おう。
○息子が誘拐されてる間に月日を重ねるな!
★「ランプーランプー魔法のランプはいらんかねー?
1000円から大きさによって200円刻みだよー」
あっ、ちょうど良い所に魔法のランプ屋さんが!
○おい!解決法から来んな!
しかもお手軽に買え過ぎるやろ!絶対怪し…
★1番小さいの一つ下さい!
○普通に買うな!もっと疑うってことを知れ!
★これをこすれば…
(ゴシゴシゴシゴシ…ボワー!)
「私はランプの魔人、お前の願いを私のできる限りで頑張って叶えてやろう。」
○わっ、なんか頑張りが空回りするタイプっぽいの出てきた!
★菊語を話せるようにして下さい!
「良かろう、頑張って叶えたい。」
○えっ、希望?
★「頑張って叶えたぞ。」(ボワン)
よし、これで俺は日本語と菊語のバイリンガルや。
○それ他の人には自慢せん方がええよ。
それに息子を救いたいって言えば良かったのに。
★確かに。でも菊語しゃべりたいやん。
○興味本位か!
★(トゥルルルルー、トゥルルルルー)
わ、どうしよう。菊から電話や。
○なんで分かるんや!
★「なんかあったらここに連絡してね。菊より」って書置きがあったからね。
○律儀か!菊、律儀か!根は良い菊か!
★と、とりあえず出てみるわ。
あ、もしもし、菊さんですか?いつもお世話になっております。
○菊にいつもお世話になるな!
ところで菊側の要求は?
★えっと、なになに…
「我々を刺身に添えるな。添えるくせに残すな。」って。
○えっ、刺身に添える菊やったん?もっと大きいのを想像してたわ。
★今菊の大きさはどうでもええやろ!
○なんか怒られた。
★分かった。要求通りにする。
これからは菊に刺身を添えて刺身を残す!
「ありがとう!」
○菊、それで満足か!僕は違うと思うぞ!
ところで息子は無事なのか?
★ところで息子は無事なのか?
「お前の息子は無事だ。スーパーの試食コーナーでリンゴを食っている。」
○その息子が自分の息子やったらすごい嫌。
★お前リンゴも嫌い?
○まぁ、無事で良かった。
(後日)
★どうしよ。刺身に息子を誘拐された。
○もうええわ!
審査員 点数 |
55 | 30 | 39 | 68 | 68 | 82 | 平均57.00 |
【審査員コメント】 ・悪く言えば低空飛行なんですが、この二人にしか作れない空気感がとても良かったです。食用菊に息子を誘拐された、ってだけでこれだけ漫才作れるのは立派なもんです。 まあ、菊である必要性はかなり薄そうでしたけどね。そこはあえて避けたのかなあ。息子さんの得体の知れなさとかちょっと勿体無いです。 落ちは良いですね、漫才じゃないみたいですけど、その落ち良いです。 ・うーん、The・荒削り。 話があちこち飛んだり菊語を話せるようになる超展開もご都合主義ではぐらかされたりで物語としてかなり荒っぽい作りでした。 しかし菊に誘拐されるという奇天烈な話、ラテン系ダンスでくるぶしから上がすり減るという唯一無二な発想力は評価したいです。 その突拍子もない発想を大切にしてください。 ・くるぶしから上が無いってどういうことですかw。想像できないし出来たとしても気持ち悪いですね。 いつも通りの空気感が出ていますし、その雰囲気も嫌いではないのですが、 出だしから犯チューリップまでがピークで、慣れると徐々に威力が弱まっていったように感じました。 ★仕方ない、菊語教室通おう。 ○息子が誘拐されてる間に月日を重ねるな! ←ツッコむところはそこではないんじゃないかと。菊語教室の存在かと。 あと、最後に(後日)ってやってしまったら完全に漫才じゃなくなってしまいます。 ・普通の垢抜けた漫才になってしまったかと思ったら、 ある種の悟りを開いたようなアンニュイさと、 焦点がずれているにも関わらず心地よいツッコミは健在で安心しました。 オチがコントっぽくなっちゃったのが残念。 ・読めば読むほど味が出る。前回もびっくりしましたが完全に覚醒しましたね 中盤までは完璧だと思いましたね、ネタの緩さが本当に心地よかったです ただ実際に菊と電話してからオチまで一気にパワーダウンしましたね 勿体無いです。今までの緩さが消えてしまってただの会話になってしまった それで終わっただけに読み終わった後に非常にモヤモヤする結果に う〜ん、本当に惜しいネタでした ・斬新なボケの連続がハマりました。どうしてこんな設定を思いつくんだろう、とw そしてその設定でストーリーを作り上げた、というのはお見事だと思います。 ここまで来ると、あとは何かしら神懸かり的な展開を期待してしまいますね。心地良い雑談調が崩れるくらいの何かが欲しい。 オチの(後日)については批判もできますが、このなんとなくワンテンポ置いた感じは嫌いじゃないです。
遠山:どうも、有機丸アポロです。よろしくお願いします。
出雲:よっしゃ頑張っていこう、若若男男にウケるネタをしていこう。
遠山:にゃくにゃくなんなんって何だよ。老若男女にウケたいよ、なんで若い男にターゲット絞ったんだよ。
出雲:ウンコって面白いですよね?
遠山:ひでぇなコイツ。にゃくにゃくなんなんの中でも一番次元の低い小2男子に狙い定めやがった。
出雲:ウンコの何が面白いって、1文字変えるとチンコになるっていう……。
遠山:もうやめよう、見てらんない。せめてもっと万人受けする話題を話そうぜ。
出雲:万人受けな。だったら聞いてくれよ、俺こないだ遂に免許取ったんだよ。
遠山:落差すげぇなオイ。直前までウンコチンコほざいてた奴の発言とは思えねえよ。
出雲:あ、勘違いしないでよ?免許と言っても沼ソムリエの免許じゃないからね?
遠山:まず沼ソムリエという珍職業を知らないからな。勘違いようが無いからな。
まぁ、何にせよ免許取れたことはめでたいな。
出雲:ホント嬉しいよー、これでかつて悲惨な死を遂げた親族達の魂も報われる。
遠山:深くは聞けねぇよ。すげぇ気になるけど深入りは出来ねぇよ。
だったらさ、せっかくだから今度2人でドライブにでも行こうぜ。
出雲:……どらいぶ……?え、ドリカムのライブに行こうってこと……?
遠山:そんな略し方どこで覚えたんだ。いや普通にドライブだよ、お前運転でさ。
出雲:いや、そんなん言われても俺は車の運転とか出来ないし。ピット作業しか出来ないし。
遠山:それ出来る方が大したもんだけどな。どういうことだよ、運転免許取ったんだろ?
出雲:ああ違う違う。俺が取ったのは、フグ調理師免許。
遠山:…………………ん?
ん? ん……………ん!!? んんん!?
んんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんん!!!??
出雲:あ、フグで思い出したんだけどさ。フグで有名な山口県はガードレールが真っ黄色で……。
遠山:いやいやいやいやいやいやいやいや待たれぇ―――――――――――――い!!!
え、何なの!?不意に俺を疑問符の坩堝にぶっ込んだと思いきやまさかのトリビア!?
え、フグの調理師免許!?自動車運転免許じゃないの!?フグ!?
出雲:そりゃそうだよ、運転免許なんてあっても鍋敷きくらいにしか出来ないじゃん。
遠山:運転が出来るよ!!自動車を乗り回せるという素晴らしい利点があるよ!!
出雲:車なんか要らないよ、俺にはオオワシがいるもん。
遠山:え、お前普段オオワシに乗って移動してんの!?そんな世紀末みたいな移動手段持ってんの!?
遠山:国産オオワシだけどな。
出雲:国産車みたいに言うな!!外国産のオオワシとかパッと来ねえよ!!
出雲:今日もここまでオオワシで来たからね、今駐車場に停めてるけど。
遠山:え、今駐車場にオオワシいんの!?人1人乗せれるサイズの国産オオワシがいんの!?
やべぇ、漫才なんか放り出して見に行きたい!!俺の子ども心が燃え上がるぜ!!
出雲:それより話を戻しますけどね、山口県にはふぐ以外にも押し寿司という名物が……。
遠山:山口の話に戻すな!!お前山口県の観光特使かなんかか!
出雲:そんでふぐも押し寿司も、最終的にはウンコになるんですよね。
遠山:にゃくにゃくなんなん忘れろ!!ウンコの話題はコロコロコミックに任せとけや!!
え、待って!?そもそも何でフグ調理師免許なんて取ろうと思ったの!?
出雲:何でって……じゃあ逆に聞くが、お前はフグも捌けないような奴を大人として認められるか?
遠山:認められるよ!!フグ捌けなきゃ大人じゃねぇなら日本はネバーランドだよ!
出雲:やっぱ大人と言ったらフグの調理かアーク溶接だよな。
遠山:お前の中の大人どんだけ狭き門なんだよ!!難関すぎんだろ!!
出雲:それにお前だってさ、身内が次々とフグ毒にやられて死んでった時はフグ調理師免許があればって思っただろ?
遠山:そんな経験ねぇよ!!何をそんなサイコな話題で共感得ようとしてんだ!
出雲:俺は忘れないよ……10年前の「出雲一族フグ丸呑み祭り」の惨劇を……。
遠山:なんだそのカルト行事!ひょっとしてさっき言ってた悲惨な死を遂げた親族ってそれの犠牲者!?
出雲:次々とフグを丸呑みしては、血を吐いて死んでいく親族達……。
遠山:一族丸ごとバカまみれなんだな?その一族にしてこの出雲ありなんだな?
出雲:もしも……もしも誰かがフグ調理師免許を持っていたら……あの悲劇は起こらなかったはずなんだ……!!
遠山:そもそもそんな行事をやらなければ確実に起こらなかった悲劇なんですけど。
出雲:やらざるを得ないだろ……いとこの漢検4級合格のお祝いだったんだから……。
遠山:それしきのことで!?漢検4級は命を賭してまで祝うレベルじゃねぇよ!!
出雲:そんないとこも今じゃ立派なアーク溶接技師さ。
遠山:大人だ!!狭き門をくぐり抜けた大人だ!!
出雲:残念だな、その一部始終を収めたホームビデオが空き巣に盗まれてなければお前に見せてやれたんだけど。
遠山:逆に良かったよ!空き巣もよりによってとんでもないババ引いちゃったな!ご愁傷様!
出雲:どうだ、これで俺がフグ調理師免許を取ろうと思った理由がわかっただろう。
遠山:わかっちゃったよ、出雲一族の奇っ怪さもついでにわかっちゃったよ。
まあ、でもよくよく考えるとフグ調理師免許取るってすげぇことだよな。
出雲:まぁ、つっても俺が取ったのオートマ限定だけどな。
遠山:え、フグ調理師免許にオートマとかマニュアルあんの!?フグのどこにクラッチ付いてんの!?
出雲:それでも相当難しいからね。沼ソムリエになるのと同じくらい難しいからね。
遠山:難しさが一切合切伝わってこない!何故ならば沼ソムリエが全くわからないから!
ていうか、フグ調理師免許ってどうやって取るんだ?試験的なの受けるの?
出雲:どうやってって、そんなの教習所行って取るに決まってんじゃん。
遠山:…………………お?
お、おお!?おっ……おお、おぉぉ!!?
おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!??
出雲:あ、ちなみにさっき話に出たいとこなんですが、先日めでたくトルクメニスタンの男性と結婚を……。
遠山:待たれぇぇぇぇぇ―――――――――い!!!待ぁぁぁぁぁたれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ――――――――――――――い!!!
お前のいとこの国際結婚なんて「昨日あんま寝てねえから」って報告並みにど―でもい―んだよ!!つーかいとこ女だったのな!!
え、教習所あんの!?フグの調理課程を教えるためだけの教習所があんの!?ニッチすぎやしねぇか!?
出雲:あるよ、都内に2000件くらいあるよ。
遠山:そんなに需要あんのかよ!!一般の自動車教習所より多いじゃねぇか!!
出雲:ちなみに山口県にはフグ調理師教習所は1件もありません。
遠山:意外!!いや、そもそもフグ調理師免許教習所があることがおかしいと思うけど!!
出雲:代わりに山口県にはオオワシ教習所が80000件あります。
遠山:オオワシに免許とかいんのかよ!!なんだそのおびただしい件数、山口県の主な移動手段はオオワシなのか!!
出雲:あと10年もすれば日本中の主な移動手段がオオワシになるという説が。
遠山:その説の提唱者連れてこい!!金属バットでケツバットしてやる!!
ちょっと待てよ、そのフグ調理師免許教習所とやらでどんなこと習うんだよ!!
出雲:まぁ、フグを捌くのに向いてる包丁の選び方とか、適した服装とか。
遠山:毒の取り方習わねえの!?なんでそんな外枠ばっかり教わってんの!?
出雲:あとビデオとか見せられたね。
フグ調理師免許が無いばっかりにフグを丸呑みしていった人々が次々死んでいくビデオを。
遠山:あれ、それ出雲一族フグ丸呑み祭りじゃね!?盗まれたビデオ転売されてね!?
出雲:いやぁ、酷い惨状だったよ。何でわざわざフグ丸呑みしようと思ったのかね。
遠山:いとこが漢検4級取ったからだってさ!数分前のお前が教えてくれたぜ!
出雲:あとは「かもしれないフグ調理」とか習ったな。
遠山:かもしれない運転的な!?なんだよその「津市役所」ばりに語呂悪い心掛け!
出雲:フグを捌いてたら中からおばあちゃんが飛び出して来るかもしれない。
遠山:かもしれない運転とごっちゃになってるじゃねぇか!フグは交差点じゃないんだよ!
出雲:ひょっとしたら捌かないでフグ丸呑みしても死なないかもしれない。
遠山:死ぬよ!!その考えが祟って出雲一族イナゴみたいにバンバン毒死してったんだろ!?
出雲:どうせここでフグの毒を取ったところで人は誰しもいずれ死ぬのならば、
俺のしようとしていることに意味など無いのかもしれない。
遠山:急にどうしたんだよ!!序盤でウンコチンコ言ってたヤツが何をいきなり命について語ってんだよ!!怖いわ!
出雲:で、学科を終えたらいよいよ路上教習ね。
遠山:何でフグ調理すんのに路上に出る必要があるんだよ!!何だ、実演販売でもすんのか!!
出雲:路上に落ちてるフグを拾って捌くんだよ。
遠山:路上に落ちてねぇよ!!そんな空き缶感覚でフグは転がってねぇんだよ!!
出雲:山口県の路上にならフグが落ちているかもしれない。
遠山:かもしれなくねぇよ!!お前の山口に対する情報がどんどん適当になってきてんだけど!!
出雲:そのフグを拾って食ったオオワシの死骸が山口県中に落ちているかもしれない。
遠山:お前さては山口バカにしてんだろ!!山口ナメんなよ、尊王攘夷起こされんぞ!?
出雲:そう、人1人乗せれるオオワシだって死んでしまうんだ、生きるってなんだろう、命ってなんだろう、宇宙になりたい……。
遠山:だから急にどうしちゃったんだよ!!何なの、情緒不安定なの!?それともただのやべぇヤツなの!?
出雲:そんで人は生きている限り、必ずウンコをするんですよね。
遠山:にゃくにゃくなんなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ――――――――――――――――――――ん!!!
お前男子をナメんなよ!!昨今の小2男子は大人がゲロ吐くほど笑いに対してシビアだかんな!!
もういいよ、だいたい漫才師のお前がフグ調理師免許取ったところで何の意味も無いだろうがよ!!スカポンタンが!!
出雲:そうか、じゃあ今度は沼ソムリエの免許を取れるように頑張るわ。
遠山:いいかげんにしろ!!!
2人:どうもありがとうございました。
遠山:それじゃあ今からオオワシ見に駐車場に行ってきます!!バイビー!!
玉山:GG玉山と
天野:天野ちゃんで
2人:あまたまです。よろしくお願いします
玉山:いやあ、女なんてクソですよねみなさん
天野:女の子の横で、いきなり何を言ってるんですか
玉山:じゃあ訂正して。男と女の恋愛なんてクソですよね
天野:わかります。すごく納得です
つまり“女と女の恋愛こそ至高である”ってことだよね?
玉山:いや、そういう意味じゃ…
天野:え!?違ったんですか。すいません…
玉山くんは“男と男の恋愛が全てだ”って考えを持っていたんだね…
玉山:違うよ!俺はただ単に彼女にフられたからああ言っただけだから
天野:わかる。わかりますよその気持ち
玉山:あ、じゃあさ、天野ちゃんは彼氏にフられた時にどうする?
天野:彼…氏?私、今までの人生で彼女以外を作ったことがないから分からないな…
玉山:そ、そっか…
じゃあさ、彼女にフられた後はどうしてる?
天野:そうやって乙女心を知ることによって男性に好かれようとしてるんですか?
玉山:違うよ!俺はただ単にどうやって気持ちを切り替えてるか知りたいの!
天野:ああ、それなら簡単ですよ。玉山くんも今度一緒に行きます?
ガタンゴトン、ガタンゴトン
玉山:ん?急にコントに入ったな。ここは電車の中かな
天野:いやぁ〜ウキウキでワクワクしますねぇ〜。パラダイスですねぇ〜
玉山:今から行く所がそんな楽しみなんだ
天野:違うよぉ。この空間が素晴らしいんじゃぁん
玉山:この空間?あ、いわゆる乗り鉄ってやつ?
天野:違うよぉ。ここ女性専用車両だよぉ
玉山:俺捕まるよ!
天野:無防備な女子高生の透けて見えるブラ線 ハァハァ
玉山:いくら天野ちゃんが女だからって、警察に捕まるよ!
そういうのじゃなくてさ…何か無い?
天野:だったら、新しい恋を探すために合コンに行きます?
それとも、新しい鯉を探すために釣り堀に行きます?
玉山:…合コンで
天野:私酔っちゃったー
玉山:早い。展開が早い
天野:明日はぁ〜私のぉ〜20歳の誕生日なんですよぉ〜
玉山:まだ未成年じゃん!駄目だよ飲んじゃ
とりあえずさ、最初からやろう。ね。
2人:いぇ〜い
天野:私は天野で〜す。こっちにいる小さくて可愛い子が大竹ちゃんで、メガネがキュートなのが河内ちゃんで、大人の魅力たっぷりなのが篠田ちゃんでーす
今日はこの4人で盛り上がっていきましょー
玉山:えっと、4人っていうのは大竹ちゃん、河内ちゃん、篠田ちゃんと天野ちゃんってこと?
天野:はい。いやぁ〜ワクワクしますねぇ〜
玉山:天野ちゃんからしたら女だらけでワクワクするかも知れないけどさ…。できれば俺も参加させてくれないかな
天野:じゃあ、この4人と一緒にやりますか?
玉山:気まずいよ。女4人に対して男1人って
もっと男を呼んでよ
天野:やっぱり女より男の方がいいんですか
玉山:話の前半聞いてた?
天野:じゃあ、趣味が筋トレの山田君を呼びますね
玉山:やだよ。そんな男臭いやつの横に座るの
天野:あと、ニートで3ヵ月ぶりに部屋から出る田中君も呼びましょうか?
玉山:本当に臭いやつじゃん。いいの?逆に聞くけど天野ちゃんはそんなのが来ても
天野:私は女の子しか見ないですから
あとは…、今5つの事件の容疑者リストに上がってる佐藤君と
玉山:臭いな。確実にどれか1つには関わってるだろうね
天野:ドリアン鈴木君を呼んで5対4。このメンバーで合コンやりましょう
玉山:男メンバー臭いやつばっりじゃん!
よく知らないけどドリアン鈴木も何かしら要素あるよ。もう少しまともな人はいないの?
天野:いるにはいるけど…
ホモなのはさっきの4人だけだよ?
玉山:誰がいつホモを呼んでって言った?普通の人でいいからね
天野:分かりましたよ…
ってあれ?普通の人だったら玉山くんの友達を呼べばいいんじゃ…
玉山:あ、なるほど。じゃあ男側は俺の友達で揃えるとして、ちょっとやってみようよ
天野:玉山くん、友達いたんだね
玉山:いるよ!天野ちゃんの中で俺どう思われてたんだよ
天野:じゃあ、かんぱーい
玉山:また勝手にコントに入っちゃったよ
天野:いい飲みっぷりですねー
大竹ちゃん意外とイケる口だねぇ。さ、もっと飲んで飲んで
玉山:女子サイド!そっちでカップル作られたら俺ら何すりゃいいんだよ
天野:お金を払ってくれたら…
玉山:誰が払うか!男を財布扱いするんじゃない!
天野:やん、篠田ちゃんだいたーん
玉山:またコントに入ったよ。このネタ終わったらしっかりコントの入り方を練習しなきゃ…
天野:じゃあゲームでもやりましょうか。王様ゲーム!
はーい。周りに見えないようにくじを引いてくださーい
玉山:あ!俺王様だ
天野:じゃあ王様はー、一本足打法で日本刀を使って素振り〜
玉山:王様って王貞治の王かよ。女子サイド分かるの?
天野:ちょっと河内ちゃんウケすぎー
玉山:通じるんだ
天野:はい、1回、1回、1回
玉山:カウント!そもそも何回やればいいの?
天野:868回
玉山:王貞治のホームランの数だけか…。女子サイド伝にわってんの?
天野:大竹ちゃんツボ浅すぎだって〜
玉山:伝わる伝わらない以前にどこで笑ったんだよ
ちょっと1回止めるよ
天野:なんですか?素振りが嫌なの?
玉山:そりゃ嫌だけどさ…。もっと一般的なゲームにしない?
天野:一般的なゲーム…。パワプロでもやりますか?
玉山:完全に野球に振り切れちゃったよ!
天野:玉山くん、何もそんなに怒らなくてもいいじゃん
玉山:…そんなに怒ってはないよ
天野:じゃあ、もう1回合コン最初からやり直しましょうか
いえーい
玉山:イエスかノーかくらい言わせろ!
天野:私〜酔っちゃったみたい〜
玉山:展開が早すぎるよ!
天野:王様の田中君は素振りー。えぇ?私が長嶋?「ん〜どうでしょう〜」
玉山:変な王様ゲーム!
天野:私、佐藤君が犯人だと思うんだよね…
玉山:やっぱりね。だって5つの事件の容疑者リストに上がってるんだから。
つーかそもそも呼ぶなよそんなやつを
天野:じゃあ、私は河内ちゃんをお持ち帰りしちゃいまーす
玉山:女子同士でカップルを作るなって!
天野:玉山くんさあ、文句しか言えないの?
玉山:そりゃ文句を言いたくもなるよ。ぜんぜん付き合えないんだもん
天野:突き合う…。玉山くん、突き合うのが好きな男友達紹介しようか?
玉山:やだよ。俺は女の子とがいいの!
天野:認めません!女の子は女の子と付き合うべきなの!
玉山:この百合女が
(2人:礼)
審査員 点数 |
32 | 15 | 42 | 13 | 14 | 40 | 平均26.00 |
【審査員コメント】 ・おぉ、コンセプトは嫌いじゃあないんですが、何とも響いてこないんですよね。 野球ネタが異様に通じる女性陣ってのも面白いんですが……何だろうなあ。その構図を伝えるようにする文章力が付いてきてない感じです。 面白いのはそこくらいだったかな。でも、この二人の間に流れる空気は結構好きなんですけどね。 んーむ。もっと掘り下げないと駄目だと思うんですよね。「趣味が筋トレの山田君」程度だったら、まだ許してあげても良いと思うんですよ。 「ああ、スポーツマンが来るのかな」みたいなテンションで受けてあげても。 でもドリアン鈴木君のネーミングセンスは良いなあ笑 うん、とにかく、読む・書くが必要です! まだまだ! ・こいつ……腐ってやがる……! 女性専用車両で興奮したり、吹っ切れてパワプロやっちゃったりなんかはわりとツボったんですが、 基本的にボケが百合・ホモネタ一辺倒のワンパターンで合コンのくだりから早くも慣れてしまいました。 百合さを押し出すなら女の子へのアプローチやボケる言葉をバリエーション豊かにすると、 同じ方向性のボケでもまた違った印象を受けられます。 ・天野さんの百合キャラ設定がちゃんとネタのボケ(合コンのくだり)に活かされており、その点では、 「初見の人おいてけぼりの、自分の考えた無意味な設定披露」に終わっていなくて良かったです。 ただ今度は必要以上にそれ関連のボケが多すぎかなと。人によっては結局ただのキャラ紹介と受け取ると思います。 色々なパターンの臭い男を出してくるくだりは面白かったです。 ・臭いメンバーばかり集まるってのは面白かったけど、後は水準以下で特筆する部分もありませんでした。 ・途中から無理やり人数増やしたり、行間がばらばらだったりとネタ以前にひっかかることが多かったので 読む前から印象を悪くしてしまっているなぁと思いました コントに入るときに「コント入った」っていうのはいらないんじゃないですかね? 作者さんが野球好きなのと男女の恋愛がクソだということは共感できるんですけどね ・とりあえず、玉山さんと天野さんが楽しそうなのは何よりでした。 前半のノリは必ずしも悪くなかったのですが、5対4で合コンが始まってからは完全にひとりよがりだったと思います。 あくまで「読み手を笑わせる」ということを忘れずにネタを書くように心がけた方が良いと思います。
翔:今年の秋で天体観測もコンビ結成から7年経つことになるらしいですよ
ミヤ:長いですねぇ。それだけ長いと、もうコンビ結成して何年経ったか想像もつきませんね
翔:いや、7年経ったって言っただろうが
というわけで改めまして。はいどーも! 天体観測です!
ミヤ:最近の趣味はからあげを道行く人に投げつけること、天体観測ですー
翔:オレはそんなことやってねぇよ!
お前はいったいどんなプライベートを過ごしているんだ!
ミヤ:聞いてくださいよ。私も一応乙女じゃないですか
翔:乙女と書いて おつ おんな と読む方ですね
ミヤ:乙女の代名詞といえば、ダイエットじゃないですか!
翔:そうですね。あなたは酒飲んではBL本を読み漁っているんで体重は増え続けてますね
ミヤ:ですから今日は今後に向けてダイエット計画を立てようと思っているんですよ
翔:オレは別に体重とか気にしてないからあんまり興味ないんだけど……
ミヤ:手伝ってくれなければ、からあげ投げつけるぞ!
翔:趣味の延長線上! わかりましたよ。手伝います
ミヤ:よっしゃ! 命がけでダイエットするぞ! まさにDIEエットよ!
翔:意味分かりませんけどね。「うまいこと言ってやったぜ」みたいなドヤ顔してますが
ミヤ:いいえ、これは「ミヤ顔」です
翔:知ったこっちゃねぇ。とりあえず痩せるためには運動が第一ですよ! 運動してますか?
ミヤ:からあげを
翔:黙ってろ
ミヤ:ちょっと! 最後まで聞いてよ!
翔:あぁ、すまんすまん。ただ、からあげを人に投げるのは運動じゃないからな
ミヤ:違う違う。からあげの上に乗ってバランスを取ったりしてます
翔:バランスボールみたいな使い方している!
ミヤ:使用後は私の方で美味しく頂きます
翔:何その1歩進んで2歩下がるみたいなダイエットは
ミヤ:その時についでに手と口に運動もしています
翔:箸使ってからあげ噛んでるだけじゃねぇか! そんなもんは運動じゃねぇ!
ミヤ:ゆくゆくはダイエット本を書く気だからね!
翔:出版業界なめんじゃねぇ!
もっとまともな運動してくださいよ
ミヤ:まともな運動って?
翔:ジョギングとかは手軽で有酸素運動なのでいいですよ
ミヤ:あー、私ジョギング駄目なんだよねー
走ると汗かいちゃうから
翔:それが目的なんだよ! 汗かかずに痩せるなんで無謀だぞ!
ミヤ:汗かかずにダイエット それが真のダイエットである BY 川藤 幸一
翔:ルーキーズの監督、そんなこと言わねーよ
ミヤ:ジョギングって水分補給が大事なんだよね?
翔:その通り。脱水症状を防ぐためにも小さなペットボトルを持ち歩いたりするのが大事なんだよ
ミヤ:そのペットボトルの中身はからあげでもいいの?
翔:いいわけねーだろ! ていうかペットボトルの中にからあげは入らんぞ
ミヤ:せめてからあげを揚げた液体だけでも!
翔:油じゃねーか! ジョギング中に油飲むなんてお前、車か!?
ミヤ:車か!? と聞かれたら車Car と答えますけどね!
翔:ミヤ顔してるんじゃねぇ! 全然うまいこと言えてねーからな!
ミヤ:運動しないで痩せる方法はないかなー
翔:駄目な人間の考え方だよ! もう絶対に成功しないと断言できる!
ミヤ:それでもミヤなら……?
翔:何を言わせようとしてるんだよ! 意思の弱いお前だからこそ断言できるんだよ!
ミヤ:とりあえず食事から気をつけようとは思うんだよね
翔:確かにダイエットするなら食事は重要ですけどね。でも悪い予感しかしないよ
ミヤ:からあげは何ダースまで食べていいのかな?
翔:早くも悪い予感的中だ! まさかダース単位で来るとはな!
ミヤ:からあげは鶏肉でしょ? 鶏肉は脂身が少ないからヘルシーでダイエット向きなんだよ!
翔:その脂身の少ない鶏肉を油で揚げてどーすんだよ!!
それにどんなにヘルシーなものでも食べ過ぎたら意味が無いわ!
ミヤ:じゃあどんなものを食べればいいのさ?
翔:基本的にはご飯や麺などの炭水化物を少なめにして野菜や青魚、果物を多めに取りたいね
ミヤ:それを1日7食と
翔:関取にでもなっちまえよ
ミヤ:だってそんな食事じゃ全然物足りない……
翔:ダイエットする気あんのか
ミヤ:じゃあ、決まりごとを決めようよ!
翔:決まりごと?
ミヤ:そう! 土曜日はお肉を食べていいとか7のつく日はハッピーデーとか
翔:パチンコ屋か! でも苦しい中でも遊び心は大事だし、そういう決め事は良いと思うよ!
ミヤ:やった! じゃあ数字のつく日はからあげを食べてもいいことにしよう!
翔:全部じゃねぇか。あれか? お前の頭の中にはからあげが詰まっているのか?
ミヤ:あぁ、もう駄目! 運動と食事以外でダイエット出来ないかな!?
翔:それはもはやダイエットと呼ばない気がするがな
じゃあ、レコーディングダイエットはどう?
ミヤ:何それ? からあげ食べながら続けられるダイエット?
翔:もう「からあげ」という言葉がゲシュタルト崩壊してきたよ
レコーディングダイエットっていうのは簡単にいうと毎日朝昼晩に食べたものをノートに書いていく方法なんだよ
ミヤ:書くだけなの? それだけで痩せられるの!? 30キロぐらい痩せられるのかな!?
翔:30キロ減量とか気持ち悪いわ! 今のお前から30キロ引いたらテレホンカードみたくなるわ!
違う違う。書くことによって自分の食生活を自覚して、それを改善していくの!
ミヤ:へぇ。じゃあちなみに昨日と今日の昼までの食生活を言ってみていい?
翔:よし、オレが気付いたことがあったら指摘するからな
ミヤ:昨日の朝ごはんは……ごはんとチャーハンとおかゆ
翔:米ばっかりじゃねぇか!! オール炭水化物て!
ミヤ:昼ごはんは……アンパン、食パン、カレーパン
翔:今度はパンばっかり! バランス考えろよ!
ミヤ:ジャムバターチーズ、アンアンアン
翔:それアンパンマンの歌! ダイエット関係ないから!
ミヤ:後はさらにピザとハンバーガーとホットドックも食べたなぁ
翔:食いすぎだよ! そりゃ、ダイエットしなきゃまずいわな!
ミヤ:夜ご飯は都合により食べておりません
翔:お腹痛くなっちゃったんだ! 案の定という言葉しか出てこないよ!
ミヤ:そして今日の朝も都合により食べておりません
翔:お腹痛いのが尾を引いてる!
ミヤ:違うわよ! 朝ごはん食べるお金が無かったのよ!
翔:悲しい理由だった! それじゃあお腹すいただろうに……
ミヤ:で、今日の昼がカツ丼と箸
翔:腹減ったからって箸まで食うんじゃねぇ!! 野獣かお前は!
ミヤ:で、今に至ります
翔:ていうか、お前あれだけからあげからあげ言っておいて全然食ってねぇじゃねぇか!
ミヤ:そりゃあ、この前、からあげを揚げようとしたらアパート全焼未遂事件を起こしたからね!
アパートでからあげ禁止令が出されてるのよ! まぁ、鶏肉じゃなくてアパートを揚げようとしちゃった、みたいな!
翔:何やってんだよ、お前! そんでもってミヤ顔やめろや!
ミヤ:いえ、これはボヤ顔です。本当に泣きたい
翔:知らんわ! お前、本当にそんなんでダイエットできるのか!?
ミヤ:いや、実は私は食べても食べても太らない性質だからダイエットしなくてもいいんだけどね
翔:からあげ投げつけるぞ!
歌姫「ごきげんよう。XENOGLOSSIAの六川歌姫ですわ」
寛子「うふふのふ。MM-1を期に『うふふのふ』を流行らせたい寛子ちゃんだよん☆」
歌姫「そんなことより寛子さん。わたくし、遊園地をプロデュースしたいと思ってますのよ」
寛子「寛子の一大プロジェクトを“そんなこと”で片付けんなし。つーか、何? 遊園地?」
歌姫「えぇ、そうですわ。それもただの遊園地ではありませんの。
わたくしがプロデュースするからこその、“ゴージャス遊園地”を作りたいんですの」
寛子「たたでさえ日本の国土狭いんだから、んな変なモン作んないでよ。
どうしても作りたいなら、北方領土か竹島か尖閣諸島あたりで作ったらあ?」
歌姫「ゴージャスランドは、新宿西口駅の前に作ると決めてますの」
寛子「もうヨドバシカメラあるトコだよ、そこ。会社密集地帯の駅前に遊園地とか、ホント邪魔だわぁ」
歌姫「寛子さんも、是非ともゴージャスランドへいらしてくださいな」
歌姫「ゴージャスランドへようこそですわ! わたくしはマスコットキャラクターのゴージャスちゃんですわ!」
寛子「いやぁ、歌姫ちゃんじゃねえかなあ。
声も口調も、バリバリ10秒くらい前まで聞いてたやつと何にも変わってねえもんよ」
歌姫「さぁ、まずはどんなアトラクションに乗りたいですかしら!?」
寛子「動じないなあ、この歌姫ちゃんマスコット」
歌姫「さて、それではまず最初のアトラクションにご案内ですわ! お〜っほっほっほ〜!」
寛子「寛子にアトラクション選ばしてくんないのぉ? 高笑いが脳に響いて、うざいわ〜」
歌姫「まずはこちら! ゴージャスジェットコースター!」
寛子「普通のジェットコースターと何が違うんよ?」
歌姫「なんとこちらのジェットコースター、乗りながらにして一流シェフによるフランス料理のコースが楽しめるんですのよ!」
寛子「飛ぶわ。ジェットコースターがトップスピードに乗った時点で、料理が全部吹っ飛んでくわ」
歌姫「その点は問題ナッシングですわよ! きっちり前掛けもご用意しております!」
寛子「服が汚れるのが心配とか、そういう次元の話と違うんだけどぉ? 最悪、顔面にかかっちゃうしぃ」
歌姫「その場合は、お化粧室で化粧直しをしてくださいませ」
寛子「その点の対策はナッシングなの? 服は守るのに、顔面は自己負担?
そんなんだったら、別にフランス料理いらないってぇ」
歌姫「一流シェフである陳建一先生のフランス料理ですわよ?」
寛子「なんで中華料理の一流シェフにフランス料理を作らしたん? 宝の持ち腐れぇ〜」
歌姫「しかもこのジェットコースターで楽しむディナーでは、夜景が綺麗だともっぱらの根も葉もない噂ですわ」
寛子「……じゃあ、嘘じゃん。別に夜景綺麗じゃないんじゃん。
ていうか高速で動くジェットコースターで、夜景なんか楽しんでる余裕無いしぃ」
歌姫「ジェットコースターに乗りながら……君の瞳に乾杯、ですわ」
寛子「液体出てきたわ。もう、前掛けじゃあ抵抗できんて。こぼれた分、全部染み込むわ」
歌姫「お気に召しませんですかしら」
寛子「お気に召したってぇやつ連れてこいよ。精神病院への入院手続きしてやっから」
歌姫「ではお次のアトラクションに参りましょうか。
……あ、ここ頭上注意ですわ。たまに上空からフランス料理の残骸が落ちてきますので」
寛子「何でわざわざジェットコースターの下を通ってんのぉ?」
歌姫「それでは、こちらがゴージャスお化け屋敷になりますわ」
寛子「ゴージャスなお化け屋敷ねぇ。中身どうなってんのぉ?」
歌姫「はい。従来のお化け屋敷は『暗くて歩きにくい』との声が多かったため、
こちらのゴージャスお化け屋敷の中は、明るくなっております」
寛子「それがお化け屋敷である意味はよ」
歌姫「更にお化けたちが、一流ホテル並みのおもてなしをしてくださいますのよ」
寛子「それ、どこで怖がったらいいわけぇ?」
歌姫「大切なお客さまを怖がらせたりなんかしましたら、六川家末代までの恥になりますわ!」
寛子「むしろこの場合、お化け屋敷なのに怖がらせない方が末代までの恥になると思う人ー。はーい」
歌姫「富士急ハイランドの戦慄迷宮を超す、3時間のコースになりますわ」
寛子「3時間も明るい屋敷の中をお化けたちに丁重にもてなされながら歩き続けるとか、どんなゆるめの苦行よ?」
歌姫「お気に召しませんですかしら」
寛子「だからぁ、召したやつ連れてこいってぇ。そいつ絶対やべえ薬キメてっからさぁ」
歌姫「ではお次は豪華ートなどいかがでしょう」
寛子「ゴーカートぉ? いやぁ、寛子いい大人だし、そんなん乗れないよぉ」
歌姫「いえいえ、ウチの豪華ートは大人でも楽しめますのよ。
民主党の某有名議員さんがお忍びでいらしたこともありますのよ」
寛子「政治家がそんなんじゃあ、日本の未来が心配だなあ」
歌姫「どのようなVIPの方が乗られても大丈夫なように、安心安全設計。突風が吹くだけでエアバッグが飛び出します」
寛子「欠陥商品じゃね? むしろ急に出てきたエアバッグでむち打ちになるわ」
歌姫「しかも一台一台に専門の運転手がつきますわ」
寛子「人の運転かい。ゴーカートの醍醐味よ」
歌姫「お気に召しませんですかしら」
寛子「お気に召したやつ連れてこいよ。断言すっけど、そいつたぶん箸が転んだだけでも引くほど笑えるやつだから」
歌姫「ではお次はゴージャスバンジージャンプはいかがですの?
実際に飛ぶのは危険ですので、スタントマンさんが代わりに飛んでくださいますの」
寛子「もう、見てるだけじゃんかぁ」
歌姫「あ、言い忘れていましたけれど、こちらのバンジージャンプ、身長120センチ以下の方はご利用できませんの」
寛子「人がバンジーしてんのを見てるだけなのにぃ? 身長制限する理由、どこよ?」
歌姫「お客様と似たような体型のスタントマンを使いますので。120センチ以下のスタントマンがウチには居りませんの。
ただし、それ以外の体型のスタントマンは全て完備しておりますわ」
寛子「そこそんなに力入れなくていいから。人員の何人かはハリウッドの方に回してやれよぉ。
てゆーかさあ、どーせ見るだけなんだったら、もーちょいおもしろいもん見さしてよ。
テレビで芸人がバンジーしてんの見てておもしろいのは、芸人が大袈裟なリアクションをしてくれるからであって、
淡々とスタントマンがバンジーするとこ見てても楽しくないよぉ」
歌姫「でしたら、中央広場の方で、ちょうどヒーローショーがありますわ」
寛子「ヒーローショーねえ……。まぁ、バンジーよりかはマシかな」
歌姫「うははは〜! 俺様は金持ちを妬んで妬んで妬みまくる、蝉と庶民の混合魔人・ショミンミンだ!」
寛子「わーお、バンジージャンプの振り返ったすぐそこにあるのね中央広場。そしてこの、大衆に迎合しない感じの攻撃的敵役。
あ、ゴージャスなやつが来る遊園地だから、いいんかこれで?」
歌姫「俺様は、入店するのにネクタイが必要なお店で、普段は寄り付くこともないのに記念日だとか理由をつけて入店して、
でも金持ち特有のマナーをちゃんと理解してなくて白い目で見られてしまう庶民の生き霊が具現化し、
なんやかんやあって蝉化したものなのだ〜!」
寛子「具体的な生き霊だなぁ。ちゅーか、その流れで蝉要素はいらんやろぉ。
名前をショミンミンにするから蝉要素が必要になってくるわけで、ショミーンとかにしといたらよかったんじゃね?」
歌姫「ショミーンて(笑)」
寛子「言っとくけどぉ、ショミンミンも大概だかんねぇ?」
歌姫「そんなおもしろいことを言うやつは、俺様が人質にしてやる〜!」
寛子「あ、失笑じゃなくてホントに笑ってたんやぁ。ちゅーか、この歳でヒーローショーの人質役抜擢とか、嫌だわあ。
もっと、こーゆーんにふさわしいガキンチョ、いるっしょ〜に……」
歌姫「ゴージャスな子供たちは塾に通ったり家庭教師がついたり習い事をやったりと忙しいので、
ゴージャスランドには来ないんだぜ〜!」
寛子「哀しい現実来たなぁ、おい。ちゅうか、そんじゃあこのランドのターゲット層どこなんよ?」
歌姫「そこまでだ! セミンミン!」
寛子「あ、ヒーロー来たわぁ。ちゅうか、セミンミンじゃなくてショミンミンじゃねぇ?
庶民要素が消えて蝉だけが残っちゃった系?」
歌姫「我らが来たからにはもう安心だぞ! おじょ………………お嬢ちゃん!」
寛子「いいよ、気ぃ使わなくてぇ。
こんなヒーローショーで人質役に抜擢されるような年齢のお嬢ちゃんじゃないってことは、寛子が一番承知してんだから」
歌姫「我らは……物欲戦隊ゴージャスファイブ! 我らが来たからには、もう好きなようにはさせないぞ、ショミンミン!」
寛子「物欲とか最悪の戦隊ぃ。助けられた後に見返り要求されそうで、なんか怖いんですけどぉ」
歌姫「喰らえショミンミン! ルイ・ヴィトンのバッグパンチ!」
寛子「うわー技名が高級〜」
歌姫「レイバンのサングラスキック! サンローランのジャケットスマッシュ!
BIGIのパンツビーム! 福助の足袋アターーーック!」
寛子「いつの間にかコント赤信号みたいになってんだけどぉ? そうなってくると、逆にヴィトンが浮くわ。
ゴージャスランドに最も似合いそうなヴィトンが、まさか浮いたわ」
歌姫「よし、ショミンミンを倒したぞ! 君、大丈夫かい? おお、よしよし。怖かったね! もう安心していいんだよ!
怪人に人質にされた記念に、ゴージャスファイブ缶バッジをあげるよ!」
寛子「もう少し相手の年齢見極めて対応決めろってぇ。マニュアル人間かよ。
あと、缶バッジ貰えるのはいいけど、怪人に人質にされた記念って何よ? ならんよ、記念に」
歌姫「良い子の皆さま方、今日は我々ゴージャスファイブの活躍を観に来て下さり、誠にありがとうございます。
それではみんな、最後にいつもの決めポーズに行くぞ!」
寛子「あぁ、そんなんあんのね」
歌姫「我々がいる限り、庶民は決して栄えない! 物欲戦隊、ゴージャスファイブ!(ビシィッと決めポーズ!)」
寛子「その決め台詞、庶民的に最悪だわ」
歌姫「さて、いかかでしたか寛子さん。ヒーローショーの方は?」
寛子「ゴージャスファイブは、寛子のヒーローではなかった」
歌姫「あらそうですか。……では次は、ゴージャスコーヒーカップなどいかがですかしら? ロイヤルコペンハーゲンですわよ」
寛子「ブランドの面汚しだってぇ、それぇ。ていうか寛子そろそろお腹空いた〜。
いろいろ歩き回ったし、ちょっとどっかでお昼ご飯食べつつ休みた〜い」
歌姫「でしたらジェットコースターの出番ですわね!」
寛子「いやいや、目ぇきらきらさせてるとこ悪いんだけどさぁ……
あんなとこでお昼ご飯なんて、絶対ゆっくりできないじゃん。他のお食事処ないのぉ?」
歌姫「申し訳ありませんわ。敷地面積の都合上、お食事処はジェットコースターしかご用意できませんでしたの……」
寛子「新宿西口駅の前なんかに作っちゃうからじゃ〜ん。
絶対的に遊園地作るのに向いてない立地条件だったんだよ、土地の買い取り的にぃ〜」
歌姫「……分かりましたわ。では、ジェットコースターの台数を増やして対応することにいたしましょう!」
寛子「もうジェットコースターどころか遊園地ごとつぶしてマクドナルドでも作っちゃえよぉ。
もう、こんなとんでもランド、二度と来たくないっ」
2人「……というわけで、寛子と歌姫の、単なる雑談、おしまひ」
審査員 点数 |
47 | 47 | 71 | 48 | 43 | 74 | 平均55.00 |
【審査員コメント】 ・文章が上手くて、キャラクターが出来上がってて、尚且つ読みやすいんですけど、それで「面白い漫才が書ける」ってこととは違うところが、難しいところなんですよねえ。 ボケの方向性があっちいったりこっちいったりしてて……何だろう、色んな角度から来る、とかじゃなくて、色んな方向に逸れて行くイメージなのです。 まず、引っ張りまくったジェットコースターの絵が凄く平坦に見えてしまったのです。 それをどれだけ展開されても、想像の範疇でしたから……どうにもなりませんでした。 寛子さんのツッコミが難ですねえ、どうも回りくどい。でも「ゴージャスファイブは、寛子のヒーローではなかった」って面白い台詞ですね。 それ以外は何か、ダラダラしててそんなに好きじゃないです。 基本好きなんですけどね、寛子さんの言い回し。でもこれは駄目だ。うにゃうにゃしの割合が多くて、するりと通ってくるツッコミの割合が少なすぎるイメージです。 ・おぉ、これはキャラの濃い漫才で…。 ジェットコースターにお化け屋敷、バンジージャンプと、個々のボケに着目するとそれぞれ面白いんですが、 「ゴージャス」の方向性がばらばらで、通して読むとどうしても違和感を覚えました。 お化け屋敷やゴーカートはとにかくお客さまに危害を加えないようおもてなししてるのに、 ジェットコースターはあきらかに危険な状況で食事させようとしてる上にお直しはセルフと不親切ここに極まれり。 高級な物を散りばめるブルジョワさでボケたいのか、一切手を患うことのないお嬢様っぽさでボケたいのか、 前半はそのあたりに迷いを感じました。 後半の庶民を見下すヒーローショーは、ショーの展開がベタベタでボケも安直なものが多めでしたが、 その庶民を小馬鹿にする方向性は練れば面白くなりそうな感じがしました。 ・ツッコミの言い方は若干乱暴にしているものの辛辣すぎず、キャラクターには好感が持てます。 ただ、何回かある「お気に召したやつ連れてこいシリーズ」がちょっとしつこい印象を受けました。 「お気に召したやつ連れてこい」の続きで言うことが、繰り返すごとに面白くなっていればいいのですが、どちらかというとパワーダウンしていたような気がしましたので。 「フランス料理の残骸が落ちてきますので」「スタントマンさんが代わりに飛んでくださいますの」個人的にはこの2つが特に良いボケだったと思います。 「客に配慮をしようとした結果アイデアが変な方向に向かっている」という、ボケの前提がしっかりしているからですかね。 ・女性の漫才が流行ってるなぁ。 お化け屋敷とバンジーのくだりは、ゴージャスを特に生かした設定でなかなか良かった。 ただ、キャラ作りを徹底しすぎたが為に良いツッコミがしょぼく見えてしまうのは本末転倒。 ・実際に舞台でやったら面白そうな漫才でした。寛子ちゃんのツッコミがことごとく男口調なのが変に ハマってしまいましたが、テキスト漫才としてはやっていることはオーソドックスの連発 目新しい発想のボケとかが欲しかったですね キャラの作り込みがしっかりしているだけにそれを生かしきれてないのが残念ですね ただ化けるのであればこういうコンビかなって思いますけどね ・歌姫のバカみたいなゴージャス推しと寛子の特殊な口調によるツッコミがハマりました。しっかりキャラが生きていると思います。 後半、ヒーローショーのボケが全体的に弱めだったのが惜しいですね。ストーリー自体は楽しめなくもないだけに。 その辺りでもう少し盛り上がる展開になっていれば、というところです。
はづき:こんばんはー!はづきみづきでーす!
みづき:…やっぱ止めようよ。
はづき:何言ってんの、お祭りなんだから参加しないとソンソン♪
みづき:わたしが参加するお祭りじゃないんだって…。
はづき:あ、紹介が遅れました!
この子は神無月みづきです。あたしの妹で、今は事務所のお手伝いしてくれてます。
みづき:大勢の人の前とか苦手なんだってお姉ちゃん知ってるじゃん…。
はづき:だから、今日はそれを直そうってことで連れてきたんだよ。
みづき:良いよ…押し売りだよ…。
はづき:まずは初級編。よくさ、「野菜と思え」っていうじゃん。
みづき:ああ、ベタだけどそれはあるね。「全員をカボチャと思え!」
はづき:そうそう、千利休の名台詞として知られるやつ。
みづき:言ってないよ!もうちょっと南蛮渡来を待ってよ!
はづき:とにかく、みんなをカボチャだと思って自己紹介してみな。
みづき:もう…。
えっと…神無月みづきです。21歳です。趣味は…料理を作ることです。
はづき:ちっちっちっ。そんな単純なものじゃダメだぞ。
みづき:じゃあどんなのが良いのさ?
はづき:「神無月みづきです!」
みづき:ああ、元気を出せってこと?
はづき:「持ってる畑は21ヘクタールです!趣味は新種の野菜を生み出すことです!」…これ。
みづき:どれ?!
はづき:え?あの手持ち鍋で作ってるのって新種の里芋じゃないの?
みづき:煮っ転がしてるだけだよ!まだ一般人はバイオテクノロジーには手が届かないよ!
はづき:でも21ヘクタールの畑は持ってr
みづき:ないよ!お姉ちゃんの思ってる東京は狭いよ?!
はづき:ダメかー。じゃあ次だ。
みづき:思いつきの才能だけはあるんだね…。
はづき:手のひらに「人」って書いて飲むっていうおまじない?もあるじゃん。
みづき:…あるね。
はづき:ってことは、もっと大きいものにもっと大きく「人」って書いて食べればいいってことでしょ?
みづき:…ってことなの?
はづき:だから、まずライスペーパーを買ってきてだね。
みづき:…スタートを間違えてない?
はづき:シャキシャキ系の野菜を買ってきて、ペーパーで巻きます。
みづき:…タレとか作った方が良い?
はづき:お、気が利くねえ。じゃあ、それを最後につけていただこうか。
みづき:………生春巻きだよね?
はづき:勘もいいな。さすがあたしの妹だ。
みづき:えっ…「人」の話題はどこ行ったの…?
はづき:この生春巻きを、大皿に「人」の形に盛り付ければいいんでしょ?
みづき:…あ、うん…そうなんだ…。
はづき:ただこれはそれなりに準備が必要だからね。作ってる時間があるんだったらどうにかして緊張解いた方が良いね。
みづき:………今の時間があるんだったら本を読みたかったよ。
はづき:最後、上級編。
みづき:ああよかった…最後か…。
はづき:山に登ろう。
みづき:…上級だなあ。やまびこでもするの?
はづき:お、ご名答。思いっきり叫んで恥ずかしさとか解消しよう。
みづき:まあ今までで1番まともっちゃあまともかな。
はづき:でしょ、ここで練習してみよう。やっほー!!
みづき:…やっほー。
はづき:もっと大きな声で!やっほー!!!
みづき:…よし!もう何でもやってやらー!やっほー!
はづき:その調子だ!こんにちはー!
みづき:こんにちはー!
はづき:焼きそばくださーい!
みづき:焼きそばくださーい! …ん?
はづき:練乳はいらないでーす!
みづき:…れ、練乳はいらないでーす! …あれ?
はづき:あいつのバカヤロー!フったの後悔させてやるんだからー!
みづき:…どちらかというと山よりも海にの景色が似合うようなセリフばっかだね。
はづき:I saw your house containing a thief, but I ignored it!
みづき:はぁ?!急に何?!
はづき:ああこれは英語で、
みづき:…英語で?
はづき:「あなたの家に泥棒が入っているのを見ましたが、私は無視しました!」って意味。
みづき:いや止めろよ!なんで「無視しました!」って強気で攻めてるの!?
はづき:はい、リピートアフターミー。あなたの家に泥棒が入っているのを見まし
みづき:嫌だよ!そんな薄情な宣言したくないよ!
はづき:「犯人は三丁目の交番の警察官でした!」でもいいよ。
みづき:思ったより事情が複雑だったよ!
はづき:…どう?
みづき:何が…?
はづき:大勢の前で大声出して声出せたじゃん。緊張しい治せたんじゃないの?
みづき:…ああ、そうかもね。何となくだけどありがとう。
はづき:よし、じゃあ家帰って生春巻き作って!かぼちゃ入りの!
みづき:自分で作れ!もういいよ!
審査員 点数 |
35 | 37 | 47 | 13 | 41 | 60 | 平均38.83 |
【審査員コメント】 ・生春巻きをおずおずと作るみづきさんの乗り切れてない感じが良いですね。山に登ってからは、面白一言になりかけみたいでちょっと中途半端でした。 にしても、ほっこりしたなあ。ガチ勢の中にこういうコンビが間に挟まれていると、審査員としては非常に心温まります。こういう枠って、大事ですね……。 ・ホント雰囲気作り上手いなぁこの人は……。 しっかりツッコみながらも、緊張しててはづきのペースに巻き込まれてるのがわかる表現力はさすがです。 しかしながら、特に山場もなくだらだらとネタが進んでしまい、結局世間話のような感じで終わってしまいました。 世間話スタイルでも悪くはないんですが、多くの単語が一回限りで流動的だからか、 余計に普通の話っぽく見えてしまいました。 もうちょっとテンドンや伏線を意識してもいいかもしれません。 ・ボケや展開が薄く、本編に入る前の掴みのくだりだけを引き延ばして終わらせてしまったような印象です。 キャラクターは好感持ててよかったと思います。 ・本気の勝負というよりも、MM-1におけるスピンオフのような印象を受けました。 こういうネタが要所要所に紛れ込んでても悪くない。 ・キャラの作りこみだけならばこの世界でかなりの上位なんですが、いかんせん大きな笑いが取れないのも長年の課題 ボケがどれも平坦で盛り上がりに欠けてしまうのがどうしても目に付くんですよね 今回のネタだったらライスペーパーのくだりとやまびこのくだりで爆発させないと厳しいですかね あそこで無駄に行を使っちゃうのは非常に勿体無いです 技術力を生かしたスタイルが見つかれば大きな飛躍もまだまだ期待できる中堅選手ですので頑張ってもらいたいです ・「あなたの家に泥棒が入っているのを見ましたが、私は無視しました!」てw やまびこの練習になってからその辺り一帯のフレーズが若干神がかってましたね。 全体的にストーリー重視でゆるい感じでほっこりできる作品なのですが、 そのフレーズの殺傷能力があれば、ボケの密度を上げるだけでそれはそれですごい作品になりそうな予感です。
鬼:野菜を食べやさい、とかね。
禿:はいどうも安物鬼です。お久しぶりでございます。
お久しぶりのところ悪いんですが、開口一番クッソつまんねえ。これがブランクというやつか。
鬼:野菜農家を始めたい。
禿:ワーオ!!
鬼:自作野菜とか憧れるじゃない?
禿:なら家庭菜園にしとけって話ですけども。野菜農家とか規模がでかすぎるわあ!
鬼:田んぼももう借りてあるんですよね。
禿:じゃあ米しかできねえよ!!野菜なら畑にしろバカタレ!!
鬼:それでまず育てたいのはダイコンですね。
禿:うーんどうなんでしょう。冬とか大変そうなイメージ。
鬼:1番最初に作るのはやっぱり1に形が似てるダイコンですよ。
禿:ならニンジンでもキュウリでもネギでもいいじゃねえか!!
鬼:2ンジンに9リ、あとネギは根本的にクソ、論外ッ!
禿:前2つはまだいいとして、ネギに何か恨みでもあるのか。
鬼:八百屋で購入する際、ネギは高いから嫌いです。ネギれないというか。
禿:やかましいわ!!
でもイチから農家を始めるなんて、可能なんでしょうか。
鬼:ええ、ですから1から、ダイコンから育てます。
禿:そんな理由で!!
農家のことわかっていないでしょ?
土の整備から販売までほぼ一人でこなさなきゃいけないんですよ。
鬼:簡単ですよ。まず土は栄養の多く含まれているものを。まあ今回は資金面の都合で砂漠の砂なんですけども。
禿:よりによって栽培と一番遠いものを!!サボテンでも育てとけバカヤロー!!
鬼:いえいえ、心配ありません。砂漠の土といえど養分を与えてやればいいんです。
栄養といえばプロテイン。プロテインを大胆に畑に撒きます。
禿:全然分かってねえわ!!ダイタンにダイコン育てるんじゃねえよ!!
鬼:あとは野菜に限ったことではないですが、植物は話しかけたり音楽を聞かせたりすると良いと聞きますね。
禿:お腹の中の赤ちゃんにクラシックを聴かせるのと似てますね。
つまりそれを応用すると?
鬼:キーワードは「会話」。私は会話でダイコンを育てますよ。
禿:ニアピンッ!!カイワレダイコンと紛らわしいわあ!!
鬼:会話など地道な作業で細々と育てていきます・・・
禿:細々に育ったらなおさらカイワレダイコンじゃねえかこの!!
鬼:あと畑以外でも栽培したいんですよね。ちょっとしたスペースでも育てられる野菜ってあるじゃないですか?
今回はカイワレダイコンを育てようと思っているんですけども。
禿:この流れで!?カブる!?
鬼:いや、カブは育てません。金輪際、育てません。
禿:そういう意味じゃないし、また何かカブに因縁あんのかこの野郎!!
鬼:このまえ深山の中をオートバイで走ってたら木に衝突してしまいまして、それ以来嫌いです。
禿:まさかのカブ違い!?てか山道をむりやりバイクで突っ走るやつが悪いに決まってるだろ!!
鬼:私の出血で赤カブになっちゃいましたハッハー。
禿:笑い事じゃねえよ!!生きてて何より!!
・・・話を戻しまして、野菜を育てるには徹底した管理が必要じゃないですか。
そこあたりは大丈夫なんですか?
鬼:要は水分を定期的に与えればいいわけです。そこはラクダに任せましょう。
禿:クッソ砂漠のせいで!!
ラクダにまかせれば楽だ、なんて言わないでくださいね!!
鬼:ハッィ・・・(声にもならない声)
禿:図星かよ!!そういう幼稚なダジャレは遠慮願いたい!!あーやっぱブランクあるよ絶対。
鬼:さ、さて収穫ですけれども。
禿:時間軸ギューン飛んだなあ!!フランクな展開!!
鬼:しゅ、収穫の際はトラクターでめちゃくちゃに掘り起こしてそれを用水路に投げ入れ水が詰まったところでトイレのトラブル8000円!
禿:落ち着け。焦んなくていいから。トイレ関係ねえわ。
鬼:収穫の時期がやはり一番楽しみというか、嬉しいと思うんです。
禿:そうですね、半年以上がんばって育ててきたわけですからね。
鬼:じゃあその時のダイコンの役をします。
「嫌だーーー!!まだ土の中がいい!!この環境にやっと馴染んできたところだってのに!!」
禿:あんたさっき言ったこととそれに付随する展開がクソすぎるわ!!
そして現代の若者みてえなダイコンだこと!!
コントはもう止めろ!!
鬼:んじゃあダイコントは終了ということで。
禿:もちろんだよ!!あとダイコンとコントをカブせなくていいよ!!
カブの話も要らない!!
鬼:ハッィ・・・(もはや息)
禿:案の定!!絶対またカブ関連でオートバイの話すると思った!!先手必勝じゃボケェ!!
鬼:むむむ。それじゃあ出荷作業の話。
・・・まあ特にないんだけども。
禿:山ほどあるわ!!商売視点ならここが一番の肝と言っても過言じゃないよ!!
主にどこへ出荷しようとしているんですか?
鬼:なんだろう・・・幼稚園?
禿:ねえわ!!お前の思考が幼稚じゃボケ!!
鬼:幼稚園の頃、野菜の断面に絵の具を塗って画用紙に切り口をプリントしたりしたんですよ。
ピーマンとかカボチャとか断面が面白かったですね〜。ダイコンの断面はクソほどつまらなかったですけれども。
そういうのとか、幼稚園でダイコン使えますよ。
禿:悪いとこばかりプレゼンされて納得するわけねえだろ!!
何かもっと、こう、ダイコンの良さを!!
鬼:・・・最近の滑り台って摩擦でヤケドしないようにクルクル回転する棒を斜面に敷いてるんですよ。
実はダイコンだ!!!!!
禿:棒だよ!!!!!
強化プラスチックとかそんなんだ!!
鬼:あとは園児のチャンバラごっこにも使おうと思えば使えますし。
禿:使おうと思わねえわ!!それとさっきから食用目的が全然出てこないんだけど!!
鬼:正直苦いし、つらい。
禿:じゃあ育てんなよ!!「1」にこだわらずもっと他の野菜育てとけよ!!
てか幼稚園への出荷はいいかげん間違いだって気付け。
鬼:そうですね。最近は地産地消がブームですし、我が家で食べ切ることにします。
禿:お前の中の地産地消、範囲狭っ!!近隣市場に売れ!!
鬼:まあひとまず想定してるのはこんな感じです。
禿:でもこれだけの行程をあなた一人でちゃんとできるんですか?とてもできそうにありませんけど・・・
鬼:そこは禿さんにも協力していただきますよ。
ともに稼いで、ともに破産しましょう。
禿:いや破産は勘弁だし、こんなのおおかた破産するわ!!絶対にお断りだよ!!
鬼:やはり農家だけに答えはNOか・・・
禿:やかましいわ!!いい加減にしろ!!
審査員 点数 |
62 | 44 | 58 | 60 | 65 | 66 | 平均59.33 |
【審査員コメント】 ・なんかこう、ツッコミ空回ってません? どうもツッコミのテンションが鼻について、面白さが素直に頭の中に入ってこなかったです。 ボケをずっと駄洒落で押してきたのは、良い度胸ですね。嫌いじゃないですよ。でも、もっとコンビ仲良く……ね? ・ツッコミキレッキレですね。 「野菜なら畑にしろバカタレ!!」「また何かカブに因縁あんのかこの野郎!!」「お前の思考が幼稚じゃボケ!!」 といった飾らないどストレートなツッコミが漫才に勢いを与えています。 終盤のダイコンの断面という懐かしい着眼点には思わず共感しましたが、全体で見るとボケには少々難ありです。 傾向としてはお題に沿った中で小さくまとまってしまっており、不意打ちのような発想力に富んだボケが少なく、 また、ダジャレを始めとする言葉遊びもツッコミでフォローしてるものの正直中途半端な出来でした。 ・鬼:キーワードは「会話」。私は会話でダイコンを育てますよ。 禿:ニアピンッ!!カイワレダイコンと紛らわしいわあ!! このくだりに違和感がありました。「会話でダイコン」の表記の仕方からして紛らわしくなっていませんし、 喋っている漫才としてはなおさら、イントネーションから特に紛らわしくはならないですし。 ネタの内容上仕方ないかもしれませんが、今回はボケに有無を言わさない感じといいますかパワフルさに欠けたように思います。 カブ関連のボケについては良かったです。 ・ブランクを感じさせない勢いの良さでした。最初の4行がくそ面白かった。 序盤の大根の流れは好きなんですけど、そこから失速していった印象。 ツッコミが雑ながらも的を射ているのが持ち味というか、そういった部分が好きなんですが、 今回は雑のみで押し通してる部分も見受けられました。 ところで応援団は今回来ないんですか? ・この方の正統派漫才を見るのは本当に久々でした。序盤からブランクについて言及されていますが 今回のネタでは読みやすくいつもより綺麗な流れの漫才になった分、いつものバカバカしさと爆発力が削がれてしまった感が テーマがはづきみづきと被ってるのが妙に面白かったんですが、しっかりと料理できていますね 野菜がテーマだけにね。おっと、審査員にもブランクがあったようですよ ・全体的に悪くはないのですが、ダジャレとかそういうレベルのボケに留まっていた分、インパクトは薄かったです。 逆に、ダジャレとかだけでもこれだけ全体にまとまりのある作品が書ける、というのもすごいですが。
ナオ:どうもー、灯風ですよろしくお願いします!
ゴウ:突然だけど最近、自分はニュースキャスターに向いてると思うんですよ。
ナオ:え、お前が?
ゴウ:おうよ!むしろ、産まれたときからニュースキャスターなんじゃないかと思ってる。
ナオ:それはよくわかんねぇよ。産まれたときはみんな無職だよ。
ゴウ:だから、それを証明するためにこの場でやってみていいですかね。
ナオ:ニュースキャスターを?じゃあやってみてくださいよ。
ゴウ:「おはようございます、お昼のニュース23です」
ナオ:いま何時だよ。いま何時なんだよ。
ゴウ:「まずは嬉しいニュースです。今日、東京・上野動物園で、かわいくないパンダの赤ちゃんが生まれました」
ナオ:へぇ、かわいくn……かわいくない!?かわいくないの!?
ゴウ:「とにかくかわいくないです」
ナオ:かわいくないの!?パンダの赤ちゃんなのに!?
ゴウ:「飼育員によると、『とにかくかわいくない』『吐き気がする』『逆にケータイの壁紙にしてしまって、ずっと吐いてる』とのことです」
ナオ:そんなに!?てか、ケータイの壁紙にして吐くってアホすぎるだろ!!
ゴウ:「この赤ちゃん、母親や飼育員の呼びかけにも答えず、ぶっきらぼうな態度をとっているそうです。
……かわいくないですね」
ナオ:そういうかわいくないもあんの!?……外面的にも内面的にもかわいくないってどんだけだよ!?
ゴウ:「……それでは、続いてのニュースです。
先週、上野動物園で生まれたかわいくないパンダの赤ちゃんですが……」
ナオ:先週も生まれてたの!?しかもまたかわいくない!?
ゴウ:「その名前が、一般公募の中から選ばれました」
ナオ:ああ、そういうのあるよね。
ゴウ:「選考の結果、パンダの赤ちゃんの名前は『ゴリラ』に決定しました」
ナオ:パンダなのに!?パンダなのに!?……確かにブサイクの鉄板のあだ名だけども!!
ゴウ:「それに対し、かわいくないパンダの赤ちゃんは『ま、名前なんでなんでもいいけど』と話しています」
ナオ:かわいくねぇな!!……いや、その前になんでパンダの赤ちゃん喋ってんだよ!?天才かよ!?
ゴウ:「……それでは、次のニュースです。
先々週、上野動物園で生まれたかわいくないパンダの赤ちゃん『ゴリラ』ですが……」
ナオ:先々週も!?てか、コイツも名前「ゴリラ」なの!?
ゴウ:「ついに一般公開が始まりました」
ナオ:へぇ、そうなんだ……
ゴウ:「しかしあまりにかわいくないので、半透明の仕切り越しに公開です」
ナオ:ぼやっとしか見えねぇじゃん!!……いや、見えたら見えたで吐き気催すんだろうけどさ!!
ゴウ:「ちなみに場所は、ゴリラの柵の隣」
ナオ:ややこしいな!!本物のゴリラの隣にパンダの「ゴリラ」ってややこしいな!!
ゴウ:「隣の柵のゴリラも、『ゴリラ』を見て毎日吐いてるそうです」
ナオ:ゴリラにも吐かれるのかよ!?とんでもねぇな!!
ゴウ:「また、『ゴリラ』の柵の周りは、体の弱い方や身長135cm以下の子どもの入場が制限されます」
ナオ:すげぇな!?動物園で身長制限って前代未聞だぞ!?
ゴウ:「ちなみに、身長制限のパネルにはかわいくないパンダの赤ちゃんの写真を使っています」
ナオ:じゃあそれ見たら子どももみんな吐くじゃねぇか!!本末転倒だろオイ!!
ゴウ:「……それでは、次のニュースです。
1ヵ月前、上野動物園で生まれたかわいくないパンダの赤ちゃんですが……」
ナオ:もうどんだけかわいくない赤ちゃん産まれてんだよ!?4週連続て奇跡か!!
……というか、パンダの赤ちゃんのニュースしかねぇの!?政治のニュースとかねぇの!?
ゴウ:「その赤ちゃんを見て吐き続けると痩せるとのことで、『吐くだけダイエット』として話題になっています」
ナオ:ヤな痩せ方だな!?ショーツとかの“履くだけダイエット”みたいに言ってるけどさあ!!
ゴウ:「しかしこの赤ちゃん……かわいくなさすぎて『実は一周回ってかわいいのではないか』という意見が出てきています」
ナオ:……え、どういうこと!?一周回って論理って通用すんのコレ!?
ゴウ:「そのため、『吐くだけダイエット』を続けようとした人々が吐かなくなっているということで……
……ダイエットの夢も“儚く”なっているようです」
ナオ:上手いこと言ってんじゃねぇよ!!
ゴウ:「そのため警視庁は、このパンダの赤ちゃんを逮捕」
ナオ:……えぇ!?なんでパンダが逮捕!?……いや、まずパンダが逮捕ってどゆこと!?
ゴウ:「警視庁の調べによると、ゴリラ容疑者は……」
ナオ:そいつの名前もゴリラなのかよ!!かわいくないパンダの赤ちゃんみんなゴリラかよ!!
ゴウ:「『別に嘘をついたわけではない』と供述」
ナオ:……てかさっきから思ってたけど、かわいくないパンダの赤ちゃんって喋れるのが普通なん!?え、かわいくないとそうなの!?
ゴウ:「これに対し警察は、『詐欺とかよくわかんないけど、かわいくなさすぎて逮捕した』と述べています」
ナオ:結局の逮捕の原因それかよ!?かわいくなさすぎて逮捕ってアリなのかよ!?
ゴウ:「えっ、あ、はい…………あんっ……
……えー、ただいま臨時ニュースが入りました!」
ナオ:途中の“あんっ”はなんだったんだ……
ゴウ:「つい先ほど、ワタクシの第一子が産まれました!!」
ナオ:……知らねぇよ!!やっとパンダ以外のニュースかと思ったら!!んなコト全国放送で流すなよ!!
ゴウ:「かわいくない第一子が産まれました!!」
ナオ:……かわいくないの!?え、かわいくないの!?
ゴウ:「かわいくなさすぎて、妻と産婆さんめっちゃ吐いたそうです」
ナオ:吐いたの!?かわいくなさすぎて!?奥さんに至っては自分の子供なのに!?
ゴウ:「その吐瀉物を寄せ集めて、赤ちゃんを作ったそうです」
ナオ:何してんだよ!!何その力太郎みたいなの!?……てか、赤ちゃんサイズ作れるってどんだけ吐いたんだ!!
ゴウ:「それがなんと、めっちゃかわいいそうです!!」
ナオ:……えぇ!?吐瀉物で作ったのに!?
ゴウ:「あまりのかわいさに、妻は『吐瀉子の方を子供にする!!』と言っているそうです」
ナオ:ダメだろ!!吐瀉物に負ける赤ちゃんかわいそう過ぎるわ!!……てか、吐瀉子て!
ゴウ:「しかし吐瀉物には変わりないので、めっちゃ吐いたそうです」
ナオ:結局吐いてんじゃねぇか!!散々だな!!
ゴウ:「ちなみに吐瀉子自身は『私は名前、ゴリラがいい!!』と言ってます」
ナオ:お前はゴリラ関係ないだろ!!強いてあげるとしたら色合いぐらいだよ!!
……てか、吐瀉物なんで喋ってんの!?え、生命吹き込まれたの!?なんなの!?
ゴウ:「……あっ、今、吐瀉子の写真が届きました!こちらです!」
ナオ:いや、そんなんテレビで映すな!
ゴウ:「いやーかわいいですnおおおおおえええええええぇぇぇぇぇぇぇ!!」
ナオ:お前も吐くのかよ!!放送事故だよもうこれ!!
ゴウ:「おおおおおえっ、あ、はい…………あぁんっ……
えー、またしても臨時ニュースが入りました!」
ナオ:だから途中に入る喘ぎ声なんなんだよ…………臨時ニュースの受け渡しで何があってんだよ……
ゴウ:「厚生労働省によると、先ほど、何万人もの人々が同時に吐き気を催したとのことで……」
ナオ:吐瀉子の写真流すからだよ!!ある意味バイオハザード!!
ゴウ:「警視庁は、集団食中毒の疑いで調べています」
ナオ:違ぇだろ!!原因ハッキリしてるよ気付けよ!!
ゴウ:「早く解決するといいですね」
ナオ:お前らが原因だろうが!!
……ってオイ!!お前!!全然ニュースキャスター出来てないじゃねぇかよ!!
ゴウ:え?めっちゃ上手くいってただろ……
ナオ:どこがだよ!!
ゴウ:まあ、これで俺も、ニュースキャスターとしての箔が付いただろ?
ナオ:……“吐く”だけにね、ってもういいよ!!
二人:どうもありがとうございましたー。
夜影:どうもーオールナイトスターです。よろしくお願いします。
MM-1グランプリということで頑張っていきましょう。
星白:突然なんだけど俺、RPGゲームを考えたんだけど。
夜影:ほー。いいね。
星白:でも面白いか不安なんだよ。不安でご飯が喉を通らなくて。
夜影:それは深刻だね。
星白:それで点滴打ってもらったんだけどゲームの事考えると点滴がチューブを通らなくて。
夜影:それは流石に意味がわからんわ!点滴はあなたのモチベーション関係無しに働くでしょ!
星白:とにかく心配なんだよね。
夜影:じゃあこの場を借りてどういうゲームなのか説明してくれない?
星白:わかった。じゃあまずはエピローグから始めるわ。
みんなで僕たちの星を侵略しに来た宇宙人を倒した一年後、僕は、キャメロンと結婚。
子供も一人授かった。
夜影:ちょっ!ちょっ!ちょっと待って!なんでエピローグからのスタート!?普通プロローグでしょ!
星白:斬新さを求めた結果だよ。
夜影:確かに斬新かもしれないけどネタバレだからね!これから俺ずっとキャメロンのこと目で追うわ!
普通にプロローグから始めよう!
星白:わかった。俺の名前はセザール。俺の父、ブラッドは勇者であり、最強の大剣使いだ。
戦場で見せる極悪非道で冷酷な姿から、人は彼を「鬼神将軍」と呼ぶ。
そんな父に憧れた俺は、勇者を目指そうと決心したのだった。
しかし、その矢先、事件は起こるのだった・・・
夜影:いいね!なかなか興味を惹きつけるプロローグじゃない?
星白:父「ぴろぴろりーん♪こんちゃ!今日からあたしは魔女にジョブチェンジしたからよろしくなのら!」
夜影:・・・・・いきなり親父性転換からのスタート!?
え!?鬼神将軍がまさかの魔女化!?本当にコイツ最強の大剣使いなの!?
星白:いや、最強の大剣使いだったの。
夜影:今そこどうでもいいわ!現役かどうかが問題なんじゃないから!
何この恐ろしく冷酷な男からの落差!コイツが最強だなんて認めねーよ!
だってぴろりろりーんだもん!最強の大剣使いの辞書にぴろりろりーんなんて言葉ねーよ!
星白:セザールは悲しかった。まさか・・・・あの最強の大剣使いの鼻から鼻毛が覗いてるなんて・・・・
夜影:どう考えても今食いつくとこそこじゃねえだろ!着眼点が狂ってるよ!
星白:父「あと、名前も変えたのら!これからはキャメロンって呼んでね!」
夜影:キャメロンってエピローグで主人公が結婚したやつじゃねえか!
どんなキワモノエンドにしようとしてんだよ!
星白:父「私は魔女・・・・つまり、マジカル魔女っ娘マジョマジョリンなのら!」(きらーん)
夜影:魔女とよくわからないものをイコールで繋げやがったよこの変態ジジイ!
星白:セ「父さん。今日は大事な話があるんだ。俺、父さんみたいな勇者になる!」
父「それだけはやめるのら!この仕事はとっても危険だからお前にはやらせたくないのら!ミ☆ ミ☆」
夜影:こんな危険な格好して何言ってんのコイツ!?
そして何あの語尾の流れ星!?あれにコイツが死にますようにって願うから死んでくれない!?
あと頼むから少し丸みを帯びてくれ!
男のときとまったく変わらない筋骨隆々さがキモさを増幅させてるから!
星白:セ「頼むよ!俺はどうしても、どうしても勇者になりたいんだ!」
父「じゃあ・・・・試験をしようじゃないの。今からあたしは、宿敵であるギーグを倒しにいくの。
その戦いについて来なさい!そして、見事勝利し、且つ生き延びることが出来れば、お前を認めるわ!」
夜影:危険っつって止めた割にデンジャーな試験与えやがったよこいつ!
星白:セ「よし。その試験・・・受けよう。」
父「じゃあ転移の魔法を使ってギーグのところへれっつごー(きらーん)」
それじゃ呪文を唱えるよ。とろりんちょこちょこしゅーくりーむぅ!」
(びゅーん)
夜影:筋骨隆々の鬼神将軍が唱える呪文じゃねーよそれ!
星白:セ「わぁ!一気にワープした!」
父「どう?凄いでしょ!」
セ「なるほど・・・こういう力が欲しくて魔女になったのか。」
父「違うわ。魔女になったのは可愛がられたかったからよ。
皆私のこと怖い怖いって言うから私嫌になっちゃったの。」
夜影:理由しょうもねえ!ってか今のほうが遥かに怖いよ!夢に出るよ!
星白:セ「それで、宿敵のギーグってどんな奴なの?」
父「奴は、敵からも味方からも恐れられ、「悪魔の槍使い」と呼ばれている冷徹で残虐な槍使いだ。
一瞬でも隙を見せたら・・・・死ぬ。
・・・・来たぞ。ついに奴が!」
夜影:お!ついに敵と対戦か!
星白:セ「お前が・・・・「悪魔の槍使い」のギーグか!?」
ギ「オッホッホッホッホ!違うわ!それは昔の私!今の私は・・・・そう!魔女よ!」
夜影:はぁ!?コイツまで魔女!?鬼神将軍と悪魔の槍使いが同時に性転換とかどんだけ斬新なミラクル!?
星白:父「ギーグめぇ・・・ここであったが百年目。いざ、勝負なのら!」
ギ「オッホッホッホ!今の私はギーグではないわ!今日から私のことはキャメロンって呼んでね。」
夜影:まさかのキャメロン2号誕生!どっちと結婚するにしても地獄だわ!
ってかゲーム内で名前被るとかアリかよ!
星白:ギ「私は魔女・・・・つまり、魔女魔女マジックプリンセスなのよ!オーッホッホッホ!」
夜影:何!?魔女とよくわからないものをイコールでつなぐのがトレンドなの!?
星白:ギ「ちなみに私が魔女になったのはおじゃ魔女どれみにはまったからよ。」
夜影:それだけ!?なんなら父親より浅い理由じゃねえか!
星白:父「いいからあたしと勝負するのら!今日こそ決着をつけてやるのら!ミ☆」
セ「お父さん鼻毛出てるよ。」
夜影:主人公なんでこのタイミングで鼻毛指摘したんだよ!どんだけKY!?
星白:ギ「オホホホホ!今日こそあなたを倒してみせるわ!ミミミミミミミミミ☆」
夜影:ギーグの流れ星はやっ!
星白:父「行くのら!くれえぷちょこちょこみるふぃいゆ!」
ギ「ぐはぁ!なかなかやるわね!ぷりんらぶらぶぷりぷりぜりい!」
夜影:地獄絵図だ!
星白:???「グゴー!ガググゲゴゴドドド!」
父「誰だお前は!・・・まさか・・・宇宙人!?」
夜影:さっきから超展開が過ぎるって!結果どういう風に進めたいのかわからないんだけど!
星白:父「くらえ!どーなつぱいぱいしゅうくりいむぅ!」
ギ「しょこらくりいむとりのふん!」
夜影:ここへ来て呪文にまさかの鳥の糞!?明らかに浮いてるよ!異物混入も良いとこだよ!
星白:宇宙人「ぐはぁ!やられたー!」
夜影:宇宙人もちゃんとしゃべれるなら最初からしゃべれよ!
星白:セ「よっしゃー!俺たちの力で宇宙人を倒したぞ!」
夜影:てめえは何もしてねえだろ主人公!鼻毛指摘したとき以外存在感なかったわ!
星白:??「すいません。私、像の鼻くそをほじくる仕事から
タコ糸を茹でる仕事にジョブチェンジしたキャメロンというものなんですけど。」
夜影:珍しい職渡り歩いてんな!ってかキャメロンまさかの3人目!?
星白:キャ「私、セザールさんの戦いにほれました!付き合ってください!」
夜影:良かった・・・職はともかくまともな女性と結婚しそうだ。
星白:キャ2「そうはさせるかぁ!その人と付き合うのは、スライムベスの、このキャメロンよぉ!」
夜影:またキャメロン登場!?スライムベスはスライムベスと恋愛しろよ!
星白:キャ3「うんこのキャメロンです!付き合ってください!」
夜影:おい誰だうんこに名前付けた奴!どんな趣味してんだよ!
星白:セ「ちんこのキャメロンさん!俺、あなたに惚れました!」
夜影:そんな奴居なかったよ!架空のキャメロンに恋すんじゃねえ!
ってかちんこに求愛とか主人公失格だよ!
星白:みんなで僕たちの星を侵略しに来た宇宙人を倒した一年後、僕は、キャメロンと結婚。
子供も一人授かった。
夜影:まさかのエピローグ入っちゃった!そして結局どのキャメロンだよ!
しかもRPGゲームっつってるのにプレイヤー何もせず終わりかい!
星白:このゲーム、どうだった?
夜影:いや、このクオリティでよく感想求められたな!
星白:ダメなの?
夜影:ダメだよ!
星白:そんなぁ!俺もうショックで点滴が喉を通らないよ!
夜影:何で最終的に点滴飲んでんの!?いい加減にしろ!
2人:どうもありがとうございました。
審査員 点数 |
76 | 54 | 73 | 7 | 42 | 46 | 平均49.67 |
【審査員コメント】 ・おぉぅ。直球のRPGとは。魔法っ娘になったお父さんのキャラが駄目駄目でとても良いですね。テンポが良くて、とっつき易くて面白いです。 呪文全然面白くないですけどね。キャメロンの存在感が程よくて、良い漫才だと思いました。 あとは、我々に衝撃を与える何かがあれば……。 ・なんやこのブッコワレ展開とブッコワレテンション…。 意味不明の超展開や呪文ごり押しボケに加え、 性転換や魔女っ娘といったキワモノ設定が輪をかけてカオスなネタに変貌させてます。 つまり、読みにくく置いてけぼりにされる漫才でしたが、勢いや展開の謎っぷりで笑うこともしばしばありました。 そんな中で先にオチを見せるという高等テクニックがチラリ。よってオチは完璧でした。 ・初っ端の「ゲームの事考えると点滴がチューブを通らなくて。」のボケがスパッと嵌って、かつオチでも活きて面白かったです。 夜影:主人公なんでこのタイミングで鼻毛指摘したんだよ! ←これも完全に不意を突かれました。 「あと頼むから少し丸みを帯びてくれ!男のときとまったく変わらない筋骨隆々さがキモさを増幅させてるから!」 この台詞はこちらが見えていないものに対してツッコんでいるので、読む人に引っ掛かりを覚えさせるだけなので無い方が良かったかと。 あと流れ星も実際の漫才で表せませんし、2人だけが分かっているものが多いのが残念でした。 ・魔法少女に似つかわしくないキャラがなのら!なのら!云ってギャップボケを狙うばかりで全然面白くないなのら!☆ミ ・今回最大の問題作といってもいいんじゃないでしょうか。採点が困った困った とにかくいい意味で気持ち悪いネタでした。序盤で父さんがキャメロンだった、なんて面白すぎました こういう意表を付かれるようなボケが中盤から出てきたらこの作品は今大会でもトップクラスまで上り詰めれそうなネタなんですが 悪魔の槍使いからそれまでの破天荒さがどんどんと雑になってきてしまってパワーダウンしてしまいました とにかくもったいないな、と思いましたが可能性を十分に見せつけてくれました ・最初と最後の点滴関連は面白かったですし、キャメロン関係は上手いと思ったものの、 全体的には登場人物の口調などが面白さにまでは繋がっていなかったかなぁ、というところです。味が濃すぎるというか。 ボケの作り自体はなかなかのものが多かったと思うので、ネタが変われば面白さが伝わりやすくなったりするのかなぁ、と。
市河:どーもー、シベリア派遣部隊です!皆さんお久しぶりでーす!
第5回大会以来のMM−1の舞台ということでね、どうぞお手やわらかによろしくお願いします。
碓氷:はいはいどうも。こないだ近所の幼稚園から名指しで立入禁止令を喰らいましたが今日も元気にいきますよ。
市河:ゴングと同時に強烈な先制パンチぶちかましたなオイ!いったい何やらかしたんだよ。
碓氷:何って、
「ねーゆうくん。あのお兄ちゃん変だよぉ。大人なのにチョークで壁におえかきしてるもん。あのお兄ちゃん、変!」
って後ろ指差されたから、ちょっと教育的指導をせねばと思って、
同じ幼稚園の女の子の前でそいつのパンツ下ろしてやっただけだけど。
市河:10:0でオマエが悪い!!余裕で判定負け!てかオマエのやってることが幼稚園児以下だわ!
だいたい壁にお絵描きって……もうちょっと年相応の趣味持てよ。
碓氷:壁にお絵描きって言ってもアレだよ?蛭子能収の似顔絵だよ?
市河:なんで蛭……ああ、もういいや。このへんで納得しておかないと先に進めねえ。
いや最近ね、子供の頃を懐かしく思いましてね。
碓氷:ふーん。
市河:僕ね、当時ヒーローもののテレビ番組にハマってたんですよ。
それで今日は童心に帰ってヒーローになってみたいなぁと。
碓氷:え……うそ……いい年こいてヒーローごっこ?
ぷーっくすくすっ、そんなんでよくお絵描きをバカにできたもんだな。
市河:たしかにお互い様ではあるけど、もうちょい言葉選びに気をつけようか?
碓氷:大の大人がわざわざ舞台に立って「ヒーローごっこやりたいからいっしょにあそんでよ〜パパン」とか正気の沙汰か?
今時「子供に戻って懐かしい遊びがしたい!」なんてマイク越しに言うヤツいるわけないだろ。
市河:おめー全世界の漫才師に土下座しろや!!今すぐ!
傍から見たらちょっとおかしいかもしれないけど、「○○やってみたい!」っていうフリはみんなやってんだよ。
碓氷:「みんなやってるからオマエもやれ」 って…それ後輩にタバコ薦める非行少年のセリフじゃん。ヤンキーのノリこっわ。
市河:あーあー言い方が悪かった!漫才の「基本」だからやって当然なの!
碓氷:はぁ…自分の夢や理想を漫才という所詮空想に過ぎない世界で繰り広げて満足することが基本なのか……。
そんなんだからいつまで経ってもお笑い芸人の社会的地位は上がらないんだよ。
市河:なあマジでオマエなんで芸人になろうと思ったの?新しい相方探しちゃうよ?
碓氷:芸人になった理由ねえ……。
4歳の時に交通事故で両親を亡くして伯父の家に引き取られたことがすべての始まりかな。
昔から父と仲の良くなかった伯父はオレにずいぶん惨い仕打ちをしたよ。
食事は残り物で量もわずか、部屋は埃臭く陽が当たらない三畳間、服はみっともなくない程度の安物ばかり。
オレとは対照的に伯父の実子はどら息子街道一直線の如く甘やかされていたから、
ましてやただの虐待なんてもんじゃなかったよ。
苦痛の日々に耐えかねたオレは意を決して全寮制の高校に進学することに決めたんだ。
しかしそこで待っていたのはクラス全員による無視とヤン
市河:やめろー!!頼むからこれ以上この場をお葬式会場みたいにしないでくれ!
まさかオマエにそんな左門豊作やハリー・ポッターみたいな悲しい生い立ちがあるとは思わなかったんだよー!
碓氷:―――とまあそれがヒントとなって「Facebook」とかいうSNSサイトを立ち上げたら巨万の富を得て、
人生がつまらなくなったオレはなんとなーく芸人になったというわけだ。
市河:いつの間にかすっげーサクセスストーリーになってる!
なんでかよくわかんないけど、とりあえずマーク・ザッカーバーグの存在どっかいっちゃった!
碓氷:過去の栄光を思い出して今日は気分がいいや。特別にヒーローごっこに付き合ってやる。
市河:…………じゃあ僕がヒーローやりますから、あなた怪獣でも怪人でもなんか悪役っぽいのやってください。
碓氷:ムリムリムリムリ。オマエにヒーローはムリだって。
松岡修造ですら「もういい加減諦めて妥協するんだ!!」って泣いて土下座して言うくらいムリ。
市河:それホントにムリじゃねえかよ!あの人が諦めたらもう可能性0%だわ。
でもよ、なんで俺がヒーロー役やっちゃいけないんだよ?
碓氷:んー、世襲制の壁?
市河:歌舞伎役者かよ!!ヒーローはそんな親子代々継がれる職業でもねえわ…ってあれ職業でいいのか!?
碓氷:だってほら、「○○○ジャー」とか「ウルトラマン○○○」とか「仮面ライダー○○○」ってのは
歌舞伎でいう市川や中村みたいな由緒正しい名字みたいなもんなんでしょ?
市河:あれそういう意味でついてるわけじゃねーから!単にシリーズものってのをわかりやすくするためにつけてるだけだから!
一部「ウルトラマン タロウ」みたいにホントに名字っぽいのいるけどあれ例外だから!
碓氷:そうか、別にヒーローは世襲制じゃなかったのか……。
市河:まあ帰ってきたウルトラマンとか仮面ライダー1号・2号とかいるからあながち大間違いでもないけどな。
おしゃべりはもういいからさっさとヒーローごっこしようよ。
碓氷:だからオマエにヒーローはムリだって。
真矢みきですら「35越えたらどうあがいてもお肌は蘇らないの!あきらめて!」ってすっぴんで説得するくらいムリ。
市河:真矢さん仕事しろよ!アンタが諦めたら誰が世の奥様方のお肌を救うんだよ!
諦めろっつーからにはもっともな理由があるんだろうな?
碓氷:もちろん、市河にはヒーローに必要なあるものが欠けている。それは、
市河:それは?
碓氷:それは、正義感!
市河:お…………おぉ、今日初めて至極まともなこと言ったから意表を突かれたぜ。
そうだな、正義感は大事だわ。
碓氷:悪との戦闘には犠牲が付き物だ。
悠久の時を経て繁栄してきた貴重な自然環境や、その道の有識者達の努力の賜物である整備された交通網、
何の罪もない市民が豊かな生活を営む住居を惜しげもなく破壊しながら闘うも、
「悪を倒す」という大義名分の下であればヒーローは何をしても許されるという理念を持って敵を全力でぶっ倒す。
そういう強い正義感がヒーローには必要なのだよ。
市河:思ってたのと全然違う意味だったわ!!オレ、そんな重圧に耐えられるほど強いハートは持ち合わせてねえよ。
碓氷:じゃあヒーローはムリっつーことで。
市河:いいや、やる。オレの正義感を捻じ曲げてでもやってやる。
碓氷:たかがヒーローごっこをここまでやりたがる大人も、ぼかぁどうかと思うけどね。
市河:うるせぇ。ここまできたらやらないと負けた気がするんだよ。
御託はいいからさっさとヒーローごっこやろうぜ。
碓氷:何度も言ってるけどさぁ、市河にヒーロー役はムリだよ。
スラムダンクの安西先生が「諦めたら…そこで試合終了ですよ」ってサッカーボール蹴りながら言っちゃうくらいムリ。
市河:先生バスケしてください!名セリフきたと思ったらこれだよ!
あれだろ?また的外れな反対意見言うんだろ?言ってみろよ、ほら。
碓氷:ちょっと待って。今市河がヒーローっぽくない理由をしらみ潰しに探してるから。
市河:先に止めといてそれはずるいわ。そんなせこい手、今時早押しクイズでもやらんって。
碓氷:んー……う〜ん……nh-……uh-nh-……
市河:悩みながらハミングとか器用なことしてんじゃねえよ。
碓氷:uh-…ah-…ru-rururururu-……… あ!
市河:あ、見つけちゃった。
碓氷:あのさーあのさー、最近のヒーローものってさ……主役はみんなイケメンじゃない?
市河:あんだけ悩んだ割には浅い理由だな。なに?それってつまり間接的にオレがブサイクとでも言いたいの?
碓氷:逆にそれは自分がブサイクではないと言ってるんですね。うわ、この人ナルシストだー…。
市河:そこまでは思ってない!強いて言うなら、まあ強いて言うなら……中の上くらいだよ。
碓氷:中の上……?蛭子能収レベルだな。
市河:蛭子能収への評価甘すぎだろ!!わりーけどあの人と同レベルには思われたくないね!
蛭子でそれなら、オレはじゃあ上の中くらいあるわ。
碓氷:上の中だと、志位和夫くらいかな?
市河:おめーの基準がわかんねーよ!!なんだ?ああいう油っこい顔が高評価なのか!?
この際上の上も教えろ。
碓氷:上の上はEXILEのKEIJIだよ。
市河:おお!まとも…………って顔が出てこねえわ!イケメンだろうけど残念ながら誰だかわかんね。
もう評価とかいいからさ、早く怪獣とか怪人とかやってくれよ。
碓氷:や、別にやるのは構わないんだけどさ、自分のやる役ぐらい自分で決めさせてくれる?
市河:あー、まあそのへんは任せるわ。ただしあくまでもヒーローにやられる敵前提だからな。
碓氷:じゃあ、『ヒーローの相棒として登場し、一緒に地球の平和を守るため2人で悪の怪人をやっつけるんだけど、
第26話くらいで、悪の組織の催眠波によって洗脳されヒーローと戦うことになって、
攻撃を躊躇い無抵抗なヒーローを追い詰めるけど、最後には覚悟を決めたヒーローの必殺技によって正気に戻る。
でも技の威力が強過ぎたために瀕死の重傷を負い、死ぬ間際に
「本当の強さってのはなぁ……ケンカの腕っぷしとか…振りかざす権力とかじゃない……
自分の意志を貫き通す力だ…………相手が誰であろうと地球の平和を脅かす敵は倒す…………
オマエの…その意志……があれば……もう……独り…で……(ガクッ)』
と呟いて息を引き取るキャラで。
市河:クソかっけええ!!そいつぜってー人気キャラ投票とかで上位に来るタイプだ!
ダメだよ、そんな主役を食いかねないキャラは。
碓氷:やれやれ……妥協に妥協を重ねてヒーローごっこの相手をしてやってるのに、
自分がヒーローじゃなきゃヤダだの、主役より目立っちゃヤダだの注文が多いお子様だねぇ。
ガキはウチに帰って「おたくのメッツコーラを毎晩3時にLサイズのピッツァと一緒に飲んで寝てるんだけど
やせるどころか15kgも太ったんだがどうなってんだオラァ!」ってキリン・ビバレッジ相手に訴訟でも起こしてな。
市河:なんだよそのなんちゃってアメリカンジョークみたいなセリフ回し。
ズパっと「自己中だな」って言えよ。
碓氷:とにかくさ、やる前にきっちり設定決めておかないとこっちもどうしたらいいかわからないじゃん。
せめてどんなキャラのヒーローなのかとかさ。
市河:おめーアレだろ。ジャンケンする時まず「何回勝負?」って聞くタイプだろ。
碓氷:っつーことでさ、市河の抱くヒーロー像ってのはどんな感じのヒーローなの?
市河:うーん…いざ言われると言葉に詰まるな……こう、どういうのか頭ではわかってるんだけど…
碓氷:じゃあ世の奥様方のお肌のハリとツヤとうるおいを加齢から守るヒーローってのは?
市河:それは真矢みきさんに任せろよ!大丈夫だよ、あの人元男役だからつえーって。
碓氷:じゃあ日本の財政立て直しとエネルギー政策に立ち向かうヒーローってのは?
市河:荷が重すぎる!!民主主義国家じゃヒーロー一人でどうにかなる問題じゃねえよ。
碓氷:じゃあ我が家の平和を守るため今日もネットの中をパトロールするヒーローってのは?
市河:それはどっちかっつーとやっつけたい側だよ!電気と酸素を守るために倒したいよ!
っていうか家に引き籠ってるヒーローとか見たことあんのか?
碓氷:パイオニアって、いい言葉だよねっ!
市河:オレはこの状況では思わないね、全く!!
あーもうあれでいいよ。ウルトラマンみたいに巨大化して怪獣倒すやつ。
碓氷:俺はどうしたらいい?目からビームも口からバズーカもケツからミサイルも出ねーよ?
市河:んなもん期待してねーよ!
碓氷は……そうだな、今日は語らせると長セリフしか言わなそうだから
「がおーがおー」って適当に吠えてるだけの怪獣でいいわ。
それ以外余計なこと言わなくていいから。
碓氷:じゃあ宗教上の理由で「がおー」「ハーイ」「チャーン」「バブー」しか喋れない怪獣ってことでいい?
市河:…………なんでもいいけど、オレがヒーローで碓氷が怪獣な。よろしく頼むよ。
碓氷:承知仕りんこだぷぅー。
碓氷:チャーン!チャーン!
市河:出たな怪獣ウスインゴ!平和を脅かす悪の手先はこのシベリアマンAA(ダブルエース)が成敗する!
碓氷:ハーイ!
市河:くらえ!シベリアンパーンチ!
碓氷:ばぶー!
市河:シベリアンメガトンパーンチ!
碓氷:ばぶー!
市河:とどめだ!スペースコズミックギャラクシーシベリアンパーンチ!
碓氷:がおー… バタン
市河:今日も地球の平和はオレが守ったぜ!!(決めポーズ)
市河:……。
碓氷:どうだった?満足した?
市河:あのさ、オレ気づいたことが一つあるわ。
碓氷:なに?
市河:今すっごく恥ずかしい気分。
碓氷:な?