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 041 kissしてシクラメン  042 帰れない2人  043 The Love and Hate Collection  044 生涯探究  045 ヘテロ失楽園  
 046 池田佐藤  047 みるくちょこれーと  048 リリコミンストレルショー  049 チャッピーズ  050 ミコまこんび


No.041 kissしてシクラメン
Made in Maid
峰岸:どうもー、kissしてシクラメンです!

花笠:ハッハッハッ、待たせたな! 私が来たからにはもう安心だぞ、花笠オトコマエだ!

峰岸:誰も困ってはいないだろうけどね。いやー、MM−1グランプリにこんな屈強な子連れてきちゃいましたけども。これでも女の子二人で漫才やってるんで、よろしくお願いしますね!

花笠:純情可憐な乙女コンビだぞ!

峰岸:ん、どの口が言ってるのかな?

花笠:峰岸よ、漫才中で実に申し訳ないのだが、相談があるんだ。

峰岸:何々問題発生? いいよ、オトちゃんの相談なら何だって聞いちゃうよ!

花笠:あらかじめ伝えておこう、これは金儲けの話だ!

峰岸:潔ぇ! まっすぐな目をしてるよ! 良いよ良いよ、お金儲け好きだよ私。遠慮なく言ってよ、どんな話?

花笠:峰岸よ、近頃は、淑女が小間使いに扮装し客人を持て成す喫茶店があるだろう?

峰岸:それもうちょっとスッとした表現無い? メイド喫茶のことかな?

花笠:そうだ、メイド喫茶だ。峰岸にはあらかじめ伝えておこう、私は週二で通っている!

峰岸:すっげえ通ってた! カムアウトに物怖じゼロだな! ま、まあ、メイド喫茶に行く女の子は確かにいるけどね。それで?

花笠:メイド喫茶に通う内に私は気づいたんだ、この店はいつも笑顔に満ち溢れている。従業員も利用者も、皆笑顔なんだ。そして私は思った……この笑顔は、金になる!

峰岸:真っ正直! さっきから全然包み隠さないね! ってことは、オトちゃんはメイド喫茶がやりたいの?

花笠:その通りだ。しかし、私とて馬鹿ではない。他の競合相手と同じ事をしても勝負にはならないだろう。他店と違うというところを作らねばならない。これが、マッケンローだ。

峰岸:マーケティングかな? なんか膝裏へのショートレンジラリアットみたいなものと間違えてるけど。

花笠:そこで私は考えた、適材適所と言う言葉がある。そうだ、私にしか出来ない喫茶店をやろう。そして店名が決まった、「メイド喫茶・花笠部屋」だ!

峰岸:うわあ何か駄目な予感しかしない! 何その相撲部屋みたいな名前!? 苗字が真正面に来てるじゃねーか!

花笠:こんな店を両国に展開しようと思うぞ。

峰岸:もう関取雇うしか無いじゃん! メイド要素いらないじゃん! いやいやオトちゃん、大丈夫なのそんなので?

花笠:大丈夫だ峰岸、私の目を見ろ!

峰岸:澄みわたった綺麗な目してる! 逆に不安! これが本気だということがとても良く分かって、逆に不安!!

花笠:まだ私を信用してくれないのか……私は悲しいぞ? では峰岸よ、コントで一度私の店に来店してみるが良い! いやあ漫才って便利だな!

峰岸:わ、分かったよ。じゃあ行くよ? えーと、カランコロンカラーン、ここが「メイド喫茶・花笠部屋」かー。

花笠:待て峰岸! 私の店はそのようなドアではないんだ!

峰岸:え? そ、そうなの? じゃあ、「ウィーン」?

花笠:違う違う、そうじゃ、そうじゃなーいっ!

峰岸:何か鈴木雅之みたいに否定された! 男前! って、じゃあ何て音のドアなのよ?

花笠:ドアの音は、「ガラガラガラ」だ!

峰岸:引・き・戸!! 小料理屋かよ! 分かったよぉ、「ガラガラガラ」!

花笠:お帰りなさいませ、ご主人!

峰岸:……「様」は!? 急に家臣みたいなメイドに出迎えられたよ!? この時点でちょっと怖いよ!?

花笠:それでは、ご主人を席まで案内させていただきます。こちらの岩にお掛けくださいませ。

峰岸:岩!? 岩っつったか今!? 山賊かよ! 椅子に座らせてよ!

花笠:本日ご主人様のお世話をさせて頂きます、虎殺しの花笠です。よろしくお願いします。

峰岸:メイドにあるまじき二つ名で自己紹介された! い、いやいや、ちょっと待ってよオトちゃん。

花笠:どうした? 寒かったら私の上着を貸してやろうか?

峰岸:そういう紳士的なとこ大好きだけどちょっと黙れ! いやいやそうじゃないの。あのね……そのメイドさん、怖いの。なんか……虎殺してるし。

花笠:うむ……恐怖を感じさせてしまうか。それは問題だな……。

峰岸:何かね、私の思ってるメイド喫茶と違うんだ。何だろう、萌えが足りない。

花笠:萌え?

峰岸:メイドさんってさ、かわいーく、それでいて何かドジっ子だったり、猫耳だったりしてさ。私はそういうメイドさんに接客されたいな。

花笠:成る程、勉強になるな。

峰岸:オトちゃんの喋り方も萌えっぽくないのよ。やっぱり語尾に「〜にゃん☆」みたいなの付けたりしてさ。キャラクター作りには語尾って大切だと思うよ。

花笠:相分かった、善処しようご主人!

峰岸:様つけないのは直んないんだね。

花笠:では、こちらお冷でございまパオーン! 後で改めて御注文伺いに参りますゾウ!

峰岸:おーっと語尾に独特のアレンジ来たよ!? どうしてよりにもよって象なの!?

花笠:象は気は優しくて力持ちだ。だから大好きだ!

峰岸:うるさいよ! メイドにそんなドカベンみたいな要素いらないよ!

花笠:そうなのか。では、このダンボの耳も駄目だろうか……?

峰岸:許さーん! 何だよダンボ耳! 飛ぶつもりかよ! もう象に成りきらなくて良いから普通に接客して!

花笠:では、こちら、メニューで御座います。御注文をお伺いします。

峰岸:ありがとうございます。いやー、やっぱりメイド喫茶に来たからには、オムライスにハートマーク描いてほしいよね。じゃあオムライスとミルクコーヒーで!

花笠:畏まりました。少々お待ちくださいませご主人。(スタスタスタ)

峰岸:様さえつければ普通のメイドさんなんだけどなあ……。

花笠:(スタスタスタ)こちら、ミルクコーヒーでございガッシャーン! ああっと手を滑らせてミルクコーヒーをこぼしてしまった! 熱くなかったでしょうかご主人! すぐに台布巾でお掃除させていただきます!

峰岸:おおぉ、説明口調がすげえ。でも確かにドジっ子のところは出来てるよ! 一歩前進だねオトちゃん!

花笠:自分、不器用ですから……。

峰岸:そして三歩の後ずさりだ! オトちゃんの中の高倉健がひょっこりと顔を出して三歩の後ずさりだ! 男前!

花笠:お待たせしましたご主人、オムライスで御座います。

峰岸:おー、これを待ってたよ! それじゃあケチャップお願いね!

花笠:ケチャップ……ケチャップ……?

峰岸:え、何その反応!? なんでオムライスが分かってケチャップの存在わかんないの!? あの赤い液体のやつよ!

花笠:……血か……!?

峰岸:違うわよ!? トマトの調味料だよ! いいからケチャップで絵を描いてよー!

花笠:ははあ、狩野探幽をだな?

峰岸:描けるもんなら描いてみろよ! ケチャップで狩野派の絵を描くメイドさんなんて聞いたこと無いわ! もういいよ、ハートの絵でも描いてよ。

花笠:よしよし、拷問や虐殺の絵を描けば良いんだな?

峰岸:どうしてそうなるのよ!? ハードな絵じゃねえよ! 可愛いハートの絵だよ!

花笠:さあご主人、花笠部屋障壁画青龍白虎図、描きあがりましたぞ!

峰岸:遂には壁いっぱいに竜虎をケチャップで描きあげやがった! もう何を聞いてんのよあんた!? どうして何かを成し遂げたような満足げな顔してんのよ!?

花笠:おや、ご主人。ラブラブステージタイムが始まりました。一生懸命頑張りますので、しばらくの間私達メイドの歌とダンスでお楽しみ下さい。

峰岸:そうなの……? 今更ラブラブとか言われても全然テンション上がらないんだけど……。

花笠:みなさーん! ステージの上からこんにちはー! 竜殺しの花笠でーす!

峰岸:もう虎以上のものを殺してる!

花笠:それではご主人への想い、歌に乗せて伝えます! それでは聞いて下さい、相撲甚句で『あがるや』!

峰岸:両国設定が急に生きてきた!?

花笠:あぁー、どすこーい、どすこいっ! あぁあ〜! あがるやぁ〜軍配ぃ〜笑顔でェ〜受けるゥウゥ〜!

峰岸:何だこの状況!? メイド喫茶がいきなり女人禁制の神聖なる土俵の上になっちゃった! やったら男らしい!

花笠:ありがとうございました! 私達メイドの想い、伝わったでしょうか! それでは続けて聞いて下さい、『若鷲の歌』!

峰岸:続いては軍歌かよ!? どうしてそう言う萌えからかけ離れた選曲ばかり披露すんのよ!?

花笠:♪わーかい血潮の予科練のォ〜、なーなつ釦は櫻にい〜か〜り〜!

峰岸:熱唱をするな! そして、もうそれは男らしいとかじゃなくただひたすらに間違っている……!!

花笠:いやー、どうだ峰岸。お客さんが沢山来てお金を稼げそうだろう? これで、峰岸に楽な生活をさせてやれるぞ!

峰岸:オトちゃんのそう言う献身的なところ大好きだけどもう良いよ! いい加減にしろ!

二人:ありがとうございましたー!

予選総合第8位(準決勝敗退) kissしてシクラメン
審査員
点数
- 73 60 85 76 71 平均73.00
【審査員コメント】 
・何がどうとかではないです。若鷲の歌のまんま投稿してしまいました。同期の桜にしようと思ったんです。
 そのチョイスを間違えてしまったところで、彼女達にかわいそうなことをしてしまいました。
 もうそれだけです。後は知りません。
  
・これは男・花笠。
 男っぽいというか荒々しいテイストのボケがメイド喫茶という設定とミスマッチしてより映えてました。
 欲を言うならどこかで山場が欲しかった。劇中では最後のステージが最高潮かもしれませんが、
 歌のタイトルしか笑えるポイントがなく、見てるこっちはぽかーんって感じでした。

 営業妨害かもしれませんけど、花笠さんだけでなくショートレンジラリアットやドカベン、若鷲の歌といったワードを
 難なくツッコめる峰岸さんにも男っぽさを感じました。どこまで拾えんねん。
  
・峰岸:様さえつければ普通のメイドさんなんだけどなあ……。 ←つけたところで最早普通じゃねぇw

 何というか、サイクルバトル等で他のネタも見ましたが「2人とも絶対掛けるネタこれじゃなかったでしょう」感が…。
 キャラクターは好感が持てるのですが、どちらかというと、本編であるメイド喫茶の漫才コントに入る前の方が面白かったです。
 入ってからは設定から考えうる想定の範囲を出ていなかったように感じました。爆発が欲しかったです。
  
・女性2人の漫才は、片方がお嬢様で世間知らずだったり、萌えキャラだったり、そんなんばかりでそろそろうんざりしてきたんですが、
 これは片方の絶望的なまでの男前なキャラと、作者の知性が巧い具合にマッチしてて見事な作品に仕上がってました。
 あと、花笠がどう見ても、一昔前の「THE・ガッツ」とかいう伝説的なエロゲのタカさんです、本当にありがとうございました。
  
・とにかくベタな入り方でベタな設定。二人のキャラクターをしっかりと作りこんでるお手本どおりの漫才
 コントに入ってからも目新しい展開になるわけでもなく、基本に忠実なネタ
 それでも基本をこれだけしっかりとやればこれだけ面白いものが出来るんだな、と改めて気付かされた作品でした
 丁寧に作っている職人のテキスト漫才でした。ブラボー
  
・キャラが立っているので、自然と良い漫才になっていたと思います。
 ただ、キャラ以上のこの漫才ならではの要素が少なかったかなぁ、とも思いました。良い意味でベタ、ぐらいの感じでしょうか。
 ツボに来るボケは少なかったのですが、「語尾がゾウ」ってのは面白い発想だなぁと思いました。



No.042 帰れない2人
職人
A:帰れない2人です。

B:よろしくお願いします。

A:野菜とちんこを見分ける職人っているじゃないですか。

B:いますね。

A:私、最近その資格をとりまして。

B:おめでとうございます。

A:大したことではないんですけどね。
  もしよければ、職人の技を披露したいと思うのですが、いかがでしょう。

B:是非お願いします。

A:では私に野菜に紛れてちんこを見せてください。



B:にんじん。

A:野菜です。

B:ピーマン。

A:野菜です。

B:ちんこ。

A:!!!☆CHI★N☆KO★!!!



B:楽な商売ですね。

A:今はそう見えるかもしれませんが、本当は「!!!☆CHI★N☆KO★!!!」と言いながら
  「Lover soul / JUDY AND MARY」のサビの部分を流さないといけないので大変なのです。

B:なるほど。ロマンチックな雰囲気を作り出さなければいけないわけですか。
  楽というのは私の早計でしたね。すみません。

A:では、次はもっと高度に野菜に紛れたちんこを見せてください。



B:緑色のちんこ。

A:!!!☆CHI★N☆KO★!!!



B:さすがですね。正しく見分けました。

A:あなたも偽装が上手ですね。
  一瞬フェイントでズッキーニを出したかと思いました。

B:それも考えましたが、ここは初球からちんこで行こうと思いました。

A:なかなかやりますね。さあもっと見せてください。



B:限りなくちんこに近い野菜。

A:ちんこもどきです。



B:ほう、「ちんこもどき」ですか。

A:ええ。ちんこシンクロ率98%以上の野菜はちんこもどきとするのが公式ルールです。

B:もっと判断に悩むかと思ったんですが……。悔しいです。

A:職人たる者、これくらいは一瞬で判断できなければいけません。

B:まだ見せるものはあります。続けましょう。



B:セロテープ。

A:!!!☆BU★N☆GU★!!!



B:くっ……。お見事です。素晴らしい判断力ですね。

A:ときどき野菜でもちんこでもないものも混入しますからね。想定内でした。
  
B:でもどうして、「それは文具です。」と言わなかったんですか?

A:セロテープはちょっとちんこっぽいと思うので言い方はちんこに寄せました。

B:なるほど。では、“ちんこっぽさ”の基準は何でしょうか。

A:いい質問ですね。私の性的興奮の対象となりうるものがちんこっぽいものです。

B:ということは、“ちんこっぽさ”の見極めは職人それぞれに委ねられているということですか?

A:そうなりますね。言ってしまえば職人の主観な訳です。

B:そこに職人それぞれの個性が現れるんですね。

A:ところで先ほど「私の性的興奮の対象となりうるものがちんこっぽいもの」と言ってしまいましたが、
  それに加えて、語感がちんこに近いと思ったものもちんこっぽいものとしています。

B:その基準でちんこっぽいものというと例えば何がありますか。

A:そうですね……。「中公新書」は「ちんこシュッシュ」に似ているのでちんこっぽいです。

B:なるほどなるほど。参考になります。

A:ではちんこ見分けに戻りましょうか。どんどん見せてください。



B:いきり立つにんじん。

A:!!!☆CHI★N☆KO★!!!

B:脈打つナス。

A:!!!☆CHI★N☆KO★!!!



B:……あれっ、これらはちんこなんですか?野菜のような気がするのですが。

A:いえ、もうこれはちんこなんです。

B:その判断も職人に委ねられているんですか?

A:そうではありません。「ちんこっぽい表現が似合う野菜はちんこなのか野菜なのか裁判」は知っていますか?

B:恥ずかしながら初耳です。

A:説明しますと、ちんこっぽい表現が似合う野菜はちんこなのか野菜なのかという裁判なのですが、
  この裁判で最高裁が下した判断は「ちんこ」だったんです。

B:その判例に従っている訳ですか。奥が深いですね。

A:では見分けに戻りましょう。私はまだまだ見分けられますよ。

B:それでは……と言いたいところですが、もう私には見せるものがありません。

A:そうですか。残念です。

B:でも職人の凄さは十分伝わりましたよ。

A:そうだと嬉しいのですが。

B:ここでいくつか質問をしてもよいでしょうか。

A:はい。いいですよ。

B:今までにちんこを見分け間違ってしまったことはあるんですか?

A:いえ、私はまだありません。

B:では今までで一番見分けにくかったちんこを教えてください。

A:うーん見分けにくかったというか、「野菜と仲睦まじげにメリーゴーラウンドに乗っているちんこ」は、
  完全に自分を野菜だと思い込んでいたのでかわいそうでしたね。

B:それは辛いですね…。では次に、ちんこと野菜を見分ける職人を志した理由を教えてください。

A:小学校の時に、職人さんに話をうかがう機会があって、その時職人さんが言った「ちんこは畑で作れない」という言葉に衝撃を受けたんです。
  それから職人って凄いと思うようになりました。

B:そんなことがあったんですね。では最後の質問です。
  ちんこと野菜を見分ける職人の資格を取るためにどのような勉強をしましたか?

A:私は独学でちんこと野菜の違いをひたすら覚えました。

B:独学で学んだんですか。凄いですね。なかなか独学では厳しいと聞きますが。

A:確かにそうですね。今時は書店に行くとちんこ見分けの参考書が山ほどありますから、参考書選びだけで大変ですし。
  それに独学だとどうしてもブロッコリーとちんこの違いがおろそかになりがちです。
  でもそれはやる気さえあればどうにでもなりますから、独学ではいけないということはないんです。

B:素晴らしいお言葉ですね。全国の独学でちんこと野菜を見分ける職人を目指している方々に励みになることでしょう。

A:さあ、そろそろ私たちの漫才も終わりが近づいてきてしまいました。

B:では最後にショートコントでお別れしましょう。

A:ショートコント「もしもちんこと野菜を見分ける職人どうしがちんこの見せっこをしたら」。



B:!!!☆CHI★N☆KO★!!!

A:!!!☆CHI★N☆KO★!!!

B:!!!☆CHI★N☆KO★!!!

A:!!!☆CHI★N☆KO★!!!

B:!!!☆CHI★N☆KO★!!!

A:!!!☆CHI★N☆KO★!!!

YUKI:♪あなたと2人でこのまま消えてしまおう

B:!!!☆CHI★N☆KO★!!!

YUKI:♪今あなたの体に溶けてひとつに重なろう

A:!!!☆CHI★N☆KO★!!!

YUKI:♪ただあなたの温もりを

B:!!!☆CHI★N☆KO★!!!

YUKI:♪肌で感じている

A:!!!☆CHI★N☆KO★!!!

YUKI:♪夜明け

TAKUYA:(ギターソロ)

予選総合第19位(準決勝敗退) 帰れない2人
審査員
点数
64 43 50 57 85 91 平均65.00
【審査員コメント】 
・おぉう、何ですね。唯一無二ですね。ちんこかそうでないかの基準も、非常に職人っぽい戯言ですし。
 全体的に「お前は一体何を言ってるんだ」って感じの内容なので、思いついたって誰も漫才にしようとは思わないでしょうねえ。
 とは言え、笑ったというより「よくやるなあ」と感心しきりだった気がします。まあ、この点数で。結構高いほうだと思いますよ。
  
・ちんこがゲシュタルト崩壊しましたわ。
 3行目のインパクトは十分、途中のセロハンテープやちんこっぽい表現が似合う野菜の捻りも効いてました。
 ただ残念なことに僕はもう男子小学生ではないので、
 「ちんこ(CHINKO)」という単語そのものでは3度くらしか笑えませんでした。
 先述したような捻ったボケがもっと多ければ後半でも笑いがとれると思います。
  
・ただの下らない☆CHI★N☆KO★ネタかと思いきや、クソ真面目な空気を出し続けることで落差を演出し、
 さらには工夫(☆BU★N☆GU★など)を入れ面白く展開していったと思います。
 ところが、「いきり立つにんじん→☆CHI★N☆KO★」「脈打つナス→☆CHI★N☆KO★」のくだりで、
 折角しっかりしたルールがあるように見せていたものが台無しになったと感じました。
 メインの題材が「野菜」と「☆CHI★N☆KO★」な辺り、はからずも第10回MM−1にふさわしいネタとなりました。あとはあき竹城が出てくれば完璧でした。
  
・わぁ、アホが出てきた。アホなんやけど、漫才の文体から滲み出る知性を感じました。
 エクスクラメーションを一切使わずにここまでやるのは八十八並みの職人ですね。
 決勝には行かんやろけど個人的に勝ち上がってほしい。
  
・ラストのショートコントがなかったら、あと10点足してたかもしれません
 こいつ、只者じゃねぇな。多分覆面でしょうけどオレには誰だかさっぱりわかりません
 誰だか分からないのに無礼を承知で言わせてもらうと、病院で検査をお勧めします
  
・こんなネタですが、笑いの基礎はしっかりと踏まえられていると思います。っていうかガチガチに。
 そして、文字漫才での !!!☆CHI★N☆KO★!!! の破壊力はパないですね。(元ネタの曲知ってればさらに面白いのかもしれませんが)
 やや完成度の低い部分も残ってはいますが、読めば読むほどハマりました。お見事です。



No.043 The Love and Hate Collection
居酒屋の大将
大将・男性:よろしく。

男性:最近おいしい料理を食べることにハマっています。大将ってさ、得意料理は何なの?

大将:ハハハ・・・今はもう、大将じゃないんだよ。この前店を畳んじまったから。

男性:あっ、大将の店、閉店しちゃったんだ・・・。好きだったんだけどな。
   じゃあさ、そのお店をやっていた時の得意料理とかはどういうのが。

大将:ん〜、刺身の盛り合わせだろうねぇ。懐かしいなぁ。

男性:ああなるほど、確かにあれは好きだった。
   魚って捌くのとか綺麗に飾り切りするのって難しいじゃない、やっぱ大将はすごいなぁ〜。

大将:まあその盛り合わせで食中毒を出して以来、客足が減るわ行政処分されるわで、閉店を余儀なくされたんだけどね・・・。

男性:・・・ああ、そう・・・。
   いやーでもさ、こうして漫才という場ではあるけれど、大将と二人で話しているとお店があったことのことを思い出すなぁ。

大将:まあそうだね、確か君は無理矢理ウチの店に通い出したんだったな。





男性:ごめんくださ〜い。

大将:あっ、ごめんなさいね、ウチは一見さんお断りだから。
   ってそのハゲすごい!思わず二度見しちゃうくらいすごいハゲ!
   二度見しちゃったし一見さんじゃなくなったからヘイ、ラッシャイこの野郎!!

男性改めハゲ:お前がだよこの野郎。





ハゲ:あのさ、一つどうしても言いたかったことがあるんだけど、いいかな?

大将:おうよ。

ハゲ:ハゲってなによ。二度見しちゃうくらいのハゲってなによ。

大将:自らライトアップしているハゲ。

ハゲ:やかましいわ!!脂でテカってて何が悪いんじゃ!!人間皮膚から脂が出ない方が不健康なんじゃボケ!!

大将:太陽は月を照らし、月は君を、そうハゲを照らす。

ハゲ:そういう風流めいたこといらないから。
   確か一番最初に頼んだメニューは、寿司だったよね。





ハゲ:大将ばぐろ!!ちょっと噛んじゃったウヘッ。

大将:イカを喰え。

ハゲ:えっ・・・まあ、じゃあイカも・・・。

大将:つまりイカを2貫だな。

ハゲ:えっ、ばぐろは!?

大将:文句あるなら出てけーーーーーい!!!!!

ハゲ:分かった分かった、イカ2貫食べるから!!

大将:「分かった分かった」、つまり合計6貫だな?まいどっ!!

ハゲ:これじゃあイカ臭くなっちまう・・・加齢臭とイカ臭、どちらがマシなのだろう・・・。





大将:そりゃ当然にイカ臭だろう。加齢臭は笑えないというか、イカ臭と違ってネタにすらならないからな。

ハゲ:別に上手くねえよ。
   初見のお客の注文を無視してイカだけ六つも握るってどういう神経してんの。

大将:実はあの時、マグロ腐ってたんだよ。臭いだけでなく見た目もおかしかった。
   
ハゲ:そりゃ食中毒出るわ!!一番メジャーなばぐろでそれは無いわ!!

大将:てかウチのマグロは常に腐っているし、臭いや見た目もおかしくて、防犯効果すらあった。
   何度か空き巣に入られそうになったことがあったんだけど、どういうわけかマグロの近くで皆気絶してるんだよな。てか死んでた。

ハゲ:もうそればぐろじゃねえから!!殺戮兵器だから!!

大将:てか君、マ行の発音苦手?

ハゲ:別に不得意とかねえわバビムメボ!!

大将:六割死んでるじゃないか。ウチのマグロか!!

ハゲ:あんたがそれ言っちゃ駄目だって!!ネタでも駄目だって!!
   てかお前のマグロは10割腐っとるわ!

大将:マグロだけにネタとして・・・。

ハゲ:イカでそれもうやってるしなんかグレード下がってるしもう最悪。
   最悪と言えば、大将の店の飲み物系って大体がクソだったよね。

大将:クソな思い出をわざわざ掘り返す君もクソだし、なによりハゲだな。

ハゲ:ハゲにつなげりゃいいってもんじゃないぞ。





ハゲ:大将、とりあえず生中お願い!

大将:はいよっ、ぶっちゅ〜〜〜〜〜っぽんっ!

ハゲ:・・・・・生のチューじゃねえよ!!ビールに決まってんだろこの野郎!!
   すんごい勢いで俺の唇を吸いやがって!!トイレの詰まりを解消するアレと同じ原理の音出たぞ!!

大将:まさかこんなかたちでファーストキスを奪われることになるとは思いもしなかった。

ハゲ:こっちの台詞だわこの野郎。





ハゲ:まったく・・・三十代半ばでようやくキスできたかと思えば、こんなおっさんが相手になってしまうとは・・・。

大将:こちとら四十歳こえてたんだぞふざけんなこのハゲ。ファーストハゲ。

ハゲ:お前が生中を勘違いしたのが原因だろうが!!ファーストハゲってなんだよ!

大将:ファーストキッスの相手がハゲたおっさんだったもう最悪、の略です。

ハゲ:知ってるわボケ!!少しは気利かせてボケろボケ!!
   あー、怒鳴ってたらまた飲み物に関する嫌な記憶が蘇ってきたぞ・・・。





ハゲ:大将、とりあえず口をすすぎたいから水ちょうだい。

大将:はいよっ、ちょっと待っててね!(バタン)
   オエェェェェ、ゲロロロロ・・・ジャァァァァ・・・。
   ヘイッ、お待ちっ!!





ハゲ:あの時お前どこ行った。

大将:トイレ。ハゲとキスしちゃったから吐かなくては、と思って。

ハゲ:だよな!!嗚咽と水流す音聞こえたもんな!!そんで客にトイレの水を出すってどういうことだこの野郎!!

大将:ノンノンあれはミネラルウォーター。トイレの中にペットボトルがたくさんあるわけ。

ハゲ:トイレに飲料水置くなし、そしてそのぬる〜い水を客に出すなし。

大将:でもまあ、トイレで汲まなかっただけマシでしょ?トイレの蛇口から汲んでたら恐らく論外でしょ?

ハゲ:恐らくじゃねえよ当然に論外だよこの野郎。
   !!  あれ、そういや確か焼酎の水割りを頼んだ時に・・・!





ハゲ:大将、焼酎をロックで!

大将:カモンベイビ〜〜〜〜〜ショウ、チュウ〜〜〜〜〜っぽん!

ハゲ:ウゲエエエお前もうキス魔か!!こりゃ酎ハイも頼めねえな!!
   お品書きでチュウって付くメニュー全て黒塗りしたろか!

大将:なにかがふっ切れた自分がいて、そしてそれってカッコ良いと思う。な?
   なんというか、ロックだろぉ?

ハゲ:最早ただの変態だし、間違いなくロックの意味を履き違えているから水割りでいいよもう!

大将:芋焼酎と麦焼酎、どっち?芋みたいな頭してるから敢えて麦にする?

ハゲ:おう麦でいいわこの野郎!!お前ハゲをいじるの大好きだな!!

大将:そんじゃ麦の水割りだな。ちょっとしたパフォーマンスがあるんだ、見てくれい。(ガチャ)

ハゲ:お前またトイレのドア開けんのかよ。客の前で複数回開く人初めて見た。

大将:見よ、この華麗な水の放物線!!(ジョボボボボボ)

ハゲ:ウォシュレットで割るバカがどこにいる!?ここにいた!!もうそれ飲みたくない、トイレのドア開けた時点で飲みたくない。

大将:お客さんは助平そうな顔してるから、ビデにしてやったよっ!!
   へいお待ちどうさんっ!!

ハゲ:うおおおお!!!!!(頭突きで麦焼酎ビデ割りを粉砕)





ハゲ:やっぱお前、論外だったんじゃねえか!!あまりに嫌な記憶だったせいか、今の今まで忘れていた!!

大将:なんだ、君の頭の稲妻みたいな傷って、わざと付けたようなやつじゃなかったのか。
   ずっと前から痛々しいと思っていたし、イタい奴だなとも思っていた。

ハゲ:だから原因お前だから!!

大将:ハゲのキズモノってことで、本気でサガットのコスプレイをしてるのかと思ってた。

ハゲ:・・・・・・もうやってられるかあああああ!!!!!
   大将のお店のことも思い出してちょっと懐かしいなぁとか思っちゃったりもしたけど、結局良い思い出なんて無かった!!
   店潰れたのも当然だこの野郎!!

大将:とまあ、今君は盛大に罵ってくれたわけだが、そんな君が絶品だと褒めてくれた一品があることを覚えているかい?

ハゲ:そ、そんなものねえよ!いや、待てよ・・・?





ハゲ:大将、このつみれ汁、一体どうやって作ったんだい?

大将:フフフ・・・それは内緒だ。企業秘密ってやつさ。

ハゲ:とにかくこれ、すっげぇ美味いよ!!毎回これをシメにしたいなあ!





ハゲ:そうだっ!!大将のつみれ汁は最高に美味かったんだ!!

大将:唯一の良い思い出でしょ?

ハゲ:お前が唯一言うなよ。
   ああ、でももう一度、あのつみれ汁を食べたいなぁ。

大将:そう言うと思ってほら、ポケットに詰めてきた。

ハゲ:用意周到さと要領の悪さが同時に襲ってきた!!

大将:これは冗談、ほらタッパーに作ってきたから、久々に食べてみるかい?

ハゲ:最初からそれを・・・いただきます。
   ああ、やっぱ美味しいなぁ。このつみれがもう最高。
   企業秘密って言ってたけどさ、もう店も潰れちゃったんだしレシピとか教えてよ。

大将:うーん、それはなぁ・・・。

ハゲ:んじゃせめてこの赤身のつみれの作り方くらいさ。イワシか何か?

大将:いや、ウチのつみれはいつだってマグロ。

ハゲ:・・・・・・ああ、そうか。ばぐろか。俺は死ぬんだな。もう終わりにしようか。





大将:どうもありがとうございました。
ハゲ:どうもあっ・・ぐふっ・・・・。

予選総合第30位(3回戦敗退) The Love and Hate Collection
審査員
点数
59 41 46 38 69 70 平均53.83
【審査員コメント】 
・とても読み易いんですが……なんとも低空飛行なまま飛んでいった感じです。
 でも、ハゲと大将の距離感が良いですね。「何こいつやべえ」と思いつつもグイグイ突っ込める感じ。うーん。でも爆発力が欲しいですねえ。
 あ、あんまり行間空けたりを繰り返すと、結構テンポが悪くなりますよ。
  
・「六割死んでるじゃないか。」このフレーズすごいなぁ……これ1つで2回笑える。
 この他にも「二度見しちゃうくらいすごいハゲ!」「頭突きで麦焼酎ビデ割りを粉砕」
 と一言で爆笑がとれる瞬発力のあるボケが散見されました。
 瞬間最大風速は申し分ないんですが、登場人物はいい年した大人なのに、どこか悪い意味で子供っぽいのが残念。
 生ちゅー、ファーストハゲ、トイレの水あたりはただ嫌がらせしたかったってだけの稚拙なボケで、
 特に後半のボケにそのような傾向が強く見られました。
  
・読み進めれば読み進めるほど、男性(ハゲ)がこの店に通い続けていた意味が分からないです。
 「だからそれがボケなんだろ何言ってんの」と思われるかもしれませんが、
 前提部分に疑問を持たれる余地があるほどボケが死んでしまうと思います。
 「思い出話」ではなく、いっそのこと普通の「俺居酒屋向いてると思うんだよね。ちょっとやってみよう。」という設定にするべきだったかなと。
  
・ネタの中でやるコントが回想っていうのは見たことないパターンで斬新。
 映画的な情緒さえ感じるネタでしたが、読後の印象は汚ぇ一択でした。
 問題はそれよりも、覆面のにおい(臭い)がプンプンするってことなんだな
  
・序盤でグッと心を掴まれて、これはどんだけ面白いネタが見れるんだろうとハードルを高くしてしまった分
 思ったよりも点数が伸びませんでしたが、とにかく斬新でしたね。二人のキャラがとても好きです
 マグロのくだりがあまりにもボケが弱くて全体的に見て浮いてるかなぁ、と思いましたが
 無限の可能性を感じさせていただきました
  
・「回想コント漫才」ってのは新しいですね。これと「ばぐろ」がそこそこの得点を付けた理由です。
 ハゲさんが大将の店を好きだったのがよく分からないという矛盾点や、全体的にボケが汚めなのは気になりました。



No.044 生涯探究
生かせ言葉
下村:どうも生涯探究です。よろしくお願いします。


庄野:よろしくお願いします。


下村:突然ですけども、今の時代はしゃべる力。表現する力だと思うんですよね。


庄野:そうだね。情報社会でいろんな意見がはびこってるからね。
   そんななかで自分の意見を言えるようにしていける力。
   そして相手を納得させるような表現力がいるってことだね。


下村:ですので俺は、グルメレポーターになろうかと思います。


庄野:・・・なぁ下村よ。俺らは今何してる?


下村:舞台の上で漫才をしてる。


庄野:だったらそれで十分じゃないか!俺達の表現力でみんなを笑わせる!
   それが俺達の意見、表現で相手を納得させてることにつながらないか?


下村:給料が漫才なら折半、単独リポーターならひとり占め。


庄野:おおぅ、現実的な問題を・・・
   まぁいいや、じゃあやってみようか俺が料理店の人を。


下村:ああ、いいです。すでに料理店にオファーを取ってます。


庄野:はい?いや別にそんな本格的にやらなくても。


下村:確かにコント漫才でもいいかもしれない。
   しかし現実に寄り添うことで、リアリティを深められる。
   そして漫才に磨きをかける!!俺はこれを『実践漫才』と呼ぶ!!


庄野:お笑いの大学できたらこんな講義ありそうだな。
   まぁいいや、それで満足するなら付き合うわ。


下村:というわけで、3つのお店のオファーを取ったので行きますよ!!


庄野:あ、今日外暑いんでね、お客さんは待っててください!!
   巨大スクリーンに中継映しますんで!!





庄野:とりあえず、最初のお店についたわけですけど・・・
   下村、その格好は?


下村:着ぐるみをきて体型を彦摩呂さんっぽくしてみた。
   まぁちょっとモチベーションを上げるためだよ。
   それにもしかしたら「あれ?あそこにあるの俺の体じゃね?」
   って魂が入ってきて俺の力になるかもしれねぇし。
   

庄野:バトル漫画の友情パワーかよ。
   それと彦摩呂さん御存命だよ。勝手に殺すな。


下村:まず1件目はこちらの甘味処ですね。入りましょう。


庄野:こちらのおすすめは。・・・ほう冷やしぜんざいですか。


下村:それではいただきまーす♪


庄野:ここはせっかくなんでここで、彦摩呂さんバリの名言を。


下村:ペロ、これは嘘ついてる味だぜ。


庄野:いやそれジョジョ第5部のブチャラティじゃないか!なぜ!?


下村:彦摩呂と飛呂彦って似てない?


庄野:ちょっとはそうは思うけども!
   でも舌でなめるのは飛呂彦さんのまんがのキャラの方だからな。


下村:ちなみにこの小豆、市販の小豆だよ。


庄野:・・・店主。あ、土下座してる。


下村:ドッドドドドド!!(店主を蹴る)


店主:パエリャ!!(ドサッ)


庄野:いいよ。ジョジョっぽい効果音とか。


下村:ドドドッドドド(なんだかなぁ〜)


庄野:スタンドに阿藤快さんでてきた!?


   なんだかなぁ!なんだかなぁ!なんだかなぁ!なんだかなぁ!なんだかなぁ!なんだかなぁ!
   なんだかなぁ!なんだかなぁ!なんがっ!痛っっかなぁ!・・・・・・・・・なんだかなぁ!
   なんだかなぁ!なんだかなぁ!なんだかめんどくさくなってきたなぁ!   なんだかなぁ!
   なんだかなぁ!なんだかなぁ!なんだかなぁ!なんだかなぁ!なんだかなぁ!なんだかなぁ!
   オファーお待ちしております(店主ぐったり)



庄野:年齢的にきついやろ・・・最後めっちゃ切実な訴えきてるし・・・


下村:嘘付く奴はお払い箱やぁ!!次行きましょう!!


庄野:結局最後だけ無理矢理彦摩呂さん入れただけやん。
   




下村:さぁーてそれでは2件目です。ここはホンジャマカの石塚さんで行きたいと思います。


庄野:いきたいって・・・さっきの彦摩呂さんの着ぐるみちょこっと膨らませただけじゃねぇか!


下村:伸縮自在!!


庄野:いいよ!着ぐるみの素材アピールは!!
   ん?あれ?どうしたの子どもたち?ん、300円?遊びたい?


下村:伸縮自在!!


庄野:しすぎだわ!!子どもが遊ぶボールプール並みにでかくなってんじゃねぇかよ!!


下村:(シュルルルルルッルルル…)ごめんね、子どもたち。これは遊ぶためのものじゃないんだ!


庄野:お前思いっきり遊んでるじゃねぇか。


下村:そうだいいこと教えてあげるあそこの甘いもの売ってるお店で
   「市販ぜんざいください!」って言えばただで美味しいもの食べれるよ!


庄野:・・・さらば甘味処のおっちゃん。


下村:という訳で2件目はステーキ!Let's共食い♪


庄野:後で全力で謝ってこいよ。


下村:では食べられちゃうお友達カモーン♪


庄野:うわっ豪快な厚切りだなぁ。


下村:それではいただきまーす。まいうー♪


 (数分後)


下村:(あっ、ちょっと冷やしぜんざいでお腹下したかも…)
   まいうー♪ まいうー・・・ まいるー(汗)。


庄野:そりゃ、まいっちゃうほど美味しいんだろうなぁ。いいなぁ


下村:・・・あのさ庄野ちょっと中断していい?


庄野:いや、なにいってんだ。これ中継してんだぞ。責任持って食べろ。
   まさかお腹の調子が悪くなったとか言わないだろうな?
   お前がリポーターやりたいって言ったんだからな。


下村:(ギクッ)・・・頼むアレを用意してくれ!!
   出ないと着ぐるみ膨らまし続けて爆発させる!(シュコシュコシュコシュコ)


庄野:


下村:脂肪を分解(シュコシュコ)


店主:(不動明王のごとき形相)


下村:腸にまで、プラス!(シュコシュコシュコシュコ)


ギャラリー:(◎ ◎)ジーッ


下村:・
   ・
   ・
   ・
   新三k(ステマの疑いがあるためこの言葉はブロックされました)薬!!



庄野:今までの言葉が何故ステマに引っ掛からないか教えていただきたいわ。


    (パァァァァァン!!!!)






下村:というわけで3件目です。体調万全張りきっていきましょう!


庄野:何事もなかったかのように始めるなよ。
   着ぐるみ大破で店内とんでもないことになってるんだからな。
   で、3件目は誰のものまねでいくの?


下村:渡辺篤史さんで!


庄野:ジャンル違うわ!!あの人建物の方紹介する傾向の強い人だから!!


下村:今回やってきたのはこちらのとんかつ屋さん。マンションの1階1LDKを・・・


庄野:ほら、さっそく渡辺さんの分野の方に傾いてるよ!!
   とんかつ紹介しなさい!!


下村:こちらのとんかつは2TCですね。失礼します。(パクッ)


庄野:何でも間取りにかこつければいいってわけじゃないからな!!
   なんだよ2TCって。


下村:勿論 T:豚(トン) C:チーズ ですが。


庄野:普通にチーズを挟んだとんかつって言えんのか!!


下村:それでは次にとんかつ屋さんの脳内にお邪魔します。



〜渡辺篤史の脳内メーカー〜

「とんかつ屋店主の脳内」



  肉肉肉肉肉肉肉
 肉肉肉肉肉肉肉肉肉
 チーーーーーーーズ
 肉肉肉肉肉肉肉肉肉
  肉肉肉肉肉肉肉



下村:ほぉこんな風になってるんですねぇ。


庄野:お前の中の渡辺篤史像どうなってんだよ!!
   なんでもお邪魔しますで侵入可能かよ!!
   でもまぁなんというかわかりやすいですね店主。
   まさにこのお店のとんかつらしく、


下村:でもなんで衣がないんですかねぇ。


庄野:ちょっと気になるけど別にそんなに大したことではないでしょ。


下村:という訳でとんかつ屋の店主の脳内をリフォームしたいと思います。


庄野:お前もう誰なんだよ!?渡辺篤史の皮を被った何者なんだよ!?



(数分後)



〜渡辺篤史のビフォーアフター〜



  肉肉肉肉肉肉肉
 肉乳乳乳肉乳乳乳肉
 衣衣衣衣衣衣衣衣衣
 肉乳乳乳肉乳乳乳肉
  肉肉肉肉肉肉肉




庄野:なんというか微妙でしょう!!衣を挟むな!包め!!
   あと乳って!!確かチーズは乳製品だけど。


下村:さぁ!店主が見事な性転換による水着姿を披露したところで次の


庄野:ちょっとまてちょっとまて!!
   あれ?これ脳内リフォームじゃないの?


下村:先程の漢字は、現在の店主のバスト部分を表現しています!!


庄野:たいそうなことしたな匠よ!!


下村:衣の間からはち切れんばかりのチーズ///


庄野:やめろやめろ!なんだその卑猥っぽさは!!趣旨が逸れ過ぎてるわ!!
   外の男性ギャラリーは何ということでしょうって顔で見てるけども!!
   もうやめだやめ!!なんだよこれ!!


下村:俺の表現力を存分に発揮した結果です。これでお金が稼げる!!


庄野:お前も脳のリフォームしやがれ!!

予選総合第32位(3回戦敗退) 生涯探究
審査員
点数
67 63 35 21 67 55 平均51.83
【審査員コメント】 
・相変わらず、ダイナミックに色々漫才以上のことをやってますねえ。
 僕には……笑いに直結はあんまりしない感じでした。こればかりは印象値です。
 何を直せばとかも無いですし、多分他のネタだったらもっと点数高かったんでしょう、としか……。
  
・これは漫才コント……で、いいのか……?その範疇を大きく超えた漫才風コントな気がしてならない。
 それにしても1件目の破壊力がすごい。出てくる名詞がツボを絶妙に刺激してきました。
 バトル漫画の友情パワー、とか、彦摩呂と飛呂彦って似てない?、とか。
 でも2件目、3件目と進むにつれて少しずつパワーダウンしていきました。
 ボケのバリエーションを増やしテコ入れはしてあるんですが、それでも1件目の衝撃には及びませんでした。
  
・ちょっと違うような気もしますが、冒頭で「スクリーンに中継」と言ってますし、
 脳内メーカーもそのスクリーンに出していると考えれば、ギリギリ漫才として捉えることもできる……のかな?
 では、この飛び道具を使っておいて、その結果他の漫才ネタには出せない面白さを出せているかというと…
 そんなことはないなと。武器にはなっていないように感じました。
 なので、「みんな素手で挑んできているなか自分達だけ鉄パイプ持ってきておいて結果素手の人以下」というマイナス印象だけが残ったような状態です。
  
・ジョジョと芸能ネタに着いていけないと8割方意味が分からないっていうのも致命的なんだけど、
 それ以上に壊れ方が非常に浅いです。
 いや、十分壊れてるんだけど、せめてくるぶしソックス並みにえげつない壊れ方をしないと目立たないし、
 笑いの面でも自己満足に終わっちゃってる風で、読み手は置いてきぼりになるんじゃないかと思います。
 オチも渡辺篤史のくだりをそのまま引き摺った終わり方だったので、
 レポーターになりたいという点に回帰してほしかった。ただただ、次こそ期待。
  
・3本のショートコントスタイルなんですが1本目は軽いジャブとしてまぁまぁ、3本目は爆発力があって
 オチまでしっかりと自分のスタイルを貫いているのですが2本目の石塚辺りではちょっと弱かったかなぁと
 でも今回はいつもより丁寧にバカバカしいことをやってやろうという心境の変化が見えてきていますね
 発想力は今大会でも随一なんで、あとの課題は安定した長打力でしょう
  
・文章上でロケってのは新しいですね。コントっていうのともまた別ジャンルのような。
 自由なボケが多くて楽しめた部分もあるのですが、ネタ全体としては狙いどころがよく分からず、ちょっと弱めのネタだと感じました。
 阿藤さんの長台詞は、現場を想像して読むと時間的に長過ぎて違和感がありました。そんなところに気を付けても良いのかも。



No.045 ヘテロ失楽園
マッチ売りの少女
イヴ:おはなしのくに〜♪

仇村:いや、漫才しろよ。

イヴ:る〜る〜る〜るる〜♪

   (中略)

   る〜、る〜・・・

仇村:1曲歌い上げてるけど、ちゃんとNHKに許可は取ってるんか!?

イヴ: 音程:△
    声量:○
    ビブラート:○

    78点!!

仇村:まさかのカラオケだよ!!
   点数的に大して上手くもないし下手でもないし・・・
   てな訳で、まさかのカラオケから始まりました。どうも、ヘテロ失楽園です。

イヴ:柏木由紀売りの少女  〜語り:イヴちゃん〜

仇村:何だその稀有な童話!?
   アンデルセンも真っ青だよ!

イヴ:昔々ある所に、1人の少女がいました。
   少女は大晦日の夜の寒空の下、1人で柏木由紀を売っていました。

仇村:だからそれ何なのさ!?
   何故AKB48チームBリーダー、ゆきりんこと柏木由紀を売買してるのさ!?

イヴ:「柏木由紀はいりませんか?  柏木由紀はいりませんか?」
   少女がいくら声をかけても、柏木由紀が売れるどころか、町の人は見向きもしてくれません。

仇村:売り物がマトモならばまだ同情の余地があるんだけどなぁ・・・

イヴ:それもそのはずです。
   少女のすぐ目の前で、佐々木健介売りの少年が佐々木健介を売っているのです。

仇村:ゴメン、「それもそのはず」にどうしても結びつかない僕がいるよ・・・
   佐々木健介売ったところで、チャコちゃんこと嫁の北斗晶くらいしか買う人いないだろ・・・

イヴ:「さぁさぁ寄ってらっしゃい見てらっしゃい!
    この佐々木健介、枕元において寝るだけで花粉症対策になる優れものだよ!」

仇村:佐々木健介にそんなムチャ振り求めんな!

イヴ:佐々木健介は飛ぶように売れますが、柏木由紀はちっとも売れません。

仇村:一応日本一のアイドルグループの3番人気なんだけどね。(2012年8月現在)
   そもそも大晦日に花粉症対策って気が早すぎるだろ・・・

イヴ:次第に夜が更け、町から人の姿がなくなってしまいました。
   しかし、少女は柏木由紀を全部売ってから帰らなければ、ミッツ・マングローブに叱られてしまいます。

仇村:1回その物語の相関図を見せてくれよ!
   妙に固有名詞多くて訳がわからんわ!

イヴ:少女は寒空の下、家にも帰れずに立ち尽くしてしまいました。

仇村:かわいそうではあるんだけどさ・・・
   イマイチ悲しみが伝わってこないんだなぁ・・・

イヴ:少女は柏木由紀に火を付け、暖をとる事にしました。

仇村:イカンイカン!
   マッチに火を付けるならわかるけど、それが柏木由紀となっては極限状態も甚だしいよ!

イヴ:少女が柏木由紀に火を付けると、炎の中には日本のある日の天気図の幻想が浮かび上がりました。

仇村:確かに柏木由紀って、お昼のお天気キャスターやってるけどさ!?
   急に取って付けた様なその柏木由紀らしさは何さ!?

イヴ:「柏木由紀:明日は全国的に冷え込むでしょう。
         外出をされる方は、防寒対策をしっかりしましょう。」




   柏木由紀に付いていた火は燃え尽き、日本のある日の天気予報の幻想も消えてしまいました。





   「寒い・・・っ!!」
   少女は余計寒くなってしまいました。

仇村:よりによって何でそんな日の天気なのさ!?
   今の柏木由紀が狙ってやってたんなら、来年の総選挙は、最近メキメキ美人になってる秋元才加に投票しちゃる!

イヴ:少女はもう1度、別の柏木由紀に火を付ける事にしました。

仇村:何となくそんな予感はしてたけど、この物語の柏木由紀は複数の個体が存在するのね・・・
   少女の横に並ぶ売れ残りの柏木由紀たちっていう構図、なんてカオスなんだろう・・・

イヴ:すると今度は燃え盛る火の中に、とても美味しそうなご馳走が浮かび上がってきました。



   「渡辺麻友:すごいご馳走!これ全部ゆきりんが作ったの?」

   「柏木由紀:そそそっ、そうだよ! 決してお母さんの手は借りてないよ!  全部私一人で作ったんだよ!
         お母さんにはちょっと皮むき器の使い方を教えてもらっただけだよ! ホントだよ!」

   「渡辺麻友:ゆきりんすごーい!」

仇村:絶対柏木由紀作ってねぇ!
   皮むきどころか、全部お母さんにやらせてるだろコレ!

イヴ:「柏木由紀:しまった!バレては仕方ない!ここは一旦引き上げるぞ!」

   幻想の中の柏木由紀がフーッと息を吹くと、火は消えてしまい、ご馳走の幻想も消えてしまいました。

仇村:逃げるな逃げるな!
   そもそも何で僕のツッコミと話の内容がリンクしてるのさ!?

イヴ:少女はもう1度、柏木由紀に火を付ける事にしました。

   「ああ、もう火を付けようにも、柏木由紀が1人しか残ってないわ・・・」

   そこで少女はポケットをまさぐり、ひみつの道具を取り出しました。

   「バイバイン〜っ!(例の青ダヌキ風のしゃがれ声で)」

仇村:おいおいアンデルセン、急に藤子・F・不二雄先生に少女寝取られたでおい・・・

イヴ:「この薬をかけたものは、一定時間で1つから2つへ、そして2つから4つへと倍に増え続けていくんだ!
    これでいくら柏木由紀に火を付けても無くならないぞ!」

仇村:さて、ここでとりあえず誰の脳みそからCTスキャンしたら良いのかな・・・?

イヴ:少女は次々に柏木由紀に火を付けていきました。
   火が燃え上がる度に、様々な幻想が少女を楽しませました。

   柏木由紀と仲の良いAKBメンバーの幻想・・・

   多くのファンの笑顔と熱気が渦巻くAKBコンサートの幻想・・・

   そして広大に広がるニンニク畑の幻想・・・

仇村:3つ目の幻想の悪意よ!

イヴ:しかし今度はかえって柏木由紀が増えるペースに、柏木由紀を燃やすペースが追いつかず、柏木由紀は見る見るうちに数を増していきます。
   そしてとうとう、少女の手に負えないほど、おびただしい数になってしまいました。

仇村:ここまで来ると今までマトモな視点で見てきた僕がアホみたいだな・・・
   しかしそれにしても、全裸でおしくらまんじゅうしたいというコメントは野暮だろうか・・・

イヴ:どうする事もできなくなった少女は、柏木由紀を風呂敷に詰め込んでロケットに括りつけ、宇宙へ飛ばす事にしました。

仇村:アンデルセン童話の壮大さには屈服するね!

イヴ:少女は柏木由紀を括りつけたロケットを宇宙へと飛ばしました。

   柏木由紀が手元に無いのに売上げ金も持っていないという事で、ミッツ・マングローブのバックドロップを喰らったものの、
   少女は無事に新年を迎える事ができたのでした。

仇村:無事でもなんでもねぇよ!
   ミッツのバックドロップ喰らってるじゃないか!

イヴ:めでたしめでたし。

仇村:めでたくねぇわ!  女装した大男が少女にプロレス技かけるオチって何さ!?

イヴ:次回のおはなしのくには「誰もが愛した名優特集」と称し、惜しまれつつこの世を去ってしまった名優たちが生前この番組に出演された時のおはなしをお送りします。

仇村:急にマジメ!?
   今回との落差激しすぎるだろ!?

イヴ:第1弾は故・丹波哲郎氏の名演技を、楽しいおはなしと共にご覧頂きます。
   それでは次回、「映画クレヨンしんちゃん  〜語り:丹波哲郎〜」にご期待ください。

仇村:確かに昔しんちゃんの映画のどれかに出てた気はするけども!
   あまりにも無茶苦茶すぎるだろおい・・・

イヴ:てな訳で、まさかのおはなしの語りから始まりました。どうも、ヘテロ失楽園です。よろしくお願いします〜。

仇村:これから漫才始める気かよ! いい加減にしろ!

予選総合第20位(準決勝敗退) ヘテロ失楽園
審査員
点数
75 69 51 39 51 85 平均61.67
【審査員コメント】 
・柏木由紀は「AKB48の妙に背の高い奴?」みたいなイメージがうっすらとあるような無いようななので、
 読み進めてちょっと心配だったんですが、内容的にはもう誰でも良かった感じでしょうかねえ。
 (ただニンニク畑とか正直良くわかんないです。ごめんなさい)
 でも柏木由紀がただただ物の様な扱いをされている様は何故でしょう、嫌いでは有りませんでした。
 ミッツマングローブに暴力を振るわれる柏木由紀。何故でしょう、嫌いでは有りませんでした。
 ロケットに括り付けられ、広い宇宙で永遠に増え続けるが孤独な柏木由紀、嫌いでは有りませんでした。
 そう。
 そういうことです。
  
・柏木由紀をなんだと思ってるんですか。いやぁいいイジり具合。
 出だしから快調で、藤子先生に寝取られた⇒CTスキャンの流れには爆笑しました。
 しかしながら前後である柏木由紀に火をつけて映し出される寸劇と、
 ミッツのバックドロップと誰もが愛した名優特集がどうにも中途半端な内容でした。
 どこがボケなのかわかりづらく、ツッコミもここだけは工夫が見られず最後に失速しました。
  
・マッチ売りの少女ネタですね。
 なるほど、ということはマッチの代わりにケンタウルスを売……なに?違う?(※1)
 ということは、まさか、マッチの代わりにマッチョを売ると……なに?それも違う?(※2)
 きっと売る物を変えるんじゃなく全く違う方向からネタを作……って柏木由紀売るんかーい!
 過去の(しかもどちらかというと最近の)MM−1で既に使われている発想で、自分の趣味に応じて売る物を変えただけという印象でした。

 仇村:絶対柏木由紀作ってねぇ! ←このくだりは面白かったです。

 ※1・・・第6回MM−1グランプリ・センチメンタルゼリービーンパニック参照
 ※2・・・第8回MM−1グランプリ・俺の塩参照
  
・第6回のゼリビンの強烈なマッチ売りの少女があるからどうしても見劣りしてしまうっていうのもあるけど、
 それを差し引いてももう少しボリュームが欲しかったところ。
 序盤の佐々木健介売りのくだりで期待度が高まった分、
 それ以降あまりパッとしませんでした。
  
・設定が何と壮大なことなんでしょうか。最終的に柏木が宇宙に行ってしまうなんて
 面白いといえば面白いんですがこの壮大な展開を生かして切れていない感じです
 ボリューム感も足りないんで、佐々木健介を後半に生かす、等で思わぬ変化球を投げてきていただけると
 更にこのネタは進化していくと思います
  
・マッチを柏木由紀に置き換えただけなのに、っていうかマッチを柏木由紀に変えるっていう発想がすごいわ!!
 佐々木健介売りで一気に世界が広がり、柏木由紀に火を付け始めたあたりで完全にハマりました。
 前半だけでお腹いっぱいハマったので高得点付けてしまいましたが、
 後半、バイバインに頼りきってしまったのはどうなのかなぁ、という気はしました。


 あれ、マッチを柏木由紀に変えたってことは、そもそもどうやったら火がつくんだろう・・・?



No.046 池田佐藤
遊園地
佐藤:どうも池田佐藤です。よろしくお願いします。

池田:しゅうまいランド。

佐藤:え?

池田:しゅうまいによって彩られ、しゅうまいによって構成され、しゅうまいによって人生を狂わされる遊園地。
   それが、しゅうまいランド。

佐藤:誰が行きたいと思うんだよ。

池田:そこはまるで夢の世界。

佐藤:悪夢だよ。

池田:というわけで、僕が考案したしゅうまいランドのあふれる魅力をお教えします。

佐藤:あふれてるのは肉汁だろ。

池田:しゅうまいランドは舞浜にあります。

佐藤:ねえよ。あってもみんなディズニーいくわ。

池田:覚え方は、しゅうまいはま。

佐藤:うるせえよ。

池田:舞浜駅に着くと、しゅうまいの匂いがしてきます。

佐藤:不愉快だよ。ディズニー目当ての人が浮かばれねえよ。

池田:匂いを辿っていけばしゅうまいランドが見えてきます。

佐藤:鼻つまってる人は何を頼ればいいんだよ。

池田:到着すると、マスコットキャラクターのシウマイ君がお出迎えしてくれます。

佐藤:なんで小っちゃい「ュ」消えたんだよ。

池田:シウマイ君はたくさんいますが

佐藤:いっぱいいるのかよ。

池田:入口を担当しているシウマイ君は、お利口さんです。

佐藤:個体差あんのかよ。

池田:慣れ慣れしく接してきたりしません。

佐藤:いや距離感を大切にしてるとか知らねえよ。

池田:だって彼は人間不信なのだから。

佐藤:やめちまえよマスコット。

池田:チケットを買っていざ入園すると、シウマイ君がいます。

佐藤:もう二体目かよ。

池田:このシウマイ君は過去の記憶を失っています。

佐藤:その設定いらねえだろ。

池田:シウマイ君をやり過ごすと、観覧車が見えてきます。車内ではBGMとして、スノーしゅうまいルが流れています。

佐藤:ギリギリ聞いたことねえよ。
   バンプオブチキンのスノースマイルだったら知ってた。

池田:乗り終わったら、シウマイ君からしゅうまいシールがもらえます。

佐藤:いらねえよ。

池田:観覧車を満喫したら、残る最後のアトラクションへ向かいましょう。

佐藤:アトラクション2つだけとか狂ってるだろ。

池田:その名も、スプラッしゅうまいンテン。

佐藤:またしてもギリギリ聞いたことねえよ。

池田:こちらは期待できます。

佐藤:おまえ自分でも観覧車に手応え感じてねえのかよ。

池田:本家はラストで大量の水に突っ込むと思うんですけど

佐藤:こんなのが分家とか世も末だよ。

池田:こちらは大量のしゅうまいに突っ込みます。

佐藤:もう俺ツッコみたくねえよ。

池田:水の代わりにしゅうまいが敷き詰められてるんですよ。

佐藤:お前は脳みその代わりにしゅうまいでも敷き詰められてんのか。

池田:数にして53万個。

佐藤:なにフリーザに並んでんだよ。

池田:しかも丁度しゅうまいに突っ込むところを、シウマイ君が写真で撮ってくれます。

佐藤:そういうのは機械で撮れよ。得体の知れない奴にシャッターチャンス訪れねえよ。

池田:乗り終わった後、シウマイ君に話しかけるとしゅうまいシールがもらえます。

佐藤:写真よこせよ。

池田:あ、野外ステージにアイドルがいますよ!

佐藤:いますよって言われても俺には見えてねえよ。

池田:「私たち、今会えるアイドル!しゅうまいヒロイン!桃色クローバー!ぜええっと!」

佐藤:どうしてもギリギリ聞いたことねえよ。

池田:「レッド担当のシュウ・マイ子で〜す」

佐藤:多分その子は自分がこれでいいのか悩んでるよ。

池田:「それでは聞いて下さい。桃色クローバーZで、スノーしゅうまいル」

佐藤:それ観覧車で聞いたわ。

池田:彼女らの踊りが終わると同時に、

佐藤:踊れる曲だったんだスノーしゅうまいル。

池田:園内にいる全てのシウマイ君の口が閉まります。

佐藤:何でだよ。口開いてたとか知らねえよ。

池田:更にしゅうまいランドの出口も閉まります。

佐藤:何事だよ。踊り見てる暇ねえよ閉じ込められる。

池田:これにて閉園です。終わりの踊り、終わりの舞、終舞、しゅうまい!

佐藤:それは無理あるだろ。

池田:閉じ込められた人はシウマイ君として死ぬまで働かされます。

佐藤:いやシウマイ君として第二の人生を歩みたくねえよ。

池田:逆らうと記憶を消されます。

佐藤:えっ……!?
   に、人間不信なシウマイ君に…記憶を消された、シウマイ君…しゅうまいによって、人生を、狂わされる………!?
   ま、まさか、あいつら全員ッ…!!

池田:これがしゅうまいランドです。そこはまるで夢の世界。決して覚めない、夢の世界…。

佐藤:う、うわあああああああああああ!!!

池田佐藤:どうもありがとうございましたー。

予選総合第21位(準決勝敗退) 池田佐藤
審査員
点数
82 57 74 48 30 76 平均61.17
【審査員コメント】 
・淡々としていながら、爆発力は申し分ないです。
 最後の方のシウマイ君にされる件も素敵です。ツッコミが良い機能をしていますねえ。
 「個体差あんのかよ」が好きですね、凄い変な角度から入ってて好きです。
 でも「〜よ」で終わるツッコミが凄い続いているので、リズムが一定になっちゃうんですよね。そこ気をつけたほうがいいかもです。
 いや、コンパクトで頭に残る良いネタだったと思います。
  
・雑なマスコット、アトラクションが少ない、急過ぎるサスペンスなオチと、ベタさと粗っぽさがありましたが、
 端的で三歩下がった冷ややかなツッコミが小気味よいです。クセになりそう。
 ツッコミは80点〜90点クラスにあると思うので、
 ボケや展開に捻りや新しさがあると、更に面白くなると思います。
 あと桃色クローバーZは余裕でアウトですわ。もうニアイコールですわ。
  
・冒頭の「あふれてるのは肉汁だろ」の時点で既に面白くなってました。

 池田:こちらは期待できます。
 佐藤:おまえ自分でも観覧車に手応え感じてねえのかよ。

 池田:乗り終わった後、シウマイ君に話しかけるとしゅうまいシールがもらえます。
 佐藤:写真よこせよ。

 全体的にツッコミが嵌っていましたが、この2つのくだりは特によかったです。
 淡々と進める形式のネタはよくありますが、設定や単発ボケの印象等、これはうまくいっていたのではないでしょうか。
 ただ、じんわりとした面白さなので、爆発出来る部分があればなお良かったです。
  
・前回と今回の間に何が起こったのか分かりませんが、
 なかなか面白かったです。
 ボケはありがちだしツッコミもチープなんだけども、どこか面白いっていう、
 第7回の後藤○○のような読後感でした。
  
・一つのボケに一つのツッコミ、それが終わればまた一つのボケに一つのツッコミという感じが続くので
 どうしても単調になってしまい、盛り上がりに大きく欠けてしまいますね
 一つ一つのボケはそこまで悪くないんで、伏線を張ったり天丼したりして工夫がほしいです
 あと、ツッコミがツッコミとしての役割を果たしてないと思います
  
・何か、何か凄い面白かったです。淡々と軽いノリでサラッととんでもないこと言いまくるなぁ、と。
 もう少し内容が濃くなれば完璧だと思います。
 「写真よこせよ」に向けての展開は秀逸でした。



No.047 みるくちょこれーと
しゃかいけいけん
ユウスケ:やっほー!みるくちょこれーとだよーん!

ユミ  :凄く浮かれてるわねユウくん
     肺を外国に売り飛ばしたいくらいだわ

ユウスケ:いぇーいユウ君外交だー!
     でさ、ユミちゃん

ユミ  :さすが、ブレないわね。
     で、どうしたのユウくん?
     下らない内容だったら髪の毛を毟るわ

ユウスケ:ひどい!まだ若者の髪を毟るだなんて!
     でも、大丈夫!下らない話ではない自信があるもんね!
     でさ、ユウ君ファミレスの店員やってみたいのね

ユミ  :(無言で髪の毛を掴もうとする)

ユウスケ:まんざらでもない!!まんざらでもない!!(バタバタ)

ユミ  :ユウくん、まんざらでもないの意味分かって使ってるそれ?
     まぁいいわ、そこまでやりたいって言うならやってあげない事もないわ

ユウスケ:よっしゃぁ!とりあえず、ヤクルトの容器で作った訳のわからないおもちゃを上げよう!

ユミ  :うん、いらないからそのまま返しておくわ!
     とりあえずユミがお客さんやるからユウくん店員やってね
     失敗したら二の腕の皮膚剥ぐわよ

ユウスケ:ぎゃあぁ!尻に敷かれるとはこの事!もう一回言うけど、尻に敷かれるとはこの事!
     ま、まぁユウ君は失敗などしないから大丈夫!
     さぁ、入ってくるが良いぞよ!

ユミ  :焦りすぎて語尾が狂い始めてるわよ
     まぁ、いいわ。入るわよ。
     うぃーん

ユウスケ:らいどおんたーいむ!!!

ユミ  :(無言で二の腕を引っ張る)

ユウスケ:せざるを得ない!せざるを得ない!(バタバタ)

ユミ  :ユウくん、意味を知らない言葉をむやみに使うものじゃないわよ
     そして、早速も早速失敗したわね。
     未熟も未熟ね!
     お客さんが入って来た時はいらっしゃいませもいらっしゃいませよ!

ユウスケ:なんでわざわざ二回ずつ言うのさ!
     あと、いらっしゃいませに関しては1回で良いと思うよ!
     でも、分かった。これで絶対に失敗しないでゲス
     入ってくるんだドン!

ユミ  :ユウくんは情緒と語尾が連携するタイプなのかな?
     まぁいいや、入るわよ。うぃーん

ユウスケ:らいどおんたーいむ!!!

ユミ  :(無言で耳を引っ張る)

ユウスケ:やるせないったらない!やるせないったらない!!(ばたばた)

ユミ  :ユウくんに学習能力を求めたユミがいけなかったのかな?
     なんでそんな奇怪なミスを2度も繰り返すの!?

ユウスケ:ユミちゃん、時代は、繰り返されるものだよ。

ユミ  :(無言で髪を引っ張る)

ユウスケ:そんなんじゃない!そんなんじゃない!!!(ばたばた)

ユミ  :ユウくん、そろそろ言う事尽きてきてない?
     もう一回言うけど、お客さんが入ってきたらいらっしゃいませよ!
     試しに言ってみて?

ユウスケ:いらーいどおんたーいむ!!!

ユミ  :(無言で頬を引っ張る)

ユウスケ:それそっちに運んどいて!それそっちに運んどいて!!(ばたばた)

ユミ  :なんで急にそんなセリフなのよ!?
     ユウくん、「い」が言えたのは成長だけど、「らいどおんたーいむ」の事は一旦忘れましょ

ユウスケ:っしゃあ!二度と思いださねぇ!

ユミ  :…まぁ、いいわ。
     いらっしゃいませよ!ちゃんと言いなさいね!入るわよ!
     うぃーんどおーんたーいむ!
     …(髪を引っ張る)

ユウスケ:なにゆえに!?なにゆえに!?(ばたばた)

ユミ  :やっと正しい意味の言葉出てきたわねユウくん。

ユウスケ:いや、それよりも何でユミちゃんのミスなのにユミちゃんが僕に制裁を加えるのさ!

ユミ  :連帯責任よ

ユウスケ:ユミちゃんに対する罰無かったよ!?
     理不尽の塊だったもの!!

ユミ  :……連帯責任よ

ユウスケ:意地でもそれで突きとおす気なんだねユミちゃん!?
     畜生…男卑女尊社会め…

ユミ  :なんでそんな難しい言葉は正しく使えるのよ
     しかし、店に入ってくる時の挨拶すらできない様じゃファミレスの店員は務まらないわよ
     精々寿司屋の大将って所ね

ユウスケ:ユミちゃんは寿司屋の大将を何だと思ってるの!?
     それに大将って多分、ファミレスの店員より大きな声であいさつしなきゃだと思うよ!?

ユミ  :ユミほどのスキルの持ち主なら…そう、ユミスキルの持ち主なら
     …いや、ユミユミスキルの持ち主なら…大将くらいイタ飯前よ。

ユウスケ:スキルの名前に関しては凄くどれでも良いね!
     そんで寿司屋なのにイタ飯前って!

ユミ  :略して板前よ!

ユウスケ:うわーほんとだー凄い仕掛けだね!まるでピタゴラスイッチだ!そうでもない!
     とにかくユウくんが入ってくるから元気よく挨拶してね?

ユミ  :舐めるなよチビ公

ユウスケ:…どっちもどっちだよー
     まぁいいや。がらがら

ユミ  :ふぁぁああああああっせぇええええええ!!!

ユウスケ:!?……!!?

ユミ  :…………(無言で頬を引っ張る)

ユウスケ:何でも無い様な事が幸せだったと思う!何でも無い様な事が幸せだったと思う!!!(ばたばた)

ユミ  :これまた長ゼリフで悶えたわね

ユウスケ:それにしてもユミちゃんとんでもなく大声で挨拶するもんだから圧倒されちゃったよ!
     ユミスキル恐るべしだよ!あ、ユミユミスキルだっけ!?

ユミ  :とにかく、これで私が大将になれる事は証明したわ。
     さぁ、客として寿司を頼みなさい、「ふぁぁああああああっせぇええええええ!!!」から行くわよ

ユウスケ:!?…いきなり大声出すのやめて、すごくびっくりする!
     まぁいいや、入るよ。がらがら

ユミ  :ふぁぁああああああいどおおおおおんたあああああああいむ!!

ユウスケ:なんとなくそう来るかなと思ったけど!!

ユミ  :(無言で耳を引っ張ろうとする)

ユウスケ:(それを華麗にかわす)
     …ユウ君にもついに学習能力が付いたぞ!

ユミ  :(こめかみを突く)

ユウスケ:へぶっ!普通に危ないからやめてよユミちゃん!
     それよりもユミちゃん!さっき証明したばっかりなのにもう出来ない子になってるよ!

ユミ  :なんですって…!?
     そんな…そんなことないわ…!
     そうよ、そんなことないのよ!ない!よっしゃ、ない!

ユウスケ:いや、完結しないで!あるから!あるから!!
     最初しっかりできてた…いや、しっかりだったのかは定かじゃないけどそれなりに出来てたから
     あの感じ思い出して!入るよ!
     がらがら

ユミ  :ふぁぁああああああっせぇええええええ!!!

ユウスケ:そうその「ふぁぁああああああっせぇええええええ!!!」を待ってた!
     全世界が待ってたよ!

ユミ  :さて、何を握ればいいの?

ユウスケ:世界の権力を握って!

ユミ  :ユミには荷が重たい話よ!!
     ユミに握れるキャパをオーバーしてるわ!

ユウスケ:すげー横文字だー!
     じゃあ、マグロ!

ユミ  :OK!

ユウスケ:寿司屋には似つかわしくない英語が聞こえた!

ユミ  :(握るアクション)
     …(そのまま耳たぶを抓る)

ユウスケ:油断も隙もあったもんじゃない!油断も隙もあったもんじゃない!!!(ばたばた)
     今のタイミングで来るとは完全に予想外だったよユミちゃん!

ユミ  :寿司屋は常に死と隣合わせよユウくん。
     気を抜いたらシャケが襲いかかってくるわ!ウニが首を絞めに来るわ!

ユウスケ:シャケはこの際目をつむるとしてウニが首を絞めに!?
     メルヘンチック!凄くみたいよ!、ユミちゃん!
     でも多分妄想上の世界だよユミちゃん!

ユミ  :「すし」の「し」は「死と隣り合わせ」の「し」よ!

ユウスケ:そんな訳ないよ!だって字が違うもの!
     多分「生命を司る」の「つかさど」の部分だよ!

ユミ  :難しい!それ字、あってるのよね!?
     っていうかなんで寿司が生命を司ってるのよ
     死に行いた後の切り身が載っていると言うのに!

ユウスケ:弱肉強食の縮図だよ、ユミちゃん

ユミ  :急に話が重たくなったわね!

ユウスケ:そんなこと良いから早くマグロ握ってよ!

ユミ  :分かったわよ(握るアクション)
     …へい、オールマイティ!

ユウスケ:いや、そこは「へい、お待ち」じゃ…!

ユミ  :(髪を引っ張ろうとタイミングをうかがっている)

ユウスケ:(臨戦態勢)

ユミ  :(隙をついて顎を引っ張る)

ユウスケ:世の中世知辛い!世の中世知辛い!!!(ばたばた)
     …もう!尻に敷かれるのは散々だ!

ユミ  :寿司だけにこの二人の間での権力を「握った」のよ

ユウスケ:…あんまりうまくないと思うよユミちゃん!
     さっきユウ君似たようなこと言ってたし!

ユミ  :(服を引っ張り舞台上を去る)

ユウスケ:誠に失礼しました!誠に失礼しました!!!(ばたばた)


No.048 リリコミンストレルショー
悪原 銀、桃太郎を朗読する
悪原:むかしむかしあるところに! むかしむかしあるところに!!

町々:どうも、リリコミンストレルショーです。よろしくお願いします。

悪原:おじいさんがいて、おじいさんがいて、おじいさんがいました! そう、桃太郎です!

町々:……あ?

悪原:おじいさんは山へ芝刈りに、おじいさんは川へ洗濯に、おじいさんは桃太郎で家にいました! 桃太郎は家でじっとしていました!!

町々:あぁ、三人目が桃太郎なんだな。

悪原:おじいさんが川で洗濯をしていると、川上からおじいさんが、おじいさん〜おじいさん〜と流れてきました!

町々:うん。さては、登場人物の全員がおじいさんの漫才がやりたいんだな? 俺もう多分ついていけないと思うけど、やって良いぞ。

悪原:おじいさんがおじいさんを拾って家に持ち帰っておじいさんを割ってみると、中からおじいさんが現われました! おじいさんはおじいさんに桃太郎と言う名前をつけました!

町々:良くわかんないけど桃太郎二人になったな。

悪原:おじいさんとおじいさんと桃太郎に育てられ、桃太郎のおじいさん、あっ二人目の桃太郎のおじいさん、いや二人目って言っても最初の三人の中の二人目じゃなくて、川で拾ってきたほうの二人目の桃太郎のおじいさんはすくすくと育ちました!

町々:だいぶ混乱が始まったな。あとおじいさんこれ以上育てると老衰で死ぬと思うぞ。

悪原:ある日のことです! 桃太郎が「おじいさんとおじいさんと桃太郎さん! おじいさんを苦しめる鬼ヶ島の悪いおじいさんをやっつけにいってきます!」と言いました!

町々:じじい同士の争いが始まるのか……。

悪原:あっ、そうそうちょっと頼みがあるんだけどさ! 俺さ、『桃太郎』っていう昔話がやりたいんだよね! やっていい!?

町々:その申し出は最初にして欲しかった。

悪原:で、おじいさんは旅に出る二人目の桃太郎に、おじいさん達を連れて行かせました! さあ、桃太郎の旅が始まります!

町々:きびだんごポジションのおじいさん出てきたな。てか、もうこれ以上ジジイ増やすなよ。何か古参兵しかいない軍隊みたいになったぞ。

悪原:桃太郎が森の中を歩いていると、茂みの中からおじいさんが現われました!

町々:犬のことか?

悪原:「すみませんが桃太郎さん、少々お時間頂けないでしょうか。不躾なお願いで大変申し訳ないのですが、そのお腰につけておられるきびだんごを一つ私に分けていただけませんでしょうか」

町々:このジジイ妙に教養あるな。だけど、お前きびだんごなんて貰って無いだろ。

悪原:桃太郎はおじいさんを一刀両断にすると先を急ぎました!

町々:殺した!!

悪原:桃太郎が森の中を歩いていると、今度は茂みの中からおじさんが現われました!

町々:ほんの少し若い奴出てきたな。猿の奴か。

悪原:桃太郎はおじさんを一刀両断にすると先を急ぎました!

町々:問答無用で殺した!!

悪原:桃太郎は茂みの中のお兄さんを一刀両断にしました!

町々:じかに殺しに行った! 殺人鬼だなこいつ!!

悪原:桃太郎はおじいさんにのって鬼ヶ島へやってきました! 他のおじいさん達は乗り切れないのでその後を泳いできました!

町々:遠泳大会みたいだな。

悪原:鬼ヶ島に辿り着いた桃太郎を待ち受けていたのは……桃太郎でした!

町々:ん? ん?

悪原:始めの方の! 三人のおじいさんの! 桃太郎!

町々:いたね、そんな奴。

悪原:にらみ合う桃太郎達と桃太郎!

町々:多勢に無勢過ぎないか?

悪原:そして! 桃太郎達と桃太郎は! 鬼ヶ島でいつまでもいつまでも! 幸せにくらしましたとさ!

町々:は?

悪原:めでたしめでたし! ……ドゥルルルヒャッホォーッ!

町々:……えっと、ちょっと待てよ。……終わりか?

悪原:そうかそうかあー! なんだ! この優しい幸せな夢から覚めたくないんだな! わかるぜその気持ち! 素敵な物語だったんだもんな! わかるわかる!

町々:いやいやお前自分の桃太郎過大評価しすぎだろ。あと、何だよその円満すぎる終わり方は。

悪原:そりゃあおじいさんだもんよ! 暴力は振るわないよ! 年だから!

町々:一刀両断にしてたのは何だったんだ。

悪原:ノリだよ!!

町々:かもしれないと思ったよ。

悪原:でさでさ、この桃太郎を近所の幼稚園の生徒達の前で披露することになったんだよね!! いやー、俺子供に人気あるから! 参っちゃうね!

町々:マジかよ……!

悪原:でも俺緊張しいだからさ! 練習したいんだよ! 人前で喋るのって恥ずかしいんだよ! 今だって死にたいくらい恥ずかしいんだぜ!

町々:楽しそうで微塵もそうとは思えねえよ。

悪原:じゃあ俺桃太郎読みやるから、お前幼稚園のクソガキやれよ! 頼むぜ! お前のクソガキっぽさにかかってるからな!!

町々:お前実は子供大嫌いだろ。

悪原:ポレポレポレポレーッ! クソガキどもォォー!! 貴様ら全員をショルダーバッグにぶち込んでやろうかァァーッ!! トッポロプェーッ!!

町々:登場時から子供にトラウマ与える気かよ……。

悪原:さあみんな! むかしむかしあるところに! むかしむかしあるところに! フハハハハ、むかしむかしあるところとは、具体的に言うと10万飛んで49年前だ!!

町々:ちょっとデーモン閣下なアレンジかかったな。

悪原:おじいさんとおじいさんと桃太郎のおじいさん、あっ、『桃太郎』という話をやります! いいですか! 俺は今から、『桃太郎』という昔話を語り聞かせます!

町々:早めに気づけたな。

悪原:おじいさんは山へ芝刈りに! おじいさんも山へ芝刈りに! 桃太郎のおじいさんは家でじっとしていました!

町々:でも子供には良くないと思うんだよなこの桃太郎……。

悪原:すると、川上から大きなおじいさんがおじいさん〜、おじいさん〜と流れていきました! そう、流れていきました!! どこまでもどこまでも!!

町々:……あっ、おじいさん二人とも山行ってたから!

悪原:さようならおじいさん! お達者でおじいさん! 海に流れ着いたおじいさんは島へと姿を変え、オノゴロ島となったのはそのまた別のお話!

町々:急に日本神話みたいなの挟まれたぞ。

悪原:ある日のことです! 家でじっとしていた桃太郎のおじいさんは、「おじいさんとおじいさん! おじいさんを苦しめる鬼ヶ島の悪いおじいさんをやっつけにいってきます!」と言いました!

町々:始めに予備の桃太郎いて良かったな。

悪原:おじいさんとおじいさんは、桃太郎のおじいさんにおじいさん達を連れて行かせました! さあ、桃太郎の旅が始まります!

町々:まあ体裁はさっきと同じだな。

悪原:では、ここで桃太郎のおじいさんに登場していただきましょう! どうぞぉ!!

町々:は?

悪原:そう言うと、桃太郎役の全裸の園長先生が入ってくるんだよね! やっぱり視覚的に現物がいた方がクソガキにも分かりやすいもんな!

町々:……どうして丸裸なんだよ!

悪原:はああ!? お前、何言ってんの!? 桃太郎の世界だぜ!? と言う事は桃尻の世界だぜ!? そりゃあみんな尻も出すだろう! 尻が出たら後はもう全部脱ぐだろ! それはもう生まれたままの姿だよ! 性の解放だよ!

町々:どんな理屈なんだよ! そうか……この桃太郎の登場人物全員裸だったのか……そこまでは汲み取れなかったわ……。

悪原:ま、そこで抜き身の日本刀持った全裸の園長先生が登場するんだぜ!

町々:怖えよ!

悪原:客席を通って出てくるから盛り上がるぜ!

町々:園児達にパニックが起こるわ! そして園長先生はそこまでノリノリで協力してくれんのかな……。

悪原:桃太郎が道を歩いていると、茂みからおじいさんが出てきました! で、ここで全裸の教頭先生が入ってくるんだよね!

町々:教頭もかよ! この幼稚園終わったな……。

悪原:で、まあなんやこらあって、まあズバーッとなりました!

町々:伏せた! さてはこれ、本当に一刀両断やってるな!

悪原:で、桃太郎が道を歩いていると、茂みからおじさんとお兄さんが出てきました! で、ここで教頭先生の弟さんと教頭先生の息子さんが全裸で出てくるわけよ!

町々:遺族来たよ……。

悪原:で、まあ一刀両断しますよね! そりゃあね!

町々:犠牲者増え続けてんな!

悪原:最後まで生き残っているのは全裸の俺と全裸の園長先生だけよ!

町々:じゃあ園児も皆殺しかよ!? もうお前やめろよ! 猟奇的にも程があるわ!

悪原:その後は全裸の園長先生と美味い酒を酌み交わして、家に帰って、幸せな気持ちで寝るぜ! あー、楽しい!! あーーーーーーー楽しい!!!

町々:嘘だろ……。

悪原:……どう?

町々:……は、犯罪予告じゃねえか! もういい!

二人:どーもで。

悪原:ルッピャッポォォォーーーーッ!! 楽しぃーーーーッ!! たぁぁのぉぉぉしいぃぃぃぃーッッ!!


No.049 チャッピーズ
良妻賢母
チャッピー:どうも、チャッピーズです
谷町:よろしくお願いします
チャッピー:僕がチャッピーでこちらが谷町さんなんですが
谷町:妖精と工場長みたいやな
チャッピー:同じ舞台に立ってるのが奇跡ですね
谷町:森が危ないときに工場長に頼らないからな
チャッピー:今日は僕がゲームを考えてきたんです
谷町:どんなゲームよ
チャッピー:良妻賢母言葉遊びゲームやりましょう
谷町:なんですかそれは
チャッピー:ちょっとやってみます
チャッピー:良妻 良妻 賢母 賢母 良妻 賢母
チャッピー:賢母 賢母 良妻 良妻 賢母 良妻
チャッピー:賢母 良妻 賢母 良妻 良妻 賢母
チャッピー:こんな感じです
谷町:意味が分からないし言いたいだけやな
チャッピー:組み合わせは無限大です
谷町:このルールで誰がわくわくすんねん
チャッピー:良妻 良妻 賢母 良妻 良妻 賢母
チャッピー:賢母 賢母 賢母 良妻 良妻 良妻
チャッピー:良妻 賢母 賢母 良妻 良妻 良妻
谷町:こんなじゃじゃ馬とコンビ組んでるとは思わなかったわ
谷町:あと君が思ってる程遊べてないからな
チャッピー:良妻 良妻 賢母 賢母 良妻?
谷町:えっ
チャッピー:良妻 良妻 賢母 賢母 良妻?
谷町:俺を巻き込むなや
チャッピー:良妻 良妻 賢母 賢母 良妻?
谷町:…賢母
チャッピー:ちょっと違うな
谷町:なんでやねん
チャッピー:良妻賢 母母母母母母
谷町:大分詰まってたんやな
チャッピー:良妻 良妻 良妻とお茶したい 良妻
谷町:ただの願望やないか
チャッピー:良妻 良妻 今君だけを守りたいーひぃぃぃ
谷町:文字で尾崎やる人初めてだわ
チャッピー:いーひぃぃぃ いーひぃぃぃ ひっひっひ いーひぃぃぃ
谷町:趣旨変わってるやないか
チャッピー:どちらさんもようござんすか 入りやす! さあ張った張った! 良! 賢! 賢! 良! 良! 賢! 2・6の良!
谷町:何なんこれ
チャッピー:良賢博打です
谷町:・・・俺はこんな茶番に付き合うために上京したの
チャッピー:おいしさ わくわく 明治 エッセル 良妻賢母♪
谷町:・・・俺帰りの新幹線でどう過ごしたらいいの
チャッピー:普通に幕の内弁当とか食べればいいんじゃないですか
谷町:トッポが限界やわ
チャッピー:じゃあ今から僕がターミネーターのテーマ歌うんで谷町さんはあの動きをやってください
谷町:あの動き?
チャッピー:母母母母母 母母母母母 母母母母母 母母母母母 良良良 けーんーぼー 良良良 けーんぼーおー 良良良 けーんーぼーおー (手で促す)
谷町:(グーサインで沈んでいく)
谷町:・・・俺こういうのやらんために大学まで出たんやけどな
チャッピー:菜の花のスパゲティ大学ですか?
谷町:・・・殺すぞ
チャッピー:え?パスワードを入力してください?えーと、ryousai-kenbo と。え?パスワードが違います?参ったなあ。うーん・・・ あ!もしかして momoi-kaori_sk2 と ビンゴ!
谷町:ただの頭おかしい奴やないか。どこからつっこめばいいねん
チャッピー:良妻賢母カルタっていうのもあります
チャッピー:「あ」 明日までは旦那帰ってこないし
谷町:不倫してるやないか
チャッピー:「ら」 ランチで2000円
谷町:自炊しろや
チャッピー「ほ」 保育園に丸投げ
谷町:そのカルタどこの会社が出すねん
チャッピー:バンダイです
谷町:専務心配するわ
チャッピー:あー人妻が恋しい
谷町:なんやねんそれ
チャッピー:良妻 良妻 良妻が・・・(グスッ)
谷町:えっ 泣いてんの?
チャッピー:良妻 良妻・・・!良妻・・・!
谷町:お前これ職質じゃ済まないぞ
チャッピー:良妻 良妻 ありがとう良妻
谷町:なに乗り越えてんねん 訳分からんわ
チャッピー:まあでも僕は未婚者が好きなんですけどね
谷町:もうええわ

予選総合第48位(1回戦敗退) チャッピーズ
審査員
点数
34 18 40  3 17 60 平均28.67
【審査員コメント】 
・さあもう分からなくなってしまいました。僕もう分からなくなってしまいました。
 と、最初は完全にそうだったんですが、良妻博打からルールが分かったような気がします。良妻カルタ面白いですね。完全に不良人妻じゃないですか。
 でも読み終わった後に「この漫才は何だったんだろう」と小一時間悩ませてくれました。あ、あとグーサインつーかサムアップって言った方が良いような。
  
・今大会屈指のシュール漫才ですね。ホント意味分からん。
 分からな過ぎてどこで笑っていいのかも分かりませんでした。
 なんだかなぁ……なんでもかんでも良妻賢母に置き換えればイイってもんじゃないと思うんですよね。
 そのへんの「なにが良妻賢母で面白くなるか」の調整はネタを書いていくことで感覚を養う他ありません。
 そんな摩訶不思議な漫才の中、ターミネーターの主題歌を良妻賢母で歌う、momoi-kaori_sk2の火力が凄まじかったです。
 ターミネーターに10点、桃井かおりに8点つける価値ありましたもん。
  
・名前の文字数が違うため、2人の台詞の言い始めの位置がズレて読み辛くなっています。
 スペースを使うなどして合わせた方がよかったです。
 雰囲気自体は面白いですし、「良妻賢 母母母母母母」→「大分詰まってたんやな」をはじめとして、
 歌やら良賢博打やらカルタやら終始工夫を凝らして進められていたと思います。
 ただ全体的に楽しい空気感は伝えられているものの、ボケ1つ1つの面白さの威力が弱いなと思いました。
  
・ただ一つだけ云えることは、
 次回からもめげずに参加してほしいということです。
  
・ちょっとついていけませんでした。何とか理解しようと努力したのですがダメでした
 ボケらしいボケがあまりにも少ないんで、どうしようもないかなぁ
 ツッコミセンスとか悪くないと思うんで、構成やネタの書き方次第では今後化けるかもしれません
  
・チャッピーさんの発するしょうもないボケと谷町さんの的確で投げやりなツッコミがツボでした。
 「良妻か賢母のどちらかを6回言うだけ(上手く表現できない…)」のゲームが始まったときは、どう展開していくんだろうとワクワクしましたw
 ただ、↑このゲームのルール及びそれをやってしまうことの面白さを、読み手にどう伝えるか、というのが難しいところですね。
 良いセンスは持っていると思うので、いろいろ書き方・表現を勉強してみてください。



No.050 ミコまこんび

まこ:初めまして、ミコまこんび言います
   ミコ、漫才がんばろな

ミコ:あかんわ

まこ:え?あかんて何が?

ミコ:屁ぇとまらへん

まこ:嘘やろ

ミコ:ほんまや
   ウチ屁ぇ関連で嘘ついたことないで

まこ:なんで屁ぇ関連で誠実なんや
   え、今も屁ぇ出てるん?

ミコ:出てるで
   とまらへん

まこ:でも音せえへんな

ミコ:音?屁ぇすんのに音なんかでぇへんよ

まこ:いや、普通はでるやろ

ミコ:ほなウチ普通と違うん?
   特別な存在なん?

まこ:ポジティブやな

ミコ:でもほんま、屁ぇの音なんかウチでたことないで
   あ、ウチが音に気づいてへんだけかな

まこ:いや音でたら聞こえるやん

ミコ:ちゃうねん、きっとウチの屁ぇは小っちゃい子どもにしか聞こえへんねん、モスキートや!

まこ:屁ぇがモスキートなわけないやろ

ミコ:なんでや
   なんでウチの屁ぇがモスキートやないって決めつけるんや

まこ:あんたの屁ぇはそんな可能性秘めてへんねん
   屁ぇの音は誰でも聞こえんねん

ミコ:え、そうなん?資格いらへんの?

まこ:いるわけないやろ、誰が取得すんねんその資格

ミコ:資格もいらんのか、ふーん
   なぁなぁまこ、ウチの屁ぇの音はどんな音なんやろな

まこ:プーかブーやろ

ミコ:えっなんでわかるん?ウチのことウチ以上に知っとるやん

まこ:いや、みんなこのどっちかやん

ミコ:そんなん知らんわ
   ウチ聞いたことないし

まこ:人のも聞いたことないんか
   せやから屁ぇ関連でえらい無知なんやな

ミコ:・・・あれ?
   みんなプーかブー言うたけど、ウチのは音せえへんやん

まこ:あんたのはスカシッペっちゅうんや
   よーするに、音のでぇへん屁のことやな

ミコ:まこは物知りやなあ、屁ぇ博士やな
   んで、スカサズッペはどうやって出すん?

まこ:んな名前の屁ぇないわ

ミコ:あーそうなん?せやったら音の出る屁ぇは何て言うん?

まこ:え・・・わからへん

ミコ:そこ知っとけや、あんた博士やろ

まこ:いや、たぶん名前ないねん

ミコ:名前がないなんて可哀想やん、音でる方がかっこええのに

まこ:別にかっこよくはないやろ

ミコ:名前ないんやったら、ウチらで名前つけようや

まこ:別にスカサズッペでええやん

ミコ:いやそれ語呂も悪いわ

まこ:他なにが悪かったんや

ミコ:よし、決めた!音の出る屁ぇの名前は「まこ」に決定や!

まこ:なんでやねん
   そんなん嫌に決まっとるやろタコ

ミコ:タコちゃうわ、ウチはミコや
   えー嫌なん?

まこ:当たり前やろ
   何が悲しくて音の出る屁ぇと名前被らなあかんねん

ミコ:しゃあないなー、ほな音の出る屁ぇはマコッペな
   異論はシカトや

まこ:聞く耳すら持たんのかい

ミコ:んでマコッペ出すにはどうしたらええんや
   ウチはマコッペを出したいんや、スカシは卒業するんや

まこ:せやったら、肛門からぶっ放す感じで力をいれりゃええねん

ミコ:したらマコッペ出るんか

まこ:きっと出るで

ミコ:んんん・・・・・えっこれ実ぃごとでたりせえへん?こわいんやけど

まこ:それはあんたの加減次第や

ミコ:えっ加減ミスると実ぃごと出るん?実ぃ出るん嫌や

まこ:嫌や言われても、ミスったら出るで

ミコ:えーウチ、マコッペ初心者やで?絶対ミスるわ、ミスるビジョンしか見えへん

まこ:ほなやめときーや

ミコ:うーん、せやな、家で練習してからにしよ
   安定してマコッペ出せるようになったら電話するわ

まこ:そんな一報いらんわ

ミコ:なんでやねん
   ウチのマコッペ聞きたないんか

まこ:聞きたないわ

ミコ:えー、まこが聞いてくれへんかったら誰にかっこつけりゃええねん

まこ:だから屁ぇの音でてもかっこよくないねんて
   ちゅーか、もう屁ぇはとまったん?

ミコ:とまらへんよ、相変わらず絶好調や

まこ:いや変わってほしいねんけど
   出っ放しとか逆に心配や

ミコ:ウチかてとめたいんやけど、一人じゃとまらへん
   まこ協力してや

まこ:そらええけど、どうすんねん

ミコ:ちょっと待ってタイミング計るわ
   ・・・・・今や、まこ!ウチの肛門を手で押さえるんや!

まこ:了解や!うおおおおおおってそんな役回り嫌やわ冗談きっついで
   何が「今や」や、いつだって嫌やわ

ミコ:まこ、冗談ちゃうねん
   ウチは屁ぇ関連では常に本気や

まこ:なんでコイツ屁ぇ関連で人が変わんねん
   ほい、押さえたで・・・ってあんたこれ自分でできるやろ

ミコ:んー・・・んんっ・・・・・あかん全然とまらへん、歯止めが効かんわ
   そっちはどうや?

まこ:どうって何がやねん
   めっちゃガスが手の平にあたっとるだけやで、ぬくいわ

ミコ:あーもーどうしたらとまるんや
   あかん、もはや屁ぇ出てるんが普通になってきとる
   屁ぇが出てへんときのこと思い出せへん

まこ:しっかりしいや
   まぁでも・・・仮にこのまま屁ぇとまらんくても、ウチはミコが好きやで

ミコ:何いうてんねんコイツ

まこ:ガーン!ミコはウチのこと嫌いなんやな・・・

ミコ:いや今のは照れ隠しや・・・ってまこ!おいこらまこ!屁ぇ博士!
   あかん、まこが心を閉ざしとる!ちっ、かくなるうえは!届け!ウチの想い!(ブブーッ)

まこ:ハッ!い、今の音は一体・・・

ミコ:マコッペや

まこ:何かましてんねん
   ウチまだ肛門を手で押さえてんねんぞ、超かかったやん

ミコ:いやー、ウチもまさかこんな形で念願かなうとは思わんかったわ
   実はウチ、初マコッペはまこにって決めててん

まこ:ごっつ迷惑なんやけど
   うううっ、やっぱりミコはウチのこと嫌いなんや!

ミコ:あほか、ブブー言うたやろ
   ウチがまこのこと嫌いっちゅう質問に対しブブー・・・つまり不正解っちゅうことや!

まこ:口で言えや、なんで屁ぇで語るねん

ミコ:いやいやいや、それはまこの心に響かせるためにやな・・・

まこ:ウチのためなん?・・・他に方法なかったん?
   そもそもプーの方の音が出たらどうする気やったんや

ミコ:と、とにかく!まこ、ウチはあんたが大好きや!

まこ:えー、屁ぇぶっかけといて言う台詞なん?

ミコ:まこ・・・別にウチは、永遠にマコッペ初心者でもええ
   でも、まこ初心者は嫌や!まこ上級者になりたい!

まこ:ミ、ミコ・・・!ウチもな、ミコのこと大好きやねんけどいつまで肛門押さえてりゃええの?
   流石にもう離したいわあ、ウチの手えげつない臭さやできっと

ミコ:あー、ほなトイレいこか
   着くまで手ぇ離さんといて

まこ:えっ・・・なんで?

ミコ:いやぁ、マコッペはでたんやけどな
   その後肛門しめるん遅れて、大いなる福音を生み落してしもた

まこ:ちょっあんた大好きな人間の手ぇに向かって何してん!?何が福音やウンコやろ!
   うわ言われてみりゃ変な感触するし!この手の中に感じる質量の正体はまさか・・・!

ミコ:ウチの分身や!

まこ:ころすぞ 
   やめさせてもらうわ

二人:すみませんでした

予選総合第35位(2回戦敗退) ミコまこんび
審査員
点数
54 39 38 78 20 59 平均48.00
【審査員コメント】 
・こんなアマチュア女性漫才師いるなあ。声に出すと凄い聞き覚えがある感じだぞ。感情の入れ方があんまり上手じゃないタイプの女性漫才師だ。
 ところどころ、くすりと来るやり取りがあるんですが、あんまり「屁」に関わってこないところなんですよね。
 「ほなウチ普通と違うん?特別な存在なん?」とか「ウチのことウチ以上に知っとるやん」とか。
 てゆーか、男からしたら、そもそも何で女性漫才師に屁の漫才やらせたのって感じです。
 需要は無いぞ。ぽやぽやーっとした空気で上手いこと行ったけど。
  
・「ミコ:よし、決めた!音の出る屁ぇの名前は「まこ」に決定や!」
 このセリフの前後で全く別人のような面白さでした。
 前半は笑うとこ一切なし、後半は尻上がりに調子を上げて大いなる福音で爆笑。
 盛り上がりはまさに逓増曲線のようなネタでした。
 これで最初からもっと面白ければなぁと悔やまれます。
 モスキート以外にもボケらしいボケを詰め込んで欲しかったです。
  
・ある程度読み進めて、おおよそネタの主題が分かってきたところで、
 「もし大いなる福音を生み落したら思いっきり減点しよう」
 と思っていたら案の定よくもやってくれました。

 掛け合い自体はとてもスムーズで、2人の関係性も良くキャラクターに好感が持てます。
 それゆえに題材もオチも安易なだけだったのはもの凄くもったいなかったです。
  
・これまた極上のアホが出てきた。町田康のブンガクのにおいがする。
 これを評価せずに何を評価するねん。俺は道祖神を蹴り倒して少し踊った。くぽぽ
  
・青バトさんの蝙蝠というコンビが全く同じようなネタやっているんで目新しさもなく
 かといってこのボケ、面白い!と思わせることもなく終わってしまいました
 女性コンビで下ネタをひたすら追求させる、というスタイルだったら今後は応援したいですけどね
  
・内容的に評価は分かれやすいものの、急展開を作って盛り上げたのは良かったと思います。
 
 キャラは独特で良かったと思うのですが、ボケとしては屁ネタとしてありそうな範囲を超えられていなかったかなぁ、と。
 なので、全体としては若干インパクト不足でした。
 屁の持ってるポテンシャルってこんなもんじゃないはずなので、もっといろいろやってみてほしかったです。

 あ、ちなみに蝙蝠さんMM−1でも屁ネタやってますよ→第7回 No.049