菊池「はいどうも〜。菊池と」
村下「村下で」
二人「kiku-rageです」
菊地「今日も成仏目指して頑張ります」
村下「存命でーす。そんなことより菊地さん、僕ね、料理マンガが好きなんですよ」
菊地「そんな事どうでもいいじゃないですか。それより村下さん、僕ね、料理マンガが好きなんですよ」
村下「話が通じない風に通じましたね。意見が一致したので話進めますよ?」
菊地「ダメ・・・じゃないよ?」
村下「めんどくさいのでそこは放置しますけどね。料理マンガっていうとね、憧れるシーンが僕あるんですよ。おいしい料理を食べた後にね『この料理を作ったシェフを呼んでください』って、それで料理の説明をしてもらう! 憧れますよね〜!」
菊地「じゃあ僕がシェフをやりますので、村下くんは思う存分シェフを呼んでください」
村下「わかりました。・・・いただきます。お、美味しい! すいません!」
菊地「なんでしょうか?」
村下「この料理を作ったシェフを呼んで頂けないでしょうか? とても美味しかった物で」
菊地「ありがとうございます。私がシェフの『下呂山微茶男』でございます」
村下「ストップ! あのさ、名前が汚い」
菊地「そう?」
村下「『げろやまびちゃお』はちょっとマズいなぁ〜・・・。普通に菊地君でいいから」
菊地「わかった」
村下「・・・いただきます。お、美味しい! すいません!」
菊地「何でしょうか?」
村下「この料理を作ったシェフを呼んで頂けないでしょうか?」
菊地「ありがとうございます。私がシェフの菊地です。犯した過ちを償う為に、日々生きております」
村下「あ、重い重い重い。え、何したの?」
菊地「ビデオの延滞」
村下「しょうもな! 思った以上にすげえ軽かった〜! それはお金を払えば何とかなりますから、料理の説明をしてください。この黒いソースがとても美味しかったのですが、これは一体何をベースにしているのですか?」
菊地「ええ、そちらは三日三晩じっくり煮込んだカブトムシを・・・」
村下「あ、カブトムシ出しちゃった!?」
菊地「出しちゃった」
村下「で、それを僕が食べちゃった?」
菊地「食べちゃった」
村下「ヘコむわぁ〜・・・!」
菊地「ヘコむかぁ〜」
村下「え、何でさっきから人ごとなの?」
菊地「いや私が食べる訳じゃないですし」
村下「最低か!? ちゃんと菊地君が食べられるモノ出して!」
菊地「わかった」
村下「すいません! この料理を作ったシェフを呼んで頂けないでしょうか?」
菊地「私がシェフの菊地です」
村下「このスープがとても美味しかったのですが、これは何のスープですか?」
菊地「ええ、そちらは醤油をベースにした醤油に、醤油で味を整えて、仕上げに醤油をかけた醤油ですね」
村下「あ、死んじゃうね。純度100%の醤油だよね。よく僕飲み干せたね」
菊地「あ、でも」
村下「なんですか?」
菊地「そこに隠し味として、新鮮な絞りたての醤・・・」
村下「醤油だよね!? カサ増やしただけだよね!? さっき言ったよね、『菊地君が食えるモノ出せ』って。菊地君はこれ飲めるの?」
菊地「・・・やってみましょう!」
村下「鉄人か!? 菊地君が死んだら僕困るからやめて。ねえねえ菊地君さっきから全然出来てないけど、ちゃんとやる気あるの?」
菊地「だって村下さんのシェフの呼び方がヘタですもん」
村下「ヘタ? だったら菊地君やってみてくださいよ」
菊地「分かりました。僕がお手本を見せましょう!」
村下「お願いしますよ」
菊地「む、美味しい! すいません! シェフを呼んでください!」
村下「はい、私がシェフの村下でございます。お客様どうかされましたか?」
菊地「ええ、このスープのパセリは今まで食べたどのパセリよりも美味かったもので。あと、このカルピスの薄め加減が絶妙でした。それとこのホテトサラダに刺さってるハタも綺麗に真ん中にあって」
村下「褒める所が全部微妙! 料理の味をちゃんと褒めて!!」
菊地「そしてデザートもとても美味しかったです」
村下「恐縮です」
菊地「質問なんですが、このフルーチェはどうやって作ったのですか?」
村下「牛乳とイチゴソースを混ぜただけ!! シェフの腕関係ない!! もっとちゃんと料理を褒めろよ!」
菊地「しかしシェフの作るフルコースはどれもとても美味しかったです。チキンライスにピラフ。パエリアにリゾットにハヤシライス」
村下「全部ご飯もの! フルコース全部ご飯ものだったら途中でお腹いっぱいになっちゃうだろ!」
菊地「だから俺もう食えねえや。シェフも食う?」
村下「馴れ馴れしい! シェフはもう飽きる程食べてるの!」
菊地「何だ客に向かってその態度は!?」
村下「あ、すいません!」
菊地「いいか、お客様は神様なんだぞ! タイムイズマネーだぞ!!」
村下「それ『時は金なり』だよ! もういい、お前なんか帰れ!!」
菊地「何だと!? こっちだってお前みたいな態度悪いシェフの居る店なんか出て行ってやる! (ガチャッ)・・・あれ? 車のエンジンがかからない? すいません!!」
村下「今度はなんですか!?」
菊地「ジャフを呼んでください!!」
村下「いい加減にしろ!」
菊地「以上、菊池と」
村下「村下で」
二人「kiku-rageでした。終わり」
審査員 点数 |
40 | 36 | 48 | 23 | 25 | 49 | 平均36.83 |
【審査員コメント】 ・すたたたたんと会話が進み過ぎなんですね。するするするーっと行って、後には何も残らない感じ。料理で言うところの、飲み水みたいな漫才でした。 だから、面白いと言っても、箸休めな感じで終わっちゃいました。 書く力、何より会話を形成する力はもう既に結構あると思うので、 ここから先、如何に「個性」(キャラクター漫才とかそう言うわけじゃないですよ! 漫才のテーマとしての「個性」です。貴方にしか作れないかどうかです!)を付与するためにいっぱい悩むところです。 深いことは言いません。醤油の件の作り方が面白かったのと、村下さんがシェフになった辺りからツッコミが良くなったと思いました。 ・びっくりするほどオーソドックス漫才。いや直前まで読んでたEブロックが変則漫才揃いでしたもので。 大きく減点するような箇所はないけど、加点するような箇所もない、無難にまとめられた印象です。 フルーチェとジャフは上手いボケだなぁと思うんですが、それ以外に特段気になるようなボケはありませんでした。 これが普通のオンバト企画でしたら300KB台でオンエアとかしてもいい出来なんですが、 多種多様な漫才が集まるMM-1の中では埋もれてしまいます。 ・村下「ストップ! あのさ、名前が汚い」 菊地「そう?」 村下「『げろやまびちゃお』はちょっとマズいなぁ〜・・・。普通に菊地君でいいから」 この真ん中の「そう?」はいらないなと思いました。実際に喋る漫才なら言う思いますが、読む方としてはカット対象かと。 決め手となるボケにも欠ける印象でした。 オチは凄くきれいで良かったです。こういう終わらせ方をしたいです。 ・この形が王道漫才の基本形で、ここから徐々に天丼だとかそういったテクニックを使って肉付けしていくわけです。 褒めるとこが微妙、フルーチェ、タイムイズマネーは良かったので、 この水準のボケを序盤から惜しみなく連発出来るようになれば伸びるはずです。 ・ここもボケとツッコミがひたすら単調に繰り返されてるだけで盛り上がりがありませんねぇ そのボケも初歩的というかパンチ力がなさすぎるんでこれだと厳しいですね しかしこういうコンビが次見たときに飛躍的に面白くなってるかもしれないんで いつかオレを見返せるように頑張ってください ・興味深いボケ方なんかも多かったのですが、全体としてはイマイチな印象でした。 ツッコミ言葉なんかが工夫されていたのですが、一方でボケ自体の押しももう少し強くできると良いなぁ、と。 オチは斬新で面白かったです。
二人:どうもー、モノクロームでーす。
白川:いやあ、イチローの電撃移籍にはびっくりしたね。それも自ら望んでだし。
黒田:ほんとほんと、慕う後輩を連れて飛び出してさ。
白川:え? 後輩って川崎宗則? 彼は連れてないでしょ。
イチローを追ってマリナーズに入った矢先にまた取り残されてかわいそうだったじゃない。
黒田:まあ中には「勝手に離党届を出されて困惑」って人もいたようだけど。
白川:それ小沢一郎! あの人は移籍っていうか自分で新党作ったの! それにしても党名がねえ…。
黒田:『極貧の生活が毎日』って、甘い汁吸って暮らしてるお前が言うな!…と。
白川:うん、主張は合ってるけど前提部分が違ってるから。『国民の生活が第一』ね。
黒田:でもどこの国民のことなのかねぇ。まあ土地購入問題について「すべて秘書がやった」と
かばうどころか押し付けたくらいだから、その人らと同じ国民のことではないんでしょうね!
白川:回りくどいよ! 確かに日本国民の生活環境が良くなるか不透明だけど、
でも変わるチャンスは来るんじゃない? 政局が動いて解散総選挙も近そうだし。
黒田:そしてまんまと勝って与党入りしたら言うんだろうな。
「私のことは嫌いでも『国民の生活が第一』のことは嫌いにならないでください」って。
白川:それ前田敦子がAKBの総選挙1位になった時のコメント! 微妙に古いし、それに彼女ももう卒業するから!
黒田:まあどちらかというとAKB48って民主党だよな。ネット上中心に批判続出だけどなんやかんやで国民牛耳ってるし、
ちょくちょくメンバーが不祥事やら起こすし、でも存続に関わるようなスキャンダルはもみ消すし。
白川:僕は君の存在がもみ消されないか心配だよ。
黒田:つい最近も総選挙で躍進したばかりの指原莉乃がHKTに天下りしたし。
しかしあんな凶悪犯の集団に入るとは…。
白川:天下りって。ていうか“凶悪犯”って何さ?
黒田:だってHKTの意味ってあれだろ、
「Hirata Makoto(平田信)」
「Kikuchi Naoko(菊地直子)」
「Takahashi Katsuya(高橋克也)」。
白川:オウムの手配犯かよ! そんなグループに活動されてたまるか! それに48の意味は何さ?
黒田:3人合わせて48犯!
白川:実際そのぐらいの罪状ありそうでツッコミづらいわ!
…しかしまあ、正月早々出頭してきて、しかも警官が追い返したってのは驚いたね。
黒田:多分それまでの獲得賞金を払うのが嫌だったんじゃないかな。
白川:どこの『逃走中』だよ! ちなみに既に手配されてる人が“出頭”しても“自首”と違って減刑されませんからね。
黒田:でもそのあと年内に立て続けて捕えるとは、ハンターたちは優秀だね。
さすが普段は宇宙人とかを相手にしているだけある。
白川:だから逃走中じゃないし、それに後半『メン・イン・ブラック』でしょ!
なんでウィル・スミスやトミー・リー・ジョーンズが日本で指名手配犯追うんだよ!
黒田:でも後者に関しては実際、日本でいろいろな所に潜入して調査してるじゃない。
白川:BOSSのCMかい! あれは彼の方が宇宙人って設定ですが!
黒田:「この惑星の子役は…役者だ」
白川:やらなくていいよ!
…でもそういえばほんと、最近の子役たちってすごく“役者”だよね。大人顔負けの演技してさ。
黒田:「おじいちゃんが危篤なのでタクシー代を…」とかね。
白川:その演技はイリーガルだよ! 演技する場所はカメラの前だけにしてください!
黒田:あと役者以外でも最近の子どもたちは大人に混じって活躍してるよね。ガールズバーの店員とか。
白川:だからそれもイリーガルだよ! もっともそういうのは雇う方に問題があるけど…。
黒田:何しろ最近はブラック企業がもてはやされる時代ですからね。
白川:もてはやされてない! 次々問題が発覚するほど増えてるけど決してもてはやされてはない!
黒田:でも「ブラック企業大賞」ってのが創設されるくらいですよ。
白川:それは皮肉だよ! 現に授賞式にどの企業も出席しなかったでしょ!
黒田:ハァ〜情けないね〜。そこは「もらって当然」だろ。
白川:ん?
黒田:「主催者閣下と投票者各位のために、もらっといてやる」 ぐらい言い返せなきゃ。
白川:どこぞの芥川賞作家か! 余計遺恨を増やして誰が得するんだよ!
黒田:結局ね、今はどこの企業も異常なまでに人件費をケチり過ぎなんですよ。
だから過酷勤務の末の事故が次々起きる。ツアーバスの実態とかひどかったでしょ?
白川:そりゃまあそうですけど。
黒田:今年に入って格安航空会社が参入始めたけど、
あれもそのうちパイロットが居眠りして墜落とかやらかすんじゃないですか?
白川:なに滅多なこというんだよ! どんなに効率化したところで交代要員の副操縦士はいますから!
風評被害を及ぼすような発言しないで!
黒田:まあこんなこと言ってはいるけどね、ああいう事故起こした運転手たちも一概には責められないと思うんです。
彼らも社畜にされた、いわば被害者なんです。
白川:まあねえ…。
黒田:船が座礁したときに真っ先に逃げ出した船長も決して悪くない!
白川:あれは明らかに船長が悪いよ!
しかしタイタニックが沈んでちょうど100年の節目にそういうことが起きるとはね…。
黒田:ちょうど100年といえば北朝鮮も金日成生誕100年で盛大に祝ってたねえ。
人工衛星打ち上げられるようになるとはあの国も進歩してるんですね!
白川:あれは99.9%ミサイルだよ! あの国のやることに褒められるところなんかないから!
黒田:国の上層部が平民から搾れるだけ搾りとって、自分たちだけはいい暮らしをする。日本と同じじゃん。
白川:日本もそういうところはあるけど深刻度が違うよ! 同じレベルで扱わないの!
黒田:でもNHKの広報もTwitterでつぶやいてたじゃん。
「本日、NHKと全ての民放が合併して国営放送になりました」
「着物を着たアナウンサーが青い背景の前で、やや絶叫気味にニュースをお伝えする予定です」って。
白川:それはエイプリルフールのジョークだよ! そこはもう許してあげようよ!
…でもまあ、Twitterの扱いって難しいよね。何の気なしにつぶやいたことが大ごとに発展したりして。
黒田:それなのに大阪の橋下市長は「小中学生にTwitterを義務化」とか何を考えてるんだ!
白川:だからそれもジョークだよ! 「虚構新聞」の! よくソースを確認しないで拡散したりするのも問題なの!
黒田:あとTwitter絡みでやらかしたといえば鬼束ちひろもね。
「あ〜田中みな実殺してえ」「なんとか塩谷瞬も殺してえ」
白川:勝手に人物をすり替えない! その名前並べても単に君がモテないのをひがんでるようにしか見えないよ!
でも鬼束さんに関してはちょっと心配だね。ずっとあんな風に精神不安定気味で…。
黒田:彼女も霊能者に相談してみたらどうかな。
白川:明らかに取り返しつかないとこまで行くよ!
しかしオセロの中島さんもね、なんとか影響下を抜け出せてよかったよ。
黒田:それにしてもお騒がせな芸能人って多いよな。猫ひろしとかああいう形でオリンピック出場決めて
叩かれたかと思いきや、資格をなくしてやっぱり出られなくなったり。
白川:賛否両論あったけど、批判が多い状態のまま出場しちゃうよりはよかったんじゃないかと思うよ。
「オリンピックのマラソンでゴールしたらギャグを披露する予定」なんてとんでもないことも言ってたし…。
黒田:「 (」・ω・)」うー!(/・ω・)/にゃー!」ってね。
白川:「ニャー!」だけだよ! どこの這い寄る混沌が紛れ込んだんだよ!
黒田:あと大きな問題となったのが河本母の生活保護問題な。
あれだけ稼ぐ息子がいてよくまあ平然ともらい続けてたもんだ。
白川:息子の河本さんが必死にかばう発言しても本人は「もらって当然」って感じのコメントしてたしね。
黒田:全く、それは芥川賞とる作品書いてから言えよ!
白川:そういう問題じゃないよ! あと河本さんの他の親族や梶原さんの母親なんかももらってたけど、
その一方で頼れる親族がいないのに保護を打ち切られる人がいたりして、なんだかやるせないよね。
黒田:そうそう。オダギリジョーとか佐藤隆太とか報われないよな。
白川:それはドラマが打ち切られた人たちだよ! 視聴率が悪かったの!
黒田:やっぱ演出がよくなかったんだろうな。
「このあとオセロ中島騒動の占い師がスタジオに!」ぐらい煽って引きつけなきゃ。
白川:それも問題になって番組打ち切られたでしょうに!
っていうか君の発言もいちいち問題なんだよ! この漫才も打ち切られたいの!?
黒田:ああ、それを自ら望んでやってるから。イチローの移籍みたいに。
白川:無理やり話を最初に戻すなよ! もういいよ!
二人:どうもありがとうございましたー。
審査員 点数 |
45 | 80 | 71 | 52 | 75 | 68 | 平均65.17 |
【審査員コメント】 ・これはまた、時事ネタなのに付いていくのに一苦労な大変な漫才でしたねえ。 踏み込んで大丈夫? と言うスレスレな社会ネタ(知らない人は多そう!)のオンパレードで、ここまで徹底するか、とそこは関心しきりでした。 でも、やはり該当の時事ネタがマイナーなので「へ?」ってなっちゃうところもちらほらです。僕はわかんなかったところ多かったなあ。 でも、これ確実に需要のある所ですよ。うん。社会派な人から見たら、ずっと点数高そう。 ・あれは……時事漫才の名手・爆笑問題!? というのは過言かもしれませんが、圧倒的情報量と引き出し、 そして斜めからぶった切る歪んだ視点!ここまで面白い時事漫才を長文で見たのは初めてです。 苦言を呈するならもう少し話題を絞って深く掘り下げたり、 複数のニュースを、話題と話題のつなぎの部分に限らず組み合わせて、想像を膨らませたりと創作的な要素が欲しかった。 時事ネタのソースがネットとテレビのニュースに偏ってそうなので読む人によって大きく評価が変わると思いますが、 万人受けするかどうかは関係なく、私はこの漫才大好きです。 ・全く別々のニュースをうまくかけ合わせられていて、時事漫才の醍醐味を味わわせていただいた気がします。 ブラックネタに弱いのか、個人的には特に「HKTの頭文字」や「それはドラマが打ち切られた人」が面白かったです。 ただ、様々な話題を出そうとしすぎて一般注目度の高くないものを拾いすぎかなと。 また形式上仕方ないことですが、ブツ切りの繰り返しなので、オチに向かって盛り上がるような工夫があるとなお良かったと思います。 ・時事ネタっていうのは往々にして芸能人いじりに走りすぎて「その人にしか出来ないボケ」が欠如するんですが、 これはHKT然り、芥川作家然り良いボケが揃ってました。 話を100行に詰め込んだがために話題転換が激しすぎるって意見もありそうですが、 話の継ぎ目に違和感が無いのでこれはこれでよく作られてるんじゃないかと思います。 ・爆笑問題よりもピリリと辛い毒舌時事漫才。まずチャレンジしたことが素晴らしいのですが 中身も秀逸でしたね。テキスト漫才としてかなり高い技術力を持っています ただ一つ一つの話題の内容がちょっと浅すぎるかなぁ、と思いました ・時事ネタでよくここまでネタを広げられましたね。良かったと思います。 ただ、ボケの方向性がおおよそ同じだったためか、面白さとしてはそこそこ止まり、というところでした。 個人的には、「HKT」とか「うーにゃー」に匹敵するようなインパクトのあるボケがもう何個か欲しかったです。
松森:どうも。広田松森です。
広田:プリンに醤油かけたらウニの味がするって言うな。
松森:言うな。
広田:じゃあ、プリンにマヨネーズかけたらどうなると思う?
松森:どうなる?
広田:なんと・・・
松森:なんと・・・?
広田:・・・不味い。
松森:・・・不味いのか。
広田:あぁ・・・不味い。
松森:それは・・・新発見だな。
広田:新発見だろ?
松森:普通、プリンにマヨネーズかけようとしないもんな。
広田:俺は行ったね。
松森:行ったなぁ。
広田:行ったねぇ。
松森:行ってもせいぜい、ご飯にマヨネーズぐらいだもんな。
広田:世期の大発見だよな。
松森:世期の大発見だよ。
広田:他にもあるんだ。
松森:言ってみな。
広田:プリンに味噌つけたらどうなると思う?
松森:どうなる?
広田:なんと・・・
松森:なんと・・・?
広田:・・・不味い。
松森:・・・不味いのか。
広田:あぁ・・・不味い。
松森:それは・・・新発見だな。
広田:新発見だろ?
松森:普通、プリンに味噌つけようとしないもんな。
広田:俺は行ったね。
松森:行ったなぁ。
広田:行ったねぇ。
松森:大体、イッツ洋風のプリンに和の切り込み隊長・味噌を引っ張り出してくるって発想が凄すぎるわ。
広田:俺は引っ張ったね。
松森:引っ張ったなぁ。
広田:引っ張ったねぇ。
松森:でも、さっきから不味いもんばっかだな。
広田:じゃあ、違う発見でもいこうか?
松森:あるんだ。すごいなぁ、お前は。
広田:エセ美食家だろ?
松森:エセ美食家だな。
広田:じゃあ、言うぞ。クサヤとゴーヤに豆板醤混ぜて炒めたらどうなると思う?
松森:どうなる?
広田:なんと・・・
松森:なんと・・・?
広田:・・・臭い。
松森:・・・臭いのか。
広田:あぁ・・・臭い。
松森:クサヤのパワーがフルに活かされてるわけだな。
広田:活かされるわけだ。
松森:クサヤすごいな。
広田:それだけじゃない。
松森:まだあるのか?
広田:なんと・・・
松森:なんと・・・?
広田:・・・苦い。
松森:・・・苦いのか。
広田:あぁ・・・苦い。
松森:ゴーヤのパワーがフルに活かされてるわけだな。
広田:活かされるわけだ。
松森:ゴーヤすごいな。
広田:それだけじゃない。
松森:まだあるのか?
広田:なんと・・・
松森:なんと・・・?
広田:・・・辛い。
松森:・・・辛いのか。
広田:あぁ・・・辛い。
松森:豆板醤のパワーがフルに活かされてるわけだな。
広田:いや、どっちかというとワサビのせいだな。
松森:・・・ワサビなんか言ったか?
広田:言ってないか?
松森:言ってないよ。
広田:言ってなかったか。でも、謝らん。
松森:謝らんのか。
広田:謝らん。
松森:さすがにこれは腑に落ちんな。
広田:でも、俺がこのことを言わなかったら、お前はこのことを知らなかっただろ?
松森:知らなかったな。
広田:プラマイゼロだ。
松森:プラマイゼロか。
広田:プラマイゼロだ。
松森:で、その炒め物、総合的にどうだった?
広田:・・・不味い。
松森:・・・結局、不味いのか。
広田:あぁ・・・不味い。
松森:もういいよ。
審査員 点数 |
6 | 27 | 21 | 8 | 25 | 50 | 平均22.83 |
【審査員コメント】 ・漫才じゃなかったです。雑談でしたです。ごめんなさい、面白く無かったです。 ・今大会もっとも縦長な漫才ですね。 雰囲気は良いんですけど100行じゃ物足りませんでした。この倍は見たい。 何度か繰り返して読むと徐々に味が出てくるんですが、かなり薄味な漫才だと思います。 ボケの種類と数が圧倒的に少ないのはさすがに目を瞑れませんし、 何かインパクトに残るようなフレーズも展開もなく、淡々と進み気づけばネタが終わってしまいました。 行数制限さえなければもっと面白くなる漫才なんですが……。 ・おそらく、面白そうな空気感を伝えたかったんだと思いますが、淡々と読めてしまいました。 ほぼ「ボケずに当たり前のことを言う」の繰り返しなので工夫が欲しかったです。 ただ、ワサビ〜謝らん、のくだりは、それまでのパターンとポッと変えられていて良かったと思います。 ・このアンニュイさは心地よい、だがボケが笑えない。 プラマイゼロだ。 ・これからどうなるんだろう……これからどうなるんだろう……あれ? もう終わりなのかよ!? って感じです 会話を意図的に平坦にしているんでしょうけど、平坦は平坦の良さがあると思いますがそれが出せないままでしたね QQQさんのネタに近いものはあるんですけど笑いの量が違いますね 良かったら参考にしてみてください ・面白いといえば面白いです。ただ、さすがにこれだと展開数が物足りないなぁ・・・と。 まだまだ面白くできるネタだと思います。
小泉:ハイどうもー!デンドロカカリヤですよろしくお願いしますー。
いきなりなんですけどね、子供の頃ってよく鬼ごっことかして遊びましたよね。懐かしいなぁーって思うんですけど
渡部:鬼ごっこをして「遊んだ」?今そう言ったのか?
小泉:え?はい、たしかにそう言いましたけども。
渡部:良いご身分だな。葉巻を1本くれてやろう。
小泉:いらないです。それに今吸っちゃいけませんよ。
というか、渡部さんは何に引っ掛かってるんですか?
渡部:ふっふっふ。愉快だよ。貴様ごときの人間が、鬼ごっこを過去の偉業のごとく語っているのが。
小泉:そんなふうに言ってないし、そう聞こえたならあんたはおかしいよ。
渡部:一つだけ言っておくぞ。私の鬼ごっこは、今もなお続いている。
小泉:どういうこと!?未だに追いかけたり、逃げたりして遊んでるってこと?
渡部:遊ぶ……?あーはっはっはっはっは!!
無煙タバコを1本やろう。
小泉:「煙が出なきゃいい」とかの問題じゃないんだよ。
あと渡部さんはどういう感情のときにタバコ差し出すの。
渡部:鬼ごっこはなあ。遊びじゃないんだよ。人生とは切っても切り離せない存在。ずっとまとわり付く、そう。それ自体がまるで、鬼ごっこのように……。
小泉:難しい難しい難しい!!のっけから置いて行かれそうだよ。
とりあえず、僕と渡部さんが考えてる鬼ごっこは別もののようだね。
渡部:お前も知らず知らずのうちに、追いかけているものなんだよ。
小泉:「何を?」これはお客さんの気持ちも代弁してるからね。
渡部:何をだと!?それが分かったら鬼ごっこはもう終わりを告げている!!
その時点でもう、謎も氷も溶けている!!
小泉:上手くねえし氷鬼だったとか知らんよ!
渡部:それが分かれば……私たちはもう、鬼じゃない……。
小泉:情緒不安定か。ちなみにここで言う「鬼」っていうのは追いかける役割の「鬼」だよね?
渡部:バカを言え。精神的な鬼だ。
小泉:精神的な鬼!?なに、どういうこと?
渡部:我々はこの世に生を受けた時点で罪深き存在だ。
小泉:やめてよ宗教的な話。
渡部:その罪を償うために、生きるとは何かを追いかける。それが!!鬼ごっこだと言ってるではないか!!
小泉:言ってねーよ。今初めて聞いたわ。
渡部:私は生きる意味を追いかけたよ。それでも未だに、ずっと鬼は私の番だ。
小泉:具体的にどう探すの。
渡部:面接を受けたよ。
小泉:面接!?企業の?
渡部:企業の。
小泉:いやそれ職探しじゃねえか!なにを深い感じで言ってるの?
渡部:受けたよ、20社も30社も。それでも鬼は見つからなかったよ!!
小泉:鬼じゃなくて仕事だよそれ!たしかに生きる意味と関係はあるけど!
渡部:辛くても、笑顔は絶やさなかったよ……。心を鬼にして。
小泉:設定がブレる言い回しやめろよ。
渡部:面接官が女性のときもあったよ。それはそれは豊満な身体つきをしていて……。
小泉:なんで急に下心が露出したんだよ。
渡部:お尻にタッチしてやったよ。
小泉:……いや犯罪じゃねえか!!なにをちょっと鬼ごっこっぽく言ってんの!?え?なにこの急展開!?
渡部:面接官は追いかけてきたよ。やっと、やっと鬼が変わったんだよ!!
小泉:そりゃ追いかけるに決まってんだろ!ただの痴漢だよあんた!
渡部:これが、生きる意味!!追われることがこんなにも快感だったなんて……!!
小泉:やだよ俺前科持ちで改善の余地ない相方なんて!
渡部:しかしなぜだろう。氷鬼ではないのに、私のイチモツがカチンコチンになったのは。
小泉:おうやめろブン殴るぞ。
渡部:私は逃げたよ。選手交代となった今、私は追われる立場になったのだ。
私のところまで来てみろ。追いついてみろって。
小泉:追いつくどころか、近づきたくもないわ。
渡部:しかしそのときだった。追うものが増えたのだ。紺色の制服を着た1人が見えた。
小泉:……いやそれ警察じゃないの!?いよいよ大事だわ!
渡部:おかしい。私はいつからケイドロをしていたのだろう。
小泉:ケイドロじゃなくてマジもんの警察だよ!!
渡部:面白い、いいだろう。追うことがどんなに辛いか思い知らせてやる。
舞台は公園へ移った。かつて私が暴れ回ったホームだ。
小泉:あんたがやってることは鬼ごっこじゃなくて犯罪だからね!!
渡部:「おーにさんこっちだー!!」私はブランコを乗り回した。
小泉:この人……頭がおかしいよ……。
渡部:今まで誰一人と、ブランコに乗った私を捕まれられた鬼はいない。
小泉:可哀想に……。この人が言ってる鬼ごっこと、遊びの鬼ごっこが、ごっちゃになってるよ……。
渡部:しかし、そのときだった。男がブランコのチェーンを腕ずくで掴んだのだ。
小泉:当たり前だよ!そうする他ないよ!!
渡部:仕方なく私はジャングルジムの中で、味方の助けを待とうとした。
小泉:それケイドロだろ!!あんたに仲間なんか一人もいないよ!
渡部:しかし男は、私の腕に手錠をはめた。
小泉:やっぱり捕まったー!!ここにいる相方は前科持ちだったー!!
渡部:気づいたら私は牢獄の中だった。
小泉:驚くほど早くお世話になってる!!
渡部:そこで私は今の状況を考えたよ。この狭い檻の中で、私は世界から遮断されている。
小泉:その通りだよ。
渡部:追う者でもなく追われる者でもない。無の状態。いや、本当に中性の立場なのだろうか……?
小泉:いいから黙って罪を償えよ。
渡部:違う、ここに生きた人間が一人だけいるじゃないか!!私だよ!
小泉:……はぁん!?
渡部:私は私自身に追われていることに気づいた。「早くここから出せ」「逃げる手立てを考えろ」と。
小泉:それはもう、自分の願望でしょ!?
渡部:そのときだった。目の前の扉が開け放たれたのだ。
小泉:え、なんで?
渡部:そこには男と、タッチされた例の女が立っていた。
どうやら釈放で、金をもって解決するとのことだった。
小泉:そんなのアリかよ!
渡部:私は払ったよ。彼女が求める金額をそっくりそのまま。
しかし、払う間際、私は気づいていまったのだ。
小泉:嫌な予感しかしない。
渡部:彼女は私から金を求めている。つまり私は、彼女から追い求められてるのだ!
小泉:妄想の度合いがえげつないよ!!なーにが追い求められているだ!!
渡部:追われる立場となった私は即座に金を渡し、そして、彼女のお尻を追い求めてやった。
小泉:またやりやがった!!こいつマジだ!!マジのやべえ奴だ!!
渡部:やっと分かったよ。私は、女のケツを追いかけていたのだった……。
小泉:あーはは!!言葉のとおり、ホントに追いかける奴がいたんだね!!
渡部:追う者と追われる者。その存在価値が両者で担われる関係。
──鬼ごっこの構図が、私と女の間には、あった。
小泉:「あった。」じゃねえよ!!なにをペラペラと喋ってくれてんだよ!!
結局、何が言いたかったんだよ!!鬼ごっこも終わりを告げてねえしさ!!
渡部:黙れナマハゲ。
小泉:おおなんだ殺すぞ。
渡部:追う者も案外、追われているのかも知れない……。そういうことだ。
小泉:どういうことだよ!!時間を返せよ。
渡部:分かりやすく説明しよう。マラソンで校庭のトラックを走っているとき、遅れている奴は先の奴を追っているだろう。
小泉:たしかに追ってるけど。
渡部:だがそれが、遅れ過ぎて周回遅れになったとする。
小泉:……なったとする。
渡部:そしたらどうだ。その差が開きすぎて、追う者が追われる者へと変貌しているのだ……。
小泉:……。
渡部:さあ早く、私の思考まで追いついて来い。
小泉:関わりたくもないわ!!いい加減にしろ。
審査員 点数 |
71 | 71 | 87 | 44 | 65 | 70 | 平均68.00 |
【審査員コメント】 ・漫才としてはとても上手に出来ていると思います。 小泉さんの妙に偉そうな変態キャラクターがとても滑稽でとっつきやすいです。でも変態行為に安易に走りすぎかなあという気もしますが……。 全体的にレベル高めの水準を保っているんですが、もう一つメガトンパンチが欲しいです。 ただの変態行為じゃ収まらないような、想像も付かない何かがあると……80点くらい平気であげられたんです。 想像を! 超えてください! びっくりが欲しいです! ・前フリなっげええええええ!! 面接から始まる本編までどんだけ遠回りしてるんですか。 渡部さんのキャラクターが掴めず、序盤は呆気にとられていたんですが、 鬼ごっこ本編になってからふかしていたエンジンが一気にフルスロットル。 いやぁ、いろんな意味で変なネタでした。 ・第8回MM−1にも出ているのでキャラクターは分かっていたのですが、 この渋そうなキャラとやっていることの落差はやっぱり面白いです。 冒頭の「良いご身分だな。葉巻を1本くれてやろう。」の時点で掴めますし、先への期待感が出ます。 個人的に1番ハマった部分は「おかしい。私はいつからケイドロをしていたのだろう。」 ただ、「謎も氷も溶けている」→「氷鬼だったとか知らんよ」のくだりはちょっとひっかかりました。 これだと『謎がとける』に対して氷も掛けているだけで、氷鬼にまで繋がってる台詞には読めないなと。 ・第8回のときよりも、渡部の異様さが日常的な行動で表現されていて話に入り込みやすかったです。 行数の都合上仕方ないことですが、保釈金?和解金?で話が終わってしまったのは勿体ない気もします。 ・若干のチュートリアル風味はあるのですが渡部のキャラがブレずに最後までやりきりましたね 会社の面接を受けてるところ辺りから自分の世界観をしっかりと表現していて楽しめました 前半の鬼とは何ぞやというのを説明しているときに少し置いていかれましたがうまく巻き返しましたね ・何か、渡部さんの台詞だけを全部繋げたピンネタにしてみてもそれはそれで面白そうですね。 小泉さんのツッコミがハマるところではハマっていて良かったのですが、 そうでもない台詞のところでは、渡部さんの話の勢いが途切れてテンポが崩れていたように見えたのが惜しいです。 あくまでも個人的な印象ですが、渡部さんの話すストーリーの中にもう1〜2個ほど急展開が入っていると、 より面白さの濃縮されたネタになるのかなぁ、という気がしました。 淡々とゆっくりと妄想話を繰り広げるのが味ではあるのですが、それにしても間延びしすぎた気がするので。
俺:俺です
塩:塩です
俺:俺の塩です
塩:よろしくお願いします
俺:好きな物語があるんだ
塩:何だ?
俺:桃太郎
塩:王道だな
俺:でもさあ、桃太郎ってだいぶ昔の話だから今の日本とは合わない気がするんだよ
塩:まあね
俺:そこで俺が桃太郎を現代版にアレンジしてみようかと
塩:グッドアイデアだな
俺:じゃあ読んでくぞ
・・・2012年、都内某所のマンションにお爺さんとお婆さんが住んでいました
塩:すさまじい現代感だな
俺:お婆さんのホームヘルパーが洗濯機で洗濯をしていると
塩:何かやるせない気持になるわ
俺:洗濯機の中でグワングワンと大きな桃が回っていました
塩:どういう原理なんだよそれ
俺:ホームヘルパーから桃を渡されたお婆さんは「まあ美味しそうな桃!ミキサーにかけて桃ジュースでも作ろうかしら!」と言いました
塩:・・・大惨事が起きる予感!
俺:お婆さんは桃をミキサーにかけ桃ジュースを作りました
塩:恐ろしい想像しかしないぞ
俺:完成した桃ジュースをコップに注ぐと、ミキサーの底に玉のようにかわいらしい赤ん坊がいました
塩:いや、よく原型留められたな
俺:お婆さんはその赤ん坊に桃太郎という名前を付けて大変可愛がりました
桃太郎は出生時に何もなかったかのようにすくすくと育っていきました
塩:恐ろしい肉体だな
俺:そして桃太郎高二の夏
塩:多感な時期だな
俺:桃太郎がテレビを見ていると、三河島で鬼が暴れているニュースが流れてました
塩:島ってついてるけどそれ島じゃないぞ、日暮里の隣だぞそれ
俺:桃太郎は思いつきました
「鬼を倒してそれを自由研究にしよう」
塩:鬼退治って現代でいう自由研究なのか
俺:早速出かけた桃太郎に、お婆さんはフリスクを渡しました
塩:きび団子がフリスクかよ
俺:桃太郎は早速常磐線で三河島に向かいました
塩:電車で行ったら犬とか猿に会えないだろ
俺:一人だと不安な桃太郎は近所のペットショップで犬を飼って行きました
塩:まさかの金任せかよ
俺:さらに、駅前でやっていた猿回しを脅して猿も連れて行くことにしました
塩:完全にダークサイドに堕ちてるな
俺:そして、たまたま飛んでいた雉を猟銃で撃ち落として焼いて食べました
塩:もうそれに関しては何考えてるのかさっぱりわかんねえよ
俺:これで桃太郎の仲間たちが揃いました
塩:揃ってねえよ、一匹存命してねえよ
俺:早速三河島に向かうと、鬼が機動隊に身柄を拘束されている所でした
塩:さすが国家権力
俺:このままでは鬼が倒せないと思った桃太郎は先に機動隊を片っ端からやっつけることにしました
塩:そこは素直に任せればいいだろ
俺:機動隊を倒した桃太郎は、次に身柄を拘束されて動けない鬼を思う存分痛めつけることにしました
塩:鬼畜の所業じゃねえかよもう
俺:犬は鬼にかみつき猿は鬼を引っ掻きまわし、桃太郎は雉のくちばしで鬼を突きました
塩:何ちゃっかり雉の遺志継いでるんだよ
俺:たっぷり痛めつけ日頃のストレスを発散した桃太郎は
塩:このちゃっかり者が
俺:自由研究として次世代エネルギーに関する論文を書き上げました
塩:自由研究で鬼退治したんじゃねえのかよ
しかも自由研究のレベル遥かに超えちゃってるし
俺:・・・というのが俺が高二の頃に自由研究で書いた「桃太郎現代版」だ
塩:いい加減にしろ
二人:どうも、ありがとうございました
審査員 点数 |
31 | 48 | 51 | 32 | 63 | 56 | 平均46.83 |
【審査員コメント】 ・何ですかこのサクサク感。山崎ナビスコのリッツですか。 風のように通り過ぎたわけでもなく、淡々と「ちょっと通りますよ」みたいなテンションの漫才でしたね。 てゆーか桃太郎漫才の要所のみ抑えただけのような。桃の割り方で中の赤ちゃんを危険な目にあわせるとか、三段オチでキジを酷い目にあわせるとか。 桃太郎のこんな切り口があったのね! って所が見当たらないんですよね……。 桃をミキサーにかけるのは面白いですね。ふむ、単体で見るとそこそこ面白いボケは結構あるんですが、 それが漫才と言う形になって生きているかと言われると違うような。ツッコミもあまり前も出ないような感じで。 うーん、この点数です。あんまり面白い漫才じゃなかったです。 ・ホームヘルパー、ミキサー、三河島。いいボケが揃ってはいるんですが…… うーん……凡庸な「桃太郎ネタ」の域をギリギリ出なかったですね。 どう組み込むのか楽しみだった現代要素も物語が進むにつれて次第に薄れて、それこそ普通の桃太郎ネタになってました。 つまらなくはないんですが、ボケの捻り、ツッコミの言葉選び、設定の生かし方、どれもあと一押しが足りない漫才でした。 ・俺:そして桃太郎高二の夏 塩:多感な時期だな 俺:機動隊を倒した桃太郎は、次に身柄を拘束されて動けない鬼を思う存分痛めつけることにしました 塩:鬼畜の所業じゃねえかよもう ↑のように要所要所の言い方に面白さは感じるのですが、全体的に波がなかったかなと。 言い方の妙で読ませる工夫はしているものの、 『昔話を現代風にする』というよくあるネタとして、新しい・意外だと思えるようなボケも特になく淡々と読めてしまいました。 ・締切間際に頑張って書いた感が終盤露骨に表れてます、勿体ない。 「多感な時期だな」とか焦点のずれたツッコミ(ぼやき)も良いし、 キジを撃ち落として食べるっていう展開も予想外で面白い。 ホームヘルパーとかフリスクとかをもうちょっと生かせば いい感じに天丼になるんじゃないかと思います。 ・ちょっと自分の中でハードルを上げすぎてしまったか、浦島太郎やマッチ売りの少女の時のような爆発力が見られずに残念 いつもはツッコミの言い回しやボケの展開がいちいちオレのツボにはまるんですけど今回はそれに比べてしまうと…… 読んでいてスラっと読み終えてしまったのに、印象に残るところが少なかったですね ・ボケとして表に出ていた部分は相変わらず面白かったので、あとは量の部分ですね。 中でも、桃太郎の話を始める前があっさりし過ぎていたのは惜しいなぁ、と思いました。