予選Bブロック 審査フォームはこちら

011 ナカギーズ 012 炭酸電池 013 モダンカメハメハ 014 たいまつぎょうれつ 015 whitewhite
016 雷神舞踏組曲 017 ステレオミサイル 018 ガンバラナイズ 019 グリフォン 020 スピード×スピードアクセレーション


No.011 ナカギーズ
第10回MM−1グランプリの反省
浅井「どうもナカギーズです!楽しく漫才やっていきたいと思いますのでよろしくお願いします!」

町田「下馬評通り低評価で将来性も個性も感じられない無機質な漫才ですけどよろしくお願いします」

浅井「開口一番ネガティブシンキング!もっと自信持って漫才していこうよ!」

町田「自信持って漫才なんて出来るわけないだろ。前々回初出場で結果はどうだった?」

浅井「55組中54位のブービー賞だったね・・・」

町田「審査員は6人いて100点満点で採点してたよな。合計何点だった?」

浅井「600点中91点だったね・・・」

町田「そして審査員のコメントはどうだった?」

浅井「見ている人を放置してるって・・・」

町田「他には?」

浅井「文章下手過ぎって・・・」

町田「下手過ぎじゃなくて下手クソ過ぎね。無意識に表現を和らげてんじゃねーよ。こんなクソみてーな評価を頂いて逆に何故自信持って漫才が出来る?
   俺達は低評価の漫才しか出来ねーんだから大人しくしてればいいんだよ。どーせ優勝なんかできるわけねーんだから」

浅井「わかったよ!じゃもういいよ!お前とならどん底から這い上がって優勝できると思ってたけどな!
   そんな事言うならもうお前と漫才なんてやらねーよ!」

町田「・・・浅井・・・わからないのか?これが俺の作戦だってことを」

浅井「作戦?どういうことだ?」

町田「俺達が正攻法で挑んでも実力不足が露呈して勝ち上がることはできない。
   だから俺達だけが持ってる武器をフルパワーで使うしかない。実力のある漫才師には無くて俺達だけが持っている唯一無二の武器をな・・・」

浅井「俺達だけの武器?その武器とは一体?」

町田「俺達だけの武器・・・それは面白くない実績があるということだ!」

浅井「何その涙無しでは語れない悲しい実績!」

町田「俺達が面白くない漫才をしていたという実績を伝える、そしたらハードルが下がって漫才もやりやすくなり点も伸びやすくなるという事さ。
   クソ真面目君より鼻ピアスクソ野郎が席を譲ったほうが心が温まるだろ?それと同じさ」

浅井「だけど下手クソ!ハードルの下げ方が下手過ぎ!一歩間違えれば漫才中に解散しちゃうから!」

町田「俺だって何も対策してこなかったわけじゃないんだぜ。前々回悲惨な成績になった原因は少なくとも3つある」

浅井「その3つとは一体?」

町田「まず1つ目。審査員のコメントに下手クソ過ぎとあったよな?下手過ぎでなくあえてクソをつけたのは理由があるのさ。
   それは審査員が無意識にクソを欲しがっていたという事さ!つまり俺達の漫才にクソ要素を入れればいいのさ!」

浅井「クソ要素ってなんだよ!そんなスカトロ趣味の審査員いねぇよ!クソを欲しがらない生粋の童貞だと信じたいよ!」

町田「そして2つ目。これも審査員のコメントからなんだけど固有名詞の連打は危険と指摘をされたから避けよう。
   だからマツコデラックスやミッツマングローブ、研ナオコのような女装家に頼るのはやめよう」

浅井「一人だけ女装家じゃないよ!誰もが一度は思った事があるだろうけど!」

町田「最後に3つ目。それは単純に二人の力不足が原因。特にツッコミが全然ダメだったね。ツッコミに救いようがなかったね」

浅井「俺ばっかり責めるのやめてくれよ!絶対二人の力不足と思ってないでしょ!」

町田「それで思ったんだけど、もしかしたらツッコミは俺のほうが向いてるかもしれないから配置転換してみようよ」

浅井「大丈夫か?ツッコミは目立たないかもしれないけどツッコミによってボケがより生きてきたりテンポ良く漫才が出来たりするから大事なんだよ?」

町田「大丈夫さ。俺の座右の銘は七転八倒牛飲馬食だぜ」

浅井「食って転んでるだけじゃねーか!まぁそこまで言うならツッコミやってみてよ。俺がファミレスの店員でお前が客な」

町田「あれ?こんなところにファミレスが出来てるぞ、入ってみるか。ウイーン」

浅井「いってらっしゃいませ」

町田「なんでだよ!いってらっしゃいませだと店から出ちゃうだろ!ここは『いらっしゃいませ』って言ってお客様をお出迎えするんだよ!」

浅井「喫煙席ですか?それとも喫煙席ですか?」

町田「なんでだよ!喫煙席しか選択肢無いのかよ!ここは『喫煙席ですか?それとも禁煙席ですか?』って聞いてお席に案内するんだよ!」

浅井「ご注文はハンバーグランチでよろしいですか?」

町田「なんでだよ!何も注文して無いだろ!俺がメニュー表を見て選んだメニューを持ってきてお客様をおもてなしするんだよ!」

浅井「そのツッコミらしきものやめぇぇぇぇぇぇ!」

町田「急にどうしたんだよ?ちゃんとツッコミできてたろ」

浅井「新入社員教育期間か!お前の独特なツッコミを期待してオーソドックスなシュチュエーションとボケを選択したのになんだこれ!
   お前はツッコミじゃなくてただただ訂正してるだけ!」

町田「じゃぁどうすればいいんだ?」

浅井「言い回しに変化をつけてもっと気の利いた事言ってくれよ!」

町田「わかったよ。
   あれ?こんなところにファミレスが出来てるぞ、入ってみるか。ウイーン」

浅井「いらぁぁぁぁぁぁしゃぁぁぁぁぁっせぇぇぇぇぇぇぇ」

町田「なんでだよ!てめぇのバスロマンを塩酸に摩り替えるぞ!」

浅井「お客様の服装が少々ダサめなので奥の席ご案内します」

町田「なんでだよ!全ての爪を4分かけて剥ぎ取ってユニセフに送りつけるぞ!」

浅井「当店の10割引チケットはお持ちですか?」

町田「なんでだよ!乳輪を菜箸でつまみ倒して紫色にするぞ!」

浅井「エグイツッコミやめぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」

町田「何言ってんだ?気の利いた事言ってただろ」

浅井「痛ぇし怖いし笑えないよ!もっとまろやかに表現してくれよ!」

町田「わかったよ。
   あれ?こんなところにファミレスが出来てるぞ、入ってみるか。ウイーン」

浅井「笑顔でお帰りくださいお客様」

町田「なんでだよ!だからお前の家だけタウンページのってないんだろうが!」

浅井「当店のドリンクバーは全てお茶となっております」

町田「なんでだよ!だから毎朝歯ブラシと電柱を間違えるんだろうが!」

浅井「男性用トイレはございませんので耐えてください」

町田「なんでだよ!だからドラ焼きの中に単1乾電池が入ってるんだろうが!」

浅井「わからんツッコミやめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」

町田「どういうことだ?表現はまろやかだろ?」

浅井「まろやかとかじゃなくて意味解んないから!わけわかんないから!もっと皆に共感を得られるツッコミをしてよ!」

町田「わかったよ。
   あれ?こんなところにファミレスが出来てるぞ、入ってみるか。ウイーン」

浅井「チッ、ファミリーのレストランなのに一人かよ・・・・・・いらっしゃいませ!」

町田「なんでだよ!お前は山本太郎か!」

浅井「当店のサラダはアレでソレでコレの中にそんなこんななっております。ご理解されましたか?」

町田「なんでだよ!お前は猪瀬直樹か!」

浅井「今日は火曜日なのでお箸の替わりになめくじをご用意させていただいております」

町田「なんでだよ!お前は東京都民か!」

浅井「時事的ツッコミやめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」

町田「知的で的確なツッコミだったでしょ?」

浅井「どこがだよ!山本太郎はどこから来たんだよ!」

町田「声を大きくして常識外の暴挙を繰り返せば意見が通ると思っているクソか!って意味だよ」

浅井「じゃぁ猪瀬直樹は?!」

町田「こんな陳腐な説明で理解されると思ってんのかこのクソは!って意味だよ」

浅井「最後の東京都民はなんなんだよ!」

町田「こいつらを当選させる都民ってクソだ!って意味だよ」

浅井「ごもっともだけど都民に喧嘩売るなよ!いいからちゃんとツッコミをしてよ!」

町田「もう大丈夫だから本番のように通してやってみようよ」

浅井「本当か?もうクソみてぇなツッコミするなよ!」

町田「わかったよ。
   あれ?こんなところにファミレスが出来てるぞ、入ってみるか。ウイーン」

浅井(脱糞)

町田「クソかよ」

浅井(二段階脱糞)

町田「クソかよ」

浅井(野性味溢れる脱糞)

町田「クソかよ」

浅井(こんにちわ  ケツの穴から  研ナオコ)

町田「クソかよ」

浅井(研ナオコ   無限に産まれる   研ナオコ)

町田「クソかよ」

浅井(マトリョシカ   舞台一面   研ナオコ)

町田「クソかよ」

浅井(研ナオコ   粉末状の   クソを出す)

町田「クソかよ」

浅井(大団円   クソと笑顔の   研ナオコ)

町田「クソかよ」

予選総合第46位(2回戦敗退) ナカギーズ
審査員
点数
19 82 10 39  1 66 平均36.17
【審査員コメント】
・前回の反省を踏まえた漫才となると、第8回のくるぶしソックスさんとどうしても比較せざるを得ないのですが、
 このネタは自虐+メタという反則に手を出している割にはハジケ方が弱いように思えました。
 ネタの大半がよくある間違いツッコミネタなので、序盤で作った期待感を越えられていません。
 前半の自虐で使った反省を生かすのがオチだけじゃ勿体無いです。中盤ずっと持て余している感じでした。
 せっかく最初にムチャクチャ出来る前提を作ったのですから、もっと全編通して自由でいいと思います。
 例えば猪瀬直樹とか言ってる時点で固有名詞使ってるんですから、そこを反省と繋げるとか。
 オチ付近のハジケた感じがもっと広い範囲であった方が、自虐のインパクトを最大限活用出来るかと。
   
・最後どうしたんだよ。おもしろかった。
 下手クソ過ぎ→クソを欲しがっていた という発想がバカすぎて好き。かつ生かし方が飛んでてよかったですね。
 「ツッコミがただ訂正しているだけ」はすごく既視感がありました。
 ○食って転んでるだけじゃねーか!
   
・皮肉にも、圧倒的にハードルが下がってる中で最後の10行は面白いという冒頭の試みが功を成している。
 ただそれは、読み流しせざるを得ないクオリティの流れの後に持ってきたからこそ効果が生まれたのであって、
 冷静に思い返してみると前回と同じく「面白くないとしか言いようがないが好感の持てるつまらなさ」だった。
   
・このオチはズルいよ…そんなもん笑うわい…!!
 ネタとしては面白かっただけに、完全に導入部分が間違っていたと思います。
 これだけ面白いことができるんだからもっとオーソドックスに始めたほうが絶対に良かったと思います。
 ツカミって言葉があるくらいですし、序盤でこれだけ突き放されると面白くても入っていきづらいです。
 本当にもったいないネタでした。
   
・変化球投げようとして無茶な握りで投げたら、すっぽ抜けてワイルドピッチになったみたいな感じですね。
 のっけから自虐ネタとはまあ読み手を引き込む気ゼロですね。
 あとどうせならそれ、第11回の時にやればよかったんじゃないの、って。何でそんな半端な、前々回のことを今更引き合いに出してきたの、って。
 いや、これたぶん第10回で不出場だったから?とかそういう事情があるのかなとは思いますよ。
 けれどね、明らかにやるべき時期を逃したってことですから。時事ネタも、たとえ思い付いたって時期を逃してたら、やらないじゃないですか。あれと一緒ですよ。
 やりたかったにしても第何回のこととか触れずに、ただ『前回出場時』とか言うだけでもよかったのでは。
 まぁ、どっち道始まってすぐにおもしろくない実績を見せ付けてくるユニットでは、その後のネタも“そーゆー先入観ありき”で見ることになってしまうわけで、自ずから泥沼だったと思いますけど。
 中身のツッコミをやる流れにしても……うーん、どれもいまいちピンと来ないです。
 ふわっとしたボケばかり多すぎて具体的な笑いどころが掴みにくい。お二人の狙っている笑いのポイントが見えてこず、見ている人を放置してる。
 オチに関しては、何がしたかったのかも分からない。
 ……と、まあ、気になったところはそんな感じでしょうか。
 ほぼ今回のネタを全否定していますが、まぁ反骨精神でもってリベンジしてもらえたらいいんじゃないでしょうか。
 ちなみにこれはどうでもいい話なんですが、第1回MM-1のブービー賞は私でした。
   
・個人的には、前回の結果を上手く逆手にとった題材で面白いと思いました。第10回と比べれば明らかな成長を感じます。
 面白かったには面白かったのですが、時事的ツッコミ以降がそれ以前のボケと比べて相対的に弱くて尻すぼみなのが惜しいです。
 ラストの展開も、試みとしては悪くないですけどね。
 

No.012 炭酸電池
おばあちゃんのお見舞い
2人:どうもー、よろしくお願いします。

たん:いやー、昨日夢でおばあちゃんが浮かび出てきてさー

でん:なんか浮かび出てきたって表現嫌だな・・・。魚眼カメラに接近して映し出されてるおばあちゃん想像しちゃうわ。

たん:でね、子供がおばあちゃんのお見舞いに行くっていうシチュエーションの漫才がとてもやりたくなりました。

でん:ふりが雑だな。じゃあ、俺がおばあちゃんやれば良いのね。


たん:トントン! ぼくだよ。おばあちゃん、開けなさい。ほら出てきなさい、おばあちゃん。

でん:引きこもってるわけじゃないわよ。家に入って来なさい。

たん:ガチャ。おばあちゃん、元気・・・? ・・・・イジメ?

でん:だから、何故「引きこもりの生徒を説得する」みたいなシチュエーションにしたがるのかしら・・・。

   わざわざお見舞いに来てくれたの?

たん:うん、おばあちゃんに言われた通り、一人でここまで無表情でうさぎ跳びやりながら来れたよ。

でん:偉いわね。でも私、孫にそんな過酷な試練与えた覚えないわよ。

   まあ、無事で良かったわ。途中、危険なこと何も無かった?

たん:特になし!

でん:良かったー。

たん:歩いてる途中で、見ず知らず男の人に腕を掴まれてトラックに乗せられたぐらいかな。

でん:大丈夫?!!そんな、典型的な誘拐に遭遇しながら、よく特になしって言い切ったわね。ちょっと詳しく聞かせなさい。

たん:え、だからトラックに乗せられただけだよ。

でん:その後、何されたの?

たん:血を採られて、ジュース貰っただけ。

でん:献血トラック?!

たん:あー、そんなこと旗に書いてあったかも。

でん:今は、献血がそんな強引にやらされる世の中なのね。

たん:その男の人が最後に、「赤十字が君をキャッチミー!」って言い残してトラックが去ってった。

でん:献血の通り魔・・・。良い事してるのか悪い事してるのかギリギリのラインね。

   そんで、私もう60歳超えててあれだけど、その最後の捨て台詞ちょっとイラッとくるわね。

たん:あー、でもそのトラックのおかげで、まっすぐ歩けなくなってフラフラ左右の道歩いたら辿り着いた!

でん:大分、危ないわね! フラフラのうさぎ跳びとか奇跡よ、奇跡! よかったわ、無事で。

たん:あ、そういえば祖母!

でん:いきなり他人行儀になったわね。 なに?

たん:病気が早く良くなるように、千羽鶴つくってきたんだー。

でん:あら、すごいじゃない!嬉しいわ。 見せてみせて!

たん:手を出して。・・・1羽、2羽、3羽、4羽、5羽、6羽、7羽

でん:ちょっちょっちょっちょ、、えええ、なんでバラなの!?

たん:え?バラじゃいけないの?

でん:いやいやいや、かさばるじゃない!

たん:千羽鶴って、鶴を千羽作ればいいんでしょ?

でん:それはそうだけども、千羽鶴っていうのは、一つに繋がって渡すんだよ。

たん:えええ、そんなの初耳だよぉ・・・。

でん:まあ、小学生だから分からないのも仕方無いね。

たん:ちゃんと、「つくってあそぼ」を見て習ったのに・・・

でん:そんなこと特集する番組だったっけ? 千羽鶴をつくって遊ぼうとするなんて、不謹慎だわ。

   ・・・あ、そういえば今日、ママは?

たん:ママは今日もパートだよ、ぶどう拾いの。

でん:何なの、そのパート!ぶどう狩りじゃなくて、拾いなの?

たん:うん。人が、ぶどう狩りにいった帰り道に落としたぶどうをひたすら拾う仕事。

でん:全国回っても滅多に落ちてないと思うわ。・・・やりがいあるのかしら。

たん:ママね、年中無休で働いてるからぶどうについて凄い詳しくなったんだよ。

でん:そんな、休暇も無いぐらい仕事内容がボリューミーなことにびっくりしてます。

たん:あ!祖母!!

でん:何かをひらめいた時、呼び方が他人行儀になるのね。 なに?

たん:今日は、おばあちゃんの為にママが拾ったぶどう持って来たよ。

でん:それは嬉しいとは言い難いわね。でも貰うわ。

たん:手を出して。・・・1つ、2つ、3つ、4つ

でん:やっぱり、これもバラなのね・・・。

たん:え?

でん:いや心の奥底で、房でくれるかなーと、ちょっと期待したんだけどね。

たん:ご、ごめんなさい・・・

でん:いやいや、いいのよ! ただちょっと、おばあちゃんの家、大分かさばってきたわ。

たん:ちゃんと食べてね。

でん:うん、ブドウは美肌効果が凄いからね!

たん:知ってる。ワクワクさんが毎回、口癖で「ポリフェノール!」って言ってるから。

でん:それ口癖の概念覆してるわよ。その「つくってあそぼ」って色々やってる番組なの?

たん:うん、あの番組、深夜版で、大人向けの番外編をたまにやってるんだよ。

でん:へえ、知らなかった・・・。

たん:「新卒採用つくって増やそ」とか

でん:気になる・・・、会社への署名活動かなんかかな。

たん:そのときのワクワクさんは、「枠枠さん」って表記になってるんだよ。

でん:採用枠を増やす番組だからねえ

たん:おばあちゃんも今度録画してね、絶対!絶対だよ!

でん:ううん・・・その番組に熱烈になっている孫を見て、少し困惑。

たん;じゃあ、おばあちゃんは「惑惑さん」だね!!

でん:だんだん、孫のテンションについて行けなくなってきたのであります。

たん:あ! ねぇねぇ・・

でん:ん?

たん:祖母!

でん:なぜ間を置いた?! 孫の故意な他人行儀に、だんだんイライラしてきちゃったよ、おばあちゃん。

たん:こないだね、リレーで大活躍したのー!

でん:凄い!やっぱり私の孫ね。かけっこも速いのねー。

たん:うん。凄いスピードで消したよ。

でん:えええ、どういうこと?

たん:だから、放課後公園で遊んでたら民家が燃えてたから、友達と一緒に火を消したの。

でん:・・・あ、バケツリレーのほう?!

たん:そうだよ、水を民家にかけっこしたの。

でん:そっちのかけっこね。運動会か何かの話かと思ったよ。そんな体験したのね、危険ね。

たん:大丈夫、すぐに電話でママに駆けつけてもらってバケツリレー手伝ってもらったから。

でん:いやいやいや、そこは最初に消防車呼ばなきゃ。

たん:うん、でもね。ボク、ちゃんと177って電話したのに、消防士が「東京 晴れ」としか言ってくれなくて。

でん:それ番号が間違えてるからよ。まあうちの孫が元気で何よりだけど。

たん:おばあちゃんも、早く元気になるといいね。早く元気になって、約束した通り、一緒に無表情でうさぎ跳びやりながら散歩しようね。

でん:さっきから、その固い約束を一ミリも覚えてないのよ、おばあちゃん。

たん:もう、そのお散歩のこと考えるだけでニヤケが止まらないよ、ボクー!!ああ、どうしよう。ちゃんと無表情でお散歩できるかなー・・・。

   できないと、おばあちゃんにボクの顎、ゼラチンまみれのぷるっぷるにさせられるからなー・・・、怖すぎるー!!!

でん:怖すぎるーー!!!!自分が覚えてすらいない孫へ与えてる恐怖感にゾクッとすることしかできないよ、おばあちゃん。

たん:じゃあ、また来るね。

でん:ああ、帰りも気をつけてね。今日は来てくれてありがとう。

たん:うん。じゃあ、最後にサプライズ!

でん:え?

たん:ボクの家族や、親戚のお兄ちゃんとか、たくさんの人からの、おばあちゃんへの寄せ書きです!

でん:あらー、もー最後に泣かせないでよ・・・

たん:はい。・・・1枚、2枚、3枚、

でん:やっぱりこれもバラなのね。 もういいよ。

2人:どうもありがとうございました。

予選総合第41位(2回戦敗退) 炭酸電池
審査員
点数
36 64 20 35 57 56 平均44.67
【審査員コメント】
・ほのぼのとした空気感のいいネタではあるのですが、ちょっと流れがゆったりすぎた気がします。
 献血やバケツリレーなどは行数を取るボケの割にパンチが弱く、そこが勿体無いなと。
 「この流れならもっと面白くなりそうだな」という期待感を持たせたまま終わってしまったという感じでした。
 決して面白くないわけではないのですが、もっと違う角度からのボケも詰められそうだっただけに惜しいです。
 もっとテンポが良くなるか、ボケの幅が広がるとなお笑いやすいネタに仕上がると思います。
 「新卒採用作ってふやそ」「ぶどう拾い」などは意表を突かれて面白かったです。
   
・フラフラに歩いてる→血を取られすぎ! ってツッコミがないのが少し気になりました。
 話に関係ないところからボケを持ってくるネタなので、そのボケ自体はもっとぶっ飛んでていいかなあと思います。
   
・読点が多くてテンポを乱してる。一つの話題へのフリが長い割にボケがしょぼい。主にこの2点。
 全体的に見ても世界観がふわふわしており、それが狙ったものとは思えない。
 もう少し文章をしっかり組み立てて推敲してほしい。
 前回が飛躍していたため非常に残念。 
   
・面白くないネタでは決してないし、バラで渡すくだりは何回出てきても笑える面白いものだったのですが、
 全体を通してみるとかなり落ち着いてしまっていたな、という印象の強いネタでした。
 正統派でもパワーがあったり勢いがあるコンビが多い中で比較してしまうと
 どうしても物足りない感覚が強かったです。
   
・スタンダードな漫才であり、上手さもあって、好感の持てる漫才となっておりました。
 バケツリレー(かけっこ)なんかは、読みながら『うまい!』と思わされました。
 ただ、決定打になるようなボケが少なくて、そこがネックですね。
 会話文は流れるようなやり取りで非常に読みやすい分、単なる相槌レベルの台詞にも行も使っていて、100行縛りの中ではちょっともったいないかなと思いました。
 まぁ、詰め込みすぎると読みにくさもうまれますし、一長一短ではありますが。
 話の中で盛り上がりが生じておらず、ずっと平易なままでやり取りが終わってしまったのが残念でした。
   
・「バラで渡す」ボケは秀逸でした。その他「他人行儀」「枠枠さん」など、ちょっとした工夫だったり上手かったり、というのが多く見られて良かったです。
 なのですが、今回は笑えるというほどのボケが異様に少ないというか、少なくとも他のネタに比べて物足りないように感じてしまいました。
 上手い掛け合わせは是非とも継続させていただきたいのですが、掛け合わせによって上手くカオスな展開が作られればなぁ、というところです。
 

No.013 モダンカメハメハ
子供のころの遊び
朝倉:はいどうも、モダンカメハメハです。よろしくお願いします。

飯尾:頑張っていきましょう。

朝倉:最近ね、子供に戻りたいって時があるんですよ。

飯尾:バブー、バブー。

朝倉:戻りすぎだね。戻りたい子供時代っていうのは、小学生ぐらいだよ。

飯尾:ママー、今漫才の練習やってるから、待ってて。

朝倉:塾に迎えに来た親への連絡かな?そのほかにもツッコみたいところはあるんだけど・・・。今、練習じゃないよね?本番だよね?

飯尾:あ、本番だったね?

朝倉:そうだよね?本番だよね?つーか、さっきから思ってたんだけど、子供役になるの早すぎない?まだ本題に入ってないからね?

飯尾:はーい。

朝倉:よい子の返事!じゃあ、ここから本題入るけど、子供の頃って結構公園とかで遊んでましたよね。

飯尾:遊んでたね。だるまさんが転んだとかやってたね。

朝倉:やってましたね。

飯尾:だるまさんがころん・・・

朝倉:?

飯尾:・・・

朝倉:どこで止まればいいのかな?

飯尾:だるまさんがころん・・・。

朝倉:最後の「だ」はどこ行った!?

飯尾:でも、俺振り向いたから、止まって?

朝倉:振り向いても、最後の「だ」がないから、止まれないよ!振り向くなら、最後の「だ」をつけて振り向いて?

飯尾:だ!

朝倉:一気に省略したな!

飯尾:だ!だ!

朝倉:いや、動けないから!

飯尾:だ!だ!だ!だ!

朝倉:え?ちょ・・・。嘘!?

飯尾:だーーーーーーーーー!!

朝倉:ギャー!!怖いよー!ママー!!って、コノヤロー!!てめー、迫真迫った顔で最後の「だ」を連発しながら迫ってくるんじゃねーよ!

飯尾:だーーーーーーーーー!!

朝倉:やかましいわ!さっき、「だ」を省略するなって言ったけど、巡り巡ってなんで「だ」だけが残るんだよ!まじめにやって!

飯尾:だるまさんが転んだ!

朝倉:これだよ!これが本来の「だるまさんが転んだ」だよ!

飯尾:飯尾君動いた!

朝倉:あ、動いちゃった?って、馬鹿野郎!ここまでめちゃくちゃやって、動いたところだけ見るんだよ!

飯尾:だって、そういうゲームじゃないか。

朝倉:そういう問題じゃない。じゃあ、今度はあれだ。じゃんけんグリコだ。

飯尾:これも、やりましたね。子供のころに。

朝倉:やりましたね。じゃあ、これもやってみよう。今度はまじめにやってよ?

2人:じゃんけんポン!

飯尾:グリコ!

朝倉:道頓堀か!何の店かわからないけど、大阪行ったらほぼ確実に見るよ!!

飯尾:違うの?

朝倉:違うよ!グリコはグーになるんだよ!じゃあ、チョキは何になるんだよ!

飯尾:かに道楽!

朝倉:ハサミの部分がチョキに・・・、何してるんだよ!なんで大阪限定なんだよ!チョキはこのゲームはチョキは「チョコレート」だよ!じゃあ、パーは?

飯尾:プレイボール!

朝倉:日本全国共通事項!野球の審判のパーの部分はそこしか印象に残らないよ!しいていったら、審判はグーが多いよ!グーはアウトだけど、お前もアウトだよ!

飯尾:じゃあ、ベンチに戻ります。

朝倉:戻るなよ!まだ漫才は続くよ!

飯尾:あ、そうなの?

朝倉:そうだよ!じゃあ、次は鬼ごっこだ!鬼さんこちら〜手のなる方へ〜。

飯尾:おい、飯尾君!廊下を走っちゃダメだろ!

朝倉:なんで、学校の中でやってる体で話が進んでるんだよ!ちゃんと屋外でやって!

飯尾:わかった。

朝倉:鬼さんこちら〜手のなる方へ〜。

飯尾:待て〜。

朝倉:なんで競歩なんだよ!いつまでたっても追いつかないじゃないか!!

飯尾:だって、廊下走ったら怒られるじゃないか。

朝倉:だから、なんで屋内でやってる体で話が進んでるんだよ!ほんとにまじめにやって!

飯尾:走るー走るー俺たちー。

朝倉:「runner」歌うんじゃないよ!いい加減にしろ!

2人:どうもありがとうございました!

予選総合第51位(1回戦敗退) モダンカメハメハ
審査員
点数
 9 17  3  7  0 20 平均9.33
【審査員コメント】
・ツカミからオチまで戸惑ったまま、消化不良で終わってしまいました。
 競歩や迫真の表情などは視覚ネタなのにも関わらず、何の表記もないので伝わりません。
 おそらく実際やるネタを意識していると思うのですが、それにしても説明不足だという印象を受けました。
 全体的に流れが急なので、もう少し個々の下りを大事にして、読み手を引き込むことを心掛けてみてください。
 現時点ではただのやりとりの羅列なので、「笑わせるテキスト」への進化を期待しています。
   
・内容以前に、漫才として不自然な箇所が目立っていてそこがかなーり気になってしまいます。
 グリコ→大阪道頓堀、からチョキはかに道楽 などボケの出し方はちゃんとしているのですが…
 
 例えば、
 
 飯尾:グリコ!
 朝倉:道頓堀か!
 
 ここでなぜツッコミが入っているのか…?グーを出して勝って普通にグ・リ・コで進んだのかと思いましたが…
 
 それから、
 
 飯尾:待て?。
 朝倉:なんで競歩なんだよ!
 
 文字面だと競歩してるって情報がツッコミを見るまで分からないんですよね…
 やるなら「飯尾:待て?(競歩で)」になるんでしょうが、動きを伴うボケは文章のネタで争う場では避けたほうがいいと思います。
 
 ここからちょっと根源的な話になります。よかったら読んでください。
 そもそも「漫才の台本を文字で見る」というのは、どうしても「実際に漫才を演じるのを見る」のと違う部分が生じてしまいます。
 そこはネタを書く上で意識したほうがいいと思います。
 例えば(以後はただの持論なので他の人で感じ方は違うかもしれませんが)、文字の漫才だと、ちょっとツッコミが説明が過剰なぐらいがちょうどいいと思います。
 演じてるのを見てるのではスーッとボケ・ツッコミのやりとりは流れてしまうので、その瞬間のボケで笑うためにはツッコミは長すぎない方がいいのですが(ツッコミで笑いを取るのとは別)、
 文字上だと、無意識にでもまたボケを振り返ることが出来る。だから、そのボケをちゃんと消化しきった方がいいと思っています。
 
 まあそこまで細かいところを気にしてるとネタも書きづらくなってしまうので、そこまで神経質にならなくてもいいですけども。
 ただ、もっぱら一番大事なのは『前情報0の読み手に、ちゃんとネタの面白さが伝わるようになっているか』です。
 自分で書いていると頭のなかでおそらくボケとツッコミが動いて想像出来ているので、
 そこで自分で納得してしまって文字に書き起こすとき説明不足になって伝わらなくなってしまうことが多いと思います。
 いったん読み返してちゃんと頭に内容が入るかな、というのは意識すべき。コレ大事。
 そこが欠けていると、伝わったらめっちゃ面白いというボケでも0になってしまうので……
   
・会話をまとめるところから始まります。
   
・前回までに比べたらよくなってる方だとは思うんですけどね…。
 特に前半は今までさんざん気になってきた会話の噛み合わなさが少しは軽減されてたので。
 後半はいつもどおり会話の意味すらわかんなくなってしまっていました。
 ボケの内容自体は少しずつ良くなってるのかもしれませんが、そこじゃないと思うんです。
 まずはちゃんとボケとツッコミだけでなくつなぐ会話を意識しないと、読みやすい読みにくい以前に読めないです。
 「だ!」で迫ってくるとかは良かったと思います。
   
・マイナス点付けたいくらいなんですが、どうですかしらね。
 ここまで読み手を完璧に無視しまくった漫才、久々に読みました。
 言葉足らずで伝わらないならまだいい方で、動きボケをト書きすら一切ないままやらかすとか、もうね。
 書き手の頭の中を覗き込めるタイプのエスパーじゃなきゃ読めませんてこれ。
 このユニットに関してはもう何回と同じアドバイスをしているんですが、基礎の基礎たるそこをご理解いただけなければ、永久に同じところをぐるぐる回ってるだけですよ。
 ……改めまして、今回も書きましょうか。『読み手を意識しなさい』。
   
・導入部あたりは前回よりも噛み合った会話になっていて一瞬期待できたのですが、
 全体的に「動作が無いと分からない」ネタになっていたのは、文字だけでネタを表現する作品としてはいただけないかなぁ、と。
 一生懸命面白くしようとしているのは感じ取れるので、とにかく文字だけで自然な会話を表現できるようになってほしいです。
 

No.014 たいまつぎょうれつ
Ketsu
中武:どうもー、たいまつぎょうれつです!よろしくお願いします!

坂田:我々の生活に潤いを与える、それが、Ketsu。

中武:うん、絶対ろくでもない事考えてるね。

坂田:Siriって知っていますか?iPhoneについてる、話しかけるだけで返答したりiPhoneを操作したりすることが出来る機能なんですけど。

中武:まあ知ってるよ。バーチャルアシスタントってヤツだろ。話題になったもんな。

坂田:Ketsuはそれのケツバージョンです。

中武:お前の頭の中のバージョンがどうなってんだよ。訳が分かんねえよ。

坂田:だから、自分のおしりのほっぺにあるボタンを押すだけで肛門から返答が返ったり自分を操作したりすることができる。それがKetsuなんです。

中武:よくそのアイデアを固めようと思ったな!!Siriをケツとか思いついても真っ先に抹消する発想だぞそれ!!

坂田:でも、便利でしょ?肛門と会話したり自分を操作できたりするんだから。

中武:肛門と会話するのを便利だとは思わねえよ!!大体、自分を操作って何だよ!!自分を操作するのは自分だよ!!

坂田:まあまあ。実はこれ、モニターを一人用意して本格的に実験をしてみたんですよ。その成果をぜひ皆さんに報告したい。

中武:もう実践まで行ってんの!?その無駄なエネルギーの使い方何なの!?

坂田:今回モニターを頼んだタジリくんは小学校6年生。身長は178cmで体重は87kg。好きな遊びは麻雀、特技は命綱使えないところでのビル清掃。

中武:そいつスペックが小6じゃねえよ!!長年特殊な生き方しないと不可能だよそのシステム構成!!

坂田:好きな食べ物はサラミ、嫌いな食べ物はアルコール度数60度以下の飲み物。

中武:だからおっさんの嗜好だよ!!しかもだいぶキツめの!!

坂田:余談ですが留年して38年になります。

中武:自然に卒業できるところをどんだけ留年してんだ!!こんなにも強烈な余談があるか!?

坂田:そんなタジリくんにKetsuを取り付けてみました。さあどうなるのでしょうか。

中武:Ketsuもタジリも強烈過ぎて化学反応起こりそうだわ。大体、どうつけるんだよ。

坂田:まあ、まだテスト段階ですからね。本来は埋め込みたいところですが、まだ不可能なのでベルトのついたボタンを取り付けます。

中武:埋め込みたいって発想がマッドだよ。

坂田:そして、スピーカーを肛門に突っ込みます。

中武:いやいや、そしたら埋まって排泄ができねぇ!!本来の肛門の役割!!役割よ!!

坂田:テストだから仕方ないですよ。あ、スピーカー取り付けたときのタジリ君の反応をレポート用紙50枚にまとめてあるけど聞きます?

中武:聞かねえよ!!どこのレポートに力いれてんだよ!!灰にして手でゴシゴシしろ!!ゴシゴシな!!

坂田:後はちゃちゃっとKetsuのシステムデータと200万本の人工神経を体中に入れ込んで準備完了。

中武:ちゃちゃっとできる準備じゃねえだろ!!それできるんだったらスピーカーの通行止めどうにかしろ!!

坂田:これで、ボタンを押して話しかければいつでも返事が来るわけです。タジリくんはまずボタンを押してみました。
   『(ピピッ)ご用件はなんでしょう?』とまずはKetsuが音声で聞いてくれます。

中武:ケツの穴に話しかけられる状況ね。うん、俺だったら掻き毟る。

坂田:「ケツがかゆい」とタジリくん。Ketsuは『私をよく洗ってください』と回答。その場の空気が早速和みました。

中武:おっさんと肛門の会話で和むな。前説的な役割すんな。

坂田:タジリくんは早速「明日のスケジュール教えて」とKetsuに言いました。

中武:Siriにある機能だな。

坂田:Ketsuは『明日は10時から東京タワー、12時に109、13時半に保健体育、15時にスカイツリーです。』と答えました。

中武:それ清掃のスケジュールだな!?小6はしっかり授業しろ!!間の保健体育は絶対性教育目的だろ!!

坂田:タジリくんは、保健体育の教科書にあるブルマの女の子がストレッチをする挿絵が大好きなので、明日は絶対外せないんだそうです。

中武:もっと性癖こじらせてた!!留年の賜物ですね!!

坂田:自分を操作する機能も試してみました。

中武:だから自分は自分で操作しろっての。

坂田:タジリくんはボタンを押して「一歩前へ」といいました。
   すると、Ketsuは『分かりました。』といった後に、タジリくんの右足を一歩前に進め、そして左足も進める。
   Ketsuは『歩きました。』といいました。見事成功です。

中武:んなもん操作されなくてもみんな出来るんだよ!!太古から人類は歩きあそばせておりますよ!!

坂田:タジリくんはもっと試しましたよ。たとえばご飯を食べるときに、
   「口開けて」『分かりました。』(パカ)「ご飯入れて」『分かりました。』(パク)
   「噛んで」『分かりました。』(クチャ)「噛んで」『分かりました。』(クチャ)「噛んで」『分かりました。』(クチャ)「噛んで」『分かりました。』(クチャ)

中武:めんどくせぇ事この上ないわ!!自分の神経でテンポよく噛みやがれ!!

坂田:坂田君の前に猛スピードの自転車が来たときにも試しました。「避けて」『分かりました。』(ドカァン)『出来ませんでした。』

中武:事故ってんじゃねえか!!『出来ませんでした。』で済むか!!タジリも自分の意思で避ける努力をしろ!!

坂田:Siriと違う点はですね、Ketsuは行動をうまくこなせたら励ましてくれるんですよ。

中武:励ますも何も動かしてるのKetsuだろ!?

坂田:たとえばタジリくんは実験中に「10歩歩いて」といいます。Ketsuは『分かりました。』と。
   そして一歩歩いたときに、『さすが私の傀儡』と励まします。タジリくんは「えへへ。」と言いました。

中武:それ励ましてないよタジリ!!お前の肛門お前の事見下してるよ!!

坂田:続けて歩きます。
   (テク)『さすが私の傀儡』「えへへ。」(テク)『さすが私の傀儡』「えへへ。」(テク)『さすが私の傀儡』「えへへ。」(テク)『さすが私の傀儡』「えへへ。」
   (テク)『さすが私の傀儡』「えへへ。」(テク)『さすが私の傀儡』「えへへ。」(テク)『さすが私の傀儡』「えへへ。」(テク)『さすが私の傀儡』「えへへ。」

中武:なにこの肛門の高慢とおっさんのテレの繰り返し!?世界一悲しい絵面だよ!!

坂田:そして10歩歩いたときに、『よく頑張りましたね、ご褒美を差し上げましょう、さあ、私に力を入れてきばりましょう。』

中武:何渡そうとしてんのかな!?そこから出てくるモンは一つだけど!?そもそも塞がってるけど!?

坂田:タジリくんはスピーカーを肛門袋にしまい、力を入れ始めました。

中武:頬袋みたいなの持ってる!!何のアクセサリついてんだコイツの体は!!

坂田:しかし、さすがに絵的にどうかと思い常識を考えてトイレでご褒美を出させることにしました。

中武:まずこのKetsu計画が非常識だからな!?

坂田:タジリくんをトイレの外で待っていると、トイレの中から突然「ドン!」という大きな音が!

中武:え、何があったの。

坂田:その後タジリくんがトイレから出てくると、膝ががくがく震え冷や汗びっしょりで顔は青ざめてました。

中武:何が出てきたんだよ!!普通自分の肛門から恐ろしいモンは出ないはずだけど!?

坂田:タジリくんが見たものは何だったのか。止まらない震え、動かない身体、ぶら下がるスピーカー、垂れ下がる肛門袋。

中武:後半二つはさっさとしまえ!!

坂田:砕け散った便器。

中武:だから何出たんだよ!!バスターキャノンでも撃てるのかタジリの肛門は!!

坂田:便器のかけらを拾う奥田民生。

中武:急になんで!?民生さんはそんな実験に首突っ込んでないで曲作って!!誰も便器を救ってくれなくていい!!

坂田:Siriにある機能の特徴のひとつは、他愛のないことも答えてくれるというところですね。

中武:結局ご褒美なんだったんだよ!!いや別に知りたくもないけどね!!

坂田:この機能はKetsuにもあります。例えば、「元気ですか」と言ったら、『ありがとうございます。元気ですよ。』と返します。

中武:確かにSiriそういう機能あるけど、ケツが元気かどうかはタジリ本人が一番知ってるだろうよ。

坂田:タジリくんもたくさんそういう機能を試します。まずは「付き合ってください」と話しかけました。

中武:あー、Siriによく話しかけがちな問いかけ…だけど悲しさが何百倍も違うな!!何肛門に告白してんだ!!

坂田:Ketsuは『先約があります。ごめんなさい。』と答えました。

中武:誰だよ!?肛門に先約入れてOKもらったヤツ誰だよ!?

坂田:注目はここからです。Ketsuの一番凄いのは、なんと交流をしっかり続けていれば普通の人間のように人格が形成されてペラペラ会話が出来るという学習機能があるところです!

中武:本家より凄いのを何で肛門につけるんだよ!!おいアップル!!お前らが先だろアップル!!

坂田:タジリくんも49歳。そろそろ身を固めなければいけないと思っていたところです。

中武:え、本気で自分の肛門口説こうとしてんのこいつ!?38年も留年したらここまで思考捻じ曲がるの!?

坂田:タジリくんはそれからKetsuとたくさん話しました。小3から通帳奪われた話、フジテレビの球体を裸足でよじ登った話、
   代々木のマザーテレサと呼ばれる人にヒザを叩き込まれた話など、いろいろな話でKetsuを惹きつけようとしました。

中武:引き出しが漏れなく強烈なんだよ!!代々木でどんな事したんだよタジリ!!

坂田:そして、勝負を決めようとKetsuに対して攻めの姿勢を見せます。
   「Ketsu、好きだ。」『ごめんなさい。』「好きなんだ。」『そのことは後で話しましょう。』「愛してる。」『仕事に戻りましょう。』

中武:自分の肛門にあしらわれまくってんじゃねえか!!ケツの穴すら落とせないとはな!!

坂田:「なぜだ!あんなに楽しく話をしたじゃないか!」『だって、私とあなたじゃ釣り合わないです。』
   「僕達、似た物同士だろう!?」『あなたは人間。私は肛門。私たちは別の世界に住んでいるもの同士ですよ。』
   「それでも構わない!君をいつまでも見つめていたいし、触っていたいんだ!!」『…エッチ。』

中武:ツッコミどころクソほどあるけどバーーーーーカ!!!タジリとタジリの肛門のバーーーーーーカ!!!

坂田:「僕を受け入れてくれない、その理由を教えてくれ!!」『Webでこちらの情報が見つかりました。 【Web検索:いぼ痔 複数 放っておく 何で気付かないの】』

中武:そんな理由かい!!元気じゃなかったの気付いて欲しいとか女見せるなKetsu!!
   大体Web検索されてもどこで情報見ればいいんだよ!!

坂田:「そ、そうだったのか…!」鏡越しに全身に広がる検索結果を見つめるタジリくん。

中武:気持ち悪いわ!!全身にいぼ痔の情報浮かんだら最悪だよ!!セキュリティが分かりやすくザル!!ザル!!

坂田:タジリくんはそれでも諦めません。
   「分かった…だったら、手術する。」『…あなたに貯金は残っていません。』
   「手術代は死に物狂いで稼ぐ。それでも無理なら手だ。歯だ。彫刻刀だ。」『…あなたには空いているスケジュールはありません。』
   「学校なんて辞めるさ。ランドセル生活ともおさらばだ。お前を苦しめて悪かった。ごめん。」

   『………私が、ほだされる日が来るなんて、思っていなかったですよ。』

中武:落としやがったよこいつ!!我が肛門を!!

坂田:「もう二度とお前を放っておきはしないさ。一緒に暮らそう。Ketsu。」
   『…私はKetsu。あなたのアーナルアシスタントです。』
   「け、Ketsuゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!」

   こうしてその夜、タジリくんとKetsuはひとつになりました。

中武:もともとひとつじゃぁぁぁぁ!!!!おいなんだこの誰も得しないドキュメンタリーはよ!!ガイアの夜明けだったら打ち切りだぞ!!

坂田:Ketsuが全世界に普及すれば、自分の肛門を嫁として迎え入れる男性が多くなるでしょうね。

中武:そんな世界訪れたら終末の刻だよ!!地球から亡命します!!海王星くらいまで行きます!!
   お前絶対こんなシステム世に送り出すのやめろよ!!Ketsuプロジェクト終了な!!

坂田:しょうがないですね。じゃあKetsuの普及は諦めます。
   その代わりに、女性の気になるムダ毛が身の回りのお世話をしてくれる「iラインコンシェル」というのを…。

中武:出させるか!!お前は永遠のバージョン0.01ッッッ!!!

二人:どうもありがとうございましたー。

予選総合第14位(準決勝敗退) たいまつぎょうれつ
審査員
点数
84 89 55 50 63 90 平均71.83
【審査員コメント】
・ナカギーズさん、これがクソ要素です。とくと見よ。
 もうね、どうしようもないですよ。この設定でここまでストーリー作り上げられちゃったら。
 序盤からどんどんketsuとタジリの双方のキャラで畳み掛け、関係性が出来上がってからは何やっても面白かったです。
 肛門がほだされるところとか膝をつきましたもん。何をドラマ仕立てにしてんだよバカ。
 終始ニヤニヤ出来たんですが、ご褒美の正体は明かして欲しかったかなと。伏線かと思っていたので肩透かしでした。
 あと奥田民生が急すぎたことと、尻袋の描写のエグさが気になりました。些細ではあるのですが。
 最後になりますが、最近脳を改造された心当たりはありますか?無いのなら貴方は生粋のクレイジーガイです。
   
・あーもう題材・設定が面白いもんな。最初の10行で面白い。
 と期待しすぎてしまったせいなのか、ちょっとKetsu取り付けてからの最初は冗長に感じました。
 奥田民生以降はめっちゃ笑った。バカの二乗ぐらいのバカを表現することにおいては流石であります。
 
 ◎結局ご褒美なんだったんだよ!!
 ここ言わないで通り過ぎるのすごいな面白いな…
   
・今回はどうにもはまらなかった。
 web検索のあたりは良かったんだけど、本来のsiriのやり取りがシュールで面白いため、
 「ケツに置き換える」レベルの破壊力抜群の設定を作った割にボケがそれに追いついておらず、悪く言えば安直。
 ツッコミはいつも通り凝ってるだけに空回ってる印象で勿体なかった。
   
・後半に来てからの怒涛の展開はすごかったです、全身に広がる検索結果は気持ち悪すぎて笑いました。
 前半もしっかりと展開を作ってこそ居るのですが、それがあまりハマらなかったなというのはありました。
 下ネタだとよっぽど突き抜けてるか、新しい感覚で見れる下ネタじゃないとどうしても食傷気味になってしまうというか
 そのへんでちょっと題材として、入りづらい部分がありました。
   
・まぁ、言ってしまえば下ネタですわな……
 のっけから話題がケツ始まりなわけで、そこから先もオッサンがメインを張っており、光景的には、綺麗とは言い難いものがありますね……
 Ketsuからのご褒美……何だったんだんでしょうか。
 長々と引っ張ったくだりの割にはオチがなく、正直なところ肩透かしをくらった気分でした。
 『さすが私の傀儡』など、当たれば大きいものを持ってはいるのですが、今回はあまりはまらなかったかなと……
 ストーリーがくだりくだりでぶつ切り状態のため、もっと個々の流れの繋ぎに何かしらの関連性を持たせるか、あるいはもっと突き放した要素があるかした方がよかったのかなと個人的に。
   
・設定自体にインパクトがありますし、内容もぶっ飛んでいて面白かったです。ツッコミフレーズも相変わらずのインパクトでした。
 個人的にはほとんど悪い点は無かったと思います。汚いってくらいですかね。
 

No.015 whitewhite
非道徳、非服従
前田:(ツカミ)
安正:手抜きがひどい
前田:面白くなりたいなー、って思うんですよ
安正:あんまりこういう場で言う事じゃないと思いますよ
前田:いや面白くなってね、今回どうしても優勝したいんですよ
安正:じゃあ遅いですよ。もっと前から面白くなってないと
前田:なのでね、「面白くなる」ってこと以外の感情をそぎ取っていけばね、必然的に面白くなるんじゃないかと思うんですよ
安正:何の「なのでね」か分かりませんけども
   でも、自分を極限まで追い込んで面白くなろうとするっていうのはストイックでいいんじゃないですか
前田:というわけでね、モラルを無くそうかと思うんですよ
安正:馬鹿な真似はよしなさい
前田:人間ね、モラルがあるから面白くならないんですよ
安正:モラルがあっての面白さですよ。大体モラル無くすって何するつもりなんですか
前田:例えばなんですけど、胎児を
安正:ダメですよ
前田:樽に詰めて
安正:ダメですよ
前田:転がそうと思ってまして
安正:世界最速のスリーアウトですよ。何言ってるんですか
前田:まあ野球はツーアウトからですから
安正:「樽に詰めて」でツーアウトで「転がす」でゲームセットなんですよ。算数を学び直しましょう
前田:でも考えてみて下さいよ。「胎児を樽に詰めて転がす」ってことは、樽の中で胎児がグワングワン回ってるんですよ
安正:あんまり考えたくないですよそんな事
前田:でも外から見るとね、ただ樽が転がってるようにしか見えないんですよ。これすごく面白いと思いませんか?
安正:疲れてるんですよ。ちゃんと寝ましょうよ
前田:僕はそういう睡眠欲を削ってでも面白くなろうとしてるんですよ
安正:そうなるとぐうの音も出ないですよ。実行してたんですねそぎ取り計画
前田:というわけで、手頃な胎児を探してるんですよ
安正:もう手頃な樽見つけてんじゃないですよ。転がすのに手頃な胎児なんていないですよ
前田:んー、じゃあ最悪手頃な樽を転がすだけでもいいんですけど
安正:最悪がものすごい平和ですね
前田:あ、手頃な樽転がすのは別にいいんですか?
安正:別にいいですけど、たぶん樽転がすだけじゃモラル無くならないですよ。こういう協力あんまりしたくないんですけど
前田:あー、じゃあ手頃な樽を転がした先に胎児を10人立たせてボウリングするっていうのはどうでしょう
安正:寝ましょう。面白くならなくてもいいから寝ましょう。臨機応変にポンと出ちゃいけない発想ですよ
前田:というわけで、立たせるのに手頃な胎児を探してるんですけど
安正:立つ胎児は胎児じゃないですよ。後、転がすのに手頃な胎児見つけるより10倍手間かかりますよ
前田:いや、もともと胎児を10人樽に詰める予定だったんで
安正:樽が胎児でギッチギチじゃないですか。樽が胎児でギッチギチとか言わせないで下さいよ
   一回「胎児」って言うたびに周りがザワザワしてるんですよ。変な想像させること言わないで下さいよ
前田:胎児の詰め合わせ
安正:もう胎児禁止です
前田:ダメですか。一応妥協案考えてるんですけども
安正:胎児の妥協案ってなんですか。まぁちょっと一応聞かせてください
前田:あのー、男子小学生の
安正:干支半周チョットしましたね
前田:髪の毛を
安正:ほう
前田:食べようかと
安正:性癖の暴露ですか?
前田:違いますよ
安正:何か非道徳よりも淫靡な香りがするんですけども
前田:違いますよ
安正:睡眠欲削るんなら性欲も削りましょうよ
前田:違いますって。モラルを無くすための算段ですよ
安正:モラル無くなりますか?ロン毛の男子小学生が居なくなるだけじゃないんですか?
前田:いやいや考えてみて下さいよ。「男子小学生の髪の毛を食べる」ってことは、男子小学生の髪の量が少なくなるんですよ
安正:はい
前田:・・・はい
安正:それだけじゃないですか。寝てない成果出てないじゃないですか
前田:まあ確かに先駆者に比べたら劣るかもしれないですよ
安正:なんで男子小学生の髪の毛を食べる先駆者がいるんですか。誰ですかそいつ
前田:なまはげですよ
安正:ひらがな七文字で何を言ってるんですか
前田:なまはげです
安正:一文字減っても同じですよ
前田:なまはげが男子小学生の髪の毛を食べています
安正:今日三段オチ多すぎますよ。基礎を重視しすぎですよ
前田:何かなまはげが男子小学生の髪の毛を食べることにピンと来てないみたいですね
安正:だって聞いたことないですもん。なまはげが男子小学生の髪の毛を食べるわけないじゃないですか
前田:僕はそういう先入観を削ってでも面白くなりたいんですよ
安正:素晴らしい心がけ
前田:後、なまはげってモラル無いじゃないですか
安正:言い方にトゲありますよ。まあ鬼の類ですからモラル無いでしょうけども
前田:そりゃあ髪の毛だってバリバリ食いますよ。東北の寒さで髪の毛が無くなるのは極刑に近いですからね
安正:そこまでではないですよ。ニット帽とかでなんとかなりますよ
前田:まあ極刑は言いすぎましたけども、ちょっとやんちゃした子供なんかの罰にはちょうどいいと思うんですよ
安正:まあそういう子いますけどね。なんか窓ガラス割っちゃったりしてね
前田:生意気であれば生意気であるほど髪の毛は美味しいですからね
安正:なまはげからのリークですか?
前田:だから髪の毛をね、出刃包丁でガーッと
安正:調整効きますか?
前田:宿題忘れた子は五分刈りでね、窓割っちゃった子は三分刈りでね
安正:分単位での調整効きます?変な面つけて出刃包丁でガーッですよ?
前田:胎児樽に詰めて転がしちゃった子は二分刈りでね
安正:そんな子はいないですよ。胎児禁止って言ったでしょうが
前田:胎児の盛り合わせ
安正:サブリミナル胎児もダメですよ。胎児を盛って合わせてんじゃないですよ
前田:なんですか今日ダメばっかりじゃないですか
安正:ダメついでに言いますけど、何がダメって構成ですよ
   前半に一番インパクトあるの持ってきて後半薄めってなんですか
   「胎児を」とか言っちゃったら髪の毛食べたところでどうってことないですよ
   どういう形態だって後半にかけて盛り上がらないといけないんですよ
   前半低空飛行でも後半盛り上がればそこそこ評価されるんですよ
   その後半を重視しないでどうするんですか
前田:それが僕らの売りなんじゃないですかね
安正:誰も買いませんよそんな売り
前田:じゃあ最後に普通の事言ったら逆に斬新でいいんじゃないですかね
安正:なんですか普通の事って
前田:例えばなんですけど、エビと
安正:ほう
前田:アボガドの
安正:はい
前田:ジェノバ風パスタ
安正:yummy!


No.016 雷神舞踏組曲
白馬
斜陽:パカラッ パカラッ パカラッ パカラッ キキーーーッ!
   こんにちは、白馬の王子様です。

樹氷:そんな白馬の王子様がいてたまるか。キキーッてなんだよスポーツカーかよ。
   むしろ危機ーッだわ。設定が危機だわ。

斜陽:白馬に乗ってやってくる途中にね、やっぱり馬上は揺れますからね、
   すっかりかくはんされちゃって。

樹氷:王子様じゃなくて玉子様じゃねえか。テキストでしか伝わらないボケは賛否分かれるんだからやめろ。

斜陽:割る前から黄身と白身がぐちゃぐちゃの卵ってグロいですよね。
   そんな気味悪い卵は・・・きみわるい・・・?キミわるい!
   えっとね、

樹氷:気味と黄身をかけた使い古されたボケかましたらお前の脳内をスクランブルしてやるよ。

斜陽:こんな気味の悪い卵はこうだーーーっ!
   (取り出した卵を床にたたきつけると中から1枚の紙切れが)

樹氷:・・・・・・お客さんからはね、小さくて見えないと思うんですけど、
   この小さな紙に小さい字で「雷神舞踏組曲です」って書いてあるんですよ。
   はいどうも雷神舞踏組曲です。いい加減にしろお前という奴は。

斜陽:芯が9Hの鉛筆で書いた。

樹氷:激薄じゃねえか。うすうすじゃねえか。

斜陽:うすうすと聞けばコンドームのパッケージを思い出しますね。
   ビッグボーイっていう白馬がプリントされたやつがあるんですが、やっぱり白馬ってカッコイイと思うんですよ。

樹氷:コンドームのくだりいらねえだろ唐突な下ネタは減点対象なんだよ。

斜陽:今日は白馬に乗って颯爽と登場する王子様をやりたい。
   パカラッ パカラッ パカラッ パカラッ キキーーーッ!

樹氷:そのブレーキ音はなんとかならんのか。馬の関節がピィーンと伸びきってる。

斜陽:格好よく登場したら散歩道とかをほっつき回っているお嬢さんに声を掛けるんですね。

樹氷:王子様ならもう少し上品な言い方をできないものか。

斜陽:『こちらのお嬢さん、今日はどちらから?ええっ福岡から!?
    それじゃ記念にテレホンカードあげましょ!』

樹氷:みのもんたの客イジリはやめろ!午後はまるまるおもいっきり説教だばかやろう。

斜陽:みのもんたの言うお嬢さんってたいてい還暦を迎えてるのはなぜなんだろう・・・?

樹氷:ただ単にリップサービスだろ、みのさんの話題はもういいよあの事件出てくる前に話し戻そう。
   白馬の王子様が散歩してたお嬢さんに話しかけるんですよね?

斜陽:そう。仮にも王子様だからここはカッコよく決めないと。
   私だったらこう声を掛けます。『ほらね、噂をすればなんとやら・・・』

樹氷:少女マンガ的!話始めが「ほらね」な奴って気味悪いわ。悪い噂だろうな。

斜陽:また私は紳士的でもあるので分け隔てなくお嬢さん方にお花のプレゼントをします。
   『こちらのお嬢さんにはマリーゴールドのブーケ、こちらのお嬢さんには野菊の花束、こちらのヴッ、お、お嬢さんにはホウレン草を』

樹氷:3人目がどんなだか知らないがドン引きしたうえで野菜を渡すんじゃないよ。

斜陽:ホウレン草というよりかはほうれい線がすごかった。崖みたいだった。どうしよう?

樹氷:報告・連絡・相談する前に崖みたいっていう感想なんなんだ火サスかよ。火サスでもそんなこと言わねえよ。

斜陽:とりあえず3人目をお持ち帰り決定。

樹氷:チャレンジャーだな、炎のチャレンジャーだわ。100万どころか1円の価値も無いけど。

斜陽:本名で呼ぶよりもあだ名で呼ぶほうが打ち解けられるので、容姿も加味して洗濯板子と呼ぶことにした。

樹氷:ほうれい線何本あるんだよ。リアス式な崖だな。

斜陽:休日なんかは乗馬デートなんかしたいよね。いややっぱり車のほうがいい。馬なんぞ乗りづらい。

樹氷:ここにきて馬全否定かい。白馬も真っ青。

斜陽:それじゃあ折衷案として、馬車はどう?

樹氷:う、うーん。折衷・・・案なのかな?まあ白馬を携えた王子様ってことで。

斜陽:馬車はたいへん揺れるのでついつい吐いちゃうんですよね。
   洗濯板子がオゲエエエと吐きまして私もそのあとオゲエエエ吐きます。そしたら何か一言。はい楽太郎さん。

樹氷:ゲロ吐いてるうちに大喜利にすり替わってるじゃねえか。

斜陽:はい樹氷さん。

樹氷:ゲエエエッなんか回答を求められてる!
   え、えーと「この夫婦からはオゲエオゲエと元気な子が・・・」

斜陽:夫婦じゃない!この女とは結婚しない!遊びの関係だ!

樹氷:王子の品格もクソもねえな。まあまああくまで設定上なので・・・

斜陽:結婚するなら女性騎手さんがいいなあ。ドMなうえに変態なんだ私。

樹氷:絶対にムチだ!引っ叩いてもらうつもりだ!
   お前なんかハエたたきで十分だよ。

斜陽:ハエたたきは熟れたメロンみたいな痕が翌日まで残るから恥ずかしいんだ・・・

樹氷:実践済みかよお前の探求心半端ないな。これで半端な生き方してなきゃな。

斜陽:うーん白馬の王子様と白馬の女性騎手すばらしすぎる!白って映えるからいいよねえー。
   茶色や黒の馬は全部食肉加工でいいよもう。ボタン鍋食べようよ。

樹氷:ボタンはイノシシ肉だバカタレ!中途半端に覚えた言葉をひけらかすんじゃないよ。

斜陽:馬の肉ってなんていうの?絶対に聞いたことあるはずなんだけど。

樹氷:ヒントは花の名前だよ。

斜陽:ホウレン草?

樹氷:お前の中でホウレン草は花カテゴリなのかよ野菜じゃないのかよ。どんな花咲くか知らんわ・・・
   どういう花が咲くの?

斜陽:あっ。えーと。白くて小さな花がうじゃうじゃと・・・

樹氷:お前も知らねえだろ。白くてちっちゃいのがたくさんってそれカリフラワーだよ。

斜陽:さ、さて話を戻しまして馬肉の呼び名ね。

樹氷:なんて都合のいい・・・育ちが悪そう・・・
   馬肉はサクラとも呼ぶんだよ。

斜陽:じゃあサクラエビって馬とエビの化け物・・・怖い!

樹氷:その柔軟すぎる発想が怖いわ。

斜陽:ちなみに私には兄が9人もいます。

樹氷:十男やかましいわ。そりゃ育ちも自然と悪くなるわ。洗濯物のトランクスが万国旗に見えるわ。

斜陽:いや、ふんどし・・・

樹氷:衝撃のオールドスタイル!急に日本男児ポイントが高くなった!
   ま、また話が逸れたね、なんだっけ?

斜陽:ケンタウルスの話だよ。

樹氷:サクラエビの話だろいやそれも逸れた話だわ!もう!
   馬肉をサクラって呼ぶくだりからだいぶ脱線したわ・・・

斜陽:そうだ!いいこと思いついた!洗濯板子をこんどからサクラって呼ぼう!

樹氷:やっぱりいいことじゃなかったな。くそぼけ。

斜陽:いや、褒めてるんだよ。板子は肉付きが競走馬のようにがっちりむっちりしてるから。
   程良い筋肉のついた腰にズバッと触りたくなっちゃう。腰ズバだよ腰ズバ。

樹氷:ここでぶっこんでくるかよ。同じようなこと東京ダイナマイトが既にやってるし思ったよりインパクトねえな。

斜陽:インパクトといえばディープインパクトが種馬になってからも活躍してますね、
   どうもありがとうございましたー。

樹氷:最後にチョロっと種馬の話をして終われるか!もっと白馬の話したかったよ!

斜陽:ディープインパクトの毛色は茶色、ということは馬肉決定!
   毛並は毛色がすべて。毛色を競っているんであって、うまみを競っているわけではない。

樹氷:武豊の名言を中途半端にモジるの止めろ!そこまで有名でもないからポカーンとするわ!

斜陽:ポカーン・・・ポカーン・・・パカーン・・・パカラーン・・・パカラッ・・・
   パカラッ パカラッ パカラッ パカラッ キキーーーッ!
   こんにちは、ポルシェの王子様です。現実的です。

樹氷:走行音がパカパカ言うポルシェのどこが現実的なんだよ!
   もう結構。

予選総合第45位(2回戦敗退) 雷神舞踏組曲
審査員
点数
48 73 35 20  7 48 平均38.50
【審査員コメント】
・今回のMM-1のトレンドはケツとメタなんですかね?
 馬にこだわったボケのバリエーションは豊富で、フレーズも凝られていて好感触だったのですが、
 大喜利、サクラ肉など様々な方面にボケを広げすぎ、読んでて疲れてしまいました。
 展開を欲張りすぎて、結果的に狙ったフレーズが空回りしてしまった感も否めません。
 個々のフレーズが練られているだけに、総合で損をしちゃってると言いますか。
 ついボケを詰め込みすぎてしまう僕が言えることではないのですが、もっとフレーズを取捨選択した方がネタが生きると思います。
   
・うおー評価しづらいな。
 メタ的なボケが多い漫才ですが、それがハマるところとハマらないところとありましたね……コンドームのとこが一番面白い。
 東京ダイナマイトが…は最初にみのもんた出たとこで思っちゃった。
 サクラの話から脱線が多くなってきて、ただ単にダレていたように思いました。
 ○炎のチャレンジャーだわ。
   
・文章の書き方が安物鬼と似てますねっていうのはさて置き。
 分量も短く、軸が弱い上にボケが単発なので読後印象に残らなかった。
 んー……本当にそれしか浮かばない。
   
・ボケがあっちこっち行き過ぎててついて行くのが大変な上、
 ツッコミが捻ってあるせいか、微妙に芯を捉えてなくて終始噛み合ってない感じがしました。
 「賛否が分かれる」とか「減点対象なんだよ」というのは言わないほうがいいと思いますし
 本当にそう思ってるなら別のボケに変えるべきだと思います。妥協にみえてあんまり感じが良くないです。
 大喜利にすり変わるくだりは予想外も予想外でかなり笑いました。
   
・無理に捻ろうとして一切の笑いどころを台無しにしてしまった感じですかね。
 ちょっと凝ったことを言おうとして捻ったフレーズがことごとくイメージしづらく、読みにくいったらないです。
 「少女漫画的」というツッコミなんかそうなんですが、まるでイメージが湧かず、おもしろさは伝わって来ませんでした。
 テキストでしか伝わらないボケというのは誤変換みたいなボケのことを言う気がするので、『漢字似てるけど』的なツッコミで片付けられる王子→玉子はちょっと視点がずれてるのかな、って。
 最初から最後まで自分視点でしか漫才を見ることができておらず、読み手を完全に放置してしまっている状態ですね。
 小技に頼って読みにくくするくらいなら、もっとスタンダードでもいいのでボケ単体の爆発力を高めた方がよろしいでしょう。
   
・面白そうな表現が多い割にはどうにもハマらなかった…というよりも、話がコロコロ変わっていて、何の話をしているのかが追いづらかったです。
 「さ、さて話を戻しまして馬肉の呼び名ね。」←大して戻ってくないですか? みたいな。
 素質自体は間違いなくあるのですから、もうちょい調整かけるだけでも印象変わったんじゃないかなぁ、と思います。
 

No.017 ステレオミサイル
イケメンがいればそれだけで平和なのに高部がやたらうるさい
高部:どうも、ステレオミサイルです。よろしくお願いします

辻添:皆さん! イケメンの俺が来ましたよ! この前「お笑い界の内柴正人」と言われました! 金メダル級の活躍だな!

高部:北京オリンピックの時なら僕も相方として素直に喜べましたけどね。こんな奴がいたら女性の方は危ないですね

辻添:最近の世の中は女子小学生を襲うロリコンブサイクがはびこってるな。残念ながらそれが許されるのはイケメンだけだ!

高部:お前が人として残念だよ。誰がやっても犯罪は許されねえよ
   でも確かに最近そういう事件が多いから、防止する為に小学生に持たせる物あるよな

辻添:携帯用音姫だろ?

高部:トイレの音消しじゃねえか! それじゃ身を守れねえよ。持たせるのは防犯ブザーだろ
   あと防犯といえば、まず危ない場面のときにどうすべきかを子供のうちに覚えさせた方がいいと思うんだよ
   それだと『いかのおすし』っていうのがあるよな

辻添:それなら聞いたことあるから俺がここで実践してやろう

高部:お前できんのかよ。じゃあ怪しい人に声をかけられたらどうする?

辻添:喰らえいかのおすし! ベチャッ!

高部:いかのおすしを投げるな! そのまんまの意味で捉えるなよ

辻添:そうだよな、大葉が挟まっているタイプお断りの人もいるしな

高部:食の好みへの配慮は求めてねえよ。相手は怪しい人なんだから無駄な気遣いを見せるな
   そもそもいかのおすしっていうのは標語なんだよ

辻添:イカを神戸港で釣ったんだな

高部:それは兵庫だ。誰もイカの産地は気になってねえよ

辻添:でもこの間食品偽装問題あっただろ。牛脂をバナメイエビに注入したとか

高部:牛肉だよ! そんなんやられたらバナメイエビもまさかの展開に天国でビックリするわ
   そうじゃなくて、いかのおすしは幾つかの物事の頭文字を取ってできた言葉なんだよ

辻添:まるでスルメだな

高部:スルメはイカしか使ってないんだけどな。例え下手過ぎだろ
   それで、いかのおすしの『いか』はいかないという意味なんだよ

辻添:喰らえいかのおすし! あ、酢飯しかない…

高部:イカ無いじゃねえよ! なんでまた投げようとするんだよ。いかないは知らない人について行かないってことだよ

辻添:俺のイカボケを否定するお前なんてまさに、ゲソの極み!!

高部:他人のギャグをパクってるお前がゲスの極みだろ。それで『の』は乗らない。知らない人の車に乗ると危ないからな

辻添:俺今日バスに乗って来ちまったじゃねえか! 運転手と初対面だったぞ!

高部:バスはいいんだよ。あれは公共の乗り物だよ。それで『お』は大きな声で呼ぶ。助けを求めないといけないからな

辻添:俺も今日バスの中で大声出したぞ
   だってさぁ、バスを降りようとしたらなぜか運転手が運賃を払ってない俺の腕を離してくれないんだよ

高部:なぜかじゃねえよ。運賃払ってないお前に対する当然の行動だろ。そして『す』はすぐ逃げる

辻添:俺は運転手の制止を振り切って逃げたぞ。そうしないとこの漫才に間に合わないからな!

高部:僕、前科者と漫才はしたくないんですけどね。最後に『し』は知らせる

辻添:バスでの一連の流れは既にツイッターに書き込んだぞ

高部:何で自ら知らせてんだよ! 冷凍庫に入って写真撮るバカみたいなことしてんじゃねえよ! さっさと捕まれ!

辻添:まぁこれでいかのおすしがどういう物だか分かったな

高部:全然合ってねえからな。あと身を守る為の標語といえば他には避難訓練の『おかし』が有名だな。お前何だか知ってるか?

辻添:お、お婆ちゃんでも非常時には抱く
   か、母さんでも非常時には抱く
   し、姉妹でも非常時には抱く

高部:抱きたがりじゃねえか! お前近親相姦好きかよ

辻添:でもな、もし俺の身内以外の女性が全滅したとしよう。そのとき俺のイケメンの遺伝子が絶えてもいいのか!?

高部:絶えろよ。もし全滅するとしたらお前が生きてることを苦にしての自殺だろ
   避難訓練の『おかし』の正解は『おさない、かけない、しゃべらない』だよ

辻添:つまり幼女の足を切り落とすのはダメなんだな

高部:思考が危ねえよ! どうして足切る話になるんだよ!

辻添:幼い、欠けないだろ?

高部:押さない、駆けないだよ! お前実際に幼女の足を切り落としたら捕まるぞ

辻添:そして裁判になって被告人の俺が、喋らない

高部:黙秘かよ! 喋らないは合ってるけど法廷じゃなくて避難訓練でやれよ!

辻添:そうか。じゃあ今から俺が避難訓練、略して『んんん』をシミュレートしてやろう

高部:よりにもよってオール『ん』かよ。剛力彩芽主演の実写化作品くらいミスキャストだよ

辻添:こういうのは授業やってる最中に突然火事が起こるんだ

高部:いきなりやるからこその避難訓練だからな

辻添:「えー、この問題は売春婦が1人あたり1万5000円、つまり台形の公式で解ける」

高部:授業内容! その公式で解けるとは思えないし何を求めようとしてんだよ!

辻添:男はいつの時代も女を求めてんだよ!

高部:そういう話じゃねえよ! 算数の授業で何やってんだよ!

辻添:これは道徳の授業だ

高部:道徳だったのかよ!? だとしたら教科書作る側の過ちが酷過ぎる! 授業内容はいいから火災を知らせるアナウンスやれよ

辻添:「職員室でイケメンの俺と女教師の恋の炎が燃え盛っております。みんな校舎から直ちに出てください」

高部:この場合生徒はそのまま全員転校しましょう。二度と帰って来なくていいです

辻添:そして、転校先の学校でも『んんん』が行われようとしていた!

高部:そこまで生徒たちに避難訓練させたいなら前の学校でもちゃんとやれよ。あとその略し方物凄く腹立つ

辻添:「給食室から火の手が上がりました。火、お前この問題が分かるのか。じゃあ黒板に答え書いてくれ」

高部:火が生徒かよ! しかも給食室で授業やってるし! 避難訓練なんだからちゃんと火事起こせよ!

辻添:お巡りさん、隣の人に放火を強要されてるんですが

高部:リアルには求めてねえよ! 火事を想定しての避難訓練なのに火事になんねえからだろ! いいからさっさと火事起こせよ!

辻添:「給食室から火の手が上がりました。みんな校舎から直ちに出てください」

高部:それでいいんだよ、最初からそうしろよ

辻添:こういうときは半ケツで口を押さえてください

高部:ハンカチで押さえろよ! 半ケツの奴は絶対助かる気無えだろ

辻添:ケツといったらそこの女子生徒の君、いいケツしてるね。きっと安産型だね
   でも俺は医学の知識に乏しいから安産型では無いかもしれない。よし、安産型か確認したいから君のことを孕ませてあげよう

高部:何理由付けて犯そうとしてんだよ! そんなこと言ったら絶対女子引くぞ!

辻添:股から糸を?

高部:ドン引きってことだよ! この変態ポジティブ野郎! そんなことやってないで火事からちゃんと逃げろよ!

辻添:みんな、この煙を浴びてしっかり身を清めるんだぞ

高部:浅草寺かよ! 煙を浴びるな!

辻添:浴びたらまずいか、じゃあこの前ダンスの授業でやったボックスステップで煙を避けるんだ

高部:大して移動してないだろ! ちゃんと逃げろよ!

辻添:その後生徒が校庭に整列したら校長が言うんだよな
   「えー、生徒全員が揃うのにとても時間がかかりました。一体何分かかったと思いますか?」

高部:半ケツとかボックスステップで遊んでるからだろ。それで何分かかったんだ?

辻添:「時間がかかり過ぎたので、激おこぷんぷん丸!」

高部:怒りたいのはこっちのほうだよ! 校長までアホじゃねえか!

辻添:そして最後に校庭で行われるのが消火器の使い方の実演だ

高部:そういうのあるよな

辻添:こちらの女性をご覧ください。昨日食べた鶏すき焼きが一日でカレーとなってケツの穴から出てきました

高部:スカトロじゃねえか! 何で避難訓練でそんなことやってんだよ!

辻添:だって食べたってことは食道、胃、小腸、大腸を通るんだぜ

高部:お前が言ってるのは消化器だろ! しっかり実演やれよ!

辻添:みんな、ちゃんと携帯用音姫は起動させような

高部:そういうことじゃねえよ!
   校庭で女性の排泄見ながら生徒たちが携帯用音姫を起動させるって何だよ! コアなAVじゃねえんだぞ!

辻添:あぁ、急に気分が悪くなってきたな…

高部:何だよ、お前自身がスカトロに耐性無えのかよ

辻添:なんだか酸素が薄い気がする…

高部:一酸化炭素中毒!! 煙なんて浴びるからそうなるんだよ! おい、お前今の状況問題なの分かってるか?

辻添:申し訳ない。女性は昨日鶏すき焼きを食べたと思っているけど、実は牛脂を注入したバナメイエビなんだ

高部:見た目からして全然違えよ! この女性は視覚と味覚と嗅覚大丈夫なのか!?
   それも問題かもしれないけどまず女性が排泄してるのが問題なんだよ!

辻添:これは俺としたことが! 女性に尻を拭かせる為に直ちにイカのお寿司から大葉を抜きます!

高部:尻拭かせてる場合か! だとしても大葉を抜く必要無いだろ!

辻添:「苦手な大葉は処理しましたよー! そろそろ昼休憩しませんかー!」
   ※この後大葉の抜かれたイカのお寿司と女性はスタッフがおいしく頂きました

高部:変なテロップを出すな! スタッフ校庭で何やらかしてんだよ!

辻添:その後スタッフと女性がいい感じになって、恋の炎が燃え盛ってきたから、俺がそいつらに消火器ぶっ放して終わり

高部:恋の炎には効かねえよ! 何だよコレ! お前全然避難訓練できてねえな!

辻添:じゃあ今度は地震を想定してやってみるか。それなら自信があるぞ

高部:もういいよ! どうもありがとうございました

辻添:女性の皆、俺と一緒に恋の二次災害起こしちゃおうぜ

予選総合第17位(準決勝敗退) ステレオミサイル
審査員
点数
68 78 45 83 66 67 平均67.83
【審査員コメント】
・いかのおすし投げたところで心鷲掴みにされました。こういう脱力感あるボケ大好き。
 とにかくボケが幅広い。発想重視ボケから「幼い、欠けない」のような言葉遊びボケまで。
 防犯から避難訓練に移る流れもしっかりしていて、読み手を飽きさせない工夫がされていました。
 難点としては、ボケ幅が広いが故にボケ質にムラがあり、当たり外れが大きく感じました。
 また、近親相姦やスカトロなどエグい下ネタが多くて若干引いてしまいました。
 そういう懸念事項を消していければ、今以上の評価も見込めるネタだと感じました。
 逆に懸念事項を上手く掘り下げれば、百鬼夜行の後釜を狙えるゲスのポテンシャルがあると思います。
   
・「いかのおすし」を存じなかったもので、最初にちょろっと説明して欲しかったですね…。
 「イケメンの俺が」って言い張っているところにもう少し言及して欲しかったです。
 と言ってきましたが、ボケ自体はとても面白かったです。大葉で尻を拭くなど。
 たまに要らない部分があるなあと思いました。個人的な感覚で。
 剛力彩芽と、激おこぷんぷん丸はそのワードのリスクを背負ってまで出すボケではなかったと。
   
・辻添のイケメンキャラを定着させたくないのか否かがあやふやで、そういう意味では何を狙ってるのか分かり辛かった。
 ただ、ボケの一連の流れや伏線の回収の仕方などはこれまでの中でもっとも良かった。
 要所要所に見られるベタなボケを何とかすればもう少し化ける筈。
   
・最後の方のスカトロ云々でちょっと引いてしまう部分はありましたけど
 それを差し引いても面白い漫才だったと思います。
 単純に面白いボケをどんどん積み重ねていく中で時折混ぜられてる、言葉遊びが本当に上手い。
 「火の手が上がる」は本当によく考えられてるな、と驚きました。
 それだけに、なんで、最後、こんなに汚くしたんですか。
   
・なんでこのレベルの漫才が出来るのに、わざわざ好き好んでマイナス要素になり得るゲス要素を入れまくってるんですかね。
 言い間違いやら、与えられた要素を上手く捻ったボケは非常に優秀です。
 しかしながら定期的にブラックな芸能人いじりだったり下ネタだったりを差し込んでくるせいで、その度に読んでてげんなりしてしまいます。
 ていうか、イケメンキャラが半端ですってこれ。
 最初の4行と中間の1行と最後の1行しか機能していないのに、わざわざイケメンキャラクターを推してくる必要はどこにあったんでしょうか。(※持ちユニットでお嬢様キャラをもて余してる人が言うことじゃないのかもしれませんが)
 やるならイケメンキャラを活かしたネタをやる、やらないならもう少しイケメン要素を控える。
 でないとなんかもうごちゃごちゃしてるだけですわ……
   
・内容は濃いですし、勢いがありました。
 面白かったのですが、安易だったりコアだったりする下ネタに頼り気味だったのが惜しいです。イケメンキャラを推しているだけになおさら。
 

No.018 ガンバラナイズ
謝罪
小村:どうもガンバラナイズです。

五竹:たとえ自分が悪いということが分かっていようと、絶対に人に謝らない男、五竹です。

小村:ただ人としてダメじゃねえか!

五竹:小村さん、ちょっと世間に謝りたいことあるんだけど、この場を借りて今から謝罪会見開いていい?

小村:数秒前の自分全否定しちゃってるよ!?こんなに薄っぺらい絶対があったとはな!
   あと謝罪会見ってさ・・・これ漫才の大会なんだけど!?漫才をやらなきゃいけない場なんだけど!?

五竹:やっていいって?

小村:え、何をよしとして取った!?そう捉えられるようなこと言ってないけど!?

五竹:盛大に華やかにやっていいって?

小村:いやだから言ってねえよ!?まず華やかにやるもんじゃねえから!謝罪が全く心に響かなくなるから!

五竹:じゃあ始めるからちょっと避けて。(マイクの正面に立つ)

小村:マジでか!?いや、もう漫才じゃなくなったら評価対象ですらなくなっちゃうよ!?

五竹:よろしくお願いします。(一礼)

小村:もうめっちゃやる気じゃねえかよ・・・もうあれだ、サッと終わらせてすぐ漫才やろう。

五竹:えー、本日は僕らの謝罪会見の為に集まっていただきありがとうございました。

小村:いや、絶対違うから!少なくともネタ以外のものを求めてはないと思うよ!?

五竹:謝罪会見という場で言うのもなんですが、皆様に謝らなければいけないことがあります。

小村:いや、そういう場だよ!?謝罪する会見だと、名前から感じ取れなかっただろうか!?

五竹:えー、皆さん・・・漫才の大会で謝罪会見をしてしまい、すいませんでした!

小村:いや待って待って!?え、謝りたいことってそれなの!?
   だとしたら現在進行形で進んでるし、まず謝りたいことがあると言った時点ではそれまだ発生してなかったよ!?

五竹:えー、皆さん、他にも謝りたいことがあります。

小村:そうだよね!そりゃああれだけで終わりな訳ないよね!そんな意味の分かんねえ謝罪会見ある訳ないよね!

五竹:漫才の大会で謝罪会見をしてしまい、すいませんでした!

小村:いや、それさっき謝っただろ!?え、なんで2回謝ったの!?他の謝りたいことは!?

五竹:1回目謝った後から2回目謝るまでに謝罪会見を継続して開いてた分。

小村:じゃあこれ終わんねえよ!?今こうしてる間にも、2回目謝った後からの謝罪分が発生しちゃってるからね!?

五竹:繰り返し漫才の大会で謝罪会見をしてしまい、すいませんでした!

小村:ほら!じゃあもう今すぐやめろって!謝ってすぐ終了すれば謝罪分は発生しないはずだから!

五竹:繰り返し漫才の大会で謝罪会見をしてしまい、すいませんでした!

小村:終わり終わり!今ならやめれる!

五竹:繰り返し漫才の大会で謝罪会見をしてしまい、すいませんでした!
   繰り返し漫才の大会で謝罪会見をしてしまい、すいませんでした!

小村:いや、どんなペースで謝ってくんだよ!?謝り過多だわ!

五竹:1刹那も謝り逃したくないから。

小村:謝り逃すって何だよ!?じゃあもう終わんねえわ!時間終了まで謝罪終わんねえわ!俺らの第12回MM−1、儚く終了だわ!

五竹:繰り返し漫才の大会で謝罪会見をしてしまい、すいま繰り返し漫才の大会で謝罪会見をしてしまい、すいませんでした!

小村:ペース加速させてんじゃねえよ!もう肝心な謝罪箇所が後ろの謝罪に食われちゃって、逆に謝罪できてないからね!?

五竹:繰りか繰りか繰りか繰りか繰り返し漫才の大会で謝罪会見をしてしまい、すいませんでした!

小村:もうその謝罪どういう構造してんだよ!?5連続で謝ったのかもしれないけど、最後の1回分しか謝罪できてねえよ!?
   というかふざけて謝ったみたいで多分1回分にすら達してねえよ!?

五竹:漫才の大会で謝罪会見をしてしまい、すいませんでした!
   あと、この後も漫才の大会で謝罪会見をしてしまいます、すいません!

小村:ついにこの後分も謝り出した!?いや、でもこれでもう謝らなくて済むな!?

五竹:漫才の大会で謝罪会見をしてしまい、すいませんでした!

小村:いや、なんで謝るの!?さっきこの後分謝ったじゃねえか!未来分謝ったじゃねえか!

五竹:謝らないとそれは謝罪会見じゃないだろ。

小村:いや何それ!?え、だったら謝罪会見終わればいいんじゃねえの!?未来分謝って、誤り無沙汰になったんならさ!?

五竹:まあそれに、やっぱ謝るなら実際に起こってから謝るべきだと思うんだよな。

小村:いや、お前ついさっき未来分謝ってたのによ!?
   あと何も巻き起こってない状態で謝罪会見やり出したのによ!?よく言えたな!?

五竹:実際にやったことを謝罪するからこそ反省できるんだよ。反省して、もう二度とやらないと思えるんだよな。

小村:いや、お前延々同じことやって謝ってるよ!?

五竹:漫才の大会で謝罪会見をしてしまい、すいませんでした!

小村:ほら!また同じこと謝ってるじゃねえか!

五竹:謝らなきゃ仕方ないだろ。謝罪分が発生しちゃうんだから。

小村:何回も聞くようだけど、なんで謝罪会見やり始めたんだよ!?動機が謎でしかない!

五竹:先日財布をネコババしました。

小村:えっ?

五竹:まあそれはいいとして、漫才の大会で謝罪会見やってしまい、すいませんでした!

小村:いや待て待て!今のワンクッション何!?何故スルーした!?そっちの方がよっぽど謝んなきゃいけねえよ!?

五竹:先日ネジをネコババしました。

小村:ネジ!?

五竹:まあそれはいいとして、漫才の大会で謝罪会見やってしまい、すいませんでした!

小村:うん、それは別にいいわ!むしろゴミ拾いだわ!

五竹:ネジが無くなってビルが倒壊したらしいですがそれはいいとして、漫才の大会で謝罪会見やってしまい、すいませんでした!

小村:いや全くよくねえ!大惨事だわ!
   え、拾ったとかじゃなくて取ったんだ!?いや、まずネジ無くなって倒壊ってどんな造りだ!?

五竹:ほら、お前も謝れって!何で俺1人で謝ってるんだよ!?

小村:知らねえよ!?というか俺、謝られる側だからね!?お前がその謎の会見やめれば済む問題だからね!?

五竹:というか何さっきからツッコんできてんだよ!?

小村:この謎の謝罪会見を、漫才に見せようと必死なんだよ!!MM−1の評価対象でありたいんだわ!!

五竹:いや、お前よく考えろよ!?これが漫才として成立しちゃったら今開いてるこの謝罪会見で謝ることなくなっちゃうじゃねえか!

小村:いや、まず漫才として成立しなくちゃいけねえんだよ!そういう大会だからね!?
   だいたい謝ること無くなっていいだろ!?目的が分かんねえよ!

五竹:分かった、じゃあ許してあげるからツッコまないでな。

小村:いや、俺お前に許してもらわないといけないこととかなかったよ!?

五竹:まあとにかくツッコまないでな。

小村:いや、ツッコむよ!?俺の生業だよ!?

五竹:・・・謝罪会見にツッコむとか失礼な行為だと思わねえか?

小村:ごく普通の謝罪会見であればね!?というか漫才の大会でこんな謝罪会見されたらむしろツッコまない方が失礼だわ!

五竹:「漫才の大会で謝罪会見やってしまいすいませんでした」ってツッコミどう?

小村:それのどこをどう見たらツッコミだよ!?

五竹:まあやってみろって。

小村:漫才の大会で謝罪会見やってしまいすいませんでした!

五竹:漫才の大会で謝罪会見やってしまいすいませんでした!

小村:漫才の大会で謝罪会見やってしまいすいませんでした!

五竹:漫才の大会で謝罪会見やってしまいすいませんでした!

小村:漫才の大会で謝罪会見やってしまいすいませんでした!っじゃねえわ!!
   これのどこをどう見たら漫才だ!?

五竹:立派な漫才だと思います。

小村:絶対思ってねえ!まず漫才として成立したらダメって言ってたやつが立派な漫才を良しとする訳ねえわ!

五竹:じゃあお前はどうやったら謝罪会見を良しとしてくれる訳だ?

小村:まあとりあえず第一条件として、漫才中じゃないことじゃねえかなぁ!?

五竹:・・・漫才の大会で謝罪会見やってしまいすいませんでした!

小村:思いっきり無視しやがった!条件を達成することが無理だと分かって、ガン無視しやがった!

五竹:今後の漫才ではこのようなミスが起こらないよう十分気を付けます。

小村:起こんねえよ!まず何故1回起きたのかも謎なんだわ!

五竹:皆ー!本当漫才の大会で謝罪会見なんかやっちゃってごめんねー!

小村:なんで急にフランクになったんだよ!?

五竹:だからなんでツッコむんだよ!?容認してくれたじゃねえか!

小村:・・・してねえよ!?いや記憶のすり替え方えぐいな!?
   というか「ツッコむなツッコむな」って、だったらせめてちゃんと謝れや!謝り方自体がもうツッコまれようものなんだわ!

五竹:ああ、もう!・・・やめだやめだ。お前のせいで漫才じゃねえかよこれ。

小村:それが漫才の大会にてあるべき姿なんだわ!漫才を守ったんなら、むしろ褒め称えられるべきだと思うよ!?

五竹:えー、皆さん・・・これ、漫才でした・・・謝ることなんて何もありませんでした・・・
   ・・・謝ることがないのに謝罪会見を開いてしまい、本当にすいませんでした!

小村:いやもうどんな謝罪会見だよ!?いい加減にしろ!

二人:変な漫才をしてしまい、どうもすいませんでした!

予選総合第24位(3回戦敗退) ガンバラナイズ
審査員
点数
48 68 45 70 39 83 平均58.83
【審査員コメント】
・こういう勢い重視のオラオラ系漫才は結構好きです。エネルギッシュで。
 アイディア1本のネタながらペースアップやネコババなど飽きさせない工夫がなされていていいと思います。
 しかし、フランクになる辺りから息切れしてきたように見えました。まだまだエンジンかけられる気がします。
 また、五竹の頑なに漫才をやりたがらない姿勢に、無理矢理でもいいので理由が欲しいです。
 勢いで笑えるのですが動機が不透明なのでモヤモヤが残ってしまいました。
 現状の勢いを保ちつつ、細部が丁寧になればなお面白くなると思います。
 偉そうに審査してすみませんでした!
   
・前半ループ入るところはそのこと自体は面白かったですがそこからどう発展していくのかな、と思ってしまった。
 後半謝るツッコむあたりの話がグダグダ話しているだけ、という感じでした。
 
 五竹:まあそれはいいとして、漫才の大会で謝罪会見やってしまい、すいませんでした!
 小村:うん、それは別にいいわ!むしろゴミ拾いだわ!
 
 「それ」はネジをネコババしたってことですかね?また謝るのかよっていう部分に触れていなくて一瞬意味がわからなかった。
   
・これで中盤から普通の漫才にシフトされたら興醒めなんだけど、貫き通してるので少なくとも好感は持てた。
 バトルロワイRと同じように、新しいものを作ろうという気概が感じられる。
 強いて挙げるなら、ビル倒壊のくだりが蛇足。或いは加えるならもう少し展開が欲しいところ。
   
・かなり賭けに出たネタですな…!好きなタイプのネタでした。
 繰り返し繰り返しのネタですけど、ワンクッション辺りから捻って捻って角度を変えてくるあたりはさすがでした。
 二人して「漫才の大会で謝罪会見やってしまいすいませんでした!」と連呼するだけとか、面白いですよね。
 ただやはりいろんなボケを見せてくれるネタと比べてしまうと物足りなく感じてしまうのは仕方ないことなんですかねー…。
   
・うーむ、このネタ、繰り返しネタにするにはインパクトもバリエーションも足りないような……。
 漫才中に謝り出すのはおもしろいものの、そこから先の発展が少なすぎました。
 もうちょっと飛び道具的なボケや展開が二、三あったら、メリハリがついてよかったのですが……
 五竹さんの謝りたいというやたら強い意志もどこから来ているものか分からず、違和感を覚えるばかりでした。
 どたばた喜劇の様態ではあるものの、いまいち吹っ切りきれていない。そんな印象を受けました。
   
・こういったメタっぽい設定の漫才は設定頼みになりやすいのですが、このネタは手数がそれなりにあって良かったなぁと思います。
 決して管理人だから好印象で受け止めてるとかそういうわけではないんですが、
 「この謎の謝罪会見を、漫才に見せようと必死なんだよ!!MM-1の評価対象でありたいんだわ!!」という台詞は、
 小村の必死感が伝わってきて良いなぁと思いました。2人の意識のギャップが面白いですね。
 比較的完成度が高くて面白かったのでこの点数です。
 

No.019 グリフォン
昔話
永川:どうもよろしくお願いします。がんばっていきましょう。

近藤:突然だけど、昔話ってもう何万回も読まれてるわけじゃん。

永川:そうだね。下手したらそれ以上かもしれんね。

近藤:そろそろリニューアルさせてあげてもいいと思うんだよね。 
永川:ほう。例えばどういうこと?

近藤:ということで今日はいくつか僕がリニューアルしたものを考えてきたんで聞いてもらっていいですか?

永川:わかった、ちょっと聞かせてよ。

近藤:いきます。「ハモ太郎」

永川:ん?

近藤:「昔々、あるところに、おじいさんとおばあさんが暮らしていました」

永川:ちょっと・・・

近藤:「ある日、おじいさんは山へ柴刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました」

永川:その前に・・・

近藤:「おばあさんが川で洗濯をしていると、川上からハモがどんぶらこどんぶらこと」

永川:流れてこねえよ!ちょっと待てお前。

近藤:なんですか。

永川:やっぱりハモ太郎ってそういうことかよ。まずハモは魚なんだからハモ流れてきてもおばあさんスルーするだろ。

近藤:どんぶらこどんぶらことハモが流れてくるんですよ

永川:まずハモが流れてくる擬音じゃねえわ。どんぶらこどんぶらこってハモもっと上手に泳げるだろ。

近藤:ハモは海水魚だから淡水に戸惑ってたんじゃないですか?

永川:どんな理由だよ!昔話に魚の豆知識はさんでどうすんだお前。

近藤:まあとにかくハモ太郎聞いてくださいよ。

永川:それにハモ太郎っていうタイトルもお前あれだぞ、なんかのアニメで聞き覚えあるからな。

近藤:どんぶらっとこハモ太郎を聞いてくださいよ。

永川:お前からタイトル寄せにいってどうすんだよ。 とっとこ感醸し出してんじゃねえよ。

近藤:じゃあ続きいきますよ。「おばあさんはハモを見て思いました。『これを持って帰ったらおじいさんも喜ぶなのだ!』」

永川:口調まで寄せにいくなよ。むりくりキャラ付けするとか昔話として完全にアウトだぞ。
   やめだ、やめだこんなの。ハモ太郎全然だめだよ。他になんかないの?

近藤:他にもありますよ。「おおきなはぶ」

永川:おそらく同じ流れじゃねえか おおきなかぶなら知ってるけど

近藤:「おじいさんは甘くて大きなかぶを作ろうと畑に種を蒔きました。
    ある日、おじいさんが畑を見ると、畑に羽生善治が座っていました」

永川:やっぱりな

近藤:「おじいさんは早速羽生と対局しました」

永川:どいてもらえよ、まあでもせっかくだったら一局お願いしちゃうかもな

近藤:「うんとこしょ どっこいしょ それでも羽生は負けません」

永川:将棋のどの場面で出たんだ今のかけ声

近藤:「おじいさんはおばあさんを助っ人に呼びました。」

永川:1対2の二面打ちってやつかよ、まあでも羽生善治の実力を考えれば仕方ないか・・・

近藤:「『将棋の腕には自信があるなのだ!』」

永川:さっきの婆さんじゃねえか!作品同士で横のつながり出してんじゃねえよ。

近藤:「おばあさんはおじいさんの体をひっぱります」

永川:ばあさん何してんだよ。対局しねえのかよ。将棋の腕じゃなくホントの腕力使ってどうすんだ。

近藤:「うんとこしょ どっこいしょ それでも羽生は負けません」

永川:おじいさんも引っ張られて将棋打ちづらかっただろうな

近藤:「おばあさんは息子を呼びました。」

永川:おじいさんを引っ張る要員ばかり増えていくな

近藤:「『(ピチピチ)』」

永川:多分お前ハモ太郎だろ 帰れよハモ太郎

近藤:「うんとこshow! どっこいshow! それでも羽生はDon't lose!」

永川:急にどしたんだよ もういいよ何だこれ お前さっきから昔話としておかしいぞ

近藤:おかしいですか? 他にも「Listen法師」とかありますけど・・・

永川:お前同じ過ち何回繰り返すんだよ
   一回お前は普通の物語を読み返すところから始めたほうがいいな。

近藤:例えばどのような?

永川:じゃあ「シンデレラ」とか。お前シンデレラの話ちゃんと覚えてるか?

近藤:覚えてますよ。「シンデレラは母親とその連れ子に虐げられていました」

永川:そうそう

近藤:「『ほら、ここにまだ埃がたまってるですわ!』『この料理まずくて食べられたものじゃないですわ!』」

永川:語尾の感じがいかにもって感じでぞわぞわするなぁ

近藤:「『いいことシンデレラ、私たちは舞踏会に行くから家で留守番しているようになのだ!』」

永川:ハモ太郎のばあさんじゃねえか まだいたんか

近藤:「シンデレラが家で泣いていると魔法使いが現れました。」

永川:いいねいいねここは合ってるよ。

近藤:「魔法使いは魔法でシンデレラのために立派な割烹着を出しました
    『これで舞踏会に行けるわ!」シンデレラは喜びました」

永川:行けるわけねえだろ!会場の厨房しか入れてもらえねぇよ。ドレスだよドレス。

近藤:「次に、魔法使いはシンデレラが舞踏会に行けるように加護ちゃんのばーちゃんを召喚しました」

永川:かぼちゃの馬車だよ!加護ちゃんのばーちゃん呼んでもどうしようもないだろ。

近藤:「こうしてシンデレラは舞踏会に行けることになりました。
    舞踏会に現れたシンデレラに王子は心を奪われました。王子は『彼女はまるで伊豆の温泉街のようだ・・・』と思いました。」

永川:王子の感想がイマイチよくわからんけど・・・

近藤:「王子はシンデレラをパートナーに選びました。」

永川:そうそう

近藤:「シンデレラは王子と、心ゆくまで将棋を楽しみました」

永川:さては王子っていうより羽生善治だろ!舞踏会だっつってんだろダンスしろダンスを。

近藤:「もとい、シンデレラは王子とダンスを楽しみました
    ズンチャッチャ ズンチャッチャ ガタン バタン ドタン バタン」

永川:なんかダンス下手だな!音が汚いよ音が。

近藤:「しかし、楽しい時を過ごすうちに12時が近づいてきました。シンデレラは慌てて城を飛び出しました」

永川:楽しい時間も永遠には続かないんだね・・・

近藤:「慌てて城を飛び出したシンデレラでしたが、途中で身につけていた観光地の顔出しパネルが落ちてしまいました。」

永川:何落としてんだよ!観光地に置いてあるあの看板を顔に付けて参加してたのかよ!
   どうりでさっきのダンスでドタバタうるさいと思ったわ。ダンスするのに邪魔でしかないからな。

近藤:「舞踏会が終わっても彼女のことを忘れられない王子は、落ちていた顔出しパネルに顔が当てはまる女性を探し始めました。」

永川:あの看板運びづらいだろうな。

近藤:「『次の方・・・違う!次の方・・・違う!誰か伊豆の温泉街の似合う女性はいないのか!』」

永川:そういえば王子さっきも伊豆がどうとか言ってたもんな・・・

近藤:「『(ピチピチ)』」

永川:ハモ太郎今関係ないだろ

近藤:「最後に残った女性が顔を当てはめると、ぴったり合いました。」

永川:そいつがシンデレラだな

近藤:「王子は思わず言いました。『 チ  ェ  ッ  ク  メ  イ  ト  !! 』」

永川:いや羽生さんそこは「王手」だろ!いいかげんにしろ。

予選総合第37位(3回戦敗退) グリフォン
審査員
点数
52 62 25 48 60 63 平均51.67
【審査員コメント】
・物語同士の結びつけ方、伏線の張り方が非常に上手い。
 ハモ太郎や羽生名人など、キャラを再利用するタイミングが絶妙で楽しめました。
 特にばあさんの使い方は最高でした。「なのだ!」のたびにヘヘッてなりました。
 ただ、全ての集合体であるシンデレラの下りが、前の2つに比べてボケや勢いが弱く感じました。
 ここで盛り上がることがこのネタの肝なので、ピークをここに持ってこれればなおいいです。
 また、あくまで個人的にですが、「おおきなはぶ」と出た時にヘビの方を想像したため、
 「やっぱりな」というツッコミには違和感がありました。あくまで個人的意見ですが。
   
・上手いしいいんだけどあっさりしてるなあと。
 ハモ太郎、おおきなはぶ、それぞれが要素を出すためといった感じでボケとしてはすごく浅く感じました。もったいない。
   
・慣れてない人がベタな漫才を送ってきたかなと思い、中盤で新人を装った強豪かと思わされ、最後まで読んだらやっぱりベタだった。
 昔話通しがリンクして混沌とするという設定の及第点に達していない。
 前述のように、うんとこしょと言いながら羽生と戦うくだりは非常に良かった。
   
・ボケの回収が上手くて、構成としては凄いと思うんですが
 回収するためのボケ、という感じでその元になるボケがちょっと薄味だったかなと。
 ハモ太郎のおばあさんは出てくるたび面白かったですが、それだけにもっと引っ張ってもよかったような気がします。
 これで回収元のボケの濃さがもっと上がってたら相当な高得点が出るネタだったと思いますが、今回はこの点数で。
   
・個人的には、こういうの好きです。
 個々のボケの破壊力としてはやや物足りなさが残りますが、1つの漫才としての完成度はなかなか高かったかなと。
 伏線回収のタイミングをもっと一ヶ所に集めると、クライマックスでも盛り上がりが大きくなり、もっと良くなると思います(このネタをそういう形に修正するのは至難の業でしょうが……)。
 「Listen法師」「ダンス下手だな」あたりはボケ単体としても好きです。
 既存の物語や言い回しをちょっとずらしたボケに上手さがあり、引き込まれる部分の多い漫才に仕上がっていました。
   
・面白い発想のボケがいくつか見られました。特に、将棋中のおじいさんの体をおばあさんが引っ張るところが面白いですね。
 全体で見れば比較的単純なボケが多く、他のネタと比べると薄味だったのですが、なんとなく面白いなぁという感覚はありました。
 
 「加護ちゃんのばーちゃん」←なんで単発でこんな台詞出てくるんですかw
 

No.020 スピード×スピードアクセレーション
力士キャラの話
ガリ:どうもスピード×スピードアクセレーションですよろしくお願いいたします。
   え? キャラクターが全然成り立っていないって?
   ネタを披露する度に登場人物が違っていて、同じユニットを名乗る意味が無い?
   なるほどなるほど確かにキャラというか個性というものが、我々には足りないかもしれませんね。
   ならば今回の漫才では、自分のキャラクターというものを作っていってみようかと思うでごわす。

野郎:お前がいきなり力士とはハードル高えな。

ガリ:いいや力士ではないでごわす。
   力士っぽいキャラでごわす。
   なぜなら自分は力士ではないからでごわす。
   もちろん力士経験者でもないでごわす。
   でも分かりやすく力士と名乗ることにするでごわす。
   ごっつぁんです!!

野郎:張り倒されんぞ。

ガリ:力士ではなくとも力士を名乗る以上、力士っぽく振舞うでごわす。
   好きな食べ物は何かと問われればちゃんこ鍋と答えるでごわす。
   好きな飲み物は何かと問われればちゃんこ鍋と答えるでごわす。
   好きな服は何かと問われればちゃんちゃんこと答えるでごわす。
   力士ジョークも完璧でごわす!
   ごっつぁんです!!

野郎:テッポウの的に狙われないかな。

ガリ:ムムムッ、お主テッポウを知ってるでごわすか!?
   なかなかの通でごわすね!
   ひょっとしてご家族や親戚に力士だった方でもいるでごわすか!?
   もしや伝説のドルゴルスレンギーンさんがいらっしゃるでごわすか!?
   それとも現役バリバリのムンフバティーンさんでごわすか!?
   おっと一応補足すると、朝青龍関と白鵬関のことでごわす。

野郎:うーん…日本も頑張れ。

ガリ:どうなんでごわすか!? いるならサインが欲しいでごわす!!
   実は色紙は常に持ち歩いているんでごわす。
   自分の手形が既に押してあって、その指の間に名前を書いてもらうんでごわす。
   把瑠都関と朝赤龍関からはこの間もらっちゃったでごわす!!
   ごっつぁんです!!

野郎:どれどれ見せて……色々言いたいことはあるけど、鉛筆でサイン書かせるか馬鹿。

ガリ:あっ今自分に向かって馬鹿って言ったでごわすね!!
   もう怒ったでごわす!!
   角界で話題となりたい必殺張り手を見て恐怖におののくでごわす!!

野郎:お前が角界で有名になりたいのなら、全裸で土俵に上がるしかない。

ガリ:せぇ〜のっ、
   どすこいどすこいどすこい!
   どすこいどすこいどすこい!
   どすこいどすこいどすこいどすこいどすこいどすこいどすこい!

野郎:三三七どすこいやめろ。

ガリ:どすこいこい! どすこいこい!
   すっとこどっこいどすこいこい!
   ごっつぁんです!!
   おわり!! ハァハァ…。

野郎:終わっちゃった。パズドラしようと思ったのに。

ガリ:どうやら自分に力士キャラは合っていないようでごわす…。
   そもそも力士は背が高くて筋肉もあって、なによりも体重がなければならないでごわす…。
   ヒョロヒョロガリガリな自分には力士を名乗る資格なんてなかったんでごわす…。
   最初に言われた通り、あまりにもハードルが高すぎたんでごわす…。
   無理だと思っていたのならどうしてもっと強く、力士キャラは向いてないぞって言ってくれなかったでごわすか!!

野郎:別のことを考えていたから。

ガリ:なっ、漫才中だというのに……けしからんでごわす!
   しかしけしからんよりも、その別のことの中身が気になるでごわす!
   予想するでごわす! えーとえーと…
   オムライスとカレーを合わせるとオムカレーになるでごわすが、
   シチューと合わせた場合は何になるのか、ということでも考えていたでごわすな!?
   オムシチューで決まりでごわす!!

野郎:惜しいオムチューだった。

ガリ:奇跡でごわす!! 惜しかったでごわす!!
   しかしながら喜びに浸る間もなく、怒りが込み上げてきたでごわす!!
   相方が漫才中にそんなことを考えていたという事実と、
   オムチューってなんだよ、なんでシを抜いたんだよ、
   絶対オムシチューの方が分かりやすいだろという確信によって、激怒でごわす!!

野郎:ごわすはもういいよ。

ガリ:そうは言ってもまだ新しいキャラが浮かばないでごわす!!
   ガリガリな自分に力士は無理だったから…
   ガリガリな自分、力士…
   ガリガリな力士…
   ガリガリキシ…。
   この手があったでごわす!!

野郎:ねえよ忘れろ。

ガリ:今日からガリガリな力士キャラでいくでごわす!
   ガリガリな力士と言っても本物のガリガリキシではないでごわす。
   もちろんガリガリキシ経験者でもないでごわす。
   でも分かりやすくガリガリキシを名乗ることにするでごわす。
   ごっつぁんです!!

野郎:張り倒す。どすこい!!

ガリ:ギャッ!! 不意打ちとは卑怯でごわす!!
   ガリガリキシは体重が異様に軽いから、丁寧に扱わなければならないでごわす。
   突っ張りなど言語道断!
   恋人と接するように、チワワを愛でるように、
   ハードディスクがパンパンになった年季の入ったパソコンを扱うようにしなければならないのでごわす!!
   そんな常識も知らなかったでごわすか?

野郎:母集団1のくせに一般論化するのはやめろ。

ガリ:最初に力士ジョークをかましたでごわすが実は自分、ちゃんこ鍋は苦手でごわす。
   肉魚ダメでごわす。野菜は好きでごわす。
   一番好きな食べ物はところてんでごわす。
   一番好きな飲み物はぬるま湯でごわす。
   一番好きな服はセーターの内側にワイシャツ生地がくっついているやつでごわす。
   ガリガリキシジョークはまだないんでごわす…。
   ごっつぁんです!!

野郎:ごっつぁんです!! で締めた気になるのもやめろ。

ガリ:ガリガリキシについてもっと説明するでごわす。
   ガリガリキシはとにかく有名でごわす。
   今日誕生したばかりでごわすが、いきなり有名になる予定でごわす。
   なぜ有名になると分かるかって? そんなの単純明快でごわす。
   ガリガリキシは普通の力士と同じようにマワシを巻くのでごわす。
   つまりマワシはゆるゆる、土俵の上では陰部があらわになってしまうのでごわす。
   ガリガリキシは波乱万丈のスタートを切るのでごわす。

野郎:有名の方向性は何でもありかよ。

ガリ:ガリガリキシの練習風景について説明するでごわす。
   さっきも話した通り、ガリガリキシは非常に繊細で脆く儚くも美しいものでごわす。
   だからぶつかり稽古なんてしないでごわす。
   もしも普通の力士と真正面から組み合ったりしたら、
   ところてんのように細かく寸断されてしまうでごわす。

野郎:ところてん好きね。そんなお前をラグビーの試合に駆り出してみたいわ。

ガリ:ガリガリキシは普通の相撲では負けてしまうのが明らかでごわすから、
   漆塗りの箸で小豆をいかに多く運べるか、で勝負をするのでごわす。
   ガリガリキシは菜食主義者でごわすから、案外慣れてたりするんでごわす。
   一方の力士はと言うと、箸を折ってしまったり、小豆を手掴みで食べてしまったりで全然勝てないのでごわす。
   知将、ガリガリキシが千秋楽を制するのでごわす!
   横綱ごっつぁんです!!

野郎:優勝と同時に永久追放だろこれ。

ガリ:そんなサクセスストーリーをこれから歩んでいくのでごわす!
   相方としてぜひ応援してほしいでごわす!
   優勝したらさっきの自分の手形付き色紙をプレゼントしてやるでごわす!!
   指の間にはもっと有名な力士の鉛筆書きが加えられているに違いないでごわす!!

野郎:ありがとう古新聞といっしょに束ねておくよ。

ガリ:それじゃ早速弟子入りに行くでごわす!!
   !?
   しまったでごわす!! 肝心なことを見落としていたでごわす!!
   自分、ハゲでごわすからマゲを結えないでごわす!!
   これでは力士はおろか、ガリガリキシにもなれないでごわす!!

野郎:うん知ってた。


予選総合第31位(3回戦敗退) スピード×スピードアクセレーション
審査員
点数
76 54 20 53 58 65 平均54.33
【審査員コメント】
・こういう構成のネタは、ありそうでありませんでしたね。先に思いつきたかったです。
 まくし立てるガリと冷静に一言で攻める野郎の温度差が非常に魅力的でした。
 息切れしそうになったところでオムチューのような下りを挟むのも上手い。計算されつくしたネタという印象です。
 ていうかこのネタ40行なんですね。セリフが多いのでさほど問題ではありませんが。
 息切れの危険性があるので難しいところではあるのですが、もっと展開に一山あればなぁと。
 現時点で完成されたネタなのですが、更に上に行くならばボリュームアップ出来るかが鍵だと思います。
 また、今の時点でも上質なのですが、野郎の一言ツッコミに今以上の殺傷力があればなお面白いです。
 あと先日TATATOに出すネタの相談に乗っていただきありがとうございました。それと点数は別やからな。
   
・うーん、長台詞にインパクトがなかった、というか。
 うだうだごわすごわすと話しているだけ、といった感じでした。
   
・社会人2年目何やってんだ
   
・いや、やりたい放題ですね。
 こればっかりは、構成とかそういう余計な言葉はいらないような気がしますので
 読んだ感覚そのままに点数をつけさせていただこうと思います。
 「三三七どすこい」は最高でした。
   
・ガリが力士キャラを名乗るおもしろさはあれど、そこからの発展があまり……
 せっかく力士のキャラクターなのだから、朝青龍白鵬の本名だけでなく、もっとバリエーション豊かな力士ボケがあってもよかったかなって。
 台詞選びにはなかなか光るものがあり、「パズドラ」「ハードディスクがパンパン?」なんかはクスリと笑わされるフレーズに仕上がっていました。
 オチの部分に関してなんですが、もっと序盤の方にハゲな感じを予見させる描写が無いと、唐突な真相感が強すぎていまいちうまく飲み込めません。
 オムカレー、オムチューのくだりはちょっと話が脱線しすぎていて、蛇足気味だったかしらん……
   
・これは何と言うか、長台詞形式というのがとにかく斬新でした。
 ハマるほどのボケは無かったので得点は控えめですが、比較的うまく作られていたと思います。形がある分、味がありました。
 オチなんかも意外性があって面白かったです。