木工用:服屋が苦手だー
ボンド:あー、なんか店員さんの独特な感じとかあるよね
木工用:うん?あ、うーん、まあそんな感じかなー
ボンド:でも服は買いたいんでしょ?
木工用:うん、ヒートテックが沢山ほしい
ボンド:じゃあ克服するためにシミュレーションしてみよう
木工用:シミュレーション?
ボンド:うん。僕が服屋の店員さんやるから君はお客さんとして服屋に入ってきて
木工用:分かったー
木工用:(ウィーン)
ボンド:いらっしゃいませー、どうぞごゆっくり見ていってくださいね
木工用:・・・ぁ
ボンド:? どうされました?
木工用:・・・ぁ ぁ、ぁ、あ、あ
ボンド:お客様?
木工用:・・・ああああああああああああああああ!!!!!!!!!!
服だー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
逃げろー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ボンド:お客様!?
木工用:(パリーン)
ボンド:お客様ー!?
木工用:こうなるのー
ボンド:「こうなるの」じゃないよ!え、何?服が苦手なの?
木工用:沢山の衣類に囲まれ逃げ場を失い息が苦しくなり自動ドアをぶち破るしかなくなるのー
ボンド:急に饒舌になったね。じゃあいっぱい服が並んでるところを見るのが苦手なんだ
木工用:うん。模様替えしてると気がおかしくなる
ボンド:大変だね
木工用:でもヒートテックは欲しいー。どうすればいいかなー?
ボンド:うーん、服を服だと思わないようにするのはどうかな?
木工用:どういうことー?
ボンド:例えば何かの舞台で緊張しないためにお客さんをカボチャだと思い込むっていうのを聞くよね
それと同じように服屋さんに並んでる服をカボチャだと思えばいいんじゃないかな?
木工用:なるほどー、やってみるー
ボンド:よし、頑張ろう
木工用:(ウィーン)
ボンド:いらっしゃいませー、どうぞごゆっくり見ていってくださいね
木工用:・・・ぁ
ボンド:? どうされました?
木工用:・・・ぁ ぁ、ぁ、あ、あ
ボンド:お客様?
木工用:・・・ああああああああああああああああ!!!!!!!!!!
カボチャだー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
煮込めー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ボンド:お客様!?
木工用:(グツグツ)
ボンド:お客様ー!?
木工用:こうなったー
ボンド:「こうなった」じゃないよ!え、どういうこと?
木工用:沢山の南瓜に囲まれ逃げ場を失い息が苦しくなりカボチャを片っ端から煮物にするしかなくなるのー
ボンド:そんなことは無いよ!カボチャが苦手であってもそんなことはないよ!
木工用:カボチャは好き過ぎるのー
ボンド:愛ゆえに!愛ゆえにか!
木工用:でもヒートテックは煮込みたくないー。どうすればいいかなー?
ボンド:うーん、インターネットで注文するのはどうかな?
木工用:インターネットー?
ボンド:ネットショッピングなら実際の服を見ることは無いでしょ?それなら気持ち悪くなくなるんじゃないかな
木工用:なるほどー。じゃあ練習させてー
ボンド:え、練習?
木工用:うん。僕がネットショッピングする人やるから、君は「ごゆっくり見ていってくださいね」って言う人やってー
ボンド:そんな人いないよ!一人で気ままに観ようよ!
木工用:
ボンド:無言の威圧感!すごい威圧感! 分かったよー、やるよー
木工用:やったー
木工用:(カタカタ)
ボンド:どうぞごゆっくり見ていってくださいねー
木工用:・・・ぁ
ボンド:あれー?
木工用:・・・ぁ ぁ、ぁ、あ、あ
ボンド:いやいやいや
木工用:・・・ああああああああああああああああ!!!!!!!!!!
スペースキーだー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
押せー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ボンド:えー・・・
木工用:( )
ボンド:あー、あー、あー、あー・・・
木工用:沢山のスペースキーに囲まれ
ボンド:一個だよ!囲まれないよ!
木工用:キーボードが壊れちゃうのー、買い換えないといけなくなるのー
ボンド:用事増えちゃったよ!家電量販店行く用事が増えちゃったよ!
木工用:でも家電量販店ならちゃんと行ける気がするのー
ボンド:え、大丈夫?沢山の精密機械に囲まれて息が苦しくなって叩き壊したりしない?
木工用:大丈夫だよー、じゃあシミュレーションしてみるー?
ボンド:うーん、不安だから一応やってみよう。僕が店員さんやるからお客さんやって
木工用:はーい
木工用:(ウィーン)
ボンド:いらっしゃいませー
木工用:すいません、ノートパソコンのキーボードが壊れてしまいまして、外付けの物に変えようと思うんですが何かオススメありますか?
ボンド:それでしたらこちらエレコムの物になるんですがいかがでしょう
木工用:あ、このくらいの値段で買えるんですね。確か使ってたパソコンにも対応してたと思うんでこれにします
ボンド:ではこちらのレジへどうぞ
木工用:(パリーン)
ボンド:お客様ー!?
木工用:急に自動ドアをぶち破るという快感
ボンド:クセになっちゃった!クセになっちゃった!
木工用:ダメだったねー
ボンド:もう自動ドアある店どこにもいけないよ!ヒートテックも買えないよ!
木工用:あああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!
寒いー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ボンド:知らないよ!ミニコントの枠外で取り乱さないでよ!
木工用:(グツグツ)
ボンド:センターマイクを煮込もうとしないでよ!どこから鍋とお湯が出てきたんだよ!
木工用:(チャポン)あああああああああああああああああああ!!!!!!!
熱いー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ボンド:そりゃ沸騰したお湯に手突っ込んだらそうなるよ!漫才中に負傷する人初めてみたよ
木工用:熱いからヒートテックいらないや
ボンド:ですって
審査員 点数 |
93 | 91 | 60 | 75 | 85 | 80 | 平均80.67 |
【審査員コメント】 ・今回のMM-1において、一番虜になったのがこのネタです。 これですよ、こういうネタが書きたくてPARTY NOISEを作ったんですよ。 基本のボケは「錯乱」で固定されているけれど、構成が上手いから毎回新鮮に笑える。 仕組みを理解させたところの「ごゆっくり見てくださいねーって言う人やって」でもう骨抜きにされました。 構成や変化のさせ方を熟知しているんでしょうね。コント部分としゃべくり部分の分割構成が綺麗に決まっていました。 あえて言うならば、急に饒舌になる箇所とスペースキーの描写はあまりハマりませんでした。 オチも見事なんですが流れがやや急だった気もします。 とはいえ、今回随一で好きなネタでした。これPARTY NOISEで書きたかった……!! ・面白かったです。展開わかってても面白いってのもあるし、そこからのズラしがちょうどいい。 「木工用:(パリーン)」この表記だけですごい面白いんだよななんでだろうな。 ・「木工用:沢山のスペースキーに囲まれ」が狂気を孕んでる。 これを読むと、面白いネタに文章力は必要ないと感じる。逆に言えば、文章力があるからこそ、混沌とした文章にも違和感を感じない。 これがとうてんさんじゃないなら大きな刺客に成り得る奇才の誕生だと思う。 ・この力の抜けた空気感が妙にハマりました。 フワッとしてはいるんですけど、その中で鋭いボケを出してくるから ボケのパワー以上に面白くなってました。 ただ、やっぱ他の展開も見たかったかな、というのは少し。 ・木工用ボンド関係ねーのかよ! すっかり騙されたぞ! そんでその上さらにぶっ飛んだ内容の漫才を重ねるか! グイグイ来るねえ! 単純なボケの数こそ少ないですが、一つ一つの大ボケがそれぞれ非常に良い働きをしています。 ボケの変化の付け方が絶妙でした。 一つしかないスペースキーであったり、取り乱さない様子を描きつつやっぱり最後には取り乱すなど、一つ一つが新鮮に感じられるボケになるよう、うまく変化をつけて調理されていました。 うまいこと飽きが来る前に終わらせられたのもよかったです。 ・何でしょうね、だいぶサラっとしてるんですが、構成がとてもしっかりしていて、シュールながらも分かりやすい。 当たり外れが大きそうではありますが、ひととおり楽しめました。 個人的にオチがメチャクチャ好みです。木工用さんの台詞もなかなか上手いですが、「ですって」という終わり方がツボでした。
ミヤ:最近良い事と悪い事がいっぺんに襲い掛かってきまして
翔:あぁ、そういうことあるある。で、何が起きたんだよ
ミヤ:よくある話なんですけど両方ともワニ関係なんですよ
翔:珍しい! ぜひとも話を聴きたい!
ミヤ:まずは悪い事なんだけど、先週の日曜日に空き地で捨てられていたワニにお手を命じていたんですよ
翔:空き地にワニいたの!? そしてワニはお手をしないんじゃないかな!
ミヤ:そしたらまぁ、噛まれまして
翔:当然だよね!? なんでそんなことしたんだよ! ワンコじゃあるまいし!
ミヤ:そして病院にいったんですけど、そこで探偵になりたいなって思ったんです
翔:話の脈略ぅー! 全く探偵の要素なかったやん
ミヤ:日本では今、空前の探偵ブームだそうで
翔:いつからそんなのが流行したんだよ。そんなもんは眼鏡の小学生に任せておけよ
ミヤ:病院の待合室でTVを見ていたら、テニスの試合でシャラポワが出ていて「ピーン!」ときたの
翔:どうしてテニスを観て「ピーン」と来たんだろう
ミヤ:シャラポワの乳首が「ピーン!」としていたからよ
翔:やめとけよ
ミヤ:で、これからはどんな依頼でも引き受けるなんでも探偵屋さんが流行るだろうなって思ったわけ
翔:絶対に流行しねぇ
ミヤ:というわけで今日から私は探偵だから。女探偵だから。ウーマンディスカッションだから
翔:探偵はディテクティブだからな。勝手にディスカッションすんなよ
ミヤ:だからさ、なんか依頼ない? 今日から早速仕事したいんだけど
翔:唐突だな。あっ、そういえば最近困ってることなんだけどさ
ミヤ:なになに? 不倫? 浮気? ストーカー? 下着泥棒?
翔:なんで全部女性絡みなんだよ。イメージ悪くなるだろうが
ミヤ:ワニさんぱっくんちょ事件?
翔:それお前の事やないか
違うよ。最近、うちの玄関でピンポンダッシュしていく奴がいるんだよ
ミヤ:事件が地味。却下。死ね
翔:ひどい言われようだな!
ミヤ:私に依頼するならコナンが頭を悩ますような事件を持っていなさいよ
翔:お前、さっきなんでも探偵屋さんとか言ってたじゃねぇか!
ミヤ:ちっ覚えていたか。ちっめんどくさいな。ちっでもやるしかないか
翔:舌打ちの回数! そんなに嫌だったらいいよ。せっかく依頼料出そうと思ったのに
ミヤ:早速事件のあらましを教えてくれたまえ
翔:絵に描いたような変わり身を見せるね。扱いやすくて助かります
ミヤ:それで? ピンポンダッシュをやられる時間帯は?
翔:それが毎日決まった時間なんだ。図ったように朝の7時半
ミヤ:ふふっ。これで容疑者は朝の7時半に起きている人間に絞られたわね。それかワニか
翔:絞れてねーよ。その条件に合致する奴、何万人いるんだよ。あとワニはないからな
ミヤ:ちなみに私は容疑者から除外されるわ。何故なら毎日昼過ぎに起きるから!
翔:ダメ人間かよ。もしくは夜のお仕事でもしてるのかよ
ミヤ:そして夜9時には寝るわ!
翔:ダメ人間のほうだったよ。なんですげー寝てんだよ
ミヤ:で、他に情報はないの?
翔:あぁ、そういえば不思議と土日はされないんだよなぁ
ミヤ:ふっふっふ。全て謎は解けたわ
翔:マジっすか。全然期待していないけどマジっすか
ミヤ:犯人は学生よ。土日は学校がないから翔ちゃんの家の前を通らない。平日の7時半は通学時間よ
翔:おぉ! なるほど。やるじゃん!
ミヤ:更に言うと犯人の個人名も分かるわ! 吉田君よ! 朝日小学校3年2組の!
翔:どこの馬の骨だよそいつ。そして何で分かるんだよ
ミヤ:私が「ピンポンダッシュしてきてよ」って言ったから
翔:おぉ! なるほど……じゃねぇよ!!
なんでお前がピンポンダッシュを依頼してるんだよ!
ミヤ:……ごめん。それしか言えないわ。だって理由ないし
翔:理由ないのかよ! せめて何か言い訳してくれよ! 意味もなくやっていたらただのイジメだからな!
ミヤ:まぁ、これで私の名探偵っぷりが明らかになったでしょう
翔:この問題はあとで楽屋でこってりと話そう。あと吉田君は往復ビンタな
ミヤ:さぁ、次の事件を依頼しなさい! なんかもっと凄いの! 劇場版コナン的なやつ!
翔:って言われてもなぁ……そういえば友達が落し物を……
ミヤ:お断りします
翔:断るの早ぇよ。確かに地味だけどさ、でも落し物……
ミヤ:諦めてください
翔:間髪いれずに断るのやめなさいよ。せめて用件だけでも
ミヤ:無理を言わないでください
翔:一件の依頼で3回も違う言葉で断られるとはな!! もういいわ! 絶対にお願いしない!
ミヤ:せめて依頼には爆弾くらい絡んでないとお断りよ
翔:それもう大事件じゃねぇか! その規模の事件をお前が解けるわけがねぇ!
ミヤ:もしかして……さっきの友達の落し物というのは爆弾?
翔:違うわ! 誰が完全なるテロリストじゃ!
ミヤ:じゃあピンポンダッシュの犯人が実は爆弾犯だっていう事にしようよ
翔:吉田君怖えー! 絶対に小3じゃねぇよ! っていうか爆弾から離れろよ!
ミヤ:しょうがないから翔ちゃんの友達の落し物でも見つけてやるかー
ちっめんどいな。つっ地味だな。てっ依頼料いくらかな。とっ新しいバッグでも買うかな
翔:舌打ちが急に独特だな。た行を言えばいいってもんじゃねぇ
ミヤ:それで落し物ってのは一体なんなのさ
翔:財布らしいんだけどさ。2〜3日前から無くなったらしいんだ
ミヤ:ナイフ!?
翔:「さ」だよ! 「さ」! 物騒な方向に持っていくなよ!
ミヤ:こほん、失礼。で、その財布にはいくらぐらい入っていたのよ
翔:3万ぐらい入っていたらしい。友人も困っていてさ、なんとか力になってやりたいんだよ
ミヤ:なるほど。任せなさい。すでに事件は解決してるわ
翔:マジっすか!? 財布に関する情報ぺらっぺらなのに解決しちゃったの!?
ミヤ:えぇ。翔ちゃん……お願いだから自首して……
翔:オレかよ! んなわけねーだろ!!
ミヤ:じゃあ聞くけど……翔ちゃん、先週の日曜日は何をしていたの? 私は病院にいたけど
翔:ワニに噛まれていたからな! オレは競馬だけど……?
ミヤ:やっぱりね……翔ちゃんが競馬で負けた金額が多分3万円くらいだから金額が一致してるわ
翔:いやいやいや! 勝手な事言うなよ! オレ、そんなに負けてねーよ! 一致してねーよ!
ミヤ:手を付けてはいけない家賃の分に手を出してしまった翔ちゃんはやむなく友人の財布を……悲しい話ね
翔:オレ実家暮らしなんですけど! 一戸建てなんですけど!
ミヤ:翔ちゃん……刑務所の電球は何ワットか調べてきてね……
翔:どうでもいい疑問だな! ていうか待ってくれよ! オレはやってねーよ!
ミヤ:しばらくぶりですねっ!
翔:「しらばっくれるなっ!」みたいに言うな! 会話が成立してねーだろ!
ミヤ:何を言っても無駄よ。私の中じゃ犯人は翔ちゃんって決め付けているのよ
翔:決め付けるな!
ミヤ:私は名探偵として、必ずや翔ちゃんを犯人に仕立て上げる事を誓うわ……!
翔:仕立て上げるんじゃねぇ! 絶対に訴えてやるからな!
ミヤ:じっちゃんのワニかけて!
翔:名にかけて! だろ! いい加減にしろ!
……あっ、そういえば思い出したけど冒頭で話していたワニに関しての良い事ってなんだよ
ミヤ:あぁ、道を歩いていたら財布を拾ったの。ワニ革の財布。3万円くらい入っていてラッキーだったわ!
翔:自首しろ
会長:会長だよ。
少年:いや、何のですか。
会長:どうも。2人合わせて怪鳥ハシルハシルです。
少年:そんなことより、ついに自分用のマイクを買っちゃったんですよ。
ボイパするもよし。カラオケで使うもよし。いっぱい使ってやろうと思ってます。
会長:へぇ〜、そうなんだ。
じゃあ よかったら、私たち「マイクに息を吹きかけた時のノイズで何か表現できないか模索する会」に入らない?
少年:はい?
会長:マイクに息を吹きかけた時のノイズで何か表現できないか模索する会に入らないかい?
少年:え……、あの……、何ですかそれ?
会長:名前の通りさ。
少年:名前の通りってことはマイクに息を吹きかけた時のノイズで何か表現できないか模索してる会なんですね。
会長:その通りさ。君も自分用のマイク、即ちアイマイクor ミーマイク or マインマイク、呼び方はどれでもいいが、手に入れたのだから入らないかい?
少年:なんで所有格をスルーしてるんですかね。というか、入りませんよ。興味ないですし。
会長:私は「マイクに息を吹きかけた時のノイズで何か表現できないか模索する会」の会長である為、君に拒否権はないんだ。だから話を進めよう。
少年:会長だか知らないけど拒否権奪わないでください。
会長:マイクに息を吹きかけた時のノイズで何か表現できないか模索するということは今 非常に楽しい業界なんだよ。
少年:その業界初めて聞きましたけど。
会長:では、私たちの活動内容を紹介するね。
少年:じゃあ、それだけは聞いてあげるんで手短にお願いしますよ。
会長:まずひと月に4,5回くらい集まってマイクに息を吹きかけた時のノイズで何か表現できないか模索するんだ。
少年:およそ週一ペースでそんなこと模索してるんですか。
会長:それで、それ以外の日は 集まってマイクを人形に見立ててお人形遊びをするんだ。
少年:いや何で!? 何で!?
会長:皆で集まって人形に見立てたマイクでお人形遊びをするのはとても楽しいんだよ。
少年:本来の活動も訳わかんないけど、そっちの活動はマイクである意味がなくてもっと訳わかんないです。
会長:いやいや、常日頃からマイクに息を吹きかけた時のノイズで何か表現できないかなんて考えていたら疲れてしまうからね。気分転換だよ。
少年:いや、割合的にお人形遊びのほうが会の比重大きくなってますけど!
会長:まあまあ、そんなこと言うもんじゃないよ。私のファーストマイクを紹介しよう。
こちらが「マイケル」だ。
少年:愛称Mikeだけども! マイクにつける名前じゃないでしょう!あとファーストとかって何!?
会長:マイクを買った順番だよ。お人形遊びはマイクが多いほうがたくさんの人形に見立てられるからね。
少年:もうそれホントの人形でも買ったらいいじゃないですか! マイクでやる意味よ!
会長:安心したまえ。ごく稀にだがちゃんとマイクに息を吹きかけた時のノイズで何か表現できないか模索するのにも使っているから。ごく稀にだけど。
少年:明らかにマイクの用途間違ってますよ! もっとマイクに息を吹きかけた時のノイズで何か表現できないか模索してよ! マイクを通して自分だけの表現伝えてよ!
会長:そんなこと言わずにこれだけは聞いてくれ。
私には姉が3人いて、幼いころは姉たちの影響でお人形遊びが大好きだったんだ。
しかし、幼稚園に入ったころかな。男の友達は皆ボール遊びに夢中になっていて、仲間に加わるために多くの未練を残したまま仕方がなくお人形遊びと決別したんだ。
それからはホントにお人形遊びと縁は無かった。
少年:あぁ、自分語りに入ってしまってる。
会長:だが、このマイクに息を吹きかけた時のノイズで何か表現できないか模索する会でマイクに息を吹きかけた時のノイズで何か表現できないか模索していたある日。
少年:そろそろ略称の使用を求めます。
会長:ある者がマイクを人形に見立ててお人形遊びを始めた途端にそれが大ブレイク。
次から次へと広がっていったのだ。ここで私のお人形遊びへの気持ちがよみがえった。
毎日マイクに息を吹きかけた時のノイズで何か表現できないか模索していた私たちは週6でお人形遊びをするようになったのだ。
少年:会長が発端じゃなかったんだ!
会長:おかげで「マイクに息を吹きかけた時のノイズで何か表現できないか模索した内容の定例発表会」は規模が小さくなっていってしまったんだがね。
少年:どんな発表会か知りませんが本末転倒じゃないですか。
会長:で、君のマイクはどんな人形に見立てるか決めたかい?
少年:切り替えて来ましたね!? いや見立てないですけど!? ボイパしたり、カラオケで使ったりするために買ったんだし。
会長:あ〜、それ損してるね。人生の水割り損してるよ。
少年:煽り方ウザいし、水のとこ数字いれんかい!酒飲みかよ!
会長:マイクだって人形に見立てて遊んでもらったほうが幸せじゃないかな。
想像の中でならマイクをどんな立派な人物にだってしてあげられるんだよ。
有名な哲学者にだって、世界のトップアスリートにだって、舞妓だって。
少年:まだマイクでやる必要性が説かれてないよ。
会長:いやいや、舞妓とマイクはちょっと似てるし。
少年:言いたいだけなんだろうなと思いましたよ。とにかく、絶対に入りませんから。
会長:君ぃ〜、さっきから随分と否定するじゃないか〜 そんな寂しいこと言わないでさ〜
少年:はぁ、もう付き合いきれませんわ。この後もそのマイクを持って友達とカラオケ行くんで失礼します。
会長:愚か者め。
(グサッ!)
少年:ぬぐあっ……
会長:君の体はこれからずっとお人形遊びに使わせてもらうよ。
私のおもちゃとしてね。
マイ傀…… いや、マイ躯…… かなぁ
審査員 点数 |
57 | 58 | 35 | 21 | 34 | 43 | 平均41.33 |
【審査員コメント】 ・怖ぇよ!まさかMM-1でサスペンスホラーを見せつけられるとは思わなんだ。 「所有格を無視」「会長が発端じゃない」など、想像を裏切るボケが多くて飽きませんでした。 掛け合いがしっかりしているため、クレイジーな設定も上手く伝えきれていて感服しました。 オチのホラーは嫌いじゃないんですが、「マイ躯」はやや強引だった気がします。 前述の所有格にかけて「アイ躯、いや、マイ躯かな…」とかの方が流れ的にスムーズなんじゃないでしょうか。 あと、僅かでもいいのでマイクに息を吹きかけた時のノイズで何か表現できないか模索して欲しかったです。 現時点ではマイクに息を吹きかけた時のノイズで何か表現できないか模索するという言葉にあまり必然性を感じなかったので。 ・「マイクに息を吹きかけた時のノイズで何か表現できないか模索する」をずっとやっている、というだけでそれ以上のボケの広がり方がなく、ありがちな感じになっていたので残念。 お人形さん遊びは面白かったんですが。 ・面白くなりえる要素はいっぱいあるんだけど、狙い過ぎて空回ってる。 少年が終始「何言ってんだ」みたいな顔してると思うんだけど、読んでる側もそんな感じ。 ・オチ!なんでそのオチなんや!! なんでしょう「マイクを人形に見立てる」という主軸のボケにあまり魅力を感じませんでした。 「マイケル」の愛称が「マイク」など、マイクならではのボケがあるとやっぱ違ったんじゃないかなと月並みかもですが思いましたね。 ・ううむ……決定的に破壊力不足……かしらん。 ちょっと主題というか、何がしたいのかもよくわからなかったです。 マイクに息を吹きかけた?に関する踏み込みが浅すぎて、いまいちパッとしません。 というか全方向性であまり深く掘り下げることなく話題が次に移ってしまっているのが、もったいなく感じられました。 もっと“そのテーマだからこそできるボケ”を漫才の中で模索していって欲しかったです。 ・面白そうな二人が面白そうな題材で話し始めたときは期待が持てたものの、 最終的に話半ばで、ここからっていうときに終わってしまったような気がします。オチ自体もちょっと安易だったかなぁ、と。 「キャラ紹介」よりも先の部分が見てみたかったです。
斑鳩「こんにちは! 今流行りの女の子コンビ、ゆりしぃ〜ズです!」
円城「…………」
斑鳩「いやー、実はさっき相方が楽屋でオオゾウムシにたかられて死んじゃいましてねー。急遽、掃除用具入れの中でうずくまってた知らない女の子とコンビ組んだんで、まだ結成15分くらいなんですけど、今日はもうフレッシュさだけで漫才しようと思います!」
円城「…………」
斑鳩「喋らないでしょー! もうずっとこうなんですよ! でもとりあえず漫才したいので連れてきました! 名前も良く知りません!」
円城「…………」
斑鳩「と言うわけで死んだ夕里子ちゃんの分まで頑張ろうと思うんですけども! まあまず自己紹介と行きましょうかね。えー、私が斑鳩千和と申しまして!」
円城「私が、漫才の神だ」
斑鳩「ええーっ!?」
円城「漫才の神だ」
斑鳩「えええーっ!?」
円城「神ランクはA+と言ったところか。漫才の、神だ」
斑鳩「……い」
円城「…………」
斑鳩「逸材だった……!」
円城「…………」
斑鳩「ゾウムシに食べられた相方の代役は化物……存在の化物だったぜえええ!!」
円城「漫才の神だ」
斑鳩「と言う事でさあ、漫才の神様。話は変わるけど、私メガネを買い換えようと思うんだよね」
円城「メガネ、すなわち視力の神」
斑鳩「メガネ屋さんで色々メガネを掛けたりして選ぶの好きなんだ、私。だから私メガネ買いに行くから、メガネ屋さんやって!」
円城「デウス・エクス・マキーナ、漫才は動き出す」
斑鳩「いやー天狗と戦ってたらメガネが壊れちゃったなー。あっ、こんな山奥にメガネ屋さんが! ウィーン」
円城「だがッ! 斑鳩が扉を開けると、暗黒の宇宙空間が広がっていたッ!」
斑鳩「く、苦しい……! 息が出来ない……! 酸素が……!」
円城「苦しいか、人の子よ」
斑鳩「空気が、無いですが故……!」
円城「ならば、この宇宙メガネを掛けるのだ」
斑鳩「宇宙メガネ……? ……ハッ! あ、あれ息が!」
円城「そう、宇宙でも呼吸が出来るようになる。これぞ、宇宙メガネ! 呼吸の神!」
斑鳩「選ぶ楽しみが無いぃー! こんな状況宇宙メガネ一択じゃーん! デザインを楽しむ余裕の生まれる明るい店内を求めるー!」
円城「斑鳩千和、不満の神なのか……?」
斑鳩「まさか! 今のやり取りで漫才魔獣のしっぽが見えて、私、今凄くドキドキしてる! あと私人間! もう一度カモンベイベ! メガネ屋ウィーン!」
円城「だがッ! 斑鳩が扉を開けると、暗黒の宇宙空間が広がっていたッ!」
斑鳩「く、苦しい……! 息ができない……!」
円城「宇宙メガネ、バキバキバキ!」
斑鳩「ああ! 命綱が!」
円城「では、視力の検査を始めます」
斑鳩「それどころではー! 窒息死に瀕している今、それどころではー!」
円城「右上から、C1、C1、斜線、斜線、C2、C1、斜線……」
斑鳩「しかも虫歯の検査ぁー! メガネ屋で虫歯の検査をされるというそれなりに筋の通ったボケをされているー!」
円城「降臨、検査の神!」
斑鳩「お前は何者だあー! お前かァー!? メガネ屋と宇宙空間を繋げるのはお前なのかァー!?」
円城「…………」
斑鳩「はっ……まさか! 分かったぞ! お前は、私がメガネ屋に入る度に宇宙へ引きずりこむ幻影を見せるお前は……!」
円城「…………」
斑鳩「天狗だ!!」
円城「天狗の神」
斑鳩「天狗の神だ!! そう、天狗の、神だ!!」
円城「ばさり、ばさり」
斑鳩「羽ばたいた! 口で、こう、背中の翼が羽ばたいてる感を出した!」
円城「神ランクB+、天狗ゴッデスだ」
斑鳩「あ、一応女神なんだ! くっ、平和な村にパチンコ屋を五百店舗も開店させて山梨のラスベガスにした天狗の神め! 退治してやる!」
円城「天狗の神と対を成す、退治の神か……」
斑鳩「へへ、まさか漫才の最中に神を殺す事になるとはな……! あと私人間! 食らえー! メガネちゃんパーンチ!」
円城「神回避の神!」
斑鳩「うわっ、避けられた!」
円城「そして、メガネ潰しの神! メガネバキバキバキ!」
斑鳩「ギャー! メガネまで奪われた末に破壊されてしまったー!」
円城「メガネ踏み潰しの神」
斑鳩「念入り! 念入りな神出て来た! くそー、メガネがぐちゃぐちゃだ。あー、天狗と戦ってたらメガネが壊れちゃったなー。あっ、こんな山奥に眼鏡屋さんが! ウィーン」
円城「だがッ! 斑鳩が扉を開けると、暗黒の宇宙空間が広がっていたッ!」
斑鳩「く、苦し終 わ ら な い ね ! !」
円城「…………」
斑鳩「終わらないね! このやり取りね! 終わらない奴ですね!」
円城「神に、終わりはないが?」
斑鳩「あーそう言う事かぁー! しまったなー! 神終わらねーもんなー! じゃあこのループも仕方ないかなー!」
円城「だが、終わらないものは無い。何故なら、終焉の神が降り立つからだ」
斑鳩「あららー、何だこの概念の正面衝突ー!? でも一理あるなー! 終わる神もあったりするしなー!」
円城「無い」
斑鳩「無いでェーす! 終わる神は、無いでェーす!」
円城「そう、万物は流転する。先ほどその生命を終えた、新田夕里子も、また同じ」
斑鳩「んん?」
円城「斑鳩千和とかつて漫才コンビを組んでいた新田夕里子は、オオゾウムシに捕食された事より生命活動を止めた。しかし、彼女はオオゾウムシの一部となって生きている」
斑鳩「おっと超理論かー?」
円城「そしてこれが、新田夕里子の一部だ」
斑鳩「さあ、ここで遂にMM−1の舞台にオオゾウムシが登場だー!」
円城「新田夕里子の十二指腸の部分だ」
斑鳩「いや、具体的な部位とか良いんで。『内臓食い破られたんだなー』ってお客さんに想像させる展開良いんで」
円城「では、漫才の神である私が、斑鳩千和にオオゾウムシに姿を変えて生きている新田夕里子を授けよう」
斑鳩「……ひっくり返って動かないよ?」
円城「オオゾウムシの習性、擬死。死んだフリだ」
斑鳩「皮肉なもんだ……」
円城「皮肉の神!」
斑鳩「何でもありかよ。本当に神って八百万いるんだなあって実感が伴ってきたよ」
円城「そう、新田夕里子は皮肉の神としてここに降臨しているのだ!」
斑鳩「ひっくり返って動かないけどね」
円城「神ランクはDだ」
斑鳩「メダカみたいな弱さだな! でも神様になれたんだね、夕里子ちゃん良かったね!」
円城「そう。と言うわけで、新田夕里子と同じ事だ。先ほどの戦闘で破壊された斑鳩千和のメガネは、こうして逆視力の神へと」
斑鳩「ならない」
円城「……逆視力」
斑鳩「は?」
円城「…………」
斑鳩「いや、ほら、弁償してよ。申し訳無さそうにぐちゃぐちゃのフレーム渡されてもどうにもならないよ。お金、出して」
円城「降臨、弁償の神!!」
斑鳩「そうだよ。そうやって普通渡せば……って、何だよこのポチ袋! 中身5円玉じゃねーか! さっきMM−1の主催者さんに貰った大入りのヤツだわ!
あれ、うっすらと血が付いてr、夕里子ちゃんのだわ! 夕里子ちゃんが生前主催者さんに貰ってた奴だわ! 何死体から5円ぽっち剥ぎ取んだよ漫才の神!
ちょっ……あっ、逃げた! 逃走の神降臨しやがった! くそー、相方とメガネを同時に失ったこの私に、もう神も仏もないのか!」
円城「呼ばれたようなので再臨、漫才の神!」
斑鳩「えーい、この神! いい加減にしろ! どうもありがとうございましたー!」
円城「……さて、人間達よ。漫才の神による漫才、ご堪能いただけただろうか。次に神になるのは、ディスプレイの前のあなたかも知れない」
審査員 点数 |
49 | 93 | 35 | 35 | 83 | 73 | 平均61.33 |
【審査員コメント】 ・出たな常軌を逸してる枠。びっくりするほど女性である必要が無いのがたまりません。 神もいい味出してるんですが、何よりも斑鳩のキャラに惹き付けられました。 「逸材だった…!!」「存在の化け物だったぜぇ!!」「おっと超理論かー?」などのワードセンスが絶妙。 終始ハイテンションで楽しめたのですが、個人的にはメガネ屋のループで突き通して欲しかったです。 それ以降ダレた感じですし、もっと言えば「相方が死んだ」という前提もさほど必要だとは思えませんでした。 何なら結成初日とか別人登場とかでいいわけですし。死因がエグいだけに余計そう感じました。 まだまだ改善点は多いですが、また違うネタを見たいと思わせるコンビでした。 ・冒頭のぶっ飛び方がちょうどいい。 と思ったら何やってんのこれ。でも、読んでいて異常な展開がスッと入ってくる、すごい。面白かった。 ・勝敗とかじゃなく、やりたいことできて非常に満足だろうと思う。 ・なんでしょう、「神との漫才」という設定の飛ばしっぷりに対して 内容が落ち着いてて、すごく物足りなく感じました。 「暗黒の宇宙空間が広がっていた」というボケは面白かったのですが 逆に言うとそれ以外があまりハマりませんでした。 ・いや、なんなんだこれは。 今大会はプリッツとか木工用ボンドとか人外多いなーなんて思ってたら、遂に神まで来たか。 しかし神様降臨という一発ボケに終わらないおもしろさがありました。 やり取りとしては粗削りで超展開の連続と、若干の読みにくさがあります。 しかしそれを補うだけの、予想外の部分から攻めてくるボケがたくさんありました。 円城さんの大袈裟なボケっぷりは、気持ちがいいです。 オチの部分での弁償の神のくだりが、ちょっとよくわからなかったですね。 ひろちょびさん、大入り袋配ってたんですか?(たぶん審査員順的に、↓にひろちょびさんが来るだろうと予想しての、枠越え問いかけ) まぁ、演技のいいオチには、なっているのか ・いやいやいや、仮にポチ袋渡してたとしても、中身が5円ぽっきりなワケないじゃないですか!! 「神」の使い方は上手かったですね。バリエーションが豊富で面白かったです。 面白いボケも多かったですが、ハマったボケの割合などで点数を付けました。
児玉:どうも親子丼です。よろしくお願いします。
鳥谷:よろしくお願いします。いやー冬ですね!
児玉:めっきり寒くなってきましたね!会場来る時もビュンビュン北風吹いてましたね。
鳥谷:そんな寒さも俺たちの笑いで吹き飛ばしていきましょうよ!
児玉:そうですね。
鳥谷:でも、児玉さー。
児玉:ん?
鳥谷:いくら会場が屋内だからって、スーツって寒くない?
児玉:なーに言ってんだよ!俺たち芸人だぞ!寒さは敵だぞ敵!
鳥谷:そうだよな!流石!
児玉:まぁ実はヒートテックを中に着込んでるからそんなに気にしてないんですけどね。
鳥谷:おい児玉!
児玉:あ、ごめんね。啖呵切っておいて実は寒さに弱いってこと隠してごめんな。
鳥谷:ちげぇよ!
児玉:え?違う?あ、ステマみたいになってたね!ごめんよ!回し者じゃないよ!
鳥谷:ステマとか今更だよ!
児玉:ごめんごめん!ってちょっと待てよ。としたら鳥谷、お前は何に怒ってるんだよ。
鳥谷:お前、ヒートテック着てるんだよな?
児玉:うん。
鳥谷:許さん!!
児玉:いや、ちょっと待て!着てる事に怒ってるの?なんで!?
鳥谷:ヒートテックは人々に暖かさを与える、同じように人に笑いで暖かさを与えるものとして負けられないんだよ!
児玉:鳥谷…お前、服に対して嫉妬したの!?
鳥谷:それにあいつには因縁がある。俺だって芸人以外のときはあったかい服装が着たいからヒートテックを買いに行ったんだ。
児玉:ほう。
鳥谷:俺「すいませーん、ヒートテックありますか?」
店員「すいません、ここHottoMottoです」
児玉:お前バカだろ!なんでほっともっとにあると思ったんだよ!
鳥谷:だってホットって・・・
児玉:短絡的すぎるわ!
鳥谷:それはそれとしてだ!同じ笑いを与える立場であるにもかかわらず、暖かさを与えてもらっているとは…恥ずかしくないのか!
児玉:いやそんなにムキにならなくても!寒くてろれつが回ってなかったら意味ないだろうに!
鳥谷:そんなものは芸人魂が足りないのだ!だから、児玉!ヒートテックを脱げ!
児玉:いやだよ!なんでネタ中に脱衣シーンがあるって前代未聞だわ!
鳥谷:そうか、それなら仕方ない。俺の力でお前を否が応でも脱がしてやる!
児玉:変態だ!この発言だけで捉えるなら変態がここにいるぞ!
鳥谷:俺の笑いで冬の雪を溶かして、春を導き、やがて夏が来る。
そして、児玉はそっとヒートテックを脱ぐだろう!
児玉:なげぇよ!そして最終的にはお前の力じゃねぇし!
鳥谷:大長編だな!タイトルは「太陽とTシャツ(インナー)と私」でドキュメンタリー化だな!
児玉:名曲のタイトルパクるな!もっと端折れ!
鳥谷:じゃあ俺の笑いで冬の雪を溶かして、春を導き、動物たちが活動を始めたところで
クマにヒートテックを引き裂いてもらおう!
児玉:やり口変わってない上に残忍な方向になってやがるし、何よりまだなげぇ!季節またぐなっての!
鳥谷:いやーこれも「ベアとTシャツ(インナー)と私」…短編ドキュメンタリー化できるな!
児玉:本物に寄せてくんな!あのな、ふざけるのも大概にしろ!
今のお前にほんとに俺を笑わせて暑くして脱がせるなんて到底出来っこないね!
鳥谷:言ったな!よーし俺の本気を見せてやる!(襲う)
児玉:(かわす) あっぶねぇな!何すんだ!
鳥谷:児玉、お前はヒートテックに屈した敵だ!
敵に勝つためには手段を選ばないんだよ…ふふふ…
児玉:いよいよ笑いの力関係ないわ!単なる変態だよ!
鳥谷:さぁ脱げ!
児玉:うるせぇ!やなこった!
鳥谷:そうか、スーツを盾にしてまでヒートテックを守るか!
児玉:そこまで言ってねぇだろ!
鳥谷:芸人なら!一度は裸になるのが!宿命!(襲う)
児玉:(かわす) どこの通説だそれは!
鳥谷:ならば、俺の目の下のクマで切り裂いて…
児玉:出来るわけねえわ!クマ違いだわ!出来たとしてお前の体どうなってんだ!
鳥谷:隙あり!!(服を脱がす)
児玉:あっ!しまった!
鳥谷:よしっ!これで・・・Yシャツ&ネクタイだと!?
児玉:当たり前だわ!さっきまで首元から見えてただろ!
どこぞの世界に背広しか着用しないスーツが存在するんだよ!
鳥谷:…ペアのYシャツとネクタイ
児玉:たまに出てくるお前の短絡さ何なの!?
鳥谷:まさか、ヒートテックを守る番人がいるとはな…
児玉:番人て!ってかこれがヒートテックの正しい使い方だわ!
鳥谷:ハッ!?もしかしたら児玉はヒートテックに人質として乗っ取られてしまってこんなことに…!?
児玉:いかん。変態の想像力が膨らんでいる。
鳥谷:ということは世界中のヒートテックを着た人間は…
児玉:それ以上はやめろ!お前それはネガティブキャンペーンだぞ!それはステマよりタチが悪い!
鳥谷:おーい!児玉ー!俺だー!
児玉:なんでお腹に向かってしゃべってるんだお前は!
鳥谷:奥底に眠る本当の児玉が、反応してくれるかと思って!
児玉:俺は正気だ!よくよく考えたらその行動、出産が待ち遠しいパパかよ!
鳥谷:あっ!お腹が動いた!?
児玉:叫んだからだよ!腹から声出してるからだよ!
鳥谷:よーし、いまから助けるぞー!
児玉:俺は早くこの状況から助けてほしいわ…もう疲れたわ…
鳥谷:疲れているぞ!今がチャンスだー!
くっそーなんだこれ!?第一の番人め!
児玉:ネクタイだわ!ネクタイの結び目ほどくのになんでそんなに苦労してんだよ!
鳥谷:そして第二の番人はどのボタンを押せば解除できるんだ…?
児玉:外せ!Yシャツのボタンは外すか付けろ!
鳥谷:よーし、ついに来たぞ!ヒートテック観念しろ!
児玉:はぁ…(ヒートテックを脱ぐ)
鳥谷:!?
児玉:(Yシャツを着てネクタイを付け、上着を着る)
鳥谷:…
児玉:…
鳥谷:(ニコッ)
児玉!!正気に戻ったんだね!
児玉:(スパーン)お前が正気に戻れ!
審査員 点数 |
71 | 66 | 20 | 65 | 55 | 61 | 平均56.33 |
【審査員コメント】 ・ザブさんは誰かとキーワードが被る運命なんですかね? 文章力が相まって、このバカバカしい状況が鮮明に想像出来るのが凄い。 脱がしにかかってからの勢いは目を見張るものがえりました。「目の下のクマで切り裂く」などのフレーズも良かったです。 その反面、やや前フリが冗長だったかと。もっとすんなり本題に行っても良かったと思います。 あと掛け合いの妙で進めるネタなので、キラーワードに不足していた印象です。 このテンションに破壊力抜群のキラーワードがいくつか加われば、もう手が付けられません。 ・ヒートテックを脱がせようとするおかしい男、期待通りのバカで面白かった。 ヒートテックを嫌っている、脱がせたい、というのを出すのがちょっと遅かったし、そこに至るまでに笑いどころが少なかったなと思いました。 オチはよくわからなかったです… ・相方が奇抜で変態的な思考回路を持っているというネタをする全ての組に言えることなんだけど、 その思考回路自体が面白さを孕んでない以上、圧倒的なレベルのボケが必要とされる。 でも大抵、そういったネタにそのレベルのボケは存在していない。 そうなると、その思考回路に共感を得られない以上、そのネタは退屈なものになる。 変態的な思考回路と日常をうまいことリンクさせられるには相当な発想力と技術力を要するので、 相応の実力がないと諸刃の剣になる。 ・なんでしょう、オチが妙にスッキリと決まっていた感じはしました。 本編に入るまでがちょっと長くて、もっと纏められたんじゃないかなということと 脱がす脱がないのくだりの長さが圧迫して少し展開不足になっていた感はあるかなと。 Yシャツとネクタイに驚くアホさは好きでした。 ・前半はやや退屈が勝ったのですが、後半の巻き返しはすごかったです。 ヒートテックを敵視するという状況の異常性から、うまく話を展開していたと思います。 ただ、ヒートテックに挑む流れから、単純に『襲いかかる』等と表現されていたりするあたりは、やや勿体無さを感じました。 もっとボケ側の行動の端々に、練った異常性があると、更に完成度が上がると思います。 前半はヒートテックに突っ掛かる辺りが少しもたついていたので、もっとさらっとヒートテックへの憎悪を表に出せるといいですね。 ・面白いところもあったのですが、今回で言えばガンバラナイズあたりと比べると、設定に対してややベタ気味で終わったかなぁという印象でした。 テンポは良かったのですが、その分台詞の数に対する有効なボケの数がちょっと少ない印象を受けたので、 もう少し個々のボケを作り込む・詰め込む意識でネタをつくってみても良いかもしれません。
秋葉:どうも、パステル企画です。
宮阪:よろしくお願いします。
秋葉:今度甥っ子に昔話を聞かせてあげたいなと思ってるんですよ。
宮阪:いいじゃないですか。
秋葉:それで何を読むかいくつか考えてたんですけど、今日はちょっと練習させてもらっていいですか?
宮阪:なるほど。 いいでしょう。
秋葉:じゃあ行きますね。 『ぶら地蔵』
宮阪:「ぶら地蔵」? 初耳なんですけど・・・
秋葉:『あるところに、おじいさんとおばあさんが暮らしていました。』
宮阪:「かさじぞう」なら聞いたことあるんですけどね・・・
秋葉:『二人はとても貧しく、年の瀬が迫っても新年を迎えるためのモチすら買えないような状況でした。』
宮阪:あれ、でもこれかさじぞうと同じ始まりですよ。
秋葉:『そこでおじいさんは街へ物を売りに出かけることにし、おばあさんは寝ないでその準備をしました。』
宮阪:うん、完全にかさじぞうだなこれ。
秋葉:『そして次の日の朝、おじいさんはおばあさんが作った三代目 J Soul Brothersの偽サイン色紙を持って街へ出かけました。』
宮阪:いやちょっと待って! おじいさん何持っていってんの! おばあさん徹夜で何作ってんの!
秋葉:『おじいさんは街へ着くと、早速三代目 J Soul Brothersのサイン色紙を売り始めました。』
宮阪:違法だよ! 完全な詐欺だよそれ! 健気な夫婦かと思ったら台無しじゃねーか!
秋葉:『しかし、街の人はちっとも見向きもしません。』
宮阪:そりゃあ知らないじいさんがサイン売ってても怪しくて近寄れないわ。
秋葉:『結局、吹雪になる予感がしたので、おじいさんは売るのを諦め帰ることにしました。』
宮阪:まぁ下手に売れたりしなくてよかったわ。
秋葉:『村外れまで来ると、お地蔵様が六つ並んで立っています。お地蔵様の頭にも肩にも、雪が積もっています。』
宮阪:例のお地蔵様ですよね。
秋葉:『これを見たおじいさんは、そのまま通り過ぎることができませんでした。
「お地蔵様、雪が降って寒かろうな。せめて、これで暖まってくだされ。」
おじいさんはお地蔵様に、売るつもりだったサイン色紙を供えてやりました。』
宮阪:何の意味があんだよ! どうがんばってもサイン色紙では暖まらねぇよ!
秋葉:『「NAOTO・・・NAOKI・・・ELLY・・・山下・・・登坂・・・」
おじいさんは一つ一つ丁寧に供えました』
宮阪:なんかいちいちご丁寧にメンバーの名前呼んであげてっけど偽物だからね。
秋葉:『でも、お地蔵様は六つなのに、色紙は五枚しかありません。』
宮阪:確か三代目 J Soul Brothersって7人組だろ。 ばあさんせめて人数分のサイン作っとけよ!
秋葉:『おじいさんはどうしようかしばらく考えていました。』
宮阪:ここからがこの話の大事なポイントだよね。
秋葉:『おじいさんは、懐から三代目 J Soul Brothersの1月1日発売のアルバム「BLUE INPACT」を取り出し、最後のお地蔵様に供えました。』
宮阪:なんだこの急な宣伝みたいなの! スポンサーでもあるまいし必要かこれ!?
大体モチも買えない貧しい老夫婦がなんで三代目 J Soul Brothersのニューアルバム持ってんだよ!
秋葉:『家へ帰ると、おばあさんはびっくりして言いました。
「あら、色紙は全部売れたんですか?」
おじいさんは、お地蔵様のことを話してやりました。
「まあまあ、それはいいことをしましたね。アルバムはPCに取り込んであるのでもう無くてもいいですよ」
おばあさんは、ニコニコして言いました。』
宮阪:さっきから時代考えてないよな! 貧しい老夫婦がPCに音楽取り込める環境にあるのもおかしいわ!
秋葉:『その夜、夜中だというのに、ふしぎな歌が聞こえてきました。』
宮阪:物語も後半だね。
秋葉:『♪もうすぐ今年が終わる 冬物語 過去と未来を繋いでる現在が 悲鳴をあげたとしても 心配しなくていいよ あなた』
宮阪:多分ってか確実にこれ三代目 J Soul Brothersの歌詞だろ!
そこは「♪おじいさんの家はどこだ」的な歌じゃねぇのかよ!
秋葉:『♪ときに世界は 辛いおじいさんで溢れて 悪戯に傷ついて 挫けてしまいそうになる』
宮阪:いいよ無理矢理おじいさんとか言わなくて! 世界は辛いおじいさんで溢れてなんかねぇよ!
秋葉:『歌声はどんどん近づいて、とうとうおじいさんの家の前までくると、ズシーン!と何かを置く音がして、消えていきました。』
宮阪:所々原作と同じだから困りもんだよな。
秋葉:『おじいさんがそっと戸を開けてみると、おじいさんがあげたサイン色紙をブーメランのように投げて遊ぶお地蔵様の後ろ姿が見えました』
宮阪:完全に遊んでんじゃねぇか! お地蔵様全然有り難がってないな!
秋葉:『そして家の前には、引退したばかりのEXILEリーダー・HIROが山のように置いてありました』
宮阪:気持ち悪いわ! HIROは一人しかいないんだよ! そもそもHIROを置いていく意味がわかんねぇよ!
秋葉:『お地蔵様のおかげで、おじいさんとおばあさんは幸せな正月を迎えることができました。』
宮阪:なぜだ! モチも食料もないのになんで幸せなんだ! HIRO置いていかれただけなのに!
秋葉:『(三代目 J Soul )bro.地蔵 おしまい』
宮阪:ぶら地蔵ってそういうことかよ! おい、なんだこれ!
かさじぞうみたいなもんかと思ったら全然違うじゃねーかよ。
秋葉:今ではその地蔵はファンの聖地になっているとかいないとか…
宮阪:そんなんどうでもいいわ! もっと違う話とかないのかよ。もっとちゃんとしたやつ。
秋葉:いや、もう一つありますよ。
宮阪:もう一つあるの? じゃあそっち聞かせてよ。
秋葉:わかりました。 『マキの恩返し』
宮阪:ん?鶴の恩返しじゃなくて?
秋葉:『ある寒い冬の日、おじいさんは街へ薪を売りに出かけました。』
宮阪:出だしは同じなんだよね・・・ あともしできるのならば今度はあまり原作を変えすぎないでほしい。
秋葉:『すると途中の田んぼの中で、一匹のMAKIDAIが罠にかかってもがいていたのです』
宮阪:またEXILE一門かい! さっきの反省いかされてないのかよ! それとMAKIDAIを匹で数えんな!
秋葉:『「おお、おお、かわいそうに」
おじいさんは、かわいそうに思ってMAKIDAIを逃がしてやりました。』
宮阪:MAKIDAIも何がどうなって罠にかかったんだろうか・・・
秋葉:『するとMAKIDAIは、おじいさんの頭の上を三回まわって、「カウ、カウ、カウ」と、うれしそうに飛んで行きました。』
宮阪:MAKIDAIバケモンじゃねぇか! 原作変えるなとは言ったけどこういうとこは変えとけよ!
秋葉:『その夜、おじいさんとおばあさんの家の戸を トントン、トントンとたたく音がします。』
宮阪:ここはこのままでいいですよ。
秋葉:『おばあさんが戸を開けると、頭から雪をかぶった娘が立っていました。』
宮阪:ここもそのままなんだね。
秋葉:『おばあさんは驚いて、「まあ、まあ、寒かったでしょう。さあ、早くお入り」
と、娘を家に入れてやりました。
「ご迷惑でしょうが、どうかしばらく泊めてくださいまし」
娘は手をついて頼みました。』
宮阪:ここらへんは原作そのままだから安心するわ。
秋葉:『「こんなところでよかったらどうぞ泊まっていきなさい」
おばあさんは言いました。
すると娘は、おばあさんの頭の上を三回まわって、「カウ、カウ、カウ」と、うれしそうに飛んで行きました。』
宮阪:やめろ! バレちゃうバレちゃう! 正体がバレちゃうよ! 変身前の名残が強い娘だな!
秋葉:『さて、ある日のこと。 娘はDVD−Rを買ってほしいと頼みました。
おじいさんがDVD−Rを買ってくると、カメラの周りにびょうぶを立てて、
「VTRを撮り終えるまで、決して覗かないでください」といって、Vを回しはじめました。』
宮阪:だから時代考えろっつってんのに!
秋葉:『ドタンバタン ドタンバタン。 Vを回して三日が経ちました。娘は、
「おじいさま、おばあさま、これを街へ売りに行って、そしてまたDVD−Rを買ってきてください」
といい、最新の映像DVD「EXILE LIVE TOUR 2013 “EXILE PRIDE”」を二人に見せました。』
宮阪:また宣伝みたいなのぶっこんできた! それMAKIDAI一人でがんばってどうこうなる作品でもないだろ!
秋葉:『おじいさんが街へ売りに行くと、殿様が高い値段で買ってくれました。』
宮阪:殿様ファンキーだな。
秋葉:『おじいさんは喜んで、DVD−Rを買って帰りました。 すると娘はまた、VTRを回しはじめました。 ドタンバタン…』
宮阪:三日踊り続けてるからドタンバタンいってたのか。
秋葉:『「ねぇおじいさん、どうしてあの娘はあんな見事なDVDを作るのでしょうね。ほんの少し、覗いてみましょう…」』
宮阪:正体はまぁ、あの人なんでしょうけども・・・
秋葉:『おばあさんがびょうぶの透き間から覗いてみると、そこに娘はいなくて、
MAKIDAIが自分のすね毛を引き抜いては、カメラに向かって踊っていたのです。』
宮阪:すね毛引き抜くのは関係ないだろ! 鶴が羽を引き抜くのとは訳が違うよ!
秋葉:『それを見たおばあさんは、“EXILE PERFECT YEAR”の到来を高らかに宣言し、』
宮阪:しなくていいよ! すね毛引き抜いてどこがパーフェクトだ!
秋葉:『一方見られてしまったMAKIDAIは、
「もう隠しても仕方ありませんね。私は、いつか助けられたMAKIDAIでございます。
恩返ししたいと思い、娘になってやってまいりました。けれどもお別れでございます。さようなら。」』
宮阪:やっぱりMAKIDAIも帰っちゃうんだ。
秋葉:『そう別れを告げたかと思うと、「カウ、カウ、カウ」と鳴きながら飛んでいきました。』
宮阪:もうこの際鳴き声はいいや、しょうがないわ。
秋葉:『こうしておじいさんとおばあさんはMAKIDAIのDVDを売って得たお金でリーダー・HIROを山のように買い、幸せに暮らしましたとさ。
MAKIの恩返し おしまい』
宮阪:またHIROかい! いいかげんにしろ。
二人:どうもありがとうございました。
審査員 点数 |
68 | 98 | 15 | 78 | 24 | 75 | 平均59.67 |
【審査員コメント】 ・そういえば今回固有名詞をフル活用した漫才あまりありませんでしたね。 昔話という題材は今大会だけでも被り散らかしているんですが、 EXILEファミリーの使い方、というかからかい方が上手いので独自色が出せていました。 時代無視や宣伝のタイミングも上手いですし、替え歌も面白い。ベタゆえの技術を感じました。 ただ、3代目 j soul brothersが出てきた時点でブラ地蔵がそういう意味だということはわかるので、 「そういうことかよ!」というツッコミは遅く感じました。もっと早い段階で言っちゃっていいと思います。 また、MAKIDAIにも必然性が欲しかったです。何かMAKIDAIならではのボケがあるだけでだいぶ変わるかと。 ・ぶら地蔵のぶらがBrothersのぶらっての、途中で気づくけどおもしろいな。 EXILEというのが既存のおもしろなのでだいぶハードルは上がりますが、面白かったです。ちゃんとした裏切りがあってよかった。 ○懐から三代目 J Soul Brothersの1月1日発売のアルバム「BLUE INPACT」を取り出し ◎MAKIDAIが自分のすね毛を引き抜いては、カメラに向かって踊っていたのです。 ・ベッタベタな上に固有名詞の羅列で話にならない。 ・芸能人ボケ押しのネタって割と雑に芸能人を使ったりしてしまいがちだと思うんですが このネタに関してはそういうのが比較的なくて良かったと思います。 『それを見たおばあさんは、“EXILE PERFECT YEAR”の到来を高らかに宣言し、』は 腹抱えて笑わせていただきました。 ・EXILE一門に関して詳しいわけでなく、今回登場したユニットに関しても存在すら認識していなかったのですけれど、こういうネタにするなら、もう少しユニットに対して掘り下げがあってもよかったのかなって。 2つの要素の掛け合わせが、掛け合わせただけで終わってしまっています。 もっと掛け合わせた先に、更に積み重ねるものがあるとよいのですが。 序盤、最初のボケに入るまで引っ張るのがちょっと長かったかな?、と。 あとは純粋にパンチ力不足といったところでしょうか。 ・「昔話」×「EXILE」のミスマッチさが妙にハマりました。 EXILEの取り入れ方は比較的安易なのですが、逆にその平然と混ざってる感じが面白いところでもありました。 『それを見たおばあさんは、“EXILE PERFECT YEAR”の到来を高らかに宣言し、』とかサラッと言っちゃうの、すごい面白いですね。 ツッコミは工夫されているものも多かったですが、自然さという意味では「昔話じゃないだろ」的な指摘をもっとしても良かったと思います。難しいところですけどね。
歌姫「ごきげんよう! 迷わない子ひつじの会、会長の六川歌姫ですわ!」
学美「えんだあああああああいやああああああああいあああああああ! 迷わない子ひつじの会、会員の九州学美です!」
歌姫「ねえ、学美さん。わたくし、野球のヒーローインタビューというものをやってみたいんですのよ」
学美「すごいです歌姫さん! ヒーローインタビューって略すとヒロインだから、
まさに子ひつじの会のヒロインたる歌姫さんにピッタシです!」
歌姫「まぁ、学美さんたらそこに気づくとは! 座布団を1枚差し上げますわ!」
学美「やったー! 生活費だー!」
歌姫「それじゃあわたくしが女子野球界に燦然と現れ、見事チームを勝利に導いた選手役をやりますから、
学美さんはインタビュアーさんをやってくださいましね」
学美「やったー! マスゴミだー! 情報操作するぞー!」
歌姫「いいから早くおやりなさい!」
学美「放送席放送席、本日のヒーロー、六川歌姫内野手でーす!」
歌姫「オーッホッホッホー! 六川歌姫ですわー! 観客がスタンディングオベーションですわー!
サヨナラホームランを打ちましたのよー! みなさん褒めてー!」
学美「本日はナイスピッチングでした!」
歌姫「ありがとうございます! でもわたくし、野手ですわ! あなたもわたくしを『内野手』って紹介しましたわよね!?
ナイスピッチングではなく、ナイスバッティングを褒めてくださいましよ!」
学美「1万飛んで32球完投、お疲れさまでした!」
歌姫「ありがとうございます! けれどわたくし野手ですし、それ成立していたらわたくし肩パンパンですわね!」
学美「いやー圧巻でしたよ。なにせその球威の凄まじさから、相手打線はゴロか内野フライばかりで……
……ん、内野フライ……フライ!? やったー今日はエビフライだー!」
歌姫「自分で言って自分で変なところに着地しないでおくんなまし!」
学美「というわけで今日はエビフライなんで、おつでーす」
歌姫「もう少しお仕事いたしましょ! わたくしのバッティングについて褒めてくださいまし!」
学美「改めまして放送席放送席! 六川歌姫選手です!」
歌姫「みなさん、ワーキャー言って下さいましー!」
学美「今日は1番ショートでスターティングメンバー入りをしていたとうかがっております!」
歌姫「伝聞ですのね! 見ていたわけではないんですのね!」
学美「まず2回の裏、最初の打席でしたね!」
歌姫「そうですわね! わたくし不動の1番打者なんですけれども!」
学美「1番打者なのに2回の裏まで打席が回ってこなかったことについて、どう思われましたか!?」
歌姫「そうですわね、時空が歪んでいるのかと思いましたわ!」
学美「そういえばあたしの従姉妹がタイムパトロールやってまして、」
歌姫「ヒーローインタビューが先ですわ! 貴女の従姉妹がタイムパトロールで、
歴史を変えようとした重罪人・ドラえもんしょっぴいたお話なんて、お客さま方は聞きたくありませんことよ!」
学美「歌姫選手! 最初の打席なんですが、一体どんな心境でネクストバッターズサークルに入ったんですか!?」
歌姫「わたくしの前に打席に入っていらっしゃいました栗原さんにぜひともホームランを打ってもらいたいと思っていましたわ!」
学美「ずいぶんと他人任せですね!」
歌姫「ネクストバッターズサークルですものね! わたくしにできることといったら、祈ることくらいでしたわ!
ですからわたくし、企業の新卒採用を担当しております人事部員ばりにお祈りしていましたの!」
学美「わー、オブラートよりも薄っぺらなお祈りですね! まるでホントは打つなと思ってるみたいな!」
歌姫「あったり前ですわ! ヒーローになるのはわたくし一人で十分!
わたくし以外、敵も味方もレッツ凡打! ですわ! ヒーローインタビューをなさい!」
学美「栗原選手がデッドボールで凡退しまして、いよいよ歌姫選手に最初の打席が回ってきました!」
歌姫「栗原選手、当たり損でしたわね!」
学美「どんな気持ちでバッターボックスに入りましたか!?」
歌姫「そうですわね! 皆がだらしないので、わたくしがボカンとホームランを打って差し上げようと思いましたわ!」
学美「なるほど、ボカンとホームランを。まさに、タイムボカンというわけですね!?」
歌姫「2回裏に1番打者に打席が廻ってくるような、時空が歪んでる可能性のある球場にぴったりですわね!」
学美「第1打席、第1球! いきなり打った打球は、高々と上がりましたね! 見事なレフトフライでした!」
歌姫「ありがとうございます! まぁ、いくら見事でも、アウトなんですけれどね!」
学美「ん? レフトフライ……フライ!? やったー今日はサンマフライだー!」
歌姫「もうちょっとお仕事いたしましょ! ヒーローインタビュー、続行!」
学美「打った瞬間、『入ったな!』と思ったんじゃありませんか!?」
歌姫「打った瞬間は、正直ちょっとそう思いましたわね! 結果はレフトフライだったんですけれど!
ガッツポーズをして、かっこよくバットを投げ捨てましたわ! 思い返すと、恥ずかしい!」
学美「その投げ捨てたバットが当たったボールボーイさんの談話が届いています!」
歌姫「そんなところにいるのが悪いんですのよ! もっと端っこのところにいなさいな!」
学美「『せめてホームランなら、バットをぶつけられてても多少は救われるのに……』」
歌姫「わたくしも平凡なレフトフライを、さもすさまじいバッティングだったかのように
インタビューされる羽目になってるんですから、おあいこですわ!」
学美「5回の第2打席には、先発投手・田中との初対戦でしたね!」
歌姫「第1打席は誰と対戦してたんですの!? 先発投手なのに!?」
学美「フルカウントまで粘っての7球目はキャッチャーフライと! フライ!? 今夜の晩ごはんはイカリングフライだー!」
歌姫「あなた、後でミックスフライ定食をおごってさしあげますから、
いちいち“フライ”を耳にするたびにソッチ方向に脱線するのをお止めなさいな!」
学美「ボールを高く打ち上げてしまった後に、軽く手を振る仕草をしましたが、しびれたんじゃないですか!?」
歌姫「しびれましたわね〜! 田中投手の強烈な豪速球を打ったせいで、手がしびれましたわ! 手が!
どうせならホームランを打ってから『しびれたんじゃないですか?』『しびれましたね〜』みたいな話がしたかったですわ!」
学美「素晴らしい投手ですよね〜、田中投手!」
歌姫「なんで田中投手を褒め称えるインタビューになってるんですのよ! きいい! わたくしが! 褒められる! 役なのに!」
学美「7回にはセットアッパーの山口投手が出てきましたね! 歌姫選手は、お手本のような綺麗なスイングで三球三振!」
歌姫「なんで1打席1打席振り返りますのよ! わたくし今日4打数1安打!
最後の打席のサヨナラホームラン以外見せ場が0だったのを、なんでこうもむざむざと振り返らされますのよ!」
学美「じゃあ……もうやめますか?」
歌姫「ここまで来て! 我慢に我慢を重ねてようやく褒めちぎっていただける段階が間近に迫ってきたところで!
ヒーローインタビューしてくださいな! わたくしを気持ちよくさせてくださいな!」
学美「『わたくしを気持ちよくさせてくださいご主人様』とお言い!」
歌姫「わたくしを気持ちよくさせてくださいご主人様!」
学美「『わたくしは賎しい雌豚ですわ』とお言い!」
歌姫「わたくしは賎しい雌豚ですわ!」
学美「そして9回の裏、ツーアウトから歌姫選手の打席でしたね!」
歌姫「待ってくださいましよ学美さん! わたくしそこまで激しい切り替えに着いていけませんわ!?」
学美「ピッチャーは守護神岩瀬! あだ名は岩瀬!」
歌姫「特に異名とかじゃなく普通に名前で呼ばれている人ですわ!?」
学美「ピッチャー大きく振りかぶっていた!」
歌姫「まさかの過去形! しかしわたくし、投球にしっかりと反応し、」
学美「あ、歌姫さん! 埼玉県の南西にある人口約8万4千人の市って、」
歌姫「飯能市(はんのうし)! 埼玉の市! わたくしがした『反応し』は、アクション!」
学美「カンタムロボー!」
歌姫「世界観がクレヨンしんちゃんですわ!
カンタムロボと言われたら、もう完全にアクションはアクションかめんのアクションですわ!
……ケツだけ星人をやるのはお辞めなさい、はしたない!」
学美「歌姫選手、渾身のフルイニング!」
歌姫「まあ確かにフルイニング出場いたしましたから褒められるのもやぶさかではありませんけれど、
今はフルスイングを褒めてくださいまし!」
学美「見事に打ちましたね!(自分の腕に注射をするジェスチュア)」
歌姫「そのジェスチュアを横にして言うとドーピングを疑われそうな気がいたしますけれど、がんばって打ちましたわ!」
学美「ちくっと痛みに堪えてですね!」
歌姫「手のひらにマメが出来ていたという話ということで!」
学美「打った瞬間、行ったと思ったんじゃないですか!?」
歌姫「思いましたわね!」
学美「スライダーだったと思うんですけれど、高めに外れて来たんで咄嗟に反応したんじゃないですか!?」
歌姫「しましたわね!」
学美「このホームランを伝えるとしたら……、今まで自分を支えてくれた両親に伝えたいんですよね!?」
歌姫「どうしてわたくしの口から言わせてくれませんの!?
どうして先にわたくしの言葉を代弁してしまいますの!? この、ありがた迷惑さん!」
学美「じゃあ改めて……このホームラン、誰に伝えたいですか!?」
歌姫「そうですわね……やっぱり、ここまで応援してくださった……ファンの方々に!」
学美「両親にじゃないんかーい!」
歌姫「あなたが余計なことを言わなければ球場のファンの方々が大盛り上がりしてわたくしを褒め称えてくださる場面でしたのに、
あなたが余計なことをしていたせいで親不孝者みたいになってしまっていますわ!」
学美「放送席にお返ししまーす」
歌姫「終わっちゃいましたわー! ……もうっ! あなたのヒーローインタビューは、全然気持ちよくありませんでしたわ!」
学美「うわー! 今日帰ったら、腹いせに切腹を強要されるー!」
歌姫「そこまで腹をたててはいませんわ!?」
学美「ところがどっこい。なにやら腹立つ原辰徳」
歌姫「お後がよろしいようですわね!」
2人「さらばじゃ!(歌姫が小笠原道大の、学美がアレックス・カブレラのバッティングフォームを真似ながら)」
審査員 点数 |
50 | 84 | 35 | 30 | ― | 68 | 平均53.40 |
【審査員コメント】 ・THE CHOUBUNでも審査させて頂いたネタなのですが、あの時よりも良かったです。 フライの天丼はわかっていても笑えますし、学美さんの無邪気なボケが冴えています。 THECHOUBUNの時にあったフレーズの違和感もだいぶ抜けており、とてもスムーズに読み進められました。 欲を言えば後半にもう一山欲しかったところです。ちょっと落ち着いて終わってしまったような。 また「ドラえもん」「飯能市」のような狙いすぎたフレーズは外しがちだったように思えます。 しかしまあ、歌姫さん働きすぎだろうよ。フル出場じゃんかよ。 ・「矛盾」のボケがシンプルにおもしろいです。 2人のキャラも濃い中で読みやすい漫才でした。 ・会話がぎこちない。ちょっとやりたいことやりすぎてる。決して悪くはない。以上 ・今回のネタに関して言えばこの二人のキャラは水と油すぎて混ざってないと思います。 どっちも強烈なので、理解の隙があれば面白いものなんでしょうけど 結界がガチガチに貼られすぎてて置いてかれまくりました。 特に後半はそれが加速していました。 内容は面白いはずなんですけど、とにかく読み手に不親切なネタでした。 ・『決勝に行きたいねん!』の一念で送り込んだのが、こちらのネタである。 元々は別の場所で披露したものだったが、その際に審査員から指摘されたウィークポイントを出来る限り修正して再度送り込んだものがこちらになる。 正直当たればいいところまでいくだろうが、外れれば一笑に付されるだけである。 しかもそれが審査員一人一人の好みによって点数の上下幅が発生してしまうため、正直自分でも結果がどうなるのか分からない。 まあ、いいとこまでいってくれればいいかなと思う。 ・序盤はかなり良かったですね。学美ちゃん初っ端からぶっ放してたなぁと。 特に、野手に対して「ナイスピッチング」、1番打者に「2回の裏、最初の打席」というのは、ヒーローインタビューネタとしてもかなり良いところを突いたボケで感心しました。 ただ、中盤以降にそのぐらい目を見張るボケが無かったのが惜しいですね。その辺りまでグイグイ押せていれば上位に行けたと思います。
古城:俺ねぇ、最近運動しようと思ってるんだけど。
どんなスポーツやるか迷ってるんだよね、何が良いと思う?
氷谷:いやいや、古城さんがスポーツ?御冗談を。
古城:御冗談をってなんだよその言い回しは。バカにしてんの?
氷谷:むしろ尊敬してるからこそですよ!
古城さんが凄過ぎて皆さん面白くないんじゃないかと思ってですよ。
古城:どういうことだよ。
氷谷:例えば古城さんがバスケットボールをやるとしましょう。相当なハンデが必要です。
古城:ハンデとかいらないって。こちとら初心者ですよ。
氷谷:先ず、古城さん一人対相手チーム5人。
古城:初心者なんですけど!?こっち初心者なのに5人はおかしいわ!
氷谷:リングにはコンクリを流しこんで完全に塞ぎます。
古城:そんなコンクリを破壊する腕力も根気もねえよ!買い被り過ぎだわ!
氷谷:そしてリングは元あった箱に梱包します。
古城:俺、リング出すとこからやんの!?待て待てどういう絵図だよこれは!
氷谷:それだけ古城さんの能力が優れているという事ですよ。
これでも全然ハンデ足りないくらいですけども。
古城:俺は至って普通だと思うんだよね。
氷谷:いやいや凄いですよ。運動神経だけならまだしもIQも1万じゃないですか。
古城:うん。桁外れが過ぎて信憑性がないんだわ。逆にバカにされてる気がする。
氷谷:いやいやバカにしてるだなんて恐れ多い!
古城:じゃあ、逆の立場でお前IQ1万じゃんスゲー!って言われたらどう思うよ。
氷谷:それこそ恐れ多いですよ!僕のIQなんてせいぜい5千!
古城:謙遜してる割に数字エゲつねぇな!相当高いよ!
ともかく俺はスポーツがしたいんだわ。
氷谷:古城さんがスポーツだなんて!号外が出ますよ!
古城:出ねぇわ!どこの世界にちょっとスポーツしただけで号外になる人物がいるんだよ!
氷谷:見たい番組も緊急2時間特番に変わっちゃうかもしれないんでやめてください!
古城:だからそんなに影響力ねぇから!
俺がちょっとスポーツしただけで2時間特番作れるTV局はこの世に存在しねぇ!
氷谷:東京大学古城さん研究学部の教授が出て来ましてね。
古城:俺オンリーの学部って!時間の無駄!
氷谷:古城さんはホント自分の器量の大きさをわかってない。
古城:お前が一番理解できてねぇよ。驚愕するわ。
氷谷:古城さんがもしゴルフなんかやったらですよ。
そのオーラだけで周りから水が一気に噴き出してコースのほとんどは池になっちゃいますから。
古城:それ何の神話なんだよ!なんにせよともかく俺はスポーツがしたいわけ。
氷谷:まぁ、運動すること自体はいいですけどもね。今のうちに運動しといてあとで老人になった時に足腰が持つようちゃんと鍛えておかないと。
あるでしょう。車を運転してたら老人がタラタラ歩いて来て危ないとかあるじゃないですか。
古城:確かに、ああいう風に迷惑をかけたくはないわな。
氷谷:今の内に鍛えて老人になっても道から道へジャンプ出来るようになりたいですね。
古城:そんなもん今でも無理だわ!まぁ、でも俺なら余裕だけどもな。
氷谷:愚問。
古城:愚問。じゃねえよ!否定をしろよ否定を!
俺へのハードルが絶望的に高くなって来てるからやめて!
氷谷:そんなハードルなら指を一振りして消してしまえばいいじゃないですか。
古城:いいか!俺は!そんな!選ばれし者では!ない!
氷谷:古城さんは凄いですからね一目見ただけで誰がどんな病気を持っているかわかりますから。
古城:誰が歩くレントゲンだよ!
氷谷:右から大腸がん、大腸がん、一人飛ばして大腸がん。
古城:なんだこのガン患者の多さ!何処の老人ホームの営業だよ!
氷谷:だが安心して下さい。古城さんの御手に触れればたちまち治ってしまいます。
さぁ、僕らリーベルパウンドのグッズを買って古城さんと握手をしましょう。
古城:いつの間にか宗教的な商法に巻き込まれている!
だからやめろって。お前だって触れるだけで病気を治してしまうなんて言われたらどうよ。
氷谷:恐れ多い!僕が治せるのなんてせいぜい肉離れくらいなものです。
古城:それなら今すぐスポーツドクターになれ!
まったく…そういう俺にまで迷惑をかけるようなのはやめろよ。
氷谷:迷惑ですと。古城さんに迷惑をかけてしまうなんて一生の不覚。
天地がひっくり返っても古城さんに迷惑かけるまいと思っていたんですけど。
古城:それならスポーツをやらせろよ。
氷谷:それはダメです。万が一古城さんが肉離れの怪我をしたらどうするんですか!
古城:お前が治せよ!その時はお前が率先して治せ!出来るもんならだけどな!
氷谷:大体、古城さんがスポーツしたら運動能力がどんどん離されてしまうじゃないですか。
僕は古城さんに追いつき追い越したいんです!古城さんは僕にとってのダーツの的なんです。
古城:それハードルの流れだろ!ダーツの的とか完全に厄介者扱いじゃねえか!
氷谷:頭脳も少しずつ古城さんに追いつけるように頑張ってます。
IQを1年に1ずつ上げるよう今必死にやってます。
古城:まさか5000年以上生きるつもりだったとはな!
氷谷:10年で追いつける計算ですね。
古城:計算間違いが酷い!IQ5千のクセに!
…ってお前IQ5千じゃねえよ!俺もIQ1万じゃねえ!!
氷谷:10年で追いつきます。
古城:まぁ、実際離れててもそれくらいだと思うけどな!
氷谷:これから家帰って頑張って…あ、そういえば一週間前に借りたDVD返してなかった。
返すのめんどくさいなー。古城さん返しといてくれます?
古城:はっ!?さっき天地がひっくり返ってもとか言ってたじゃねえか!!
いい度胸じゃねぇか…本気で天地ひっくり返してやろうか!!
氷谷:や…やめて下さい!それだけは!やめてつかぁさい!
古城:何本気でビビってんだよ!
心配しなくても天地はひっくり返らねぇよ!
氷谷:で、でも古城さんスポーツしたいみたいな事言ってたじゃないですか。
これを返しにいけばいい運動になるかもって思ったんですよね。これぐらいの運動なら周りにあまり影響出ないかと思って。
古城:おうおう、IQ5千らしい理屈の通った返しじゃねえか。
しょうがねぇな、返しに行ってやるか。それでどこのレンタルショップに返しにいけばいいんだ。
氷谷:TSUTAYA月面支店です。
古城:月面にTSUTAYAはねぇよ!!
どうやって月まで返しに行けと言うんだよ。
氷谷:古城さん程のオーラがあれば月の方から地球めがけて突っ込んで来ると思います。
古城:なんで月が突っ込んでくるんだよ!大惨事だわ!
氷谷:では、返しておいて下さい。
古城:待て待て待て!このまま終われるか!DVDもどうしたらいいんだよ!
氷谷:それこそスポーツの出番じゃないですか。月がこっちに来なければ円盤投げの要領で月までヒュっと投げて。
アレですよね。土星の輪っかも古城さんが投げたヤツじゃなかったでしたっけ。
古城:誰が宇宙の創造主だよ!その説どっから出て来たんだよ。
氷谷:それは京大の古城さん研究学部の教授が言った説ですね。
古城:京大にもいたのかよ!そいつらは俺の何を見て来たんだよ!お前も含めて!!
バカにしやがってもうDVDなんか返さねぇわ!お断りだよ!
氷谷:いやいや、頼みますよ。じゃあ、いいスポーツを紹介します。それはマラソンです。
古城さんにはマラソンが似合っていると思います。古城さんは今のまま突っ走って下さい。
古城:突っ走ってたのお前の方じゃねえか!!いい加減にしろ!
樹木:どうもー前髪です!よろしくお願いします!
五月雨:お願いしまーす。
樹木:いやー突然ですけど、最近悩んでいることがあるんですよ。
五月雨:なんでしょう。
樹木:俺、鉛筆の持ち方がヘンってよく言われれるんですよね。
五月雨:なるほど。そう思って、今夜は鉛筆の持ち方に大変お詳しい五月雨知さんにお越しいただきました。
樹木:なにそのクローズアップ現代みたいの!…でもまあ、鉛筆の正しい持ち方は知りたいんで教えて下さいよ。
五月雨:で、樹木さんはどっちの流派なの?
樹木:…は!?流派って何!?
五月雨:鉛筆の持ち方には2つの流派があるんだよ、え、知らないの!?今までどうやって鉛筆かじってきたの!?
樹木:かじってはねえよ。小学校だとそんな奴いたけど。…その2つの流派ってなんです?
五月雨:「鉛筆持つ派」と「鉛筆持たない派」だよ。
樹木:クソかよ。
五月雨:で、樹木さんはどっち?
樹木:鉛筆持つ派に決まってるだろ!!
五月雨:なるほど〜、そういうやり方もあるよね。
樹木:いやそれしかねえだろ!?鉛筆の持ち方っつってんのにその2択なんなんだよ!?
五月雨:持たない派に転向する?
樹木:しねえよ!しねぇっつぅか原理的に出来ねえよ!!持つ派のやつ教えてくださいよ!!
五月雨:あー持つ派の持ち方ね。
樹木:“持つ派の持ち方”の時点でいろいろ破綻してるけどな。
五月雨:ただね、持つ派の中でも派閥が分かれてるんだよ。
樹木:また分かれてんのかよ!
五月雨:持つ派は人が多いから、また細分化されてるんだよ。
樹木:まず持たない派っているの?…で、今度はどう分かれてるんだよ。
五月雨:「鉛筆持つ派」と「鉛筆持たない派」だよ。
樹木:クソかよ。…いやクソでもねえよどゆこと!?え!?
五月雨:で、樹木さんは?
樹木:持つ派だよ!!持つ派でしかねえよ!!
五月雨:そっちか〜、樹木さんらしいや。
樹木:らしさとかいう問題じゃねえよ!根本!!
…あのさ、最初「鉛筆持つ派」と「鉛筆持たない派」で分かれてたわけでしょ?
その「鉛筆持つ派」が、また「鉛筆持つ派」と「鉛筆持たない派」に分かれてるってどういうことだよ!?
「鉛筆持つ派」には「鉛筆持つ派」しかいないはずだろ!?だから
五月雨:でその「鉛筆持つ派」の中でもまた派閥が分かれててね。
樹木:聞けよ!!しっかり論理的にツッコんでるとこだよ今は!!
五月雨:「鉛筆持つ派」と「その他」なんだけど。
樹木:その他!?その他って何だよ!?
五月雨:樹木さんは「その他」ですかね?
樹木:持つ派だよ!!3回目だよ覚えろよ!!
五月雨:えー、「その他」は最大派閥なのに。
樹木:「その他」が一番多いのもどうなんだよ。…いやそこだけじゃねえよ!
「鉛筆持つ派」「鉛筆持たない派」で100パー説明できるんだよ!なんでわざわざ「その他」にしちゃったんだよ!!
「鉛筆持つ派」以外は「鉛筆持たない派」でしかないからその「その他」は「鉛筆持たない派」でしかないよ!!
いいことと言えば文字数がガッツリ減ったぐらいだよ!!…なんだそれ!!
五月雨:それでね、「その他」もまた派閥が分かれててね。
樹木:なんで「その他」前提になってんだよ!!持つ派っつっただろ!!
……そもそも「その他」がまた分かれるんだったら最初から分けとけよ!!
五月雨:「YES」or「NO」なんだけどね。
樹木:何の!?何のYESと何のNOなの!?
五月雨:樹木さんは当然「NO」ですよね。
樹木:何で!?当然の意味がわかんねえんだよ!!
五月雨:え、じゃあ「YES」なんですか!?
樹木:……持つ派だよ!!YESとかNOとかじゃなくて持つ派だよ!!
いやその「YES」とか「NO」って何なんだよ!前提となる質問があって、「YES」と「NO」ならわかるよ?
でも質問もなしに「YES」とか「NO」はおかしいだろ!?…「YES」と「NO」は一人じゃ生きていけねえんだよ!!
五月雨:前問で「YES」と答えた方に質問です。
樹木:アンケートみたいになってる!!
五月雨:「YES」or「YEAH」。
樹木:「YEAH」って何だよ!!ノリの良さしかねえよこの選択肢!!
てかそもそも「YES」と答えた人なんだから皆「YES」だろうが!!
……いやまず俺は「YES」とも答えてねえよ!!……そして何に対してYESなんだよ!!
五月雨:残念ながら「YES」と答えた方はご着席くださいー。
樹木:クイズ番組!?そして「YES」は不正解側なの?
五月雨:……着席してくつろいで頂いた上で次の質問です。
樹木:そういう配慮なのかよ。
五月雨:モンゴル人と肌布団を取り合ったことがありますか?
樹木:急にどうしたんだよ!!
五月雨:「YES」or「YEAH」。
樹木:「NO」ねえのかよ!!「YEAH」の奴は何なんだよ取り合って楽しかったのかよ!!
五月雨:「YEAH」と答えた方に質問です。
樹木:だから答えてねえよ!
五月雨:……それそんなに楽しいの?
樹木:知らねえよ!!なぜなら、やったことがないから!!
五月雨:……はいわかりました。以上の質問からなにがわかるかというと……
樹木:心理テストになってるじゃねえか!!しかも何も答えてないって!!
五月雨:あなたは……「鉛筆持つ派」ですね。
樹木:最初からそう言ってるだろ!!最初から!!
五月雨:「持たないよりの持つ派」ですね。
樹木:持たないよりって何だよ!!持つんだよ!!
五月雨:もはや「持たない派」ですね。
樹木:違ぇよ!!暴論ですり替えんなよ!!
五月雨:なるほど〜、樹木さん「鉛筆持たない派」なんですね。
樹木:だから違うって!!んで持たない派はさらに分かれてたりしないのかよ!
…そもそも、鉛筆持たない派の鉛筆の使い方ってどんなんなんだよ?いろいろ矛盾してるんだよ!
五月雨:では、「鉛筆持たない派」の鉛筆の正しい持ち方を教えてあげましょう。
樹木:おう教えてくれ!
五月雨:まず、鉛筆を持ちます。
樹木:持ってんじゃねえかバカ!!いいかげんにしろ!!
お二人:ありがとうございました。
武田:どうも、よろしくお願いします。
まず最初に自己紹介しますと僕が武田完で隣にいるのが三浦碧。
二人合わせてENDGREENです。よろしくお願いします。
三浦:ねえ、ねえ完君、完君。話があるんだけどさ! 私、歌手になりたいんだ!
武田:碧ちゃん、簡単に言うけれど歌手って大変なんだよ。どういう仕事かわかってる?
三浦:わかってるよ。歌手ってコンサートで会場の地名を絶叫すればいいんでしょ。
武田:碧ちゃん、焦点の当て方がおかしいよ。
たしかにMCとか曲の中で地名を叫んだりするけれど、歌手の仕事と言われてそこをピックアップしてくる時点で不安だよ。
三浦:コンサートを開いたら絶叫するんだ!
「ありがとー! ベルギー!」
「ありがとー! オランダ!」
「ありがとー! ルクセンブルク!」って風に!
武田:なんで碧ちゃんの未来予想図はベネルクス三国が舞台なのかな? 世界に羽ばたこうっていう志の高さは評価してあげたいけれども。
三浦:だって、よく全国ツアーって言うでしょ? だったら世界中全部の国を回らないとだめじゃない!
武田:碧ちゃん、熟語の受け取り方が真っ正直すぎるよ。
それで、歌手って言っても色々とあるけれど、碧ちゃんはどんな歌手になりたいのかな?
三浦:演歌歌手になりたい!
武田:碧ちゃん、碧ちゃんは地名を絶叫したいんだよね? 演歌歌手のコンサートで地名を絶叫する機会ないでしょ?
そして、全国を世界中すべての国と受け取る真っ直ぐさで歌詞の裏にある微妙な機微が表現できるのか心配だよ。
三浦:でも、演歌歌手になりたいの!
演歌って日本の心だからそれを歌い継いでいきたいし、地名のつく曲があるからコンサート会場の地名をねじこみやすいもん!
武田:碧ちゃん、本音と建前のコントラストが色鮮やか過ぎるよ。
地名をねじ込めるかどうかを基準にして進路を決めないでよ。
三浦:会場によって歌詞を変えるんだ。北島三郎の「函館の女」なら
「♪はーるばる きたぜ ベルギー!」って感じで!
武田:元歌の函館よりもはるばる感は出ているけれどさ。
三浦:「襟裳岬」なんかも
♪ベルギーーーーは 何もない ベルギー!
武田:碧ちゃん、ただベルギーをバカにしただけになってるよ。
本来、七音のところを無理にベルギーを当てはめて字足らずにしてまでベルギーをバカにしただけになってるよ。
三浦:そういう和の心を世界に伝えていきたいんだ!
武田:歌詞に異国情緒が入りすぎてよくわからない感じになってるけれどね。
三浦:MCでも、どんどん絶叫していくよ!
「この帽子ドイツんだ? オランダー!」
武田:碧ちゃん、もうちょっとでいいから熟考しようか。ダジャレを言われてもオランダのお客さんわからないよね。
三浦:コールアンドレスポンスもするよ! 私が「この帽子ドイツんだ?」って言ったら、オランダのお客さんが「オランダー!」
武田:碧ちゃん。善良なオランダ国民の皆さんに、知らず知らずのうちに自国をおもちゃにさせるのやめようよ。
三浦:他の国に行ったら「この帽子ドイツんだ? ベルギー!」
武田:碧ちゃん、ダジャレとしても成立しなくなったよ。
三浦:「この帽子ドイツんだ? ドイツー!」
武田:問い詰めが厳しくなっただけだね。碧ちゃんはドイツに行ったらそうやって叫ぶつもりなんだね。
三浦:ううん、今のはルクセンブルク用の絶叫だよ。
武田:碧ちゃん、ルールがわからないよ。この連想ゲーム難易度が高すぎるよ。
ルクセンブルクに行ったのならルクセンブルクと叫ぼうよ。
三浦:だって、ルクセンブルクってルクセンブルクでいいのかルクセンブルグでいいのかわからなくなっちゃうんだもん!
武田:碧ちゃん、最低でもベネルクスに羽ばたいていこうって人間とは思えない、初歩的なつまづきだね。
三浦:もし国名を間違って叫んだら失礼に値するでしょ? そうしたら、ルクセンブルクの人が私のことを許せんブルクになっちゃうじゃない!
武田:僕がルクセンブルク国民なら今の碧ちゃんのダジャレに許せんブルクだし、
コンサートでなんの関係もないドイツと絶叫された時点で許せんブルクだよ。
第二次世界大戦中、ドイツの占領下におかれた記憶がある人ならなおのこと許せんブルクだよ。
三浦:間違えないか不安だなあ……。
武田:碧ちゃん、ルクセンブルクの国名の扱いにそこまでナーバスになるなら、なんでベルギーとオランダはあんなに雑に扱っていたんだい?
そして、最初にはっきりと「ありがとー! ルクセンブルク!」って正しく言えてたよね? あの絶叫はなんだったんだい?
三浦:あれはラトビアとエストニアとリトアニア用のコール!
武田:なんでバルト三国をひとまとめにしてルクセンブルク扱いしているのかな?
バルト三国でなら間違ってもかまわないだろうと考えているのなら一気に四カ国を敵に回してしまうよ。
三浦:よし! 間違えないように普段から演歌の歌詞にルクセンブルクを入れて歌を歌うわ!
武田:碧ちゃん、光明が見えたところ申し訳ないけれど、ルクセンブルクと正しく覚えることにそんなに労力は使わなくていいからね。
三浦:♪上野発の夜行列車降りたときから ルクセンブルクは雪の中
武田:入れ方が無理矢理すぎるよ。上野発ルクセンブルク行きって移動距離がすごすぎるからね。
いくらルクセンブルクと青森の経済規模が同じだからって、ルクセンブルクは青森の代わりにならないからね。
三浦:♪京都 大原 ルクセンブルク
武田:これまた移動距離がすごいね、碧ちゃん。京都府京都市左京区大原にある三千院が舞台かと思ったら急にルクセンブルクに飛んだね。
三浦:♪港のヨーコ ヨコハマ ルクセンブルク
武田:今度は移動距離がどうかという以前に演歌ではないよね。
三浦:アルクセンブルクアラウンド
武田:タイトルに「ルク」が入ってるだけでルクセンブルクをねじ込むのは無理が強すぎるよ碧ちゃん。これじゃ道理も引っ込まないよ。
三浦:あれ? アルクアラウンド? アルクラウンド?
武田:ルクセンブルクと関係ないところでつまづかないで碧ちゃん。正解は「アルクアラウンド」だよ。
でもって、アルクセンブルクラウンドに気を取られていたけれど、いよいよ演歌ではないよ。
三浦:♪はールクセンブルクばルクセンブルク きたぜ 函館
武田:碧ちゃん、演歌にはお帰りだけれどメロディからはさようならだよ。
「る」の一文字が入っているだけでルクセンブルクをねじ込んでいいほど言葉遊びに自由は認められていないからね。
三浦:♪ルクセンブルクは なにもない 国です
武田:メロディにはお帰りだけれど、いよいよルクセンブルクの人が許せんブルクだよ。
ただただルクセンブルクをバカにしただけの歌になっているからね。
三浦:♪俺らこんな村いやだ 俺らこんな村いやだ 東京へ出るだ
♪東京へ出たなら 銭コァためて ルクセンブルク買うだ
武田:ねじ込む場所はそこなのかい碧ちゃん? 他にも絶好のルクセンブルクチャンスはあったはずだよね。
でもって、国を買えるだけの大金をその手につかめるほど東京に夢転がってないからね。
三浦:「ありがとー! 魏ー!」
「ありがとー! 呉ー!」
「ありがとー! 蜀ー!」
武田:そこはひとまとめで中国でいいからね。そして、なぜこのタイミングで中国用の絶叫をしたんだい?
三浦:うあーめんどくさい! 私、歌手になっても絶対ルクセンブルクにコンサートに行かない!
武田:多分、先方も来てほしくはないと思うよ。
三浦:これで私の歌手活動に問題がなくなったね!
武田:碧ちゃん、そういうことはせめて活動を始めてから言おうね。
そして、この問題は歌手活動とはなにひとつ因果関係のない問題だからね。
三浦:大丈夫だよ! じゃあ、完君、日本人の魂を込めた演歌を歌うから聴いてよ! あまりの上手さに絶対ビックリするはずだよ!
武田:まあ、そこまで言うなら聴くよ。
三浦:♪トゥーモロー トゥモロー アイラブ ヤ トゥモロー
武田:ちょっと待とうか碧ちゃん。それアニーの主題歌だよね?
三浦:どうしたの完君? 私の歌唱力にビックリした?
武田:確かに度肝は抜かれたけれど、ポイントは選曲だよ。
なにせ日本人の魂を込めたと宣言して歌い出したのがハリウッドミュージカルの主題歌なんだもの。
碧ちゃん、演歌歌手になりたいんだよね? なんでミュージカルの主題歌を歌ったんだい?
三浦:え? だって、演歌って「演技をしながら歌う」ことじゃないの?
武田:ああ、碧ちゃんは熟語を文字どおりに解釈しちゃう人だったね。いい加減にしようか。
二人:ありがとうございました。
審査員 点数 |
85 | 83 | 70 | 92 | 99 | 78 | 平均84.50 |
【審査員コメント】 ・けうけげんの今大会ベストフレーズは「許せんブルク」に決定致しました。おめでとうございます。 基本的にボケは国名を使った単純なものなんですが、当てはめ方が上手いため見てて楽しく、 それを支えるツッコミもキレッキレで、ずっと見ていたくなるやりとりでした。 特にコール&レスポンスのくだりではそれが顕著てした。「この帽子ドイツんだ!?」であんなに笑えるとは。 とはいえ替え歌が大半なので、もう少し展開のバリエーションがあればなぁとは思いました。 バルト三国やアルクアラウンドのくだりもあまりしっくり来ず、ツッコミが解説で終わってしまったように思えます。 また、オチは行数を使ったわりにはしっくり来なかったので、別のパターンの方がいいと思います。 しかしまあ、こんなに上質な男女漫才見せつけるなんて許せんブルク。 ・面白かったです。 なんでしょうね、ボケがかなり古典的ですよね。そこの面白さが何か好き。 にしてもルクセンブルグ(など)が遠い、というボケがちょっと多すぎたような。 ・言葉遊びが主なんだけど、なかなかのクオリティ。 ボケと作者の知識が巧くマッチしており、また三浦のキャラも良い。 ・いやー、上手いなー。 ボケの飛ばし方が自由なので濃いものになってるし、ツッコミが外さないので 振り落とされずに最後までしっかりと楽しめて素敵でした。 「はールクセンブルクばルクセンブルク きたぜ 函館」の原型がなさすぎる無茶苦茶加減が好きでした。 ・白旗です。全面降伏です。あかんこれ。 完成度の高さが凄まじすぎますな。 ボケの破壊力の高さがあって、且つツッコミでのフォローもうまい。 まずいです。もう自分、このユニットに対しては一生ケチがつけられませんよ。 ホントは100点つけてもよかったのですが、ちょっと曲関連で知らない曲が多くありすっと飲み込みにくいボケがいくらかあったので、そこだけ……私の勉強不足が響いて、申し訳ない! ・「許せんブルク」良いなぁ。 歌ネタは伝わるかどうかが難しいところですが、ボケが堂々としていて面白かったです。 ただ全体で少し物足りなかったというか、もう少し展開広げられ得るかなぁ、とは思いました。