予選Aブロック 予選審査員専用の審査フォームはこちら

001 ようこそ哲夫ワールド 002 ブローオフ 003 メロンちゃんが考えたコンビ 004 カッターズ 005 カンカントリートメント
006 こけまみれコオロギ 007 ガンバラナイズ 008 とてもH 009 ファイナルステージ 010 有機丸アポロ


Pゲート
No.001 ようこそ哲夫ワールド
人生ゲーム
哲夫:(フォームへのリンクが貼られると同時に投稿フォームからネタを送信する)

??:案の定だよ。

哲夫:投稿1番乗りをするために優勝コメントを考える時間が無い。

??:・・・・・・優勝できると思ってたの?

哲夫:今回の漫才はすごいですよ!ギミックがやばいです!

??:そういうの言わないほうがいいよ。いつも審査コメントで「最初はよかったのに後半失速した」って書かれてるんだから。

哲夫:テーマは「人生ゲーム」!
   なにがすごいかって哲夫はただ単に人生ゲームをやるだけだから!タカラトミーさんありがとう!
   タカラトミーさんに感謝しながら今後生きます!

??:審査員にタカラトミー社員いないと思うけど。そんで漫才しないの?しないなら別にいいけど・・・

哲夫:(人生ゲームのルーレットを回す)♪う〜んめいのぉ〜 ルーーーレッツ まッわして〜。

??:それだいぶ前のコナンのオープニングで聴いたことあるね。

哲夫:(ルーレットの出目が 3億)もうゴールしてしまった・・・

??:3億だけどドリーム感ねえな。なんだよこのクソつまんない人生ゲームは。

哲夫:タカラトミーふざけんな!3億ってなんだよ会社の資本金かよ!
   ええ〜い、こうなったらキミを使うよ!

??改めサイコロ:ダイスです。

哲夫:ダイスが大好き。

サイコロ:審査員が減点するとき例に挙げやすそうなクソ寒いダジャレやめろ。

哲夫:ということで今回は相方を転がしながら漫才と人生ゲームを進めていきます!

サイコロ:(酔い止めの薬を飲む)

哲夫:さっそくいくよ!(コロコロコロ〜)あっ間違えてダックスフンドを転がしちゃった!

サイコロ:最初から間違うかよ!導入部分で今後のパターンを読み手に理解してもらう必要があるってのに!

哲夫:ウフフ、かわいいでしょ?胴長だからよく転がるぞ〜。ちなみに名前は哲夫。

サイコロ:ややこしい!飼い主と同じ名前なんて付けるかよ!

哲夫:違うよ、お隣さんから借りてきたんだよこのダックスフンド。それコロコロ〜。(ガブッ)
   痛い!!!!!

サイコロ:そりゃダックスも憤怒するわ。そんで借りた犬をいじめるんじゃないよ。

哲夫:いいんだ、このバカ犬は哲夫の車のタイヤ付近にウンコしていくから!4輪ともだ!軽自動車だからってバカにしやがって!

サイコロ:軽は別に関係無いだろ。
   なるほど、人間の哲夫より犬の哲夫のほうが賢そうだ。

哲夫:ん?今なんか言った?鼻クソほじってて聞こえなかった。あー鼓膜が痛い。

サイコロ:どんだけ深追いすればそうなるんだよ!まったくクソと近しい人生だな!
   犬っころは袖に捌けさせてさっさと漫才しろよ。

哲夫:そうだった、はやく人生ゲーム漫才をしなきゃね。この漫才も折り返し地点だし。

サイコロ:まだ本題が始まってすらいないのにもう半分かよ!中身薄っぺらいよ!中身って漫才と哲夫、両方のことを言ってるんだぞ!

哲夫:ボードで進める自分のコマは・・・このコマ車の形なんだけど、3列シート7人乗りの4WDかよバカにしやがって!

サイコロ:その軽自動車コンプレックスなおせよ。小回りきくし駐車しやすいよ。保険料だって安い。

哲夫:そ、そう?ならいいかな。
   それじゃ改めまして。最初は職業マスが続いてるんだよな。(コロコロコロ〜)3!え〜と・・・デ、デザイナー・・・よりによって・・・

サイコロ:露骨にトーンダウンすんのやめろ。そして世の中のデザイナーの人に謝れ。シャネルに謝ネルしろ。

哲夫:このゲームではデザイナーの給料が一番低いんだよ・・・うーんここはパスで。
   次いこう。(コロコロコロ〜)6!・・・職業マスゾーンが終わっちゃったよ。

サイコロ:んじゃフリーターだな。たしか給料が出目×1万とかそんな。デザイナーなっときゃよかったのに。

哲夫:・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・よし、スポーツ選手になろう!

サイコロ:長考した挙句にルール無視かよ!

哲夫:ははは、冗談冗談マイケル・ジョーダン。ということでバスケ選手だ。

サイコロ:通用しねえよ。小学生が連呼するダジャレやめろよ。懐かしくなるだけだろ。

哲夫:むむむ・・・先が思いやられるよ・・・
   気を取り直して次行こう。(コロコロコロ〜)4!『株で大損 50万失う』そうか〜フリーターつってもデイトレーダーだったか〜。

サイコロ:そこは別にどうでもいいわ!はい、借金カードをさっそく1枚ゲット。

哲夫:こうして負の遺産ってできあがるんだろうねぇ・・・
   ま、まあゲームだから・・・(コロコロコロ〜)30!えっ30!?

サイコロ:どうも、ひし形30面体のダイスです。

哲夫:すべらない話をしたら一度も喋らない人が出そうだね・・・
   なんだ、せっかくルーレットからサイコロにしたのにイベントマスすっとばしちゃうのかー。
   あっギャンブルマスが!ここにはカジノマスも!競馬マスも飛ばしちゃった!

サイコロ:お前フリーター向いてるじゃねえか。

哲夫:28、29、30!あっ!結婚マスだ!なになに、『このマスに止まったら異性を自分のコマに乗せる』と。

サイコロ:フリーターでしかも借金持ちと結婚とは可哀想に。

哲夫:『そして25万支払うごとに胸のサイズが1ランク上がる』こっ・・・これは・・・!

サイコロ:開発陣でてこい。
   一応言っとくけど今借金カードあるんだからな?

哲夫:チクショウ・・・それじゃあ控えめに・・・Kカップだ!!!!!

サイコロ:溢れんばかりの乳肉と借金が!ほれ借金カード5枚。

哲夫:いや〜女房を質に入れても欲しいからね爆乳。

サイコロ:女房質に入ってねえよ。てめえの懐で完結してんだよ。

哲夫:そう!懐を爆乳でボインボインしてもらうんだーッ!

サイコロ:(どうせシリコンが入ってる、とジェスチャー)

哲夫:さ!ヨメができたことだしドンドン進めるぞ〜。(コロコロコロ〜)5!『男の子が生まれる お祝いに3万もらう』
   おや?おやおやおや〜?さっそく、ですか〜〜〜〜〜!

サイコロ:(どうせ不倫相手の種、とジェスチャー)

哲夫:キミさっきから細かいところまで体現するね。

サイコロ:30面体なもんで。

哲夫:そ、そういうものなのか・・・?追及は止めておこう、テキストならではの無茶だ。
   えーと、『男の子に名前をつけましょう』か〜。じゃあテツオで。

サイコロ:親と同じ名前かよ!ペットのときとは比べ物にならない違和感!

哲夫:漢字が違うんだよ。鉄が折れると書いて鉄折。鉄のようにきっと強い子に育つ。

サイコロ:折れちゃダメだろ。たくましいのか貧弱なのかよくわからねえ名前だな。

哲夫:よし!ドンドン進もう!(コロコロコロ〜)18!『男の子が生まれる お祝いに3万もらう 男の子に名前をつけましょう』迭御!
   (コロコロコロ〜)9!『女の子が生まれる お祝いに3万もらう 女の子に名前をつけましょう』ジャスミン!
   (コロコロコロ〜)20!『男の子が生まれる お祝いに3万もらう 男の子に名前をつけましょう』テツ汚!
   (コロコロコロ〜)7!『女の子が生まれる お祝いに3万もらう 女の子に名前をつけましょう』ローズマリー!

サイコロ:子どもが生まれるマスを的確に踏んでやがる!子ども5人ってレッド吉田かよ!
   名前もだんだんテキトーになってるし・・・女の子の名前はなんなんだよ。小洒落たティータイムかよ。

哲夫:わっ!子どもがポンポン生まれるものだからコマの4WDが満席!やっぱ3列シート7人乗りは違うわ!軽自動車がミニカーに見える!

サイコロ:この手のひらの返しよう。

哲夫:それそれ次だ〜。(コロコロコロ〜)28!ゴール手前まで一気に進むぞ!
   なになに、『子どもが病気になる 子どもの人数×3万支払い1回休み』ご祝儀がパーかよ・・・

サイコロ:ざまあみろ!それにしても子ども関連のマスに止まり過ぎだろ!

哲夫:ところで1回休みってあるんだけど・・・

サイコロ:あっ・・・

哲夫:・・・

サイコロ:・・・す、進めていいんじゃないかな?一人でやってるし。

哲夫:人生ゲームを一人で遊ぶ哲夫って・・・

サイコロ:いやぁ・・・た、楽しいよ僕は!ほらコロコロコロ〜!

哲夫:この家族も所詮は設定なんだよな・・・

サイコロ:この哲夫、心の闇が深いわ!楽しげに漫才してたのに急にテンションダウンして!

哲夫:さーもういいかな・・・ゲーム続けよう。

サイコロ:(読み手に「ツイッターでもチャットでもなんでもいいから相手してあげて」とジェスチャー)

哲夫:それ。(コロコロコロ〜)30。あ、ゴールだ。

サイコロ:や、やったね!ゴールだよ!一番乗り!!

哲夫:ハハハ・・・『借金カード1枚に付き家族を一人失いゲーム終了です』あっ。

サイコロ:・・・・・・今、ちょうど6枚あるね。

哲夫:ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!
   なんなんだこの人生ゲームは!全然楽しくなかったよ!いやバストサイズ決めるところは少し楽しめたけども。

サイコロ:これでこそ哲夫。

哲夫:タカラトミーに苦情の電話入れてやるぞ!
   ・・・・・・あれ?

サイコロ:どうした?

哲夫:これタカラトミーじゃなくて、タカラダミーっていうメーカーだ・・・

サイコロ:そんなにもわかりやすいニセ会社かよ!いい加減にしろ!!!!!


予選総合第20位(準決勝敗退) ようこそ哲夫ワールド
審査員
点数
70 66 52 68 57 78 平均65.17 得票2票
【審査員コメント】
・あくまで個人的にですが、今までの哲夫の漫才の中では今回が一番好きです。
 人生ゲームというテーマと哲夫の人間性のボケが噛み合ってますし、展開も面白かったです。
 巨乳のくだりや子供がいなくなるオチは設定をビシッと活かせていて、非常に読み応えがありました。
 気になるのは前半のメタやフリの長さですが、多分狙ってのことなのでしょうがない気もします。
 ただ、ここを冗長と思わせずに強いボケを繰り出して、その勢いのままゲームに入れればなお良かったです。
 「3億」「ダイスが大好き」など、単発の小ボケにもう少し必然性があればなお楽しめました。
   
・課金額で胸のサイズが上がるって卑怯だよコンチクショウ。
 このボケ一つだけでもう一個ネタ書けそうなくらい可能性を秘めたボケでした。
 で、全体を見ますと、後半はよかったのに前半で出遅れ、と6行目のセリフと対照的な出来に思えました。
 子どもにポイントを絞ったボケが小気味よく、貯めに貯めた子ども数がゴールで一気に炸裂。
 一方で前半は最近はそう珍しくないメタなボケと、ぐだぐだな会話でテンポが悪く、
 エンジンがかかるまでに時間がかかりました。
 もう少しスパッと本題に入った方がよかったと思います。
 ちなみに僕はタカラトミー社員ではないけど同業他社の社員でもないよ。
   
・>女房質に入ってねえよ。てめえの懐で完結してんだよ。
 ここが特に好きです。全体的にもこのあたりから面白くなってきた気がします。
 前半はメタも交えつつなかなか不思議な話の展開の仕方をしていたと思いますが、
 僕はあまりハマりませんでした。
   
・この点数の理由を哲夫さんにわかってもらえるようにモンハンに例えますと、
 「防具一式クシャルダオラ装備」な感じのネタと「防具の一つだけがミラボレアス装備、他はリオレウス装備」な感じのネタあたりにこのくらいの点数を自分はつけます。
 このネタは前者だと思いました。面白いとこが万遍なくあって良かったんですが、7割以上つけるにはちょっともの足りなかったです。
 せっかく相方がサイコロなのに酔い止めくらいでしか活かせてないのも勿体ないかと。
 
 (5年前くらいからモンハンの知識は止まっているので力関係がズレてたら申し訳ない。)
   
・笑うところは笑ったんだけど、あんまり深みがないって言うか、単語の爆発力でのみ「押し切った感じ。
 突拍子もないところでは笑えるんだけど、流れの中では笑えない。
 セットプレーでしか点が取れてないというか、セットプレーのためにネタを書いている感じがしました。繋がりがもっと欲しいですね。
   
・サイコロのジェスチャーって何ですかw 30面体だからどうなるものでも無いでしょう。
 独自の世界観といった感じで全体的になかなか楽しいネタでしたが、点数で言うとこのぐらいの感じでした。
 今適当に思い付いた表現で恐縮ですが、終盤に「このあと、意外な展開が…!?」とかいってCMを入れたくなるようなレベルの展開が見てみたいですね。
 

Pゲート
No.002 ブローオフ
チェーン店
高橋 : はいどーもー
マイク : いやー、今日も漫才を頑張っていきたいなーなんて思っちゃったりしちゃったりしちゃったりしてるなんてことを思っちゃったりしちゃったりしてるわけなんですけれどもー!
高橋 : はい、彼は息を吸わずに意味の無い事を言い続ける天才なんです。
マイク : そんなことよりもね、高橋さん、「ぼっこんてんたかきゃー」ですよ。
高橋 : はい?
マイク : ぼっこんてんたかきゃー。
高橋 : 何ですか、それは。
マイク : やだなぁ。「僕がコンビニの店員をやるから高橋さんは客をやってくださいねー」の略ですよ。
高橋 : 知らねぇよ。なんで一発目から省略形なんだよ。
マイク : まぁ、分からないか。そこまでの仲でもないですしね。
高橋 : やめろやめろ。
マイク : 所詮はボケとツッコミの関係。
高橋 : そういうのは二人だけのときに言おうな。ドトールとかで言おう。
マイク : ショートコント、ドトール。
高橋 : 俺のせいかよ。
マイク : いやー、ちょっと汗でもかいてストレス発散したいなー。あっ、ドトールだ。
高橋 : ドトールで何する気だよ。
マイク : ウィーン。
高橋 : いらっしゃいませ。ご注文は。
マイク : いつもので。
高橋 : チェーン店で言うなよ。
マイク : あとカプチーノとサンドイッチね。
高橋 : いつもは何を頼んでるんだよ。
マイク : 机と椅子だよ。
高橋 : お前の行くドトールどうなってるんだよ。
マイク : 俺だけ座席が有料なの。
高橋 : 超かわいそうじゃん。
マイク : 店内で人を殺しちゃったからね。
高橋 : むしろ罰が軽すぎる。私刑なのに法律より軽いのかよ。
マイク : 座席代は先に払っとくね。はい2000万円。
高橋 : 前言撤回だ。法律には出来ない芸当をドトールは平然とやってのける。
マイク : ドトールなめんなよ。 
高橋 : お前が言うなよ。はい、カプチーノとサンドイッチと机と椅子です。
マイク : どうもどうも、あっ今日は帰るわ。
高橋  : えっ、2000万円も払ったのに!
マイク : スーパーニュースが始まるんで。
高橋 : 2000万円がスーパーニュースに負けたのかよ。
マイク : 生野アナ見たいから。
高橋 : うるせぇよ。録画しとけよ。
マイク : 同じ時間帯にひとつの番組しか録画できないんだよ。
高橋 : なんで裏番組録画してんだよ。
マイク : ミュータントタートルズやってたから。
高橋 : 力関係どうなってるんだよ。
マイク : とにかく、帰らせてもらうわ。
高橋 : もったいないな。
マイク : サンドイッチ持って帰るね。
高橋 : あっ、はいはい。
マイク : あと机と椅子も。
高橋 : それは違うだろ。
マイク : なんでだよ。2000万円払ってるんだぞ。
高橋 : 内訳が別なんだよ。来る度に店まで持ってくるのかよ。
マイク : いや、家で使うんだよ。
高橋 : 2000万円で家具を買うんじゃないよ。島忠に行け。
マイク : ショートコント、島忠。
高橋 : なるほど、店名を言ったらアウトなのか。
マイク : いらっしゃいませ。
高橋 : どうも。
マイク : 何かお探しですか。
高橋 : ちょっとガーデニングをはじめたんでね。
マイク : あっ、フライパンですか。
高橋 : まだ調理しねぇよ。収穫もしてないしね。肥料を買いに来たんです。
マイク : 肥料ですか。やっぱりフライパンじゃん。
高橋 : なんで土にフライパン埋めるんだよ。
マイク : 埋めない派ですか。
高橋 : 埋める派がいるのかよ。
マイク : 北部に多いんです。
高橋 : 宗教みたいに言うなよ。どこの北部だよ。
マイク : 西新宿です。
高橋 : 都内かよ。西の北かよ。
マイク : 西新宿の北部では皆がフライパンを埋めるんですよ。
高橋 : 金持ちが多いからね。それは悪ふざけだよ。
マイク : じゃあ普通の肥料を買うんですね。
高橋 : そうです。
マイク : お会計、2000万1200円です。
高橋 : なんでだよ。俺に前科は無いぞ。
マイク : いや、ぼくにあるんです。
高橋 : 俺が背負うのかよ。
マイク : 島忠なめんなよ。
高橋 : 発言の意図が分かんねぇよ。お前の方が色々となめてるだろ。
マイク : ハッハッハ。
高橋 : おい、何笑ってるんだよ。
マイク : あっ、すいません。ミュータントタートルズ見てました。
高橋 : なんで録画してる方を見てるんだよ。もう終わりだ終わり。

予選総合第32位(2回戦敗退) ブローオフ
審査員
点数
55 32 57 72 13 56 平均47.50
【審査員コメント】
・淡々としてるんですが、意外性のあるフレーズや展開が豊富で面白かったです。
 「店名を言ったらアウト」「西の北」など、サラッと良いフレーズを挟んでくる辺りが抜け目無い。
 改善点としては、淡々とし過ぎてやや山場や盛り上がりに欠けた印象が残りました。
 もう少しコント同士の繋がりを強調するか、もうひと展開あればなお盛り上がったようにも思えます。
 また、「ぼっこんてんたかきゃー」が使い捨てで浮いていたので、オチとかで回収してほしかったです。
 総合的に見ると粗削りながらも、非常に将来性と魅力を感じる漫才でした。もっと見たいです。
   
・出だしは「おっ」と思わせる展開を予感させたんですが…。
 店名が出たら急にコント入るのは意表を突くいい展開なんですが、
 ボケの掘り下げが不十分で、時々ボケに対して「え?」と疑問に思う場面もありました。
 例えば、2000万円払うくだり。例えば、ミュータントタートルズ。
 何度も登場するワードですから、ただボケとして出すだけじゃなくて、
 なんでボケとして成立するのか、なぜマイクはそう思うのか。そういった補足があると親切です。
 うーん……要するに、「2000万円くらいおばあちゃんの年金で払える程度だから」とか
 「今週はレオナルドが女子高生のコスプレする回なんだよ」とか、
 全体的にもう一歩先に踏み込んだボケが足りませんでした。
   
・ちょっと文章が拙く、読みにくい部分、伝わりにくい部分がありましたが、
 ボケ自体はシンプルながらも質が高かったと思います。
 >なるほど、店名を言ったらアウトなのか。
 が特によかったです。
   
・ボケとツッコミの温度差というか力関係が非常に良い感じですね。無駄を省いたような書き方に合っていて面白さがスッと伝わってきました。
 特にサンドイッチで一拍溜めてからの「あと机と椅子も」「それは違うだろ」が最高です。
 全体的には面白いけどちょっとあっさりし過ぎてるカンジも。
 鋭い切り口だなと思ったので、所々フリを少し長くしてみたりしたらメリハリがついて より一発が重くなるんじゃないですかね。
   
・たぶんはじめて長文ネタ書いたんじゃないかな。所々に可能性は感じますね。
 でも今現在の状態で面白いかっていうと、そうではなかった。漫才台本と長文ってやっぱり違うのかなって思います。
 間とか、実際に演じて伝えられる部分をどのように文字に起こすかってのが重要なんじゃないかと思います。ト書きっていうことではなくね。
   
・「店舗名を言う→ショートコント」ってのは良いですね。せっかくなのでネタの中でもう1パターン+変化球1パターンぐらい見たかったです。
 なかなかボケ倒せていたのは評価できるところですが、もう少しだけ踏み込んだボケに達しているとさらに印象変わってきたかなと。
 次回以降への期待大です。
 

Pゲート
No.003 メロンちゃんが考えたコンビ
メロンちゃんが考えたネタ
にゃあ:よろしくおねがいしまーす!

わん:いやよろしくおねがいしますとか言っちゃだめでしょ!

にゃあ:わーごめんなさーい!

わん:本当にだめだよにゃあは

にゃあ:そんなにだめだめ言わないでよー

わん:うるさい!

にゃあ:ごめんなさい……ぐすん

わん:にゃあは本当にだめ

にゃあ:うえーん!わんのいぢわるー

わん:にゃあは映画とか好き?

にゃあ:めそめそ

わん:にゃあは映画とか好き?

にゃあ:めそめそ…好きだよ

わん:どうもーメロンちゃんが考えたコンビでーす

にゃあ:でーす!

わん:いやーもう2019年ですけど、にゃあさんはどんな感じですか?

にゃあ:ちょっとーまだ2014年だよー!

わん:そっかーわかんなかったー

にゃあ:も〜

わん:ねー暑い日が続いてますけどー

にゃあ:もう夏は終わったよー!

わん:あーそーだったねーほんとに忘れっぽいんだよねー

にゃあ:まったくーわんの忘れんぼさんっ!  

わん:ごめんね

にゃあ:許さないよっ!

わん:えーほんとにごめん!

にゃあ:許さないっ!

わん:うえーん!

にゃあ:泣いたってだめだよー!

わん:うえーん!うえーん!うえーん!

にゃあ:もっと泣いたってだめ!

わん:ごめんなさい

にゃあ:いいよー

わん:やったー

にゃあ:よかったね

わん:うん!

にゃあ:じゃあこれからもよろしく!

わん:こちらこそよろしくね!

にゃあ:嫌だ!

わん:なんでー                    

予選総合第45位(1回戦敗退) メロンちゃんが考えたコンビ
審査員
点数
 5  8 40 20  0 12 平均14.17
【審査員コメント】
・こいつさては風雲児だな。
   
・あ、これアレだ。LR-1ぐらんぷり(星野流人さん主催)の我が家の芸名を言う人枠だ。
 初見だと呆気に取られるんですけど、読む度に意味の分からない中毒性が襲いかかるやつだ。
 色々説明不足過ぎて笑える箇所もあるんですけど、2019年以外のボケが皆無なのでこの点数で。
   
・好きではあるけど、好きではあるけども。
 好きではあるけども笑った量的に点数はこれぐらいが限度ですね……。
 かわいい雰囲気で意味わかんないやりとりをしてる感じは面白いのですが、それにしても薄いかなと。
   
・誤字・脱字及び人を不快にさせるような表現が無いので減点0!
 変に躊躇せず思い切りが良くてちょっとだけ面白いので加点20!
   
・ごめんなさい。加点できる要素がないです。コンビ名で誰かの悪ふざけかっていう期待をしたけど、違うみたいですね。
   
・「どうもー〜忘れんぼさんっ!」のあたりが、なんかちょっとだけ面白いんですよね。
 それだけに、それ以降ほぼ内容が無い展開で終わってしまったのが非常に寂しいです。
 このネタの趣旨は分からないでもないのですが、諦めた展開にするにはちょっと惜しいネタでもありました。
 

Pゲート
No.004 カッターズ
Samurai
竹下 どうもカッターズです!竹下、辻田、山尾の三人でやってます!

辻田 よろしくお願いします。

山尾 よろしくどうぞー!それにしても時代劇っていいよなー!

竹下 急に話題を振ってきたな!時代劇ですか?

山尾 そうそう!特に主人公の侍が悪党を懲らしめて、町娘を助けるシーンね!あれは是非やってみたいと!

竹下 確かに見ていて爽快な場面だよね!折角だしやってみましょうか。

山尾 お!じゃあ俺が主人公の侍やるから、竹下は町娘にちょっかいを出す悪党をやってくれ!

辻田 じゃあ僕はどっちの演技が素晴らしかったかを判定します。

竹下 そこは町娘やってくれよ!丁度三人いるんだからさ!

山尾 そんで、俺はちょっと遅れて登場するのがやっぱりパターンだけどイカすよな!

竹下 じゃあやってみましょう!

山尾 それじゃあ竹下悪党、辻田町娘、俺侍でスタートっ!

三人 (舞台袖へ退場)





竹下 (舞台袖から登場)へへへ・・・今日もおなごを連れていってやるぜ・・・!

辻田 (舞台袖から登場)

竹下 お、あの娘を連れて行ってやろう!おい娘!

辻田 きゃ!

竹下 へへへ・・・ちょっと着いて来てもらおうか?(グイグイ)

辻田 や、やめて下さい!

竹下 おうおう!大人しくこっちに来るんだな!(グイグイ)

辻田 や、やめて下さい!

竹下 やめて下さいじゃねえだろ〜?拙者が竹下組の者だと知っているんだろ?(グイグイ)

辻田 や、やめて下さい!

竹下 命が惜しかったら逆らわない方が身のためだぞ?助けなんて来やしないんだ。(グイグイ)

辻田 や、やめて下さい!

竹下 ・・・いいからこっちに大人しく着いてきな!このあたりは拙者らの縄張りなんだよ!(グイグイ)

辻田 や、やめて下さい!

竹下 助けなんて来ないんだよ!(グイグイ)

辻田 や、やめて下さい!

竹下 ・・・助けなんて来ないんだよ!どんなに待ってもなあ!大人しく来やがれ!(グイグイ)

辻田 や、やめて下さい!

竹下 ・・・ただ!今日は何か助けが来そうな気がしないでもないぞぉ!(グイグイ)

辻田 や、やめて下さい!

竹下 何かこう、普段見ないような通りすがりの侍が来たりするような気もするぞ!(グイグイ)

辻田 や、やめて下さい!

竹下 でもなぁ!そんな事は気にしないぞ!さっさとついて来い!(グイグイ)

辻田 や、やめて下さい!

竹下 まあ仮にそういうやつが来ても拙者が叩き切ってやるがな!(グイグイ)

辻田 や、やめて下さい!

竹下 ・・・それは連れて行こうとしていることに対してなのか、叩き切ることに対してなのか分からんな!(グイグイ)

辻田 や、やめて下さい!

竹下 ・・・さて、それはさておきそろそろ本気で連れて行くぞ!(グイグイ)

辻田 や、やめて下さい!

竹下 ・・・拙者もそろそろやめたいとは思っている所ではあるんだぞ!(グイグイ)

辻田 や、やめて下さい!

竹下 って言うのも、拙者も最初からこういう道に進みたかったわけじゃないんだぞ!(グイグイ)

辻田 や、やめて下さい!

竹下 拙者も本当はちゃんとした殿の膝元に仕えたかったよ!それが今ではヤカラの道だ!(グイグイ)

辻田 や、やめて下さい!

竹下 あれだ!お前本当に助かりたいと思ってるのかよ!?(グイグイ)

辻田 や、やめて下さい!

竹下 暫くそのセリフしか喋ってねーな!あれだ!こっちの身にもなれよ!(グイグイ)

辻田 や、やめて下さい!

竹下 何か・・・羨ましいわ!拙者はお前が羨ましいわ!!楽でしょ今!?(グイグイ)

辻田 や、やめて下さい!

竹下 拙者は何をしているんだか分からなくなってきた!(グイグイ)

辻田 や、やめて下さい!

竹下 何待ちだよ!?これ何待ちだよ!早く来いよ!(グイグイ)

辻田 や、やめて下さい!

竹下 お前にだけ言ってるわけじゃないんだけどな!(グイグイ)

辻田 や、やめて下さい!

竹下 あぁ〜!何かこいつを連れ去るだけじゃあ物足りないなぁ〜!!何かもっと別のやつ切りつけたいなぁ!!(グイグイ)

辻田 や、やめて下さい!

竹下 誰でもいいんだけどなぁ!あれだ!侍とか切ってみたい久しぶりに!!(グイグイ)

辻田 や、やめて下さい!

竹下 あぁー!!いい加減切りつけてえなあ!!本当にいいんだよ!通りすがりの人とか来ないかなぁー!!(グイグイ)

辻田 や、やめて下さい!

竹下 ・・・ちょっと疲れた。

辻田 や、やめて下さい!

竹下 ・・・。

辻田 ・・・

竹下 ・・・。

辻田 ・・・やめないで下さい!

竹下 やめさせろぉ!!いい加減この動きを止めさせろぉ!!

辻田 やめないで下さい!

竹下 勘弁してくれえ!もう嫌だよこの動きを繰り返すの!お前もちょっとセリフ変わっただけだよ!

辻田 やめないで下さい!

竹下 こいつがもはや敵に見える!!

辻田 やめないで下さい!

竹下 誰か助けてくれぇぇぇぇぇ!!!

山尾 (舞台袖から登場)む!何やら揉め事が!待たれい!

竹下 やっと来たぁ!!侍来たぁぁぁぁぁ!!!待ってましたっ!!!

山尾 どうされた!

竹下 この人が動きをやめさせないんです!

山尾 ぬぬ!町娘!この方は嫌がっているではないか!人の嫌がることを強要させては行かん!

竹下 ・・・あ、そうだ辻田さん町娘の設定だった!

山尾 叩き切ってくれる!

竹下 行け!正義の侍!

辻田 や、やめて下さい!

山尾 ・・・よし、やめよう!

竹下 あっさりと終わった!!

山尾 罪を憎んで、人を憎まず・・・。

竹下 何を締めに入ってるんだよ!早く助けてくれよ!

山尾 いやいや・・・って言うかお前は悪党なんだから言う事を聞くのもチャンチャラおかしいじゃないか。

竹下 大半はお前のせいだわ!何でさっさと出てこないんだよ!?

山尾 舞台袖からどっちの演技が凄かったか見ていたんだよね。

竹下 その役はいらねえ!もういいよ!

辻田 やめないで下さい!

竹下 ここは譲れねえ!!もういいよ!

三人 どうもカッターズでした。

予選総合第26位(3回戦敗退) カッターズ
審査員
点数
40 84 44 67 52 73 平均60.00
【審査員コメント】
・パターンの提示はスムーズでわかりやすく、「や、やめてください!」から「やめないでください!」に変わるところも上手い。
 ただ、設定ひとつで押し切るネタにしてはエンジンのかかりが遅かったです。
 「羨ましいわ!」「何待ちだよ!?」の辺りから面白くなってきまして、おそらくそれが狙いだとは思うのですが、
 フリの長さに見合った爆発かと言えばそれほどでもなかったというのが正直な印象です。
 一番大事な3人目登場後も思ったほどのインパクトはなく、落ち着いて終わってしまいました。
 ワンパターンで押し切るならばもっとフレーズをやりすぎなくらい印象的に捻るか、衝撃的な裏切りが欲しいです。
   
・くわー、こういう「居るけど見えない3人目」というトリオの使い方があるのかー。勉強になりました。
 コント入ったあたりからじわじわじわじわ笑いの定額積金が貯まり「・・・やめないで下さい!」で満期を迎えました。
 うめーわー、タイミングといい、台詞といい。
 ただ、山尾登場以降にこれといった盛り上がりも無く終わってしまったのが、よくない印象を与えてしまいました。
 そこでもう一山あれば80後半、90はいけるネタだと思います。
   
・このやり取りだけで大半埋めるとは……。
 同じやりとりなのにどんどんやめてください!が面白くなってくるの、素晴らしいですね。
 ただこの1パターンな流れでももっと工夫のし甲斐がある気がします。
 このハンデを吹き飛ばすぐらいのがもっと欲しかったですね。
   
・溜めた分だけしっかり笑いに繋がってました。
 しかし、単体でも十分笑えるようなキラーワードとかが無いので 展開を知っている2回目以降に読んだ時にだいぶパワーダウンしたように感じてしまうのがネックですね。
 初見での爆発力は十分ありました。溜めに溜めて「楽でしょ今!?」が来るとは。
 オチ前の「やめないでください!」も好き。
   
・全部読んだらじわじわきた。これはいい意味で酷い(笑)でもこれはもう少し何とかできたネタだと思うんですよ。
 悪党の台詞をもっと工夫することができると思う。自分だったらこうするのになって部分がたくさんありました。
 あと、個人的には何も意味のないト書きであれば、書かないほうがいいと思う。読み手は馬鹿じゃないからそのくらいはわかりますよ。
   
・これまた勝負に来たネタですね。なかなか面白かったです。竹下さんの台詞運びが絶妙でしたね。
 面白かったには面白かったのですが、ネタ全体が終わってみるともう少し何か変化や急展開が欲しかったなぁというところです。
 山尾が出てきた後の「・・・あ、そうだ辻田さん町娘の設定だった!」が急激にメタっぽい発言で浮いているのが気になりました。
 

Pゲート
No.005 カンカントリートメント
漫才/漫才/トリートメント/漫才/漫才
寺田:カンカントリートメント

野茂:カンカントリートメント

寺田:ボカロって知ってる?

野茂:え?

寺田:ボカロ

野茂:分解?

寺田:言ってないよ ボカロ

野茂:分解?

寺田:言ってないよ ボカロ

野茂:八 刀 角 刀 牛

寺田:分解を分解

野茂:かたせ梨乃

寺田:勝たせ梨乃

野茂:負け梨乃

寺田:ボカロ梨乃

野茂:初音梨乃

寺田:初音梨乃の消失

野茂:指原莉乃の消失

寺田:指が消失

野茂:かたせ梨乃の指が消失

寺田:かたせ梨乃飽きた

野茂:WAO!!

寺田:ロッテリアって知ってる?

野茂:ネイティブアメリカン?

寺田:違う ロッテリア

野茂:ネイティブアメリカン?

寺田:違う ロッテリア

野茂:ネイティブロッテリア

寺田:ネイティブロッテ

野茂:ネイティブロッテマリーンズ

寺田:ネイティブロッテマリーンズの監督は大鶴義丹

野茂:千葉大鶴義丹スタジアム

寺田:大鶴義丹飽きた

野茂:大鶴義丹そんなに登場してない

寺田:ももいろクローバーZって知ってる?

野茂:白竜?

寺田:違う ももいろクローバーZ

野茂:白竜は恋の落とし穴! 百田白竜です

寺田:はくりゅうううううううううう↑↑

野茂:白竜クローバー乙!!

寺田:白竜乙ww

野茂:白竜オワタww

寺田:白竜ワロスww

野茂:白竜 キタ━(゚∀゚)━!

寺田:白竜飽きた

野茂:同感 顔文字とかwwとか絶対出したらダメなやつ

寺田:大丈夫 審査員の皆様優しいから

野茂:審査員って誰?

寺田:審査員って誰だっけ?

野茂:かたせ梨乃さんと、指原莉乃さんと、大鶴義丹さんと、ももいろクローバーZさんと、白竜さんと、初音ミク

寺田:豪華

野茂:ねぇ

寺田:大鶴義丹さんが管理人

野茂:WAO!!

寺田:まさに夢の共演

野茂:誰と誰が

寺田:村上ショージと沢村一樹

野茂:初登場

寺田:下ネタ言います

野茂:許可する

寺田:沢村一樹

野茂:こら!

寺田:シ 尺 木 寸 一 木 士 口 八 一 寸

野茂:沢村一樹の分解

寺田:カンカントリートメント

野茂:カンカントリートメント












寺田:ヤヴァイ ネタかぶったっぽい!!

野茂:誰と?

寺田:分からないけど僕らベタな漫才だから

野茂:ぎゃーっ!!

寺田:カンカントリートメント

野茂:カンカントリートメント

予選総合第40位(2回戦敗退) カンカントリートメント
審査員
点数
50 18 24 26 28 55 平均33.50
【審査員コメント】
・今大会の個人的最大瞬間風速は「はくりゅううううううううう↑↑」かもしれません。
 基本的にフレーズ勝負のネタなので当たり外れが大きく、ハマらなかった部分も多かったんですが、
 「大鶴義丹あんまり登場してない」「白竜は恋の落とし穴」など、ハマったフレーズはとことんハマりました。
 もっと各セクションに強烈なキラーワードを仕込めれば、もっと全体が盛り上がったと思います。
 また、大鶴義丹の部分や「顔文字とか出したらダメなヤツ」のようなツッコミが面白かったりしたので、
 この雰囲気や構成を維持した上でツッコミの言い回しを活かせればなお良くなるかもしれません。
   
・審査員は優しいというか、自身が顔文字使って準優勝だったからなあ…(ボソ
 閑話休題、大鶴義丹とか白竜とか固有名詞のチョイスにオリジナリティがあるのは好印象。
 展開の意味不明さに笑う事もありましたが、基本的に無茶苦茶だったので終始置いてけぼりでした…。
 予想出来ない不規則なボケでも、規則性を持たせる事が読み手を味方につけるコツです。
   
・んー変―1の時はもうちょっと練り上げていらっしゃった印象なのですが、
 今回はだいぶ荒かった気がします。
 なかなかこういうネタのバランスは難しいですね。
   
・「大鶴義丹そんなに登場してない」と「白竜オワタww」がちょっとクスッときました。
 他はちょっとこのスタイルにしてはグッとくるものが全くなかったのですが、審査員優しいので26点つけます。
   
・難しいことしたね君たちって感じです。これももっとやれるネタだと思うんですけど。なんでこの状態で出しちゃったのかなって。
 「大鶴義丹そんなに登場してない」の部分が一番それを表してるんだけど、
 このネタの空気を保つという部分に全然慣れていない状態でネタを終了してしまっている。
 非常に残念です。もう一回余裕があるときに書き直して欲しい。
   
・楽しめるタイプのネタですね。ツッコミっぽいものもありますし、上手く作れば笑いを誘える芸風だと思います。
 どのフレーズも比較的楽しめたものの、ただもっと面白いものが出来るんじゃないかなぁとは思いました。
 威力としては変−1の時の方が大きかったかもわかりません。(初見の衝撃もありましたが)
 ラスト、数行空けてからのくだりが(ボケてはいますが)どちらかというと2人または作者の本音的だったので、
 そこでもう少しネタとして笑いに繋がる展開に出来ていたらまた印象違ったなぁ、と。
 
 あと、変−1の時「カントリートリートメント」だと思ってコンビ名間違ったままコメントしてしまいました。
 この場を借りてお詫び申し上げます。
 

Pゲート
No.006 こけまみれコオロギ
呪い
○どうもーこけまみれコオロギです。よろしくお願いします。

★なぁなぁ、お前は「こんな呪いをかけられてぇなぁ。」ってのある?

○無いわ。

★即答かい! ちょっとはやる気出して考えてくれよ。

○だって呪いなんかかけられたくないし。

★かけられたくない気持ちは分かるけど、しいて言えば何か無いん?

○しいて言えば?うーん、全く疲れなくなる呪いとか賢くなる呪いとかかな。

★それは魔法やわ。

○呪いの定義は何?

★呪いはかけられて嫌なことじゃないとダメやわ。
 かけられたら嫌なかけられたい呪いは何か無いん?

○無いわ。

★もうっ!

○あれ?もしかして僕怒られてる?

★怒ってはいる。でも俺は寛大やから我慢する。

○わ、僕が大人げないみたいな感じになっとるやん!

★もう一回聞くで?

○無いわ。

★いい加減にせえよ!俺が優しいからって調子に乗りやがって!

○めっちゃ怒るやんけ!僕がかけられたい呪い聞いて何か良いことある?

★参考にできる。

○何の参考!?

★実は今度な、俺がお前に呪いをかけることになったんや。

○は!?やめてくれよ!

★そうなんや、俺も正直お前に呪いをかけたくない。
 だから本人の希望を聞こうと思って。

○呪いをかけることをやめてくれたら良いやん。それが僕の希望や。

★それはできん!

○なんでや!

★上からのプレッシャーがすごいんやもん。

○上?

★上って俺の上司のことね。

○会社ぐるみで僕に呪いをかけようとしてんの?

★せやで。

○「せやで。」ちゃうわ。お前は呪いをかけることが仕事なん?

★うちの会社はなんでも屋さんやから。

○“なんでも”の幅!

★“今できることはすべてやれ”でお馴染の「出来る限り必死でやります株式会社」やし。

○だからってなんで僕に呪いをかける必要があるん?

★知らん!もう呪いをかけること自体は確定なんやからごちゃごちゃ言わんといてくれ!
 できるだけ嫌じゃないけど嫌な呪いを考えていこ。

○知らんのかい!なら尚更ごちゃごちゃも言うやろ!

★うるさい!呪いなんて普通選べんからな!
 こっちの好意で少しでもマシな呪いにしてやろうとしてやっとるんや!ありがたく思え!

○うぅ、ご、ごめん。

★すまんな、俺も感情的になって。

○いや、僕もごめん。

★お前が決めれんようやから俺が候補を挙げるからその中から選ぶ形にしよか。

○すまんな。ありがとう。

★ええんやで。
 じゃあ、カエルにされる呪いは?

○カエルは嫌やわ。

★分かった。
 確かに流行り過ぎてパンチが弱い部分あるよな。

○流行とかあんの?別にそんなこと気にしたわけちゃうで。それに十分パンチあるし。

★どんどん挙げていくから前のやつとどっちが良いか選んでいくと、おのずと自分に合った呪いが見つかる仕組みやわ。

○至れり尽くせりやんか。

★では次。死ぬ呪い。

○カエルの方が良い。

★誰かに触られると爆発する呪い。

○カエル。

★放たれた矢を引き寄せる呪い。

○カエル。

★お前、ほんまはカエルになりたいんちゃうん?
 言うとくけど、本人が嫌じゃなかったら呪いの審査に通らんからな。

○さっきの3つは極端すぎるわ!全部死ぬやんけ!
 カエルはだいぶ嫌やから十分審査通るやろ。知らんけど。

★もうちょい弱めなやつ考えるわ。
うーん、毎日バランスボールを買ってしまう呪い。

○断然そっちの方が良い!

★1ヶ月もしたら普通の生活できんと思うで?
 店員さんにも「またこいつ買いに来よったで!」って思われるし。

○確かに。えー、んー、じゃあカエル。

★カエル好っきゃなぁ。
 残した分は追加料金取られる食べ放題で頼み過ぎる呪いは?

○それこそ審査大丈夫か?

★周りからは結構嫌な目で見られると思うわ。審査は無理やろな。
 ちなみに候補は今ので最後やわ。

○嘘やん!何でも良いやろ!

★もうこれで全部。
 というわけで、あなたにピッタリな呪いはカエルと決まりました。おめでとうございます。

○めでたないわ!嫌やって!

★できるだけ融通は利かすから!

○融通!?どんな?

★カエルいける日と時間をあらかじめ伝えてもらえばできる限り要望は通すようにする。

○バイトのシフトか!

★ただ、週末はどうしてもカエル入ってもらわんと田んぼが回らん場合もあるからな。

○だから、バイトのシフトかって。田んぼに週末関係無い!

★うるさい!もうカエルの呪いを、どん!
 はい、かけました。

○あっさりかけるな!
 えっ、ほんまにもうカエルの呪いかけたん?

★あれ?審査通らんかったわ。お前やっぱりカエルにされるの嫌じゃないやろ?

○嫌やって!

★口では嫌って言うても体は正直ね。
 仕方ないからとっておきの漫才をやめさせてもらう呪いかけるわ!どーん!

○嫌や、お前との漫才楽しい!やめたくない!もっとつっこみたい!うわーーー
 もうええわ。

★はい、ありがとうございました。

予選総合第25位(3回戦敗退) こけまみれコオロギ
審査員
点数
78 49 48 62 63 60 平均60.00 得票2票
【審査員コメント】
・いいっすね、この理不尽なんだけど正論を言われてるかのように思わせる説得力。
 奇抜な設定にしっかりとリアリティを持たせた上でネタが進行するので、最後まで突き放されない。
 「審査」「田んぼのシフト」などのボケの発想もテンポもよく、心地よく笑えました。
 充分面白いんですが、欲を言えばもっと広げる余地の残ったネタな気もします。
 会社の業務内容とか呪いの詳細とか、もっと掘り下げれば面白くなりそうな展開もあったので少し勿体無いかなと。
 序盤の怒ってるくだりを少し圧縮するなど出来れば、さらにネタの世界観が広がったと思います。
 面白いし笑えたんですが、こんなもんじゃないだろうという気持ちが残ってしまった感じでした。
   
・導入部分でだいぶもたついて、スタートはあまり綺麗ではありませんでしたが、
 呪いの選択肢を提示するくだりから徐々に調子が上がってきた印象を受けました。
 「田んぼが回らん」は着眼点がすげえなあ。カエルからこの田舎あるあるに飛躍できる発想力が羨ましいです。
 それだけに前半が……前半が残念でした。
   
・うーん、序盤の会社のくだりまでが長すぎました。スロースタートすぎたかなと思います。
 それが心地よい部分もあるのですが、高評価は難しいかなと思います。
 後半はエンジンがかかってきてましたが、印象が変わるほどではなかったです。
 設定は好きなんですけどね。
   
・呪いでカエルに ってあんまりリアルなのじゃなくてアニメーション的なカエルが思い浮かびました。ポップですね。
 流れと雰囲気も良いしっかりとした漫才で楽しめました。
 でも安定して笑えるには至っていなかったかなと。呪いをかけられる理不尽さと内容のポップさのギャップが少し甘いのかもしれません。
   
・これは実際の漫才を感じさせるように作ってある、読み手に優しい構造の長文ですね。読みやすさが群を抜いていた。
 ただすらすら読めてしまった分、自分はもう少しアクが強いネタが好みなので、こういうネタは60〜70点くらいにどうしてもなっちゃうなあ。
   
・「こんな呪いをかけられたい」という設定自体はとても良かったと思います。
 ボケの内容も良かったと思いますが、ただ笑いとしてのパンチ力に欠けていたかなぁと。
 「呪い」というテーマはまだまだ生かし方がありそうですね。
 

Pゲート
No.007 ガンバラナイズ
宗教の勧誘を断る練習
小村:どうもガンバラナイズです。

五竹:ガンバラナイズの相談役、五竹です。

小村:コンビにそのポジションいらねえよ!

五竹:小村さん、さっそくなんだけどちょっと相談聞いてくれる?

小村:絶対相談役の意味を間違えてる!
   で、相談って何だよ?

五竹:最近よく宗教勧誘来るんだけど、うまく断れなくてさ。

小村:なるほどね。まあそういうのは最初に強めに断らないとな。

五竹:ちょっと練習させてくれない?

小村:いいよいいよ。じゃあ俺宗教勧誘の人やるな。

   次はここの人誘ってみるか。
   コンコン、すいませーん。
   ・・・すいませーん!いらっしゃいますかー!?
   ・・・・・・すいませーん!!すいませーん!!ドンドンドン、すいませーん!!
   ・・・すい、五竹さんちょっといいかな?

五竹:・・・留守って設定でお願い。

小村:留守!?え、断る練習だよね!?そもそも練習で留守!?その練習はいったい何の能力向上が見込めるのだろうか!?

五竹:いや・・・俺漫才中だしさ。

小村:いや、だからこれ練習だよな!?お前が家にいて俺が宗教の勧誘に行くっていう、設定だよね!?

五竹:でも実際は家は留守にしてて現在漫才中な訳だしさ。

小村:え、なんで俺がすぐ横で設定入ってる中お前は現実のスタンスを保ち続けようとしてんの!?
   何でリアルタイムのお前ん家を舞台にシミュレーションしなきゃいけないの!?
   だったら俺も漫才中だけど!?宗教勧誘に行く暇持て余してないけど!?コンビで仲良く漫才やらさせてもらってますけども!?

五竹:仲良く・・・?

小村:え、そこ引っかかる!?
   と、とにかく出てくれないと始まらないから!出ろな!在宅で頼むな!

   ここの人誘ってみるか。
   コンコン、すいませーん。

五竹:はい、何ですか。

小村:こんにちは。宗教に興味はありませんか?

五竹:すいません、ちょっと今漫才中ですのでまた今度にしてください・・・ガチャ、バタン(ドアを閉める仕草)

小村:えっ?いや、あの

五竹:うん、なんかすごいうまく断れた。

小村:いや漫才中って何だよ!?設定の中に漫才中持ってくんなや!
   全然うまくやれてないからね!?実際そんな状況ないからね!?

五竹:やっぱ漫才中に設定に入っても漫才中が出てきちゃうからなぁ。

小村:出さなきゃいいよね!?設定に入り込めば、いいよね!?

五竹:まあそれに設定とかじゃなくてガチで勧誘してくれないと練習にならない気がするんだよな。

小村:いや、ガチでって何だよ!?じゃあ宗教勧誘してる人をここに呼べとでも!?

五竹:小村さんが入ってる宗教に俺を誘えばいいんじゃねえの?

小村:いや俺宗教とか入ってないんだけど!?残念ながらガチで勧誘できねえよ!?

五竹:あっ、じゃあ小村さん宗教作ってよ。自分で作った宗教なら誘えるだろ?

小村:なんでお前の練習のためだけに新たな宗教を作らないといけねえんだ!?そんな無駄な教えが開かれてたまるか!

五竹:まあ適当でいいから。その教えで世界を変えてやろうという意志さえあればいいから。

小村:いやガッチガチじゃねえか!一生懸けるレベル!

五竹:世界を恐怖のどん底に叩き落としてやろうという意志さえあれば。

小村:しかも方向性が狂ってる!

五竹:世界中のジャイアントパンダを恐怖のどん底に叩き落としてやろうという意志さえあれば。

小村:ターゲット急激に狭まった!?目的が全く分からねえわ!

五竹:まあ内容とかはいいから名前だけ作って誘ってよ。

小村:もうそれガチじゃねえけどな!?
   ええっと、じゃあ・・・五竹さん、ツッコミ教に興味ない?

五竹:いや俺ツッコミじゃねえし。

小村:そういうとこ気にしないで!?いや、別にツッコミ教だからツッコミ限定とかそういうのじゃなくてね!?

五竹:全く興味ございませんのでお引き取り願います。

小村:そんな丁重に断らないで!?
   ・・・じゃあ五竹さん、ボケ教に興味ない?

五竹:全く興味ございませんのでお引き取り願います。

小村:あれよ!!そこはポジション的に興味あってくれない!?

五竹:いやこれはただのビジネスボケだし。

小村:笑い辛くなるから!この人漫才楽しんでやってないんだってなっちゃうから!

五竹:毎日ストレスで吐きながらボケやってます。

小村:やめてしまえ!相方だけど、やめてしまえ!仲良いってのも軽く否定されたし、やめてしまえ!

五竹:いや小村さん、もっと入りたくなる名前で来てくれないとさ。真夏の真っ昼間のカフェ教とか。

小村:確かに涼しい空間でゆっくりできそうで入りたくなるけども!?そういうニュアンスなの!?

五竹:ワニの口教とかさ。

小村:いや入りたくねえわ!スリルを味わいたいタイプの人なら入りたいのかもしれないけどね!?

五竹:ネコにおける小さな隙間教とかさ。

小村:もう目線がネコな時点で「入りたい」とはならねえよ!「入りたそう」ではあっても!

五竹:何でもいいから、パッと入りたいと思うものを。

小村:うーん、なんだろう・・・・・・混浴・・・これは違うな・・・

五竹:混浴教ね。まあいいんじゃない?

小村:あ、待って待って!それ拾わないで!?

五竹:じゃあ勧誘お願い。

小村:いや、自分で言っといてだけど俺が嫌だわ!こんな教えの第一人者とか恥さらしもいいとこだわ!
   ごめん無し無し!混浴教解散!

五竹:自分から開いといて勝手に解散とかお前、付いてきてくれた教徒の皆に悪いと思わないのか?

小村:いねえわ!厳密には開いてすらねえよ!

五竹:いやもう早く誘ってよ。名前とか別にどうだっていいだろ?

小村:いやお前が入りたくなる名前言うからだろ!
   じゃあツッコミ教でもいいんだな!?

五竹:死んでも入りたくない。

小村:ほら断るじゃねえか!予想の上を行くレベルの拒否じゃねえか!
   じゃあもう混浴教でいいわ!漫才終わったら即解散するからな!

   五竹さん、混浴教に入らない?
   混浴教ってのは世の中のすべてのお風呂を混浴にすることを目的に活動する団体なんだけどさ、
   こう、男女の垣根を壊していくことでさ、世界中が幸せになると思わない?
   五竹さん・・・?五竹さん!?・・・え、何で無視!?

五竹:・・・小村さん、今漫才中だから。

小村:・・・だからガチで誘えるように俺が宗教作って漫才中に誘ってるんだよね!?
   え、漫才中でやってるのに漫才中持ってくんの!?じゃあもうどうすればいいの!?・・・詰んだよ!?

五竹:いや、漫才中に相方を宗教に誘うのはいささかなものかなって。

小村:お前が言い出して行われてんだわ!何が嬉しくて宗教に興味ない人間が漫才中に相方を宗教に誘うか!!
   あと、だったらせめて早く止めてくれない!?開いたこと後悔するような宗教の勧誘してるこっちの身にもなってな!?

五竹:うーん、漫才中は無理だな。じゃあプライベートで勧誘してよ。

小村:もうそれ今ここで出来ねえし!
   あと俺はこの教えをプライベートまで引きずらないといけないの!?漫才終了と同時に消滅させる気満々なんだけど!!

五竹:早く勧誘してよ。

小村:いや、だから今プライベートじゃないよね!?漫才中だと、お前が一番分かってるよね!?

五竹:じゃあプライベートっていう設定で。

小村:設定!!嫌な予感しかしない、設定という言葉!!

五竹:じゃあ漫才終わりって設定ね。

   あー、今日も漫才疲れた。ボケ過ぎて気分悪い。ちょっと吐いてこようかな。あー、ワニの口に入りたい。

小村:・・・五竹さん、今ちょっと話いいかな?

五竹:ごめん今ちょっと漫才中だから

小村:案の定漫才中出てきてんじゃねえか!漫才終わりなのに漫才中とかもう意味分かんねえわ!

五竹:まあ漫才中だけど、ちょっとぐらいなら聞いてもいいけど。

小村:いや漫才中を持ってくるんだったら断れよ!だったら漫才に集中してくれよ!

五竹:話って何?漫才中だけど話って何?

小村:いや、あの・・・宗教とか興味ない?

五竹:宗教かー。漫才中だけど宗教ねぇ。漫才中だけどねぇ。

小村:・・・実は俺、自分で宗教を開いたんだけどさ、

五竹:自分で?漫才中だけど、すごいね。漫才中だけど、ちょっとそれ詳しく聞かせてよ漫才中だけど。

小村:いや漫才中どんだけ持ち込んでくるんだよ!?設定に集中しろや!

五竹:ごめんごめん、続けてよ。漫才中だけど。

小村:・・・名前は混浴教っていうんだけどな、世の中のすべてのお風呂を混浴にすることを目的に活動しようってものなんだよね。
   こう、男女の垣根を壊していくことでさ、世界中が幸せになると思わない?
   五竹さん・・・?五竹さん!?・・・何でこの話すると無視なの!?一番無視されると辛い話に限って何で無視すんの!?

五竹:・・・ひっどい宗教だなぁと。

小村:単純に内容の話だった!?いやお前が「いいんじゃない?」とか言ったせいでこれになったんだわ!俺もこんなもんに誘いたくねえわ!

五竹:あとさ、漫才を利用して何かの練習をしようってのは良くないんじゃないかなと思って。

小村:いやそれこそお前だろ!練習してんのもそれを言い出したのも!
   じゃあもう宗教勧誘うまく断れないってのどうするんだよ!?

五竹:これからはどんな時でも常に漫才するようにして、「今漫才中だからすいません」って断ることにするわ。

小村:いやもうそれどんな生活だよ!?いい加減にしろ!

2人:どうもありがとうございました。

予選総合第23位(3回戦敗退) ガンバラナイズ
審査員
点数
84 71 45 60 42 75 平均62.83 得票1票
【審査員コメント】
・この発想はやられたなー。思い付きそうで思い付かなかったというか、出来ないと決めつけてたというか。
 「漫才中」ってボケを思いついた時点で勝ちみたいなもんなのに、それを一発で終わらせず広げられる文章力がまずお見事。
 「混浴教」など小村が空回る様子も面白かったですし、それら全てを「漫才中」で突き返す五竹のキャラも映えていました。
 ただ、あまりにも「漫才中」で切り捨てすぎて、五竹のキャラに途中ややイラついてしまいました。
 どこかひとつ愛嬌のあるボケを入れた方がボケを受け入れやすいですし、ギャップで「漫才中」もさらに引き立ったかと。
 しかし、サラッと言ってたけど架空の宗教名で真っ先に「ツッコミ教」が思いつく小村もなかなかクレイジーです。
   
・まだ7組目ですけど、今大会ってコント始まるまでが長い漫才多いっすねー。
 ガンバラナイズの場合は、始まってすぐ振り出しに戻るタイプなわけですけども。
 さて、ボケは基本的に漫才中一本でゴリ押した今作ですが、
 小村の多種多様な反応のおかげで終盤になっても決して息切れすることなく乗り切りました。
 そちらである程度のバリエーションや抑揚をつけていたように思えます。
 それでも大きな盛り上がりというものはなく、高得点をつける決定打に欠けました。
 混浴教以降にも何か真新しいフレーズがあれば……というところです。
   
・あれだけ漫才から離れろって言ってた小村さんがツッコミ教とかボケ教とか全く漫才から離れれてないのが面白かったです。
 
 冗談はさておき、漫才コントに入る時に「お前漫才中に何やってんだよ」って言うボケはかなりありがちで、
 それをどういう形で繰り返し見せていくかがこの漫才の鍵だと思うのですが、
 今回は残念ながら五竹さんの屁理屈にしか見えない部分が多かったです。
 >あー、今日も漫才疲れた。ボケ過ぎて気分悪い。ちょっと吐いてこようかな。あー、ワニの口に入りたい。
 から結局断るのは、五竹さんのぶっきらぼうな返しと言い、読めてましたが面白かったです。
   
・漫才中だからっていうメタっぽいボケがちょっとしっくりこなかったですね。
 そのロジックにハマれずにモヤモヤしたままいった感じでした。最初のほうはツッコミとその意識を共有できたんですがね。
 でも入りたくなる名前でワニの口の中とか混浴とか非常にわかりやすいボケが面白かったし、何よりしっかりとした漫才だったのが強いです。
   
・いまいちハマらなかった。もう少しパンチの効いた宗教を後半に期待しちゃったってのと、「漫才中」にこだわるところが引っかかっちゃいましたね。
 あとは「勧誘を断る」というところにもう少し重点を置いてネタを展開していったほうが広がったと思う。
 「変な宗教」に偏ると、読み手のハードルが上がるので、どうしても苦戦しやすいんじゃないかなと思います。
   
・ある種のスカシ芸ですが、ちゃんと展開があるのが良いですね。そこは評価したいです。
 こういうタイプのしつこさもあるんだなぁ、と思いました。
 ただ「漫才中」一辺倒といえば一辺倒だったので、笑い的にはもう少し何か欲しかったところです。話題が上手くまとまり過ぎていたかも。
 

Pゲート
No.008 とてもH
非常にH
♀:ずっこん

♂:ばっこん

♀:ずっこん

♂:ばっこん

♀:ずっこん

♂:ばっこんこーん





  はいというわけで「とてもH」でーす、よろしくおねがいしまーす!

♀:すみませんね、漫才はじめるなりセックスしちゃって!

♂:我々はね、コンビ名の通りとてもHな2人なんですよ。
  だから漫才の途中で随時、性欲処理を挟んでいくので、ご了承くださーい!

♀:開幕から一発やってしまいましたけどね、
  我々こんな感じでやっていくんで、ご了承くださーい!

♂:いやーしかし今日は綺麗なお客さんが揃ってますね、
  左から順に、べっぴんさん、べっぴんさん、一つとばしてべっぴんさん!

♀:べ、べっぴん…?

♂:べっぴん…

♀:ずっこん

♂:ばっこん

♀:ずっこん

♂:ばっこんこーん





♀:……はぁん。

♂:いやあいきなりすみませんね!かなり序盤から性欲処理してしまいましたけども!

♀:やっぱ舞台上での性欲処理は気持ち良いですね!

♂:それはそうと♀さんさ、僕、コンビニの店員とかやってみたいんだよねー。

♀:そっかぁ、じゃあ私がお客さんとして入るから、♂くんはちゃんと接客してね!

♂:よし、かかってこい!





(ぼいーん)

♂:いや自動ドアが開く音が何かエロいな!

♀:失礼しまーす!

♂:いや入店するなり「失礼します」とか言う客いないでしょ!

♀:失礼しまーす、客の♀と言いまーす!

♂:いや名を名乗るべき場面でもないし!!

♀:お弁当が1点、スパゲティが1点、おにぎりが2点、

♂:いや商品をカゴに入れるときの言葉遣いが店員みたいだし、
  買う商品炭水化物ばっかりだな!!

♀:(レジに向かう)すみませーん、

♂:お、お会計かな?

♀:水道料金の支払いをお願いしたいのですがー…

♂:いや微妙に困惑ー!
  …商品のお会計もされるということでよろしいですか?

♀:はい、両方お願いしまくりますー。

♂:いや語尾ー!
  えーっと、じゃあ…こちらお弁当とスパゲティの方、温めますか?

♀:はい、両方お願いしまくりますー。

♂:いや語尾ー!
  ではお先に商品のお会計の方しますね。4点合計で1012円になります。

♀:1000円でお願いします。

♂:いや足りてないー!

♀:1000円でお願いしまくります。

♂:いや語尾ー!
  すみませんお客様、あと12円足りないようなのですが…

♀:1000円でお願いしまくりますって言いまくってるよね?ぶちのめすよ?

♂:いや語尾ー!しかも2回ー!てか脅迫ー!

♀:あと急にメタになるんだけど「語尾ー」ってツッコミおかしくない?
  私がボケてるのはし「まくり」ますーのところで語尾じゃないんだけど?
  「言葉づかい」とか「クセ」とかそういうツッコミなら分かるんだけどさ?

♂:いやなんか急にマジツッコミしてきたー!

♀:あと急にHになるんだけど「漫才の途中で随時、性欲処理を挟んでいく」って言ってた割には
  序盤にやって以降結構長いことコント続けちゃってるよね?まだ!?ねぇまだ!?

♂:それは本当ゴメン!!つい熱中しちゃって…



(チーン)

♂:いやお弁当が温まるタイミングー!



(ぼいーん)

♂:いやスパゲティが温まった時のレンジの音ー!

♀:ねえ♂くん…漫才中断して、Hしましょう?

♂:そ、そうだね…!もう中盤ですし、H挟まさせていただきますね!

♀:ずっこん

♂:ばっこん

♀:ずっこん

♂:ばっこんこーん  …ふう、ネタ途中だからこんなもんで良いかな。

♀:…足りない。

♂:それでですね♀さん、僕、ファストフードの店員なんかも良いなぁって思ってるんですよ。

♀:…し足りない。

♂:あの…♀さん?

♀:…Hし足りない。

♂:いや、気持ちは分からなくもないですけどね、
  仮にもネタ中ですし、何なら今やったばかりですし…

♀:あーもうやれば良いんでしょ!ファストフードの客やればいいんでしょ!
  やるからそっちもすぐスタンバイしてちょうだい!はい!

♂:いや、急にキレた!?
  わ、分かりましたよ、お願いしますね…



(ぼいーん)

♂:いや自動ドアの音安定だな!?

♀:失礼しまーす!

♂:いやさっきと同じボケ!?

♀:失礼しまーす、客の♀と言いまーす!

♂:いやさらにさっきのボケを重ねてきた!?

  …まぁいいや。いらっしゃいませ、ご注文は何にいたしますか?

♀:チンポテトください!!チンポテトください!!チンポテトください!!
  チンポテトください!!チンポテトください!!チンポテトください!!

♂:いや急にえげつない注文来た!?
  えっと………ポテト…なんですかね?ポテトですよね!?他にご注文はありますでし…

♀:チンナゲットで!!チンナゲットで!!チンナゲットで!!
  チンナゲットで!!チンナゲットで!!チンナゲットで!!

♂:いや止まらないな!?
  ♀さん大丈夫!?急に小学生男子レベルの汚いダジャレが飛び交ってるよ!?

♀:あとチーズバーガー……ゴム抜きで…

♂:いやピクルス抜きみたいに言わないでよね!?
  元々チーズバーガーにゴム入ってるわけじゃないし、下ネタが秘めた精神年齢が急に上がり過ぎでしょ!?

♀:(突然のM字開脚)

♂:いや卑猥なポーズをとるのはやめてーー!!ここレジの前だからね!
  …ほら、ほ、他のお客様のご迷惑になりますからー!!

♀:………お会計は1919円、ですよね…??

♂:いやお客さんの方から金額提示してきちゃったー!?
  …セットとかじゃないとはいえ、多分そんなにはしないかと…

♀:………………ねぇ、どうして?
  どうしてあなたは、こんな設定漫才なんかにリアルを追及できちゃうの…?

♂:えっ!?

  いやどうして、って…漫才なんてだいたいこんなもんだろ…

♀:ウソよ!!漫才はもっと自分を表現して良い場所だと思うわ!
  どうしてありのままの自分を表現しないの!?

♂:♀さん、分かってくれ!
  俺はHな時とHじゃない時の区別をつけたいんだ!!
  区別をつけてこそ、Hが盛り上がるというものなんだ!!

  ……たとえ、Hな時とHじゃない時の切り替えが、漫才中に訪れようとも。

♀:そ、そうだったのね…
  最初のべっぴんさんのくだりで急にセックスに持ちこんじゃって悪かったわね…

♂:いや、別に大丈夫だ。過去のことは忘れたさ。


  …というわけでネタももう終盤だ。
  最後僕と、「巌流島の戦い」をやってくれないか?

♀:わ、わかったわ!





(ぼいーん… ぼいーん…)←波の音



♂:武蔵の奴遅いな…

♀:待たせたな小次郎!舟が遅れてしまったんだ!

♂:武蔵!!遅いぞ!!2時間も待ったんだぞ!!

♀:ふん…お前が来るのが2時間早かっただけじゃないのか!?

♂:何だと…!?
  ……フン、まぁいい。何はともあれ、決闘だ!

♀:だな。
  そうだ小次郎、この戦いでもし拙者が勝ったら、あるものを要求させてもらうぞ。

♂:あ、あるもの、だと…!?

♀:そう。
  拙者が勝ったあかつきには、チンポテトとチンナゲットを要求する!!!

♂:いやそれさっき出てきたヒドいやつーーー!いい加減にしろ!



  じゃ、最後にセックスしまーす!

♀:ずっこん

♂:ばっこん

♀:ずっこん

♂:ばっこん

♀:ずっこん

♂:ばっこんこーん  どうもーありがとうございましたー!

予選総合第34位(2回戦敗退) とてもH
審査員
点数
66 29 50 85  5 !? 平均47.00
【審査員コメント】
・セックスだけで20行使ってるクセに構成がめちゃくちゃ綺麗なのが悔しいです。
 話題こそコロコロ変わってるのに、構成が抜群だから散漫にならないんですよね。
 「ぼいーん」「チンポテト」など随所にキラーフレーズもあり、出オチの勢いを最後まで保った腕前に脱帽です。
 「足りてないー!」「ゴム抜き」のように弱いボケもいくつか見られたことと、
 ファーストフードの後半から下ネタのクオリティが微妙で失速したところなどが少し残念でしたが、
 バカ漫才としては胸を張って人にオススメ出来るレベルにあるんじゃないでしょうか。僕はしませんが。
   
・第10回大会に漫才中ずっとHしてたナチュラルゲーツというコンビがおってだな……
 それに比べればだいぶ漫才の形は成してましたけど、君はあれだね。バカだね!
 根本的に粗削りで勢いに頼りきりな要素が強いのであまり得点はつけられませんが、
 無理矢理エロに持っていこうとするファストフード店のくだりは個人的に好きです。
 ここはもっと展開すべき!
   
・いや意外とちゃんと漫才だった……。
 コンビニコントの♀のボケの雰囲気が絶妙で、大したことは言ってないのにどこか面白かったです。
 突然のマジツッコミ、区別をつけてこそ、Hが盛り上がるというものなんだ!!、ぼいーんが波の音、
 この辺りは好きです。
 反面、巌流島とファーストフードのコント部分はもうちょっとボケを練ってもいいと思いました。
 ばっこんこーん。
   
・みる前に名前だけで若干ハードルを下げてしまった感じがあるんですけど、
 これはまんまと術中にハマってしまいましたかね。完全にそちらのペースに持って行かれました。
 れいせいになって読んでみるとそんなでもないはずなのにくだらな過ぎて面白い。
 いいのかな……8割以上もつけて。つけます。
   
・最初に言った設定がもっと忠実に守られていると良いんだけど…というか、そういう方向に展開していくと思った。
 下ネタじみた言葉に反応してずっこんばっこんを始めるバカバカしい流れかと思ったのに期待はずれもいいとこ。
 せっかく面白い土台を作ったのに、全然関係ないところに家建てやがった感じで、すごく残念でした。
   
・見事に得点ばらけましたね。
 はい、まさかの私です。序盤からこんなネタ投入してすみません。
 とにかく「じゃ、最後にセックスしまーす!」ってのをやってみたかったんですよ。
 
 真面目なこともしてバカなこともして、その緩急で笑いを誘えたら良いなと思ったのですが、ちょっと作り込み甘かったですね。精進します。
 

Pゲート
No.009 ファイナルステージ
近藤です
細川:どーもーファイナルステージです。細川です。よろしくお願いします


近藤:近藤です


細川:漫才頑張っていきましょうね


近藤:近藤です


細川:名前はわかったから


近藤:近藤です


細川:もういいよ


近藤:近藤です


細川:それしか言えないの


近藤:近藤です


細川:みんな覚えたよ名前


近藤:近藤です!


細川:自分でびっくりするな


近藤:近藤です?


細川:近藤だよ


近藤:近藤です


細川:わかったよ


近藤:近藤です


細川:短時間にこれだけ近藤聞かされたの初めて


近藤:近藤です


細川:この世の中のどの近藤より近藤だよ


近藤:近藤です


細川:ポケモンですらもっとしゃべれるぞ


近藤:近藤です


細川:ここドラクエの世界かな!


近藤:近藤です


細川:お前の家のタンスの中、壺の中荒らすぞ


近藤:近藤です(やめてよ)


細川:ん?


近藤:近藤です(やめてよ)


細川:すごいもので言いたいことわかって来たぞ


近藤:近藤です(近藤です)


細川:カッコいらないよ


近藤:近藤です(近藤です)


細川:近藤を混同するな


近藤:近藤です(僕の名前は近藤です)


細川:知ってるよ


近藤:近藤です(下の名前も)


細川:下の名前も!?近藤近藤さん


近藤:近藤です(そうです)


細川:そうなのかよ!


近藤:近藤です(ミドルネームも近藤です)


細川:近藤近藤近藤さん!?


近藤:近藤です(近藤コンドウ近藤)


細川:ミドルネームだけカタカナかよ!もうカタカナやめて近藤&近藤でいいじゃん


近藤:近藤です(近藤さんでいいの)


細川:確かに近藤さん(3)だ!てか近藤です以外喋れよ


近藤:近藤です(病気で)


細川:近藤です以外喋れなくなる病気!?


近藤:近藤です(違う風邪)


細川:ただの風邪かよ!


近藤:近藤です(近藤です以外も話せるよ。でも今日は言わないよ)


細川:なぜ?


近藤:近藤です(なぜなら近藤だから)


細川:すごい説得力だ!


近藤:近藤です(もういいわ)


細川:こっちがもういいよ


近藤:近藤です(ありがとうございました)

予選総合第44位(1回戦敗退) ファイナルステージ
審査員
点数
19 20 12 34  2 38 平均20.83
【審査員コメント】
・設定は面白いと思うんですが、内容自体は「面白くなりそう」で止まってしまっている感じでした。
 ひとつの発想で押し通す、いわゆる「しつこい」タイプの漫才は今大会だけでも何組もやっていますが、
 その手のネタに必要不可欠な、構成の単純さを補って余りある意外性と練り込みがこのネタには足りなかったかと。
 特に言いたいことがわかって以降は色々出来そうな展開なのに、サラッとオチまで行ってしまって肩透かしでした。
 喋らない理由とかカッコの使い方とか、絶対もっとハチャメチャバカやった方が面白いです。
 「ポケモンですらもっとしゃべれる」「言いたいことわかってきた」など良質なフレーズもあったので、
 その手のセンスをもう少し生かしても良かったかもなーって感じでした。絶対もっと面白く出来ます。
   
・前半はボケの手数もパワーも少なく、低調な出だしだったのですが、
 ト書きを付けてから少し展開が広がりを見せたので、後半で少し巻き返しました。
 ただ、ある程度まとまった笑いをとるにはト書きの会話以外にもボケや展開が必要です。
 自己紹介の基本線を残しつつの、脱線を。
   
・一方が同じことしか喋らない漫才というのは、当然もう一方がいかに面白い返しをするかにかかっていると思うんですが、
 残念ながら少しもハマらなかったです。「自分でびっくりするな」とか外れてますし。
 ()内で意思疎通をしてくるというのもこの展開では上手くいかなかったから仕方なくやった以上の何物でもなかったですね……。
   
・ネタの方向性は悪くないんですけど、展開もボケのバリエーションも安易な範疇に留まっているかなと。
 ただただ貫き通すならもっと行数を伸ばしてしつこくいったほうが笑えるし、近藤ですのバリエーションでいくならこっちが「近藤でしょ!?」ってなるぐらい崩していっても良いんじゃないかと。抽象的ですが。
   
・()の中でしゃべってしまっていることで、()と「近藤です」両方の意味を完全に破壊してしまっている。
 「近藤です」以上のバカバカしさも見出せていない。0点ではないけど、これ以上の点数を与えられるネタではないと思います。
   
・ネタ全体でちゃんとストーリーになっているのは良かったですね。
 ただ、最近こんな感じのネタも多いので、そういう意味ではだいぶベタなボケ・展開に留まっているように見えてしまいました。
 これを土台にするとすれば、さらにもう1要素なり1ぶっ飛びなりさせてみてください。
 
 あと、文章ネタなので気にするのも野暮ではありますが、
 リアルだとどうやって()の中を表現するのかなぁ、というのがちょっと気になりました。
 

Pゲート
No.010 有機丸アポロ
I WISH!
遠山:どうも、有機丸アポロです。よろしくお願いします。

出雲:どうも、さっきワライダケしこたま食ってきた出雲です。

遠山:何やってんだお前。これから笑っていただこうってときに何の気合いだお前。

出雲:ウヒヒ、それにしてもヒヒヒ、今日はお客さんがヒャッヒャッヒャピャァーッ!!(ゲラゲラゲラゲラ)

遠山:怖ぇよ怖ぇよーっ!!何で漫才冒頭で毒キノコの恐ろしさを見せつけられなきゃなんないんだよーっ!!

出雲:フヒューッ……いやー、それにしても今日はお客さんが温かいですねー。

遠山:今ので一気に凍りついたけどな。春の陽気から一転アイスエイジだからな。

出雲:しかし本当に温かいですね。右から37度1分、36度6分、35度8分……。

南条:え、体温の話!?てか目視で体温わかんのかよ、何だその無駄な特技。

出雲:37度、36度8分、0度、0度、0度、0度……。

遠山:なんか人間じゃないゾーンがあるんですけど。あれかな? 雪女の団体さんかな?

出雲:いやー、それにしても吹雪の山で食べるかき氷は最高だね!

遠山:雪女にターゲットを絞ってんじゃねぇよ!めっちゃ狭い漫才しか出来ないよ!

出雲:雪が降り積もる中、フフ、かき氷にヒヒヒ、ブルーハワイをヒャッヒャッヒャピャァーッ!!!(ゲラゲラゲラゲラ)

遠山:おっかねぇよーっ!!コイツのワライダケ症状は波があるよーっ!!
   そんなことよりさ、ちょっと聞いてほしいんだけど。

出雲:フヒューッ……何何?遺産の話?

遠山:そんなんこんなに人集めて言わねえよ。俺死にかけの大富豪か。
   あのさ、最近俺「もしも○○なら」って妄想するのが好きでさ。

出雲:ああ、『もしも人類の主食が粘土なら』とかな。

遠山:そんなん考えたことない。そんなん考えるヤツがいるなんてことすら考えたことない。

出雲:もしも人類の主食が粘土なら、多分ごはんポジションが紙粘土で、パンポジションが油粘土で……。

遠山:うるせぇよ!その戦後のシュール漫画みたいな世界観膨らませんなよ!!
   そうじゃなくて、例えば『もしも翼が生えたなら』とか。

出雲:ひざこぞうに?

遠山:背中に!嫌だろひざこぞうから翼がブワッて生えてる人間!

出雲:もしもひざこぞうから翼が生えたなら、かなり遠距離からひざカックンを仕掛けられそうだな!

遠山:翼であることを生かせよ!!単なる出っ張りとして扱うなよ!
   あとは、『もしもアイドルとつきあえたら』とか。

出雲:槍で?

遠山:どういう状況だよ!なんでアイドルと槍持って突っつき合うんだよ、バラエティが過ぎるわ!!

出雲:もしもアイドルと槍で突き合うなら、歌に影響出るからなるべく喉は突かない方がいいな。

遠山:どこも突くなよ!何その残虐性の中の優しさ!!
   そういうのじゃない、もっとメルヘンな『もしも』あるだろ!

出雲:メルヘン?『もしも世界中の鳩の頭部がやくみつるだったら』とか?

遠山:どうなってんだよお前のメルヘンの概念!!さっきから怖いんだよ!!
   まぁそういうのもあるけど、一番妄想するのが『もしも願いが叶うなら』ね。

出雲:もしもやくみつるだったら、ヒヒヒ、クイズウヒヒ、アゲハチョウヒャッヒャッヒャピャァーッ!!!(ゲラゲラゲラゲラ)

遠山:戻ってこいや!!ワライダケの世界に浸ってんなや!!
   なあなあ、お前はもしも願いが叶うならどうする?

出雲:フヒューッ……うーん、その願いを叶えてくれる媒体によるよね。

遠山:…………媒体?流れ星とか、ランプの魔神とか、そういう願い事を叶えるシンボルみたいなこと……?

出雲:そうそう、ドラゴンボールとか、ショッキングピンクのアスパラガスとか。

遠山:うん、最後のに関しては見たことも聞いたこともないや。なんだその品種改良。

出雲:ショッキングピンクのアスパラガスで好きな人と突っつき合うと、仲良くなれるという。

遠山:そんな得体の知れないことに付き合う時点で少なからず仲はいいと思うけどな。
   だったら流れ星だ。流れ星が降ってきたら、お前は何を願う?

出雲:うーん、流れ星っつっても右から流れるか左から流れるかで変わるよな。

遠山:変わるか!?細かいよ、別にどっちから流れても大差ねえだろ。

出雲:あるよ、もしも右から流れてきたら天を仰いで願えるけど、
   左から流れてきたら粘土食いながら願わなきゃならねえじゃん。

遠山:そんなルールねえよ!!流れ星にそんな気色悪いルールねえよ!

出雲:食べながらじゃうまく願い事言えないし、そもそも命の危険があるし。

遠山:普通に願えばいいじゃない!粘土なんかほったらかして普通に願えばいいじゃない!

出雲:それはムリ。こないだ夢枕に立ったご先祖様が、「左から流れ星が来たら粘土食え」って言ってたもん。

遠山:どんな啓示だよ!!お前の先祖は何を伝えたかったんだよ!

出雲:粘土食わないで願ったら首から下をハトにするって呪いをかけられたんだよ!

遠山:何がしたいんだお前の先祖!わかったよ、じゃあ右から流れ星が来るってことで!

出雲:右からな?じゃあ粘土は持たなくていいのな?

遠山:持たなくていいの!ていうかなんで願い事を聞く予備段階にこんなに手間取らなきゃならねえんだ!

出雲:わかった、えーと、右から流れ星が来る!天を仰ぐ!粘土を持つ!

遠山:俺がその粘土を叩き落とす!さぁ、願い事をどうぞ!

出雲:「今粘土を叩き落とされた衝撃で手を痛めたので治して下さい」!

遠山:バカかよ!!お前流れ星を救急箱感覚で使ってじゃねえよ!!

出雲:いやお前、痛みはなるべく早く治療した方がいいってばあちゃんに言われたろ?

遠山:お前ばあちゃんとか先祖に翻弄されすぎなんだよ!
   ていうか粘土持ってる時点でおかしいんだよ、最初から粘土無いってことで願え!

出雲:じゃあ「左から流れ星が来ても粘土を食べなくてもいいようにして下さい」で。

遠山:だから先祖の戯言に振り回されんなって!粘土なんて最初から食わなくてもいいんだって!

出雲:でも粘土食わなきゃ俺メルヘンになっちゃうよ!

遠山:首から下ハトはメルヘンでもなんでもないからな!?都市伝説だからな!?
   わかった、流れ星やめよう!違う媒体に願おう!

出雲:違う媒体か……ターコイズブルーのピーマンとか?

遠山:そんなの知らない!そんなんに願い事したくない!

出雲:ターコイズブルーのピーマンを嫌いなやつに投げつけると近づいて来なくなるという。

遠山:それただ単にヤバいやつだと思われてんだろうが!!
      じゃあ魔法のランプでいこう!魔法のランプから出てきた魔神がなんでも3つ願いを叶えてくれるとしたら!?

出雲:とりあえずそのランプの入手経路によるよね。

遠山:なんでパッと願わねえんだよ!!なんで願う事前の状況にばっかこだわるんだよ!!

出雲:ランプが右から降ってくるパターンと左から降ってくるパターンが。

遠山:ねえよ!ランプは空から降ってこねえよ!降ってきたら大惨事だよ!

出雲:あ、じゃあ流れ星に「空からランプが降ってくるように」って願えばいいのか!

遠山:なんでそうなっちゃうの!?なんで願いを叶えるアイテムの入手を願うの!?

出雲:そんで右からランプ流れてきたら普通に拾うけど、左から流れてきたら俺のひざこぞうから翼生えるよね。

遠山:どんな体質だよ!!前提も結果も何一つ理解の範囲外だよ!!
   大体さ、ランプは骨董屋とかに売ってたりするんだよ。降ってこないんだよ。

出雲:でもさぁ、ウチの近くに骨董屋なんて無いぜ?

遠山:知らねえっつーの!こちとら仮定の話なのにお前の近所の商店事情考慮する必要ねぇよ!

出雲:あ、じゃあ家の近くに骨董屋が建つように流れ星に……。

遠山:もういいーーーーーっ!!!もういいーーーーーっ!!!
   どんだけ流れ星に全幅の信頼寄せてんだ、頼るな!!流れ星は死んだ!!

出雲:じゃあ何に骨董屋の新規オープンを願えばいいんだよ!!雪女!?

遠山:コレクターか何かじゃねえの!?少なくとも雪女に骨董屋開くコネクションはねぇと思う!!
   もういい、もうお前は魔法のランプを手に入れたという設定でいこう!!
   そんでランプを擦ったら中から魔神が出てきて願いを3つ叶えてくれるんだよ!!

出雲:とりあえずその魔神が男か女かによるよね。

遠山:誰か助けてくれぇぇぇぇぇっ!!頭の中で「よるよね」が無限ループして怖いよぉぉぉぉぉっ!!

出雲:男だったら普通に願うけど、女だったら槍で突っつき合わなきゃならない。

遠山:ねぇ、なんなの!?その謎の義務は誰に架せられたの!?クソ先祖か、クソ先祖なんだな!?

出雲:あ、でも俺槍持ってないんだよな、じゃあ骨董屋に。
   あ、でも近所に骨董屋無いんだよな、じゃあ流れ星に。

遠山:無限ループじゃねえか!全ての道が流れ星に通じてるじゃねえか!
   もう男の魔神!!男の魔神に願いを3つ言って叶えてもらえ!!

出雲:うん、とりあえず1つ目は「左から流れ星が降ってきても粘土を食べなくてもよくしてください」だな。

遠山:そうなっちゃうのかな!?今までの流れからしてその残念な結果になっちゃうのかな!?

出雲:あ、でも「全ての流れ星が右から降ってきますように」でもいいか……。
   どっちがいい!?うわ、どっちも捨てがたいな……。

遠山:どっちも捨てろよ!!そもそも流れ星に願う機会なんてそうそう無いんだからよ!!

出雲:あ、じゃあ「どっちがいいか決めてください」で!!

遠山:願いをムダにするな!!お前それで決まった方を願うんだろ!?1個の願いのために2つ分消費じゃん!
   「ちょっと待ってくれ」「待ってやったぞ」に匹敵する願いのムダ使いじゃん!!

出雲:そんで最後の願いが無病息災。

遠山:あら普通!!ここに来てメチャクチャ妥当な願いかましてくるとは思わなんだ!!

出雲:いくら粘土を食べてもお腹を壊さないように無病息災をね。

遠山:結局そこに結びついちゃうのかよ!!ていうか1、2番目の願いで粘土食わなくてよくなったじゃん!!
   何でそれでもなお粘土食う気なの!?その飽くなき粘土への執念はどこから来るの!?

出雲:あ、でもやっぱり『雪山でかき氷食べてもお腹壊さないように』にしよっかな……?

遠山:思い出したかのように雪女御一行に媚びんなよ!!何見てんだ帰れ雪山!!
   何なんだよ、こっちは楽しく願い事トークしたかったのに!なんでちゃんと願わないんだよ!!

出雲:じゃあ『出雲がちゃんと願いますように』って流れ星に願えば?

遠山:あら名案!!ってバカ!!いいかげんにしろ!!

2人:どうもありがとうございました。

予選総合第14位(準決勝敗退) 有機丸アポロ
審査員
点数
野生 77 60 56 92 78 平均72.60 得票1票
【審査員コメント】
・元は結構昔に作ったネタで、出すタイミングを失い続けていたんですが、やっと世に出してやれました。
 今回出す上でそれなりに改良したんですが、今の僕はすぐに死をほのめかすんで大変です。
 ちなみに僕は願いが叶うなら、身長180くらいのおっぱいおっきい堀北真希にしてもらいたいです。
   
・王者の貫録というか、流石の安定感というか。
 序盤は話題が散漫としていて話が見えなかったんですが、
 それを分かった上でか、早い段階から伏線回収に動いたのが奏功してます。
 技術面は素晴らしいの一言に尽きるんですけど、
 フレーズそのもので爆笑できるという物はありませんでした。
 『鳩の頭部がやくみつる』クラスにぶっ壊れたボケがもっとあれば、というところです。
   
・戦後のシュール漫画読んでみたいので、今度おすすめを教えてください。
 
 意味の分からないワードをうまく天丼していく技術はさすがだと思います。
 しかしどうも本筋の「○○だったら○○だけど〜」のくだりが、あまり大きくはハマらなかったです。
 前に出したワードを回収して使ってはいるのですが、どうも突拍子もない物が多すぎるかなと……。
 ショッキングピンクのアスパラガス、ターコイズブルーのピーマンのくだりは大好きです。
   
・点数内訳があったとしたら技術点は限りなく満点に近いです。文章力すごいですし、前半のボケを再度登場させたりとかお見事でした。
 でも笑い所がうまい文章に埋もれてる感じがしました。ちゃんと掘り出せる人相手ならそれでも大丈夫ですけど、人にちゃんと読ませる文章だからこそ普通に読んじゃうみたいな。
 じゃあ何なら笑うんだというと「何見てんだ帰れ雪山!」のような部分で笑います。
   
・こんなこと言って良いのかわかんないけど、この人の発想が僕じみてきた気がする。本当にすいません(笑)
   
・ボケが話の骨を折り続けるタイプの漫才ですね。長文では割と珍しいかも。
 キャラボケとしては伝わるものの、本題があまり進まないのがもどかしいところですね。
 1つ1つのフレーズが良いので飽きるというほどではないのですが、全体でみると安定し過ぎていたので、特に後半にもっと動きが欲しかったところです。