A:中1の分際です それでは春の七草を言います
B:では聞きに徹する
A:春の七草。…水菜
B:水菜
A:大葉
B:大葉
A:ルッコラ
B:ルッコラ
A:春菊
B:春菊
A:…フキ
B:フキ
A:…ゴザ
B:ゴザ
A:…ルッコラ
B:ルッコラ
A:どう?
B:…違う違う そうじゃ そうじゃない。…違うところが多すぎるから、違うところランキングを作ってしまった
A:頼もしい
B:第三位…ルッコラ被り
A:言われてみれば
B:第二位…ゴザて。ゴザはただの、元植物
A:言われてみれば
B:第一位…水菜の旬は、冬!!“春”の七草だから
A:うっかりミス
B:それを踏まえてもう一回どうぞ
A:春の七草。…水菜
B:水菜
A:ニラ
B:ニラ
A:ネギ
B:ネギ
A:タマネギ
B:タマネギ
A:葉タマネギ
B:葉タマネギ
A:カカオ
B:カカオ
A:レーズン
B:レーズン
A:アボカド
B:アボカド
A:どう?
B:…第三位
A:すぐさまランキングだ
B:八草だ。
A:言われてみれば
B:第二位…ほとんどが、犬が食べたら害のある食べ物
A:言われてみれば
B:第一位…水菜の旬は!!冬。
A:うっかりミス ……どうか、ヒントプリーズ
B:ヒント……最初は、セリ
A:なるほど。春の七草。セリ
B:セリ
A:リンゴ
B:リンゴ
A:ゴマ
B:…おや?
A:マツタケ
B:おやおや?
A:ケシ
B:おや?
A:シークヮーサー
B:おーやおやー↓
A:サトイモ
B:……
A:モチノキ
B:八草!!
A:キウイ
B:九草!!
A:イグサ
B:十(じっ)草!!
A:サトイモ
B:サトイモ被り!!
A:モチノキ キウイ イグサ
B:おや
A:サトイモ モチノキ キウイ…
B:ループに入られた
A:…サトイモ モモ モモ モモ モモ…
B:モモループ!
A:…モモ モモ モモ モモ モモ モモ モモ モクレン…………どう?
B:…しりとりだったね
A:言われてみれば
B:それを踏まえてラスト一回
A:春の七草。…のっち
B:のっち
A:かしゆか
B:かしゆか
A:あーちゃん
B:あーちゃん
A:…のっち
B:のっち
A:かしゆか
B:かしゆか
A:あーちゃん
B:あーちゃん
A:のっち
B:のっち
A:どう?
B:…いやこれ、“Perfume2周ちょっと”やないかい もういいよ
審査員 点数 |
40 | 44 | 69 | 47 | 20 | 67 | 平均47.83 | 得票1票 |
【審査員コメント】 ・セリフの大半をフリに使っているわけですが、ランキング部分はやや回収には弱かったように思えます。 「八草」「ルッコラ被り」などは悪いボケではないのですが、フリの割りにはジャブが続いた感じでした。 半面、後半ツッコミを挟むテンポを変えてからは「九草!」「モモループ」など、フレーズが活きていて笑えました。 ゆえに前半のボケがもっと想像を凌駕するような強烈なボケであれば、さらに良かったと思います。 この手のネタは少ない笑いどころでどれだけ爆発させるかが肝なので。 全体的な雰囲気は凄く良かったですし、オチも大好物です。なんだ2周ちょっとって。 ・スラッガーの素質はあるけど送球難のブンブン丸みたいな。野球の例えしか出来なくてごめんね。 要は素質はビンビンに感じます。特にランキングのくだり。 1位にする箇所や取り上げる箇所のチョイスが絶妙で、2回とも大当たりでした。 ただでさえ一行一行が極端に短い上に復唱によって 行の使い方が勿体なくボリューム不足に陥っているので、 その分を別のやりとりで補うだけでだいぶ面白くなりそうなフォーマットだと思います。 ・なんだこれ、面白かったです。 即座に突っ込まずにランキングを作ってしまった。って持っていくのすごく面白いですね。 でも100行だとどうしても物足りないですね。200行ぐらいで見たいやつでした。 ・好きな感じのネタではあるんです。フォーマットがしっかり出来上がってて。 それにテンポの良さや構成とかとても好印象。 しかし、いかんせんボケが弱いのがなぁという印象です。ツッコミのカバーもランキング形式をとった割にはもう一歩といったところでしょうか。 ・こういう形式の中ではベタなやり方というか、正攻法ですよね。たぶん最初はこうするんだと思うんですけど、 もっと読み手が「そんなことしちゃうの?!」って思えるような展開をしないと高い点数はつけられないかなあ。 最後の「Perfume2周ちょっと」は笑った。 ・現実の舞台で見てみたいようなネタでした。 100行制限が申し訳なくなるようなネタですね。もう数パターン見たかったです。 100行制限とこの会話っぷりを前提にするなら、3回目(十草超えてループに入るところ)でもうちょっと工夫が欲しかったです。 ここではランキングをすっ飛ばしてちゃんとした指摘なく通り過ぎてしまったので、終盤に来て「あれっ?」ってなりました。 Perfume2周ちょっとは僕も大好きです。逆に中盤とかに小ネタとして入れても良かったかも。
まんじゅう:やぁ、まんじゅうだよ
ろくでなし:ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!! まんじゅうだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
まんじゅう:僕は乙女座のB型だよ。よろしくね
ろくでなし:まんじゅうだぁぁぁぁぁぁぁぁ!! 怖いよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!
まんじゅう:得意なモノマネはNHK教育に登場するネズミの着ぐるみを着たネコだよ
ろくでなし:うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!! ニャンちゅうだぁぁぁぁぁぁぁ!!
まんじゅう:ちょっとうるさい
ろくでなし:あ、はい。すいません
まんじゅう:僕を怒らせると広島県が黙っちゃいないからね。気を付けた方がいいよ
ろくでなし:ウィッス
まんじゅう:もっと誠意を込めて謝って
ろくでなし:すいませんでしたぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
まんじゅう:もっと怖がりながら
ろくでなし:ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!! まんじゅうだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
まんじゅう:趣味はセミとかクワガタを採ることだよ
ろくでなし:うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!! こんちゅうだぁぁぁぁぁぁぁ!!
まんじゅう:もっとセクシーに
ろくでなし:うっふぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅん!! あっはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!
まんじゅう:ちょっと気持ち悪い
ろくでなし:あ、はい。すいません
まんじゅう:僕を怒らせると島田洋七さんが黙っちゃいないからね。気を付けた方がいいよ
ろくでなし:ウィッス
まんじゅう:お詫びの意味も込めて島田洋七さんをアピールして
ろくでなし:がばぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!! ばぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁちゃん!!
まんじゅう:もっと怖がりながら
ろくでなし:ぎゃばぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!! うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁちゃん!!
まんじゅう:がばいばぁちゃんは若いころは佐々木希に似ていたらしいよ
ろくでなし:うひょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!! うぉんちゅうだぁぁぁぁぁぁぁ!!
まんじゅう:もっとアイドルっぽく
ろくでなし:あいうぉんちゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!! あいにーぢゅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!
まんじゅう:ちょっと下手くそ
ろくでなし:あ、はい。すいません
まんじゅう:僕を怒らせるとモミジが黙っちゃいないからね。気を付けた方がいいよ
ろくでなし:あ……あの〜
まんじゅう:ん? 何か質問でもあるのかい?
ろくでなし:さっきから広島県だとか島田洋七とかモミジとか何を言っているんでしょうか……?
まんじゅう:てめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!! モミジまんじゅう知らないのかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
ろくでなし:ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!! まんじゅうこわいよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!
まんじゅう:食べちゃうぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!
ろくでなし:ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!! まんじゅうこわいよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!
まんじゅう:大体、冒頭からなんでお前はそんなにオレに対して怖がっているんだよぉぉぉぉぉぉぉ!!
ろくでなし:まんじゅうがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!! 喋っているぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぃ!!
まんじゅう:あぁ、そりゃ怖いわな
審査員 点数 |
67 | 22 | 70 | 49 | 33 | 42 | 平均47.17 |
【審査員コメント】 ・うわあああああ ド直球のアホがやってきたよおおおおおおおお!!! にゃんちゅうとかあいにーぢゅーとか、アホ丸出しなボケをここまでテンションでぶつけられたら笑うほかないでしょうよ。 50行にも満たないネタではあるんですが、相応の密度とパワーがあったので全然力負けしてません。 ただ、最低限のパターンだけこなして終わってしまった感もあるので、若干の消化不良は否めません。 「にゃんちゅう」「こんちゅう」「うぉんちゅう」の3つ以外にも見たかった、というモヤモヤも残ってしまいました。 もうひとつふたつ展開を増やせれば、なおのことアホなボケを盛り込めたのではないかと。 でも終始めちゃくちゃ笑いました。「うぉんちゅうだああああああ」じゃねぇよ。 ・ぽっかーん……。て感じです。読み終わった直後。 起承転結の転結しか無いといった漫才。勢いとウィッスの緩急だけでは厳しいかなぁ…。 冒頭から飛ばして奇をてらうよりも、なんかしら枕を置いた方がいい気がします。 ・なんだこれ、面白かったです。(二連続) >がばぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!! ばぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁちゃん!! でめっちゃ笑いました。 「うぉんちゅうだぁぁぁぁぁぁぁ!!」とかもよかったし、オチも好きです。 短かったのは残念ですが、これぐらいで終わるのがちょうどいいネタな気がして、なんとも言えないところですね。 ・仕上がってる良いネタではあるんですがね。 短いなというのとアイデア先行気味でボケに力が無いかなというのが正直な感想。ちょっとドヤった感じのオチもそんなに盲点でもなかったので。 よって点数は40点代とさせていただきます。 うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!よんじゅうだぁぁぁぁぁぁぁ! ・ループ系のネタ最近多いですよね。これもループ系の中ではかなりベタな方に入ると思うんですよ。 あと、もっと長くて後半に意外性のあるものが入ってくると良いんですけどね。 ちょっと短かったというか、恐らくこれ以上思いつかなかったって所だと思うんですよ。もう少しひねり出せればよかったですね。 ・ネタの流れは分かりやすく、オチも上手かったと思います。 面白くなかったわけではないのですが、単純に分量として物足りなかったかなぁと。 とはいえ、このテンションで100行やられるのもそれはそれで読み手が疲れてしまいそうなので、なんかもう一工夫も欲しいところです。
五島:どーもー、チコリでーすよろしくお願いいたしますー。
峰岸:あっごめん聞いてなかった。何?
五島:のっけから上の空やめてくださいねー。チコリって女性漫才コンビですって挨拶してたんですよー。
峰岸:へー、そうなんだー。えらいねー。
五島:一言目は上の空で、二言目は他人事!?
峰岸:私さ、水道から日本酒がジャージャー出る家に住みたいんだよね。
五島:あなた、一緒に出てきてから、三言全部でわたしを振り回してますよ!?
峰岸:五島さん的には何がジャージャー出てきたら良い? 塩水?
五島:そりゃ真水ですよ! 塩水がジャージャー出てきたら、うがいの度にしょっぱいでしょう!
峰岸:え、でも塩うがいって言って、それは風邪予防に良いらしいよ。
五島:マジレスはやめて!
峰岸:え……? 真剣に受け答えしてもダメ、ふざけてもダメ……。
……じゃああなた私に何を求めてるんですか? 恐過ぎる……。
五島:ジイイイイイザス!
……わたしに理解できる範囲でふざけてください!
峰岸:ほほう。俗に言う、
「世界が身の丈に合わない時に、自らを削って世界に合わせるか、世界を変革して自らを世界に適合させるかと言う時、常に後者たれ」と言うアレですね。
五島:知らねーよ! じゃあ、世界、変われよ!!!
峰岸:と言う事で、ボケと世界の変革者のコンビ、チコリです。お願いいたしまーす。
五島:WOOOOOOOooooooo!!!?
峰岸:いやー、私こないだ電車に乗ってたらさあ、ちょっとした事件がありまして。
五島:日本酒がジャージャー出る家は!!? 序盤で話してた塩水がジャージャー出てくるとかいう話は、何の前振りだったのですか!?
峰岸:満員電車だったんだけど、近くの女の子が様子がおかしくてさ。どうしたんだろうと思ってたら、思いっきりお尻触られてたんだよね。
五島:せめて日本酒ジャージャーについて何か言い訳をしろよ!! 知らねえよ、そんな尻触られてる女の話は!?
峰岸:「おいおい痴漢かよ」と思いまして、私そのお尻触ってる千手観音の手を掴んだんですよ。
五島:千手観音!? 日本酒ジャージャーが解決してないのに、次のとんでもをぶちこんでくるんじゃ、ねーよ! 千手観音!? 千手観音!!!?
峰岸:千手観音が950本の手を使って、女の子のお尻を触ってまして。
五島:おおおおい使いすぎだろおおおお!? 女の子のお尻に950本の手が触れるスペース、無いでしょうよ!?
峰岸:それで、残りの50本の腕それぞれで吊革掴んでたんだよね。
五島:痴漢してる分際で、安定感まで求めてるんじゃねええええ! 吊革独占してんじゃねえかああああ!
峰岸:もう、すンごい触り方でしたよ。こう、もう、こう……分かるかな? こう……こうやって、こう……!!
五島:そして話し方下手ですか! 950本の触り方を、2本の腕で説明しようとするから、そうなる!
峰岸:こんな、辛そうな顔になってたんですよ女の人が……!
五島:顔かよ! いや顔くらいはせめてうまく説明してくださいよ! 千手観音の腕よりかはあなたと条件一緒でしょ!
峰岸:あんまりにも見てられなかったんで、痴漢手観音の241本目の右手を掴んで「やめろ、この変態め!」と言ったんですよ
五島:痴漢手観音て! ていうかよく何本目かわかりましたね!?
峰岸:手の甲に番号書いてあったからね。「右241 シャンプー」って。
五島:一緒に買い物忘れない用のメモもしてある!?
峰岸:分かんなくなるからとりあえず全部の手にシャンプーとは書いてあったよ。
五島:馬鹿かよ! 無駄が過ぎるだろ! じゃあ手の甲に書くのやめろよ!
峰岸:まあ、それで痴漢を止めさせたんだけど、とにかくまあ大変だったねー。
と言う事で、その時のこと再現するので、五島さんは千手観音やって下さい。
五島:腕の数のハンディキャップ!! 出来るわけないだろ!!
峰岸:大丈夫ですよ五島さんそっくりだからいけるいける超余裕。
五島:そっくりってどこが!? 腕以外のどこかが!?
峰岸:こーなって、こう……こんな、こんな、伝わってますか? こう……こうなってるとこ! 顔が!
五島:だから顔かよ! よりによって、顔が千手観音に似てるのかよ! 顔が千手観音で腕が千手観音じゃなかったら……わたし、良いとこ無いじゃん!
峰岸:プゲラ。
五島:うるさいよ! その反応頭にくるな!
峰岸:あ、そういえば五島さんって観音のお方でしたっけ?
五島:観音のお方!? 生まれてはじめて言われました、観音のお方!! いいえ違います、観音のお方ではありません!
峰岸:ですよねー! どっちかというと不動明王っぽいですよね! 明王顔って言われません?
五島:生まれてこの方仏像に喩えられたことすらありませんよ!!
峰岸:いやでも明王顔ですよ。じゃあ五島さんは電車の中で痴漢する不動裕理やってください。
五島:それ名字が不動明王に似てるだけの女子プロゴルファー! 不動裕理さんにとってはとんだ流れ弾!!
ああ、もう! やりゃいいんでしょ、やりゃあ!!
どうも。不動裕理です。
圧 倒 的 素 材 不 足 !
峰岸:ちょwww 語尾www
五島:語尾じゃねえよ! 漢字七文字に及ぶ語尾、見たことねえよ!
くそー、ちょっと待ってください。今不動裕理のモノマネのために、wikipediaで調べてるんで。
……はい、えー……2000年から2005年の6年連続日本女子ゴルフツアー賞金女王の、不動裕理です(お尻をさわるジェスチュア)
峰岸:まあそれはそれとしてさ、五島さんってカレーに何か掛ける派? 私は日本酒ジャージャー掛けるんだけど。
五島:Aaaaaaaaaaaaaaaaaaow!!
峰岸:私は日本酒をジャージャーかけるんだけど、五島さんは何をジャージャー?
五島:それは痴漢の話を振りきってでも、どうしてもしたかった話ですか!?
カレーにはなんにもかけねえよ! 敢えて言うなら、ご飯にカレーをジャージャーですよ!
峰岸:OHカレーを!? イェー! カレー、イェー!(ハイタッチ)
五島:イェーじゃねえのー!(ハイタッチ)
峰岸:あ、でも不動裕理の五島さんはあと998本の手を使ってハイタッチしなきゃ。
五島:不動裕理は千手じゃねえよ! わたしも不動裕理じゃねえよ!
私は私だよ!! 千手でも観音でもない!! 五島冬馬と言う、等身大の私ですよ!!
峰岸:もう! この恥ずべき二手人間さんったら!
五島:恥ずべき!? いやもう私がするべき正しいリアクションを、誰か教えてくれえええええ!
峰岸:たらららーん。私は物教え観音。知恵を授けましょうー。
五島:また何かヘンなの出てきたああああ!!
峰岸:カレーには……塩水です。たららららーん。そうか塩水かああー!!
五島:いらないよその情報!! いらなすぎるよ!!
峰岸:ところで、私この前墜落しそうなジェット機を、自慢の歌声で不時着まで漕ぎ着けて、ラジオ番組を大成功させたんだよね。
五島:あああああああああここに来てまた新たにしかも格段にでかい爆弾を放り落とすなあああああああ!
峰岸:あ、そうそう。ずっと気になってたと思うんだけど、私のこのTシャツの汚い模様ね、澤穂希さんが左手で書いたサインなんですよ。
五島:やめてえええええ! もうこれ以上わたしに新たな情報を入力しないでええええええ!
峰岸:……少し、整理が必要かな?
五島:お、お願いいたします……。
峰岸:つまり……ジェットゴルフ観音澤穂希がジャージャーしちゃってる……って事よ!
五島:ボケのスクランブル交差点を作るから、こんなボケの渋滞が起こるんでしょうがあああ!
峰岸:じゃあ、ジェットゴルフ観音澤穂希が痴漢して女の子をカレーにしてるのを止めたいので、五島さんお願いします!
五島:おおおおおああああああああああ……………………やだ!
峰岸:お願いします! お願いします!
このコントをしないと、母が舌を噛み切らなければならないんです! お願いします!!
五島:恐過ぎるよ!
………………どうも、ジェットゴルフ観音澤穂希です!可愛い女の子のお尻を触って、カレーにしてやるっ。
峰岸:ひぃぃ! ば……ばけもの……!
五島:お前もカレー人形にしてやろうか! ジャージャー!! ジャージャー!!
峰岸:助けてー! お母さん! お母さーん! ジェットゴルフ観音がジャージャー垂れ流しながら襲ってくるよー!
助けてー! ……はっ、この気配は……!
五島:またなんかくんの!?
峰岸:ジェットゴルフ観音……不動裕理!!
五島:ここでお前がくるんかあああああああい!
ウワアアアア!! もういいです! なんなんですかこれ、わけがわかんないですよ!?
峰岸:俗に言う、録音した自分の声を聞くと軽くドン引きするけど、そう言うエピソードトークをする奴に限ってニコ生とかやっちゃうよねっていう、アレですよ。
五島:いやもう意味不明が過ぎる! あなたの言葉は聞きたくない! いいかげんに、してくださいっ!
峰岸:って、今まで積み上げたもの全てを投げ出して誰もいないただただ寂しい逃避行へと向かうのかーい! いい加減にしろ!
五島:本当にもうやめてえええええ!
二人:ありがとうございましたー。
審査員 点数 |
76 | 67 | 84 | 72 | 41 | 73 | 平均68.83 |
【審査員コメント】 ・これ書いてて楽しかったろうなぁ……特に山下さんすこぶる楽しかったろうなぁ……。 お互いのワードセンスとキャラ設定の上手さがマッチした、良質な合同ネタだったと思います。 「物教え観音」「WOOOOOOOooooooo!!!?」など、キラーワードが湯水のように溢れてきて圧倒されました。 ただワードがぶっ飛びすぎていたり、五島さんがただ慌ててるように見えてしまった箇所もいくつかありました。 合同ネタの難点としてお互いにフレーズを盛りすぎてしまうというのがあるのですが、ややそれが目立ったかなと。 「マジレス」「プゲラ」のように微妙な部分もあったので、ボケをもっと取捨選択して散りばめられたら良かったかもしれません。 とはいえ、非常にワードの打率の高い傑作でした。峰岸さんと五島さんってこんな子だったっけ。 ・2つの話題を無理矢理使いわけつつ最後に強引にドッキングするって構成、いいですね。 力技ですけど、今回はその破天荒さが逆に面白さに繋がってます。 しかしポイントポイントを絞って見ると、セリフのアタリハズレの波が激しいのがネックでした。 脈絡ガン無視のボケをツッコミで拾いきれておらず、話だけが先に進んでしまう、読み手が置いていかれる。 そんなパターンが散見されました。 それと「圧 倒 的 素 材 不 足 !」に対する「ちょwww 語尾www」は元ネタあるんでしょうか。 これだけだいぶ的外れだなーと感じました ・>痴漢してる分際で、安定感まで求めてるんじゃねえ このツッコミが素晴らしい。 全体的に意味わかんない方向のボケだらけでしたが、五島さんがちゃんと読者側に寄ったツッコミをしていたので、 振り落とされることなく高威力のボケを楽しむことができました。 どうやって書いたのかわかりませんがなかなか漫才として理想的な漫才だったと思います。 ・ガツンとくるようなボケが多くて面白かったです。 不動裕理や恥ずべき二手人間やTシャツの汚い模様など発想の跳び具合と見せ方が丁度いい。大喜利の良回答みたい。 ボケの自由さをツッコミでもう少しうまくコントロールして話を繋げたら良かったと思います。 「Aaaaaaaaaaaaaaaaaanow」とか「ジイイイイイザス」ではなく。 ・二人でネタ書くとこうなっちゃうんだよなあっていう典型。バランスが保てないし、ごちゃごちゃしがちですよね。 キャラクターに寄りすぎて、ネタの流れが疎かになっていて、どうしても雑な印象を受けました。 でもこういう企画にはこういうネタがあってもいいのかなあとも思います。勝てはしないだろうけど、否定はしないです。むしろこういう試みは良いと思います。 ・ひとまずキャラは良いですね。奇抜なフレーズがいろいろあって面白かったです。「語尾じゃない」がとてもHと被りましたねw ただ、全体の印象としては「キャラ成分>内容」になっていたので、本編もしっかり面白くするか、キャラをもっと被せてくるかが欲しかったところです。 合作の可能性を感じさせるネタではありました。
こよみ:今年もこれまでいろいろあったけど、ここ最近の話題といえばやはり日本人のノーベル賞受賞決定かしら。
チヤ子:知ってる! 「バナナの皮を踏むと滑りやすい」ってことを証明したやつ!
こよみ:それはイグ・ノーベル賞の方でしょ!
チヤ子:あれ? イグ・ノーベル賞は「『走れメロス』でメロスの移動速度を計算したら全然走ってなかった」っていう
中学生の自由研究じゃなかったっけ?
こよみ:よくその話題覚えてたわね! 確かにイグ・ノーベル賞向きの研究かもだけど!
チヤ子:この研究を応用したら24時間テレビのマラソンの移動ペースとかも割り出せそうだよね!
こよみ:まあ、あのマラソンについては有志による監視体制が定着してるからその人たちでも任せておきなさい。
それより、私が言いたいのは青色LEDに関する功績の事よ。
「20世紀中の開発は困難」と言われていた物を90年代に実用化まで持っていったんだから。
チヤ子:「今年こそ彼氏つくる!」っていいつつ毎年実現できないよみたんとは大違いだね!
―――:メリッ〔チヤ子に顔の真横から正拳突き〕
チヤ子:〔三日月形にくぼんだ頭で〕サーセン地雷踏みました!!
こよみ:あと最近といえばエボラ出血熱が欧米にまで感染拡大してるニュースを聞くけど、
これも日本の会社が開発したインフルエンザ薬が有効な治療薬になるかもって注目されてるのよね。
本当に効果があることを期待したいわね。
チヤ子:よみたんの持ってる「恋愛運上昇のアクセサリー」は全然効果ないよね!
―――:ドゴフッ!!〔チヤ子の喉元にウエスタンラリアット〕
こよみ:〔そしらぬ顔で〕――でも日本は日本でこの夏70年近くぶりにデング熱の国内感染がされて、
今や海外に広がりつつあるようだから嬉々としてばかりもいられないのよね。
チヤ子:〔口から血を垂らしながら〕あー、そういえばニュースで聞いた! 急遽「代々木ゼミナール閉鎖」って!
こよみ:「代々木公園封鎖」よ! 代ゼミはまた別の話! 一部の校舎は今後も存続するし!
とにかく感染には気をつけないと。
デング熱は蚊が媒介するから「気づかないうちに刺されて感染ってた」ってことも大いにあり得るわ。
チヤ子:うわ、じゃああたいの周りの人たちも感染しまくってるかも…。
こよみ:あらやだ、チャーたんの周辺そんな状態なの?
チヤ子:うん、なんかやたらと「カイカイ、キイキイ、クイクイ、ケイケイ」とかかゆがってるよ!
こよみ:そりゃかゆいんじゃなくて『ようかい体操第一』だわ。
チヤ子:え? こんな体操があるの!?
.
.
.
〔デロデロデロデロ……〕
こよみ:その「溶解」じゃないわよ! 観客がヒくから元に戻りなさい!
あのね、最近『妖怪ウォッチ』ってゲームが子供たちに大人気で、さっきのはそのアニメ版のエンディング曲よ。
チャーたんは妖怪ウォッチって聞いたことないの?
チヤ子:〔……ロデロデロデロデ(再生)〕 そう言われればなんか聞いた気がする。えっと……「カゲプロのパクリ」?
こよみ:それを言うなら「ポケモンのパクリ」よ! ……いや、その言い方も相当アレだけど!
そもそもチャーたんは「カゲプロのパクリ」の意味を分かってるの?
チヤ子:うーん………コナミの登録商標?
こよみ:いくらあの会社でもそれは出願してないわよ、多分!
「カゲプロのパクリ」ってのは……チャーたん以上にめんどくさい有象無象の口癖よ!
チヤ子:わかった、とりあえずこれを口走る人の前ではパーカー着るのやめとく!
こよみ:チャーたん本当は「カゲプロ」知ってるでしょ! じゃなきゃ「パーカー」って単語は出てこないわよ!
チヤ子:えー、きっとそれは…「♪よ〜う〜か〜い〜の〜 せいなのね、そうなのね」。
こよみ:『ようかい体操第一』の歌詞! 妖怪ウォッチについても知ってたんじゃない!!
それから、妖怪といえば『地獄先生ぬ〜べ〜』も忘れちゃならないわね。以前からスピンオフ作品の
連載はされてたけど今年に入って正当な続編に実写ドラマ化と、なんだか妖怪ものバブルでも起きたみたいね。
チヤ子:あれ? 『ぬ〜べ〜』ってどういう話だったっけ?
こよみ:えっと、左手に鬼を封印した“鬼の手”を持つ教師・鵺野鳴介が…
チヤ子:あ、右手を“パラサイト”に寄生される!
こよみ:それは『寄生獣』よ! 確かにそっちも原作完結して相当経ってからのアニメ化&実写化だけど!
チヤ子:〔(両手を変形)ウニュウニュウニュ…〕左に鬼の手、右に寄生獣、一人で抱えたら“手に負えない”ね!〔ドヤァ〕
―――:カキーン!〔両手をチヤ子ごとバントでホームラン〕
こよみ:〔何もなかったかのごとく〕あと、こういう「今ふたたび!」な作品といえば、『美少女戦士
コンティニューしたチヤ子:『スーパームーン』!
こよみ:もう戻ってきやがった! 『セーラームーン』よ、『美少女戦士セーラームーンCrystal』!
スーパームーンは月が最も大きく見える現象! まあ今年のは皆既月食と並んで特に話題になったけども。
チヤ子:その皆既月食の時の決め台詞が「月に代わって、お仕置きよ!」だっけ?
こよみ:月食の時だけだったら悪者のさばり放題になるわよ! というか別に出てようが出てまいが月はお仕置きしないけどね!
チヤ子:でもこうして復活したとなると、このセーラームーンも実写化するかも!
こよみ:この作品はとっくにしてるわよ! 連ドラで1年間ガッツリ!
それからリブート作品としては、ハリウッド版『ゴジラ(GODZILLA)』の新作も公開されたわね。
それも旧作が散々な言われようだったのに対して今回は割と評判がいいみたい。
ただゴジラ本体を“出し惜しみ”しすぎという意見も多く見られるけど…。
チヤ子:ほほう。じゃあジャンプでいう『HUNTER×HUNTER』みたいな感じ? 容態が回復しないので次号も休載、的な。
こよみ:あれはもはや出し惜しみというより根比べよ。
――そうそう、ジャンプ作品で思い出したけど『暗殺教室』も来年にアニメ化・実写化するのよね。
他に『進撃の巨人』の実写映画も控えてるし、先の『ぬ〜べ〜』も含めそれだけ日本でも3DCGや合成の技術が
向上してきてるってことかしらね。この夏は『ドラえもん』の全編3DCG映画が公開されたし。
チヤ子:あー、3Dのドラえもん興奮するよね!
こよみ:興奮? 感動系路線だから興奮っていうのはしっくりこない気がするけど…。
チヤ子:だって「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!! 超!エキサイティン!!」だよ!
こよみ:ある層にはおなじみ「バトルドーム」! 確かに“3Dアクションゲーム”って形容されてるけど!
「ドラえもんバトルドーム」もあったけど! 果たしてどのくらいの人に伝わるか心配だわ!
チヤ子:特に6月ごろブラジルでエキサイティン!してたよね!
こよみ:それはサッカーワールドカップよ!
確かに「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」だけど! 「超!エキサイティン!!」でしょうけど!
それ以外驚くほどに共通点がない!
チヤ子:それと最近は3Dプリンターでものをつくるのも興奮するよね! 銃器とか女性器とか!!
こよみ:さらに別の3D!? それは遊び感覚ですまされない問題よ!
もっとも後者はデータを頒布しただけだし、芸術性と猥褻性とをめぐる根深い問題だし!
チヤ子:でも「まんだらけ」がモザイク外した画像を公開しようとしたら警察に中止を求められたあたり、
結局猥褻物としか見られてないんだよね!
こよみ:それは万引き犯の顔のモザイクよ! 猥褻物じゃなくて名誉毀損に関わる問題!
街中うろついて万引きする女性器がいたら世も末だわ!!
もう、なんか生々しい話になってきちゃったけど、そういえば3Dや実写を超えて「リアル」に進出した例もあったわね。
公道用のレンタルカートを使ってマリオシリーズのキャラに扮した人たちが“リアルマリオカート”する様子が話題になったじゃない。
最近は東京以外の街にも広がってるみたいだし、本家のゲームも『8』が発売されたし、相変わらず人気なのがわかるわね。
チヤ子:そういやマリオカートの次回作って『9』を飛ばして『10』になるんだっけ?
こよみ:それはWindowsよ! 確かにどっちも『7』で急にナンバリングされてからの『8』だったけど!
チヤ子:『9』を飛ばしたのはきっと「♪よ〜う〜か〜い〜の〜 せいなのね、そうなのね」
こよみ:思い出したように歌わんでいいわよ!
でも、任天堂関連ではやっぱり『スマブラ』こと『大乱闘スマッシュブラザーズ』の新作が今年最大の話題じゃないかしら。
新たな参戦キャラが発表されるたびに盛りあがったし、「スマブラ参戦ジェネレーター」なるコラ作成ツールも登場したし。
チヤ子:「しまっちゃうおじさん 参戦!!」
こよみ:『ぼのぼの』のレアキャラ!
今年15年ぐらいぶりに再登場したから懐かしキャラ枠的な感じでタイムリーかもしれないけど!
チヤ子:「ハダカデバネズミ 参戦!!」
こよみ:リアルの動物!?
確かに「真社会性のある哺乳類」としてダイオウグソクムシの後釜的にニコ生で取り上げられたりしたけど!
チヤ子:「オタサーの姫 参戦!!」
こよみ:なんか最近妙に目にする機会のある表現だけど! 具体的にどんなビジュアルの娘が参戦するのよ!?
チヤ子:「なんちゃってカープ女子 参戦!!」
こよみ:なんでわざわざ「なんちゃって」の方なのよ!
最近のカープは成績も向上してるし、せめてちゃんとしたカープ女子を送りなさいよ!
――と、そういえば今年の夏の全国高校軟式野球選手権大会、準決勝で延長50回って凄まじかったわね。
正直な話、軟式野球で動向が気になったのは初めてだったわ…。
チヤ子:もしニコ生で延長50回したら…ポイントが…財布が…!
こよみ:「延長50回」の意味が全然違うわよ!
しかし、1人のピッチャーがあんなに連投してたら肘を壊さないか心配だわ…。
チヤ子:そういえば、あたいの友達は肘じゃないけど親指の付け根や手首がおかしくなったって…。
こよみ:ああ、それは多分「ドケルバン病」ってやつね。最近急増してるらしいわ。
チヤ子:そうなの!? それってやっぱり「♪よ〜う〜か〜い〜の〜 せいなのね」
こよみ:なんでも妖怪のせいにする風潮よしなさいよ!
おそらくその友達はスマホのやりすぎね。最近この病気になった人は大体それが原因だと思うわ。
まあ本当に最近は自制できない人が多いわよ。俗に言う「バイトテロ」もまた起きたし。
今度は“ハサミの天ぷら”を揚げた結果、運営会社が謝罪する羽目になったそうよ。
チヤ子:えー、でも「れんこんのハサミ揚げ」とかあるし、カニをハサミごと揚げたりするじゃん!
こよみ:そういうはさみじゃなくてリアルにチョキチョキするハサミよ!
――それから「ファミリーマート土下座事件」とかもひどい話よね。
チヤ子:去年ならドラマ『半沢直樹』とか映画『謝罪の王様』とかで土下座ブームだったのにね!
こよみ:別に時流に乗れたかどうかってことを話してるんじゃないわよ!
――しかし今年もっとも話題になった謝罪といえばあれかしらね。
チヤ子:NHKが地震速報を中継してる最中に「地震なんてないよ!」と叫ぶ姿がカメラに映り込んだことをニコ生で謝罪!
こよみ:いや、事案のチョイス!
チヤ子:あんなこと言っちゃったのはやっぱり「♪よ〜う〜か〜い〜の〜 せいn」
こよみ:歌わんでいいっての! もうおしまい!
審査員 点数 |
44 | 48 | 67 | 55 | 25 | 85 | 平均54.00 |
【審査員コメント】 ・上半期の時事ネタにも関わらず佐村河内とかを外してきた辺りにカッコよさを感じます。 話題は手広く抑えてあっていいんですが、やや話題を欲張りすぎて散漫だったかなと。 「カゲプロのパクり」「ハダカデパネズミ」などは時事というにはマニアック過ぎてネタにするには弱いですし、 時事ネタという特性上チヤ子の笑いの無い解説が多くなってしまうので、若干読むのに疲れてしまいました。 その一方で「溶解」「コンティニュー」などのマンガ的なアクションはいい緩和材料でした。 ある程度話題を削って、要所要所にマンガ的アクションを加えられれば、 時事ネタ特有の取っつきにくさも減って、個性的ながらも笑いやすい時事漫才になるかと。 ・毎度のことながら、凄まじい情報量です。有名ニュースからネットの流行語まで。 話題と話題の結び付けの巧さは本当に感心します。 そして毎度のことながら、山場の無さが目に付きました。 話題がコロコロ変わっていく中でも、ドカンとまとめて笑えるくだりをどこかで作らないと、 全体を通した時に抑揚の無い漫才に見えてしまいます。 前半に散見されたバイレオレンスなト書きは、その対策として有効に思えましたが、 なぜ後半で全く登場しなかったのか…。逆に後半までとっておくくらいでいいと思います。 ・時事ネタに別の時事ボケを被せるのはとてもいいと思うんですが、 ツッコミがそれを殺してしまってる部分が多々ありました。 ボケの解説に回ってしまっているだけが多く、せっかくの二つの時事ネタの化学反応を殺してしまってることが多かったかなと。 両手を変形させたり、デロデロデロからのロデロデロデとかは個人的にかなり面白かったです。 後半になるにつれ無くなっていたのが残念でした。 ・非常に感心するようなうまいところと紹介程度に留まった感じのあるマイナー気味の話題が同じくらいでしたかね。全体的に見ると相殺してしまってるような。 モザイクのとこなんて笑えるをすっ飛ばして「めちゃくちゃ上手っ!」と思いましたけど。 あと不意打ち的なハチャメチャな絵面、面白いと思います。 ・文字で無理矢理女性っぽさを出そうとするってのは、女装みたいなもんで、逆に男性っぽさが際立ってしまって邪魔以外の何者でもない。 女性である必要性がネタから感じられるのであれば、そんな小細工しなくても良いんです。このネタからは女性である必要性を感じませんでした。 そんなことよりネタの内容をもう一歩踏み込んで欲しいです。コアな方には踏み込んでるのに、全然笑いにつながる方には踏み込んでないので、厳しいです。 ・1回やられて戻ってくるやつ面白いですね。文字の漫才ならではのギミックという感じがしました。 この時事ネタがどんどん繋がっていく感じ、ボケツッコミ共に視点が鋭くて良かったと思います。 強いて言えば、もうすこし積極的に笑いを狙いに行っても良いのかもしれません。(これはこれでいろいろ狙った感ありますが。)
Y美:はいどうも、姉妹漫才師「乙女の方程式」です。よろしくお願いします!
X子:漫才のテーマってマンネリ化してるわよね。だいたい「料理番組」の漫才じゃない。
Y美:そうでもないわよ……まぁ比較的よくテーマ方だとは思うけども。
X子:そんなわけだから、これからのネタは一味加えていけないなぁと思うのよ。
Y美:一味?何か別の要素を加えてみる、みたいなこと?
X子:そうね。例えば、漫才のテーマに「小麦粉」を取り入れてみるのはどうかしら。
Y美:小麦粉…?またなんで?
X子:小麦粉は「こ」で始まり「こ」で終わるじゃない。つまり、料理の「さしすせそ」の上を行くのよ!
Y美:……上っていうか、そもそも小麦粉は調味料でもないとは思うけど。一味というよりベースなんだけど。
X子:というわけで、今日はあの昔話「桃太郎」に小麦粉を加えてみるわね!
Y美:料理番組の比じゃなくマンネリなテーマ選んでるよね…
まぁ、小麦粉入れて何か変わるっていうんなら。
X子:じゃあ、小麦粉を取り入れた桃太郎を読むわよ。
昔々あるところに、おじいさんとおばあさんがいました。
おじいさんは山へ柴刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。
Y美:うん…ここまでは普通だね。
X子:おばあさんが川へ洗濯に行くと、川上からドバドバドバドバドバドバドバ……
Y美:ドバドバドバ!?え、何その勢い、「どんぶらこ」とかじゃなくて!?
X子:…ドバドバドバと、川を溢れんばかりの小麦粉が流れてきました。
Y美:そこで小麦粉出てきちゃった!?しかもとんでもない量で!?
X子:おばあさんは、洗濯物で川をせき止め、そこに溜まった小麦粉をかき集めました。
Y美:いやものすごい絵だな!?
川をせき止められるだけの洗濯物の量がよく老夫婦の家にあったと思うし、
ってかどっちかっていうと小麦粉で川がせき止められてるレベルだと思うんだけど…
X子:おばあさんは、かき集めた小麦粉を洗濯物にくるんで持ち帰りました。
Y美:既に正気の沙汰じゃないわね…
ってかちょっと待って。これ桃太郎のパロディなんだよね。
まさか、この大量の濡れた小麦粉の中から赤ちゃんが産まれるってことなの…!?
X子:家に帰ったおばあさんが小麦粉を広げると、もはや原型を留めることができず、ただドロドロとした物質と化していました。
Y美:原型も何も元は粉だけどね…不可算名詞も良いところだけどね…
X子:おばあさんは、帰ってきたおじいさんと一緒に考え、
その物質に『小麦粉太郎』と名付けました。
Y美:え、そこ名づけちゃうの!?どういうこと!?
小麦粉と川の水が混ざっただけの物質だよ!?名付けてどうする気!?育てるの?育つの!?
X子:おばあさんは、小麦粉太郎を保っておくため、
ひとまず小麦粉太郎を土間にある鍋に入れておきました。
Y美:あぁ…何かが錬成されそうな構図ね……保つため、て。
X子:おじいさんとおばあさんが寝静まったあと、
土間の鍋から何やら音がしています。
コト…コトコト……コトコトコトコトコト…
Y美:えっ!?……なんか一気にホラーになってきたなぁ…
X子:ドバァァァッ!!
なんと鍋から、少々固まって小麦粉のスライムと化した小麦粉太郎が勢いよく飛び出してきました!
Y美:うわぁぁぁぁ!?
どういうこと!?小麦粉が意思持っちゃったよ!!
X子:小麦粉太郎は、鍋から飛び出して土間の隅の方に着地すると一転、動きを止めて寝静まりました。
Y美:いや居場所変えただけなのかよ…
X子:翌朝、おじいさんとおばあさんが起きると、土間で元気よく動き回る小麦粉太郎の姿がありました。
Y美:いうて小麦粉太郎スライム状だからね。相変わらずホラーやメルヘンの域だからね。
X子:おじいさんとおばあさんは、小麦粉太郎のその奇抜性となんか強そう感から、
鬼退治に出向くように指示しました。
Y美:まさかの急展開!
っていうか二人もよくこの状況を飲みこんだ上に意思疎通できたなぁ…
X子:おばあさんは、小麦粉太郎の端の方をちょいとちぎって丸めて、きびだんごをこしらえました。
Y美:いやおかしいでしょ!?本人の体ちぎって渡すってどういう仕組みよ!
…あと絶対「きび」だんごじゃないよね。
X子:小麦粉太郎はきびだんごを持ち、鬼が島に向けて出発しました。
Y美:スライム状の物質がどうやってきびだんごを持つというのかしら…
あとこいつは鬼とどうやって戦うんだろうな…
X子:そこに犬がやってきて、小麦粉太郎に言いました。
Y美:犬はどうしてこいつに話しかけようと思ったのか。
X子:「小麦粉太郎さん、小麦粉太郎さん。お腰に付けたきびだんご、一つ私にくださいな。」
Y美:…小麦粉太郎の「腰」ってどこよ。ってか何よ。
X子:小麦粉太郎は、犬を取り込みました。「ぎゃあああああああ!」
Y美:え、一体化しちゃった!?登場人物同士が一体化しちゃった!?
急にえげつなさが増したんだけど!?
X子:続いて猿がやってきて、小麦粉太郎に言いました。
「小麦粉太郎さん、小麦粉太郎さん。お腰に付けたきびだんご、一つ私にくださいな。」
Y美:だからなんで猿は得体のしれない物体に話しかけちゃうのよ…
X子:小麦粉太郎は、猿を取り込みました。「いぇええええええい!」
Y美:また一体化した!!しかもなんか猿は喜んじゃってない!?
X子:さらにキジがやってきて、小麦粉太郎に言いました。
「小麦粉太郎さん、小麦粉太郎さん。」
その時、キジの羽が小麦粉太郎に引っかかり、キジは取り込まれてしまいました。「ぎゃあああああああ!」
Y美:きびだんごを求めるまでもなく取り込まれちゃた!!
ってか犬猿の時も違和感あったけど、キジが「ぎゃあああ」て。
X子:さらに十数羽のキジがやってきては、すかさず小麦粉太郎に取り込まれていきました。
「ぎゃあああああああ!」「ぎゃあああああああ!」「ぎゃあああああああ!」「ぎゃあああああああ!」
「ぎゃあああああああ!」「ぎゃあああああああ!」「ぎゃあああああああ!」「ぎゃあああああああ!」
「ぎゃあああああああ!」「ぎゃあああああああ!」「ケンケンケーーーン!」「ぎゃあああああああ!」
「ぎゃあああああああ!」「ぎゃあああああああ!」「ぎゃあああああああ!」「ぎゃあああああああ!」
Y美:もうなんか地獄絵図だね!!
それも1羽だけちゃんとしたキジがいるし…いや「ちゃんとしたキジ」って何だ。
X子:「あっ…猿さんも取り込まれたんですか!?」「犬さんこそ!奇遇ですねー。」「僕もだケン!」
Y美:いや小麦粉太郎の中でなんか会話始まっちゃってるよ!
喋れるってことは、そこそこ身動きできて顔ぐらいは出ているのか…?しかし何と言う姿。
X子:大所帯となった小麦粉太郎は、鬼が島の対岸までやってきました。
Y美:大所帯て。…まぁだいたい大体キジなんだけど。
X子:小麦粉太郎は、鬼が島の方向に向かって、おもむろに入水しました。
Y美:えっどういうこと?
舟とか使うんじゃなくて?まさか泳ぐ気じゃ…?
X子:小麦粉太郎は海の上をススススッ…と動いていきました。
すると何ということでしょう。小麦粉太郎の通った跡が固まっていきました。
Y美:ウソでしょ!?え、何、どういう原理!?
確かに小麦粉太郎も川に混ざった小麦粉が固まったものだったけど…
X子:小麦粉太郎は、鬼が島まで辿り着きました。
本土と鬼が島の間には、道が出来ました。
Y美:なんだろう、このモーセの十戒的な…
X子:鬼が島に着くなり、小麦粉太郎は四方を鬼に囲まれてしまいました。
Y美:ああっ、いきなり大ピンチ!
X子:小麦粉太郎に取り込まれた犬、猿、キジたちは、4手に分かれてじわじわと鬼に近づいていきます。
Y美:いやホントすごい図だな!?初めて想像したよそんな鬼退治!
しかもうち2方向は飛べないキジの集団だし。
X子:この戦いにより、小麦粉太郎の表面積は10倍になりました。
Y美:どんな情報よ!いや確かにものすごい広がってるのは分かるけどさ!
X子:鬼が小麦粉太郎本体に金棒を振り下ろすと、金棒が勢いよく反発して鬼に当たり、結果的に鬼を倒すことが出来ました。
Y美:純粋に何で!?小麦粉と金属ってそんなに反発するっけ!?
…何にせよ、ラッキーなのか本当に強いのかよく分からないね。
X子:鬼を倒した小麦粉太郎は、鬼が隠し持っていた金銀財宝全てを取り込もうとしました。
が、金貨や銀貨、一部の宝石類は、小麦粉太郎と反発してしまいました。
Y美:だから何故!?
…うん、諦めよう。この世界での小麦粉は金属と反発するんだ。そう信じるしか無いんだ。
思えば、最初に鍋に入れられた時も何かすごいエネルギーで生命吹き込まれた感じだったしね。
X子:何とかして金属類も持って帰りたいと考えた犬と猿は、米俵や反物などに包む形で持って行きました。
Y美:そいつら何気に物欲強いな!?不自由な状態だというのによく頑張るよ…
X子:帰り際に、倒した鬼らも取り込みました。
Y美:いやそれ絶対取り込んじゃダメなやつじゃね!?
大部分、生きてるか死んでるかにもよるけど!
X子:小麦粉太郎が落ちていた金棒を取り込もうとすると、猛反発して鬼らに当たり、鬼らの息の根を止めました。
Y美:あ、このタイミングで完全に仕留めた!!
とはいえ鬼の死体まで引きずってるのめちゃくちゃ嫌だなぁ…切り離せないのかなぁ…
X子:小麦粉太郎は、往路とは別のルートを取り、
海から河口に移動して、川を上り、最初におばあさんが洗濯をしていた場所まで帰ってきました。
Y美:何その特殊な凱旋ルート!!
…あれ?さっき小麦粉太郎の通った海は固まっちゃってたよね。ということはまさか…
X子:川の小麦粉太郎が通った部分は、
小麦粉太郎的な力に加え、動物たち、鬼の死骸、金銀財宝、途中で取り込んだ様々な海産物でせき止められてしまいました。
Y美:もうなんか文字通りメチャクチャだな!?容量オーバーで運びきれてない感があるし、なんかそういう問題でもない気がする!
X子:金目の物目当ての住人たちが、小麦粉太郎の通った跡からいろいろなものを奪いました。
ある者は、魚介類、水菜、白菜、マロニーちゃんなどを収穫しました。
Y美:いや収穫て!!それも何でうまいこと鍋物集まっちゃったのよ!?海と川通ったのに野菜類どこで取り込んだのよ!
こうなるとマロニーちゃんに至っては原料的な意味で比較的自然な方とすら思えて来るわ…
X子:おばあさんが気になって川に来てみると、
旅立った時よりも少々すり減った状態の小麦粉太郎を発見しました。
Y美:これは感動の再会的なシーンとして捉えても良いのだろうか…
X子:おばあさんは、小麦粉太郎が取り込んだ桃を見つけ、桃を小麦粉太郎から切り離しました。
Y美:うん…おばあさんはどういうわけか小麦粉太郎に取り込まれずに済んでるんだね。
そしてどこで取り込んだんだ桃。
X子:おばあさんが持ち帰った桃をおじいさんが切ってみると、なんと中から赤ちゃんが出てきました。
おじいさんとおばあさんは、この赤ちゃんに『桃太郎』と名付けました。
Y美:いやそこで桃太郎とつながるんかい!!
いい加減にしなさい。
XY:どうも、ありがとうございました!
審査員 点数 |
69 | 58 | 87 | 53 | 72 | ☆ | 平均67.80 | 得票1票 |
【審査員コメント】 ・桃太郎漫才は呆れるほど見たけど、スライムという発想は無かったなぁ……感服。 流れこそよくある桃太郎でしたが、小麦粉太郎という設定のトリッキーさで独自色が出せていて面白かったです。 特にきびだんごとかキジの地獄絵図とか、このネタじゃなければ出来ないボケで非常に見応えがあって満足です。 鬼ヶ島以降は若干失速感はあったものの、全体的に高水準でまとまっていました。 気になった点としては、ツカミとオチがイマイチ腑に落ちないというか、もっといいものがあった気がします。 もっと自然かつ納得の行く形で「小麦粉」というワードを出せれば、よりスムーズにネタに入れたかと。 オチも急に桃が出てきた時点で読めちゃったので、伏線を張るなどして違和感を拭って欲しかったです。 しかし、流石は誰よりも多くの桃太郎漫才を見てきた姉妹だぜ……。 ・導入はワクワクしました。小麦粉を取り入れた桃太郎というなんとも期待膨らむ設定。 でもいざ蓋を開けてみると……、スタンダードな桃太郎ではありませんでしたが、 桃太郎ネタに新たな可能性を見出すような漫才でもありませんでした。 形状がスライムである事と、物体を何でも取り込む事。あと水を固める事。 小麦粉要素といえるのはこの辺なんですが、思ったより展開できなかったという印象です。 感覚がおかしいのかもしれませんけど、もっと驚くようなギミックや設定が見たかったです。 ただ、始まり方と終わり方は凄く魅力的でした! ・アホだなぁ。。。これアホだなぁ。。。 小麦粉でできたスライムが旅に出るって絵面がもう面白いのに、さらに取り込んで大きくなるってなんなんだ。。。w 金属が反発する部分だけちょっとん?となりましたが、見事な漫才でした。 ・話の中心となっている小麦粉太郎の絵が浮かびにくいのが非常に痛手となってると思います。量や動き方とか。 太郎自体の動きも取り込まれし者たちの動きもイメージしにくくてモヤモヤする感じですね。 桃太郎という分かりやすい題材でもイメージへの直結できなさをカバーしきれなかったのかなと。 絵が浮かぶ必要が全くないネタとかもありますがこれはそうではないと思いますし。 しっかりとしたネタだし、居場所変えただけとか端のほうをちょいとちぎって丸めてとか面白かったんですけども。 ・こちらは前の方よりは自然だけど、まだちょっと気になってしまうかな…。とはいえ内容の完成度で稼いでるところはあるからそこまで引っかかりませんが。 小麦粉太郎のアホっぽさと、対照的な残虐性やホラーな部分がうまく調和していると思います。面白かったです。 ・なんとか準決勝に戻って来れました。マグさん高評価ありがとうございます。 頭の中では相当面白い絵が思い浮かんだつもりでしたが、ちょっと表現しきれなかったなぁというところが反省点です… 次回こそ放送事故起狙いたいと思います。
岡井: どうもー。理化学研究所です。
平岡: 違います。非可逆劇場です。
岡井: 理科といえば、僕は万有引力を発見したいなぁと思ってるんだって。
平岡: 何で他人事だよ。でも万有引力を発見するってそう簡単にはいかないんだよ。
岡井: そう簡単にはいかないのかー。じゃあその時のためにここで練習をさせて欲しい。
平岡: OK。万有引力は木からリンゴが落ちたのを見て発見するから、しっかり見逃さないようにするのだ。
岡井: (リンゴの木)……………。
平岡: 君はりんごはカタカナで表記するタイプの人なんだね。ちなみに僕は平仮名派。
岡井: (リンゴの木) ボトッ
平岡: 落ちたよ。さぁ岡井君!!
岡井: (リンゴの木) ……………。
平岡: あれっ。気づかなかった系? まぁまぁ初心者だから難しいよね。次のチャンスを見逃さないように…………ってか君が木の役をやったら、発見出来なくない?
岡井: (リンゴの木)ボトッ ボトッ ボトッ
平岡: 三連続で落ちたけども……。君が万有引力を発見したいんだから木の役しちゃだめでしょ。
岡井: (リンゴの木)ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ
平岡: 落ちるねぇ。こんだけ落ちたら、りんご農家も大赤字だ。
岡井: (リンゴの木)ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ
平岡: 逆に今まで落ちなかったことが不思議だよ。
岡井: (リンゴの木)ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ
平岡: りんご多いな。木のキャパシティの広さよ。
岡井: (リンゴの木)ボトッ ボトッ ボッ ボッ ボッ ボッ ボッ ボッ ボッ ボッ ボッ ボッ ボッ
平岡: あらら。りんごが燃え始めた。りんごが落ちる時に発生する摩擦の力かな。
岡井: (リンゴの木)ボッ ボッ ボッ ボッ ゾッ ゾッ ゾッ ゾッ ゾッ ゾッ ゾーッ ゾーッ ゾーッ
平岡: 急に寒気が。ここまで来たら、もはやりんごの木は不必要だね。
岡井: (リンゴの木)ゾーッ ゾーッ ゾーッ ジーッ ジーッ ジーッ ジーッ ジーッ ジーッ ジーッ
平岡: 誰かに見られてる気がする。だから寒気がしたのかな。
岡井: (リンゴの木)ジーッ ジーッ ジー ジー ジー ジー ジー ジー ジー ジー ジー ジー ジー
平岡: 今度は季節外れのセミが鳴き始めた。誰かに見られてると思ったらセミだったのね。
ちなみに僕はりんごは平仮名派だけど、セミはカタカナ派です。
岡井: (リンゴの木)ジー ジー ジー ジー ジー G G G G G G G G G G G G G G G G
平岡: セミの発音が良くなった。グローバル化の波がセミにまで。
岡井: (リンゴの木)G G G G G G G G G G=6.67384×10の-11乗 G=6.67384×10の-11乗
平岡: 奇跡的に万有引力定数が発見されました。
岡井: (リンゴの木)G=6.67384×10の-11乗 G=6.6 G= G= G< G⊂ GC GC GC GC GC
平岡: イコールがCにしーんか(進化)した。
これね、Cの「しー」と進化の「し」がちょっとかかってるのね………………。
…………………………………。
………今のは忘れてね。
岡井: (リンゴの木)GC GC GC CG CG CG CG CG CG CG CG CG CG CG CG CG
平岡: コンピューターグラフィックのご登場。そしてコンピューターグラフィックがテンポアップ。
略してピンポ!!…………………………。
………今のは忘れてね。
岡井: (CGでできたリンゴの木)ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ
ボトッ
平岡: これぞ21世紀の万有引力。ニュートンもビックリだ。
岡井: (CGでできたリンゴの木)ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ
平岡: コンピューターだからどんだけ落ちてもりんご農家は赤字にならない。
岡井: (CGでできたリンゴの木)ボトッ ボトッ ボトン ボトン ボトン ボトン ボトン ボトン
平岡: 昔のトイレみたいな音。
岡井: (CGでできたリンゴの木)ボトン ボトン ボトン ボトム ボトム ボトムス ボトムス ボトムス
平岡: 下半身に着る衣服とりんごの奇跡のコラボ。
岡井: (CGでできたリンゴの木)ボトムス ボトムス ボトムス ボトムス ボトムス ボトムス ボトムス
平岡: ちなみに僕はズボンって言う派です。
岡井: (CGでできたボトムスを履いたリンゴの木)ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ
平岡: りんごの木だってオシャレをする権利はある。
ユニクロもビックリ。
岡井: (CGでできたボトムスを履いたリンゴの木)ボトッ ボトッ 3ボトッ 6ボトッ 7ボトッ 2ボトッ 11ボトッ
平岡: あまりにも落ちるりんごの数が多いから、前に係数をつけて落ちた数を表すという画期的なシステム。
岡井: (CGでできたボトムスを履いたリンゴの木)2ボトッ 2ボトッ ニボトッ ニボトッ ニボシッ ニボシ ニボシ 煮干し
平岡: 魚介類からのスペシャルゲストが。
岡井: (CGでできたボトムスを履いたリンゴの木)煮干し 煮干しか 煮干しかてい 煮干し家庭 煮干し家庭 煮母子家庭 煮干しの母子家庭
平岡: 煮干しにだって色々ある。これが煮干しの人生。
岡井: (CGでできたボトムスを履いたリンゴの木)煮干しの母子家庭 母子家庭 母子家庭 子家庭 しかてい しかい しかい 歯科医
平岡: うわぁ。歯医者さんが木に吊るされてるぅ。
岡井: (CGでできたボトムスを履いたリンゴの木)歯科医 歯科医 しかい しかい しない しない 竹刀 竹刀
平岡: いいねぇー。マジカルチェンジみたいだねぇー。
岡井: (CGでできたボトムスを履いた竹刀リンゴの木)ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ
平岡: しないりんご、ちょっと変えれば、しいなりんご。
岡井: (CGでできたボトムスを履いた竹刀リンゴの木)ボトッ ベトッ ベトッ ベトッ ベトッ ベトッ ベトッ
平岡: りんごの水分量が多すぎたんだね。
岡井: (CGでできたボトムスを履いた竹刀リンゴの木)ベトッ ベトッ ベトッ ベチャッ ベチャッ べちゃっ べちゃっ
平岡: 下痢りんご。
岡井: (CGでできたボトムスを履いた竹刀リンゴの木)べちゃっ べちゃっ べゃ べや 部屋 部屋 徹子の部屋
平岡: 徹子はどっから来たんだよ。徹子がしゃしゃり出てんじゃねえよ。
岡井: (CGでできたボトムスを履いた竹刀リンゴの木)徹子の部屋 徹屋 てつや てや てやん てやんでい てやんでい
平岡: 江戸っ子りんご。
岡井: (CGでできたボトムスを履いた江戸っ子の竹刀リンゴの木)ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ
平岡: 説明が長すぎて読みづらい。
岡井: (例の木)ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ
平岡: こいつは分かりやすい。説明革命だ。
岡井: (れいのき)
平岡: おや?
岡井: (れいき)
平岡: おやおや?
岡井: (冷気)
平岡: あらららら。
岡井: (冷気)ゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
平岡: ここまで来るともはや万有引力は関係ないね。りんごも出てこないしね。
岡井: (冷気)「イコールがCにしーんか(進化)した」 「コンピューターグラフィックがテンポアップ 略してピンポ!!」
平岡: いやぁぁぁぁぁぁ。触れてほしくないやつを言われたぁぁぁぁぁ。寒いぃぃぃぃ。そして恥ずかしいぃぃぃぃ。
岡井: (れいき)
平岡: 今度は何だ?
岡井: (れんき)
平岡: 君はずっと何してるんだよ。
岡井: (りんき)
(りんごのき)
(リンゴのき)
平岡: これは!!
岡井: (リンゴの木)ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ ボトッ
平岡: おかえり。振り出しに戻る系の漫才でした。
岡井: (リンゴの木)ボトッ ボトッ ボカッ ボカッ ボカッ ボカッ ボカッ ボカッ ボカッ ボカッ ボカッ
平岡: ボカボカ言ってるね。まるで誰かを殴ってるような音だ。暴力反対。
岡井: (リンゴの木)ボカッ ボカッ ボカッ ポカッ ポカッ ポカッ ポカッ ポカッ ポカッ ポカッ ポカッ
平岡: 僕の声が届いたのか少し優しくなりました。まぁ殴ってることに変わりはないようだが。暴力反対。
岡井: (リンゴの木)ポカッ ポカッ ポカッ プカッ プカッ プカッ プカ プカ プカ プカプカ プカプカ
平岡: 浮いてるねぇ。僕らの漫才も浮いてるねぇ。
岡井: ん!? プカプカ!?
平岡: 急にどうしたんだい?
岡井: これが浮力というものだ!! 僕は浮力を発見したぞ!!
平岡: それアルキメデスじゃねえかよ。もういい加減にしろ。
審査員 点数 |
52 | 37 | 53 | 43 | 5 | 68 | 平均43.00 | 得票3票 |
【審査員コメント】 ・いやツカミめっちゃ面白いな。一瞬何の違和感もなく読み進めてしまいました。 まず「万有引力を発見したい」という提案をすんなり受け入れる平岡にちょっと違和感があったり。 とはいえ、ネタ本編はいつものリフレインネタながら、描写に工夫があって良かったです。 リンゴの木のバージョンアップや「セミはカタカナ派」のようなワードチョイスなど、ワクワクさせる工夫が多くて素晴らしい。 リフレインを貫きながら読み手を飽きさせないという意志と進化がひしひしと伝わってしました。 残念なのは「セミの発音」「下痢りんご」のように、狙いすぎて外したボケも目立っちゃったかなと。 前半は結構不発なボケも多く退屈だったため、後半取り返したとはいえ勿体なかったです。 リフレインネタは尻上がりか尻下がりになりやすいんですが、もし頭から尻までトップギアで行ければ傑作になるかと。 ・万有引力定数の発見と「こいつは分かりやすい。説明革命だ。」とオチの浮力は思わず爆笑です。 たまにこういう爆発が起こると、読んでいても飽きないですね。 でも全体を通して読むと、物足りなさを感じました。 擬音ボケがほとんどだからですかね……ツッコミによるリカバリーがもっと必要だと思います。 あとは、徐々に言葉を変えていく中で、ストーリーを立ててみたりというのも面白いかも。 ・万有引力発見の初心者ってなんですかw 一定以上は面白かったんですが、割となんでもありな設定だったと思うので、もっとボケを吟味する必要がありそうです。 それか変化に何かしらの統一性を持たせるとか、変化自体を伏線にして大ボケに繋ぐとか、色々できそうです。 オチと「コンピューターだからどんだけ落ちてもりんご農家は赤字にならない。」が特に好きです。 ・ちょくちょく返しの台詞でクスッときはするのですが、闇雲にどうにかこうにかボケ続けた結果 冗長な感じが出てしまうようになっちゃったのかなと。 最初と最後はバッチリで良いので、もっと意味のあるボケで中身を充実させられていたら良かったですね。 ・信じられないくらい無駄が多いネタだったと思います。もう少しすっきりできるはずです。 あと、ツッコミの人をどういう立ち位置にしたいのかもあまり定まっていないのも残念。 頭の中で面白いと思っているものを表現するというのは意外と難しいということがよくわかる。書きようで面白くはなりそうなんですけどね。 ・良い作品だったと思います。笑ったというよりは「おおーっ」という感じだったでしょうか。 テンポの良さ(と言ってよいのかわかりませんが、何かそんな感じのもの)がウリだったと思うのですが、 GCのあたりのツッコミが他の台詞に比べてやたらと長かったので、ちょっと違和感を感じました。後のボケへの伏線という意味ではGC良かったですよ。 あとは、いかに多くの読み手にとって「好き」から「面白い」に引き上げられるか、ではないでしょうか。
鈴木:どうもライラックです! 皆さん、よろしくお願いします!
石川:それでは皆様お待ちかね。ライラック恒例「二人でなぞなぞ出し合いのコーナー」行ってみましょうか。
鈴木:ちょっと待て! 俺たちライラックはお馴染みの何かを期待されるほど知名度ねえし、
それ以前にそんなコーナー俺ですら初耳だぞ!
石川:まあまあ固いこと言わずに。何でも良いのでなぞなぞを出して下さいよ。
鈴木:まあいいけどさ。それじゃあ、お父さんが嫌いな食べ物は何でしょうか。
石川:ちょいちょい、ちょいと鈴木さん。誰の父親なのかを特定してくれないと答えようがないではあ〜りませんか。
その文章、国語のテストだとしたら大幅減点請け合いですねえ。え? 何ですか?
貴方のその肩の上に位置する物体の中には脳みそでは無く讃岐うどんでも詰まっているんですかあ? うっしゃっしゃっしゃ♪
鈴木:やかましいわ、しばくぞテメエ! 良いんだよ、ガチの質問じゃ無くてなぞなぞなんだから!
石川:ちなみに僕の父親の嫌いな食べ物はリップクリームですね。とても食えたものじゃ無いって言っていました。
鈴木:そりゃ食い物じゃねえからな! 何だ、お前んちはバカ一家なのか!
石川:バ、バカですって!? それはあまりに酷いんじゃないかな! バカって言う方がバカなんですからねーっ! いーっだ!
鈴木:何なんだよ、その元気が有り余ってる明朗快活なヒロインっぽいキャラは! いいからなぞなぞに答えろよ!
ヒントは、お父さんのことを別の言い方で言うと?
石川:ゴミ虫。
鈴木:絶対に駄目だぞ! 大黒柱をそんな風に罵っては!
石川:このなぞなぞは面白くないので後で答えるとしましょう。次は僕が問題を出しますね!
鈴木:マイペース甚だしいな! まあいいや、出してくれよ。
石川:これは少し難しいですよ。一本でも三本でもない国は、何ッポンでしょうか!
鈴木:メチャクチャ簡単じゃねえか! ニッポンだろ?
石川:ブ―――――! 残念! 正解はジャポンでした! やーいやーい引っかかった〜!
早とちり〜知ったかぶり〜チキンに食われて死んじまえ〜♪
鈴木:うるせえんだよ、ガキかテメエは! そもそも同じ意味なんだからニッポンでも正解だろ!
石川:…………さて、ひととおり楽しんだので本ネタに入らさせて頂きます。
日本という言葉から連想する物って、人によって様々だと思うんですけど、僕の場合は磯野波平のような頑固親父なんですよね。
鈴木:それは分かる気がするな。磯野波平って、いかにも日本が一番輝いていた古き良き時代の理想の父親の姿を表しているというか。
石川:そうですよね! 夜遅くに酔っぱらって寿司を片手に帰宅して嫁と娘に怒られる姿とか、
郵便ポストに頭をぶつけて土下座する姿とか、生まれた子供に魚介類の名前を付けたりとか、まさに日本の鏡ですよね!
鈴木:どこがだ! 何でそんな情けないエピソードばかりなんだよ! 我が国の品位を下げるような発言は慎め!
石川:でも、そういう頑固親父に対して「娘さんを下さい」という挨拶をしにいくのは緊張するだろうなと思うんです。
鈴木:なるほどな。じゃあ俺が相手の父親役をやるから結婚の許しを貰えるように説得してみろよ。
…………君が石川君か。今日は何の用かね?
石川:ええ、まあ何と言いますか。あのアレですよ。薄々勘づいていらっしゃるとは存じますが、よろしければそのぉ、ねえ?
鈴木:ねえ、じゃねえだろ! 前置きが長いんだよ! 早く用件をはっきりと言え!
石川:そんな言い方しなくても。日本人特有の奥ゆかしさとか慎み深さが露呈してしまっただけではありませんか。
鈴木:物は言いようだな! そうやって曖昧にぼやかすのは日本人の駄目なところじゃねえか!
そういうところから変えていこうぜ日本!
石川:そうは言いますが、話し手の意味深な発言から言わんとしていることを汲み取ることこそが
聞き手側の役割では無いかと僕は思うのですが。
鈴木:いちいちうるせえな! 何でこっちサイドが僅かな情報からそちらの思惑を察するように努めなくちゃいけないんだよ!
お前が娘を貰う立場なんだから、もっと誠意を持って懇願しろよ!
石川:それもそうですね…………お願いします! 娘さんとの結婚を認めて下さい!
鈴木:駄目だ! 断じて認めん! お前のような若造にうちの娘を任せられるか!
石川:はい、確かに僕は高校に入学したばかりの15歳です。
鈴木:ちょっと待てよ! お前、結婚すら出来ない年齢じゃねえか! 俺より先に国がこの結婚を認めねえよ!
石川:それにおたくの娘さんも、つい先月、産声を上げたばかりです!
鈴木:ウチの娘0歳なのかよ! ペドという名の異常者かテメエは!
石川:ですがそれでも、僕たちは真剣に愛し合っているんです!
鈴木:そんな訳ねえだろ! ウチの娘は「愛」の「あ」の字も普通に知らねえぞ!
石川:僕はそんな娘さんに「ホの字」です!
鈴木:何だよ、それ! 少しも上手くねえよ!
石川:勿論、今すぐに結婚とは言いません! 娘さんが結婚できる年齢になるまでこの気持ちを変わらずに持ち続け、
僕自身も変わらずに今のままの自分でいつづけることを誓います!
鈴木:それじゃあ逆に困るね! 何回留年する気なんだよ! お前は今、身も心も大きく成長しなければいけない時期だろ!
石川:女性が結婚できるのは12歳からだから、あと45年かあ。そんとき僕はもう88歳だなあ。
鈴木:メチャクチャだよ! 小学校からやり直せ、マジで! 一般常識と基本的な計算力を身につけて出直して来い!
石川:そんなこと言わずに、お願いします! お義父さん!
鈴木:君にお義父さんと呼ばれる筋合いは無いんだよ!
石川:そうですか。それじゃあ…………おい、ゴミ虫。
鈴木:やめろって言っただろ、父親をゴミ虫呼ばわりするのは! ましてや他人の父親だぞ!
石川:ゴミ虫が人間に指図するな。愚劣な貴様の薄汚い声のために鼓膜を震わせること自体が不愉快だ。
ゴミ虫はゴミ虫らしく、ゴミ虫の言葉を使って、ゴミ虫どうしで仲良くやっていろ。もしくは、くたばれ!
鈴木:何で急に罵倒するんだよ! 目的は何なのか本当に教えてくれ!
石川:ごみ? ごみ〜ごみごみ〜。
鈴木:ゴミ虫の言葉やめろ! 馬鹿にするのもいい加減にしろよ、殺すぞテメエ!
石川:おやおや、ご立腹ですか? …………ごリップクリーム…………くっくっく♪ 傑作!
鈴木:全然面白くねえよ! ゴミ虫呼ばわりは天丼のボケとしてまだ分かるけど、それ以降の無礼な態度は全く必要ねえだろ!
ちゃんと娘さんを下さいとお願いしろ!
石川:分かりましたよ…………お願いします! 僕にムスカさんを下さい!
鈴木:欲しけりゃ持ってけよ! ムスカって「ラピュタ」に出て来る悪者じゃねえか! そうじゃなくて娘さんな!
石川:おたくの娘さんで我慢します! 貰ってあげますので下さい!
鈴木:随分と上から目線だな! そんな言い方されて認めるわけねえだろ! ウチの娘じゃなきゃ駄目だっていうスタンスで来いよ!
石川:おたくの娘さんしかいないんです! …………地球上に女性はもう。
鈴木:どういうことなんだよ! この世界に何があったっていうんだ!
石川:おたくの娘さんが先日「私より美人な女、バルス!」とか言いましてね。
そのせいで、この世の女性という女性は全員死に絶えました。
鈴木:その滅びの呪文って、そういう使い方があったのか!? それよりウチの娘、世界で一番醜いってことかよ! そして何者だ!
石川:貴方の娘さんは罪の無い女性たちの命を奪い、残された男性たちに深い悲しみを負わせました。
世界に災いを持ち込み混乱を招いた、身も心も醜悪な許されざる罪人である貴方の娘を、慈悲深い僕が引き取って差し上げましょう。
鈴木:ウ、ウチの娘を何とぞよろしくお願いします、神様…………何なんだよ、これ!
何でウチの娘、そんなロクでもない設定なんだ!
石川:何でって、鈴木さんの遺伝子を受け継いで、鈴木さんの教育を受けた子が、まともな人間な訳ないじゃありませんかあ。
うっしゃっしゃっしゃっしゃ♪
鈴木:どういう意味なんだよ! 言っとくけど俺はそこまで駄目な奴じゃねえぞ!
石川:何ですか、そんなに怒るくらいなら僕に頑固親父の役をやらせてくださいな。
鈴木:分かったよ。じゃあ今から俺が挨拶に来た若者な。
…………お願いします、お父さん! 貴方の娘さんとの結婚を認めて下さい!
石川:な、何だと! お前、姉と結婚する気か!? そんな非常識な子に育てた覚えは無いぞ!
鈴木:ちょっと待てって! 実の父親にこんなこと言う訳ないだろ! そもそも近親婚なんて、まず国が認めねえっつうの!
石川:お腹を痛めて産んだ子が、こんなろくでなしになっちまって…………父さんは悲しいぞ!
鈴木:父親の腹からは産まれてねえよ! タツノオトシゴじゃねえんだから! そうじゃなくて俺の彼女の父親の役をやってくれ!
石川:はいはい…………君の気持ちは分かった。だが娘はこう言っていたよ「見ろ! ゴミが人のようだ」と!
鈴木:ムスカだろ、それ! 娘さんじゃなくてムスカのセリフ!
それに人がゴミなら分かるけど、ゴミが人に見えるってどういうことなんですかね! 説明してくださいよ!
石川:ごみ? ごみ〜ごみごみ〜!
鈴木:だからゴミ虫の言葉はやめろ! ふざけてないで僕の話を聞いて下さい、お義父さん!
石川:待ちなさい! 君にお義父さんなどと呼ばれる筋合いは無いぞ!
鈴木:え、えっと、それじゃあ…………ゴミ虫…………。
石川:何だと! もう一回言ってみろ! いや、もう一回言ってください…………もっと私を冷たく罵ってくれ…………ハアハア。
鈴木:気持ち悪いんだよ! 父がドマゾなどという設定はいらん! とにかく、僕は必ず娘さんを幸せにして見せます!
石川:君は結婚というものを甘く見ている! ここで一つなぞなぞを出そう。
切っても切っても、絶対に切れることの無い物は何でしょうか。
鈴木:それは…………もしかして夫婦の絆、とかですか?
石川:ブ―――――! 正解はトランプでした〜! え? 何それっぽい綺麗ごとを情感込めて言っちゃってんの? マジで寒いわ―――♪
鈴木:マジでいい加減にしろよ、この野郎! 何でこのタイミングで純粋になぞなぞ出してんだよ!
それよりお願いします! 僕に娘さんを下さい!
石川:ふん! 貴様のような「どこの豚の骨か分からんスープ」にウチの娘をやれるか!
鈴木:それを言うなら「どこの馬の骨か分からん奴」でしょう! とんこつラーメンじゃないんですから!
石川:そうだ!「どこの豚の骨か分からんスープ」にウチの秘伝の麺を浸せられるか!
鈴木:こだわりの麺職人ですか、貴方は! そんなことより何度でも言わせていただきます! 娘さんを僕に下さい!
石川:駄目だ! 手塩に掛けて育てた自慢の娘、そして手塩に掛けて揉んで漬けて熟成させた我が家自慢の漬物の味は誰にも渡さん!
鈴木:漬物には興味無いですって! お願いします! 僕はおたくの娘さんと出会った瞬間に運命を感じたのです!
石川:「ひとめぼれ」だとでも言うのかね! ならばこちらは「あきたこまち」だ!
鈴木:何で米の品種で張り合って来るんですか! さっきから食べ物ボケ多いですね!
石川:とんこつラーメン、漬物、ライス…………ラーメンセットの完成だ! デザートも付けちゃおうか!
鈴木:何ですか、それ! 全く意味が分かりませんよ! ごまかしてないで、はっきり答えを聞かせて下さい、お義父さん!
石川:うむ、良いだろう。結婚というのはデザートそのものでなあ。甘いようで苦くもあり、
シンプルかつ複雑。熱くなりやすく冷めやすく、必要だったり邪魔者だったり、
価値観が人によって大きく変わる代物なのだよ。以上のことを踏まえ、私が一人の人間として下す唯一の答え、
それは…………パパイヤだ!
鈴木:冒頭のなぞなぞの答えじゃねえかよ! ちょっと待て、お前!
頑固親父は日本の鏡だとか言ってたじゃねえか! なのにさっきからふざけすぎだろ!
石川:そうはいっても、頑固親父だなんて古臭いだけじゃないですか。日本らしいとは言いましたが、憧れているとは言ってませんしぃ。
そんなことより、これからは欧米化の時代ですよっ! チェケラ♪
鈴木:身も蓋もワビサビも無いな! もういいよ!
二人:ありがとうございました。
審査員 点数 |
70 | 75 | 55 | 41 | 48 | 66 | 平均59.17 |
【審査員コメント】 ・非常に正統派の漫才コントながら、やりとりのクオリティが高く引き込まれました。 「ホの字」「ごリップクリーム」のような上手いボケもあり、「ゴミ虫の言葉」のような意外性もあり。 手数が多い割にボケが小粒ということもなく、安定した漫才を堪能させて頂きました。 ただ、石川のキャラが笑えるというより本当にムカつくだけのように見えてしまったのが勿体無いです。 コント中はいいとしても「うっしゃっしゃ」などは特に笑える訳でもなく、ただの嫌な奴に映ってしまいます。 なまじネタがしっかりしてるんですから、こういう不要なキャラ付けは排除してもいいんじゃないでしょうか。 もしくは鈴木にバカにされるに値するエピソードをつけるなどすれば、キャラに説得力が出るかと。 ・安心感が凄い。Pゲートからずっと読んできて、初めて素直なコント漫才を見た気がします。 王道漫才が逆に新鮮に感じますね、うん。 しかし教科書通りの漫才というわけではなく、ちゃんと冒頭のなぞなぞやゴミ虫、 そして唐突に出したムスカも上手く絡めた終盤は圧巻でした。 ごリップクリームや豚の骨など、ハズしてしまったボケも散見されたので、ボケについては推敲の余地があります。 他の方がどういう点数つけるか分かりませんが、ダークホース枠で決勝行ってもいいかなーって思える、 そんな漫才でした! ・ここでパパイヤ持ってくるのかぁ。すごいなぁ。 かなり構成が上手く、漫才のお手本のような綺麗な漫才でしたが、面白さとしては今一つ何か足りない気がします。 ・ええ、まぁ何と言いますか悪くはないんですけど、あのアレです。決して悪くはないんですけど、ねぇ? (日本人特有の奥ゆかしさと慎み深さが露呈しました) 「相手をおちょくった態度でふざける」一辺倒になっていて単調なネタのように感じました。 言い争いみたいなネタだと使うフレーズの良さが肝になると思うのですが、そこがあまり良くなかったのかなと。 形はちゃんとしているし、最初のゴミ虫とか落差があって良かったです。 ・ネタ全体から醸し出される「頑張った感」が凄い。苦労して、練って書いたのがわかる。 でも決してダメではないけど、せっかく面白い方向に行きそうなところで的外れな方向にどんどん進んでいってしまう部分が多かったと思います。 これは僕と筆者の感覚の違いなのかもしれないですけど。でも何か将来性は物凄く感じる。「どこの豚の骨かわからんスープ」は笑った。 ・一通りしっかりした漫才で良かったと思います。ドベタにならないような工夫もいろいろあったと思います。 いろいろ上手かったのですが、ありがちなテーマがベースだった分、ちょっと他のネタに比べてインパクトが落ちてしまったのが惜しいところです。 最初のなぞなぞのツカミから本題に入るところはちょっとすんなり行き過ぎだったかもしれません。
河本:はいどーもはちみつ☆シャンプーですお願いします。
西口:なんだお前! ツイッターのアイコンが猫から薬に変わった奴か!
河本:何があったんですか。
西口:歌詞にぜんそくが出てくるV系のバンドか!
河本:何があったんですか。
西口:腹に銃の絵を描いた子どもか!
河本:何があったんですか。
西口:財布おとしたんだよ。
河本:あら可哀想。
西口:ブランド物だったんだよ。
河本:あら可哀想。
西口:グッチョ。
河本:パチモンじゃないですか。
西口:瀬戸内寂song
河本:パチモンじゃないですか。
西口:地下鉄サリリンモンロー
河本:おしまいじゃないですか。
西口:5万入ってたんだよ。
河本:あら可哀想。
西口:免許証も入ってた。
河本:あら可哀想。
西口:家も入ってた。
河本:嘘すぎますよ。
西口:へぇ〜バイナリーオプションかぁ。
河本:嘘すぎますよ。
西口:茶のしずく石鹸。
河本:もはやよくない言葉ですよ。
西口:でも落としたのが命じゃなくてよかったよ。
河本:急にどうしたんですか。
西口:落としたのが命だったらやばかったもんな。
河本:ガンジーでもそんな切り替えられないですよ。
西口:それもこれもこの絵のおかげだからお前もどうだ。
河本:どうして僕がピンチなんですか。
西口:先生が腹に銃の絵を描いてくれるんだよ。
河本:絶対クソじゃないですか。
西口:へぇ〜バイナリーオプションかぁ。
河本:あなたどんだけお金に困ってるんですか。
西口:財布おとしたからね。
河本:ワオ。
西口:ありがとうございました。
審査員 点数 |
33 | 13 | 29 | 36 | 10 | 24 | 平均24.17 |
【審査員コメント】 ・なんと言いますか、なんか猛スピードで変なものが目の前を駆け抜けた感覚。 ボリューム不足ですし言葉選びとか荒っぽいんですけど、要所要所めっちゃ面白い。 「おしまいじゃないですか」「命じゃなくて良かった」のように、突然強いフレーズが飛び出してきて笑わされる。 サリリンモンローのような雑なボケもありますし、総合的に見て高得点はつけにくいんですが、 この要所要所の爆発力を切り抜いてまとめたネタが出来れば絶対決勝とか行けます。誰だ貴様! ・漫才としては拙い部分しか見つからないような出来ではありますが、 グッチョ、瀬戸内寂song、地下鉄サリリンモンローと オリジナルの単語を作る能力に秀でたように思えました。 おまけにバイナリーオプション、茶のしずく石鹸から察するに単語の引き出しもいい物をお持ちです。 漫才の基礎能力(主に展開力)が身につけば飛躍的に面白くなる、そんな気がしました。 ・あっさりした読み味に短すぎる行数で楽しむ前に終わってしまった印象です。 センスは感じました。とか偉そうなこと言って大物の覆面だったら恥ずかしっ! ・とてもセンスを感じるフレーズとかが見られたんですが、短めなのとよくわからないやり取りだったのが合わさって 「一体何だったんだ……」という感じです。 いや、もう「地下鉄サリリンモンロー」や「腹に銃を描いた子ども」とかすげぇな……という感じです。 ・もう終わっちゃったの?って思った。ただ面白いと思うものを順番を考えて並べたという感じで、「ネタを読んでいる」という感覚にはなりませんでした。 無駄がなさ過ぎる分、筆者の意図が読み手に届かない。ボケはそのままでも、もっと間のやり取りを考えるだけでも見栄えするネタになるんじゃないかと思います。 ・ネタの方向性自体は良かったと思います。最初数行で「フレーズ勝負の漫才だな」と思いました。 ただ、その上でもっと展開させてほしかったなぁと。まず量が足りない分、一度使ったフレーズの再登場もそれほど効果的になっていなかったです。 ボケの質ももっと良いものが出てくると期待していましたが、まずは単純に量・手数がもっと欲しかったです。
山本:どーもーグリーンパークです。
渡辺:自己紹介します。こっちのメガネ担当(山本を指差す)が山本って言います
山本:別に担当だからメガネにしてるわけじゃないよ、視力が悪いからだよ。どうも山本です
渡辺:そして俺が裸眼担当の渡辺です。
山本:裸眼に担当はない。生まれ持った視力の良さに感謝しなさい
渡辺:新しいメガネ欲しくないかい?
山本:欲しいよ
渡辺:俺が良いメガネ屋さん知ってるんだ
山本:そうなの?なんで裸眼の君が良い所知ってるの!?
渡辺:隠れメガネタンだから
山本:なにその、隠れキリシタンみたいな奴!てかメガネタンってかわいいな!
渡辺:隠れてメガネしてるからさ
山本:裸眼担当って言いながらメガネしてるの!?
渡辺:裏ではな!
山本:裏とか言うな!
渡辺:ヤバい、言っちゃた!裸眼幕府に弾圧にあっちゃう
山本:裸眼幕府ってなんだよ!
渡辺:1192(いい靴)履こうぜ裸眼幕府って習わなかった?
山本:習わないよ!いい靴ってなんだよ!裸眼関係ないじゃん。1192年に出来たの?
渡辺:違うよ。1192履きたがってるだけだよ!ただのNPO法人だよ。江戸川区に事務所あるよ
山本:NPO法人なのかよ
渡辺:裸眼を広めるためにやってる。クソー、メガネってバレてしまった。せっかく踏み絵までしたのに
山本:踏み絵なんてあるの
渡辺:涙を呑んで笑福亭鶴瓶さん、マギー司郎さん、おぎやはぎさんの絵を踏んだのに。
山本:メガネの芸能人を踏むのかよ
渡辺:ただ。笑福亭笑瓶は思いっきり踏んだけど
山本:思いっきり踏むな!
渡辺:踏みやすかった
山本:軽い気持ちで踏むな!てか弾圧ってどんな事されるの?
渡辺:ペナルティ1回でメガネのレンズをビスケットに変えられる
山本:地味にやだな!前見えないじゃん
渡辺:耳にかけるところの部分をポッキーに変える
山本:メルヘンチック!だけどやだ
渡辺:3回目は本気の目潰し。本当に目を潰す目潰し
山本:いきなり怖いよ裸眼幕府!てかコンタクトにすればいいんじゃないか
渡辺:コンタクトとはいいけど、裸眼幕府とコンタクトはいざこざがあるんだ
山本:いざこざ?
渡辺:まずコンタクトは裸眼ぽく見えるから幕府側の人間は嫌なんだよ!メガネがあると邪魔じゃん、裸眼で良かったなー、ってメガネを使ってる人を見下したい人たちの集まりそれが裸眼幕府!
山本:器が小さいな!
渡辺:まあコンタクトの存在は幕府側はおととし知ったんだ
山本:おせーよ!
渡辺:鎖国してたからね
山本:鎖国ってなんだよ
渡辺:みんな外に出ず、ずっと事務所に居たんだ
山本:ただのひきこもりじゃねーか!
渡辺:コンタクトの登場を僕達は黒目来航と呼んでるよ
山本:黒船来航みたいに言うな!
渡辺:コンタクトと言うなの船に乗ってやって来たんだ。裸眼の国に
山本:たいしたことじゃないよ!
渡辺:さらにカラコンせよーとまで言うんだ
山本:開国せよーみたいに言うな
渡辺:結局コンタクト軍に圧倒されてコンタクトはokになったんだけどさ。目に入れるの怖いんだよ個人的に
山本:いざこざ関係ないのかよ
渡辺:まあいいか明日から伊達メガネ辞めよう
山本:伊達メガネだったのかよ。
渡辺:伊達だしおしゃれだったら弾圧されないんじゃね
山本:おしゃれだったらいいのかよ
渡辺:いい靴履こうぜって言ってっからいいんじゃね。しかも伊達メガネだから大丈夫しょ
この後、伊達メガネを知らない裸眼幕府は、伊達メガネによって幕府は消滅することになる。これがあのメガネ維新になることはこの時二人は知らないのであった
審査員 点数 |
25 | 16 | 69 | 37 | 8 | 37 | 平均32.00 |
【審査員コメント】 ・「裸眼に担当はない」は相変わらず面白いんですが、なんか全体的にパッとしませんでした。 NPO法人とか目潰しとかいいボケはあるんですが、これと言った笑いが無いまま終わってしまったといいますか。 設定は面白いし広げ方も悪くないんですが、小さいところで手堅くまとまってしまった感じでした。 もっと裸眼幕府の活動とか規模とか、細かく掘り下げてもいいかもしれません。 そうした方が展開やボケの幅も広がるので、武器になるフレーズや山場も作りやすくなるかと。 あと、踏みやすい芸能人のチョイスとして笑福亭笑瓶は絶妙でした。 ・メガネ芸能人の踏み絵くそわろた。 こういう場面を想像しやすいボケは笑いをとりやすいので、もっと積極的に活用したらいいと思います! ただ、メガネ幕府の実態が掴めないまま終わってしまったので、なんとも消化不良でした。 うーん、踏み絵や鎖国の他にももっと幕府らしい、広義に捉えれば江戸時代らしいボケをしたら、 この設定が生きてくるんじゃないでしょうか。 あと、一応漫才の大会なので、モノローグオチはあまりよろしくないかなー……。 ・稚拙な部分とか、ちょっとズレたツッコミとかが多かったりしたんですが、 それがいい方向に働いている部分もあったと思います。 笑福亭笑瓶は思いっきり踏んだ、黒目来航あたりが面白かったです。 ・メガネと日本史を組み合わせるという発想までは良いのですが、その先の展開の仕方や やり取りが拙いかなという印象です。 ただのNPO法人や思いっきり踏んだなど割と良いボケもあったので、全体的にそのレベルまで引き上げられたネタになったら文章が雑でもボケだけで勝負できるようになるのではないかと思います。 ・僕の意見は絶対ではないのは承知で言うけど、このネタは色々と「間違っている」やり取りがあると思います。 メガネのレンズをビスケットに変えられるということが、本当に「地味」なのか?とか。色を出そうとする前に、まずは成立した基本のやりとりを完成させないと。 崩していくにはまだ早いと思います。 ・裸眼幕府、メガネの芸能人の踏み絵、黒目来航など、独特なフレーズで面白そうな雰囲気は出していたのですが、 もうすこし設定やボケをハッキリさせてほしかったかなぁ、と思いました。「なんとなく」面白い、止まりだったというか。 ちょっと変な設定を取り入れてみる、というぐらいだと、逆にネタが薄く感じてしまわれがちなので、もう少し作り込まれていると良かったなぁと。
川岸:いきなりなんだけど、最近やってみたいことがあるのよ。
山西:やってみたいこと。一体なんですか。
川岸:アイドルのプロデュースをやってみたいんですよ。最近たくさんアイドルいるから、自分にもできるんじゃないかなと思って。
山西:プロデューサーですか。 確かにアイドルって人気あるし、プロデューサー業の人もクローズアップされてますからね。
川岸:それでどうすれば人気のアイドルを作れるかっていうのを一生懸命考えてきたんで、ちょっと聞いてもらえますか。
山西:おういいよ、お前が一生懸命考えたんだったら是非聞かせてくれ。
川岸:ありがとうございます。まずいろいろ自分なりに分析して思ったことがありまして。
何かと言うと、漠然と男性全体をターゲットにするだけでは人気は出ないと思ったんですよ。
だからある程度ターゲットを絞って、その層に熱狂的に支持されるようなアイドルをプロデュースしていこうじゃないかと決めたんです。
山西:なるほど、結構鋭い分析って感じするよ。
川岸:それを踏まえて考えたアイドルが、その名も、タバ子ちゃん。
山西:は? タバ子…ちゃん?
川岸:ズバリ、喫煙者をターゲットにしたアイドル。 その名も、タバ子ちゃん。
山西:いや、名前ダイレクトすぎるだろ!なんだそのあまりにもストレートな名前は!
川岸:愛称は、“にこちん”。
山西:別にかわいくねぇよ!なんか「ともちん」みたいに言ってるけど! 有毒物質の名前を愛称にされても!
ちょっと待てよ! アイドルとタバコとか一番避けなきゃいけない組み合わせだぞ!?
川岸:まぁそう煙たがらないでよ。…あ、これ決め台詞に使えるな。
「私のこと、煙たがらないでくだつぁぁい!!」
山西:そんな台詞使えねーよ!最後の言い方もキンタロー。っぽいし!
あれは元の言葉をアレンジしてああいう言い方してんの!
なんでアイドル自身がそのアレンジ後の言い方しちゃってんだよ!
川岸:でもかわいいんですよ? タバ子ちゃんめっちゃかわいいんですよ!?
山西:いやかわいいかもしれないけどもさ・・・
川岸:どのくらいかわいいかって言うとあの人に似てる。元アイドルの…
えーとあのー、加護ちゃん。
山西:アウトだよ! アウトー! 高らかにアウト宣言できるよ!
よりによって一番似ちゃいけない人に似ちゃったな!
川岸:なんでだよ、加護ちゃんって言ったら元トップアイドルだぞ!?
山西:でもダメなんだよ! なんで加護ちゃんが「元」トップアイドルなのか考えたらわかるだろ!
加護ちゃんってお前、アイドルとタバコを組み合わせた失敗例だろうが!
川岸:だって、衣装もかわいいんだよ? とびきりのかわいい衣装着せてんだよ?
山西:そうなの? じゃあ一応どんな衣装か聞かせてみ。
川岸:タバ子ちゃんはまず顔を白く塗って、それでタバコの着ぐるみを着てる。
山西:それ一昔前のニコレットのCMに出てくるバケモンの格好じゃねぇか! 「禁煙してても吸いたいよ〜」のCMのやつじゃねぇか!
川岸:なにその歌! いいじゃん、新曲それでいこうか!
山西:採用しようとすんな! そんなおどろおどろしい歌売れるか!
川岸:これでタバ子の人気に火が付くだろうね。タバコだけに、火が付くだろうね!
山西:うるせぇよ! そういうの出されても状況は同じだよ!
そんな衣装着せてる時点で火なんか付かねぇよ!
川岸:人気に火が付いたら衣装も短くしていきますよ、そう、火が付いたタバコが短くなるようにね!
山西:だからうるせぇよ! どんどん放り込んでくるんじゃねぇよ!
川岸:どう、ここまで聞いた時点でもうファンになろうと思ったでしょ?
山西:なるわけないだろ! 売れる要素が一つも見つからなかったわ!
川岸:そうか、禁煙か〜
山西:禁煙ってなんだよ! 俺タバコもともと吸わないんだけど!
川岸:タバ子ちゃんのファンになってくれないことを業界用語で禁煙と呼びます。
山西:なんだその言葉は! まず、禁煙ってのはもともと一回タバコ吸った人がタバコを吸わなくなることだろ!
それをお前、俺に対して禁煙ってことは俺が一回タバ子のファンになってるみたいじゃねぇか!
川岸:まぁまぁ、そんな禁煙中のお前でも一回ライブに来たらファンになるだろうな。
山西:タバ子ライブとかするのかよ!?どんなライブになるのかわからんけども。
川岸:デビュー当時は地道に路上ライブ、いや路上喫煙からやってたんですけどね。
山西:わざわざ言い換えなくていいよ!なんだ路上喫煙て!
路上喫煙も路上ライブも条例に引っかかるのはされおき、とりあえずどんなライブなのよ。
川岸:まずタバ子がステージに出る時にはスモークが炊かれますね。
山西:は!?スモーク!?
川岸:ええ、スタッフ総掛かりでタバコを吸って煙を出します。
山西:それスモークとは言わないだろ! ただの副流煙じゃねぇか! 会場絶対けむたいよ!
川岸:「♪ジリリリリリリリ・・・」
山西:感知器が!煙の感知器が作動しちゃってるよ!
川岸:いや、これは1曲目のイントロです。
山西:紛らわしいわ!そんなややこしいイントロつけてんじゃねぇよ!
川岸:初めてのライブの時は1曲目のイントロでなぜかファンが皆逃げちゃったんですよね。
山西:感知器と勘違いしたからだよ!火事になったかと思ってみんな逃げちゃったんだよ!
川岸:ライブ中はタバ子が本当にいきいきしてますよ。右手にマイク、左手にタバコを持ってね。
山西:ライブ中も持ってんのかよ!歌うときくらいは置いとけタバコくらい!
川岸:ファンも持ってるタバコを左右に振って盛り上がるんですよ。
山西:ファンもタバコ持ってんのかよ!ペンライトみたいにタバコを使ってんじゃねぇよ!火傷するだろ!アチアチってなるだろ!
川岸:ライブ終わった後もタバ子はファンサービスを欠かしませんよ。
山西:まぁ、確かにアイドルはライブ後いろいろやってからね。 握手とかハイタッチとか。
川岸:列に並んだファン一人一人の額にタバコの火を押しつけるサービスです。
山西:ヤンキーじゃねぇか!ファンに焼き印するアイドルなんておかしいだろ!
タバコ以前に道徳的に問題だよ!
川岸:こうしてどんどん人気が出るタバ子なんですけど、スキャンダルは気をつけなきゃいけないですよね。
山西:スキャンダル? まぁ確かにアイドルにとってスキャンダルは致命傷だからね。
川岸:マークしなきゃいけない芸能人と言えばあの人しかいないですよね。
山西:あの人? 誰のこと?
川岸:そりゃあもう、マッチでしょ。「マッチとタバ子に火が付いた」って記事書かれるに決まってるからな!
山西:どんな理由だよ! ライターさんもさすがに安直すぎて敬遠しそうなレベルだろ!
川岸:皮肉にもライターが騒動に火を付けるというね・・・
山西:だからもういいよそういうのは! そういう意味のライターじゃねぇよ!
川岸:スキャンダルが発覚したらもうアイドルとしてはやっていけないかもしれませんね・・・
山西:アイドルって大変だからね。他にもほら、枕営業とかの噂も聞きますよ?
川岸:枕営業はダメですよ。ばれたら炎上しちゃいますからね。 そう、枕元でタバコを吸ったら炎上するようにね!
山西:お前しつけぇよ!さっきからそういうのばっかりだな!俺は嫌いじゃないけど!とりあえずなんだこのアイドル!
川岸:どうですか? 売れると思いませんか?
山西:売れるわけないでしょうが!老若男女どこの層にも受け入れられねぇよ!
川岸:まぁ老若男女の若は最初から諦めてますよ。タバコは二十歳になってからって言いますからね。
山西:いいかげんにしろ。
二人:どうもありがとうございました。
審査員 点数 |
90 | 95 | 56 | 74 | 64 | 78 | 平均76.17 | 得票2票 |
【審査員コメント】 ・とにもかくにも上手すぎる。こいつぁよっぽどのやり手の人の覆面と見ました。 「ニコレット」「禁煙」「マッチとタバ子に火がついた」など、設定をフルに活かしたボケをこんなに量産出来るとは。 アイドルというわりかしベタな題材なだけに、そのフレーズの精密さが直に効いてきて魅了されました。 改善点としてはキンタロー。や加護ちゃんのくだりがややあざとかったことくらいでしょうか。 派手さや奇抜さは無いんですが、とにかくテクニックで笑わせる。職人気質の傑作を堪能させて頂きました。 ・うわ、覆面だ。コレ絶対書き慣れてる人の覆面だ。××たさんかな……。 もうね、言葉遊びと設定の活かし方が完璧過ぎて気持ち悪い。ベテラン過ぎるわ。 ・>俺は嫌いじゃないけど! 俺も嫌いじゃないです。よくもまあここまでタバコとアイドルをうまく結び付けたなあと感心しました。 巧さを競う企画なら優勝なんですけど面白さとしてはもう一歩何か欲しいかなと思います。 ゆーたさんっぽいなぁ。違ったらすみません。 ・うまいし笑えるしでとても良いネタでした。うまいだけに留まらないボケの作り方が見事ですね。 ファンサービスでタバコの火を押し付けるのとか 要素の掛け合わせ方がとても上手。 この手のネタはボケの方向性が偏りがちなので露骨な変化球とかあったら良いアクセントになったんじゃないですかね。 ・ボケの内容とかはそこまで強い物ではないんだけど、面白い空気を作り出すのがうまい。 書きなれてるなーって人の書き方をしてると思います。個人的にはうまいこと言う系の漫才にはあまり高得点はつけられないんだけど、 ・とにかく上手かったです。完成度も高かったですね。 上手過ぎてある意味展開が読めるみたいな感じだったのが惜しいです。もう1要素、面白い何かがあれば余裕で決勝行けてたと思います。