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021 PARTY NOISE 022 神風とくやこうや 023 メリースリー 024 サボテン 025 XENOGLOSSIA
026 木工用ボンドーズ 027 エルトアール 028 ブロッコリースプラウト 029 順列組合 030 いろは


Qゲート
No.021 PARTY NOISE
Hand×Talked×Bartend
竹林鳴子:私はソムリエが憎いです。

神崎 駿:はいどーもPARTY NOISEですよろしくお願いしまーす! 僕は無関与でーす!

鳴子:ソムリエなんて一人残らず悪い魔女にミートパイにされちゃえばいいんです。

神崎:繰り返しますが鳴子ちゃんの主張に僕の意志は含まれておりませーん!
   全国のソムリエの皆様ごめんなさーい! ワインオープナーを投げつけるのは勘弁してくださーい!!

鳴子:いやー、それにしてもねー。そろそろワインセラーを爆破したくなる時期じゃないですかー。

神崎:話題が狂ってるよー。最序盤から意思の疎通が図れないよー。

鳴子:10月でこんなに爆破したくなるんなら、4月はどれだけ爆破したくなるんでしょうねー。

神崎:そんなん無いぜー? 爆破は季節の風物詩じゃ無いぜー?
   どうしたの鳴子ちゃん、ソムリエに何されたの? 今後ソムリエ絡みの仕事やりにくくなるよー?

鳴子:……私の実家は、現在悪いソムリエの溜まり場になってるんです……。

神崎:どういうことだよー。何の一味に目をつけられてるんだよー。

鳴子:悪いソムリエの手によって……仏間はワインセラーに改装されてしまいました……!!

神崎:そいつは悪いなー。ご先祖様も周囲ワインまみれじゃ落ち着かないだろうにねー。

鳴子:それだけじゃありません……私は悪いソムリエによって、腹話術師の夢を断たれたのです……!!

神崎:何その因縁、まず鳴子ちゃんが腹話術師志してたことが初耳なんだけどー。人に歴史ありだねー。

鳴子:もし大会前にソムリエに人形を盗まれなければ、今頃私はいっこく鳴子として世界を揺るがしていたはずなのに……!!

神崎:見通しが甘いよー。あとなんで「堂」のところに個人名付けちゃったんだよー。

鳴子:だから私はソムリエが憎いんです!
   ソムリエなんて一人残らず悪い魔女にスープにされちゃえばいいんです!!(ぷんすか)

神崎:知らんぞー。善良なソムリエに訴えられても知らんぞ、断じて証人席には立たんぞー。

鳴子:それにしてもね、そろそろロマネコンティをドブに捨てたくなる季節じゃないですかー。

神崎:絶対訴えられるよー。原告席にブドウ農家も追加されるよー。
   そんな話はどうでもいいよ、ちょっと鳴子ちゃんに聞いてほしい話があるんだけど。

鳴子:『あら、どうしたミギテ? 神崎君の実家が悪いホストの溜まり場になった話ミギテ?』(右手をパクパク)

神崎:どうしたどうしたどうしたー? ソムリエへの怒りで脳細胞がやられたかー?

鳴子:おっとすいません、腹話術師の血が騒いで時々右手が喋り出すんです。

神崎:何その血ー。ただただ薄気味悪いから出来るだけ落ち着かせといてねー。

鳴子:『悪いホストには爆竹を投げつけるミギテ! ぐわーっつって逃げ出すミギテ!』(右手をパクパク)

鳴子:黙らせとけって言ったじゃんよー。コイツのキャラ生理的に受け付けないよー。

鳴子:『10月に神崎くん家にホストが集まるなら、4月はどれだけ集まるんでしょうねミギテー』(右手をパクパク)

神崎:右手が漫才進めんじゃないよー。僕は鳴子ちゃん本体に話があるんだよ、聞いてよ本体。

鳴子:……っは! すいません、らっこのこと考えてました……。

神崎:なにゆえだよー。相方を右手に任せてボーッとしてんじゃないよー。

鳴子:えーと、何の話でしたっけ? 神崎君がただただ無力感を噛み締める話でしたっけ?

神崎:そんなネガティブな話題なんざ提起しちゃいないよー。
   それより聞いて? 実はね、僕、バーテンダーに憧れてるんだよ。

鳴子:バーテンダー!? バーテンダーと言ったら、ソムリエの腰巾着じゃないですか!!

神崎:んなこたぁないよー。アルコール職種に対する偏見が酷いったらないよー。

鳴子:バーテンダーなんて一人残らず悪い魔女にビスケットにされちゃえばいいんです!(ぷんすか)

神崎:敵を増やさないでよー。最高裁だよ、原告席がお祭り騒ぎだよー。

鳴子:『だいたいなんでバーテンダーに憧れてるミギテ! そんなんだから悪いホストのカモになるミギテ!!』

神崎:黙れ右手ー。お前嫌いだ、何でホストの話しかしないんだー。
   いや、バーって色んなお客さんが集まるじゃん。それこそ色んな悩みを抱えたお客さんが。
   そんなお客さんの悩みを、美味しいカクテルと素敵なアドバイスで解決する。そんなバーテンダーって格好いいなと思って。

鳴子:確かに超かっちょいいですね!!(きらきら)

神崎:マジかこの子ー。変わり身の速さがコンコルドすら凌駕してるよー。

鳴子:『確かにカッコいいヒダリテー。でも関ジャニの方がもっとカッコいいヒダリテー』(左手をパクパク)

神崎:左手出てくんなよー。右手をまだ攻略しきれてないのに新キャラ出すなよー。

鳴子:すいませんホンタイ、どうやらバーテンダーに失礼なことを言ってしまったようですホンタイ。

神崎:その語尾いらなくなーい? 本体が両手にキャラ引っ張られちゃダメじゃなーい?

鳴子:でもソムリエは一人残らず悪い魔女にグラタンにされちゃえばいいんです。

神崎:そこはかたくななんだー。もう一生ソムリエロケとか出来ないなこりゃー。
   だからさ、バーテンダーの気分味わいたいからさ。ちょっとここでやらせてくれない?

鳴子:構いませんよ。では私はちょっとお花を摘んできます。

神崎:一人でやりたいわけじゃないんだー。トイレ休憩挟む漫才とか前代未聞だよー。

鳴子:『一人じゃないカンザキノミギテ、君にはボクがいるカンザキノミギテ!』(神崎の右手を掴んでパクパク)

神崎:しゃらくさいわー。人の右手に勝手に命を吹き込まないでよしゃらくさいわー。
   僕バーテンダーやるから、鳴子ちゃんは悩めるお客さんとして来店してきてくれない?

鳴子:……っは! すいません、今来世はらっこになりたいって考えてました……。

神崎:しっかりしてよ本体ー。現時点で両手の方がキャラ立ちしてきてるよー。

鳴子:らっこに生まれ変わったら、前世がソムリエのホタテをガン、ガン、ガン……!!

神崎:どんだけ恨んでんだよー。転生先では許してあげてよー。
   とにかくお客さんとして来てね? 僕はかっこよくシェイカー振ってるから。

鳴子:承知しました。ちゃんと過去にダンサーに20万貢いだバーテンダーをやってくださいね?

神崎:勝手に設定ふっかけてこないでよー……。

   シャカシャカシャカ……ジャズの流れるモダンな店内でシャカシャカシャカ……。

鳴子:ガチャッ、カランカランカラン。
   『マスター、こんばんはミギテ……』(右手をパクパク)

神崎:帰れこの野郎ー。何となく来るとは思ってたよ、パーツは出禁だ帰れこの野郎ー。

鳴子:『相変わらず素敵なお店ねミギテ……とりあえず、ジントニックもらえるミギテ?』(右手を気だるげにパクパク)

神崎:何ちょっといい女みたいな雰囲気出してんだよー。右手が飲み物飲めんのかよー。
   ごめん右手、本体呼んできてくれる? ウチの店は本体専門店なんだわ。

鳴子:『本体は悪いソムリエと戦うために実家に帰ったミギテ』(右手をパクパク)

神崎:何やってんだよ本体ー。てことはお前本体から独立して来てんの? 何その不気味な世界観。

鳴子:『今頃本体はソムリエに殴りかかろうにも右手がいないからあたふたしてるミギテ』(右手をパクパク)

神崎:バカッタレじゃーん。てかならばお前本体についてってあげなよ、何を一杯引っ掛けようとしてんだよー。

鳴子:『ちなみに左手は金魚泥棒で逮捕されたミギテ』(右手をパクパク)

神崎:クソッタレじゃーん。てことは鳴子ちゃん腕無いじゃん、絶対勝てないよ負け戦だよー。

鳴子:『そんなことより聞いてちょうだいミギテ……私、今悩んでるのミギテ……』(右手を悩ましげにパクパク)

神崎:そんなことってお前ー。本体がソムリエにタコ殴りにされようとしてるってのにお前ー。

鳴子:『実はミギテ、行きつけの執事喫茶の店員に恋をしたミギテ……』(右手をパクパク)

神崎:そこはホストじゃないのかよー。散々話題に出してきたホストじゃないのかよー。

鳴子:『ただの客のくせして、勝手に好きになってさ……ハハ、何やってんだろ、ミギテ……』(右手を自嘲気味にパクパク)

神崎:マジで何やってんだよー。バーで右手が何を語ってんだよ、どっから声出てんだよー。

鳴子:『彼にとって私はただの客、それは絶対に揺るがない、なのに好きになっちゃって……!!
    好きで好きで、どうしようもなくなっちゃって……バカみたいだよね、私……!!』(右手をプルプル)

神崎:ていうか相談内容はめっちゃいいじゃーん! 右手のクセしてめっちゃ恋に悩んでんじゃーん!!
   出来ればその悩みを本体から聞きたかったなー! 何やってんだよ本体ー!

鳴子:一方その頃鳴子ちゃん本体は。
   「くそっソムリエ共め、ひいばあちゃんの位牌を勝手にワインボトルに改造するなんて……!!」

神崎:何やってんだよ本体ー。右手が甘酸っぱい恋してる一方何やってんだよ本体ー。

鳴子:「でも、アンタ達は私が絶対に追い出してやる!!
    喰らいなさい! 悪い魔女直伝、チェリーパイパンチ!! ……………あっ、右手無かった!!」

神崎:もう見てらんないよー。袋叩きだよ、恥さらしだよー。

鳴子:一方その頃左手は。
   「ちょっと看守ー、アイツのスープのが私より具多いんじゃないヒダリテー?」(左手をパクパク)

神崎:クソだよー。コイツはただのクソだよー。罪を償えー。

鳴子:『ねぇマスター、ミギテ、どうすればいいのかなぁ……!! ミギテ、諦めた方がいいのかなぁ……!!』(右手を震わせながらパクパク)

神崎:おっとシーンが戻ってきた! 相変わらず右手の演技力はピカイチだ!!

鳴子:『辛いよ、こんなに辛いなら、恋心なんて知りたくなかった……!!
    ねぇ、どうすればいいの……!? 傷つきたくない、でも抑えきれない………!! ……あっ、ミギテ……!!』(右手をパクパク)

神崎:もう語尾も忘れちゃってるじゃーん。一個人として成り立っちゃったじゃーん。
   うーん……相談に乗ってあげたいのはやまやまなんだけど、如何せん右手の気持ちわかんないからなぁ……どうしよ……。

鳴子:『……そんなに大切な恋ならば、自分の気持ちに正直になるべきですカンザキノミギテ』(神崎の右手をパクパク)

神崎:僕の右手ぇぇぇーーーーーっ!!! 僕の右手が独立してアドバイスをぉぉぉーーーーーっ!!!

鳴子:『その通り。ったく、悩んでるくらいならさっさと好きっていっちまえよカンザキノヒダリテ』(神崎の左手をパクパク)

神崎:僕の左手ぇぇぇーーーーーっ!!! そんなオラオラ系だったのか左手ぇぇぇーーーーーっ!!!

鳴子:『恋愛に正解はありません。叶うかどうかなんて神様だって知りません。
    だからこそ、悩んで悩んで、女性は美しくなるんですカンザキノミギテ……』(神崎の右手をパクパク)
   『……………マスター……………っ!!!』(右手をパクパク)

神崎:マスター僕僕ー。そいつ僕の一部ー。マスターは僕ー、ただいるだけの僕ー。

鳴子:『ありがとうマスター、私、マスターに相談してよかった……』(右手をパクパク)
   『それはよかった……お待たせしました、ジントニックでございます』(神崎の右手をパクパク)
   『これと一緒に、臆病な自分も飲み干しちまえよ?』(神崎の左手をパクパク)
   『あはははは………』(みんなパクパク)

神崎:えー、何これ何これー……本体の介入が一切合切無いまま何この大団円ー……。

鳴子:一方その頃鳴子ちゃんの本体は。
   「いや、マジですいませんでした……もう一生ワインしか飲みません、悪い魔女にマカロンにされてきます……」

神崎:ろくでなしだよー。本体双方ともに役立たずのでくのぼうだよー。
   ちょっと鳴子ちゃん、何これ。パーツがめっちゃいい仕事してる横で僕ら何これ。

鳴子:いやー、ソムリエって最高ですねー! 来世はボジョレーヌーボーになりたいです!

神崎:変わり身がえげつないよー。さっきまで恨み倒してた対象によくそんなに媚びへつらえるねー。

鳴子:いやー、10月にこんなにワインが美味しいなら、4月はどれだけ美味しいんでしょうねー。
   あっ、ワインは年がら年中美味しいか! あっはっはっは!!

神崎:無様だよー。みっともなさの究極系ここにありだよー。
   鳴子ちゃん、全然バーテンダー出来なかったよ。何にも出来なかったよ。

鳴子:だから、神崎君がただただ無力感を噛み締める話ですよね?

神崎:クソッタレーっ!!

予選総合第6位(決勝進出) PARTY NOISE
審査員
点数
白鳥 64 93 71 77 90 平均79.00 得票2票
【審査員コメント】
・ゴチャゴチャしてんなオイ。我ながらよく100行に収まったものです。
 ソムリエとパティシエどっちを憎ませようか悩んだんですが、僅差でソムリエに軍配が上がりました。
 そして今回のネタから神崎君の口癖が「クソだよー」に決定致しました。なんだこいつ。
   
・右手がバーで勝手に喋るという設定はいいはずなんですが……どうにも爆発しきれませんでした。
 実際に舞台で見たらもっと面白いのかな。ト書きの補足はあるものの、なんとも絵を想像しにくい漫才でした。
 序盤に無理矢理出した単語を漫才中で巧く料理する技術は高いですし、
 終盤の右手、左手、本体×2人分が登場してきたあたりになると、いくらか安定した笑いが起きたんですが…
 それまでしばらく燻っていた印象です。
   
・一方その頃本体がめちゃくちゃ面白いです。
 オチも素晴らしい。最近のPARTY NOISEはアポロを食えるコンビになってますね。
   
・序盤から威力のあるボケを積み重ねていって面白かったです。
 でも後半がパーツとパーツ無しの本体という設定に頼り過ぎてボケが疎かになっていたかなと。
 悪いソムリエの溜まり場やミギテ・ホンタイ・カンザキクンノミギテとか面白かったのですが引っ張り過ぎはよくないですね。
   
・後半になるにつれて盛り上がるマジックにやられたなあ。
 個人的にですけど、魔女が魔法で変える食品が、もっと本編にも絡んでくればポイント高かったというか、そのくらいのことはしてくれると思ってしまった。
 どう絡んでくるのかを期待しながら読んでしまった分、やや期待はずれにおわってしまったのが残念でした。
   
・設定が新しさに惹かれました。右手左手パクパクがこんなに面白くなるとは。
 個人的には優勝も有り得るレベルだと思いました。面白かったです。
 

Qゲート
No.022 神風とくやこうや
事故と薬物とノーベル賞とか
とくや「おばんです、神風とくやです!」

こうや「神風こうやです!」

二人「とくやこうやです、よろしくお願いします!」

とくや「まあ、世の中は相変わらず事故や災害が多いね。」

こうや「確かにね。でも、それに遭った人のことを周囲に訊くとさ、良いことしか言わないよな。」

とくや「そりゃそうだろ。」

こうや「『あの人はいつも笑顔で挨拶していた…』とか、『友達思いのいい奴で…』とかさ、いい印象しか話さないのな。
たまには悪い印象を言われてもいいんじゃないかと…」

とくや「悪い印象!?」

こうや「『あいつは本当にろくでもない奴で、借りた金は返さない、嫁にはDVする…』」

とくや「どんだけひどい奴なんだよ!」

こうや「『良くぞあいつを轢いてくれた…』」

とくや「いやいや、加害者を肯定するなよ!」

こうや「あと、他にも『あいつは借金で首が回らなくて、もう死にたいと言ってて…』」

とくや「後ろ向きな印象話すの!?」

こうや「『これで保険金が下りて、借金を返せるなと…』」

とくや「ヤメレ! 間違いなく遺族が疑われるだろ!」

こうや「あってもいいだろ、そのくらい。」

とくや「だめだよ!」

こうや「あと、事故で思い出したんだけど、最近危険ドラッグっていうのをよく聞くね。」

とくや「ああ、使いながら運転して事故起こすってのもよく聞くよ。」

こうや「皆さん、やりました?」

とくや「やるわけねぇだろ! そんなこと訊くなよ!
でも、ドラッグに限らず、『ながら運転』っていうのは絶対しないでくださいね。」

こうや「携帯電話使いながらとか、カーオーディオいじりながらとかね。」

とくや「そうそう、危ないですからね。」

こうや「ちゃんと運転に集中しなきゃね。」

とくや「うん、そうだね。」

こうや「もちろん、事故を起こすのも集中してね…」

とくや「何だそれ!」

こうや「今から、あの電柱に突っ込む!」

とくや「そんな集中の仕方があるか!」

こうや「うまくいけば2,3人巻き込める!」

とくや「ヤメレ! それは集中じゃない、確信犯だろ!」

こうや「どんな時にも集中は大事ですから。」

とくや「その集中の仕方がおかしいよ!」

こうや「あと、薬物といえば、今年あったのが、ASKAさんのね…」

とくや「そうそう。あれはビックリしたよ。俺らの世代は特にね。」

こうや「うん、チャゲアスでいい曲たくさんあるからな。」

とくや「でも、最初は捕まった時、覚醒剤使ってたことを否定してたけど、検査やら何やらで結局やってたことがわかってね。」

こうや「証拠が次々と出てきて、『僕はこの瞳で嘘をつく〜♪』と言ったとか…」

とくや「言わねぇよ! 何でヒット曲に絡めるんだよ!」

こうや「あと警察も、『何度も言うよ〜君は確かに〜薬やっている〜♪』」

とくや「警察も一緒になって歌わねぇだろ!」

こうや「ASKAさんも『SAY YES〜♪』」

とくや「ヤメレ! 取り調べでそんなやり取りするか! でもね、今はちゃんと更生と復帰を目指して療養していますからね。」

こうや「時々禁断症状が出て、『YAH YAH YAH〜♪』」

とくや「だからヤメレ!! 全国のファンに謝れ!」

こうや「あと、芸能人のトラブルと言えば、ちょっと前にあったのが、江角マキコさんのね…」

とくや「ああ、長嶋一茂さんの家に『バカ息子』って落書きしたってやつね。
本人は釈明しているみたいだけど、イメージダウンは必至ですよ。」

こうや「でも、長嶋さんの家にやるなんて、今更『バカ息子』って言われても、みんな分かってるのにね。」

とくや「失礼だろ! 一茂さんに謝れ!」

こうや「どうせ書くんだったら、鳩山さん家にね…」

とくや「ヤメレ! 誰だってやっちゃだめだよ!」

こうや「もうちょっと矛先をね…」

とくや「矛先の問題じゃねぇよ! 行為そのものの問題だよ!」

こうや「あと最近いいニュースもありましたね。ノーベル賞!」

とくや「はいはい。物理学賞で日本人3人受賞ですよ。青色LEDの開発で受賞ですからね、すごいですよ。」

こうや「でもね、ノーベル賞って、ずっと同じジャンルじゃない。そろそろ新しいジャンルを作ってもいいんじゃないかと…」

とくや「新しいジャンル?」

こうや「そう、例えば、『ノーベル参加賞』とか…」

とくや「参加賞ってなんだよ! 誰でももらえそうじゃねぇか!」

こうや「毎回ノミネートされながら、今年も獲れなかった村上春樹さんに…」

とくや「失礼だろ! ハルキストに謝れ!」

こうや「あと、『ノーベルどうで賞』とか。」

とくや「何だよ、『どうで賞』って!」

こうや「鈴井貴之さんと大泉洋さんが受賞しました。」

とくや「水曜どうでしょうかよ! プロデューサーも入れてやれよ!」

こうや「授賞式の帰りは、サイコロを使って…」

とくや「そこで取り入れるのか!? しかもその賞、対象の枠が狭すぎるだろ! 駄目だよ!」

こうや「それじゃあ、『ノーベルのど飴賞』とか…」

とくや「そっちのノーベルか!」

こうや「今年はえなりかずきさんが受賞しました…」

とくや「やっぱりな!」

こうや「昨年の天童よしみさんに続き、二年連続で日本人が受賞しました。」

とくや「そうだろうな! あの会社のCM出ている人が持ち回りで受賞するんだろ?」

こうや「来年こそは、瀬川瑛子さんが…」

とくや「ヤメレ! ノーベル財団に謝れ!」

こうや「あと、『ノーベル歌謡賞』。」

とくや「それ昭和時代の公開収録の歌番組みたいじゃないか!」

こうや「それでは歌っていただきましょう、天童よしみさんです!
『なめたらアカン〜♪』」

とくや「やっぱりそうか! どんどん賞の品格が下がってるよ!」

こうや「それではスペシャルゲストです、CHAGEさんで、『YAH YAH YAH』!」

とくや「じゃかーしい! もうやめんべ!」

二人「とくやこうやでした。どうもありがとうございました!」

予選総合第39位(2回戦敗退) 神風とくやこうや
審査員
点数
42 42 51 39 30 47 平均41.83
【審査員コメント】
・コロコロ話題が変わるにも関わらず自然な流れと展開の淀みなさ、何よりも安定感が抜群。
 テンポよくボケを繰り出すリズムが心地よく、経験値と貫禄をひしひしと見せつけられました。
 ただキレイすぎると言いますか、まとまりすぎて他の参加者の方々の中では埋もれ気味だったことも事実です。
 ASKAやノーベル賞のくだりは上手いんですが沸点は低く、想定内のボケも多く見られました。
 逆に事故のくだりはややブラックなものの「皆さんやりました?」のような斜め上のボケが豊富で光ってました。
 安定感は唯一無二なので、それに斬新な変化球が備わればすんごいことになりそうです。
   
・前半は様々な話題に触れつつ、後半は出来事を絞って深く掘り下げていく。
 時事漫才における理想的構成だと思いました。やっぱこれがベターなんだなあ。
 でも、後半の新しいジャンルのノーベル賞は、思っていたほどの山場とはなりませんでした。
 賞の名前の段階でボケが読めるものが多く意外性に乏しいです。
 前半の事故や薬物や江角マキコを、ノーベル賞に組み込めたらよかったんですが…。
 個人的には、集中して事故を起こすのくだりがすごく好きです。
   
・じゃかーしい! もうやめんべ!が見れて満足です。
 色々な時事ネタを絡めた構成になっていましたが、ノーベル賞のあたりから盛り上がってきたので、
 それを主軸にしてもよかったかなと思います。
 もしくは、最後のASKA再登場みたいなボケがもっと見たかったですね。
 大きな当たりは無かったですが、楽しめるネタでした。
   
・話題の移ろいや内容が、良くない意味で世間話っぽいなという印象です。
 全体的にボケが弱いと感じました。
 ASKAの件は既視感あるんですが、鳩山さんはちょっと面白くて「おっ」と思いました。
   
・たぶん、退化はしてないけど、進化しているか、順応しているかというとそうではないということなんだと思います。
 過去の自分のネタを読んでも同じことを思うんですよね。今面白いとされているものも、数年後に見れば相対的に面白くないと感じてしまうんだと思うんです。
 僕らの基礎をつくってくれた人たちが未だにこうして参加してくれるというところには喜びを感じざるを得ないです。
   
・一貫したネタになっているのは良かったと思います。
 ベタなボケ自体は良いのですが、目の肥えた審査員や読者層からすると笑いとしてちょっと物足りなかったかもしれません。
 ASKAさんのあたりやノーベル参加賞など、本当にドベタなボケも多かったので、
 もう少しそういうところで捻りが効いていると印象が上がるんじゃないかなぁと思います。
 

Qゲート
No.023 メリースリー
一寸タビュー
ケイ:どうもー!メリースリーです!よろしくお願いします!

キミ:昔話をもっと楽しんでもらおうという使命を果たしに来ました。

シン:はい、さっそく舞台袖に頭のねじを落としましたね。

キミ:いや、俺思うんだよ。昔話っていい話が多いけど、もっと伝え方を工夫したほうがより楽しめるんじゃないかって。

ケイ:あー、はいはい!私もさっき楽屋でメイクさんの道具盗みながらそう思ってた!

シン:戻ったら返せよ。

キミ:そこでだ。普通に朗読するだけじゃなく、インタビュー形式で展開させていくといいと思うんだよ。

シン:どういうことだよ。

キミ:見てみればわかるよ。そうだなー、一寸法師で試してみようか。
   じゃあ、俺がインタビュアーをやるからケイちゃんは一寸法師役をやってくれ。

ケイ:わーい!私、芸人になって一寸法師役を振られるの夢だったんだ!

シン:そんなピンポイントな夢があるとはな。

キミ:じゃあいくぞ。『一寸法師さん、今日はよろしくお願いします。』

ケイ:「よろしくお願いします。」

キミ:『早速ですが名前と年齢、スリーサイズといつ初体験をしたかをお願いします。』

シン:AVだよねこれ。行為の前のインタビューみたいになってるよね。

ケイ:「はい、本名は西村智子23歳です。」

シン:一寸法師男だからね。早速設定ねじ曲がってるよ。

ケイ:「この世界に入るまでは、大きいサイズ専門のセレクトショップで働いてました。」

シン:場違いだよね。一寸の子が馴染める職場じゃないよね。

ケイ:「スリーサイズは、上から80・80・80です。」

シン:一寸の子がそのサイズだったらバーベルのプレートだよね。

ケイ:「はじめてお買い物をしたのは4歳です。大根とから揚げ粉を買いました。」

シン:その正直さと純真さは嫌いじゃないよ。

キミ:『なるほど。では一寸法師さん、さっそくセレクトショップについてお伺いしますが、メンズですか?』

ケイ:「はい、メンズです。」

シン:至極どうでもいいところだね。一寸法師のストーリーを描いてください。

キミ:一寸法師ちゃんの採寸の仕方とか興味ない?

シン:ちょっとあるけど、そこ膨らましたら話進まない。

ケイ:「メンズ物のビックサイズのジーンズは年々需要が高くなっていまして、アメリカでは…。」

シン:展開さすな。一寸法師がアメリカとか言うな。

キミ:『では早速お伺いしますが、一寸法師さんはどのような功績を果たしたのでしょうか?」

ケイ:「臓物の中で暴れまわり、サミングをした後に結婚しました。」

シン:ざっくりすぎるんだよ。その通りなんだけどよ。

キミ:『何でも、鬼を倒すためにそういった行動をとられたそうですが、鬼に個人的な恨みがあったんでしょうか?』

ケイ:「そうですね。私がお守りしていた姫をさらっていこうとしましたので、そうはさせるかと懲らしめたわけです。」

シン:そういう話だったなぁ。

ケイ:「やはり、人に怖がられる鬼とはいえそのような行動をとるというのは、人々の住む里や町の脅威になりますからね。
    安心して人の住める地域と、鬼の住処となる地域をしっかりと分けていかないといけません。
    最近桃太郎総理が『モモノミクス』とか言って、鬼から金品を巻き上げて謝らせる政策を発動させようとしています。
    しかし、力だけの政治ではこの里や町は変わらないのです。
    今こそ、人間とそうでない者との心の交流、心の対話が求められているのではないでしょうか。」

シン:これ、政見放送じゃないからね。

キミ:(手話)

シン:配慮の心。

キミ:『一寸法師さんは小さな体をしていますが、移動の際は大変だったのではないでしょうか。』

ケイ:「はい、普通に歩いていったら疲れて疲れて大変です。ですから、お椀を舟にして、箸で漕ぎながら川を渡っていったんです。」

シン:一寸法師の一番特徴的なシーンだな。

キミ:『お椀で川を渡るとは、冒険心にあふれていますね。普段からお椀は使い慣れていたのでしょうか?」

ケイ:「いえ、私サーファーなので波や水の流れの扱いは慣れているんです。」

シン:冷める冷める。チャラ要素いらない。

ケイ:「ちなみにこれが私が使っているボード、justiceのFLEXFLY HyBrid(BULLETモデル)ですね。
    テイクオフが速くて、その後も安定して波に乗ることができるので気に入ってますね。」

シン:ガッチガチのボード愛用してんじゃねえよ。なんで一寸法師に合うのが売ってんだよ。

キミ:『なぜ、そのボードを川を渡る際に使わなかったんですか?』

ケイ:「いやいや、針の刀でボードちゃん傷つくでしょ(笑)」

シン:だいぶウザい方に属するサーファーだな。

キミ:『そうですか(洗)』

シン:何洗ったんだ仕事中に。

キミ:『お姫様をお守りしたとおっしゃってましたが、お姫様とはどのようにして出会ったんでしょうか。』

ケイ:「私が都にある大きな家を訪ねた際に出会い、そこでお守り役として働くこととなったのです。」

シン:お前さっきセレクトショップって口走ってただろ。

ケイ:「お守りだけだと時間が空くということで、家の中にあるセレクトショップでも働きました。」

シン:どこに出店してんだ。店長出てこい。

ケイ:「人気のセレクトショップだったので連日客が絶えません。入り口の前にある姫の部屋には毎日行列ができます。」

シン:店長は姫に恨みでもあんのか。

ケイ:「最近は店の前に焼鳥屋の移動販売が来ます。」

シン:プライバシーを真上から侵害してるよね。

ケイ:「姫のお気に入りはボンボチとトリカワ(塩)です。」

シン:利用してんじゃねえか。微妙に通ぶったチョイスしやがって。

キミ:『いやー、焼き鳥の話を聞いたらよだれが止まんなくなりましたよ(滝)』

シン:ばっちいから止めろ。滝を生み出すな。

キミ:『一寸法師さんといえばその小さな体ですが、何か体に関する悩みなどはありますか?」

シン:まあ、これは色々あるだろうな。小さい体は不便だろうし。

ケイ:「最近、鼻の頭の黒ずみが気になりはじめまして…。いい鼻パックが見つからないんですよ。」

シン:西村智子としての悩みじゃねえか。一寸だからひたすらに目立たねえよ。安心しなさい。

ケイ:「後は、小さいから通行人に踏まれそうになることが多いですね。」

シン:あー、ありそうだな。

キミ:『奇遇ですね。僕も小さなビルの2階で女の人に踏まれることが多いですよ。』

シン:一緒にすんな。

ケイ:「夜寝ているときも姫の隣にいなければいけないんですが、姫の寝相に潰されそうになることもあります。」

キミ:『わかります。僕も女王様のヒップアタックで潰されるの大好物です。』

シン:だから一緒にすんな。

ケイ:「湯呑みも私に合うサイズが少なくて。大きすぎて飲みにくかったりしますね。たまに頭からお茶かぶっちゃったり。」

キミ:『僕も女王様にパワードコーヒーで頭皮をしっかり洗われた時は、これは感じどころを探す必要があるプレイなんだなと思いました!』

シン:お前インタビュアーとしての自覚あんのか。あと、そのプレイする店教えろ。俺が取材するから。

キミ:『では、あなたにとって栗拾いとは?』

ケイ:「串刺しです。」

シン:恐ろしい締め方やめてやれ。

キミ:『では、インタビューは以上になりますが、最後に一寸法師としてやりたいことがあるそうですね。』

ケイ:「はい。パチンコの余り玉との引き換えで手に入れたこの打ち出の小槌で、私の長年の夢をかなえたいと思っています。」

シン:鬼が落としたんじゃねえのかよ。なんだそのハッピーターンの小袋並の扱いは。

ケイ:「ではインタビュアーさん、この打ち出の小槌で『背出ろ、背出ろ』と言いながら振ってもらえませんか。」

シン:そうすることで普通の人と同じくらいに大きくなるんだよな。インタビュアーに頼むことじゃないんだけどな。

キミ:『分かりました。せーでろ!せーでろ!』

ケイ:「…………。」

キミ:『あれ?変化ありませんね。』

ケイ:「うおおおおおおおおおお!!!興奮してきたああああああああああ!!!!体が、カッカいたしまっせ!!!!!!
    これは、同じ欲を抱く人間を襲わねばなるまい!!!!!そう、性欲の天に立つべく、食らわねばならぬのだぁぁぁぁぁ!!!!!!」

シン:なんだなんだ、ここにきて頭のねじが全部すっ飛んだか。

キミ:『どうやら私、間違えて「精出ろ」とお願いしてしまったようです。
    インタビュー後、彼女は治まらない精を治めるための旅に出たそうです。旅に出た直後、姫をはじめとする家の者がどうなったか。
    それは、皆様の想像に任せることとしましょう。ちなみに全員衣服が乱れて気絶していましたとさ。めでたしめでたし。スタジオにお返しします。』

シン:想像するまでもなくバッドエンドだよ。つーか中継繋いでたのかよ。




ケイ:性欲の覇王となった一寸法師、西村智子は戦う。己の性欲を、天へと届かせるために。長渕の東京ドーム公演の観客動員数ほどの家族を作るために――――。


   勇次、あの時の下半身を忘れちゃいないかい 勇次、エネルギッシュなお前が欲しい

   マジで欲しい、いやマジで欲しい、くださいくださいエネルギッシュな奴をください

   エネルギッシュというのは股にあるあのb(ピーピーピー、ピーピーピー、ピーピーピー、ピーピーピー)


キミ:〜〜〜♪(ハーモニカで奏でる、長渕剛「勇次」)









シン:どんな昔話だよ、いい加減にしろ。長渕剛さん、僕ら3人はあなたの大ファンですからいやマジで。

予選総合第4位(決勝進出) メリースリー
審査員
点数
74 86 71 80 95 87 平均82.17
【審査員コメント】
・どんなタイミングで「よし!このネタのオチは『勇次』にしよう!」と思いついたのか教えてください。
 とにかくフレーズのひとつひとつが劇薬ですよね。「栗拾いとは?」「串刺しです」とか致死量ですよね。
 往復するボケの会話に的確に挟まれるツッコミも気持ちよく、トリオ漫才として理想的な構成を見せてもらいました。
 ただ、終始楽しめたのですが、単発で終わってしまったボケが多かったのがモヤモヤしました。
 「メイク道具を盗んだ」「サーファー」「焼き鳥屋」などは単発で終わらせるにはパンチが強すぎます。
 それら全てを放り投げての「勇次」だったので、スッキリ終われなかったのが残念です。
 これが適度に回収された上での勇次だったら最高の勇次でした。最高の勇次。
   
・そもそもインタビュー形式の時点でなかなか新しいんですが、
 KKさんお得意のぶっ壊れワードとぶっ壊れ展開が終始炸裂ですね。
 パワードコーヒーで頭皮を洗うは脳細胞をどう腐らせればそんなプレイが思いつくんでしょう(褒め言葉)
 でも正直な話、
  『では、あなたにとって栗拾いとは?』
  「串刺しです。」
 で割と(?)すんなりオチたネタだっただけに、その後の「精出ろ」が蛇足でした。ちょっとやり過ぎかなと。
 ここで序盤のAV要素を絡めてくれば、いくらか綺麗に収まったかなー…。
   
・KKさんが久しぶりにスタンダードなネタやってるなと思ったらやっぱり最後でぶっ壊れてんじゃねえか。
 オチ以外はシンプルなネタながらもボケが粒ぞろいで、面白かったです。(洗)とか特に好きでした。
 点数は笑った量で付けます。
   
・バカで面白いです。特に下ネタ方面の威力が高かった。
 最後なんて何をしてくれてるんだという感じですね。
 所々、面白さが途切れるところがあったように感じられたのが少々ネックかと。
   
・なんだかわかんないけど、「あなたにとって栗拾いとは?」で死ぬほど笑った。全体的に頭おかしいと思います。
   
・これまた斬新な形式ですねぇ。
 一寸法師っぽくなさが上手く生きていました。
 オチは個人的にそこまでハマったわけではないですが、全体的にはとても面白かったです。
 

Qゲート
No.024 サボテン
サボテン
サボ:サボです。

テン:テンです。

2人:二人合わせてサボテンです宜しくお願いします。

サボ:きれいな薔薇にはトゲがある、きれいなサボにもトゲがある。

テン:きれいじゃないよ。

サボ:くっさいテンには毒がある。

テン:根っこの方にあるかも。

サボ:言動に対して言ったはずが。

テン:そういうかみ合わない感じ、わかるわ。

サボ:今日は漫才ということでテーマを決めましょう。

テン:テンーマ。

サボ:・・・???

テン:今の無し。

サボ:それじゃあお互いの名前に関することで話を繋ごう。

テン:まさに数珠繋ぎ。

サボ:・・・???まずサボといったらサボテン。

テン:私も同じこと繰り返すぞ、それは禁止。

サボ:サボタージュなんてどうでしょう。サボリですよサボリ。

テン:DHC・・・

サボ:それはサプリ。

テン:旦那が社長を務めてるというだけで会社に不定期に顔を出しては女性従業員に嫌味を言う卑セレブが選んだ目のクマを隠す部門第1位。

サボ:ファンデーションのほうが早くない?

テン:風が吹くと粉だらけになるし。

サボ:塗りすぎ。サボリの話おしまいね。次はテンの話を。

テン:テンといえば天上天下唯我独尊のテン。

サボ:最初の方のテンなのか後の方のテンなのか。

テン:唯我独尊のほう。

サボ:ううう、テンでなくソンでもいいや。損した気分だけど。

テン:お寺修行をすれば損したとかそういう苦しさがどうでもよくなります。

サボ:心頭滅却というやつですか。

テン:まさに数珠繋ぎ。

サボ:数珠繋ぎさっきから下手糞すぎない?

テン:テンといえば点呼のテン。

サボ:え、連続でするんだ。順番待ちしてたんだけど。

テン:番号!1、2、1、2、1、2、・・・(ザッザッザッザッ)

サボ:行進じゃねえか。

テン:番号!1、2、3、(拳を握りアゴをおもいっきりしゃくらせて)ダアァ

サボ:サボといったらサイボーグのサボ。

テン:ァー。

サボ:今の流れで言うかね。そしてなんて元気のない闘魂注入。

テン:サイボーグのサボって意味わからないんだけど。サイボじゃなくて?

サボ:サボのつく言葉が意外と無かった。

テン:意外だとのたまうのが意外。

サボ:サイボーグってハンバーグみたいで美味しそうですよね。

テン:お前の脳みそはデミグラスソースでできてそう。

サボ:ハミ毛出すパーンツ?

テン:いや、やっぱり脳みそ白子でできてそう。はみ出てるからハミ毛って言うんだよ。既に出てんだよ。

サボ:帰ったら定規で処理しよう・・・

テン:おまえんちの定規はそんなに鋭利なのか。

サボ:サイボーグの話題もういいわ。サイボーグ全然知らないんだ。次。

テン:テンといえば天界のテン。

サボ:またそういうのを。

テン:私が天界でゼウスをします。あなたは雷を落とされて一言。

サボ:まいった。

テン:完全回答出たな。

サボ:サボといったら・・・パス。

テン:テンといえば天秤のテン。

サボ:シーソーにスモールライトを浴びせたら、て、て、て、天秤だぁ〜。

テン:古代エジプト神話のマァトは死者の魂を量るために天秤を・・・

サボ:そっち系の話、多くない?

テン:このマァトという神が家族を持ち、のちに大手コンビニチェーン「ファミリーマート」になったのだ。

サボ:あっこの話はウソだ。中卒だけどわかるよ。

テン:マァトは朝7時に起きて夜11時に寝る。のちに大手コンビニチェ

サボ:コンビニ押しがひどい。敵同士じゃないのファミマとセブンは。

テン:また、マァトは桜が大好きで愛犬のポピーとよく桜を見に行ったんだ。のちに大手コンビニチェーン「さくらポピー」になったのだ。

サボ:ごめんそれは知らない。あとちゃんと「さくらポピー」っていうコンビニが出てこないかネット検索したか?

テン:調剤薬局が出てきただけだったので。

サボ:あるのかよ。天秤の話はもういいわ。天秤の話、たいしてしてないけど。

テン:テンといえばバッテンのテン。

サボ:×

テン:そんな・・・ひどい・・・

サボ:×だ。ゆるさんぞ。泣いたって土下座したって×だ。

テン:許してください・・・(泣いて土下座して三転倒立)

サボ:なんだその唯我独尊は。スカイツリーか。

テン:ちゃうねん通天閣やねん。

サボ:大阪弁どっから沸いたし。きったねえ道頓堀に飛びこんでろ。

テン:道頓堀に飛び込むと体が溶けてゆきます。

サボ:汚いどころの話じゃなかった。

テン:溶ける前に右手親指をグッと立てるのがサイボーグです。

サボ:なるほど。シュワちゃんがシュワシュワ溶けていくんだね。

テン:最近の道頓堀聞きたい?

サボ:聞きたい。できることならサラウンドで。

テン:最近の道頓堀君はみんなが飛び込む音で目が覚めてしまうんだ。

サボ:思ってたのと違った。もうミュートでいい。

テン:大阪の若者に激怒した道頓堀君は有毒な物質を水に混ぜ込、はいおしまい。

サボ:もうちょっと聞きたかったけど武士に二言は無し。

テン:サボはサボテンじゃなくて武士だったの?

サボ:武富士です。借金してるんで。

テン:よくもまあ武士カテゴリに入ろうと思ったね。

サボ:プッシーでもいいですよ。

テン:お前の脳みそは白子でできてそう。もういいわ。

サボ:最後にひとつだけサボの話を。

テン:サボのつく言葉あるかなあ?

サボ:サボといったら砂防ダム。はい。どうぞ。

テン:どうぞって。

サボ:砂防ダムのあるあるでも言ってみ?

テン:×

サボ:すいませんでした。


予選総合第38位(2回戦敗退) サボテン
審査員
点数
54 28 52 48  0 73 平均42.50
【審査員コメント】
・なんだろうこれ、なんかわかんないけどめっちゃ好きですこれ。
 序盤はセリフ運びが独特過ぎてイマイチハマらなかったんですが、「ァー。」で噴いてから一気に惹き付けられました。
 そこからは「意外だとのたまうのが意外」「まいった」など狙ったワードがビシバシ決まってました。
 バッテン以降は当たり外れが多かったんですが、「もうミュートでいい」など光るフレーズもあって良かったです。
 これがもっと前半から惹き付けらていたら、本当に骨抜きにされていたと思います。
 今回は当たり外れを加味してのこの点数ですが、点数以上に好きなネタです。なんだドス黒ちんぽちゃんって。
   
・漫才なのかなんなのかわからないくらい色々と無茶苦茶過ぎです。
 斬新といえば聞こえがいいですが、話の繋がりがめちゃめちゃで読みづらかったです。
 その中でも、
  テン:私が天界でゼウスをします。あなたは雷を落とされて一言。
  サボ:まいった。
  テン:完全回答出たな。
 
  テン:許してください・・・(泣いて土下座して三転倒立)
  サボ:なんだその唯我独尊は。スカイツリーか。
  テン:ちゃうねん通天閣やねん。
 このへんのくだりは爆笑しました。磨けば絶対面白くなる。
   
・哲夫さんかBOMBさんっぽいなぁ、なんとなく……。後者かなぁ……。
 
 不思議な話の進め方がなかなか心地よかったですが、笑いの量に関してはくすっと笑う程度にとどまったかなと。
 道頓堀の下り、数珠つなぎが面白かったですが、あんまり印象に残らないやりとりも多かったかなと。
   
・始めの方は退屈でしたがジワジワ面白くなっていって、調剤薬局が出てきた時は笑ってしまいました。さくら市のポピー薬局ですか。
 後半盛り返してきた感じはするんですが、エンジンかかってくるのが遅すぎたのが響いた点数です。ドス黒ちんぽさん。
   
・ごめんなさい、まったく意味がわかんなかったですし、誰かが面白いという姿も想像できなかったです。
   
・個人的には結構ツボだったんですけどねぇ。斬新な会話っぷりでした。雰囲気が良いですね。
 「テンーマ」とか、こういうボケが出来る土壌は大事にしてほしいです。伝わりやすくなっているとなお良いですが。
 これはこれで完成形に近いネタでしたが、同じテーマでまだまだ面白くできる余地はあったかなぁと思います。
 

Qゲート
No.025 XENOGLOSSIA
ロールプレイングですわよ!ロール(R)プレイン(P)グ(G)!
歌姫「どうも、XENOGLOSSIAの六川歌姫ですわ」

寛子「うふふのふ。皆大好き、XENOGLOSSIAの七瀬寛子たんだお〜。よろしくね☆」

歌姫「冗談はさておき」

寛子「まだ何も冗談言ってないんだけど? 寛子の存在自体が冗談みたいなもんとか言ったら、ぶつよ?」

歌姫「寛子さんは、RPGをご存知ですかしら?」

寛子「IBMのSystem iサーバ向けのプログラミング言語のこと? あー、だめだこれ伝わってねえや。歌姫ちゃんどころか、会場内のお客さんほとんど顔キョトンだ」

歌姫「ええと、わたくしが申しているRPGというのは……」

寛子「あー、いい、いい。寛子、ちゃあんと分かってるからぁ。あれでしょ、勇者ご一行様が魔王倒しに行く系の」

歌姫「えぇ、それです。最近わたくし、『ドラ食え』というものにハマりまして」

寛子「発音的に、青ダヌキに食事を促してるみたいに聞こえたぁ」

歌姫「ですので、わたくしもRPGを作ってみましたのよ。それで、ぜひとも寛子さんにテストプレイをしていただこうと思いまして」

寛子「うん、いーよぉ。寛子、こー見えてもめっちゃゲーマーだかんねえ」

歌姫「今日はあいにく筐体がありませんので、データを元に口頭で読み上げますわね」

寛子「テーブルトークRPG染みてきたねえ。ちなみに、なんてぇタイトル?」

歌姫「日本ゲーム大賞ですのよ」

寛子「ん? あ、いや。獲得する予定の賞とかじゃなくて。確かにそういうの、タイトル獲得とかいうけどさあ。じゃなくて、作品の題名ぇよ」

歌姫「あぁ。でしたらそれは、『(無題)』ですわね」

寛子「それ絶対まだ世に出しちゃいけない作品の名前だろ」

歌姫「では、まずは主人公の名前を決めなくてはなりません」 

寛子「あー、そうね。じゃあ、『ひろこ』でぇ」

歌姫「名前を『ひろこ』にしてしまうとバグが発生してしまうという報告があるため、できれば他の名前にしていただけると……」

寛子「速攻そのバグを修正してくれるとありがたいんだけどぉ? まぁ、いいや。じゃあ、寛子のあだ名の『ぴろりん』でどーよ」

歌姫「その名前ですと、筐体が爆発してしまうバグがあると報告が」

寛子「もうそれ、ゲームじゃないよね。軽く危険物だよね。……じゃあ、もういいよ。『プレイヤー』とかで」

歌姫「分かりましたわ。では、『プレイヤー』で……ゲームスタートですわ。がんばってくださいね」

寛子「自分の名前でバグが発生しちゃうゲームたから、あんまし頑張る気ぃ起きないなあ〜」

歌姫「『200X年、地球は闇の魔王の手に堕ちていた……』」

寛子「過去だぁ。2014年現在から見て、おもっきし過去の話だぁ」

歌姫「『しかしそんな闇の魔王から世界を救い出すために、1人の勇者が立ち上がる。その名を、勇者・プレイヤーと言った!』」

寛子「うわぁ、間違って『ああああ』とかいう名前でゲームを始めることになっちゃった時と似たようなやるせなさがぁ〜」

歌姫「『果たして勇者は無事に魔王を倒せるのか? ……ちなみに世論的には、倒せない派が優勢です』」

寛子「もっと期待されてないと、モチベーション上がんないよう」

歌姫「ではさっそく、ゲームスタートですわね。街の外に出ますと敵が現れますので、まずはそれを倒しに行きましょう」

寛子「よぉし、レッツ&ゴー」

歌姫「……今時のお子様は、レッツ&ゴーをご存知なのでしょうか……」

寛子「あーあーあー! 聞きたくなぁい! 自分が年を重ねてきたことを認めたくなぁい!」

歌姫「それはともかくとして……『1体のモンスターに遭遇した! スライム・フィオレンティーノ・アンリエット・ジュニアが現れた!』」

寛子「序盤の雑魚キャラだよねえ? 名前凝りすぎじゃね? そのペースでモンスターに名前つけてたら、中ボスあたりで息切れしなぁい?」

歌姫「『コマンドを選択してください。1、攻撃。2、防御。3、道具。4、逃げる。5、タップダンス』」

寛子「5を選んだらどぉなるのか気になるけど……1、攻撃、ダー」

歌姫「『プレイヤーは素手で殴りかかった』」

寛子「ちょ、なにこの主人公。素手でモンスターと渡り合えるのぉ?」

歌姫「『スライム・フィオレンティーナ・アルセーヌ・ジュニアは1のダメージ』」

寛子「分かりやすく、効いてないよォ。てゆーか、さっきとモンスターの名前が微妙に違うしぃ」

歌姫「『スライム(略)の攻撃』」

寛子「あ、もうめんどくさくなっちゃってるじゃん。だから長い系のキラキラネームは止めときなさいって、『寿限無』でも言ってるのにぃ」

歌姫「『プレイヤーは108のダメージ』」

寛子「煩悩全滅だねえ」

歌姫「『プレイヤーは死んでしまった……』」

寛子「うわぁ、最初の雑魚キャラに殺されたし。マジクソゲー」

歌姫「『おお、プレイヤーよ。死んでしまうとは情けないですわね』」

寛子「その口調、さては歌姫ちゃんだな?」

歌姫「『私の権限でもって、あなたを生き返らせてさしあげますわ』」

寛子「歌姫ちゃんの権限って、制作者権限?」

歌姫「『プレイヤーは生き返った』」

寛子「死ぬことも許されずに戦うことを強要され続けるなんて、地獄もいいとこだよねぇ」

歌姫「寛子さん。武器も装備も持たずにモンスターに挑むなんて無茶ですわよ」

寛子「そういうの要るんだったら、ちゃんと説明してよぉ。普通、RPGとかだったら、最初に出てくる王様的なヒゲのオッサンが
   『これを持っていくのじゃ』って言って、はした金とかボロ武器くれんのにぃ」

歌姫「『(無題)』はそういう仕様ではありませんのよ。ちゃんと自分で装備を整えませんと、初期装備もありませんわ」

寛子「は? 初期装備すら皆無? 棒きれとボロの服すら?」 

歌姫「ありません。つまり今、『プレイヤー』は全裸ですのよ」

寛子「何コイツ。全裸で意気揚々と町の外出て、モンスターと戦ってたわけ? 変態じゃん? よかったわー、こんな変態に自分の名前つけないでおいて」

歌姫「というわけで、町にあるユニクロで装備を整えましょう」

寛子「武器屋とかじゃないんだあ。旅に必要な道具、ユニクロで全部揃っちゃうんだあ」

歌姫「ちなみにゲーム開始時点で、設定されている所持金は0円なのですけれど」

寛子「じゃ、装備買えないじゃん。全裸のHENTAIプレイ続行じゃん」

歌姫「けれど全裸で歩いていたら、道行く人々におひねりをいただけたため、装備を一式揃えるだけのお金は手に入ったようですわね」

寛子「おうおう、見世物かなんかだと思われてんぞぅ、不埒なプレイヤーさんよぉ」

歌姫「とりあえず店員さんに衣装を見繕ってもらいましょう。
   『プレミアムコットンVネックTシャツ、エアドットスリークォーターパンツ、銅の剣、銅の盾、やくそうを購入した』」

寛子「この世界のユニクロ、扱ってる品目が幅広〜い」

歌姫「それでは再度街を出て、モンスターを退治しにいきましょう」

寛子「よ〜し、レッツ&ゴー」

歌姫「あ、開き直りましたわね……」

寛子「来いよ来いよ〜、さっきのキラキラネームスライム〜。スライムという名前にかけて、スライスしてあげるぅ〜」

歌姫「『モンスターが1体現れた。ゴブリン・ハーミット・ミコライオ・ジュニアが現れた』」

寛子「あんだけ煽ったのに、スライムじゃないんかぁ〜い、ビビりスライム〜。……ていうかこのゴブリンも、名前長っ。名前データだけで容量を無駄に食ってるねえ」

歌姫「『コマンドを選択してください。1、攻撃。2、防御。3、道具。4、逃げる。5、タップダンス』」

寛子「性懲りもなくタップダンスが再来したけどぉ、寛子はタップダンスを選ばない。なぜなら、だだ滑りしている光景しか見えないからぁ。じゃあ、1、攻撃ダ〜!」

歌姫「『プレイヤーの攻撃。ゴビーに8のダメージ。ゴビーの攻撃。プレイヤーは3のダメージ』」

寛子「今回はちゃんとやりあえてるね〜。……ゴビーって、ゴブリンのあだ名かな?」

歌姫「『「くくく……なかなかやるな」』」

寛子「急にどしたん?」

歌姫「『「しかしこの程度で吾輩に勝てると思ったか? モハハハハ、だとしたらおめでたい頭の持ち主だな。まったく笑える。モハハハハ」』」

寛子「何で急に語りだしたん? つか、笑い声が至上稀に見るダサさな件」

歌姫「『「魔王様は吾輩に特別な力を授けてくださった。そう、あれは忘れもしない、7年前の寒い冬の日のことだった」』」

寛子「過去編とかいらないからぁ。序盤の雑魚キャラなのに背景作り込みすぎだからぁ」

歌姫「『「吾輩は麦わら帽子を被り、アイスクリームを片手に、カブトムシを探していた」』」

寛子「状況証拠的に夏だよ完全にぃ。忘れもしてるよぅ。つかさぁ、今語ってる間に攻撃できないのコレ? 1、攻撃」

歌姫「『「魔王様は吾輩を押し倒すと、強引に唇を奪」プレイヤーの攻撃。ゴブリンに10のダメージ。ゴブリンを倒した』」

寛子「やたっ。けど、なんかむちゃくちゃ気になるとこで倒しちったぁ。もうちょい聞いときゃよかったなぁ。」

歌姫「『ゴブリンは息絶える前にこんな言葉を残した。「く……吾輩を倒しても、第2第3のゴブリンがまた貴様を襲うだろう」』」

寛子「まぁ、序盤の雑魚キャラだからそうだろうねえ。数いるのが持ち味だし」

歌姫「『ゴブリンは仲間になりたそうな目をしてこっちを見ながら、息絶えた』」

寛子「ちょっと哀しいよ……。どうせ息絶えるんなら、最後まで敵キャラを貫いてほしかったよぅ……」

歌姫「さぁ、寛子さん。まだまだ冒険は始まったばかりですわ。サクサク参りましょう」

寛子「いやいや歌姫ちゃん……。1モンスターあたりに力が入りすぎていて、サクサク進めないよぅ……」

歌姫「それもそうですわね。わたくしもテストプレイでクリアするのに、1万時間かかりましたし……」

寛子「……ぶっ続けでやっても1年以上かかるじゃん! もうやってらんない! というわけで、寛子と」

歌姫「歌姫の」

2人「単なる雑談、おしまい」

予選総合第24位(3回戦敗退) XENOGLOSSIA
審査員
点数
77 57 38 69 70 58 平均61.50
【審査員コメント】
・タイトルは全然面白くなかったんですが、ネタはかなり面白かったです。
 非常にオーソドックスなネタ運びで、キラキラネームとかすぐに死ぬとかベタなボケも多いんですが、
 「筐体が爆発」「過去だぁ」「世論」など、それを凌駕する高打率なボケも豊富でした。
 ベタさもお得意のキャラの愛嬌でカバー出来てましたし、むしろ味になっていました。
 逆に「プログラミング言語」「レッツ&ゴー」などはキャラがボケを伝わりにくくしてしまったかなと。
 序盤の小ボケを減らしてゲームの密度を上げれば、さらに大ボケが映えたかと思います。
 しかしまぁ、全体的にかなり面白かったです。タイトルは全然面白くなかったです。
   
・名前バグ、ユニクロ、キラキラネームと、オリジナリティのあるボケの質は高いんですが、
 如何せん設定と展開がベッタベタで読んでいて真新しさを感じませんでした。
 ボケが考えたRPGをツッコミがプレイするというフォーマットは使い潰されてるので、
 テーマ或いは設定から捻らないと、厳しい題材です。
 こういうベタな題材の時こそ、お嬢らしい(?)ブルジョワなキャラを前面に出すべきです。
 題材がシンプルな分、キャラクターが濃くてもバランスが取れると思うんです。
 最初から999億ゴールド所持してて、戦闘は全部示談で解決するとかね。
   
・うーん、RPG漫才としてはかなりベッタベタだなぁと思います。
 どっかで見たことあるボケが多かったです。
 「魔王様は吾輩を押し倒すと、強引に唇を奪」「200X年」は面白かったです。
 確か既出ネタだと思うんですが、新ネタが見たかったなあ……。
 最近の星野さんのセンスはすごいと思うので……。
   
・口調がずっとふざけていることが笑いどころを良いカンジに繋げていました。俗に言う ずっとニヤニヤできるネタ というように。
 印象に残る面白いボケも多かったのですが、決定打には欠いたように思います。
 RPGで冒険中にスーパーゴブリンが出てきてもボスゴブリンは出てこないみたいな。
   
・素直に面白かったですよ。少しだけキャラクターが邪魔に感じてしまう部分が2箇所くらいあったけど、後半まで間延びしないでオチまでたどり着きました。
 オチが数字のボケだったのがちょっと弱くて残念でしたけど。もっとゲームの要素に絡めてうまいこと落としてたらもう5点くらい加点できたかな。
   
・二人の個性があるのでドベタなネタに見えないと言えば見えないのですが、
 実際にはいかにもRPGネタっぽいボケが続いた感じで、大きな笑いにあまり繋がっていなかった印象でした。
 程度は難しいですが、少なくとも二人の個性がもっともっと生かせる余地もまだまだあったんじゃないかなぁと。
 スライムなんちゃらジュニアっていう名称は素直に面白かったです。
 

Qゲート
No.026 木工用ボンドーズ
天使と
木工用:こないだ道端に財布が落ちてたのー

ボンド:へー、実際にそんなことあるんだねー

木工用:だから質屋に売ったのー

ボンド:えげつねえな!お前意外とえげつねえの腹の中にいるな!

木工用:2000円だったのー

ボンド:なんとも言えない金額だよ

木工用:でもこういう風に道端に財布が落ちてたら交番に届けるかネコババしちゃうか迷ったりするよねー

ボンド:他人事みたいに言うなよ!お前は第三の選択肢選んじゃってんだよ!

木工用:ちょっと道端で落ちてる財布を見つけた人やってー

ボンド:ああ、そういうアレやるのね。はいはい



ボンド:あ、財布が落ちてる。うわ、結構中入ってんなー。今月ピンチなんだよなー、どうしようかな…

木工用:ティロリロリロリーン☆僕は君の心の中にいる天使☆

ボンド:なんか眩しいの来たぞ

木工用:そこの君っ☆その財布はぜーったいに交番に届けなきゃダメだぞっ☆

ボンド:心の中にいるはずなのに「そこの君」ってしっくりこないけどね。でもやっぱり交番に届けるべきかなあ

木工用:ティロリロリロリーン☆

ボンド:ん!?

木工用:僕は君の心の中にいる天使☆

ボンド:悪魔は!?

木工用:そこの君っ☆その財布はぜーったいに交番に届けなきゃダメだぞっ☆

ボンド:全く同じ奴じゃん!さっきと全く同じ奴が同じセリフ言ってるじゃん!

木工用:ティロリロリロリーン☆

ボンド:だから同じやつじゃん!

木工用:僕は君の心の中にいる天使☆☆☆

ボンド:あ、多分違う奴だ!より眩しい奴だ!

木工用:そこの君っ☆☆☆☆☆その財布はぜーったいに交番に届けなきゃダメだぞ☆☆☆☆☆☆☆

ボンド:「y=2x-1」の等比数列で星が増えていく!なんだこの天使3悪魔0の状況!

木工用:ティロリロリロリーン☆

ボンド:だからさ!

木工用:僕は財布を落とした人の中にいる天使☆

ボンド:せめて俺の中の天使出てこいよ!知らねえよそんな奴の天使!

木工用:大金の入った財布を落としちゃったけどそのお金で誰かが救われればそれでいいのさ☆

ボンド:いい奴ー!すげえいい奴ー!

木工用:ティロリロリロリーン☆僕は交番にいるお巡りさんの中にいる天使☆

ボンド:俺は今なんで人の心の中の天使に話しかけられてんだよ!

木工用:今月はまだ誰も署に来てないけどつまりは何も起きてないということ、それが平和で一番なのさ☆

ボンド:いい人ー!いい街ー!すごく治安のいい街ー!

木工用:ティロリロリロリーン☆僕は野口英世の中にいる天使☆

ボンド:はぁ!?

木工用:千円札に描かれている野口英世の中にいる天使☆

ボンド:故人の天使出てきちゃったよ!何これ!

木工用:黄熱病の原因を究明してワクチンを作成したよ☆

ボンド:これ天使の囁きによるものだったんだ!天使の囁きによって成し遂げられた功績なんだ!

木工用:ティロリロリロリーン☆僕はジョージ・ワシントンの中にいる天使☆

ボンド:なんで外人出てくんだよ!札に描かれてねえだろ!

木工用:25セント硬貨に描かれているジョージ・ワシントンの中にいる天使☆

ボンド:米国帰りなのかよ!たまに芸能人の財布とかで見るけど!

木工用:あの桜の木を切ったのは僕です☆

ボンド:そんなエピソードあるけど!実際には言ってないけど大統領なら言いそうってことで信じられてるやつ!

木工用:ティロリロリロリーン☆僕は大塩平八郎の中にいる天使☆

ボンド:多分札に描かれてねえよ!もう財布関係なくなっちゃったよ!

木工用:米を大坂の町人に回るようにするために決起したよ☆

ボンド:さっきから偉人エピソード並べてるだけだよ!ボケでもなんでもねえよ!

木工用:ティロリロリロリーン☆僕は安倍晋三の中にいる天使☆

ボンド:故人ですらねえよ!現役の首相だよ!2014年10月現在!

木工用:国民も憲法改正に携われるように国民投票法を改訂したよ☆

ボンド:なんか凄いことやってたっぽい!よく知らなかった!

木工用:ティロリロリロリーン☆僕は野々村竜太郎の中にいる天使☆

ボンド:そんな奴の中に天使いねえだろ!

木工用:絶対に日本をいい国にしてみせます☆

ボンド:まだ純粋に政治に燃えてた頃!恐らく初当選した時の純粋に政治に燃えてた頃だ!

木工用:ティロリロリロリーン☆僕は小保方晴子の中にいる天使☆☆☆

ボンド:もう古いよ!だいぶ前の話題だよ!

木工用:STAP細胞で日本の医学を発展させてみせます☆☆☆☆☆

ボンド:まだ純粋に研究を進めていた頃!そして「y=2x-1」のタイプの天使だ!

木工用:ティロリロリロリーン☆僕は佐村河内の中にいる天使☆

ボンド:勢揃いだな!ワイドショーを賑わせた顔勢揃いだな!

木工用:☆

ボンド:…なんか言えよ!星だけ置いていくなよ!!

木工用:ティロリロリロリーン☆僕は板東英二の中にいる天使☆

ボンド:なんでこの流れで出てくるんだよ!増毛を経費で落とした事件だいぶ前だろ!

木工用:貴方の払いすぎた利息返ってくるかもしれません☆

ボンド:司法書士事務所のCMじゃねえかよ!人をいい方向に導いてはいるけど!

木工用:ティロリロリロリーン☆僕は野々村真の中にいる天使☆☆☆

ボンド:お前は野々村竜太郎の前後で出た方がフリが効いてただろ!

木工用:☆☆☆☆☆

ボンド:星だけ置いてくなよ!「y=2x-1」で増えていく星だけ置いてくなよ!

木工用:ティロリロリロリーン☆僕は草野仁の中にいる天使☆

ボンド:俺は今道端で何と戦ってるんだよ!

木工用:ラストミステリーふしぎ発見☆

ボンド:これ天使の囁きなのかよ!別に誰もいい方向に導いてねえだろ!

木工用:テレッテレッテーン↓僕はスーパーひとしくん☆

ボンド:ちょっと帰ってこい

木工用:テーテレレッテッテッテー ウキー!ウキー!ウキー!
            どうぶつ奇想天外で正解した時に落ちてくるサル☆

ボンド:帰ってこい!

木工用:何ー?

ボンド:…財布拾うかネコババするかで迷うって話だったはずだろ
            天使ばっか出てきたら進まねえだろ
          人には良い面も悪い面もあるってことで心の中の天使と悪魔っていう例えになんだよ
          良い面ばかり推しても何にもならないんだよ

木工用:…ガーハッハッハッ!

ボンド:あ、それっぽいの出て来た!

木工用:我輩は魔王ガルヴァスの中にいる天使!

ボンド:いや東京のインディーズお笑いライブのレポ書いてるブログでよく見る名前!

予選総合第12位(準決勝敗退) 木工用ボンドーズ
審査員
点数
64 91 75 52 65 89 平均72.67 得票4票
【審査員コメント】
・なんだこのオチ!まさか魔王ガルヴァスもこんなところで大オチに使われているとは思わないでしょう。
 なにげに本ネタ入る前がかなり面白かったです。「えげつねえの腹の中にいるな!」とかキレッキレっすな。
 そんで本ネタですが、パターンを序盤で確実に理解させ、そのパターンを最後まで押し切る手腕は流石の一言。
 ちょっとワイドショーいじりが安易に思えてしまった箇所はあるのですが、野々村真とかで幾分か取り返せていました。
 それでもパターンに慣れてしまい、序盤の衝撃を越えるボケが無いままオチに辿り着いてしまった感じです。
 良くも悪くも一本調子だったので、もっとメリハリや変化が欲しかったかなと。
 しかし魔王ガルヴァスは不意討ちだったなぁ……どのライブレポにもいるんだ……。
   
・このテの設定で天使しか出てこない時点で斬新です。
 並列的な構成と思いきや、終盤は話題になった人に焦点を絞る事で息切れを防いでいました。
 ボケはある程度高水準で安定していたのですが、
 「僕は〜の中にいる天使☆」の次の天使のセリフのクオリティを全体的に底上げすると、
 切れ目の無いネタに仕上がると思いました。
   
・y=2x-1がすごく好き、☆だけ置いてくもよかったです。
 途中からただ関係ないやつが出て来るってボケがややマンネリ気味だったので、もっと変な天使が出てきてもよかったかなと。
 ひとしくんの天使の方向性をもっと尖らせた感じが見たかったかな、と思います。
   
・y=2x-1 (0≦x<58)
 y=0 (58≦x)
 行数をx、自分が感じた面白さをyとした関数はこんな感じになりますね。
 題材の時点では期待度は低めでしたが、そこから積み重ね 畳み掛けていきどんどん面白くなっていきました。
 しかし、野々村元議員が出てきたところからはしばらく思いっきり冷めてしまいました。
 そういうネタが嫌いとかではなく、非常に安易な使い方でうまくなかったと思います。
   
・中盤までめっちゃ面白かったんですけど、後半になるにつれて一本調子だった分完全に間延びしてしまった。もったいないネタです。
 ただ天使が増えるだけでなく、天使がもう少し絡み合ってきて、財布を拾った僕を完全に置いてけぼりにするような展開を望んでしまいました。
   
・こんなにしっかりと地盤を築き上げるネタ、今回他にありましたでしょうか。
 軽々と確実に面白い展開をどんどんやってきたなぁという印象です。面白かったです。
 ☆がy=2x-1えd増えるとか、時事ネタの半ば中途半端な使い方とかがツボでした。
 

Qゲート
No.027 エルトアール
桃太郎
レフト:すまぬ右者、ちょいと相談したいことがあるのだが

ライト:どうした左者。連帯保証人の話なら断ったはずだぞ

レフト:今日はそのことではなくてな。実はある有名な昔話について内容を失念してしまって…。
    改めて右者に一から教えてもらいたい所存だ

ライト:その昔話とは?

レフト:確か「ナントカもたろう」という……あるフルーツがキーワードだったとは思うのだが…

ライト:それはほぼ確実に「桃太郎」だな。そこまできて頭文字だけ忘れるとは役立たない器用さにも程があるぞ

レフト:では、それがどんな話だったか説明責任を果たしてくれ

ライト:押しつけがデカいわ。著作者でも権利者でもない俺に責任を負う義務はないぞ。まあ説明だけはしてやってもいいが…。
    「むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。
     ある日、おじいさんは山へ柴刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました」

レフト:具体的な場所や名前を明かさないとは、その頃から個人情報保護の概念があったのか

ライト:結果的にそうともいえるだけで、作者にその意図はなかったと思うぞ。
    「おばあさんが洗濯をしていると川上から大きな桃がどんぶらこ〜どんぶらこ〜と流れてきました」

レフト:大きな桃…もしや上流でチェルノブイリ級の原発事故でも起こってるんじゃ

ライト:その時代に原発あったらオーパーツってレベルじゃないぞ。
    あと放射能と動植物巨大化・奇形化の因果関係ははっきりしてないから言わぬが吉だぞ。
    「おばあさんは桃をおじいさんと二人で食べようと思い、持って帰ることにしました」

レフト:そんな大きな桃を持って帰れるとは何て足腰が強いんだ…。このおばあさん、かつて行商でもしていたのか?

ライト:そうかもしれんが別にそこは重要じゃないわ。例えば『ちびまる子ちゃん』で
    まる子の父のひろしは全く仕事をしている描写がないが、話はちゃんと成り立ってるだろ?

レフト:右者、あれはモデルにしている作者の実家が八百屋のところを
    劇中では普通の一軒家としているゆえに仕事する場面を描写しようがないだけだぞ

ライト:なんでそういうことはピンポイントで知ってるんだよ。今のは桃と違って拾う必要がない要素だったのを分かれよ。
    「おばあさんが持ち帰った桃を割ると、なんと中から元気な男の子が生まれました」

レフト:それは…新生児ということか?

ライト:俺が知る限りではそうだと思うが?

レフト:だとしたら…その子のへその緒はどこにつながっているんだ?

ライト:だからそういう点は気にしなくていいんだよ。ここまでの流れで“そういう世界観”ってことを察せよ

レフト:だがへその緒がなければ臍帯血での治療ができなくなるぞ。深手を負いでもした時に生死を分けるやもしれん

ライト:その時代に臍帯血治療のできる医者がいるか

レフト:それに胎盤、もといプラセンタの有無も気になる所だ…美肌になり損ねるやも

ライト:左者の口から「プラセンタ」て。流行りもの好きの女子か。言っとくが“美肌効果にプラセンタ”っていっても
    自分の胎盤を使うわけじゃねえし、そもそも桃太郎の肌質とかぶっちゃけどうでもいいんだわ

レフト:あと、どうやって中の赤子を傷つけずに桃を割ったのかも気になるぞ。もしやノッチでもついていたのか?

ライト:ノッチって「ここから切れます」とか書き添えられてる割に切れないあの切れ目か。
    お前どんだけ昔話に未来の技術持ち込んだら気が済むんだよ。――まあ、とにかく
    「子どものいなかったおじいさんとおばあさんは大喜びし、赤子に『桃太郎』と名づけて育てることにし」

レフト:「庭に埋めました」

ライト:何ということをしてくれたのでしょう

レフト:本来は種がある部分に赤子が入っていたのだから、その赤子を埋めれば成長すると思ってな

ライト:今度は桃太郎ごと植物扱いかよ。だが残念ながらその“種”はすでに“実ってる”ぞ

レフト:ならばその頭でもチョイとスライスして埋めれば周りに子赤子が

ライト:生けとし生ける赤子をジャガイモ感覚で扱うなよ。赤子のさらに小さいのを増やしたところでどうする気だ

レフト:例えば、こう…サンチュにくるんで食べる

ライト:今日イチのツッコミどころ出ました。状況がカオスだし誰も得しねえしいきなり名指しされたサンチュもかわいそうだわ。
    「その後すくすくと成長した桃太郎は、鬼が村で悪さをしていることを知り、鬼退治へ行くことを決意しました」

レフト:朝ドラ的な成長期すっ飛ばしぶりではないか。しかも既に鬼退治を志しているだと?
    桃太郎が正義漢となったいきさつは描かれないのか?

ライト:文献や伝承によって違いはあるようだが、詳しく掘り下げられてはいないと思うぞ

レフト:尺の都合でカットされたのか、それとも後に番外編等で描くつもりだったのか…。
    「『ヤング桃太郎』イブニング誌で連載開始!」のような。

ライト:おそらく両方不正解だろう。そして後者の『島耕作』感よ。
    「おばあさんは桃太郎に一つ食べれば十人力、二つ食べれば百人力という日本一のきび団子を持たせ送り出しました」

レフト:なんだと…おばあさんはそんなスキル持ちだったのか。それなのになぜ一介の行商に甘んじていた?

ライト:左者はめんどくさい上に自覚のないタイプのご都合主義アンチだな。
    というかおばあさんの元・行商設定をさも公式のように言うな

レフト:いや、待てよ…実はおばあさんは薬学畑の人間だったのかもしれん。
    それがおばあさんの団子を食べた選手がドーピングとみなされて失格、おばあさんも零落……。
    あの足腰の強さも自らが被験者として団子を食べまくった後遺症なのでは…!?

ライト:そこまで掘り下げてまで辻褄を合わせようとする情熱は何なんだ。
    団子については単にプラシーボ効果的なものとかそんなんでいいだろ。
    「桃太郎が鬼が島へ向かう途中、『ワンワン』と」

レフト:「ケンが現れて」

ライト:何ちょっとカッコよくしてんだ。犬だよ、イヌ。
    「――犬が現れて言いました。『桃太郎さん、桃太郎さん、』」

レフト:「『今あなたの家の前にいるの』」

ライト:どうページが落丁しようとメリーさんは出てこねえよ。
    というか最初「内容を失念」したと言っていた割にちょこちょこ横入りしてくるのは何なんだ?

レフト:いや、話を聞いているうちにおぼろげながら思い出してきてな、「確かこんなんだったような…」と

ライト:だとしたら相当記憶がエラー起こしてるぞ。
    「『――桃太郎さん、桃太郎さん。お腰につけたきび団子、一つ私にくださいな』
     『私はこれから鬼が島へ鬼退治へ行くところです。あなたが一緒に戦ってくれるならきび団子をあげましょう』
    こうして犬は桃太郎の家来となりました」

レフト:どう考えても労働条件が悪すぎるのにあっさり承諾するとは…。もしやこの時代も現代同様就職氷河期だったのだろうか?

ライト:お前は頭を少し冷やそうか。昔も現代も犬の社会に“就職”という概念はない。
    「そして同様に猿と雉も家来にした桃太郎一行は鬼が島を目指して海へ出ました」

レフト:一匹どころか三匹もきび団子につられてお供になるとは…。
    もしやきび団子は麻薬のようなもので、三匹はその臭いを嗅ぎ取ったのでは……?

ライト:左者は何故そうも薬物に結びつけたがる?物騒な

レフト:これは亀田製菓にも見解を伺いたいところだな…

ライト:お前にとって「麻薬=ハッピーターンの粉」かよ。聞かれた方も困惑するだろうよ

レフト:それにしてもこのハッピーターンアイスを食べたメンツだが…

ライト:そもそもハッピーターンですらないのに何で更なる高みに登ってんだよ。コラボした明治・亀田の両社に劣らぬ攻めっぷりよ

レフト:食べ方は勿論サンチュにくるんでパクリ、だ

ライト:どこがどう勿論なんだよ。それで三匹がどうしたっていうんだ

レフト:三匹のお供が「陸・陸・空」なのはバランスが悪くないか?均等に「陸・海・空」とすべきだろう

ライト:別にこれはバラエティ豊富なエリアを攻略していく話じゃねえんだ。
    カービィとかとは違って桃太郎に水中ステージでの戦いはないからな。
    「一行は船に乗って鬼が島を目指します」

レフト:その船はどこでチャーターしたんだ?

ライト:左者は何回余計な部分を掘り下げれば気が済むんだ。そこはもう「近くの漁師に借りた」とかなんでもいいだろ

レフト:ふむ、それでは船賃は残りのきび団子といったところか

ライト:なんで仲間にならない相手にあげちゃうんだよ。もったいないだろ

レフト:だったら聞くが、きび団子の賞味期限はいつだ?

ライト:そんなもん特に決まってないだろ

レフト:――ああそうか。生モノだから「消費期限」だな

ライト:そこじゃない。俺が言いたいのはそこじゃない

レフト:足が早いものは腐ってしまったら損だからな。
    ――いや、待てよ。逆に腐らせたものを鬼に食わせるという作戦も…

ライト:結局左者にとってきび団子の立ち位置は何なんだ。毒か薬かでいえばほぼ毒扱いされてるが。
    ある意味、船賃にこれもらった漁師が一番かわいそうだわ。
    「ついに鬼が島へ上陸した桃太郎一行。それに気付いた赤鬼や青鬼たちが金棒を持って襲ってきます」

レフト:イエロー、グリーン、ピンクは後方支援か?

ライト:鬼はレンジャー制とってねえよ。
    「犬は『ガウガウ!』と鬼の腕やお尻に噛みつき、猿も『キッキー!』と鬼たちの顔を引っかきます。
     さらに雉は『ケーン!ケーン!』と」

レフト:「ケンシロウに向かって叫び」

ライト:ここでもまさかのコラボレーション

レフト:「それを聞きつけ、盗賊たる鬼の秘孔を突く七つの傷を持つ男。そして『え?呼んだ?』と振り向く犬」

ライト:確かに鬼たちは盗賊行為もしてるが世紀末救世主を召喚するな。
    今度は主人公のポジションが奪われてるじゃねえか。いいか、ヒーローは一人で十分だ。
    それと犬は自分でも『ケン』だと思ってんのかよ。
    「桃太郎は刀で鬼たちをなぎ倒し」

レフト:「それをサンチュにくるんでパクリ」

ライト:お前の中でどんだけサンチュは万能なんだよ。不自然な推しにも程があるぞ

レフト:実は小生の開店した焼き肉屋が火の鳥でな…

ライト:火の鳥とはなんぞ

レフト:閑古鳥で経営が火の車ということだ。それでついステマを…

ライト:何マイナスの言葉にマイナスの言葉を掛けてプラスっぽく表現してんだよ。
    というか連帯保証人の話を持ちかけてきたのはそれ関係か。言っとくが全然ステマれてなかったぞ。
    それに効果を期待するならサンチュより肉を前面に出せ

レフト:何?じゃあお前はきび団子や鬼を肉にくるんで食うのか?

ライト:サンチュにくるんでも食わねえよ。
    「ついに鬼の大将は降参、『もう二度と悪いことは致しません』と約束すると
     今まで村人から奪った金銀財宝を差し出しました。桃太郎はそれを持って帰り、その後幸せに暮らしましたとさ。
     めでたしめでたし」

レフト:待て。まさかその財宝は桃太郎がまんまと自分の懐に入れたのじゃあるまいな?

ライト:そりゃあ元の持ち主がいる以上パクったらまずいだろ。
    返した時に一部を謝礼として受け取った、といったあたりが落としどころじゃないか?

レフト:なるほど。じゃあラストは
    「桃太郎たちはその金で焼き肉屋へ打ち上げに行き、
     いろいろな肉をサンチュにくるんでは食べ、くるんでは食べ、堪能しましたとさ。めでたしめでたし」
    とでもした方が収まりがよくないか?

ライト:おう、最後の最後に正しい食べ方が出t…だから現代の物をぶち込むな。もう勝手にしろ

予選総合第21位(3回戦敗退) エルトアール
審査員
点数
66 72 64 54 52 78 平均64.33
【審査員コメント】
・好きですねこのめんどくささ、友達に一人は欲しいめんどくささですね。
 こういう難癖漫才は難癖の説得力と精度が命なわけですが、その点では非常に的を射た難癖でした。
 全体的に主張に納得でき、「行商」「プラセンタ」のような強烈なフレーズも光ってます。
 全体的に難癖が強いからこそ「庭に埋めました」「サンチュ」のようなさらっとしたボケが効果的に作用していて凄い。
 逆にこの手のネタの弱点としては、難癖がハマらなかった場合、ただの長台詞になってしまうことが挙げられます。
 このネタだと冒頭の個人情報やチェルノブイリ、ちびまる子ちゃん、中盤のハッピーターンなどは長い割にハマりませんでした。
 サンチュのテンドンなど理想的だったので、そういう軽いボケを増やし、難癖とのバランスを取ってもいいかもしれません。
 しかし前回もそうでしたが、僕エルトアールさん好きかも。誰なんだ君は。
   
・「朝ドラ的な成長期すっ飛ばしぶり」
 「カービィとかとは違って桃太郎に水中ステージでの戦いはないからな。」
 と、例えツッコミが絶妙でした。
 ちびまる子ちゃんのひろしといいノッチといい、目の付けどころが独創的です。
 題材こそありがちですが、左者のアンチご都合主義なキャラクターのおかげで、ベタさもだいぶ薄れましたが、
 行商やサンチュ等、ハズれてるボケがいくつもあったので、ボケの精度向上が課題となりそうです。
   
・上手く屁理屈キャラを描けているとは思うんですが、
 どうしても屁理屈キャラって面白く見せるのが難しいんですよね。
 その上ツッコミまでも冷めた感じなので全体的にトーンの暗い漫才になってしまったかなと。
 一定までは面白いですが、一定以上にはなれない感じでした。
   
・これだけボケやツッコミのワードにセンスの良さが滲み出てる方ですから敢えて桃太郎を題材にしたのだと思いますが、突出したものにはなっていなかったかなと。
 面白い着眼点でネタがつくられてはいるんですが、結構がっつりストーリーをなぞりにいってますし、真ん中くらいで安定したネタでした。
   
・頭がおかしい子が書いてるというのはなんとなく伝わってきましたが、もう少し平均的に笑えるといいなあ。
 「サンチュにくるんで食べる」「ケンシロウに向かって叫び」のあたりは破壊力は凄まじかったんですけど、
 如何せん打率が悪すぎて…このくらいの点数が妥当じゃないかと思います。
   
・怒涛のボケでしたね。視点が新しく、桃太郎ネタとはいえ斬新な感覚で読むことが出来ました。
 ただ今回は「頭角を表した」ぐらいの感じというか、まだまだ面白く出来るんじゃないかなぁという気はします。さらに期待。
 

Qゲート
No.028 ブロッコリースプラウト
自己紹介
松下 どうもー!ブロッコリースプラウトです!
   はじめての漫才というわけでね、自己紹介させてください。

秋永 向かって左がボケの秋永です。

松下 向かって右がツッコミの松下です。

2人 よろしくお願いしまーす。

松下 名前と役割だけでも覚えて帰って下さいね。
   早速ですけど、季節はすっかり冬ですね!もうすぐ2014年も終わりですよ。

秋永 向かって左がボケの秋永です。

松下 向かって右がツッコミの松下です。

2人 よろしくお願いしまーす。

松下 えー……。ね、冬ですよ!寒くなってきましたよ!寒くなると、あれを思い出しますよね。

秋永 向かって左が14画の秋永です。

松下 向かって右が11画の松下です。

2人 よろしくお願いしまーす。

松下 平均的な画数の2人でお届けしております。
   それはそうと秋永君!冬といえば何か思い出すものはありませんか?

秋永 向かって左が22歳の秋永です。

松下 向かって右が55歳の松下です。

2人 よろしくお願いしまーす。

松下 どうも、年の差コンビでございます。プリンセス天功とタメでございます。
   ヒントは12月ですよ!ほら、12月といえばあれがあるじゃないですか。

秋永 向かって左の髪が黒い方が秋永です。

松下 向かって右の肌が青い方が松下です。

2人 よろしくお願いしまーす。

松下 見た目で区別できるのは大切ですからね。あ、病気とかじゃないですよ。お母さん譲りです。母方は代々この色です。
   そうです、サンタクロースですよ!子どもの頃は毎年クリスマスイブが楽しみでしたよね。

秋永 向かって左が寒がり反キリストの秋永です。

松下 向かって右がバーバリアン・ビーストの松下です。

2人 よろしくお願いしまーす。

松下 わかりました!秋永君は冬もクリスマスもサンタクロースが好きじゃないんですね!というか初めて応答してくれましたね!
   では、話題を変えましょうか!

秋永 向左秋永。

松下 向右松下。

2人 願。

松下 時間は限られてますからね。伝えたい事はなるべく簡潔にしていきましょう!





秋永 凄面白話。





松下 うわ、面白い!これは面白いですよ!……ってこれプリンセス天功の持ちネタじゃないですか!!
   去年の暮れに赤坂BLITZで血しぶき飛び散らしながら披露したやつですよ!

秋永 向かって左がボケの秋永です。

松下 向かって右がツッコミの松下です。

2人 よろしくお願いしまーす。

松下 名前と役割だけでも覚えて帰って下さいね。
   定期的に自己紹介しないとね、お客さんに忘れられてしまいますから。漫才頑張っていきましょう!

秋永 向かって左がローラ派の秋永です。

松下 向かって右がトリンドル玲奈派の松下です。

2人 よろしくお願いしまーす。

松下 これは「岩石でぶん殴るならどっち?」ってやつですね。そういう性癖の持ち主が漫才してます。
   そうそう、ハーフタレントっていいですよね。外国の血が羨ましい!

秋永 向かって左がカストロ派の秋永です。

松下 向かって右がバーチャット派の松下です。

2人 よろしくお願いしまーす。

松下 ウイイレのマスターリーグ初期チームの好きな選手だけでも覚えて帰って下さいね。でも一番使う選手は2人ともババンギダです。
   ババンギダっていうのは足の早いナイジェリアの選手なんですけども。外国の血が羨ましい!

秋永 向かって左がひろたか派の秋永です。

松下 向かって右が乙女の方程式派の松下です。

2人 よろしくお願いしまーす。

松下 お互いが尊敬する漫才師ですね。とても面白いです!……これで+10点いただきですかね。
   ひろたかさんも乙女の方程式さんもナイジェリアを代表する芸人なんですけども。外国の血が羨ましい!

秋永 向かって左がナイジェリア大統領の秋永です。

松下 向かって右がナイジェリア大統領夫人の松下です。

2人 よろしくお願いしまーす。

ママンギダ はい、という事でね。今日はMM-1グランプリという事でわざわざ来日して夫婦で漫才をやらせていただいてるわけですけども。
      日本に来たのは、プリンセス天功が血塗れで死んだ時以来なので1年ぶりでしょうか。

パパンギダ 向かって左が童貞の秋永です。

ママンギダ 向かって右が処女の松下です。

2人    よろしくお願いしまーす。

ママンギダ 実はね、実は。「だってオマエが産む子ども、絶対青色じゃん」って言われてセックスしてくれません!
      でも養子が58人います!1人がぽっちゃり、あとはデブ!

パパンギダ 向かって左がユージ派の秋永です。

ママンギダ 向かって右がウエンツ派の松下です。

2人    よろしくお願いしまーす。

ママンギダ これは「岩石でぶん殴られるならどっち?」ってやつですね。殴られるならカッコイイ男性がいいです。
      そうそう、ハーフタレントっていいですよね。外国の血が羨ましい!

パパンギダ 向かって左がカストロ派の秋永です。

ママンギダ 向かって右がカストロ派の松下です。

2人    よろしくお願いしまーす。

ママンギダ ウイイレのマスターリーグ初期チームにいるFWのポジションの好みだけでも覚えて帰って下さいね。
      関係ないですけど、ババンギダっていう足の早いナイジェリアの選手がいるんですよね。自国の血が誇らしい!

パパンギダ 向左比梅津岩石殴派秋永。

ママンギダ 向右蟻梅津岩石殴派松下。

2人    願。

ママンギダ 今ナイジェリアの若者に人気の漫才師ですね。とても面白いです!。
      ただ比梅津さんも蟻梅津さんもアルジェリアを代表する芸人なんですけども。

秋永 向かって左がボケの秋永です。

松下 向かって右がツッコミの松下です。

2人 よろしくお願いしまーす。

松下 名前と役割だけでも覚えて帰って下さいね。
   定期的に自己紹介しないとね、お客さんに忘れられてしまいますから。漫才頑張っていきましょう!
   ところで、私そろそろ漫才したいと思うんですけども。

秋永 こんな真っ青なバーバリアンのババアとなんか漫才できねーよ。岩盤に叩きつけるぞ。

松下 日本人の血が羨ましい!!

予選総合第13位(準決勝敗退) ブロッコリースプラウト
審査員
点数
59 81 59 84 80 平均72.60 得票1票
【審査員コメント】
・馬鹿野郎。こんなもん笑うに決まってんだろ馬鹿野郎この野郎。
 肌が青いとかカストロとか大統領夫人とか、ボケまくろうという意欲が凄いこと凄いこと。
 やりたい放題なんですが、ちゃんとテンドンがしっかりしてる辺りに勢い頼みじゃない技術を見ました。
 徹頭徹尾高レベルで安定はしてるんですが、大笑い出来た部分があるかと言うと難しく。
 全てがトリッキーがゆえにこれと言うボケに欠けたか、埋もれてしまった感じです。
 あと後々戻すならママンギダとパパンギダ表記はいらなかったかな。
   
・どうも僕です。40組目を待ってた時間になんとなく書いた漫才ですが、
 エントリーNo.009のファイナルステージさんの漫才読んだ瞬間、戦慄が走りました。
 ど う し よ う
 ネ タ 被 っ て る よ
   
・面白いです。松下さんのフォローが絶妙だから成り立ってるなと思います。
 松下さんが必死で話を振ってるのに結局乗せられて自己紹介してしまうところがいちいち面白い。
 凄面白話の部分は要らなかったかなと思います、フォローもわざとらしさが目立ちました。
   
・いや、近藤でしょ!?
 ネタの一つのスタイルとしてはとても面白いなと思います。こういうフォーマットが出来上がっているネタは大好きです。二次創作が捗ります。
 ボケ方が固まってきてしまうスタイルなので、そこに完全にハマったらもうめちゃくちゃ点数をつけるんですが
 ハマり具合としてはこの点数くらいです。
   
・いやこれはすごいわ。何の期待もしないで読んだ分衝撃がすごい。何かもう一本見てみたい衝動に駆られる。
   
・なんだコレ…いや良かったですけどねw
 パターン自体が大分凝られていて良かったですが、個人的にはもう少しボケで笑わせる感じのやつが欲しかったかなぁと思いました。
 

Qゲート
No.029 順列組合
外食産業戦略会議
しあ「副業で生活していけるくらいに儲けたいな」

率子「どうも順列組合です。本業の冒頭に言うべきことじゃなさすぎるよ相方。よろしくお願いします」

しあ「アイラブ不労所得」

率子「それは分かるけれども」

しあ「都内のこんな所に穴場があったのかって思わせるような隠れ家的レストランのオーナーをやりたい」

率子「うまく隠れられちゃったら自分らの知名度低いって言う悲しい話になるなぁ」
   
しあ「住宅展示場の中にひっそりとあるような」

率子「悪目立ちだよ。確かにこんな所にあるとは思わないケド」

しあ「そしてまるで百葉箱のようなお洒落な外観」

率子「あのフォルムをお洒落と思う感覚は共有できない。
   アレ確か小学校にある気温と湿度を正確に測る白い木箱でしょ? ないわー。知名度もあんまりないわー」

しあ「今日はそんなお店のアイディアを練っていくよ」

率子「せめて練りがいのあるテーマが良かったのにな」

しあ「んであと、この場で従業員の募集もしてしまおうと思う」

率子「漫才中に? 現代における日本の雇用の難しさを舐めるなよ?」

しあ「なのでまずはこんな感じの職場になるよっていう手本をオーナー自ら示そうと思う」

率子「少なからず上に立つ者の器がありそうな所がイヤなんだよなぁ」

しあ「私こんな人を雇いたいっていうウェイトレスやるから、そっちはミーハーな食べ歩きブロガーやって」

率子「まぁターゲットにしたい客層はそこだよね」



しあ「いらっしゃいませ、レストラン:アフィリエイトの泉へようこそ」

率子「食欲とアクセス数を満たしに来ました」

しあ「この広大な住宅展示場の中を彷徨い飢えに苦しんでいたかと思いますが、もう大丈夫ですよ」

率子「ここ一帯どんだけ東京砂漠なんだ」

しあ「現在満席の状態ですのでこちらの順番待ちノートに名前……だと個人情報保護法に引っかかるので、
   性癖を書いてお待ちください」

率子「守るべきプライバシーの優先順位がおかしい。
   まぁしょうがないからマゾヒストって書くケドさぁ」

しあ「では乳毛静電気さんの次ですねー」

率子「匿名性の代償ってえげつないんだね、しみじみ」

しあ「当店はネット社会との親和性を大事にしています」

率子「ブログに載せたい要素が充実してるのはありがたいが」

しあ「と、そんなことを言ってる間に席が空きましたよ。
   禁煙席の方で良ければご案内しますが」

率子「じゃあお願いします」

しあ「それでは奥のビニールハウスにご案内しますね」

率子「分煙の仕方が頭悪すぎる」

しあ「足元が腐葉土になってますので気を付けてくださいね」

率子「床材のチョイスも悪すぎる。何でそこまでビニールハウスに引っ張られてんの」

しあ「緑に囲まれた中でのお食事をお楽しみください」

率子「物は言い様、にも限度があるのだと君は覚えておいた方が良い。
   とりあえずおしぼりを下さい。なんか生き物の多そうな環境ではすごく手を拭きたくなる」

しあ「あー、今おしぼりの方を切らしておりまして、それっぽいのがゆでた油揚げしかないんですがそれでもよろしいですか?」

率子「よろしくないわ。飲食店が食べ物を粗末にするなよ」

しあ「あんな汁の力を借りなければ味を発揮できないモノを、私は食べ物とは認めない」

率子「だとしてもおしぼりでもないからな。あ、あとお水を下さい」

しあ「かしこまりました。ロックでお出ししますね」

率子「氷水を無理に洒落た言い方しなくていいから」

しあ「あ、いえ、こちらのお水に入っているのはロックアイスではなくロックソルトですよ」

率子「何がしたい岩塩なんだよ。飽和食塩水を客に出すとか何を気の狂ったことやってんだよ」

しあ「私の心のロックな部分が止められなかったのさ……!」

率子「考えうる限り最上級にイラっとする回答が来た。
   どこまで私の血圧を上げる気なんだアンタは」

しあ「マゾヒストだと聞き及んでおりましたので、サービスです」

率子「気を許した相手からの仕打ちだからこそ気持ち良くなるんだよ世間のマゾヒストに対するそーゆー雑な認識が一番腹立つんだからな」

しあ「そう言われましてもサービスは続けさせていただきます。それがサディストというものです」

率子「かみ合わないSMという地獄がココに誕生した」

しあ「そんなわけでこの卑猥なアナグラムを含む料理名ばかり並んだメニューからご注文をどうぞ」

率子「でも簡単にはやられません。オススメを下さい」

しあ「かしこまりましたお子様ランチですね」

率子「ノータイムのカウンターを決められた。痛恨のミス」

しあ「では料理が出来上がるまでしばらくお待ち下さい。
   お待ちの間は私のポケットモンスターXをお貸ししますので、暇つぶしに経験値稼ぎでもしてて下さい」

率子「暇つぶしと称してレベル上げ作業を押し付けるなよ。
   絶対に全然使えない変な技を覚えさせる所まで行って技スペース圧迫してやるからな」



しあ「お待たせしましたお子様ランチです」

率子「この際いろんな料理を少量ずついくつも楽しめるという点を女子として喜んでおこう」

しあ「まずコチラのプレートがメインディッシュのオムライスとエビフライです。
   オムライスの方に日本国旗が立っておりますが、特に国有地とかではないので安心してお召し上がりください」

率子「そこの領土問題気にしたコトないわ」

しあ「それからエビフライの方は衣を剥いで隣の白い液体をかけてお召し上がりください」

率子「卑猥なタルタルの使い方を指示するなよ。衣を剥ぐ意味が1ミリも分かんないぞ」

しあ「次にこちらがドリンクのジキニンシロップです」

率子「小児用風邪薬を処方されるいわれは無いぞ」

しあ「ストローはコチラをお使いください。
   当店はエコに配慮しておりますので前のお客様の再利用品となっております」

率子「適確にリユースに向いてないモノでやらかしてくるね」

しあ「どうしても気になるようでしたらコチラのパイプユニッシュをあらかじめお使いください」

率子「髪の毛ヘドロが気になるストローなんか出てきたらネットでの評判最悪にしてやるからな」

しあ「それからこちらの灰皿に入っているのがコーンスープです」

率子「皿が海老蔵がケンカ売ったときのヤツだよ。禁煙席にそんなモン持ち込むんじゃない」

しあ「大変お熱くなっておりますので、こちらのスポイトで苦痛をお楽しみください」

率子「少し間を置いて再登場する雑なマゾいじり。
   コッチは自爆ダメージで気持ち良くなれるような安いマゾじゃないんだ舐めるな」

しあ「あと、こちらの半月板に乗っているのがデザートのプリンです」

率子「膝の皿は気持ち悪いから持ち主に返してあげて」

しあ「上にかかったカラメルの部分に髪の毛ヘドロを使っているのがこだわりの一品です」

率子「よし、我がブログを火元として大炎上するがよい」

しあ「最後にこちらがお子様ランチのオマケのおもちゃで水鉄砲です」

率子「焼け石に水にも程がある。もう早く帰りたい。早く自宅でブログに酷評を書きつらねたい」

しあ「お帰りでしたら最後にこちらのアンケート用紙に感想をお書きして行っていただけるとありがたいです」

率子「ブログURL貼っとくわ」

しあ「お書きになられましたらレジ前の百葉箱にお入れ下さい」

率子「何をまさかのタイミングで再登場させてんだよ置くべきは目安箱でしょうが。
   百葉箱のマトリョーシカ状態とか店のデザイン気ぃ狂い過ぎだろ」

しあ「お会計1000円です」

率子「このお金すぐ明日にでも円安になって価値暴落すればいいのに」



しあ「こんな接客できますよって方はこの漫才のあと私のところまで来て下さい」

率子「来たら片っ端から説教するからね相方含め」

しあ「まぁまぁ。今度イケメンのドS男紹介してあげるからその辺で勘弁してよ」

率子「示談成立」


率子&しあ「「どうも、ありがとうございました」」

予選総合第22位(3回戦敗退) 順列組合
審査員
点数
51 60 62 72 52 86 平均63.83 得票1票
【審査員コメント】
・電車の中で読んでて「乳毛静電気」で噴き出してしまった僕をぬっ殺したいです。
 とにかく練られた言葉選びが順列組合の武器なわけですが、今回やや凝りすぎなように思えました。
 乳毛静電気への返しが「匿名性への代償」ってのは、もっとストレートにツッコめるとこあるだろとヤキモキしてしまいました。
 捻ろう裏切ろう凝ろうと思いすぎて最善手を見逃してしまっているような。
 「おしぼりでもないからな」「分煙の仕方が頭悪すぎる」など、比較的シンプルなツッコミの方が面白かったです。
 設定も流れも悪くないので、1回ツッコミを中心にフレーズの明快さを重視して練り直してもいいかもしれません。
 もちろん捻った上でわかりやすく笑えればそれが一番なわけですが。
   
・アフィとかポケモンXとか髪の毛ヘドロとか、フレーズ満載で読んでいて楽しかったです。
 でもこういった素材は上質なんですけど、どこかボケツッコミのやりとりにぎこちなさを感じました。
 距離を置いたツッコミが不自然なのかな…。言い回しも捻り過ぎてスッと脳に入ってきませんでした。
 「ここ一帯どんだけ東京砂漠なんだ」「何がしたい岩塩なんだよ。」
 このへんが特に顕著でした。このボケなら素直にツッコむだけでも面白くなると思います。
   
・油揚げ、そのままでも意外と美味しいですよ。
 
 「乳毛静電気」「頭の悪い分煙」「レベル上げ作業」あたりがすごく面白かったです。
 全体的にボケの下限が高く楽しめましたが、どうしても一本調子気味なのと、
 後半のお子様ランチを持ってくるくだりがあまりハマらなかったのが残念でした。
   
・URL貼っときます
 http://aidenzone.web.fc2.com/i/respect.png
   
・果たしてこの状況でこの温度を保てるかな…という点で、不自然なやりとりがいくつかあった。
 保っているとしても、ここまで冷静な、言葉を選んだツッコミは可能なのかなぁ…。一言目はもっとストレートなこと言うんじゃないかなあ…。そこが引っかかってしまった。
 たぶんツッコミを序盤で常識人に見せすぎている。こういうツッコミをするのであれば、もう少しひねくれていることを序盤で伝えるべきだと思う。
 国有地とスポイトの部分は笑った。ちなみに一般に膝の皿と称されているのは半月板ではなく膝蓋骨です。
   
・今回もツッコミフレーズが抜群に良かったですね。
 「分煙の仕方が頭悪すぎる」「何がしたい岩塩なんだよ」「かみ合わないSMという地獄がここに誕生した」このツッコミだけで笑えます。
 ってか「しょうがないからマゾヒストって書く」なよ!!
 
 終盤もかなり畳み掛けてきた感じだったのですが、もう少し盛り上がりの雰囲気が出てるとさらに良かったのかなぁ、と。
 これはこれで良い展開だったのかなぁとも思うので一概には言えないですが。
 

Qゲート
No.030 いろは
秋ですね
一関「どうもいろはです」

六沢「はじめまして」

八谷「よろしくお願いします」

一関「みんな、金の斧って知ってる?」

六沢「ああ知ってるよ。童話のね」

一関「ちょっとどんな話か思い出せないからやってみてくれないかな」

八谷「いいよ。じゃあ俺、湖から出てくる神様」

六沢「俺は木こり」

一関「よろしくお願いします」

六沢「よいしょ、よいしょ、よいしょ、あっ!!!
   (ボチャーン)あぁぁーーーー!!!!!」

八谷「(ざぶざぶざぶざぶ)どうしました青年。
   もしやあなたが落としたのは金のあき竹城ですか?
   それとも銀のあき竹城ですか?」

一関「あれそれちょっと僕が思ってるのと違う」

六沢「いいえ、違います」

八谷「ではこの銅のあき竹城ですか?鉄のあき竹城ですか?
   それとも鉛のあき竹城ですか?」

一関「なにこれ怖いよ。怖い展開になってきたよ」

八谷「それとも亜鉛のあき竹城ですか?青銅のあき竹城ですか?
   カーボンのあき竹城ですか?」

一関「圧巻だなあ、これだけ揃うと」

六沢「いいえ違います。おらが落としたのは普通のあき竹城です」

八谷「プラチナのあき竹城ですか?18金のあき竹城ですか?
   プラスチックのあき竹城ですか?」

一関「もう普通のあき竹城って伝えたのに、何でまだ出してくるのかな。
   話聞いてんのかな。神様って傲慢だね」

六沢「おほほっ(笑)」

一関「この状況で何で笑えるのかな。今あき竹城だけでこの空間に11人いるのね。
   でもこの状況で、自分には何ができるかな。笑うしかないのかな。そうなのかもしれないね」

八谷「さあ、どれにしますか?」

六沢「うーん…」

一関「趣味の悪い見本市みたいになってきたね。ちょっと一回いいかな?」

八谷「なんだろう」

六沢「なんだろうか」

一関「これどういう話?」

八谷「金の斧だよ」

一関「斧が出てきてないのに?そもそもあき竹城で木を切っていたという事実ね。
   そこが一番怖いのよ俺。その時、あき竹城、どんな顔するの?」

六沢「鬼の形相」

一関「だろうね。そうだろうね。そりゃ自分を使って木を切っているとなったらそんな顔するだろうね。
   挙げ句、湖に投げ込まれるんだもんね。その時、あき竹城、どんな気持ち?」

八谷「うまく切れないもんだなあ」

一関「自分の切れ味に対する怒りなのかあ。そうか。だとしたら僕とは価値観が違うよね。
   木こりってそもそも、なんだろうか」

六沢「木をこりこりする人?」

一関「そこがぶれてるのかあ。そうかそうか。
   どんな職業なんだろうそれ。それどういう仕組みでお金もらえるんだろう。
   あき竹城と二人で、木をこりこりして、いくらもらえるのかな。
   それでもらったお金で、何をしたい?」

八谷「山村紅葉にいやがらせ」

一関「どうしてなのかな。せっかく働いて得たお金、そんな風に使ってほしくないな。
   そもそも勝手に二人を陰湿なライバル同士にしないでほしいな。
   とにかくね、この話を聞いて思ったのは、これだけ無機質なあき竹城に囲まれると、
   少し怖いということ。そして今、序盤でいなくなった普通のあき竹城が、恋しいということ」

六沢・八谷「「  恋  し  い  と  い  う  こ  と  」」

一関「卒業式みたいにしないでもらえるかな。
   僕はこれほどまでにあき竹城に恋い焦がれることなんか、ないと思っていたよ。
   こうしている間も、あき竹城は湖の底深くに、沈んでいるのだから。
   それを考えると、いてもたってもいられないんだ」

八谷「何を隠そう俺もそうなんだ。いったいどうすればいいんだ…(そわそわ)」

六沢「じゃあどうするの?」

一関「 ス キ ュ ー バ ダ イ ビ ン グ の 免 許 を と る 」

八谷「   そ   れ   だ   !   !   !   」

六沢「こうして二人は、スキューバダイビングのライセンスをとれる場所にいきましたが、
   八谷は少し遅れてしまい、逸る気持ちを抑えられない一関は、先に入ってしまいました」

一関「ここがスキューバダイビングのライセンスをとれる場所か。
   いってみよう(ウィーン)」

六沢「いらっしゃいませ。それでは実際にもぐってみましょう。
   こちらの湖にどうぞ」

一関「話が早いなあ。わかりました。よし、いくぞ(ボチャーン)
   あ、泳げないんだった。助けてー(ぶくぶく)」

八谷「(ウィーン)あぁぁぁああーーーー!」

六沢「(ざぶざぶざぶざぶ)どうしました青年。
   あなたが落としたのは、金のあき竹城ですか?」

八谷「   そ   う   で   す   」

一関「あぁぁぁああーーーー!!!!!(ぶくぶくぶく)」

六沢「このうそつきの欲張りものめ!そんなうそつきに返すものなどなにもない!
   これでもくらえ!(びたっ!)」

八谷「なんですかこれ」

六沢「ゲル状のあき竹城」

八谷「もてあますわあ。これはもてあますわあ。
   そもそもゲル状にされたあき竹城、どんな顔してんのかな?」

六沢「仏の表情」

八谷「悟ってるのかなあ。女優は違うなあ。
   でも何か思うところは、人間だからあるんじゃないかなあ」

六沢「意外と粘っこいんだなあ」

八谷「この状況で自分の体に興味が向くとは、やっぱり女優は違うなあ。
   じゃあ聞くけど、ゲル状のあき竹城を投げつけられたとき、俺はどうすれば正解だったのかなあ」

六沢「錦織圭くんに守ってもらう」

八谷「もてあますわあ。そんなことで守ってくれるなんて、もてあますなあ俺。
   お前さあ、錦織くんが何をする人かそもそも知ってるの?」

六沢「にしをこりこりする人?」

八谷「そこまで世間知らずとは思わなかったなあ。
   そもそもさ、にしをこりこりするとどうなっちゃうの?」

六沢「山村紅葉が少し興奮する」

八谷「にしってなんだかわからないけど、あながち間違いじゃなさそうだなあ。
   でも、ライバルを悦ばせるのは、しゃくだよなあ。
   ぼくらのアイドルあき竹城は、ゲル状になってしまっているというのに。
   そうなると感じるよ。ゲル状になってしまいもう会えない、
   普通のあき竹城が存在した時間が、愛おしいということ」

一関・六沢「「  愛  お  し  い  と  い  う  こ  と  」」

八谷「卒業式みたいにしないでもらえるかな。
   しかしこれほどまでに愛くるしい存在になるとは思っていなかったよ。
   愛する存在と、私利私欲のために大切な仲間を失ってしまった…
   もう生きている意味を見失ってしまった…」

六沢「何を隠そう目の前でそんな惨状を見た俺もそうなんだ。
   いったいどうすればいいんだ…(そわそわ)」

一関「じゃあどうするの?」

八谷「      身    投    げ       」

六沢「    そ    れ    だ    !    !    !    」

一関「こうして二人は、さまざまなものを失った悲しむを胸に、
   東尋坊に向かいましたが、到着する頃には夕方。それはそれは綺麗な景色でした」

八谷「ぶーーーーーーーーん」

六沢「ぶんぶーーーーーーーーーーーん」

八谷「あ、東尋坊だ。見とれている間に乗り物だけが先に行ってしまった。
   こういうことってよくあるよね(ボチャーン)あぁぁぁぁああああーーーー!!!」

六沢「あ、東尋坊だ。僕も同じ現象が起きたよ。
   なんてったってよくあることだからね(ボチャーン)あぁぁああぁあぁああーーーー!!!!」

一関「(ざぶざぶざぶざぶ)どうしました青年たち。
   あなたが落としたのはこの、750ccのあき竹城で」

八谷・六沢「「   ち   が   い   ま   す   」」

一関「なんという息の合った、規律のとれた切り返しでしょう。
   そしてなんという正直者なのでしょう。
   これからもその正しい心を保ってくれますか?」

八谷・六沢「「   ち   か   い   ま   す   」」

一関「すばらしい。あなた方にはこれを差し上げます。
   ここまで出てきたあき竹城の詰め合わせです」

六沢「うわあ、改めて見ると、ビカビカ光ったババアばっかりだ」

八谷「本当だ。どうしよう、こんなものもらっても困っちゃうよ、うーん、」

八谷・六沢「「   О   H   !   N   O   !    !   」」

一関「 斧 だ け に ね ! う ま い ! ! 」

八谷「以上です」

六沢「どうも」

3人「  す  い  ま  せ  ん  で  し  た  」 

予選総合第19位(準決勝敗退) いろは
審査員
点数
70 50 91 48 69 平均65.60
【審査員コメント】
・大川興業あたりの芸風に染まった我が家みたいですね。
 もうアホの波状攻撃ですよね。アホが次々と息をもつかせぬほどやってくる。
 あき竹城のラッシュやにしをこりこりなど、淡々とアホが積み重なっていく様子は痛快でした。
 若干スキューバのくだりがわかりづらかったのと、全員同じタイプのアホで区別しづらかったことがマイナスですかね。
 それぞれに個性というか特徴が付与されれば、見てる側としてもわかりやすく、アホを受け入れやすくなるかと。
 好み別れそうだし審査員によっては拒絶されちゃうかもしれないけど、少なくともアホ部門上位は固いです。
   
・読みづらかったなあ……。
 ただでさえ役割が代わっていく上に、途中で場面転換もあっては、状況把握だけで精いっぱいです。
 トリオなら3人の役割を固定する、代えるならローテーションで一通り回す。どちらかはっきりして欲しかったです。
 長文において規則性無くボケ・ツッコミ・進行役が代わっても何もいい事はありません。
 ボケに関しては木をこりこりする、にしをこりこりする、がどっちも面白かったです。
 こういう自由な発想は、是非大切にして下さい。
   
・なんなのかよくわかんないんですけど、死ぬほど笑いました。
 スキューバダイビングの免許を取りに行くとこがすごい。
 東尋坊の下りがちょっとわかりにくかったですが、気に成らないぐらい面白かったです。
   
・頼りにした芸能人の名前があまり面白い部分としては機能してないように思いますが、ツッコんでた人が急に「どんな顔するの?」って聞きだしたときは笑ってしまいました。
 そこ 普通気にならないし、そんな質問する機会なんて絶対無いのに しれっと聞いていたのでギャップにやられました。
 あとは卒業式みたいに とか ち か い ま す とかそういうメインじゃないところが結構良かったです。
 主軸がもっと面白ければですね。
   
・自分です。今までと違う形式を模索して書いたところ、こうなりました。
 4時間弱で何とか書ききったんですが、個人的にはもっともっと書けたなと思います。
   
・キャラとか空白使いでなかなか目を見張りましたが、後半が前半に比べてインパクト薄かったのが惜しいです。
 金の斧のところは、あき竹城自体はそんなに面白くないものの「この空間に11人いる」というフレーズに繋げたのは面白かったです。
 そして「恋しいということ」→「スキューバダイビングの免許をとる」の流れは最強でした。
 ただそのスキューバ大文具の話で、沈んでいった一関がしばらく出て来ず、何にも触れられないまま復活したのはちょっと違和感があり、
 その後も前半を超えるインパクトは出せてなかったかなぁというところです。